JPH0772148A - ヒトiv型コラーゲンのサンドイッチ酵素免疫学的定量用試薬 - Google Patents

ヒトiv型コラーゲンのサンドイッチ酵素免疫学的定量用試薬

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JPH0772148A
JPH0772148A JP25205393A JP25205393A JPH0772148A JP H0772148 A JPH0772148 A JP H0772148A JP 25205393 A JP25205393 A JP 25205393A JP 25205393 A JP25205393 A JP 25205393A JP H0772148 A JPH0772148 A JP H0772148A
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JP
Japan
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collagen
human type
pepsin
type
monoclonal antibody
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Application number
JP25205393A
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English (en)
Inventor
Kenichi Obata
賢一 小幡
Kazushi Iwata
和士 岩田
Akira Oshima
章 大島
Kyoichi Inoue
恭一 井上
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Fuji Yakuhin Kogyo KK
Original Assignee
Fuji Yakuhin Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】サンドイッチ法に基づく酵素免疫学的定量法に
よるヒト血中のヒトIV型コラーゲンの定量試薬を提供
する。 【構成】下記(1)、(2)、(3)、(4)を必須構
成要素成分として含むことを特徴とするヒトIV型コラ
ーゲンのサンドイッチ酵素免疫学的定量用試薬。 (1) ペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲンと交差反
応する抗ヒトIV型コラーゲンモノクローナル抗体に酵
素標識を付与した酵素標識抗体。 (2) 緩衝用液。 (3) 上記(1)におけるモノクローナル抗体とは異
なる部位を認識する別の抗ペプシン可溶化ヒトIV型コ
ラーゲンモノクローナル抗体を固相担体に結合させた抗
体結合固相担体。 (4) 精製ペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲン標準
試料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、肝臓疾患を簡易に診断するのに
有用なヒトIV型コラーゲンペプチドの酵素免疫学的定
量用試薬に関するものである。さらに詳しく言えば、本
発明は、ヒトIV型コラーゲンに対するモノクローナル
抗体を用いた1段階サンドイッチ法に基づく酵素免疫学
的定量法によるヒトIV型コラーゲンの定量用試薬を提
供するものである。
【0002】
【背景技術】従来、血中ヒトIII型プロコラーゲンN
末端ペプチド、ヒトIV型コラーゲンN末端ペプチド7
−Sドメインおよび同、C末端ペプチドNC1ドメイン
の各ポリクローナル抗体を用いて放射性免疫学的測定を
行ったという報告はなされている(Rohdeら、Eu
r.J.Clin.Invest.,,451〜45
9,1979、Hoegemannら、Clin.Ch
im.Acta,1441〜10,1984、Schu
ppaneら、J.Clin.Invest.,78
244〜248,1986)。
【0003】しかしながら、血中のヒトIV型コラーゲ
ンについて、それを実際に迅速、正確に定量する方法お
よびそのような方法に使用する試薬は未だ提供されてい
ない。本発明者らは、ヒトIV型コラーゲンを特異的に
定量する方法に関し、種々研究した結果、本発明により
ペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲンに対するモノクロ
ーナル抗体を用い、1段階サンドイッチ法に基づく酵素
