JPH0775269A - 永久磁石電動機の回転子 - Google Patents
永久磁石電動機の回転子Info
- Publication number
- JPH0775269A JPH0775269A JP5215560A JP21556093A JPH0775269A JP H0775269 A JPH0775269 A JP H0775269A JP 5215560 A JP5215560 A JP 5215560A JP 21556093 A JP21556093 A JP 21556093A JP H0775269 A JPH0775269 A JP H0775269A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rotor
- permanent magnet
- vibration
- outer peripheral
- view
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
- Motor Or Generator Frames (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 永久磁石電動機の固定子の回転磁界が回転子
に発生させる回転方向の振動を低減する防振性に優れる
回転子を提供することを目的とする。 【構成】 回転子鉄心を永久磁石５を固着結合させる外
周部１と、軸に締結する内周部２とで構成し、かつこれ
ら２つの部分の間を複数の締結材３で連結して空隙を設
けるとともに、これらの空隙に粘弾性体４を挿入するこ
とにより防振性能が優れた回転子が得られる。
に発生させる回転方向の振動を低減する防振性に優れる
回転子を提供することを目的とする。 【構成】 回転子鉄心を永久磁石５を固着結合させる外
周部１と、軸に締結する内周部２とで構成し、かつこれ
ら２つの部分の間を複数の締結材３で連結して空隙を設
けるとともに、これらの空隙に粘弾性体４を挿入するこ
とにより防振性能が優れた回転子が得られる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は電動機の防振構造に関す
るものであり、特にエアコンや給湯器等に使用される電
動機の回転子の防振装置に関するものである。
るものであり、特にエアコンや給湯器等に使用される電
動機の回転子の防振装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、永久磁石電動機はその制御性の良
さによりファンモータに広く使用されている。
さによりファンモータに広く使用されている。
【０００３】以下に従来の永久磁石電動機の回転子につ
いて、図７にもとづき説明する。図７は永久磁石電動機
の一種であるＤＣブラシレスモータを示し、固定子鉄心
１１と回転子鉄心８とから構成されている。この回転子
鉄心８には外周に永久磁石５が配設され、中心部には軸
９が固定され、軸受１０を介して固定子鉄心１１が配設
されている固定子枠に回転自在に組み付けられている。
また、軸９の端部にはファン１２がナット１３により固
定されている。また、回転子鉄心８と永久磁石５は図８
に示すように構成されている。
いて、図７にもとづき説明する。図７は永久磁石電動機
の一種であるＤＣブラシレスモータを示し、固定子鉄心
１１と回転子鉄心８とから構成されている。この回転子
鉄心８には外周に永久磁石５が配設され、中心部には軸
９が固定され、軸受１０を介して固定子鉄心１１が配設
されている固定子枠に回転自在に組み付けられている。
また、軸９の端部にはファン１２がナット１３により固
定されている。また、回転子鉄心８と永久磁石５は図８
に示すように構成されている。
【０００４】この構造によれば回転子鉄心の振動減衰性
が乏しいため、固定子の回転磁界によって回転子に発生
する回転方向の振動が軸９を介してファン１２に伝達
し、ファン１２が振動して不快な音の原因となってい
た。
が乏しいため、固定子の回転磁界によって回転子に発生
する回転方向の振動が軸９を介してファン１２に伝達
し、ファン１２が振動して不快な音の原因となってい
た。
【０００５】この不快な音の対策として、図９に示すよ
うな永久磁石５を固着させる外周部１と軸を締結させる
中心部２との間に弾性体４１を挿入し、回転子鉄心から
軸への振動伝達を防止し、電動機より発生する音の低減
を図る方法や、図１０に示すように永久磁石５を固着さ
せる外周部１と軸を締結させる中心部２との間に空隙６
を設け、かつ外周部１と中心部２とを複数の締結材３で
連結させ、上記と同様振動伝達防止を図り、電動機より
発生する音の低減を図る方法等が用いられていた。
うな永久磁石５を固着させる外周部１と軸を締結させる
中心部２との間に弾性体４１を挿入し、回転子鉄心から
