JPH0778550B2 - 原子炉格納容器を構築するためのブロツク体及びそれを使用する構築方法とその製造装置 - Google Patents

原子炉格納容器を構築するためのブロツク体及びそれを使用する構築方法とその製造装置

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は鉄筋コンクリート製の原子炉格納容器の建設工
事に関し、とくにこのような大規模構造物の建設工事に
プレキヤスト・コンクリート造の大形ブロツク体を採用
してプレハブ化をするときのブロツク体及びその使用方
法ならびにその製造装置に関するものである。
従来の技術 原子炉を収容する原子炉建屋は、原子炉格納容器(以下
格納容器という。)を中心として付属施設を有し、鉄骨
をも含む鉄筋コンクリート造として構築される。この構
築において、中心に原子炉を収容する格納容器の建設工
事は建屋全体の工期の中でクリテイカル・パスを形成
し、機器側工事と交錯して進められる。また型枠工事、
鉄筋工事などの現場直接の工事が多く、しかも特殊な機
能上、高い作業精度が要求されている。
このような状態で、全体の工期を短縮するという社会的
な要望に対応するために、建設全体の建設工期の中でク
リテイカル・パスを形成している格納容器建設工事のプ
レハブ化を図つてゆく必要がある。
コンクリート成型用の型枠をプレキヤスト・コンクリー
ト(以下PCという)で製作することが行われている。こ
のようなPC型枠は一般に板体として製作され、現場にお
いて建込みを行い支保工を組んで支持し、現場打ちコン
クリートを打設して一体化させる。従つてPC板は型枠と
して使用されており、原子力関係の施設では、従来の鋼
製格納容器の場合に、鋼製ライナーを支持すると同時に
遮蔽体を形成するコンクリート遮蔽壁の格納容器(PC
V)側には、曲面のPC板を捨て型枠として用い、現場打
ちコンクリートと一体化させ、型枠解体作業の低減を図
つた例がある。
発明が解決しようとする問題点 格納容器のような大型の構造物にあつては、その全体を
プレハブ化した例はまだない。そこで、鉄筋を組立体と
してプレハブすること、型枠をPC板としてプレハブ化す
るといつた従来のプレハブ化方法をより発展させた形で
コンクリート製格納容器の壁体にも適用することが考え
られるが、この場合、PC板の現地での組立ては、型枠の
支保工の構成に従来型枠以上の支持手段を必要とした。
さらに、PCを使用するプレハブ化では、PC部材を大型に
してゆくと、使用する揚重機の能力に制約を受け、かと
いつて、PC部材を小型化すると接続箇所数が増大して作
業能率を低下させるという相反する問題がある。
観点を変えて格納容器の構築に特有の条件を見ると、格
納容器の壁体には、円周方向の多量の主筋に対して、こ
れらを半径方向に拘束するための鉄筋が多数必要であ
り、この鉄筋の配筋作業は鉄筋工事のプレハブ化を阻害
するものであり、多大の労力が投入されていた。さら
に、これら円周方向主筋は曲率を有しているために、現
場での配筋において水平保持のままの組付けが厄介なも
のであつた。
また、PCVのライナー工事は機器側工事に属し、このラ
イナーは全面的に格納容器壁体の内面で支持されるもの
であるため、その工程はつねに建築工事側の工程の進行
を阻害していた。
以上のような実情から、格納容器の建設工事について工
期の短縮をはかる上で、コンクリート工事、型枠工事、
鉄筋工事といつた建築工事又はライナー工事をはじめと
する機器側工事に関して、大規模にプレハブ化を適用し
ようとした場合、格納容器の規模の大きさと特殊性から
従来技術の適用に際しての問題点などが依然として課題
のままに残されており、その解決が望まれていた。
問題点を解決するための手段 本発明はコンクリート製格納容器の構築において建築工
事及び機器側工事のプレハブ化をはかり、工期を短縮す
ることを目的として開発されたものである。この発明
は、格納容器壁体の主要部分にPC材を用い、残りの部分
の現場打ちコンクリートとの一体化を計るために、大型
の中空PCブロツク体としたこと、また、この大型中空ブ
ロツク体を使用して格納容器の全体を構築すること及び
この中空ブロツク体を製作するための製造装置との3発