免疫学的定量法により、少量の試料で、良好な精度で迅
速に測定し得るヒトIV型コラーゲンペプチドの定量法
およびその定量に使用する試薬を提供することに成功し
た。
【0004】
【発明の開示】本発明は、以下に詳述するとおりの1段
階サンドイッチ法に基づく酵素免疫学的定量法によるヒ
ト血中のヒトIV型コラーゲンの定量用試薬を提供する
ものである。本発明のヒトIV型コラーゲンの定量用試
薬は、下記(1)、(2)、(3)、(4)を必須構成
要素成分として含むことを特徴とする。 (1) ペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲンと交差反
応するモノクローナル抗体に酵素標識を付与した酵素標
識抗体。 (2) 緩衝用液。 (3) ペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲンに交差反
応する上記(1)のモノクローナル抗体とは異なる部位
を認識する別の抗ペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲン
モノクローナル抗体を固相担体に結合させた抗体結合固
相担体。 (4) 精製ペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲン標準
試料。
【0005】上記(1)、(2)、(3)、(4)の要
素を使用して、測定対象試料中のヒトIV型コラーゲン
を定量するためには、(1)の酵素標識抗体を(2)の
緩衝用液に溶解し、その溶液中に測定対象試料を希釈
し、その希釈液中に(3)の抗体結合固相担体を混和
し、上記測定対象試料中に存在するヒトIV型コラーゲ
ンと上記の酵素標識抗体ならびに上記の固相担体に結合
している抗体との間において免疫反応を行わしめた後、
固相担体を分別し、その固相担体の酵素活性を常法によ
り測定することにより定量する。(4)の精製ペプシン
可溶化ヒトIV型コラーゲは検量線作製用の標準試料で
あって、この標準試料を用いて同じ酵素活性測定法によ
り、あらかじめ検量線を作製しておく。
【0006】本発明の定量用試薬において、酵素標識を
付与する抗体としては、抗体含有物を硫安分画後、DE
AE−SephacelおよびプロテインAアフィニテ
ィカラムにより精製したIgG画分が用いられる。本発
明において使用するモノクローナル抗体としては、それ
ら抗体における特異的結合部分F(ab′)、あるい
はFab′そのものを使用する態様も含まれるものであ
る。
【0007】添付の図2および図5にみられるように本
発明の定量用試薬を用いて測定した肝疾患患者血清中の
ヒトIV型コラーゲンペプチドの濃度の測定値は、健常
人血清中のそれよりも有意に高いことが認められ、本発
明の定量用試薬を用いて、血中ヒトIV型コラーゲンペ
プチドの濃度を測定することにより、患者に負担のかか
るバイオプシーを実施することなく、肝疾患、特に肝線
維化、肝癌および消化器肝転移癌の予知に貢献すること
ができる。
【0008】従来の肝機能判定法として使用されている
ZTT(硫酸亜鉛混濁反応)、GOT(グルタミンオギ
ザロ酢酸トランスアミナーゼ)、GPT(グルタミンピ
ルビン酸トランスアミナーゼ)、ALP(アルカリ性フ
ォスファターゼ)、LDH(乳酸脱水素酵素)およびγ
−GTP(γ−グルタミルトランスペプチダーゼ)など
による測定では、肝組織の線維化、肝癌および消化器肝
転移癌を判定するまでの精度は得られず、このことは、
本発明者らによって確認されている。したがって、本発
明者らが先に報告した血中ヒトプロリン水酸化酵素濃度
の測定(特開昭61−202162号公報参照)と本発
明の定量用試薬による定量法とをあわせて用いることに
より血中の、ヒトIV型コラーゲンペプチドの濃度を正
確に測定することができ、上記の諸疾患の早期発見が可
能となる。
【0009】本発明の定量用試薬により、ヒトIV型コ
ラーゲンペプチドの濃度測定に基づく肝組織線維化、肝
癌および消化器肝転移癌の診断を行うことができるの
で、本発明は著しい有用性を有するものである。以下、
実施例により本発明を具体的に説明する。ただし本発明
はこれら実施例に限定されるものではない。
【0010】
【実施例】
実施例 1 抗ヒトIV型コラーゲンペプチドモノクローナル抗体の
作製 (a) 抗原−ペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲンの
調製 ヒト胎盤を材料としてArtery,7,262〜28
0(1980)に記載のMayneらの方法に従い0.
