JPH0787926B2 - 金属箔圧延方法 - Google Patents

金属箔圧延方法

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JPH0787926B2
JPH0787926B2 JP5446087A JP5446087A JPH0787926B2 JP H0787926 B2 JPH0787926 B2 JP H0787926B2 JP 5446087 A JP5446087 A JP 5446087A JP 5446087 A JP5446087 A JP 5446087A JP H0787926 B2 JPH0787926 B2 JP H0787926B2
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誠一 志渡
健次 小野寺
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、金属材から金属箔を圧延する方法に係り、特
に比較的硬度の高い、例えばステンレス、鉄、黄銅等の
箔の圧延に関する。
〔従来の技術〕
従来、前述のような硬度の高い材料の箔圧延は、多パス
圧延により行っている。例えば、ステンレス(SUS304)
を厚さ150μmから60μmまで圧延するのに、5〜8パ
スを要することは、常識化している。これは、圧延油の
性能に限界があること、被圧延材が硬くて圧延機の性能
にも限界があること等に起因していると考えられる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このように従来の箔圧延は、多パス圧延であるため、加
工に要する作業時間が長くかかるばかりでなく、加工に
要する動力も多いという問題点がある。
本発明の目的は、加工に要する作業時間および動力が少
なくて済む金属箔圧延方法を提供するにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、高性能圧延油を用い、加工硬化していない1
パス目で高圧下率をとり、その塑性加工熱を利用してよ
り少ない動力で圧延を完了させようとするもので、具体
的には、圧下率を55%以上に設定して塑性加工熱ができ
るだけ出るようにするとともに、圧延速度を被圧延材の
圧延出口側の温度が150℃以上となるような速度に設定
し、さらに、潤滑剤として多価エステルを含有する潤滑
油剤を用いて金属箔を圧延する方法である。
ここで、圧下率が55%未満で、圧延出口側の被圧延材温
度が150℃未満であるような圧延速度では、十分な塑性
加工熱が発生せず、正常な箔を得ることができない。
本発明において用いられる多価エステルとしては、特に
制限はないが総炭素数14〜18のものが好ましく例えば、
本出願人の出願に係る特願昭61−44244に記載される
長鎖二塩基酸と直鎖脂肪族アルコールとのジエステル、
米国特許3,396,111号明細書に記載されているよう
に、ジラウリルマレエート、ジステアリルマレエート等
の低炭素数の不飽和二塩基酸と高級脂肪酸とのジエステ
ル、特公昭46−35624号公報に記載されているよう
に、(a)分枝鎖多カルボン酸と9−あるいは10−カル
ボキシステアリルアルコールまたは炭素数1〜22の脂肪
族アルコールとのエステル化物、(b)分枝鎖多カルボ
ン酸と多価アルコールとのエステル化物、さらに芳香
族二塩基酸または三塩基酸等の芳香族多塩基酸もしくは
直鎖状飽和脂肪族二塩基酸と脂肪族アルコールとの多価
エステル、ダイマー酸、トリマー酸等の脂肪族アルコ
ールとの多価エステル、ブリセリン、トリメチロール
プロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールと
脂肪酸との多価エステルがある。
前記特願昭61−44244のジエステルを含む潤滑油剤は、
より具体的には次のようなものである。
すなわち、(a)基油に、分枝鎖を有する炭素数12〜28
の脂肪族ジカルボン酸と炭素数1〜6の直鎖脂肪族アル
コールとの反応生成物であるジエステル0.5〜30重量%
を配合してなる金属加工用潤滑油、(b)基油に、分枝
鎖を有する炭素数12〜28の脂肪族ジカルボン酸と炭素数
