JPH078142B2 - インバ−タ装置 - Google Patents

インバ−タ装置

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JPH078142B2
JPH078142B2 JP60138651A JP13865185A JPH078142B2 JP H078142 B2 JPH078142 B2 JP H078142B2 JP 60138651 A JP60138651 A JP 60138651A JP 13865185 A JP13865185 A JP 13865185A JP H078142 B2 JPH078142 B2 JP H078142B2
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current
resonance
voltage
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雅人 大西
博之 西野
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、放電ランプ等の負荷に給電する1石式のイ
ンバータ装置に関するものである。
〔背景技術〕
従来、1石式のインバータ装置では、スイッチング素子
がオン時に素子電流が直線的に増加し、オフ時にスイッ
チング素子に加わる電圧波形が共振形になる電圧共振型
インバータが知られている。
第21図は電圧共振型のインバータ装置の代表的な回路例
を示している。このインバータ装置は、電源1と並列に
チョークコイル2とスイッチング素子8の直列回路を接
続し、スイッチング素子8と逆並列にダンパー用ダイオ
ード9と共振コンデンサ5が接続されている。さらに、
スイッチング素子8と並列に負荷6を含めたチョークコ
イル3とコンデンサ4の直列共振回路が接続されてい
る。また、スイッチング素子8のドライブ回路10がスイ
ッチング素子8に接続されている。
第22図にこのインバータ装置の動作波形を示す。同図
(a)はスイッチング素子のベース電圧VBを、同図
(b)はスイッチング素子8のコレクタ電流ICを、同図
(c)はスイッチング素子8のコレクタ・エミッタ間電
圧VCEをそれぞれ示している。
時刻t0でスイッチング素子8がオンとなると、スイッチ
ング素子8には、チョークコイル2及び直列共振回路
(チョークコイル3,コンデンサ4,負荷6)からの直線的
なコレクタ電流ICが流れる。時刻t1でスイッチング素子
8がオフとなるとチョークコイル2に流れていた電流は
流れ続けようとし共振コンデンサ5を充電していく。時
刻t2で共振コンデンサ5の電圧は最大となり、共振コン
デンサ5は放電しはじめる。時刻t3で共振コンデンサ5
の電圧は負になり、ダンパー用ダイオード9を通して電
源へ回生電流IDが流れる。時刻t4で再びスイッチング素
子8がオンとなり、この繰り返しで負荷6へ高周波エネ
ルギを供給するものである。
このインバータ装置の特長はスイッチング素子8のオフ
時に、スイッチング素子8の電圧波形が共振形であるた
め、スイッチング素子8の電圧と電流のクロス部分が少
なく、また、第22図の時刻t3から時刻t4にかけて、共振
によりスイッチング素子8の電圧と電流がクロスしない
ため、スイッチングロスが少ないというものである。
しかし、スイッチング素子8が現実的に時間遅れなくオ
フすることはなく、第23図のようにターンオフタイムT
OFFを持っている。このため、コレクタ電流ICとコレク
タ・エミッタ間電圧VCEにクロス部分CRが生じ、電圧共
振により、スイッチング素子8に加わる電圧を共振形に
してもスイッチングロスがあり、さらに、スイッチング
により回路に流れていた電流を急瞬にゼロにするため、
ノイズが高いという問題があった。
また、他の1石式のインバータ装置では、スイッチング
素子がオン時に素子電流波形が共振型となり、オフ時に
スイッチング素子に加わる電圧波形が矩形波的になる電
流共振型インバータが知られている。
第24図は電流共振型のインバータ装置の代表的な回路例
を示している。このインバータ装置は、電源1と並列に
