JPH0781626B2 - 自動変速機のライン圧制御装置 - Google Patents

自動変速機のライン圧制御装置

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JPH0781626B2 JP2268388A JP2268388A JPH0781626B2 JP H0781626 B2 JPH0781626 B2 JP H0781626B2 JP 2268388 A JP2268388 A JP 2268388A JP 2268388 A JP2268388 A JP 2268388A JP H0781626 B2 JPH0781626 B2 JP H0781626B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は自動変速機のライン圧制御装置、特に変速中に
ライン圧を適正に制御するための装置に関するものであ
る。
(従来の技術) 自動変速機は変速歯車機構の各種摩擦要素(クラッチや
ブレーキ等)をライン圧により選択的に油圧作動させて
所定変速段を選択し、作動する摩擦要素を変更すること
により他の変速段への変速を行う。
このためライン圧が高過ぎると、摩擦要素の過渡的締結
容量が過大となって大きな変速ショックを生じ、ライン
圧が低過ぎると、摩擦要素の過渡的締結容量が過小とな
って摩擦要素の滑りにともなう寿命低下を招く。従っ
て、ライン圧は適正に制御する必要があり、従来は例え
ば1987年3月 日産自動車(株)発行「オートマチック
トランスミッション RE4R01A型整備要領書」(A261C0
7)に記載の如く、変速中と非変速中とで異なる夫々の
テーブルデータから、エンジンスロットル開度を基にラ
イン圧制御ソレノイドの駆動デューティを決定してライ
ン圧を制御していた。
しかし、かかる従来のライン圧制御装置にあっては、ラ
イン圧制御ソレノイドに製品のバラツキがあったり、特
性の経時変化を生じた時、或いは摩擦要素に製品のバラ
ツキがあったり、摩擦材の経時変化を生じた時、これら
に対処できず、前者の場合同じソレノイド駆動デューテ
ィでもライン圧が適正値からずれ、後者の場合ライン圧
が狙い通りに制御されても摩擦要素に対し適切な値でな
かったりし、いずれにしてもライン圧の過不足によって
大きな変速ショックや摩擦要素の寿命低下を免れない。
ところで、例えば第10図に示す如く、エンジンスロット
ル開度の減少により前記文献の自動変速機が瞬時t1にシ
フトソレノイドをONからOFFして第1速から第2速へア
ップシフト変速する場合を見ると、ライン圧が低い場合
は、これを元圧とする2速選択圧が実線で示すように上
昇して対応する摩擦要素を締結進行させ、変速歯車機構
の入出力回転数比NT/NO NT:入力回転数、No:出力回転
数)で表わされるギヤ比が第1速相当値から実線で示す
如く第2速相当値に変化し、変速機出力トルクを実線の
如くに変化させるのに対し、ライン圧が高い場合は点線
で示す如き動作波形となる。従って、ギヤ比NT/NOが変
化している時間、つまりイナーシャフェーズ時間Tか
ら、ライン圧が前記のバラツキや経時変化を加味した適
正値か否かを判断できる。本出願人はこの観点から、先
に特願昭62−327452号にて、先に述べた自動変速機の変
速歯車機構の入力回転数および出力回転数を、入力回転
センサおよび出力回転センサがそれぞれ検出し、それら
のセンサからの信号に基づき、イナーシャフェーズ時間
計測手段が、前記入出力回転数間の比で表されるギヤ比
が変化している時間を計測し、ライン圧調整手段が、前
記イナーシャフェーズ時間が目標値となるよう前記変速
中のライン圧を制御するライン圧制御装置を提案してお
り、かかる装置によれば、絶えず自動変速機の実情に即
したライン圧制御を行い得て、ライン圧の過不足によ
る、大きな変速ショックの発生や摩擦要素の寿命低下を
避けることができる。