5N酢酸でホモゲナイズし、ペプシン消化(1mg/m
l)でコラーゲンを可溶化後、最終濃度2Mとなるよう
に塩化ナトリウムを加えコラーゲンを析出させた。これ
を0.5N酢酸に溶解し0.7M塩化ナトリウム含有
0.5N酢酸溶液で透析することによりI、III型コ
ラーゲンを析出させ、その上清を1.2M塩化ナトリウ
ム含有0.5N酢酸溶液で透析し、IV、V型コラーゲ
ンを析出させた。IV、V型コラーゲン画分を0.5M
塩化ナトリウム含有50mMトリス−塩酸緩衝液pH
7.4)に溶解させ、2.2M塩化ナトリウム含有50
mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)でIV型コラー
ゲンを析出させ、V型コラーゲンと分別した。得られた
IV型の純度をBiochem.Biophys.Re
s.Commun.,72,1472〜1480(19
76)記載のSykesらの方法に従いドデシル硫酸ナ
トリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−
PAGE)で調べたところ約95%であった。なお、そ
の際174KD、135KD、108KD、92KD、
78KD、68KD、60KD、56KD、43KD、
34KDおよび29.5KD(メルカプトエタノール存
在下)の11個の異なるバンドが検出された。
【0011】(b) 抗体産生細胞の調製 ペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲン100μgを完全
フロインドアジュバンドと共に8週令のBALB/c雌
マウス2匹に初回腹腔内投与した。2回目以降は0.5
M塩化ナトリウム含有50mMトリス−塩酸緩衝液(p
H7.4)に溶解させた抗原100μgを2〜4週間毎
に、2〜4回BALB/c雌マウスに追加免疫した。最
終免疫として脾臓摘出3日前に静脈内投与し脾細胞を調
製した。
【0012】(c) 細胞融合 以下の材料および方法を用いる。 RPMI 1640培地:RPMI 1640(Dif
co Laboratories製)に重炭酸ナトリウ
ム(12mM)、ピルビン酸ナトリウム(1mM)、L
−グルタミン(2mM)、ペニシリンGカリウム(50
u/ml)、硫酸ストレプトマイシン(50μg/m
l)、および硫酸アミカシン(100μg/ml)を加
え、ドライアイスでpHを7.2にし、0.2μmTo
yoメンブレンフィルターで除菌濾過する。
【0013】NS−1培地:上記RPMI 1640培
地に除菌濾過した仔牛胎児血清(M.A.Biopro
ducts製)を15%(v/v)の濃度に加える。 HAT培地:上記のNS−1培地にさらにヒポキサンチ
ン(100μM)、アミノプテリン(0.4μM)、お
よびチミジン(16μM)を加える。 HT培地:アミノプテリンを除去した以外は上記HAT
培地と同一組成のものである。 PEG 4,000溶液:RPMI 1640培地のポ
リエチレングリコール4,000(PEG 4,00
0,Merck & Co.Inc.製)50%(w/
w)無血清溶液を調製する。
【0014】8−アザグアニン耐性ミエローマ細胞NS
−1(P3−NS1−1)との融合はSelected
Method in Cellular Immun
ology(ed.B.B.Mishell and
S.M.Shiigi)、WH.Freeman an
d Company(1980),351〜372に記
載の0iらの方法を若干改変して行った。前記(b)で
調製した有核脾臓細胞(生細胞率95%)とミエローマ
細胞(生細胞率95%)とを5〜6:1の割合で融合す
る。脾臓細胞とミエローマ細胞とを別々に前記のRPM
I 1640培地で洗浄する。次に同じ培地にけん濁
し、融合させるため上記の割合で混合する。容量50m
lの円錐形スチロール樹脂製試験管(Iwaki Gl
ass製)を用い、40mlのRPMI 1640培地
中 400×g、10分間遠心し、上清を完全に吸出す
る。沈殿細胞に37℃加温PEG4,000溶液1ml
を穏やかに撹拌しながら1分間で滴下し、さらに1分間
撹拌し細胞を再けん濁、分散させる。次に37℃加温R
PMI 1640培地1mlを1分間で滴下する。この
操作をさらに1回繰返した後、同培地7mlを2〜3分
間で常に撹拌しながら滴下し細胞を分散させる。これを
400×g、10分間遠心分離し、上清を完全に吸引除
去する。次にこの沈殿細胞に37℃加温NS−1培地1
0mlをすみやかに加え、細胞の大きい塊りを10ml
のピペットを用いて注意深くピペッティングして分散す
る。さらに同培地20mlを加えて希釈し、ポリスチレ
ン製96穴マイクロウエル(Iwaki Glass
製)にウエル当り5.9×10個/0.1mlの細胞
