JPH0789459A - 自動車の車体構造 - Google Patents

自動車の車体構造

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JPH0789459A
JPH0789459A JP23963793A JP23963793A JPH0789459A JP H0789459 A JPH0789459 A JP H0789459A JP 23963793 A JP23963793 A JP 23963793A JP 23963793 A JP23963793 A JP 23963793A JP H0789459 A JPH0789459 A JP H0789459A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車体重量の大幅な増大を招くことなしに衝突
荷重やサスペションからの荷重を吸収可能とする構成を
得る。 【構成】 フロントサイドフレーム1 の後端部における
フロントフレームレイン5 が内装された部分と第2サス
クロス3 との間にナットプレート9 及びトルクボックス
レイン15を架設し、これら4者によって閉断面構造A を
構成する。つまり、この閉断面構造と閉断面で成るフロ
ントサイドフレーム1 とを上下に隣接させる。これによ
り、フロントサイドフレーム1 の後端部の剛性が向上さ
れて前突荷重の吸収性が向上され、且つサスペンション
から入力される荷重が複数の閉断面によって効果的に吸
収されることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の車体構造に係
り、特に、フロントサイドフレームの後端部周辺構造の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開昭63−6488
3号公報にも開示されているように、自動車の車体前部
には、該車体前部の剛性を確保する部材として車体前後
方向に延びる左右一対のフロントサイドフレームが配設
されている。そして、このフロントサイドフレームは、
上記公報にも開示されているように、その後端部近傍位
置の内部に補強のためのレインフォースメントが配設さ
れて、その後部の剛性が特に高くなるような構造とされ
ている。これによって、自動車の前突時にあっては、そ
の前部のみを座屈変形させて衝突荷重を吸収し、車室内
への衝突荷重の影響を抑制するようにしている。また、
前記左右一対のフロントサイドフレーム間には、サスペ
ンションクロスメンバ(以下サスクロスメンバと呼ぶ)
が架設されており、このサスクロスメンバには、サスペ
ンションから延びるサスペンションアームの一端が支持
されている。このような構成であることから、前記サス
ペンションアームから入力される荷重はサスクロスメン
バからフロントサイドフレームに伝達され、該フロント
サイドフレームによって吸収されるようになっている。
【0003】このように、前記フロントサイドフレーム
は、上述したような衝突荷重やサスペションから入力さ
れる荷重を吸収可能とするような高い剛性が必要とされ
る部材である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このフ
ロントサイドフレームに、衝突荷重やサスペションから
入力される荷重を吸収可能とするような高い剛性を得よ
うとした場合、該フロントサイドフレームに、衝突荷重
を吸収するための補強部材とサスペションから入力され
る荷重を吸収するための補強部材とを個別に設けること
が考えられるが、これでは、これら補強部材による部品
点数の増大に伴ってフロントサイドフレームの重量が大
幅に増大してしまって車体重量の増大に繋るため好まし
くない。
【0005】本発明は、この点に鑑みてなされたもので
あって、車体重量の大幅な増大を招くことなしに衝突荷
重やサスペションからの荷重を吸収可能とする構成を得
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、フロントサイドフレームとサスクロス
メンバとを閉断面構造によって連結するような構成とし
た。具体的に、請求項1記載の発明は、車体前後方向に
延設されたフロントサイドフレームの後端部近傍位置