明を含んでいる。
第1発明については、このブロツク体は円筒状の格納容
器を円周方向に数個に分割した長さの円弧状に形成し、
これを上方に積み重ねながら、これをPC型枠として内部
に現場打ちコンクリートを打設充填するように中空体に
形成してあり、格納容器の壁体の内部側と外部側に外殻
壁体を有し、端部の近傍と中間部とに複数の仕切り隔壁
を有している。そして上記の中空二重壁体はそれぞれ縦
方向の主筋とともに円周方向に水平の主筋を内蔵してお
り、これら円周方向の主筋は隔壁とは別体の鉄骨の支持
構造体によつて拘束されており、中空体の中空部側の面
は有孔鋼板を捨て型枠として用いており、現場打ちコン
クリートとの一体性の確保をはかつたことを特徴として
いる。
このPC中空ブロツク体はPC部材として揚重可能な大型ブ
ロツクに形成して順次に接続し、それらの接続部では内
部充填コンクリートにより、主筋とともに一体化した接
続がなされる。このようにPC造の中空ブロツク体を用い
て格納容器を構築してゆく方法が第2の発明であり、有
孔鋼板を鉄骨支持構造体によつて中空ブロツク体の内側
型枠とし、同時にこの支持体に円周方向主筋を拘束させ
る機能を持たせ、両面型枠はプレキヤスト用の定盤面
と、アンカー付のライナーとによつて構成し、脱型手段
をも加えた装置が中空ブロツク体の製造装置とした第3
の発明である。
これらの3発明はできるだけ大型の中空ブロツク体によ
つてプレハブ化を進め、ブロツク体自体が安定した自立
性を有していて、現場打ちコンクリートとの一体化をは
かるときに単なる平板型枠のPC化を超越させ、ブロツク
同志の接続ならびに主筋の接続にあたつてもプレハブ化
の利点を活用するようにしている。また、現場作業の特
殊性に検討を加えた結果、機器側工事に属するライナー
の取付けにもプレハブ化を加え、中空ブロツク体の接続
に伴つてライナーの接続も行われるようにした工程の改
善をも行つている。
実施例 本発明を好適な1実施例の図にもとづいて説明する。
まず一般事項として第4図に示す新型軽水炉型原子炉建
屋の全体を説明する。原子炉建屋1は中心部に円筒形の
コンクリート製原子炉格納容器2を有し、そのさらに中
心に原子炉本体基礎(ペデスタル)3に支持されて原子
炉本体4が設置してある。格納容器2、ペデスタル3は
鉄筋コンクリート造であり、格納容器2の外方の部分5
は一部鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造を含む鉄筋コン
クリート造主体の構造からなり、多層の建造物を形成し
ている。
原子炉建屋1の建設、とくにコンクリート製原子炉格納
容器2の構築に関する本発明を第1図、第2図の実施例
によつて説明する。一般事項で与えられた符号は同一の
名称に共用する。第1図(1)は第2図(1)の扇形の
I部分を示す平面図、第1図(2)は第1図(1)のA
−A線に沿う断面図、第2図(1),(2)は本発明に
よつて構築されるコンクリート製格納容器2のプレハブ
化した部分を示し、(1)は平面図、(2)は立面図で
ある。両図において10は本発明のブロツク体である。こ
のブロツク体10は第2図(1)の格納容器2を円周方向
に8分割し、中心角45°を張るような円弧状に形成され
る。その高さHは格納容器2の外周部5の建造物部分の
階高に合わせて1階分または数階分に定められる。この
ブロツク体10は格納容器2の内部側の壁体11と、外部側
の壁体12と、これらを一体に接続する複数の隔壁13とに
よつて形成され、上下端を開口とした中空のブロツク体
を構成しており、このブロツク体10は鉄筋入りPC71で構
築する。
端部側隔壁13は壁体11,12の外端より中央よりに位置を
控えてあり、隣位のブロツク体101との間に空間14を形
成する。15はブロツク体10内の中空部である。
次に第3図にもとづいて第1図(1)中の圈円部IIIに
ついて詳細に説明する。第3図(1)は水平断面図、
(2)は垂直断面図である。20は壁体11,12内に配筋さ
れる鉄筋であつて、21は円周方向の主筋、22はたて筋で
いずれも交互に複筋配筋とされる。これらの鉄筋20は第
1図(1),(2)に見るように円弧方向、上下方向に