をまき込む。なおこの時使用した96穴マイクロウエル
の前処理として0.2mlのNS−1培地を加え、炭酸
ガス培養器中(37℃)で一晩保温し、使用時に培地を
吸引除去する。細胞融合完了したマイクロウエルを7%
炭酸ガス/93%空気中で温度37℃、湿度100%下
にインキュベートする。
【0015】(d) 選択培地によるハイブリドーマの
選択的増殖 培養1日目にパスツールピペットでHAT培地2滴(約
0.1ml)を加える。2、3、5、8、11日目に培
地の半分(0.1ml)を新しいHAT培地で置き換え
る。14日目にHT培地に切換え以降3〜4日毎に同操
作を繰り返す。通常2〜3週間で充分なハイブリドーマ
の生育が観察される。ハイブリドーマ生育全ウエルにつ
いて次項(e)記載の固相−抗体結合テスト(ELIS
A)法により陽性ウエルをチェックする。次にフィーダ
ーとして10個のマウス胸腺細胞を含むHT培地1m
lをポリスチレン製24穴セルウエル(Iwaki G
lass製)に加えたものを用い、上記で検出された各
陽性ハイブリドーマの全内容物を移す。これを前記
(c)におけると同様に7%炭酸ガス存在下、37℃で
約1週間インキュベートする。その間1〜2回各ウエル
の上清0.5mlを新しいHT培地0.5mlと交換す
る。ハイブリドーマの充分生育した時点でELISA法
により陽性を再確認し、それぞれについて次項(f)記
載の限界希釈法によるクローニングを行う。なお、クロ
ーニングに使用後の残液をポリスチレン製25cm
織培養フラスコ(Iwaki Glass製)に移し、
凍結保存用試料を調製する。
【0016】(e) ELISA法による抗ヒトIV型
コラーゲンペプチド抗体産生ハイブリドーマの検索 Anal.Biochem.104,205〜214
(1980)に記載のRennardらの方法を若干改
変した方法を用いる。この方法は、ハイブリドーマ抗体
の検出に適している。96穴ミクロタイトレーションプ
レート(FlowLaboratories,Inc.
製)を0.5〜1.0μgのペプシン可溶化ヒトIV型
コラーゲンでコートし、さらにその他を1%牛血清アル
ブミン(BSA)でコートしブロックする。これにハイ
ブリドーマ生育ウエルの上清の一部を加えて室温で約1
時間インキュベートする。2次抗体として西洋わさび由
来ペルオキシダーゼ(POD)標識ヤギ抗マウスイムノ
グロブリン(CappelLab.製)を加えさらに室
温で約1時間インキュベートする。次に過酸化水素と基
質であるo−フェニレンジアミン(OPD)を加え生成
した褐色の程度をマイクロプレートリーダー(MPR−
A4,東洋曹達工業製)を用いて492nmの吸光度を
測定する。
【0017】(f) クローニング 各ウエル中には2種以上のハイブリドーマが生育してい
る可能性があるので、限界希釈法によりクローニングを
行い、モノクローナル抗体産生ハイブリドーマを取得す
る。NS−1培地ml当りフィーダーとして10個の
マウス胸腺細胞を含むクローニング培地を調製し96穴
マイクロウエルの36ウエル、36ウエルおよび24ウ
エルにウエル当り5個、1個および0.5個のハイブリ
ドーマを加える。5日目、12日目に各約0.1mlの
NS−1培地を追加する。クローニング開始後14〜1
5日で充分なハイブリドーマの生育が認められ、コロニ
ー形成陰性ウエルが50%以上である群についてELI
SA法を行う。テストした全ウエルが陽性でない場合、
抗体陽性ウエル中のコロニー数を確認し、ウエル中に1
コロニーのウエルを4〜6個選び再クローニングする。
最終的にペプシン可溶化IV型コラーゲンに対して22
株のクローンを得た。
【0018】(g) モノクローナル抗体のインビトロ
増殖およびインビボ増殖 モノクローナル抗体の増殖は以下のようにして行う。上
記(f)で得られた各クローンをNS−1培地などの適
当な培養液で培養(インビトロ増殖)し、その培養上清
から各モノクローナル抗体を得ることができる(モノク
ローナル抗体たん白濃度は10〜100μg/mlであ
る)。一方、大量に抗体を得るためには脾細胞とミエロ
ーマ細胞の由来動物と同系の動物(BALB/c、マウ
ス)に腫瘍形成促進剤プリスタン(2,6,10,14
−テトラメチルペンタデカン、Aldrich Che
mical製)をマウス1匹当り0.5ml腹腔内投与
する。1〜3週間後にハイブリドーマ1×10個を同
じく腹腔内投与することによりインビボで1〜2週間後
にモノクローナル抗体たん白質濃度4〜7mg/mlの
腹水を得ることができる。
【0019】(h) モノクローナル抗体の重鎖、軽鎖
のアイソタイプ 上記(g)で得られた各々の腹水を先ずペプシン可溶化
ヒトIV型コラーゲンをコートしたミクロタイトレーシ
ョンプレートのウエルの各列に入れ、前述したELIS