チョークコイル2とスイッチング素子8の直列回路を接
続し、スイッチング素子8と並列にチョークコイル3と
共振コンデンサ4の直列共振回路を接続し、チョークコ
イル3と並列に負荷6が接続されている。スイッチング
素子8にはダンパー用ダイオード9が逆並列に接続され
ており、スイッチング素子8にはドライブ回路10が接続
されている。
第25図に動作波形を示す。同図(a)はスイッチング素
子8のベース電圧VBを、同図(b)はスイッチング素子
8のコレクタ電流ICおよびダンパー用ダイオード9を通
る回生電流IDを、同図(c)はスイッチング素子8のコ
レクタ・エミッタ間電圧VCEを、同図(d)はチョーク
コイル2に流れる電流IL2をそれぞれ示している。
第25図において、時刻t0でスイッチング素子8がオンす
ると、チョークコイル2には直線的な電流IL2が流れ、
チョークコイル3と共振コンデンサ4の直列共振回路に
は、共振電流が流れ、スイッチング素子8にコレクタ電
流ICが流れる。時刻t1になると直列共振回路の電流は反
転し、ダンパー用ダイオード9を通して電源1へ回生電
流IDが流れる。時刻t2になると直列共振回路のエネルギ
はリセットされ、チョークコイル2に流れていた電流が
流れ続けようとするため、スイッチング素子8に大きな
電圧を発生する。時刻t3で再びスイッチング素子8がオ
ンとなり、この繰返しによって負荷6に高周波電力を供
給するものである。
この回路の特長は、スイッチング素子8に流れる電流が
共振形であるため、オン時にスイッチング素子8の電圧
と電流のクロス部分が少なく、また、第25図の時刻t1
ら時刻t2にかけて共振によりスイッチング素子8の電圧
と電流がクロスしないため、スイッチングロスが少ない
というものである。
しかし、スイッチング素子8がオンとなる時、素子電圧
が高電圧であるため、リンギングPが発生しスイッチン
グロスが多くなったり、ノイズが高いという問題があっ
た。
〔発明の目的〕
この発明は、スイッチング素子のスイッチングロスが少
なく、かつノイズを低減できるインバータ装置を提供す
ることである。
〔発明の開示〕
この発明のインバータ装置は、電源と、前記電源を周期
T1で断続するスイッチング素子と、前記スイッチング素
子のオン時に正弦半波状の電流を流す周期T2の電流共振
回路と、前記スイッチング素子のオフ時に前記スイッチ
ング素子に正弦半波状の電圧を印加する周期T3の電圧共
振回路と、前記スイッチング素子を駆動する制御手段と
を備えたインバータ装置において、 前記制御手段は、前記スイッチング素子を、 T2+1/2T3≦T1≦T2+T3 となるように制御することを特徴とする。
このように、スイッチング素子のオン時に正弦半波状の
電流を流す電流共振回路と、スイッチング素子のオフ時
にスイッチング素子に正弦半波状の電圧を印加する電圧
共振回路とを設け、制御手段によりスイッチング素子
を、 T2+1/2T3≦T1≦T2+T3 となるように制御するので、スイッチング素子のスイッ
チングロスを少なくでき、またリンキングをなくしてノ
イズを低減することができる。
実施例 この発明の第1の実施例を第1図ないし第12図に基づい
て説明する。このインバータ装置は、直流電源1と、前
記直流電源1を周期T1で断続するスイッチング素子8
と、前記スイッチング素子8のオン時に正弦半波状の電
流を流す周期T2の電流共振回路11と、前記スイッチング
素子8のオフ時に前記スイッチング素子8に正弦半波状
の電圧を印加する周期T3の電圧共振回路12と、前記スイ
ッチング素子8を駆動する制御手段とを備えたインバー
タ装置において、 前記制御手段は、前記スイッチング素子8を、 T2+1/2T3≦T1≦T2+T3 となるように制御することを特徴とする。
上記の制御手段は、ドライブ回路10によって実現されて
いる。
より詳しく説明すると、このインバータ装置は、第1図
に示すように、電源1と並列にチョークコイル2とスイ
ッチング素子8との直列回路を接続し、スイッチング素
子8と逆並列にダンパー用ダイオード9が、さらに並列
に電圧共振コンデンサ5及びチョークコイル3と電流共