(発明が解決しようとする課題) しかして、本願発明者らは、上記装置についてさらに研
究を重ねるうちに、次のような改良点を見出した。
すなわち、例えば第2速から第1速へダウンシフト変速
した直後に第1速から第2速へアップシフト変速するよ
うな場合、同一の摩擦要素を短い間隔で再度作動させる
ことになり、その摩擦要素内の残留油圧の影響で、第1
速から第2速へのアップシフト変速のイナーシャフェー
ズ時間が極端に短いものとなることがある。
しかしながら、上記装置にあっては常にイナーシャフェ
ーズ時間をライン圧制御のための学習に用いているた
め、上記の極端に短いイナーシャフェーズ時間が生じた
場合にもライン圧制御のための学習を行ってしまい、こ
の結果変速中のライン圧が不適正に制御されてしまう可
能性があった。
この発明は,かかる改良点の解消を有利に行った装置を
提供するものである。
(課題を解決するための手段) この発明の自動変速機のライン圧制御装置は、第1図に
示す如く、変速歯車機構の各種摩擦要素をライン圧によ
り選択的に油圧作動させて所定変速段を選択し、作動す
る摩擦要素の変更により他の変速段への変速を行うよう
にした自動変速機の、前記変速歯車機構の入力回転数お
よび出力回転数を、入力回転センサおよび出力回転セン
サがそれぞれ検出し、それらのセンサからの信号に基づ
き、イナーシャフェーズ時間計測手段が、前記入出力回
転数間の比で表されるギヤ比が変化している時間である
イナーシャフェーズ時間を計測し、ライン圧調整手段
が、前記イナーシャフェーズ時間が目標値となるよう前
記変速中のライン圧を制御するライン圧制御装置におい
て、 所定変速段への変速と、その所定変速段からの他の変速
段への変速との間の変速間隔を計測する変速間隔計測手
段と、 前記計測された変速間隔を、残留油圧の影響がなくなる
変速間隔として設定された基準値と比較して、前記基準
値未満の場合に、前記ライン圧調整手段の、前記所定変
速段から他の変速段への変速におけるイナーシャフェー
ズ時間に基づく変速中のライン圧の制御を規制する制御
規制手段と、を設けてなることを特徴とする。
(作用) かかる装置にあっては、変速歯車機構はライン圧により
各種摩擦要素を選択的に油圧作動されて所定変速段を選
択し、この変速段で供給動力を増減速して出力する。そ
して変速歯車機構は、油圧作動される摩擦要素の変更に
より他の変速段へ変速される。
この変速の間、入力回転センサ及び出力回転センサはそ
れぞれ、変速歯車機構の入力回転数および出力回転数を
検出しており、イナーシャフェーズ時間計測手段は、こ
れら両センサからの信号に基づき変速歯車機構の入出力
回転数間の比で表されるギヤ比が変化している時間であ
るイナーシャフェーズ時間を計測する。そしてライン圧
調整手段は、このイナーシャフェーズ時間が目標値とな
るよう変速中のライン圧を制御する。
一方、変速間隔計測手段は、所定変速段への変速とその
所定変速段から他の変速段への変速との間の変速間隔、
すなわち同一の摩擦要素が二度続けて作動される間隔を
計測し、制御規制手段は、その計測された変速間隔を、
残留油圧の影響がなくなる変速間隔として設定された基
準値と比較して、基準値未満の場合には、ライン圧調整
手段の、その所定変速段から他の変速段への変速におけ
るイナーシャフェーズ時間に基づく変速中のライン圧の
制御を規制する。
従ってこの装置によれば、ライン圧制御要素に製品のバ
ラツキがっあたり、特性の経時変化を生じても、或いは
摩擦要素に製品のバラツキがあったり、摩擦材の経時変
化を生じても、これら自動変速機の固体差や経時変化を
加味したライン圧制御を行い得て、ライン圧の過不足に
よる、大きな変速ショックの発生や摩擦要素の寿命低下
を回避することができるのはもちろん、短い間隔で行わ
れた変速による残留油圧の影響でイナーシャフェーズ時
間が極端に短くなった場合には、ライン圧調整手段の、
そのイナーシャフェーズ時間に基づくライン圧制御を行