に、車室前壁を構成するダッシュパネルを取付けると共
に、前記フロントサイドフレームにおける前記ダッシュ
パネルの取付け部分に対向した位置に、補強部材を取付
ける。そして、前記フロントサイドフレームの下方に、
サスペンション荷重を受けるサスペンション支持部材を
配設させ、該サスペンション支持部材と前記フロントサ
イドフレームとを、このサスペンション支持部材とフロ
ントサイドフレームとの間に閉断面を形成する連結パネ
ル手段によって連結する。更に、前記連結パネル手段の
一端部を、前記フロントサイドフレームにおける前記補
強部材の取付け部分に対向した位置に取付けるような構
成としている。
【0007】請求項2記載の発明は、前記請求項1記載
の自動車の車体構造において、フロントサイドフレーム
における補強部材の取付部分を閉断面構造で成し、連結
パネル手段によって形成される閉断面構造と前記フロン
トサイドフレームとを上下方向に隣り合って配置させる
ような構成としている。
【0008】請求項3記載の発明は、前記請求項1また
は2記載の自動車の車体構造において、補強部材に、鉛
直方向に延びる鉛直部を備えさせると共に、フロントサ
イドフレームにも、鉛直方向に延びる鉛直部を備えさせ
る。そして、前記補強部材の鉛直部を、フロントサイド
フレームの鉛直部に重ね合わせて接合する一方、連結パ
ネル手段の上端部を前記フロントサイドフレームの鉛直
部に接合するような構成としている。
【0009】請求項4記載の発明は、前記請求項1、2
または3記載の自動車の車体構造において、ダッシュパ
ネルをフロントサイドフレーム及び補強部材に夫々接続
するような構成としている。
【0010】
【作用】上記の構成により、本発明では、以下に述べる
ような作用が得られる。請求項1記載の発明では、フロ
ントサイドフレームの後端部近傍位置に補強部材が取付
けられているばかりでなく、サスペンション支持部材と
フロントサイドフレームとの間に閉断面を形成する連結
パネル手段が、前記フロントサイドフレームにおける補
強部材の取付け部分に対向した位置に取付けられている
ために、このフロントサイドフレームの後端部の剛性が
特に高くされており、車両の前突時には、その衝突荷重
によって、フロントサイドフレームの前部のみが座屈変
形して該衝突荷重が吸収され、車室内への衝突荷重の影
響が抑制されることになる。また、車両走行時にサスペ
ンションから入力される荷重はサスペンション支持部材
を経てフロントサイドフレームに伝達され、該フロント
サイドフレームによって吸収されることになるが、この
フロントサイドフレームとサスペンション支持部材との
間には、前記連結パネル手段によって成る閉断面が配設
されているので、前記荷重はこの閉断面によっても吸収
されることになる。
【0011】請求項2記載の発明では、フロントサイド
フレームの閉断面構造部分と連結パネル手段で成る閉断
面構造部分とが上下方向に隣り合っていることにより、
フロントサイドフレームの後端部の剛性の向上及びサス
ペンションから入力される荷重の吸収がより効果的に行
われることになる。
【0012】請求項3記載の発明では、連結パネル手段
の上端部では、この連結パネル手段と補強部材の鉛直部
とフロントサイドフレームの鉛直部とが重ね合わされて
接合されていることにより、この部分では3枚の板材が
一体的に重ね合わされており、サスペンションから入力
される荷重のフロントサイドフレームの剛性の高い部分
への伝達が円滑に行われることになる。
【0013】請求項4記載の発明では、ダッシュパネル
がフロントサイドフレームの剛性の高い部分に支持され
ることになって、その支持剛性が向上されることにな
る。
【0014】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図面に基いて説明
する。尚、本例では、乗員の乗降口にステップを備えた
比較的高い位置にフロア面が設定された車両に本発明の
構成を採用した場合について説明する。図1は、本例に
係る車両のフロントサイドフレーム1及びその周辺部を
エンジンルーム内から見た一部を省略した斜視図であっ
て、図2は、前記フロントサイドフレーム1外側のステ
ップ配設位置周辺を車体側方から見た一部を省略した斜
視図である。図1に示すように、本例における車両の車