振コンデンサ4との電流共振回路が接続されている。ま
た、チョークコイル3と並列に負荷6が接続され、スイ
ッチング素子8にはドライブ回路10が接続されている。
このインバータ装置は、スイッチング素子8がオンとな
ると、第2図のようにx点とy点とが短絡され、x−y
点間を流れる電流が共振状態となり、チョークコイル3
と負荷6と共振コンデンサ4とを電流共振回路11とす
る。
また、スイッチング素子8もダンパー用ダイオード9も
オフの時は、第3図のようにx点とy点との間が開放さ
れ、x−y点間にかかる電圧が共振状態となり、電流共
振回路11と電圧共振コンデンサ5及びスイッチング素子
8やダンパー用ダイオード9,チョークコイル2などの浮
遊容量7を電圧共振回路12とする。
第4図および第5図に各部の動作波形を示す。第4図
(a)はスイッチング素子8のベース電圧VBを示し、同
図(b)はスイッチング素子8のコレクタ電流ICおよび
ダンパー用ダイオード9を通る回生電流IDを示し、同図
(c)はスイッチング素子8のコレクタ・エミッタ間電
圧VCEを示している。同図(d)はチョークコイル2を
流れる電流IL2を示し、同図(e)は共振コンデンサ5
を流れる電流IC5を示し、同図(f)は共振コンデンサ
4を流れる電流、同図(g)は負荷6に流れる負荷電流
I6を示している。第5図(a),(b),(c)はそれ
ぞれスイッチング素子8のベース電圧VB,コレクタ電流I
C,コレクタ・エミッタ間電圧VCEを示している。
電流共振回路11の共振周波数は、チョークコイル3のイ
ンダクタンスL3と負荷6と共振コンデンサ4のキャパシ
タンスC4で表わされ、これをf2、周期をT2とする。ま
た、電圧共振回路12の共振周波数は、チョークコイル3
のインダクタンスL3と負荷6と共振コンデンサ4,5と浮
遊容量(C4,C5,C7)で表わされ、これをf3、周期をT3
する。負荷6の抵抗値をR6とすると電流共振周波数f2
電圧共振周波数f3は次のように表わせる。
C4,C5,C7は共に正のある値であるので、f2<f3、或い
は、T2>T3である。
ここで、スイッチング素子8のドライブ周波数をf1、周
期をT1、及びオン時間をT4とし、スイッチング素子8に
コレクタ・エミッタ間電圧VCEが発生している時間をT5
とする。時間T5を電圧共振周期の1/2にすれば『ドライ
ブ周期T1=電流共振周期T2+電圧共振周波数T3×1/2』
となって、電圧,電流ともに共振形となり、時刻T4にお
いて第4図(b),(c)のようにスイッチング素子8
の電圧VCEと電流ICの傾斜がゆるやかにクロスするの
で、スイッチングロスを非常に少なくでき、ノイズも大
幅に低減できるものである。
また、第5図のように、時間T5を電圧共振周期と同じに
しても、時刻t5において第5図(b),(c)のように
スイッチング素子8の電圧と電流がクロスせず非常にロ
スを少なくできるものである。
時刻t4と時刻t5の間では、コレクタ・エミッタ間電圧V
CEがダンパー用ダイオード9の順方向電圧降下分だけ負
になっているので、T5を1/2T3とT3の間にとれば、つま
り、 T2+(1/2)T3≦T1≦T2+T3 とすれば、スイッチング素子8の電圧波形,電流波形共
に共振形にでき、スイッチングロスが少なく、低ノイズ
の1石式のインバータ装置を実現できるものである。
なお、ドライブのオン信号(第4図(a)の電圧VB
は、期間T4における電流共振回路11の共振電流がスイッ
チング素子8に流れている時間よりも長く、期間T2より
も短く設定しなければならない。また、 T1<T2+(1/2)T3 及び、 T1>T2+T3 の範囲においては、第6図及び第7図に示すように、共
振コンデンサ5及び浮遊容量7の電圧、すなわちコレク
タ・エミッタ間電圧VCEがゼロでない時にスイッチング
素子8がオンすることになり、X1点,X2点のように、電
圧,電流が共振形にならず、共振コンデンサ5及び浮遊
容量7からの急瞬な放電電流によりスイッチングロスが
増大するものである。
次に、第4図を用いて各部の動作を説明する。時刻t0
スイッチング素子8がオンすると、チョークコイル2に