接続部を突出させてある。従つて、これらの鉄筋はブロ
ツク体10の補強筋であると同時に格納容器2の円周方向
主筋とたて方向主筋であり、このブロツク体10内で部分
的にプレハブされているものである。
次に30は鉄骨を断面I形のトラス状に組立てた支持構造
体であつて、主材31とラチス材32の組立は任意である
が、ブロツク体10の中空部15内で壁体11,12の対向面間
に位置する。主材31のフランジ33は壁体側に位置し、両
フランジから壁体内側にコ字形に曲成した拘束フツク34
を取付けてある。このフツク34はそれぞれのフランジ33
にコ字形の面を垂直にしてナツト35によつて両アーム部
を取付けられ、このコ字形開口内に円周方向の主筋21を
挿通させ、縦筋と交差させて拘束固定している。
支持構造体30は、図示の例では隔壁13の両側の位置、中
間の位置及び壁体11,12の最外端部の近傍とに合計10か
所に配置してある。この数は格納容器2の全断面に対す
る鋼材比を勘案し、鉄筋20と主材31、ラチス32の断面と
ともに決定される。
第1図においてブロツク体10の空間14、中空部15の内面
側40は第3図において有孔鋼板40として示されている。
この有孔鋼板40にはエキスパンドメタルを使用し、支持
構造体30のフランジ33面間に張設して支持される。この
有孔鋼板は中空部15などの内面形成用の捨て型枠(打込
型枠)として配されており、ブロツク体10のコンクリー
ト71と中空部15などの中に後打ちされる現場打ちコンク
リート72との粗面の打継ぎ面となる。支持構造体30は鉄
筋20とともに有孔鋼板40の支持体をも兼ねている。
上記から明らかなように、隔壁13は両面の有孔鋼板40に
よつて成型されている。外部壁体12の外面側はブロツク
体10がプレキヤストされるときに定盤のような型枠材で
成型される。
内部壁体11の有孔鋼板40と対向する外面側はPCVライナ
ー材60を打込み型枠として成型してある。このライナー
材はコンクリート71側に逆T形断面の平行して延在する
アンカー材61を有している。このライナー材60は工種別
には機器側工事に属するが、これをプレハブ化するため
に、内側打込型枠とするものである。従つて、PCVライ
ナー材60は、隣位のブロツク体101又は上下のブロツク
体102(第1図(2))におけるライナー材60との接続
をはかるために、内部壁体11の両外端及び上下方向に接
続部62を突出させておく。この突出部にもアンカー材61
が延長されており、ブロツク体10,101間の空間14の現場
打コンクリート72の内側型枠となる。空間14の外方外面
の型枠63は任意に構成され、上下方向の水平の接続部で
は現場打コンクリート72は外方構成体5のスラブ51のコ
ンクリートに接続される。
上記のようにして構成されるブロツク体10には、隔壁13
にも上下の接続手段が設けてある。壁体11,12は上下に
接続空間を設けてたて鉄筋22を延長させてあり、隔壁13
は正味の高さHを有してその上下面で隔壁13同志が衝接
する高さにしてあり、第1図(2)では隔壁13の上下の
突出衝接部16と、両衝接部16にわたつて設けられるだぼ
材17とが接続手段として示されている。
ブロツク体の上部となる位置には複数の吊り揚げ手段が
設けられるのは周知のとおりである。
作用 本発明のブロツク体10の作用をこのブロツク体10を使用
して格納容器2を構築する第2の発明の構築方法、及び
このブロツク体10を製造する装置の第3の発明とあわせ
て工程順に説明する。まず、第5図はブロツク体10の製
造装置を示す。
ブロツク体10はプレキヤスト・コンクリートの製造工場
において製作する。PC工場には基盤F上に設置した定盤
80を有する。定盤80は3列に配置した支持脚81と、これ
らの支持脚81に支持され上辺側を凹形に形成した多数の
平行な型枠用フレーム梁82と、これらのフレーム梁82の
上面に固定して張設した鉄板型枠83とからなつている。
これによつて第5図(1)に示すように上面を凹とした
鉄板型枠83の面を有するPC用の定盤80が得られる。第5
図(2)は(1)図のB−B線に沿う断面図であつて、
鉄板型枠83の凹曲面の母線を水平に示している。第5図