体構造は、車体前部の剛性を確保するために、車体前後
方向に延びる左右一対のフロントサイドフレーム1と、
この左右一対のフロントサイドフレーム1の前端部間及
び後端部間を夫々互いに連結するように車幅方向に延び
る前側の第1サスペンションクロスメンバ2(以下第1
サスクロスと呼ぶ)及び本発明でいうサスペンション支
持部材としての後側の第2サスペンションクロスメンバ
3(以下第2サスクロスと呼ぶ)とを主要構成部材とし
て成っている。各部材について説明すると、前記フロン
トサイドフレーム1は、夫々ハット状に形成されたフロ
ントサイドフレームインナ1aとフロントサイドフレー
ムアウタ1bとで成り、各々の上下縁に形成されたフラ
ンジ部同士が互いに接合されて、その内部に矩形状の閉
断面が形成された構成とされている。また、このフロン
トサイドフレーム1における後端周辺部には、該フロン
トサイドフレーム1が上方へ開放されるように、フロン
トサイドフレームインナ1aの上端から車幅方向内側に
延びるフランジ部1cとフロントサイドフレームアウタ
1bの上端から車幅方向外側に延びるフランジ部1dと
が形成されている。また、このフロントサイドフレーム
1の後端縁部には、更に車体後方に延びる逆ハット状の
センタフレーム4が接合されている。更に、このフロン
トサイドフレーム1の後端部近傍位置における内部に
は、本発明でいう補強部材としてのフロントサイドフレ
ームレインフォースメント5(以下フロントフレームレ
インと呼ぶ)が配設されている。このフロントフレーム
レイン5は、図3にも示すように、車幅方向外側に向っ
て開放する断面コ字状で形成されており、その上面部5
aの前側半分がフロントサイドフレーム1内部の上面
に、鉛直部としての縦面部5bがフロントサイドフレー
ム1内部の車幅方向内側の縦面に、下面部5cがフロン
トサイドフレーム1内部の下面に夫々接合されている。
つまり、このフロントフレームレイン5は、前記フロン
トサイドフレーム1の閉断面構造部分と、この閉断面構
造部分の後側で上方に向って開放された開断面構造部分
とに跨って配設されており、これによって、フロントサ
イドフレーム1の後端部近傍の剛性の向上を図るように
なっている。一方、前記第1サスクロス2は、前記フロ
ントサイドフレーム1の下方において車幅方向に延びて
おり、夫々ハット状に形成された第1サスクロスアッパ
2aと第1サスクロスロア2bとで成り、各々の前後縁
に形成されたフランジ部同士が互いに接合されて、その
内部に矩形状の閉断面が形成された構成とされている。
そして、フロントサイドフレーム1における第1サスク
ロス2の外側端部に対向した位置の下側にはブラケット
6が該フロントサイドフレーム1の内外両側面を抱える
ように取付けられており、フロントサイドフレーム1の
上下面及びこのブラケット6の下面を貫通して配置され
た締結部材7により、前記第1サスクロス2の端部がフ
ロントサイドフレーム1に締結されている。また、この
第1サスクロス2の外側端部の前面には車体前方に延び
る締結アーム2cが設けられている。この締結アーム2
cは、車体前方に向って上方へ湾曲された閉断面構造部
材で成り、その先端がフロントサイドフレーム1の前端
部近傍の下面に当接されていて、この状態で、フロント
サイドフレーム1の上下面を貫通して配置された締結部
材8により該フロントサイドフレーム1に締結されてい
る。これにより、第1サスクロス2は、その左右両端が
強固にフロントサイドフレーム1の前端部に締結されて
いることになる。
【0015】更に、第2サスクロス3は、上述した第1
サスクロス2と同様に、前記フロントサイドフレーム1
の下方において車幅方向に延びており、夫々ハット状に
形成された第2サスクロスアッパ3aと第2サスクロス
ロア3bとで成り、各々の前後縁に形成されたフランジ
部同士が互いに接合されて、その内部に矩形状の閉断面
が形成された構成とされている。そして、フロントサイ
ドフレーム1における第2サスクロス3の端部に対向し
た位置には後述するナットプレート9の上端部が接合さ
れており、このナットプレート9の下面が前記第2サス
クロス3の端部にボルト止めされている(図5参照)。
これにより、第2サスクロス3は、その左右両端が強固
にフロントサイドフレーム1の後端部に締結されている