直線的な電流IL2が流れる。時刻t1でスイッチング素子
8はオフし、電流共振回路11の電流は反転してダンパー
用ダイオード9を流れる。この間、電圧VCEはダンパー
用ダイオード9の順方向電圧降下分だけ負の電圧になる
ので、チョークコイル2には引き続き直線的電流IL2
増加し続ける。時刻t2になると、再び電流共振回路11の
電流は反転しようとし、この時スイッチング素子8はオ
フしているので、電圧共振回路12によって電圧VCEが共
振形で増加していく。時刻t3で電圧共振コンデンサ5及
び浮遊容量7の電圧は最大となり、逆向きの電流が流れ
ようとする。この時、電圧波形は共振形となり、時刻t4
で共振回路のエネルギーはリセットされ、再びスイッチ
ング素子8がオンして、この繰返しによって負荷6へ高
周波エネルギーを供給するものである。
なお、共振回路を構成している各素子の位置としては、
高周波的に第1図と等価な第8図,第9図,第10図のよ
うな構成でもよく、この場合にも、 T2+(1/2)T3<T1<T2+T3 を満足すればよい。
さらに、共振コンデンサ5の位置は、第11図のように、
チョークコイル3と並列であってもよい。ただし、この
場合は、電流共振周期T2および電圧共振周期T3は、それ
ぞれ となるが、前記の実施例と同様に T2+(1/2)T3≦T1≦T2+T3 であれば、スイッチング素子8の電圧,電流共に共振形
となるものである。
さらに、負荷6の位置は、第12図(a)のように、チョ
ークコイル3と並列であったが、同図(b)のように共
振コンデンサ4と並列に、同図(c)のようにチョーク
コイル3および共振コンデンサ4の直列回路と並列に、
同図(d)のように1次巻線がチョークコイル3を兼ね
るトランスT1の2次巻線に、同図(e)のように共振コ
ンデンサ4にトランスT2を介して並列に、同図(f)の
ようにチョークコイル3および共振コンデンサ4の直列
回路にトランスT3を介して並列に、同図(g)のように
チョークコイル3および共振コンデンサ4の直列回路に
直列に、同図(h)のようにチョークコイル3および共
振コンデンサ4の直列回路にトランスT4を介して直列に
接続してもよい。これらの各場合においても、スイッチ
ング素子8のドライブ周期T1と電流共振周期T2および電
圧共振周期T3とが T2+(1/2)T3≦T1≦T2+T3 を満足すればよい。
この発明の第2の実施例を第13図に基づいて説明する。
このインバータ装置は、放電ランプを負荷とした場合の
実施例を示すものであり、第1図のものに対し、バラス
ト用チョークコイル13と放電灯スタート用のコンデンサ
14を付加している。また、スイッチング素子8のベース
ドライブを行うドライブ回路10については、詳細な回路
図を示している。
第13図においては、16は抵抗、17はコンデンサで、これ
らはドライブ回路10の電源部である。15はタイマ回路
(556)で構成される発振回路で、可変抵抗18,抵抗19,
コンデンサ20によって発振周波数が設定され、可変抵抗
24,コンデンサ25によってスイッチング素子8のオン時
間が設定される。21は抵抗、22,23はコンデンサであ
る。26は抵抗、27はコンデンサ、28はダイオードで、こ
れらはスイッチング素子8のベース駆動回路である。
この実施例も前記実施例と同様に、点灯時にチョークコ
イル3,バラスト用チョークコイル13,負荷6のインダク
タンス回路と共振コンデンサ4の電流共振回路の電流共
振周期T2,電流共振回路とチョークコイル2やスイッチ
ング素子8,ダンパー用ダイオード9などの浮遊容量C7
共振コンデンサ5との電圧共振回路の電圧共振周期T3,
及びスイッチング素子8のドライブ周期T1の関係を、 T2+(1/2)T3≦T1≦T2+T3 としたもので、本発明の動作を満足するものである。こ
こで、上記インダクタンス回路のインダクタンスを0.4m
H、共振コンデンサ4の容量を4.8nF、共振コンデンサ5
と浮遊容量7の合成容量を2.0nF、ドライブ周波数f1を7
8kHzとしたものの動作波形は第4図のようになるもので
ある。
この実施例でも、第8図ないし第12図に示したような変
形が可能である。