軸への振動伝達を防止し、電動機より発生する音の低減
を図る方法や、図１０に示すように永久磁石５を固着さ
せる外周部１と軸を締結させる中心部２との間に空隙６
を設け、かつ外周部１と中心部２とを複数の締結材３で
連結させ、上記と同様振動伝達防止を図り、電動機より
発生する音の低減を図る方法等が用いられていた。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図９に
示すような従来方法では弾性体の耐熱性、寸法精度、バ
ネ定数の設定の困難さ等の課題があり、図１０に示すよ
うな従来方法では回転子の持つ回転方向の固有振動数に
電動機の振動周波数が一致すると共振し、大きな振動を
発生させる等の課題を有していた。
示すような従来方法では弾性体の耐熱性、寸法精度、バ
ネ定数の設定の困難さ等の課題があり、図１０に示すよ
うな従来方法では回転子の持つ回転方向の固有振動数に
電動機の振動周波数が一致すると共振し、大きな振動を
発生させる等の課題を有していた。
【０００７】一方、発生する音の低減を図る方法として
電気的にはスキュー着磁をしている場合がある。しか
し、その場合には磁束の損失により効率や出力が低下し
好ましくない。
電気的にはスキュー着磁をしている場合がある。しか
し、その場合には磁束の損失により効率や出力が低下し
好ましくない。
【０００８】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、従来技術よりさらに振動が低減する電動機の回転子
を提供することを目的とする。
で、従来技術よりさらに振動が低減する電動機の回転子
を提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の永久磁石電動機の回転子は、外周部に永久磁
石を固着させ中心部に軸を締結し、かつ外周部と中心部
の間を複数の締結材で連結して空隙を設け、この空隙に
粘弾性体を挿入して構成したものである。
に本発明の永久磁石電動機の回転子は、外周部に永久磁
石を固着させ中心部に軸を締結し、かつ外周部と中心部
の間を複数の締結材で連結して空隙を設け、この空隙に
粘弾性体を挿入して構成したものである。
【００１０】
【作用】一般に、固定子の回転磁界によって回転子に発
生する回転方向の振動は、その振動数が回転子の持つ固
有振動数と一致するときに共振し最大振幅を生じる。本
発明の上記構成によれば、この最大振幅は締結材と接触
している粘弾性体の内部摩擦による減衰作用により、大
幅に低減させることができ、軸に回転方向の振動を伝達
しにくくなる。
生する回転方向の振動は、その振動数が回転子の持つ固
有振動数と一致するときに共振し最大振幅を生じる。本
発明の上記構成によれば、この最大振幅は締結材と接触
している粘弾性体の内部摩擦による減衰作用により、大
幅に低減させることができ、軸に回転方向の振動を伝達
しにくくなる。
【００１１】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図１を参照しなが
ら説明する。なお、従来例で説明したものと同一構成部
材には同一番号を用いる。
ら説明する。なお、従来例で説明したものと同一構成部
材には同一番号を用いる。
【００１２】図に示すように、回転子鉄心は永久磁石５
を固着結合させる外周部１と、回転子鉄心を軸に締結す
る中心部２を有し、外周部１と中心部２を締結材３で連
結し、それらの空隙に粘弾性体４を挿入して構成されて
いる。また、回転子鉄心は外周部１と中心部２と締結材
３が一体に構成されている鉄板を複数枚積層したもので
ある。
を固着結合させる外周部１と、回転子鉄心を軸に締結す
る中心部２を有し、外周部１と中心部２を締結材３で連
結し、それらの空隙に粘弾性体４を挿入して構成されて
いる。また、回転子鉄心は外周部１と中心部２と締結材
３が一体に構成されている鉄板を複数枚積層したもので
ある。
【００１３】以上のように構成された永久磁石電動機の
回転子について、図２を用いてその動作を説明する。図
２（ａ）は締結材３の部分の拡大図であり、図２（ｂ）
は締結材３の作用を説明するための斜視図である。締結
材３の剛性は幅Ｗと長さＬの大きさにより選定できるよ
うにしたものである。
回転子について、図２を用いてその動作を説明する。図
２（ａ）は締結材３の部分の拡大図であり、図２（ｂ）
は締結材３の作用を説明するための斜視図である。締結
材３の剛性は幅Ｗと長さＬの大きさにより選定できるよ
うにしたものである。
【００１４】締結材の剛性は図２（ｂ）に示す形状によ
る断面２次モーメント Ｉ＝ｂＷ3／１２ と、材料のヤング率Ｅとによって決定される。したがっ
て、剛性Ｋ′は Ｋ′＝ＥＩ で一般に表される。最終的にＫ′に締結材３の長さＬを
考慮したものが式（１）のばね定数Ｋとなり、Ｋを適宜
