JPH079725B2 - テ−プガイドポスト位置決め機構 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、VTR等の磁気記録再生装置におけるテープ
ガイドポストの位置決め機構に関する。

〔従来技術〕

従来、VTRにおいて、磁気テープをカセツトから引き出
して回転ヘツドシリンダに対してローデイングを行うテ
ープガイドポストユニツトのテープローデイング完了時
における位置決め機構としては、例えば、第４図に示す
ようなものがある。

所定の方向に所定の傾斜角をもつて傾いているテープガ
イドポストユニツト（以下「ガイドポストユニツト」と
いう）１のテープローデイングが終わつたときの位置決
めは、該ガイドポストユニツト１が、ドラム載置台２上
に形成されたカム４に沿つてローデイングリング３の回
転に伴ない摺動して、所要の傾斜をした末端部4eに上
り、該末端部4eに刻設されたＶ字形4vに前記ユニツト１
の位置決めピン1pが押し当てられてキヤツチングされる
ことにより行なわれていた。このキヤツチング部のドラ
ム載置台２上面は、テープガイドポスト（以下「ガイド
ポスト」という）５の所定の傾斜に対し直角であり、該
ガイドポスト５を直角に植設しているガイドポストユニ
ツト１は、ローデイングリング３上に取り付けられたロ
ーデイングばね６を介して連行される。

したがつて、このような従来の位置決め機構では、ドラ
ム載置台の加工に非常な高精度が要求されること、ま
た、ガイドポストの高さ方向が確実に位置決めされず、
そのためキヤツチング精度が悪かつたこと、更に、ガイ
ドポストユニツトとドラム載置台との接触面積が大きく
ローデイング負荷が大きいということなどの欠点があつ
た。

〔目 的〕

この発明は、叙上の問題点に着目してなされたもので、
安価な手段でローデイング負荷を増大させることなくガ
イドポストの高さ方向をも含めて確な位置決めを行うこ
とができるテープガイドポスト位置決め機構を提供せん
とするものである。

〔実施例〕

以下、この発明の一実施例を第１図ないし第３図に基づ
いて説明する。

まず、構成を述べる。

11は、ガイドポストユニツトで、ドラム載置台12の下部
を囲繞して回転するローデイングリング13に立設された
支柱18に対し、縦方向に摺動昇降可能かつ傾斜可能に連
結されており、また、前記ドラム載置台12の側面に刻設
されたガイド溝14に転動可能に嵌め込んだ一対のローラ
16を具備していてこれによつて、前記ローデイングリン
グ13の回転に伴ない上下摺動回動する。なお、ガイドポ
ストユニツト11は、ドラム載置台12側へ角度α（図示せ
ず）をもつて傾斜させられているので、該ユニット11の
両端部に上面に対して直角に植設されている大小二本の
ガイドポスト15も、ドラム載置台12側に同じ角度αだけ
傾斜している。

そして、高さ位置決め機構17としては、ガイドポストユ
ニツト11の中央部に、頂面を結ぶ線が該ユニツト11の上
面と所要の角度θをなし、かつ、前記支柱18の頂面にロ
ーデイングリング13の上面に平行してＴ型に固着された
板ばね19に当接する長短二個の突起20が、支柱18を挟む
ようにして突設されている。

次に、第２図は、ガイドポストユニット11のテープロー
デイング完了時の正面図、第３図は、キヤツチング機構
を示す平面図である。

キヤツチング機構21においては、ガイドポストユニツト
11の下面に、外側面中央に凹部22hを形成したカム板22
が一対の連結片23により一体的に固着されており、一
方、ドラム載置台12のキヤツチング部側面所要箇所に突
設したブラケツト24に立設された円柱25の頂面に回動可
能なキヤツチング板26が装着されていて、一端をブラケ
ツト24に掛止して円柱25に巻装されたコイルばね28の他
端によりドラム載置台12側へ付勢され、該ドラム載置台
12側面に対し、その一部に付設された制止片26aが当接
している。そして、キヤツチング板26の上面先端部に前
記カム板22の凹部22hに嵌合する係止ローラ27が設けら
れている。

なお、30は、シヤーシ（図示せず）に固着されたテープ
ローデイング終了検知スイツチで、前記支柱18の下端に
突出して形成した操作部18sの当接により動作するもの
である。また、ガイド溝14は、キヤツチング部におい
て、傾斜角θをもつて上方へ傾斜している。