この発明の第3の実施例を第14図に基づいて説明する。
このインバータ装置は、第13図の負荷(放電ランプ)6
に対するチョークコイル2とバラスト用チョークコイル
13に代えて、1個のチョークコイル29を用いたもので、
チョークコイル29が上記の両機能を併用することにな
る。その他は第13図のものと同じである。
この実施例の効果は、第2の実施例と同様である。
この発明の第4の実施例を第15図に基づいて説明する。
このインバータ装置は、第14図におけるチョークコイル
29およびチョークコイル3に代えてリーケージトランス
30を用い、このリーケージトランス30がそのリーケージ
インダクタンスによてチョークコイル29,3の作用を果た
すようにしたもので、その他は第14図と同様である。
この実施例の効果は第3の実施例と同様である。
なお、第3,第4の実施例において、共振コンデンサ5
は、チョークコイル3と並列、あるいはリーケージトラ
ンス30の1次巻線と並列であってもよく、いずれの場合
も周期T1〜T3が T2+(1/2)T3≦T1≦T2+T3 を満足すればよい。
また、上記したいずれの実施例においても共振コンデン
サ5は特別に設けなくてもよく、浮遊容量7のみを用い
て T2+(1/2)T3≦T1≦T2+T3 の条件を満足させてもよいものである。
ここで、第15図のインバータ装置を第16図ないし第18図
によりもう少し詳しく説明する。ただし、共振コンデン
サ5および浮遊容量7については省いて説明する。
このインバータ装置は第16図に示すように、電源1と並
列に、トランス30の1次巻線30aと共振コンデンサ4の
電流共振回路とスイッチング素子8との直列回路を接続
し、スイッチング素子8と逆並列にダンパー用ダイオー
ド9を接続している。トランス30はリーケージインダク
タンス分を有し、その2次巻線30bの一端は負荷6に、
2次巻線30bの他端は電流共振回路のトランス30の1次
巻線30aと共振コンデンサ4との接続点に接続されてい
る。放電ランプ等の負荷6の他端は、スイッチング素子
8と共振コンデンサ4との接続点に接続されている。10
はドライブ回路、14はスタート回路である。
この動作波形を第17図に示す。同図(a)はスイッチン
グ素子8のベース電圧VBを、同図(b)はスイッチング
素子8のコレクタ電流ICを、同図(c)スイッチング素
子8のコレクタ・エミッタ間電圧VCEを、同図(d)は
共振コンデンサ4に流れる電流I4を、同図(e)は負荷
6に流れる電流I6を示している。
時刻t0で、スイッチング素子8がオンすると、トランス
30の1次巻線30aと共振コンデンサ4に共振電流が流
れ、負荷6にも比例した電流が流れる。時刻t1でスイッ
チング素子8がオフすると、電流共振回路の電流は反転
し、ダンパー用ダイオード9を通して電源1へ回生電流
IDが流れる。時刻t2で電流共振回路の電流はリセットさ
れ、この時スイッチング素子8がオフしているので、矩
形波状の電圧VCEが発生する。時刻t3で再びスイッチン
グ素子8がオンし、この繰返しによって負荷6へ高周波
エネルギーを供給するものである。第18図に第16図の等
価回路を示す。第16図のリーケージインダクタンス分を
含むトランス30を第18図では励磁インダクタンス30cと
リーケージインダクタンス30dで置き替え、第16図のト
ランス30の1次巻線30aの巻線と2次巻線30bの巻線比を
nとすると、第18図のように昇圧比は1:nとして等価的
に表わすことができる。この第18図は第13図において入
力用チョークコイル2とバラスト用チョークコイル13と
を第18図の1つの入力,バラスト兼用チョークコイル30
dで置き替えたものと考えることができる。第13図で
は、共振回路への電流制限及び共振コンデンサ4の電荷
反転のためにチョークコイル2が必要であり、放電ラン
プ点灯のためのバラスト用チョークコイル5が必要であ
ったが、本発明のように1つのチョークコイルに2つの
機能を持たせ、さらに、電流共振回路をも含めて1つの
トランスで構成すれば、3個のチョークコイル2,3,13を
1個のトランス30にすることができ、大幅な小形化を実