ことになる。尚、この第2サスクロス3の締結部周辺の
構成については後述する。
【0016】また、図1における10は、サスハウジン
グロアであって、図4に示すように、その下端部が前記
フロントサイドフレーム1の上端フランジ部の外側面に
接合されている。また、このサスハウジングロア10の
上部にはサスハウジングアッパ11が接合されており、
このサスハウジングアッパ11によって図示しないサス
ペンションのストラット上端が支持されている。更に、
前記サスハウジングロア10の車体前後方向の両側には
ホイールハウスを形成するためのホイールエプロン1
2,12が接合されている。また、図示しないサスペン
ション装置のサスペンションアームは、前記第1サスク
ロス2及び第2サスクロス3に連結されており、このサ
スペンションアームから入力されるサスペンションの突
上げ荷重は、第1サスクロス2及び第2サスクロス3を
介してフロントサイドフレーム1に伝達され、該フロン
トサイドフレーム1によって吸収されるようになってい
る。
【0017】次に、本車体構造の特徴とするフロントサ
イドフレーム1の後端部周辺構造について説明する。図
5に示すように、前記フロントサイドフレーム1におけ
る上方が開放された開断面構造部分の前端部には、エン
ジンルームと車室内とを仕切るダッシュパネル13の下
端部が接合されている。詳しくは、このダッシュパネル
13の下端部には取付け用のフランジ13aが形成され
ており、このフランジ13aが前記フロントサイドフレ
ーム1における上方が開放された開断面構造部分の各フ
ランジ部1c,1dと前記フロントフレームレイン5の
上面5aとに載置された状態で接合されており、これに
よってダッシュパネル13の支持剛性の向上が図られて
いる。また、前記フロントサイドフレーム1における開
断面構造部分の各フランジ部1c,1dと前記フロント
フレームレイン5の上面5aとには、前記ダッシュパネ
ル13のフランジ13aの上側からフロアパネル14が
載置された状態で接合されており、このフロアパネル1
4は、車体後部の車室内側に向って延びている。つま
り、前記フロントサイドフレーム1における上方が開放
された開断面構造部分は、フロアパネル14との間で閉
断面構造を構成するようになっている。また、前記ダッ
シュパネル13の上端縁部には、該ダッシュパネル13
の上端部から前方へ延びるカウルパネル13bが接合さ
れていると共に、ダッシュパネル13の上端縁部を補強
するためのダッシュパネルクロスメンバ13cが接合さ
れている。
【0018】そして、前記第2サスクロス3とフロント
サイドフレーム1とを連結している前記ナットプレート
9の形状としては、図2、図5及び図6に示すように、
前記第2サスクロス3の上面に当接されて該第2サスク
ロス3にボルト止めされている下面部9a、該下面部9
aの車幅方向内側端から上方へ折曲げられた内側縦壁部
9b、前記下面部9aの車体前後方向両端から上方へ折
曲げられた前側縦壁部9c及び後側縦壁部9dが備えら
れている。そして、このナットプレート9は、前記フロ
ントフレームレイン5の配設位置に対向するように配置
されると共に、前記内側縦壁部9bの上端は前記前側及
び後側の各縦壁部9c,9dの上端よりも上側に位置さ
れており、この内側縦壁部9bの上端部が前記フロント
サイドフレーム1の鉛直部としての内側面に接合されて
いる。つまり、図6に示すように、このナットプレート
9の上端部では、フロントフレームレイン5、フロント
サイドフレームインナ1a及びナットプレート9の3枚
の部材が重ね合わされて一体的に接合されていることに
なる。このため、サスペンションから入力される荷重が
ナットプレート9を経てフロントサイドフレーム1の剛
性の高い部分へ円滑に伝達されるようになっている。ま
た、前記前側縦壁部9cの上端には車体前方へ延びるフ
ランジ部9eが、前記後側縦壁部9dの上端には車体後
方へ延びるフランジ部9fが夫々形成されており、各フ
ランジ部9e,9fが前記フロントサイドフレーム1の
下面に接合されている。
【0019】そして、本例の特徴の一つとして前記フロ
トサイドフレーム1の車幅方向外側には、該フロントサ
イドフレーム1とナットプレート9との間で閉断面構造
を構成するトクルボックスレインフォースメント15