(3)は(1)図のC−C線に沿う断面図であり、
(1)図、(3)図においては、定盤80の支持脚81の列
の間の部分に支持梁84を設けてブラケツト85によつてフ
レーム梁82及び型枠83を支持しており、この支持梁の下
辺を基盤Fに設けたピツトPの中に設置したジヤツキJ
によつて支持している。ピツトPは支持脚81の高低によ
つて深さが相対的に定められる。支持梁84の1端部本発
明の基盤Fには回転支持台90を設けてあり、この支持台
は基台91と保持台92とからなり、保持台92は図示の水平
姿勢と、直立姿勢との間で垂直面内で回転できるように
軸93によつて連結されている。ブロツク体10ではこの支
持台90側を下方とする。
このような定盤80を使用し、まず鉄板型枠83上で外部壁
体12の鉄筋20を組み、一方では支持構造体30の主材31の
両面に有孔鋼板40を張設する。この組立体は第6図に示
すように上下面の有孔鋼板41,41と、構造体30にほぼ平
行する側方の有孔鋼板42,42とによつて箱形に組まれ、
ブロツク体10の中空部15などを形成する中子型枠となる
ものである。このように組まれた型枠ユニツトを上記配
筋ずみの鉄筋20上に配置し、予め壁体12の主筋21に係着
させた拘束フツク34を支持構造体30の主材31に組付け
る。
2つの型枠ユニツトの側壁の有孔鋼板42内に隔壁13の配
筋を行い、上面の有孔鋼板41上に内部壁体11の鉄筋20を
組付け、円周方向主筋21とたて方向主筋22とは上面から
拘束フツク34を使用して組付け固定する。
定盤80の鉄板型枠83と有孔鋼板40を使用するコンクリー
ト71の打設は内部壁体11の打設の前まで部分的に先行さ
せることができる。そしてこの段階で上面の型枠となる
ライナー材60を設置する。ライナー材60には逆T字形の
アンカー材61を有しているから、このアンカー材61は定
盤80の湾曲方向と同方向に湾曲させてあり、内部壁体11
のコンクリート71は湾曲した側方上方開口から投入し、
湾曲斜面沿いに流動させる。もちろんライナー材60の上
面からバイブレータを適用するのが好ましい。アンカー
材61は傾斜方向に配置されているために、これが障害と
なつて充填の際に気泡が滞留することがない。このよう
なアンカー材61を曲面の母線方向から、円弧状の方向に
変更したことは従来にない構成であり、ブロツク体10の
平打ちが可能である。
このようにして製作されるブロツク体10は硬化後に定盤
80から脱型するだけで大型の中空ブロツク体としてプレ
キヤスト・コンクリート造として完成する。
この段階は、ブロツク体10を使用して格納容器2を構築
する方法の第2の発明における第1の工程に相当してい
る。以下に第2工程以下を説明する。
このブロツク体10はまず8個製作され、順次に原子炉建
屋1内の第1段に配置される。このときの揚重の作業に
は、ブロツク体10の定盤80からの脱型と平打ち姿勢から
の建て起こしの作業をも含む。第5図(3)に関して説
明した定盤80に関する記載の中のジヤツキJと回転支持
台90とは建て起こしの手段として採用したもので両者が
共働して突き上げ型の建て起こし装置を構成している。
コンクリートが十分硬化した段階で、ブロツク体10の下
方となる側で回転支持台90の保持台92をブロツク体10に
係着する。保持台92は支持梁84の一端の下方とブロツク
体10の上面側とに強固な保持枠94,95を有し、内面96を
ブロツク体10の下面に当接させてある。このような回転
支持台90のブロツク体への係着はその進退もしくは回
転、または枠部の可動構成によつて実施できる。
一方、ピツトP内のジヤツキJは油圧式であつてラム先
端を支持梁84の下辺に係着し、ジヤツキJを伸長させる
と、この支持梁84を介して定盤80の全体は下方から突き
上げられ、回転支持台90の軸93を中心として回転し、曲
面の母線は傾斜する。定盤80及びブロツク体10の全体が
直立すると、保持台92の外面97が基台91の上面に当接し
て停止する。
この間に、ジヤツキJのストローク、その数もしくは盛
替え、全体の重心が軸93の外方に越えるときの自重によ
る衝動などの問題がある。保持枠95の長さや強度はその
問題に対応されるように設定される。基台91と保持台92