現できるものである。さらに、無負荷時は、即、共振コ
ンデンサ4が満充電となり発振が停止するものである。
この発明の第5の実施例を第19図および第20図に基づい
て説明する。このインバータ装置は、第19図に示すよう
に、第16図のトランス30の1次巻線30aと並列に第2の
共振コンデンサ31を接続したものである。先ほどの本発
明の第16図の説明ではスイッチング素子8の電流波形が
共振形となるものであったが、第17図(b)の時刻t0
ように、スイッチング素子8がオンする時、スイッチン
グ素子8の電圧VCEが高電圧であるため、リンギングが
発生し、スイッチングロスが増加する問題があった。そ
こで、第20図(c)のように電圧波形も共振形とし、時
刻t0でスイッチング素子8がオンする時、電圧と電流の
波形がクロスしないよう動作を決めれば、スイッチング
ロスが少ない構成とすることができる。これは、電圧電
流共振形インバータと称することができ、次の条件によ
る。スイッチング素子8がオンしている間及びダンパー
用ダイオード9がオンしている間の電流波形が共振して
いる時の電流共振周期をT2とし、スイッチング素子8に
加わる電圧VCEが共振している時の周期をT3とし、スイ
ッチング素子8のスイッチングドライブ周期T1との関係
を T2+(1/2)T3≦T1≦T2+T3 とすれば、第20図のようにスイッチング素子8の電圧,
電流波形共に共振形にすることができるものである。こ
の場合も同様にトランスを1個で小形に回路を構成しな
がら、電圧,電流波形を共振形にでき、スイッチングロ
スも減少でき、無負荷時には発振停止できるものであ
る。
第20図において(a)はスイッチング素子8のベース電
圧VBを、(b)はスイッチング素子8のコレクタ電流IC
を、(c)はスイッチング素子8のコレクタ・エミッタ
間電圧VCEを、(d)は共振コンデンサ4の電流I4を、
(e)は負荷6の電流I6を示している。
時刻t0において、スイッチング素子8がオンすると、回
路の電流共振周期T2で電流が流れる。時刻t1で回路の電
流は反転し、ダンパー用ダイオード9がオンして逆方向
の電流が流れる。時刻t2では、スイッチング素子8に回
路の電圧共振周期T3の電圧が加わる。時刻t3で電圧が最
大となり、回路の電流が反転し、電圧VCEは低下する。
時刻t4で共振により電圧VCEはゼロになり、この時再び
スイッチング素子8がオンし、この繰返しで負荷6に高
周波エネルギーを供給するものである。
なお、第2図のコンデンサ31はトランス30の巻線30aの
浮遊容量でも良く、また第19図のように第2のコンデン
サ31の接続点はX点だけでなく、Y点でもよく、 T2+(1/2)T3≦T1≦T2+T3 を満足すればよいものである。
〔発明の効果〕
この発明のインバータ装置は、スイッチング素子のオン
時に正弦半波状の電流を流す電流共振回路と、スイッチ
ング素子のオフ時にスイッチング素子に正弦半波状の電
圧を印加する電圧共振回路とを設け、制御手段によりス
イッチング素子を、 T2+1/2T3≦T1≦T2+T3 となるように制御するので、スイッチング素子のスイッ
チングロスを少なくでき、またリンギングをなくしてノ
イズを低減することができる。
ここで、開示技術を第26図,第27図により説明する。
放電ランプを点灯させるインバータ装置では、スイッチ
ング素子がオンの時、素子電流が共振形となり、オフに
加わる電圧波形が矩形波的になる電流共振形インバータ
が知られている。
第26図は電流共振型のインバータ装置の代表的な回路を
示す。このインバータ装置は、電源1,第1のチョークコ
イル2,第2のチョークコイル3,第3のチョークコイル1
3,共振コンデンサ4,負荷6,スタート回路14,スイッチン
グ素子8,ダンパー用ダイオード9,スイッチング素子8の
ドライブ回路10から構成されており、動作波形を第27図
に示す。
第27図(a)はスイッチング素子8のベース電圧VBを、
同図(b)はスイッチング素子8のコレクタ電流ICを、
同図(c)はスイッチング素子8のコレクタ・エミッタ
間電圧VCEを、同図(d)はチョークコイル2を流れる
電流IL2を、同図(e)は共振コンデンサ4を流れる電