わせないので、変速中のライン圧の制御を常に適正なら
しめることができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。
第2図は本発明ライン圧制御装置の一実施例の装置を内
蔵した自動車のパワートレーン制御系を示し、1は電子
制御燃料噴射エンジン、2は自動変速機、3はディファ
レンシャルギヤ、4は駆動車輪である。
エンジン1はエンジン制御用コンピュータ5を具え、こ
のコンピュータには、エンジン回転数NEを検出するエン
ジン回転センサ6からの信号、車速Vを検出する車速セ
ンサ7からの信号、エンジンスロットル開度THを検出す
るスロットルセンサ8からの信号、及びエンジン吸入空
気量Qを検出する吸入空気量センサ9からの信号等を入
力する。コンピュータ5はこれら入力情報を基に燃料噴
射パルス幅TPを決定してこれをエンジン1に指令した
り、図示しないが点火時期制御信号をエンジン1に供給
する。エンジン1は燃料噴射パルス幅TPに応じた量の燃
料を供給され、この燃料をエンジンの回転に調時して燃
焼させることにより運転する。
また自動変速機2はトルクコンバータ10及び変速歯車機
構11をタンデムに具え、トルクコンバータ10を経てエン
ジン動力を入力軸12に入力する。軸12への変速機入力回
転は変速歯車機構11の選択変速段に応じ増減速されて出
力軸13に至り、この出力軸よりディファレンシャルギヤ
3を経て駆動車輪4に達して自動車を走行させることが
できる。
ここで、変速歯車機構11は入力軸12から出力軸13への伝
動経路(変速段)を決定するクラッチやブレーキ等の各
種摩擦要素(図示せず)を内蔵し、これら各種摩擦要素
をライン圧PLにより選択的に油圧作動されて所定変速段
を選択すると共に、作動される摩擦要素の変更により他
の変速段への変速を行うものとする。
この変速制御のためにここでは変速制御用コンピュータ
14およびコントロールバルブ15を設ける。コンピュータ
14はコントロールバルブ15内の変速制御用シフトソレノ
イド15a,15bを選択的にONし、これらシフトソレノイド
のON,OFFの組合せにより対応した変速段が選択されるよ
う各種摩擦要素へ選択的にライン圧PLを供給して変速制
御を司どる。変速制御用コンピュータ14はその他にコン
トロールバルブ15内のライン圧制御用デューティソレノ
イド16を駆動デューティDによりデューティ制御してコ
ントロールバルブ15内のライン圧PL(デューティDの増
大につれてライン圧上昇)を本発明の狙い通りに制御す
るものとする。上記変速制御及びライン圧制御のためコ
ンピュータ14には車速センサ7からの信号、スロットル
センサ8からの信号を夫々入力する他、軸12の回転数NT
を検出する入力回転センサ17からの信号及び軸13の回転
数NOを検出する出力回転センサ18からの信号を入力す
る。
コンピュータ14は第3図乃至第5図の制御プログラムを
実行してライン圧制御及び変速制御を行う。
先ず定時割込みにより繰返し実行される第3図のライン
圧制御プログラムを説明すると、ステップ20では後述の
フラッグFLAG1が1か否かにより変速中か否かをチェッ
クする。この結果非変速中ならステップ21で、第6図に
実線Aで示す如き非変速用のテーブルデータからスロッ
トル開度THに対応したライン圧制御ソレノイド駆動デュ
ーティDをテーブルルックアップし、その後ステップ22
でこの駆動デューティDをソレノイド16に出力して、ラ
イン圧PLを非変速用の通常値に制御する。
一方上記チェックの結果変速中の場合はステップ23で、
変速段、アップシフト・ダウンシフト等の変速の種類毎
に異なる、第6図に点線Bで示す如き変速用のテーブル
データからスロットル開度THに対応したライン圧制御ソ
レノイド駆動デューティDをテーブルルックアップし、
次いでステップ24において、その変速が、ライン圧の過
大によって特に変速ショックが生じ易いアップシフト変
速であるか否かをチェックし、この結果アップシフト変