A法に従ってそれぞれの腹水中の各モノクローナル抗体
をそれぞれ結合させる。洗浄後、アイソタイプ特異性ウ
サギ抗マウスIg抗体(Zymed Laborato
ries製)を加える。洗浄後、POD標識ヤギ抗ウサ
ギIgG(H+L)抗体を加え、基質として2,2′−
アジノ−ジ(3−エチルベンゾチアゾリン硫酸−6)お
よび過酸化水素を用いて重鎖、軽鎖のアイソタイプを検
出した。その結果を第1表に示した。得られた各モノク
ローナル抗体についてみると、それらのモノクローナル
抗体のうち、16個が免疫グロブリン鎖γ1/κを有
し、2個がγ2b/κを有し、1個がα/κを有し、そ
して3個がμ/κを有していた。
【0020】
【表1】
【0021】(i) モノクローナル抗体の精製 前記(g)で得られた各腹水を硫安分画(40%飽和)
後、0.06M塩化ナトリウム含有40mMリン酸緩衝
液(pH8.0)で平衡化したDEAE−Sephac
el(Pharmacia製)の非吸着画分を分取し、
培地中の仔牛胎児血清およびマウス由来のたん白質を分
離、除去した。さらに、0.15M塩化ナトリウム含有
50mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.6)で平衡化し
たプロテインAセルロファイン(生化学工業製)カラム
に吸着させ非吸着画分を除去した後、0.15M塩化ナ
トリウム含有50mM酢酸緩衝液(pH4.0)で溶出
することにより精製した。なお、溶出液は直ちに1.5
Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.9)により中和した。
【0022】実施例 2 ヒト血清中のIV型コラーゲンペプチドの定量 (a) 酵素標識モノクローナル抗体(Fab′−PO
D複合体)の調製 (1) Fab′画分の調製 実施例1(i)で得られた各精製モノクローナル抗体を
0.1M塩化ナトリウム含有0.1M酢酸緩衝液(pH
4.2)に溶解し、その溶液を以下に述べるようにして
ペプシンで消化した。すなわち、前記画分中のIgGに
対し2%(w/w)のペプシンを加え、37℃、24時
間消化した。更にその消化物に2Mトリス溶液を加えて
pHを7.0に調整することにより消化反応を停止さ
せ、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)で平衡化した
ウルトロゲルAcA44カラム(LKB製)を用いたゲ
ル濾過により(ab′)画分を分取した。次に、この
F(ab′)画分を5mMエチレンジアミン四酢酸
(EDTA)含有0.1Mリン酸緩衝液(pH6.0)
中で透析し、終濃度10mMとなるようにアミノエタン
チオール(MEA)を加え37℃で1.5時間還元した
後、5mM EDTA含有0.1Mリン酸緩衝液(pH
6.0)で平衡化したウルトロゲルAcA44カラムを
用いてゲル濾過し、Fab′画分を分取した。
【0023】(2) マレイミド標識POD画分の調製 上記(1)の操作とは別に、以下に述べるようにしてP
ODにマレイミドを標識した。すなわち、PODを10
mg/mlの量で0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)
に溶解し、そのPODに対して、25倍モル量のN−
(ε−マレイミドカプロイルオキシ)コハク酸イミド
(EMCS)をジメチルホルムアミド溶液として加え、
30℃、30分間反応させた。これを0.1Mリン酸緩
衝液(pH6.0)で平衡化したセファデックスG−5
0カラムでゲル濾過し、マレイミド標識POD画分を分
取した。
【0024】(3) Fab′−POD複合体画分の調
製 上記(1)の如くして調製した画分中のFab′に対し
て上記(2)で得られた画分中のマレイミド標識POD
として等モルになるようにして、両画分を混合し、更に
Fab′およびマレイミド標識PODの終濃度が100
μMとなるように5mM EDTA含有0.1Mリン酸
緩衝液(pH6.0)で希釈した。この混合液を4℃、
20時間反応後、Fab′の10倍モル量のN−エチル
マレイミドで未反応のチオール基をブロックした。これ
を0.1Mリン酸緩衝液(pH6.5)で平衡化したウ
ルトロゲルAcA44カラムでゲル濾過し、Fab′−
POD複合体画分を分取後、0.1%BSA及び0.0
05%チメロサールを添加し、4℃で保存した。
【0025】(b) 固相担体としてポリスチレンボー
ル(径6.5mm、Precision Plasti
c Ball製)を用いた1段階サンドイッチ法 実施例1(i)で得られたペプシン可溶化ヒトIV型コ
ラーゲンに対する精製モノクローナル抗体(クローンN
o.4H12)を0.1%アジ化ナトリウム含有0.1
Mリン酸緩衝液(pH7.5)に溶解しその濃度を0.