1〜6の直鎖脂肪族アルコールとの反応生成物であるジ
エルテル0.5〜30重量%および炭素数13〜48のモノエス
テル0.5〜40重量%を配合してなる金属加工用潤滑油で
ある。これらの潤滑油における基油として具体的には鉱
油および/または合成油を用いる。より具体的には鉱油
としてナフテン系鉱油、中間系鉱油、パラフィン系鉱油
の潤滑油留分あるいはこれら鉱油類の分解によって得ら
れる高芳香族成分等を例示することができ、合成油とし
て長鎖アルキルベンゼン、分枝アルキルベンゼン、ある
いはポリブテン等のポリオレフィン油、アルキルナフタ
リン、エステル油あるいはポリグリコール油等を例示す
ることができる。これらの中でも40℃における動粘度が
1〜30センチストークス(cst)、特に約5〜20cstの鉱
油が好ましい。
また、分枝鎖を有する炭素数12〜28の脂肪族ジカルボン
酸は具体的には次の一般式 で表されるものである。この一般式(1)において、l
は0〜3であり、m,nはそれぞれ1〜23であり、m+n
+lの合計数8〜24である。前記一般式(1)で表され
る分枝鎖を有する脂肪族ジカルボン酸の炭素数は12〜2
8、好ましくは14〜24、より好ましくは16〜20である。
ここで炭素数が12未満のものであると、耐ヒートスクラ
ッチ性が悪化するため好ましくない。一方、炭素数が28
を超えたものであると、特に低粘度の基油を用いたとき
に溶解性が悪くなるため好ましくない。また、脂肪族ジ
カルボン酸として分枝鎖を有するものを用いることが必
要であり、脂肪族ジカルボン酸としては飽和、不飽和の
ものがあるが、特に飽和脂肪族ジカルボン酸を用いるこ
とが好ましい。ここで直鎖状飽和脂肪族ジカルボン酸、
直鎖状不飽和脂肪族ジカルボン酸を用いると溶解性が悪
く、しかも目的とする潤滑油を得ることはできない。
前記一般式(1)で表される分枝鎖を有する脂肪族ジカ
ルボン酸として具体的には炭素数20の 炭素数16の 炭素数12の 等を例示することができる。
また、直鎖脂肪族アルコールとしては炭素数1〜6、好
ましくは1〜4のものが用いられる。
ここで、脂肪族アルコールとして分枝のものを用いる
と、耐ヒートスクラッチ性能に劣るものとなるため好ま
しくない。また、炭素数が6を超えたものであると、溶
解性が低下するため好ましくない。このような直鎖脂肪
族アルコールとして具体的にはCH3OH,C2H5OH,n−C3H7O
H,n−C4H9OH等を例示することができる。
以上のような分枝鎖を有する炭素数12〜28の飽和もしく
は不飽和の脂肪族ジカルボン酸と、炭素数1〜6の直鎖
脂肪族アルコールとを反応させて得られるジエステル
は、前記基油に0.5〜30重量%、好ましくは1〜20重量
%、より好ましくは3〜15重量%の割合で配合される。
ジエルテルの配合割合が0.5重量%未満であると、目的
とする潤滑油を得ることはできない。また、30重量%を
超えて配合しても、配合量に見合うだけの向上効果を得
ることはできない。
さらに、本発明に用いられる潤滑油剤においては前記多
価エステルとともに、炭素数13〜48のモノエステルを用
いることもできる。このモノエステルを前記多価エステ
ルとともに用いると、多価エステルを単独で用いる場合
に比し、一層耐ヒートスクラッチ性が向上し、圧延荷重
が低減でき、しかも光沢性を向上することができる。し
かも、モノエステルを伴用することにより多価エステル
の使用量を低減できるという効果をも具備する。
ここで前記モノエステルは具体的には一般式RCOOR′で
表されるものである。この式中においてRは炭素数12〜
22のアルキル基を示し、R′は炭素数1〜26のアルキル
基を示す。このモノエステルとしては炭素数13〜48のも
のを用いることができるが、好ましくは炭素数13〜36の
ものである。モノエステルとして好ましくは C17H35COOCH3(メチルステアレート)、C17H35COOC4H9
(ブチルステアレート)、C17H35COOC8H17(オクチルス
テアレート)、C15H31COOC8H17(オクチルパルミテー
ト)等が挙げられ、特に光沢性に優れ、しかも入手性に
も優れている点でブチルステアレートを用いることが好
ましい。