速でない場合は、この例の装置では、ステップ22で駆動
デューティDをそのままソレノイド16に出力する。一
方、アップシフト変速の場合は、ステップ25で、後述す
る学習制御により変速の種類毎にRAM内にデータとして
メモリしてある例えば第7図の如きライン圧制御ソレノ
イド駆動デューティ補正量のデータからスロットル開度
THに対応したライン圧制御ソレノイド駆動デューティ補
正量ΔDを読出す。そしてその後は、ステップ26でD+
ΔDをソレノイド16に出力してライン圧PLを変速用の値
に制御する。
次にこれも定時割込みにより繰返し実行される第4図の
変速制御及びライン圧制御ソレノイド駆動デューティ補
正量制御を説明すると、先ずステップ30で、変速間隔を
計測するタイマT3をインクリメント(進歩)させ、続く
ステップ31でFLAG1が1か否かを、つまり変速中か否か
をチェックし、非変速中なら、ステップ32で、予め定め
た通常の変速パターンを基に車速V及びスロットル開度
THの組合せに対応した要求変速段を決定し、次のステッ
プ33でこの要求変速段が現在の選択変速段と違うか否か
により変速すべきか否かをチェックする。そしてこの結
果変速すべきであれば,ステップ34で、タイマT3の値を
変速間隔Iとして読込み、続くステップ35で、変速中を
示すようにFLAG1=1にする他、ソレノイド15a,15bのO
N,OFFを切換えて上記要求変速段への変速を実行させ
る。なお、これにより変速中になると、次回の制御では
ステップ32〜35をスキップする。
ステップ36では、変速時間を計測するタイマT1をインク
リメント(進歩)させ、次のステップ37ではイナーシャ
フェーズ中か否かをチェックする。このチェックに当っ
ては、変速歯車機構11の入出力回転数比NT/NOで表わさ
れるギヤ比が変速前の変速段に対応したギヤ比から変速
後の変速段に対応したギヤ比に向け変化している間をイ
ナーシャフェーズ中と判別する。そしてここでは、イナ
ーシャフェーズ中ステップ38でタイマT2をインクリメン
ト(進歩)させ、イナーシャフェーズ後ステップ38をス
キップすることにより、タイマT2でイナーシャフェーズ
時間を計測する。
次のステップ39ではイナーシャフェーズが終了したか
(変速終了か)否かをチェックして、終了していなけれ
ばプログラムをそのまま終え、終了していればステップ
40でフラッグFLAG1を変速終了に対応させて0にリセッ
トすると共に、第7図に示すRAM内のデータを修正する
学習制御を実行させるためのフラッグFLAG2を1にセッ
トし、さらに、タイマT3も変速終了に対応させて0にリ
セットする。
このようにして変速を終了し、その後変速を行わない
間、制御はステップ30〜33を経てステップ41に進むが、
上記通りFLAG2=1にされているためステップ42が選択
されて以下の学習制御により第7図に示すライン圧制御
ソレノイド駆動デューティ補正量ΔDの前回データを修
正して更新する。
このステップ42では第5図(a)に示す学習可否判別サ
ブプログラムと、第5図(b)に示す学習制御サブプロ
グラムとを順次に実行するものとし、先ず第5図(a)
のステップ50およびステップ51においてFLAG1およびFLA
G2をチェックする。そして、FLAG1=0かつFLAG2=1で
あれば変速中でなくかつ学習制御の実行が求められてい
るのでステップ52へ進み、そうでなければこのサブプロ
グラムをそのまま終えてステップ60へ進。
ステップ52では、このプログラム実行の直前の変速の開
始時とさらにその一回前の変速の終了時との間の変速間
隔Iが、それらの変速に用いた同一の摩擦要素で、先の
変速後の残留油圧が後の変速のイナーシャフェーズ時間
に影響を与えない程充分低下する変速間隔である基準値
IS(例えば1.0sec)以上であるか否かをチェックし、こ
の結果変速間隔Iが基準値IS以上であれば、ステップ53
で学習を許可するためのFLAG3を1にセットして学習制