1mg/mlに調製する。この抗体溶液に固相担体とし
てのポリスチレンボールを浸漬しポリスチレンボールに
抗体をコートする。次に抗体浸漬液を回収しポリスチレ
ンボールを0.1%BSA、0.1M塩化ナトリウムお
よび0.1%アジ化ナトリウム含有10mMリン酸緩衝
液(pH7.0)で洗浄し、4℃に保存する。使用時に
は、0.1M塩化ナトリウム含有10mMリン酸緩衝液
(pH7.0)で洗浄した抗体結合ポリスチレンボール
を用いる。
【0026】標準試料として実施例1(a)で得られた
精製ペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲンを1%BS
A、0.1M塩化ナトリウム、1/50(v/v)馬血
清(M.A.Bioproducts製)および0.0
5%チメロサール含有10mMリン酸緩衝液(pH7.
0)を用いて、40ng/20μlの溶液を調製し、そ
れを段階希釈することにより、その各20μlをとり測
定試料とした。
【0027】一方、血清試料としては健常人(NOR)
の血清20μl、肝癌(HCC)、肝硬変(LC)およ
び慢性活動性肝炎(CAH)各患者の血清を20μl用
いた。これらの試料をそれぞれ0.8μg/ml Fa
b′(クローンNo.1D3)−POD複合体、1%B
SA、0.1M塩化ナトリウム、1/50(v/v)馬
血清および0.05%チメロサール含有10mMリン酸
緩衝液(pH7.0)300μlに溶解した。次にこれ
らの標準試料および血清試料のそれぞれに、モノクロー
ナル抗体結合ポリスチレンボールを添加して37℃で4
5分間インキュベート(免疫反応)後、0.1M塩化ナ
トリウム含有10mMリン酸緩衝液(pH7.0)にて
洗浄する。次に0.1M酢酸緩衝液(pH5.5)に溶
解したPOD基質、すなわち0.0134%テトラメチ
ルベンチジン(TMBZ)を300μl加え、さらに
0.01%過酸化水素水100μlを加えて37℃で3
0分間インキュベート(発色反応)後、1.33N硫酸
600μlを添加することにより反応を停止させる。反
応停止後、水を対照として島津マイクロフロー紫外可視
分光光度計(UV−730)で波長450nmの吸光度
を測定し、盲検と試料の吸光度差を求める。標準試料よ
り作成した検量線より検体20μlの吸光度に相当する
IV型コラーゲンペプチド量を読みとり、その値を50
倍することにより検体1ml当りのIV型コラーゲン量
を求めた(第2表参照)。
【0028】
【表2】
【0029】図1にペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲ
ンの検量線を示した。図1で明らかなごとくこのサンド
イッチ法の定量感度は0.31ng/試験管であり、定
量範囲は0.31〜40ng/試験管であった。また、
定量変動係数(CV)は2.6〜9.5%であった。こ
のビーズ法での反応時間は免疫反応45分間、発色反応
30分間で従来の2段階サンドイッチ法(例えば特開昭
61−202162号公報参照)の半分以下の時間で測
定が可能となった。
【0030】このサンドイッチ法による測定によりNO
R、HCC、LCおよびCAH患者血清中のIV型コラ
ーゲンを測定した結果、NOR血清のM(平均値)+2
SD(標準偏差)をカットオフ値とした時、各肝疾患の
陽性率は、それぞれ97%、80%および80%であつ
た(図2)。また、胃癌患者で転移を認めない無転移群
(M(−))12例、さらに組織学的にあるいは画像診
断で確診された肝転移群(HM)13例およびリンパ行
性転移群(LM)10例の血清中IV型コラーゲンを同
様にこのサンドイッチ法により測定した。図3で明らか
なようにIV型コラーゲン濃度はHM、LMおよびM
(−)ではそれぞれ552±300、199±81およ
び104±62ng/ml(M±SD)であった。NO
R血清のM+2SDをカットオフ値としたときに、各疾
患の陽性率は、それぞれ100%、80%および25%
であった。
【0031】(c) 固相担体としてポリスチレン製マ
イクロプレート(Nunc製)を用いた1段階サンドイ
ッチ法 実施例1(i)で得られた精製モノクローナル抗体(ク