との間にダンパー用の油圧機器を配備することも有効で
ある。
上記した伸縮ジヤツキJによる突き上げ型の建て起こし
には通常のストロークの範囲で傾斜角度に限度を生ずる
ため、建て起こし手段としてはそれ以後直立までの補助
装置を必要とする。第7図は移動型の台車を使用する建
て起こし装置の例を示し、ジヤツキJと同様に回転支持
台90と共同して使用される。第7図(1)は第5図
(3)に対応する立面図、同(2)図はその側面立面図
である。図中においてSは移動型建て起こし装置の全体
を示す。移動型建て起こし装置Sは架構体86と台車87と
ウインチWとからなつている。架構体86はI型鋼で組立
てられる鉄骨構造で、複数の柱と、控え柱と筋違と柱頂
部を連結する桁とからなり、定盤80の両側外方にその傾
斜方向と平行に2列架設されている。台車87は桁の上面
のラツクに沿つて転動する歯車と、その車軸と、その車
軸に設けたドラム88と、それらを一体に組付け、桁の下
面にも係止する車枠とからなり、2列の架構体86上に1
台づつ設けられ、2台の台車の車枠の間にはローラー89
が転動自在に架け渡されている。ドラム88にはワイヤW1
が巻回され、それぞれ架構体86の外方に設けられたウイ
ンチWに接続されている。上記の各構成要素は図示のも
のに限られないが、架構体86はブロツク体10の大きさと
ジヤツキJのストロークによつて高さが定められてい
る。
建て起こし装置Sの作動を第8図にもとづいて説明す
る。第8図(1)では、架構体86上の台車87はウインチ
Wからの遠方端に位置し、ワイヤW1が走行距離だけ十分
ドラム88に巻きとられている。同(2)図ではジヤツキ
Jの伸長を開始し、定盤80は下面から突き上げられ、回
転支持台90に支持されて傾斜をはじめる。(3)図でジ
ヤツキJのストロークが伸び切つたとき、その保持の状
態でブロツク体10の上部側にクレーンの吊りワイヤを係
止し、ついでウインチWを作動させる。ワイヤW1はウイ
ンチWに巻き取られ、ドラム88から繰り出されるときに
車軸を回転させ、従つて車輪を駆動させ、台車87は架構
体86上を走行して遠方端から近接するから、車枠間に架
け渡されたローラー89が定盤80の支持梁84の下面に当接
するようになる。ここでウインチWを保持し、クレーン
の吊ワイヤも保持した状態でジヤツキJを支持梁84から
解放し、収縮させてピツトP内に納めると、建て起こし
装置Sは第7図(1)の状態となり、定盤80の建て起こ
しはジヤツキJの作動から台車87の作動に移される。
ウインチWの作動によつて台車87は架構体86の上面と支
持梁84の下面との間を走行し、ローラー89が転動しなが
ら徐々に移動し、定盤80はその反力によつて第8図
(4)の直立の状態まで建て起こされる。
この移動型の建て起こし装置Sを使用すると、大型のジ
ヤツキまたは複数のジヤツキとその盛替えなどに代える
ことができ、また過大なピツトの構築を避けることがで
きるから、PC化を促進する大型のPC中空ブロツクに好適
な構造装置を提供する第3の発明が完成している。もち
ろん、このような装置は本発明のブロツク体の操作に限
らず、一般の大型重量物の取扱いに有用であり、逆の姿
勢転換にも適用できる。
直立したブロツク体10は所定の設置の姿勢であるから、
ここで大型クレーンで吊り上げればブロツク体の脱型が
終了し、ブロツク体10を使用する構築工法の次工程が進
められ、図上の説明は第2図(1)のような円周上の設
置に移る。
ブロツク体10の壁体11,12の円周方向主筋21はその突出
部同志を接続する。この接続には重ね継手を用いず、溶
接またはスリーブ圧接の機械継手を使用する。
一方、ライナー材60の背面のアンカー材61を接続し、機
器側工事としてライナー材60が接続部62で接続される。
ブロツク体10の端部の空間14において接続部62に対向す
る壁体12の接続部には外面型枠63を建込む。
次の工程は空間14と中空部15内への現場打ちコンクリー
ト72の打設である。この打設は大量であるが、大部分は
PCブロツク体10の壁体をPC板型枠として、また一部はラ
イナー材60を型枠として打込むものである。充填コンク
リートは壁体11,12の上面で打止める。
