JPH078912B2 - ポリアミドイミド - Google Patents

ポリアミドイミド

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JPH078912B2
JPH078912B2 JP60176994A JP17699485A JPH078912B2 JP H078912 B2 JPH078912 B2 JP H078912B2 JP 60176994 A JP60176994 A JP 60176994A JP 17699485 A JP17699485 A JP 17699485A JP H078912 B2 JPH078912 B2 JP H078912B2
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imide
acid
polyamideimide
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健 阪下
百合正 銭谷
秋夫 池田
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三井石油化学工業株式会社
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐熱特性、機械的特性、化学的物理的特性およ
び成形特性のいずれにも優れた性能を兼ね備えた新規重
合体であるポリアミドイミドおよびその組成物に関す
る。さらに詳細には耐熱特性、摺動特性、耐衝撃性、成
形性などに優れたポリアミドイミドに関するものであ
る。
〔従来の技術〕
テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリツト酸などの芳
香族ポリカルボン酸と脂肪族アルキレンジアミンとから
なる溶融成形可能なポリアミドまたはポリアミドイミド
は種々提案されている。例えば、本発明者らは、特開昭
58−98332号公報にはテレフタル酸、トリメリツト酸お
よび脂肪族アルキレンジアミンとから生成するポリアミ
ドイミドを提案しており、また特公昭49−36959号公
報、特開昭59−53536号公報にはヘキサメチレンジアミ
ンとテレフタル酸、イソフタル酸から生成するポリアミ
ド、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンとテレ
フタル酸とから生成するポリアミド(トロガミド )な
どが提案されている。これらのポリアミドまたはポリア
ミドイミドは溶融成形性には優れているが、成形用材
料、摺動用材料などの用途にはさらに耐熱特性、耐衝撃
特性および摺動特性に優れた熱可塑性樹脂が求められて
いる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは、成形用材料または摺動用材料の用途に利
用されているポリアミドまたはポリアミドイミドがこの
ような状況にあることに鑑み、耐熱特性、耐衝撃特性お
よび摺動特性に優れた新規なポリアミドイミドを鋭意検
討した。その結果、テレフタロイルアルキレンジアミン
成分単位(a)、イソフタロイルアルキレンジアミン成
分単位(b)および特定のイミド結合含有成分単位
(c)および必要に応じて他のイミド結合含有成分単位
(d)からなるポリアミドイミドが前記目的を達成した
新規ポリアミドイミドであり、該新規ポリアミドイミド
が耐熱特性、耐衝撃特性および摺動特性に優れた成形用
材料または摺動用材料となることを見出し、本発明に到
達した。
〔問題点を解決するための手段〕および〔作用〕 本発明によれば、一般式〔I〕 で表わされるテレフタロイルアルキレンジアミン成分単
位(a)、一般式〔II〕 で表わされるイソフタロイルアルキレンジアミン成分単
位(b)、一般式〔III〕 で表されるイミド結合成分単位(c)、 〔式中、x1、x2およびx3は6ないし20の正の整数を示
す〕からなるポリアミドイミドであって、 (i) 各成分の組成は(a)成分が20ないし85モル
%、(b)成分が10ないし80モル%、(c)成分が5な
いし60モル%の範囲にあり、(a)成分/(b)成分の
モル比が85/15ないし20/80の範囲にあり、かつ〔(a)
成分+(b)成分〕/(c)成分のモル比が95/5ないし
30/70の範囲にあること、 および (ii) 30℃の濃硫酸中で測定した極限粘度[η]が0.