流I4を、同図(f)は負荷6を流れる電流I6を示してい
る。
時刻t0でスイッチング素子8がオンすると、第1のチョ
ークコイル2に直線的に増加する電流が流れ、負荷回路
(チョークコイル13および負荷6)及び電流共振回路
(チョークコイル3,共振コンデンサ4)には、共振電流
が流れ、それらの電流が合成された電流が第27図(b)
のようにICとなって流れる。時刻t1になるとスイッチン
グ素子8がオフし、チョークコイル3によって共振コン
デンサ4の電荷が反転しようとし、負荷回路(13,6)と
電流共振回路(3,4)の電流は反転しダンパー用ダイオ
ード9に共振電流IDが流れる。この時、電圧VCEは、ダ
ンパー用ダイオード9の順方向電圧降下分だけ負になっ
ているから、第1のチョークコイル2には直線的な電流
が流れ続ける。時刻t2になると、電流共振回路(3,4)
のエネルギーはリセットされ、この時、第1のチョーク
コイル2の電流は流れ続けようとし、電圧VCEとして高
い電圧を発生する。時刻t3で再びスイッチング素子8が
オンし、この繰返しによって、負荷回路(13,6)へ高周
波電力を供給するものである。ここで、スイッチング素
子8の電圧VCEと電流ICの関係は、第27図(b)及び
(c)から、オンする時(t0),リンギングを伴っては
いるが、電流が共振波形となり、時刻t2ではダンパー用
ダイオード9に電流が流れている間、位相がずれて電圧
が上昇することになるので、スイッチングロスを少なく
し、ノイズも低くできるというものである。
しかし、チョークコイルとしては、入力電流を制限し、
共振コンデンサ4の電荷を反転するため、入力用チョー
クコイル2,電流共振用チョークコイル3及びバラスト用
チョークコイル5が必要となり、回路が大形になった
り、無負荷で異常発振するようになり、回路が複雑化し
たりする欠点があった。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1の実施例の回路図、第2図およ
び第3図は第1図の等価回路図、第4図ないし第7図は
第1図の各部の波形図、第8図ないし第11図は変形例の
回路図、第12図は同じく変形例の要部回路図、第13図は
この発明の第2の実施例の回路図、第14図はこの発明の
第3の実施例の回路図、第15図はこの発明の第4の実施
例の回路図、第16図は第15図の回路の詳細な説明のため
の回路図、第17図はその各部の波形図、第18図は第16図
の等価回路図、第19図はこの発明の第5の実施例の回路
図、第20図はその各部の波形図、第21図は従来例の回路
図、第22図および第23図はその各部の波形図、第24図は
別の従来例の回路図、第25図はその各部の波形図,第26
図は開示技術の回路図、第27図はその各部の波形図であ
る。 1……直流電源、8……スイッチング素子、6……負
荷、11……電流共振回路、12……電圧共振回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電源と、前記電源を周期T1で断続するスイ
    ッチング素子と、前記スイッチング素子のオン時に正弦
    半波状の電流を流す周期T2の電流共振回路と、前記スイ
    ッチング素子のオフ時に前記スイッチング素子に正弦半
    波状の電圧を印加する周期T3の電圧共振回路と、前記ス
    イッチング素子を駆動する制御手段とを備えたインバー
    タ装置において、 前記制御手段は、前記スイッチング素子を、 T2+1/2T3≦T1≦T2+T3 となるように制御することを特徴とするインバータ装
    置。
  2. 【請求項2】電流供給回路および電圧共振回路を構成す
    るインダクタは、一端どうしを接続した一次側巻線およ
    び2次側巻線を有するトランスからなり、このトランス
    の2次側巻線と前記電流共振回路を構成する電流共振コ
    ンデンサの直列回路と並列に放電ランプを接続したこと
    を特徴とする請求項(1)記載のインバータ装置。
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