JPS604299Y2 - Ｖｔｒにおける傾斜ポ−ル位置規制装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカセットＶＴＲにおける傾斜ポール位置規制装
置に関する。

一般にカセットＶＴＲでは、カセットから引出されたテ
ープをヘッドドラムの周面に傾斜させて繞らすための傾
斜したテープガイドポールが設けられている。

このポールは引出されたテープのループ内に挿入される
ため、上記テープ引出用のテープガイドを兼用したり、
又は該テープガイドの近傍に設けられ、該テープガイド
と共にテープ引出時において移動されるのが普通である
。

ところで、上記傾斜（テープガイド）ポールは上記のよ
うに移動されるものであるが、テープの記録又は再生時
には充分に固定されなければならない。

記録時等において上記傾斜ポールの固定が不完全である
と、ヘッドドラムへのテープの当りが変動する等して、
満足な記録・再生ができない。

このため、一般には傾斜ポールが所定の位置まで移動し
たときに、固定された当接部へ上記傾斜ポールを強力に
押圧することが行なわれている。

従って、この押圧には充分大なる力を要するため、従来
ではこの押圧専用の駆動機構が設けられ、又テープ引出
のための駆動力で上記のように傾斜ポールを押圧する場
合には、上記駆動力としてテープ引出しには過大となる
強力なものを用いなければならなかった。

本考案は上記したような押圧専用の駆動機構を用いるこ
となく、かつテープ引出しには過大の強力な駆動力を用
いることなく、テープ引出し用の通常の駆動力を利用し
て傾斜ポールを充分に固定することができるＶＴＲにお
ける傾斜ポール位置規制装置を提供するものであり、図
示の如く、カセット１からテープ２を引出す引出用の駆
動力が伝達されて回動される回動部材３よりなる可動部
材と、該回動部材に４を支点として回動自在に設けられ
た第１のアーム５と、該第１のアームに６を支点として
回動自在に設けられた第２のアーム７と、該第２のアー
ムに設けられた傾斜ポール８及び該傾斜ポールの基部よ
りなる位置規制部９と、上記テープ２の引出過程におい
て上記位置規制部９が当接される当接部１０と、該当接
部に上記位置規制部９が当接された状態で上記回動部材
３が更に回動されることにより上記位置規制部９と上記
第１のアーム５の回動の支点４との距離が短くなるよう
に上記第１のアーム５と第２のアーム７とが回動され、
該回動により上記第１のアーム５又は第２のアーム７に
おける上記第２のアーム７の回動の支点６の近傍に設け
られた押圧部、例えば上記支点６に植設されたピン１１
が当接される受止部材とを備え、該受止部材は上記ピン
１１による押圧方向には回動可能に、しかも該回動の支
点１２から上記ピン１１が当接される部分への方向へは
強力なばね１３により付勢された第３のアーム１４を有
し、上記ばね１３、位置規制部９、当接部１０、第２の
アーム７及び第３のアーム１４によりトグル機構が構成
されるようにしたＶＴＲにおける傾斜ポール位置規制装
置である。

以下に、本考案の一実施例を詳細に説明する。

第１図において、カセット１は周知のものであり、２個
のリールハブ１５．１６を有し、これらのハブには磁気
テープ２が巻装されている。

このカセット１はＶＴＲに装着された状態が示され、カ
セット１の底壁に設けられた切欠部１７より上記傾斜ポ
ール８、ピンチローラ１８、補助テープガイドポール１
９が挿入されている。

該ポール１９は前記第１のアーム５に植設され、上記ポ
ール１９を支点としてアーム５に回動自在に設けられた
アーム２０には上記ピンチローラ１８が回転自在に取付
けられている。