3ないし4dl/gの範囲にあるか、30℃の濃硫酸に不溶性成
分を含む場合には36℃、荷重10kgで測定したMFRが0.1以
上であること、 によって特徴づけられるポリアミドイミドが物質特許と
して提供され、該新規ポリアミドイミド[A]および充
填剤[B]からなるポリアミドイミド組成物は成形材料
として利用することができる。
本発明のポリアミドイミドを構成するテレフタロイルア
ルキレンジアミン成分単位(a)は、一般式[I] 〔式中x1は6ないし20の整数を示す〕で表わされるテレ
フタロイルアルキレンジアミン成分単位であり、その含
有率は20ないし85モル%、特に好ましくは30ないし80モ
ル%の範囲である。(a)成分単位の含有率が85モル%
より多くなると、可とう性が低下し、耐衝撃性が大巾に
低下するようになる。
また、本発明のポリアミドイミドを構成するイソフタロ
イルアルキレンジアミン成分単位(b)は、一般式[I
I] 〔式中、x2は6ないし20の整数を示す〕で表わされるイ
ソフタロイルアルキレンジアミン成分単位であり、その
含有率は10ないし80モル%、特に好ましくは20ないし70
モル%の範囲である。該イソフタロイルアルキレンジア
ミン成分単位の含有率が10モル%より小さくなったり、
80モル%より大きくなったりすると、引張り強度、曲げ
強度、アイゾット衝撃強度、耐熱老化性などが低下する
ようになる。
本発明のポリアミドイミドを構成するイミド結合成分単
位(c)は、一般市[III] 〔式中、x3は6ないし20の整数を示す〕で表わされるイ
ミド結合成分単位であり、その含有率は5ないし60モル
%、特に好ましくは10ないし40モル%の範囲である。該
(c)成分の含有率が5モル%より小さくなると、耐衝
撃性が低下するようになり、60モル%を越えるとポリア
ミドイミドの耐熱特性が低下するようになる。
本発明のポリアミドイミドを構成してもよいイミド結合
含有成分単位(d)は、一般式[IV] 〔式中、x4は6ないし20の整数を示す〕で表わされるイ
ミド結合含有成分単位であり、該(d)成分は、0ない
し50モル%、好ましくは0ないし20モル%の範囲の含有
率でポリアミドイミド中に含有されていてもよい。
該(d)成分の含有率が50モル%より大きくなるとポリ
アミドイミドの耐熱特性が低下するようになる。
本発明のポリアミドイミドを構成する各成分の含有率は
前記範囲にあり、該(a)成分/該(b)成分のモル比
は85/15ないし20/80、とくに好ましくは80/20ないし40/
60の範囲である。また、該ポリアミドイミドにおいて、
〔(a)成分+(b)成分〕/(c)成分のモル比が95
/5〜30/70、特に好ましくは90/10ないし40/60の範囲で
ある。
またポリアミドイミドが一般式〔IV〕で示されるイミド
結合含有成分単位(d)を含有するときは、〔(a)成
分+(b)成分〕/〔(c)成分+(d)成分〕のモル
比が95/5〜30/70、特に好ましくは90/10ないし40/60の
範囲であることが望ましい。
該ポリアミドイミドにおいて、(a)成分/(b)成分
のモル比が85/15より大きくなると、該ポリアミドイミ
ドの耐衝撃性、耐熱老化性などが低下し、〔(a)成分
+(b)成分〕/(c)成分あるいは〔(a)成分+
(b)成分〕/〔(c)成分+(d)成分〕のモル比が
95/5より大きくなると該ポリアミドイミドの耐衝撃性、
可とう性が低下し30/70より小さくなると該ポリアミド
イミドの熱変形温度などの耐熱特性が低下するようにな
る。
本発明のポリアミドイミドは濃硫酸に溶解する場合には
濃硫酸中30℃で測定した〔η〕が0.2ないし4dl/gの範囲
にあることが必要であり、好ましくは0.3ないし3.5dl/
g、特に好ましくは0.5ないし3dl/gの範囲である。本発
明のポリアミドイミドが濃硫酸に不溶性成分を含有する
場合には、360℃、荷重10kgで測定したMFRが0.1g/10分
以上であることが必要であり、好ましくは1g/10分以上
である。
本発明のポリアミドイミドは結晶性を有する場合もあ
り、非晶性である場合もある。該ポリアミドイミドを構