選定することにより固有振動数が決定する。
る断面２次モーメント Ｉ＝ｂＷ3／１２ と、材料のヤング率Ｅとによって決定される。したがっ
て、剛性Ｋ′は Ｋ′＝ＥＩ で一般に表される。最終的にＫ′に締結材３の長さＬを
考慮したものが式（１）のばね定数Ｋとなり、Ｋを適宜
選定することにより固有振動数が決定する。
【００１５】固有振動数＝（Ｋ（Ｊ1＋Ｊ2）／Ｊ1Ｊ2）
0.5／２π（Hz） （１） Ｊ1：回転子の慣性 Ｊ2：軸およびファンなどを考慮した慣性 Ｋ：この場合、回転子鉄心の外周部と中心部を複数の締
結材で連結することにより生じる回転子の回転方向のね
じりのばね定数 この回転子のもつ固有振動数と、固定子の回転磁界が回
転子に発生させる回転方向の振動の振動数とが一致する
ときに共振する。この共振時の振幅は一般に図３のよう
に表される。図３より振動比ｆ／ｆ0に対する振幅倍率
は、減衰比ζが大きいほど小さくなることが分かる。図
３中のｆは固定子の回転磁界が回転子に発生させる回転
方向の振動の振動数であり、ｆ0は回転子の固有振動数
であり、ζは粘性によるエネルギー消失の度合を表した
ものである。
0.5／２π（Hz） （１） Ｊ1：回転子の慣性 Ｊ2：軸およびファンなどを考慮した慣性 Ｋ：この場合、回転子鉄心の外周部と中心部を複数の締
結材で連結することにより生じる回転子の回転方向のね
じりのばね定数 この回転子のもつ固有振動数と、固定子の回転磁界が回
転子に発生させる回転方向の振動の振動数とが一致する
ときに共振する。この共振時の振幅は一般に図３のよう
に表される。図３より振動比ｆ／ｆ0に対する振幅倍率
は、減衰比ζが大きいほど小さくなることが分かる。図
３中のｆは固定子の回転磁界が回転子に発生させる回転
方向の振動の振動数であり、ｆ0は回転子の固有振動数
であり、ζは粘性によるエネルギー消失の度合を表した
ものである。
【００１６】以上のことから、締結材３と接触している
粘弾性体４の材質等を適宜選択することにより、減衰比
ζを大きくさせ、固有振動数で共振したときの最大振幅
を低減させることができる。
粘弾性体４の材質等を適宜選択することにより、減衰比
ζを大きくさせ、固有振動数で共振したときの最大振幅
を低減させることができる。
【００１７】図４、図５は締結材３と接触している粘弾
性体４の形状を変化させ空隙６を一部に残した他の実施
例であり、図４は粘弾性体４を締結材３の周辺のみに設
置したもの、図５は粘弾性体４を各締結材３の間に設置
したものである。また、図６は空隙を粘弾性体４で満た
し、外周部に２次導体１４を貫通させた誘導電動機用回
転子の実施例である。
性体４の形状を変化させ空隙６を一部に残した他の実施
例であり、図４は粘弾性体４を締結材３の周辺のみに設
置したもの、図５は粘弾性体４を各締結材３の間に設置
したものである。また、図６は空隙を粘弾性体４で満た
し、外周部に２次導体１４を貫通させた誘導電動機用回
転子の実施例である。
【００１８】また、図１で示されるような回転子鉄心で
回転子鉄心を鉄板を積層して構成しているものにあって
は、鉄板を一枚ずつ、または数枚ずつ回転方向にずらし
て積層した他の実施例もあり、その場合も空隙部に粘弾
性体を挿入することにより、同様の効果を得ることがで
きる。
回転子鉄心を鉄板を積層して構成しているものにあって
は、鉄板を一枚ずつ、または数枚ずつ回転方向にずらし
て積層した他の実施例もあり、その場合も空隙部に粘弾
性体を挿入することにより、同様の効果を得ることがで
きる。
【００１９】
【発明の効果】本発明は以上の実施例の説明から明らか
なように、回転子鉄心の外周部に永久磁石を固着結合し
中心部で軸に結合し、かつ外周部と中心部の間を複数の
締結材で連結させ空隙を設け、この空隙に粘弾性体を挿
入し、締結材の形状や粘弾性体の粘性を適宜選定するこ
とにより効果的に振動を低減することができる。また、
スキュー着磁による磁束の損失がなく高効率、高出力化
を図ることができ、防振性に優れた永久磁石電動機の回
転子が提供可能となる。
なように、回転子鉄心の外周部に永久磁石を固着結合し
中心部で軸に結合し、かつ外周部と中心部の間を複数の
締結材で連結させ空隙を設け、この空隙に粘弾性体を挿
入し、締結材の形状や粘弾性体の粘性を適宜選定するこ
とにより効果的に振動を低減することができる。また、
スキュー着磁による磁束の損失がなく高効率、高出力化
を図ることができ、防振性に優れた永久磁石電動機の回
転子が提供可能となる。
【図１】（ａ）本発明の一実施例における永久磁石電動
機の回転子の平面図 （ｂ）図１（ａ）のＡ−Ａ′断面図
機の回転子の平面図 （ｂ）図１（ａ）のＡ−Ａ′断面図
【図２】（ａ）本発明の一実施例における永久磁石電動
機の回転子の拡大断面図 （ｂ）締結材部分３の斜視図
機の回転子の拡大断面図 （ｂ）締結材部分３の斜視図