(以下トルクボックスレインと呼ぶ)が備えられてい
る。このトルクボックスレイン15の形状としては、図
2及び図6に示すように、前記ナットプレート9の内側
縦壁部9bの形状に近似した板材で成り、その下端には
車幅方向外側へ延びる下端フランジ部15aが、その車
体前後方向の各側縁部には同様に車幅方向外側へ延びる
側端フランジ部15b,15cが夫々形成されて成って
いる。そして、このトルクボックスレイン15は、ナッ
トプレート9の内側縦壁部9bに対して所定間隔を存し
た位置に配置され、その下端フランジ部15aが前記ナ
ットプレート9の下面部9aの上面に重ね合わされて接
合されていると共に、各側端フランジ部15b,15c
が、ナットプレート9の前側縦壁部9c及び後側縦壁部
9dの内側面に夫々重ね合わされて接合されている。ま
た、このトルクボックスレイン15の上端部は前記フロ
ントサイドフレームアウタ1bの外側面に接合されてい
る。これにより、図5及び図6の如く、フロントサイド
フレーム1、ナットプレート9及びトルクボックスレイ
ン15の3者によって密閉された箱型空間Aが形成され
ている。つまり、フロントフレームレイン5によって補
強された閉断面構造のフロントサイドフレーム1に対し
て、その下側に形成された前記3者から成る閉断面Aを
介して前記第2サスクロス3が支持されていることにな
る。これにより、前記ナットプレート9及びトルクボッ
クスレイン15によって本発明でいう連結パネル手段が
構成されている。
【0020】また、前記トルクボックスレイン15の車
幅方向外側には、閉断面のトルクボックスBを介してサ
イドシル16が配設されている。詳しくは、図2及び図
6に示すように、前記トルクボックスレイン15の外側
にはトルクボックスパネル17が配設されており、この
トルクボックスパネル17、前記フロアパネル14、後
述するステップパネル18及びサイドシル16によって
閉断面で成るトルクボックスBが構成されている。各部
材について説明すると、前記トルクボックスパネル17
は、図2の如く側面視が上方に開放したコ字状であっ
て、下面部17aと、該下面部17aの前端縁から上方
に延びる前側縦壁部17bと、前記下面部17aの後端
縁から上方に延びる後側縦壁部17cとが備えられて成
り、夫々の縁部にはフランジ17d〜17hが形成され
ている。そして、図6に示す如く前記下面部17aの車
幅方向内側端縁は前記ナットプレート9の下面部9aの
下側に重ね合わされて接合されている。従って、この部
分では、前記トルクボックスレイン15の下端フランジ
部15a、ナットプレート9の下面部9a及びトルクボ
ックスパネル17の下面部17aが互いに重ね合わされ
て一体的に接合されていることになる。また、前記サイ
ドシル16は、サイドシルインナ16aとサイドシルア
ウタ16bとで成り、各々の上下縁に形成されたフラン
ジ部同士が互いに接合されて、その内部に閉断面が形成
された構成とされていて、図7にも示すように、このサ
イドシルインナ16aの下面部に前記トルクボックスパ
ネル17の下面部17aの車幅方向外側端縁のフランジ
17dが接合されている。また、図2及び図9の如く、
このトルクボックスパネル17の前側縦壁部17bは、
サイドシル16が前方へ湾曲されて成るフロントピラー
16´の形状に沿うように上方に湾曲されており、その
車幅方向外側縁部に形成されているフランジ17eがサ
イドシルインナ16aの下面部及びフロントピラー16
´の前縁部に亘って接合されている。また、このトルク
ボックスパネル17の前側縦壁部17bの上端縁に形成
されているフランジ17fは前記フロアパネル14の下
面に接合されている。更に、このトルクボックスパネル
17の前側縦壁部17bの車幅方向内側縁は前記ナット
プレート9の前側縦壁部9cの外側面に重ね合わされて
接合されている。一方、このトルクボックスパネル17
の後側縦壁部17cは、前記ステップパネル18の形状
に沿って形成されており、図9にも示すように、その車
幅方向外側縁部に形成されているフランジ17gがステ
ップパネル18の下面に接合されている。また、このト
ルクボックスパネル17の後側縦壁部17cの上端縁に
形成されているフランジ17hは前記フロアパネル14
の下面に接合されている。更に、このトルクボックスパ