成する一般式〔I〕で表わされるテレフタロイルアルキ
レンジアミン成分単位(a)の含有率が高くなるにつれ
て結晶化率は大きくなる。本発明のポリアミドイミドの
結晶化率は通常0ないし50%、好ましくは0ないし35%
の範囲である。本発明のポリアミドイミドが結晶性を有
する場合には、その融点は通常250ないし360℃、好まし
くは280ないし350℃の範囲である。本発明のポリアミド
イミドの軟化温度は通常150ないし370℃、好ましくは16
0ないし350℃である。
本発明のポリアミドイミドの構成成分である前記一般式
〔I〕ないし〔IV〕で表わされるアルキレンジアミン成
分単位は炭素原子数が6ないし20のアルキレンジアミン
成分単位であり、具体的には1,6−ジアミノヘキサン、
1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9
−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジア
ミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,13−ジア
ミノトリデカン、1,14−ジアミノテトラデカン、1,15−
ジアミノペンタデカン、1,16−ジアミノヘキサデカン、
1,17−ジアミノヘプタデカン、1,18−ジアミノオクタデ
カン、1,19−ジアミノノナデカン、1,20−ジアミノエイ
コサンなどを例示することができる。これらアルキレン
ジアミン成分としては1種のみを単独で含有していても
よいし、2種以上の混合物として含有していても差しつ
かえない。これらのアルキレンジアミン成分のうちで
は、炭素原子数が6ないし16の範囲にあることが好まし
く、とくに炭素数が6のアルキレンジアミン成分である
ことが好ましい。
本発明のポリアミドイミドは、(a)成分、(b)成
分、(c)成分および(d)成分がランダムに配列して
結合し、鎖状構造を形成したものである。ここで鎖状構
造とは直鎖状のみならず、分枝鎖状または相違する分子
間で架橋構造を形成している場合もある。分枝鎖状構造
または架橋構造の形成は前記イミド結合含有成分単位
(d)を介して形成される。本発明のポリアミドイミド
には、(a)成分、(b)成分および(c)成分からな
る三元重縮合体、(a)成分、(b)成分、(c)成分
および(d)成分からなる四元重縮合体がある。本発明
のポリアミドイミドのうちでは、直鎖状ないしは分枝鎖
状構造すなわち実質上線状構造のポリアミドイミドが好
適である。
また、本発明のポリアミドの分子末端は(a)成分、
(b)成分、(c)成分または(d)成分を構成するア
ルキレンジアミン成分、テレフタル酸成分、イソフタル
酸成分、カルボキシフタル酸成分、ピロメリツト酸イミ
ド成分のいずれであつてもよい。
分子末端が該アルキレンジアミン成分である場合は末端
アミノ基が低級カルボン酸でアシル化されていてもよい
し、塩を形成していても差しつかえない。また、分子末
端がテレフタル酸成分、イソフタル酸成分またはカルボ
キシフタル酸成分である場合には末端カルボキシル基が
低級アルコールでエステル化されていてもよいし、アミ
ンでアミドされていてもよいし、塩を形成していてもよ
いし、酸無水物を形成していてもよい。
本発明のポリアミドイミドは相当するジアミンとテレフ
タル酸クロリド、イソフタル酸クロリド、無水トリメリ
ツト酸クロリドおよび必要に応じて無水ピロメリツト酸
ジクロリドなどの酸クロリドとを溶液重合法あるいは界
面重合法によつて重縮合させ、まず相当するポリアミド
酸を合成した後、加熱することによつて脱水閉環させ、
本発明のポリアミドイミドに変換する方法を採用しても
良いし、相当するジアミンとテレフタル酸、イソフタル
酸、トリメリツト酸(無水トリメリツト酸でも良い)お
よび必要に応じてピロメリツト酸(無水ピロメリツト酸
でもよい)などのカルボン酸と水、フエノール、クレゾ
ール、ターフエニル等の溶剤の存在下又は不存在下での
溶液あるいは溶融重縮合法によつて合成することもでき
るし、又前記方法によつてオリゴマーを製造した後、固
相重合法によつて分子量を高める方法を併用する方法も