以上の工程は格納容器2の円周方向に進められたのち、
ブロツク体10の高さHごとに上方に繰り返される。この
とき上段のブロツク体102は第2図(2)に示すように
下段のブロツク体10の直上に据えつける。だぼ17はこの
ときブロツク体102の正確な位置決めに役立ち、上下の
ブロツク体の隔壁13の衝接部16は水平高さを規制する。
この衝接部16はブロツク体の全重量を支持し、同時に上
下の接続の空間を確保している。
上段にあつては常に下段のブロツク体との接続を行いな
がら円周方向の接続を行う。まずたての鉄筋22の接続を
行い、ライナー材60の上下の接続部62を接続する。これ
らの作業は隣位のブロツク体間の側方への接続ととも
に、前記した接続と同様である。また、外部壁体12の上
下の接続部は外方構造体5の各階位置に相当しておりそ
のスラブ51と一体に接続される。
ついで、この上方へのコンクリート72の打設を続行し、
格納容器2が構築され、建屋1の建設が進行する。
以上1実施例を示したが、本発明はこの実施例に限定さ
れることなく実施できる。
発明の効果 本発明は上記したように原子炉建屋を構築するにあたつ
てその工程の重要な部分を占める格納容器の構築につい
てそれをプレキヤスト・コンクリート造とするためのブ
ロツク体とそれを使用する構築方法とブロツク体の製造
装置との関連発明を完成させたものであり、3つの発明
にわたつて相互に密接な効果を有している。その主要な
ものを特徴として列記して見ると次のようになる。
(1)揚重の限度内の大型中空PCブロツクは格納容器を
分割し、付属建屋の階高に対応し、容器の厚さを幅とし
ているから、安定して自立可能である。
(2)格納容器壁体の両面の部分をPCの板体としている
から型枠工事に示すプレハブ化の効果が大きい。
(3)構造体に配される鉄筋をすべて内蔵したPCブロツ
ク体であり、その接続工事を除く鉄筋工事の大部分の現
場作業をプレハブしている。しかもブロツクの大きさは
定尺鉄筋の活用に有利であり、短尺の切断材を生じな
い。さらに円周方向の主筋に要求される拘束の条件を満
足しかつ支持構造体が同時に建設側工事に活用されてい
る。
(4)PCVライナーが先付けされてブロツク体の大きな
1側面の形成に寄与しており、工積の交錯を回避してい
る。
(5)ブロツク体は主要な外周面をPCで形成され、プレ
キヤストに本質的になじまない現場打のコンクリートは
充填工事だけで達成され、ブロツク体の接続も現場打コ
ンクリートの打設で達成される。しかも充填のための中
空部内面を中子型枠の打込み材で形成しているから型枠
工事の改善だけでなくPCと現場打ちコンクリートの接続
に一体性を付加している。
これらの特徴は総合的に格納容器のプレハブ化に貢献す
るものであり、工期の短縮に大きく寄与する画期的な発
明である。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すものであつて、第1図
(1)はブロツク体の平面図、第1図(2)は第1図
(1)のA−A線に沿う断面図、第2図は本発明に従つ
て構築される格納容器のプレハブ化した部分を示し、
(1)は平面図、(2)は立面図である。第3図は第1
図(1)の圈円部IIIの詳細図で(1)は水平断面図、
(2)は垂直断面図である。第4図は新型軽水炉型原子
炉建屋を例とした一般事項を説明するための断面図であ
る。第5図はブロツク体の製造装置の説明図で、(1)
は湾曲した定盤を示す断面図、(2)は(1)図のB−
B線に沿う断面図、(3)は(1)図のC−C線に沿う
断面図、第6図は第5図の製造装置に使用される型枠ユ
ニツトの説明図である。第7図は建て起こし装置の1例
の立面図で第8図はその使用方法の説明図である。 1…原子炉建屋、2…コンクリート製格納容器、10…ブ
ロツク体、11…内部壁体、12…外部壁体、13…隔壁、14
…空間、15…中空部、16…衝接部、17…だぼ、接続手
段、21…円周方向主筋、22…たて方向主筋、30…支持構
造体、トラス、31…主材、34…拘束フツク、40…有孔鋼
板、60…ライナー材、61…ライナーアンカー材、71…プ
レキヤスト・コンクリート、72…現場打ちコンクリー
ト、80…定盤、83…鉄板型枠、84…支持梁、86…架構