次に作用を述べる。

第１図に示す初動位置においてテープ（図示せず）をガ
イドポスト15に掛けたガイドポストユニツト11は、ロー
デイングリング13の回転に伴なつてローラ16を通じてガ
イド溝14に案内されつつ回動し、そしてキヤツチング部
に到達すると、まず、ガイドポストユニツト11と一体の
カム板22の前部斜面が係止ローラ27に当接し、該ローラ
27を外方へ押し出すため、キヤツチング板26はコイルば
ね28の弾力に抗して外方へ開くが、カム板22の進行によ
つて制止ローラ27が凹部22hに達すると前記ばね28の復
元力によりキヤツチング板26は閉じようとして該ローラ
27は、凹部22hに嵌合してカム板22、すなわち、ガイド
ポストユニツト11を制止する。これによりユニツト11の
平面方向、すなわち、横方向の位置決めが行なわれる。

この時に、ガイドポストユニツト11は、キヤツチング部
において上方へ所要の角度θをもつてガイド溝14が傾斜
しているので、傾斜しつつ支柱18に沿つて摺動上昇して
おり、キヤツチング機構21により制止される時点におい
て長短二個の突起20が板ばね19に押し付けられるため、
高さ方向、すなわち、縦方向の位置決めが行なわれる。

なお、これら位置決めと同時にテープローデイング終了
検知スイツチ30が支柱18の操作部18sによつて操作さ
れ、これによりローデイングモータ（図外）が停止させ
られる。

〔発明の効果〕 以上説明してきたように、この発明は、ガイドポストを
キヤツチング機構によつて横方向に、また、高さ位置決
め機構により縦方向に、それぞれの位置決めする構成と
したため、高精度の位置決めが可能となるばかりか、ロ
ーデイング負荷が極めて小さくなるという効果がある。

特に高さ位置決め機構は、テープガイドポストがテープ
巻装動作終了位置近傍に移動した際に、被当接部に当接
部が当接することにより位置決めが行われるものである
ため、位置決め直前に、テープガイドポストに急激な衝
撃を与えることがなくスムーズに位置決めを行うことが
でき、また位置決めの際に、ローディングモータに過度
の負荷を与えることがなく、ローディングモータのトル
クに左右されることのない正確で安定な位置決めを行う
ことができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の一実施例のテープローデイング初
動時の状態を示す正面図、第２図は、同じくテープロー
デイング完了時の状態を示す正面図、第３図は、同じく
キヤツチング機構を示す平面図、第４図は、従来のテー
プガイドポストの位置決め機構を示す平面図である。 11……テープガイドポストユニツト 12……ドラム載置台 13……ローデイングリング 14……ガイド溝 15……テープガイドポスト 17……高さ位置決め機構 18……支柱 19……板ばね 20……突起 21……キヤツチング機構 22……カム板 26……キヤツチング板

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】駆動部材の移動に伴って、回転ヘッドシリ
   ンダにテープを巻装すべく前記回転ヘッドシリンダの外
   側を移動するテープガイドユニットに備えられたテープ
   ガイドポストのテープ巻装動作終了位置における位置決
   め機構であって、 前記テープガイドポストに対して直角な横方向における
   前記テープガイドポストの位置決めを行うキャッチング
   機構と、 前記テープガイドポストに対して縦方向における前記テ
   ープガイドポストの位置決めを行う高さ位置決め機構と
   を有し、 前記キャッチング機構は、前記テープガイドポストのテ
   ープ巻装動作終了位置近傍に拘束部材を具備し、前記テ
   ープガイドポストが前記テープ巻装動作終了位置に移動
   した際には、前記テープガイドポストを有する前記テー
   プガイドユニットが前記拘束部材と係合することにより
   前記テープガイトポストに対して直角な横方向の位置決
   めを行い、 前記高さ位置決め機構は、前記駆動部材上に設けられた
   被当接部と、前記テープガイドユニットに設けられた当
   接部とを具備し、前記テープガイドポストが前記テープ
   巻装動作終了位置近傍に移動した際には、前記被当接部
   に前記当接部が当接することにより前記テープガイドポ
   ストに対して縦方向の位置決めを行うことを特徴とする
   テープガイドポスト位置決め機構。