採用することができる。さらに、前記オリゴマーを押出
機、ニーダー等の混練器を用いて加熱下溶融重縮合反応
を進行させポリマーとする方法も採用することができ
る。
本発明のポリアミドイミド中には該ポリアミドイミドに
相当する脱水前のポリアミド酸を含んでいても何ら差し
つかえない。その量は通常ポリイミド形成官能基当り30
モル%以下、好ましくは10モル%以下である。また本発
明ポリアミドイミドを合成する際にはリン酸、次亜リン
酸ソーダ、リン酸オクチル、トリストリデシルホスフア
イトなどの触媒、安定剤などを添加することもできる。
なお、本発明のポリアミドイミドの構成成分組成の決定
法、軟化温度、融点、極限粘度〔η〕および結晶化率の
測定方法を次に示す。
(1) ポリアミドイミドの構成成分の組成 ポリアミドイミド中の炭素、水素および窒素原子の元素
分析を行い、これらの含有率を求め、炭素原子と水素原
子の含有率の加算値と窒素原子の含有率との比から重縮
合体の構成成分の組成を決定した。
(2) 軟化温度 柳本K.K.社製融点測定装置を用い、乳鉢で微粉に粉砕し
たポリアミドを2枚のプレパラートの中央部(約1cm2
に狭み、毎分2℃の昇温速度で温度を上げ、ポリアミド
の溶解し始める温度と全量が溶解し終る温度を観察し、
これらの温度の平均値をポリアミドイミドの軟化温度と
した。
(3) 融点 理学電気社製MJ−800−EYを用いて毎分10℃の昇温速度
で樹脂の示差熱分析を行つて求めた。
(4) 極限粘度〔η〕 樹脂温度0.500g/dl、0.770g/dl、1.00g/dlの96重量%濃
硫酸溶液の30℃における相対粘度をウベローデ型粘度計
によつて測定し、比粘度を求め、これらの点から作図に
よつて〔η〕を求めた。なお、前記溶液の作成を30℃で
行つた。
(5) 結晶化率 理学電気製ロータフレツクス2075を用いて広角(2θ:7
0゜〜3゜)のX線解析を行つて求めた。
本発明のポリアミドイミドは成形用材料、摺動材、繊維
コーテイン剤、接着剤、その他種々の用途に利用され
る。該ポリアミドには必要に応じて従来から公知のポリ
マー安定剤、可塑型、離型剤、滑剤、充填剤などを配合
することができる。ポリマーとしてはナイロン6,6、ナ
イロン6などのポリアミド、ポリエステル、ポリエーテ
ル、マレイン化したエチレンプロピレン共重合体などの
α−オレフイン弾性体などを例示することができる。
本発明の成形材料用組成物は、前記ポリアミドイミド
〔A〕および充填剤〔B〕から構成される。充填剤とし
ては粉末状、板状、繊維状あるいはクロス状物などの種
々の形態を有する有機系または無機系の化合物であり、
具体的には、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、タル
ク、ケイソウ土、クレー、カオリン、石英、ガラス、マ
イカ、グラフアイト、二硫化モリブデン、セツコウ、ベ
ンガラ、二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミニウム、銅、
ステンレスなどの粉状、板状の無機系化合物、ガラス繊
維、カーボン繊維、ホウ素繊維、セラミツク繊維、カー
ボン繊維、ホウ素繊維、セラミツク繊維、石綿繊維、ス
テンレススチール繊維などの繊維状の無機系化合物また
はこれらのクロス状物などの2次加工品、ポリパラフエ
ニレンテレフタルアミド、ポリメタフエニレンテレフタ
ルアミド、ポリパラフエニレンイソフタルアミド、ポリ
メタフエニレンイソフタルアミド、ジアミノジフエニル
エーテルとテレフタル酸(イソフタル酸)との縮合物、
p(m)−アミノ安息香酸の縮合物などの全芳香族系ポ
リアミド、ジアミノジフエニルエーテルと無水トリメリ
ツト酸または無水ピロメリツト酸との縮合物などの全芳
香族系ポリアミドイミド、全芳香族系ポリイミド、ポリ
ベンツイミダゾール、ポリイミダゾフエナンスロリンな
どの複素環含有化合物、ポリテトラフロロエチレンなど
の粉状、板状、繊維状あるいはクロス状物などのこれら
の2次加工品などを例示することができ、これらの2種
以上を混合して使用することもできる。これらの充填剤