アーム２０はばね２１によりアーム５に対して反時計方
向に付勢され、アーム２０はアーム５に植設されたピン
２２に押圧されている。

上記アーム７はばね２３によりアーム５に対して時計方
向に付勢されて、アーム７がピンチローラ１８の軸３６
に押圧されている。

上記アーム５はばね２４により反時計方向に付勢され、
支点６を中心としてアーム５に回転自在に設けられたガ
イドローラ２５がガイド板２６の周縁に押圧されている
。

該ガイド板、テープガイドピン２７及び当接部１０は図
示されていない基板に固定されている。

２８は周知のキャプスタンであり、前記ピンチローラ１
８によりテープ２が押圧される。

２９は電磁プランジャであり、該プランジャの付勢によ
りばね３０に抗して摺動杆３１が摺動され、かつアーム
３２が前基板に対して支点３３を中心に回動され、軸３
４を中心に回動可能に設けられた回動片３５を介して軸
３６が押圧され、該押圧によりピンチローラ１８がキャ
プスタン２８へ押圧される。

３７は支点３８を中心に上記基板に対して回動自在に設
けられたアームであり、該アームは前記ばね１３により
付勢されて前記基板に植設されたピン３９に押圧されて
いる。

このアーム３７には前記第３のアーム１４が１２を支点
として回動自在に取付けられ、該アーム１４はばね４０
により反時計方向に付勢され、アーム１４はアーム３７
の立上部４１に押圧されている。

このような構成を有するＶＴＲでは、第１図に示す状態
より、回動部材３をモータ（図示せず）からのテープ引
出用の駆動力により周知の如く反時計方向に回動せしめ
ると、第２図のようにローラ２５がガイド板２６に押圧
されつつアーム５が移動され、回動部材３が更に回動さ
れて第３図の状態になると、・位置規制部９が当接部１
０に当接される。

回動部材３が更に回動されると、第４図のように位置規
制部９が当接部１０により止められているので、−アー
ム５，７はそれぞればね２３．２４に抗して回動され、
ピン１１がアーム１４に当接される。

回動部材３が更に回動して第５図のようにアーム１４が
ばね４０に抗して回動され、この回動により支点１２と
位置規制部９とを結ぶ直線にピン１１が近ずくのに従っ
てばね１３に抗してアーム３７が回動され上記ピン１１
が上記直線をこえたときには上記回動部材３の駆動は絶
たれ、上記ばね１３の付勢により上記ピン１１が上記直
線から離れるように移動され、アーム７がテープガイド
２７にも当接（又は回動部材３が図示していないストッ
パ等に当接）される。

この第５図に示す状態において、前記プランジャ２９が
付勢されると、回動片３５によりばね２１に抗してピン
チローラ１８がキャプスタン２８へ押圧され、周知のよ
うにテープ２は定速走行される。

上記実施例では、ポール１９によってテープ２をカセッ
ト１から引出すようにしたが、２本の傾斜ポールにより
テープを引出してヘッドドラムに当接せしめ、この当接
状態でテープが略々Ｍ字状となる周知のＶＴＲにおいて
も、上記２本の傾斜ポールに本考案を適用することによ
り、テープ引出駆動力により傾斜ポールを強固に固定す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すものであり、第１図乃至第
６図はそれぞれ動作過程を示す平面図、第７図は要部の
側面図である。 １：カセット、２：テープ、３：回動部材、５：第１の
アーム、７：第２のアーム、８：傾斜ポール、９：位置
規制部、１０：当接部、１３：ばね、１４：第３のアー
ム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カセットからテープを引出す引出用の駆動力が伝達され
   て移動される可動部材と、該可動部材に回動自在に設け
   られた第１のアームと、該第１のアームに回動自在に設
   けられた第２のアームと、該第２のアームに設けられた
   傾斜ポール及び位置規制部と、上記のテープ引出し過程
   において上記位置規制部が当接される当接部と、該当接
   部に上記位置規制部が当接された状態で上記可動部材が
   更に移動されることにより上記位置規制部と上記第１の
   アームの回動の支点との距離が短くなるように上記第１
   のアームと第２のアームとが回動され、該回動により上
   記第１のアーム又は第２のアームにおける上記第２のア
   ームの回動の支点近傍に設けられた押圧部が当接される
   受止部材とを備え、該受止部材は上記押圧部による押圧
   方向には回動可能に、しかも該回動の支点から上記押圧
   部が当接される部分への方向へは強力なばねにより付勢
   された第３のアームを有し、上記ばね、位置規制部、当
   接部、第２のアーム及び第３のアームによりトグル機構
   が構成されるようにしたＶＴＲにおける傾斜ポール位置
   規制装置。