【図３】振動比ｆ／ｆ0に対する振幅倍率を表した特性
図
図
【図４】本発明の他の実施例における回転子の断面図
【図５】本発明の別の他の実施例における回転子の断面
図
図
【図６】本発明のさらに別の他の実施例における回転子
の断面図
の断面図
【図７】従来のファン付き永久磁石電動機の断面図
【図８】（ａ）従来の永久磁石電動機の回転子の平面図 （ｂ）同断面図
【図９】（ａ）従来の防振手段を施した回転子の平面図 （ｂ）同断面図
【図１０】（ａ）従来の他の防振手段を施した回転子の
平面図 （ｂ）同断面図
平面図 （ｂ）同断面図
１ 外周部 ２ 中心部 ３ 締結材 ４ 粘弾性体 ５ 永久磁石 ６ 空隙
Claims (1)
- 【請求項１】 外周部に永久磁石を固着させ、中心部に
軸を締結し、前記外周部と中心部の間を複数の締結材で
連結させて空隙を形成し、前記空隙に粘弾性体を挿入し
てなる永久磁石電動機の回転子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5215560A JPH0775269A (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | 永久磁石電動機の回転子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5215560A JPH0775269A (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | 永久磁石電動機の回転子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0775269A true JPH0775269A (ja) | 1995-03-17 |
Family
ID=16674455
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5215560A Pending JPH0775269A (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | 永久磁石電動機の回転子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0775269A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005348513A (ja) * | 2004-06-02 | 2005-12-15 | Shinano Kenshi Co Ltd | 永久磁石電動機の回転子 |
| US7573169B2 (en) * | 2006-04-28 | 2009-08-11 | Buehler Motor Gmbh | Permanent magnet rotor |
| WO2021191518A1 (fr) * | 2020-03-25 | 2021-09-30 | Novares France | Rotor pour moteur électrique intégrant des éléments d'absorption acoustique |
-
1993
- 1993-08-31 JP JP5215560A patent/JPH0775269A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005348513A (ja) * | 2004-06-02 | 2005-12-15 | Shinano Kenshi Co Ltd | 永久磁石電動機の回転子 |
| JP4729270B2 (ja) * | 2004-06-02 | 2011-07-20 | シナノケンシ株式会社 | 永久磁石電動機の回転子 |
| US7573169B2 (en) * | 2006-04-28 | 2009-08-11 | Buehler Motor Gmbh | Permanent magnet rotor |
| WO2021191518A1 (fr) * | 2020-03-25 | 2021-09-30 | Novares France | Rotor pour moteur électrique intégrant des éléments d'absorption acoustique |
| FR3108803A1 (fr) * | 2020-03-25 | 2021-10-01 | Novares France | Rotor pour moteur électrique intégrant des éléments d'absorption acoustique |
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