体、87…台車、88…ドラム、89…ローラー、90…回転支
持台、H…階高、J…ジヤツキ、W…巻揚機、ウイン
チ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−228544(JP,A) 特開 昭62−293189(JP,A) 特開 昭53−30020(JP,A)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状の鉄筋コンクリート製原子炉格納容
    器の壁体を構築するためのプレキヤスト・コンクリート
    造ブロツク体であつて、このブロツク体は、上記壁体を
    円周方向に数個に分割した長さの円弧状で、この容器に
    隣接する部分の1階分または数階分の高さがあり、壁体
    の両側の部分に位置する内部側と外部側との外殻壁体を
    有し、複数の隔壁を有する中空体に構成されており、壁
    体の円周方向の主筋は鉄骨構造の支持構造体によつて上
    記二重壁体壁厚内で拘束されており、中空体の中空部側
    の内面には有孔鋼板を有しており、上記隔壁は上下に位
    置決め接続手段を有していることを特徴とするブロツク
    体。
  2. 【請求項2】内部側壁体の外面側にはさらにライナー・
    アンカーを介してライナー材を張設してあり、両側端部
    と上下縁の端部で水平及び上下に延長して接続部を形成
    してある特許請求の範囲第1項に記載のブロツク体。
  3. 【請求項3】鉄筋コンクリート製原子炉格納容器の構築
    方法において、円筒状容器の壁体を円周方向に数個に分
    割した長さの円弧状で、1階分または数階分の高さがあ
    り、内外壁体と隔壁と二重壁体間の鉄骨構造の支持構造
    体とによつて中空体を形成するプレキヤスト・コンクリ
    ート造ブロツク体を製作する工程、このようなブロツク
    体を揚重して設置する工程、数個のブロツク体を壁体内
    の円周方向の主筋とライナー材を接続して円筒形に接続
    する工程、ブロツク体の接続部と中空部の内部に現場打
    ちコンクリートを充填して一体の厚壁を構成する工程を
    包含し、上記の工程を既設の下方ブロツク体と接続しな
    がら上方にくりかえして円筒状容器の壁体を構築するこ
    とを特徴とする原子炉格納容器の構築方法。
  4. 【請求項4】プレキヤスト・コンクリート造壁体用中空
    ブロツク体の製造装置において、該装置は定盤と、壁体
    の上面型枠と、内部型枠と、定盤の建て起こし手段とを
    包含しており、定盤は支持脚と円弧状のフレームとその
    上面に張設した鉄板型枠とその下面の支持梁とを有して
    上方に凹形に湾曲させた壁体の外面型枠であり、上面型
    枠はアンカー材を定盤と同方向に湾曲させ、その上面に
    ライナー材を張設した内面側の型枠であり、内部型枠は
    上記定盤とライナー材との間に設置され、壁体の中空部
    を形成するための複数の中子型枠であり、その型枠面は
    鉄骨の支持構造体を介して角筒形に形成された有孔鋼板
    であることを特徴とする中空ブロツク体の製造装置。
  5. 【請求項5】建て起こし手段は少なくとも中空ブロツク
    体の上部に設けた吊揚げワイヤの係着手段であり、さら
    に、突き上げ型、または、突き上げ型及び移動型の建て
    起こし装置を包含しており、突き上げ型の建て起こし装
    置は、定盤の下方に設けた伸縮装置と、定盤の一端側に
    設けた回転支持台とを含み、定盤を傾斜、直立させるも
    のであり、移動型の建て起こし装置は、定盤の両側方に
    傾斜方向と平行に位置し上面に走行路を敷設した架構体
    と、この架構体上で走行可能で巻揚機に連係した台車
    と、回転支持台とを含み、傾斜した定盤の下面に台車に
    設けたローラーを当接させて定盤をさらに建て起こすも
    のである特許請求の範囲第4項に記載の中空ブロツク体
    の製造装置。
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