ネル17の後側縦壁部17cの車幅方向内側縁は前記ナ
ットプレート9の後側縦壁部9dの外側面に重ね合わさ
れて接合されている。一方、前記ステップパネル18
は、乗員が車両に乗降する際のステップを構成するもの
であって、縦断面がL字型に形成された板材で成り、そ
の上端縁が前記フロアパネル14の車幅方向外側縁部の
下面に接合されていると共に、その下端縁がサイドシル
インナ16aの上端面に接合されている(図8参照)。
このようにして、トルクボックスパネル17、フロアパ
ネル14、ステップパネル18及びサイドシル16によ
って閉断面で成るトルクボックスBが構成されている。
【0021】以上説明してきたような構成の作用とし
て、先ず、車両の前突時には、フロントサイドフレーム
1の後端近傍位置における内部にフロントフレームレイ
ン5が配設されているばかりでなく、このフロントフレ
ームレイン5の配設位置に対向して、フロントサイドフ
レーム1、ナットプレート9及びトルクボックスレイン
15で成る閉断面Aがフロントサイドフレーム1の下側
に隣接されているために、このフロントサイドフレーム
1の後部の剛性が特に高くされているので、衝突荷重に
よって、フロントサイドフレーム1の前部のみを座屈変
形させて該衝突荷重を吸収でき、車室内への衝突荷重の
影響が抑制されることになる。また、車両走行時にサス
ペンションアームから入力される荷重は各サスクロス
2,3からフロントサイドフレーム1に伝達され、該フ
ロントサイドフレーム1によって吸収されることになる
が、上述した如く、フロントサイドフレーム1と第2サ
スクロス3との間には、前記閉断面Aが配設されている
ので、前記荷重をこの閉断面によっても吸収することが
できることになる。また、特に、ナットプレート9及び
トルクボックスレイン15のフロントサイドフレーム1
への接続状態は、前記サスペンションアームから入力さ
れる荷重に介して剪断方向であるので、特に、この荷重
に対する剛性が高く確保されることになる。また、この
ような荷重吸収動作においては、閉断面Aとフロントサ
イドフレーム1の閉断面部分とが上下方向に隣り合って
配置されているために、フロントサイドフレーム1の後
端部の剛性の向上及びサスペンションから入力される荷
重の吸収が効果的に行われることになる。
【0022】このように、本例の構成によれば、フロン
トサイドフレーム1に、衝突荷重を吸収するための補強
部材とサスペションから入力される荷重を吸収するため
の補強部材とを個別に設けるようなことなしに、これら
荷重を効果的に吸収することができるので、車体重量の
大幅な増大を招くようなことなしに、前記衝突荷重やサ
スペションからの荷重を吸収することができる。
【0023】尚、本例では、乗員の乗降口にステップを
備えた比較的高い位置にフロア面が設定された車両につ
いて説明したが、本発明は、これに限らず、一般的な乗
用車に対しても採用可能である。
【0024】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記
載の発明によれば、サスペンション支持部材とフロント
サイドフレームとを、このサスペンション支持部材とフ
ロントサイドフレームとの間に閉断面を形成する連結パ
ネル手段によって連結し、前記連結パネル手段の一端部
を、前記フロントサイドフレームにおける補強部材の取
付け部分に対向した位置に取付けるようにしたために、
フロントサイドフレームの後端部の剛性が特に高くでき
て、車両の前突時の衝突荷重を効果的に吸収して、車室
内への衝突荷重の影響を抑制することができ、また、車
両走行時にサスペンションから入力される荷重を連結パ
ネル手段によって成る閉断面によって効果的に吸収でき
ることになるので、フロントサイドフレームに、衝突荷
重を吸収するための補強部材とサスペションから入力さ
れる荷重を吸収するための補強部材とを個別に設けるよ
うなことなしに、これら荷重を効果的に吸収することが
できるので、車体重量の大幅な増大を招くようなことな
しに、前記衝突荷重やサスペションからの荷重を吸収す
ることができる。
【0025】請求項2記載の発明によれば、フロントサ
イドフレームにおける補強部材の取付部分を閉断面構造
で成し、連結パネル手段によって形成される閉断面構造
と前記フロントサイドフレームとを上下方向に隣り合っ