はシランカツプラーやチタンカツプラーなどで処理した
ものも同様に使用することができる。
前記充填剤のうち、粉末状の充填剤としてはシリカ、シ
リカアルミナ、アルミナ、二酸化チタン、グラフイイ
ト、二硫化モリブデン、ポリテトラフロロエチレンを使
用することが好ましく、とくにグラフアイト、二硫化モ
リブデンまたはポリテトラフロロエチレンを使用すると
該組成物から得られる成形体の動摩擦係数、テーバー摩
耗、限界PV値などの耐摩耗性が向上するようになるので
好ましい。かかる充填剤の平均粒径は通常0.1mμないし
200μの範囲、とくに1mμないし100μの範囲にあると前
述の耐摩耗性が著しく向上するので好ましい。かかる充
填剤の配合割合は該ポリアミド100重量部に対して0を
越えて200重量部の範囲にあることが通常であり、好ま
しくは0を越えて100重量部の範囲、とくに好ましくは
0.5ないし5重量部の範囲である。
また、前記充填剤のうち、有機系の繊維状充填剤として
はポリパラフエニレンテレフタルアミド繊維、ポリメタ
フエニレンテレフタルアミド繊維、ポリパラフエニレン
イソフタルアミド繊維、ポリメタフエニレンイソフタル
アミド繊維、ジアミノジフエニルエーテルとテレフタル
酸またはイソフタル酸との縮合物から得られる繊維など
の全芳香族系ポリアミド繊維を使用すると該組成物から
得られる成形体の引張り強度、アイゾツト衝撃強度など
の機械的特性、熱変形温度などの耐熱特性などが向上す
るようになるので好ましい。さらに、前記充填剤のうち
で無機系の繊維状充填剤としてはガラス繊維、カーボン
繊維またはホウ素繊維を使用すると、該組成物から得ら
れる成形体の引張強度、曲げ強度、曲げ弾性率などの機
械的特性、熱変形温度などの耐熱特性、耐水性などの化
学的物理的特性などが向上するようになるので好まし
い。前記有機系または無機系の繊維状充填剤の平均長は
通常0.1ないし20mmの範囲、とくに1ないし10mmの範囲
にあると、該組成物の成形性が向上しかつ該組成物から
得られる成形体の熱変形温度などの耐熱特性、引張強
度、曲げ強度などの機械的特性などが向上するようにな
るので好ましい。前記有機系または無機系の繊維状充填
剤の配合割合は該ポリアミド100重量部に対して5ない
し200重量部の範囲にあることが通常であり、好ましく
は5ないし180重量部の範囲、とくに好ましくは10ない
し150重量部の範囲である。
本発明の方法によつて製造されるポリアミドイミドは通
常の溶融成形、たとえば圧縮成形、射出成形または押し
出し成形等によつて成形することができる。
〔実施例〕
次に、本発明のポリアミドイミドおよびその組成物を実
施例によつて具体的に説明する。試験片の調製法ならび
に各性能の評価方法を次に示した。
また以下の表において使用した次の略号はそれぞれ次の
化合物を示す。
TA:テレフタル酸 IA:イソフタル酸 TC:トリメリツト酸 C6DA:1,6−ジアミノヘキサン (試験片の作製および各物性の評価法) ポリアミドイミドをクラツシヤーによつて粉砕(32メツ
シユパス)し、100℃、1mmHgの条件で12hr乾燥した後、
該ポリアミドイミドをプレス成形機により窒素雰囲気中
100kg/cm2の圧力下、軟化温度より20℃高い温度でホツ
トプレスした後、20℃の温度でコールドプレスし、2mm
ないし10mm厚の圧縮成形板を作製した。これらの成形板
を表1に記載の各試験片の寸法に切削加工した後温度23
℃、相対湿度65%の雰囲気中に96hr放置した後試験に供
した。
また、充填材配合品は粉砕、乾燥した所定量のポリアミ
ドと所定量の充填材を一軸押出機(L/D=28、20mmφ)
に供給して混合し、約6mmのストランド状として得た。
試験片の作製は充填材を配合しない場合と同様にして行
つた。
〔I〕ポリアミドイミド 実施例 1 テレフタル酸99.68g(0.60M)、イソフタル酸49.80g
(0.30M)、トリメリオト酸21.02g(0.1M)、ヘキサメ
チレンジアミン116.21g(1.00M)、トリストリデシルホ
スフアイト0.63gおよびイオン交換水74gを1オートク