前記モノエステルは0.5〜40重量%、好ましくは3〜30
重量%、より好ましくは5〜20重量%の割合で基油に配
合される。
本発明に用いられる以上の各種の金属加工用潤滑油は前
記成分よりなるものであるが、必要に応じて粘度指数改
良剤、腐食防止剤、乳化剤、酸化防止剤、防錆剤等の補
助的成分を適宜加えることができる。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例により説明する。
(実験1) 以下に示す圧延機および被圧延材を用いるとともに、本
発明で規定する3種の潤滑油材と、比較例として通常の
潤滑油材とを用い、高圧下率で1パス圧延を行い、製品
の良否を目視判定した。結果を表−1に示す。
1.圧延機 可逆式4段冷間圧延機(第2吉田記念鉄工所製)、バッ
クアップロール:135φmm×200Wmm、Rmax1.0μm、ワー
クロール:40φmm×200Wmm、Rmax0.2μm、ワークロール
クラウン量0.07mm 2.被圧延材 ステンレス鋼(SUS304)焼鈍材 板厚0.15mm、幅70mm、長さ約300m 3.圧延油 鉱油(動粘度@40℃、7.0cst)に下記添加剤を用いた7
油種。
炭素数20の長鎖二塩基酸ジメチルエステル15% 炭素数20の長鎖二塩基酸ジメチルエステル5%および
ブチルステアレート20% ペンタエリスリトールトリオレイルエステル20% ダイマー酸ジオクチルエステル20% ジイソデシルアジペート15% トリメリット酸−2−エチルヘキシル15% ブチルステアレート15%(比較実験用) 4.圧延機動作条件 1パス圧延、圧延速度100m/min、前記張力100Kgf、後方
張力200Kgf、ワークロールクラウン量0.07mm 表−1から判るように、本発明の実施例では少ない圧延
荷重で正常な箔に圧延でき、かつ、1パスでの圧延であ
るから作業時間も短縮できる。
(実験2) また、前記実験1と同様な圧延機および被圧延材を用い
る一方、圧延機動作条件を変え、潤滑油剤の相違による
品質差の有無を確認した。この実験2では、4パス圧延
とするとともに、圧延速度を100m/minとし、実験1にお
ける実施例2と同等の圧延油剤を用いた場合と、比較
例と同等の圧延油剤を用いた場合とを行い、その結果
をそれぞれ表−2、表−3に示す。
表−2,3から判るように、4パス圧延では油剤間の差は
ほとんどなく、いずれも3パス以後は大きな圧延荷重を
要し、かつ、当然のことながら長い作業時間を要した。
これは、圧延の繰り返しにより被圧延材が加工硬化し、
2パス以後の圧延荷重を増加させ、かつ1回の圧下率を
低下させることとなったと考えられる。
従って、本発明は、潤滑性能の高い多塩基酸エステルを
含有する潤滑油剤の使用と、1回の圧延で十分大きな圧
下率をとることとの相乗作用により、良好な結果を得る
ことがでるものである。
〔発明の効果〕
本発明によれば、加工に要する作用時間が少なく、か
つ、所要動力も小さくて済むという効果がある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧下率を55%以上に設定するとともに、圧
    延速度を被圧延材の圧延出口側の温度が150℃以上とな
    るような速度に設定し、潤滑剤として多価エステルを含
    有する潤滑油剤を用いて金属材から金属箔を製造するこ
    とを特徴とする金属箔圧延方法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、前記多価
    エステルは、長鎖二塩基酸と直鎖脂肪族アルコールとの
    ジエステルであることを特徴とする金属箔圧延方法。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第2項において、長鎖二塩
    基酸は炭素数12〜28の脂肪族ジカルボン酸とされ、直鎖
    脂肪族アルコールは炭素数が1〜6とされ、かつ、これ
    らの反応生成物であるジエステルが基油に対し0.5〜30
    重量%を配合されていることを特徴とする金属箔圧延方
    法。
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