御を行うようにしてからステップ54でFLAG2を0にリセ
ットする。また変速間隔Iが基準値IS未満の場合には、
学習制御を行わないようステップ53をスキップしてステ
ップ54へ進む。
次にここでは、第5図(b)中のステップ60で、上記FL
AG3が1であるか否かをチェックし、この結果FLAG3が1
でなければ学習が許可されていないので終了するが、FL
AG3=1であれば、ステップ61で直前の変速がアップシ
フト変速であったか否かをチェックする。そして、アッ
プシフト変速でなければ、前述のように学習制御を行わ
ないのでステップ67へ進み、一方アップシフト変速の場
合は、ステップ62でタイマT1、つまり変速時間が所定値
T1s以上か否かをチェックする。変速時のライン圧制御
ソレノイド駆動デェーティD+ΔD%に対するタイマ
T1,T2の計測時間は第8図に示す如きものであり、ライ
ン圧制御ソレノイド駆動デューティが、T1≧T1Sを示す
領域で例えばαのように極端に小さい時は、ライン圧が
極端に低いため、例えば第10図に示す選択圧の上昇部
分、いわゆる棚の部分が全体に低過ぎ、棚の部分が終了
した時点で選択圧の急激な上昇により摩擦要素が急激に
締結されるので第9図中点線αで示すような棚外れ変速
となって変速ショックが極端に大きくなる(第9図中実
線β,鎖線γは夫々ソレノイド駆動デューティが第8図
中同符号で示す値の時の動作波形)。この棚外れ変速を
防止するため、ステップ62でT1≧T1Sと判別した場合に
は、ステップ63でその変速の種類に対応する補正量ΔD
を大幅に2%増大して速やかにT1≧T1S領域から脱出す
るようにする。
T1<T1S領域では、上記の懸念がないので、ステップ64
でタイマT2の計測時間、つまりイナーシャフェーズ時間
をチェックする。このイナーシャフェーズ時間T2が、変
速ショック防止上及び摩擦要素の寿命低下防止上好まし
いライン圧に対応した目標値(変速の種類及びスロット
ル開度毎に異なる)T2Sに一致している時は第7図の補
正量ΔDのRAM内のデータを変更せず、そのまま次の変
速中のライン圧制御に用いる。しかして、T2>T2S時は
ライン圧が低過ぎて摩擦要素の滑りにともなう寿命低下
を生ずるから、ステップ65の実行により、その変速の種
類に対応する第7図の補正量ΔDのRAM内のデータを0.2
%増大して次の変速中のライン圧制御に用いる。従っ
て、次のライン圧制御時にはライン圧制御ソレノイド駆
動デューティD+ΔDが前回より0.2%増大されライン
圧のその分上昇させることができ、ライン圧を適正値に
近付けて摩擦要素の寿命低下を回避することができる。
逆に、T2<T2Sの時はライン圧が高過ぎて摩擦要素の締
結容量過大にともなう大きな変速ショックを生ずるか
ら、ステップ66の実行により、その変速の種類に対応す
る第7図の補正量ΔDのRAM内のデータを0.2%減じて次
の変速中のライン圧制御に用いる。従って、次のライン
圧制御時のライン圧制御ソレノイド駆動デューティD+
ΔDが前回より0.2%減小されてライン圧をその分低下
させることができ、ライン圧を適正値に近付けて大きな
変速ショックを防止することができる。
その後は、ステップ67でFLAG3を0にリセットしてから
このサブプログラムを終ってステップ43へ戻り、これに
よって、次回の変速が終了し学習が許可されるまで、ス
テップ61〜67をスキップする。そして、ステップ43で
は、タイマT1,T2の値を0にリセットして次回の計測を
待機する。
かかる作用の繰返し(学習制御)によりライン圧ソレノ
イド駆動デューティ補正量ΔDは変速中のライン圧制御
ソレノイド駆動デューティD+ΔDを、自動変速機の個
体差や経時変化に関係なく、ライン圧が適正値(イナー
シャフェーズ時間T2が目標値T2S)となるような値に修
正し続け、変速中のライン圧をいかなる状況変化のもと
でも摩擦要素の寿命低下や大きな変速ショックを生じな
い適正値に制御することができる。