レーブに仕込み、N2置換を十分に行つた後、撹拌下2時
間かけて280℃に昇温した。さらに密ぺい状態のまま280
℃で1時間反応を進行させた後、撹拌を止め、オートク
レーブ底部から差圧100kg/cm2で反応混合物を取出し
た。N2中100℃、100mmHgで一夜乾燥して低次縮合物を得
た。この低次縮合物の〔η〕(conc H2SO4中、30℃)は
0.1dl/gであつた。この低次縮合物を二軸押出機(スク
リユー径30mm、L/D=42、バレル温度(℃) 30/240/260/280/280/300/300/320/320/320、第4、第6
ゾーンは大気開放ベント、回転数80rpm、オリゴマー供
給量2kg/hr、排気はN2パージ)によつて溶融下重縮合を
進め、〔η〕が1.10dl/g(conc H2SO4中、30℃)、軟化
温度が287℃のポリマーを得た。結果を表2に示した。
実施例2〜5、比較例1〜3 実施例1において酸成分の仕込比率を表2に示したよう
にかえた以外は実施例1に記載の方法でポリアミドイミ
ドを合成した。結果を表2に示した。
実施例 6 実施例1において、二軸押出機を用いて溶融重縮合を行
う代りに、実施例1と同様の方法で合成した低次縮合物
を250℃、1mmHgの条件下固相重合を10hr行つてポリマー
を得た。結果を表2に示した。
実施例 7 実施例1において酸成分の仕込組成を表2に示すような
組成にかえ、またトリストリデシルホスフアイトを用い
る代りにリン酸0.1gを用い、さらに押出機を用いる溶融
重縮合温度(バレル温度)を30/260/280/300/300/320/3
20/320(℃)に代えた他は実施例1に記載の方法でポリ
マーを合成した。結果を表1に示した。
比較例 4 2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンとテレフタ
ル酸とからなるポリアミド(トロガミド−T 、ダイナ
ミツトノーベル社製)の性能を表2に示した。
比較例8 実施例1において、酸成分の仕込比率を表2に示したよ
うにかえた以外は実施例1に記載の方法でポリアミドイ
ミドを合成した。結果を表2に示す。
〔II〕成形材料用組成物 参考例1〜4、比較例5,6 表3に記載のポリマーと充填材とを表3に記載した割合
で、表3に記載した温度条件下一軸押出機によつて溶融
ブレンドし、組成物を作成した。結果を表3に示した。
参考例 5〜7 実施例8においてガラス繊維を用いる代りに表4に記載
した充填材を表4に記載した量用いた他は実施例8に記
載した方法で組成物を作製した。結果を表4に示した。
比較例 7 実施例12において、実施例12に記載したポリマーを使用
する代りに比較例1に記載したポリマーを用いて組成物
を作製した他は実施例12と同様の方法で行つた。結果を
表4に示した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[I] で表されるテレフタロイルアルキレンジアミン成分単位
    (a)、 一般式[II] で表されるイソフタロイルアルキレンジアミン成分単位
    (b)および 一般式[III] で表されるイミド結合成分単位(c)、 〔式中、x1、x2およびx3は6ないし20の正の整数を示
    す〕からなるポリアミドイミドであって、 (i) 各成分の組成は(a)成分が20ないし85モル
    %、(b)成分が10ないし80モル%、(c)成分が5な
    いし60モル%の範囲にあり、(a)成分/(b)成分の
    モル比が85/15ないし20/80の範囲にあり、かつ〔(a)
    成分+(b)成分〕/(c)成分のモル比が95/5ないし
    30/70の範囲にあること、および (ii) 30℃の濃硫酸中で測定した極限粘度[η]が0.
    3ないし4dl/gの範囲にあるか、30℃の濃硫酸に不溶性成
    分を含む場合には360℃、荷重10kgで測定したMFRが0.1
    以上であること、 によって特徴づけられるポリアミドイミド。
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