て配置させるようにしたために、フロントサイドフレー
ムの後端部の剛性の向上及びサスペンションから入力さ
れる荷重の吸収をより効果的に行わせることができる。
【0026】請求項3記載の発明によれば、補強部材
に、鉛直方向に延びる鉛直部を備えさせると共に、フロ
ントサイドフレームにも、鉛直方向に延びる鉛直部を備
えさせ、前記補強部材の鉛直部を、フロントサイドフレ
ームの鉛直部に重ね合わせて接合する一方、連結パネル
手段の上端部を前記フロントサイドフレームの鉛直部に
接合するようにしたために、サスペンションから入力さ
れる荷重のフロントサイドフレームの剛性の高い部分へ
の伝達を円滑に行うことができ、この荷重の吸収性能の
向上を図ることができる。
【0027】請求項4記載の発明によれば、ダッシュパ
ネルをフロントサイドフレーム及び補強部材に夫々接続
するようにしたために、ダッシュパネルの支持剛性の向
上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フロントサイドフレーム及びその周辺部をエン
ジンルーム内から見た一部を省略した斜視図である。
【図2】フロントサイドフレーム外側のステップ配設位
置周辺を車体側方から見た一部を省略した斜視図であ
る。
【図3】図1におけるIII-III 線に沿った断面図であ
る。
【図4】図1におけるIV-IV 線に沿った断面図である。
【図5】図1におけるV-V 線に沿った断面図である。
【図6】図1におけるVI-VI 線に沿った断面図である。
【図7】図2におけるVII-VII 線に沿った断面図であ
る。
【図8】図2におけるVIII-VIII 線に沿った断面図であ
る。
【図9】図2におけるIX-IX 線に沿った断面図である。
【符号の説明】
1 フロントサイドフレーム 3 第2サスペンションクロスメンバ(サスペンショ
ン支持部材) 5 フロントサイドフレームレインフォースメント
(補強部材) 5b 縦面部(鉛直部) 9 ナットプレート(連結パネル手段) 13 ダッシュパネル 15 トルクボックスレインフォースメント(連結パネ
ル手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体前後方向に延設されたフロントサイ
    ドフレームの後端部近傍位置には車室前壁を構成するダ
    ッシュパネルが取付けられていると共に、前記フロント
    サイドフレームにおける前記ダッシュパネルの取付け部
    分に対向した位置には補強部材が取付けられており、 前記フロントサイドフレームの下方には、サスペンショ
    ン荷重を受けるサスペンション支持部材が配設されてい
    ると共に、該サスペンション支持部材と前記フロントサ
    イドフレームとは、このサスペンション支持部材とフロ
    ントサイドフレームとの間に閉断面を形成する連結パネ
    ル手段によって連結されており、該連結パネル手段の一
    端部は、前記フロントサイドフレームにおける前記補強
    部材の取付け部分に対向した位置に取付けられているこ
    とを特徴とする自動車の車体構造。
  2. 【請求項2】 フロントサイドフレームにおける補強部
    材の取付部分は閉断面構造で成っており、連結パネル手
    段によって形成される閉断面構造と前記フロントサイド
    フレームとは上下方向に隣り合って配置されていること
    を特徴とする請求項1記載の自動車の車体構造。
  3. 【請求項3】 補強部材は鉛直方向に延びる鉛直部を備
    えていると共に、フロントサイドフレームも鉛直方向に
    延びる鉛直部を備えていて、前記補強部材は、その鉛直
    部が、フロントサイドフレームの鉛直部に重ね合わされ
    て接合されている一方、連結パネル手段は、その上端部
    が前記フロントサイドフレームの鉛直部に接合されてい
    ることを特徴とする請求項1または2記載の自動車の車
    体構造。
  4. 【請求項4】 ダッシュパネルはフロントサイドフレー
    ム及び補強部材に夫々接続されていることを特徴とする
    請求項1、2または3記載の自動車の車体構造。
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