しかもこの例の装置によれば、変速間隔Iが短く、先の
変速における残留油圧の影響で後の変速における摩擦要
素の作動が早まったためイナーシャフェーズ時間が極端
に短くなった場合にはそのイナーシャフェーズ時間に基
づく学習制御を行わせないので、変速中のライン圧の制
御を常に適正ならしめることができる。
以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上述の例
に限定されるものでなく、例えば、アップシフトのみで
なくダウンシフト変速の場合にも学習制御を行うととも
にその学習制御の可否を判別するようにしても良い。
(発明の効果) かくしてこの発明のライン圧制御装置によれば、短い間
隔で行われた変速による残留油圧の影響でイナーシャフ
ェーズ時間が極端に短くなった場合には、ライン圧調整
手段の、そのイナーシャフェーズ時間に基づくライン圧
制御を行わせないので、変速中のライン圧の制御を常に
適正ならしめることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明ライン圧制御装置の概念図、 第2図は本発明装置の一実施例を示す自動車パワートレ
ーンの制御システム図、 第3図乃至第5図は同例における変速制御用コンピュー
タのライン圧制御及び変速制御プログラムを示すフロー
チャート、 第6図はライン圧制御ソレノイド駆動デューティの特性
図、 第7図は同デューティの補正量に関する或る一瞬のRAM
内のデータを例示する線図、 第8図は変速中のライン圧制御ソレノイド駆動デューテ
ィに対するタイマ計測時間の関係線図、 第9図は第8図中α,β,γで示すソレノイド駆動デュ
ーティの時の変速動作タイムチャート、 第10図は変速中におけるイナーシャフェーズの発生状況
を示す変速動作タイムチャートである。 1……電子制御燃料噴射エンジン 2……自動変速機 3……ディファレンシャルギヤ 4……駆動車輪 5……エンジン制御用コンピュータ 6……エンジン回転センサ 7……車速センサ、8……スロットルセンサ 9……吸入空気量センサ 10……トルクコンバータ 11……変速歯車機構 14……変速制御用コンピュータ 15……コントロールバルブ 15a,15b……変速制御用シフトソレノイド 16……ライン圧制御用デューティソレノイド 17……入力回転センサ 18……出力回転センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速歯車機構の各種摩擦要素をライン圧に
    より選択的に油圧作動させて所定変速段を選択し、作動
    する摩擦要素の変更により他の変速段への変速を行うよ
    うにした自動変速機の、前記変速歯車機構の入力回転数
    および出力回転数を、入力回転センサおよび出力回転セ
    ンサがそれぞれ検出し、それらのセンサからの信号に基
    づき、イナーシャフェーズ時間計測手段が、前記入出力
    回転数間の比で表されるギヤ比が変化している時間であ
    るイナーシャフェーズ時間を計測し、ライン圧調整手段
    が、前記イナーシャフェーズ時間が目標値となるよう前
    記変速中のライン圧を制御するライン圧制御装置におい
    て、 所定変速段への変速と、その所定変速段から他の変速段
    への変速との間の変速間隔を計測する変速間隔計測手段
    と、 前記計測された変速間隔を、残留油圧の影響がなくなる
    変速間隔として設定された基準値と比較して、前記基準
    値未満の場合に、前記ライン圧調整手段の、前記所定変
    速段から他の変速段への変速におけるイナーシャフェー
    ズ時間に基づく変速中のライン圧の制御を規制する制御
    規制手段と、 を設けたことを特徴とする、自動変速機のライン圧制御
    装置。
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