ローンNo.4H12)を0.1%アジ化ナトリウム含
有0.1Mリン酸緩衝液(pH7.5)に溶解し、その
濃度を0.1mg/mlに調製する。この抗体溶液を固
相担体としてのポリスチレンマイクロプレートにコート
するために1ウエル当り100μl添加し、4℃保存す
る。使用時には1%BSA、0.1M塩化ナトリウムお
よび0.1%アジ化ナトリウム含有10mMリン酸緩衝
液(pH7.0)300μlこてマイクロプレートをブ
ロックした後、0.1M塩化ナトリウムおよび0.1%
(v/v)Tween 20含有10mMリン酸緩衝液
(pH7.0)で洗浄したマイクロプレートを用いる。
【0032】標準試料として実施例1(a)で得られた
精製ペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲンを1%BS
A、0.1M塩化ナトリウム、1/50(v/v)馬血
清および0.05%チメロサール含有10mMリン酸緩
衝液(pH7.0)で50ng/50μlに調製し、こ
れを段階希釈したものを各々1ウエル当り20μl用い
た。一方、血清試料として健常人(NOR)あるいはH
CC、LC、CAH、慢性非活動性肝炎(CIH)の各
患者のそれぞれの血清を1ウエル当り各20μl用い
た。すなわち、これらの試料各50μlを0.8μg/
ml Fab′(クローンNo.1D3)−POD複合
体、1%BSA、0.1M塩化ナトリウム、1/50
(v/v)馬血清および0.05%チメロサール含有1
0mMリン酸緩衝液(pH7.0)200μlに溶解
し、1ウエル当り100μlの試料溶液をモノクローナ
ル抗体結合マイクロプレートに添加し、室温(10〜3
0℃)で1時間インキュベート(免疫反応)後、0.1
M塩化ナトリウムおよび0.1%(v/v)Tween
20含有10mMリン酸緩衝液(pH7.0)を1ウエ
ル当り100μl添加することにより免疫反応を停止さ
せ、0.1M塩化ナトリウムおよび0.1%(v/v)
Tween 20含有10mMリン酸緩衝液(pH7.
0)にて洗浄する。次に、0.02%過酸化水素含有ク
エン酸−リン酸緩衝液(pH6.0)にOPD・2塩酸
塩を溶解し、その濃度を4mg/mlに調製した溶液
(pH5.0)を100μl加え室温で15分間インキ
ュベート(発色反応)後、1.33N硫酸100μlを
添加し反応を停止させる。反応停止後、マイクロプレー
トリーダーで波長492nmの吸光度を測定し、盲検と
試料の吸光度差を求める。標準試料より作成した検量線
より検体20μlの吸光度に相当するIV型コラーゲン
量を読みとりその値を50倍することにより検体1ml
当りのIV型コラーゲン量を求めた(第3表参照)。
【0033】
【表3】
【0034】図4にペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲ
ンの検量線を示した。図で明らかなごとく、このサンド
イッチ法の定量感度は、0.16ng/ウエルであり、
定量範囲は0.16〜20ng/ウエルであった。ま
た、この定量系のCV値は0.5〜6.0%であった。
このプレート法での反応時間は免疫反応60分間、発色
反応15分間で、従来の2段階サンドイッチ法の半分以
下の時間で多数の検体の測定が可能となった。また、同
一検体を測定した時の同時再現性および日差変動はいず
れもCV値5%以内と非常に良好な結果が得られた(第
4表参照)。
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】本発明の定量用試薬を用いて血中コラーゲ
ンペプチドを定量することにより、HCC、LC、CA
H各患者の血清中におけるコラーゲンペプチド量につい
て有意な増加が認められた。各肝疾患の陽性率はNOR
血清のM+2SDをカットオフ値とした場合、HCC9
2%、LC 87%、CAH83%、 CIH 39%
であった(図5)。このような測定値に基づく肝疾患患
者血清中のコラーゲンペプチド量の増加は、固相担体と
してポリスチレンボールを用いた1段階サンドイッチ法
による測定における場合と同様な傾向を示した。
【0038】実施例 3 (a) 抗原の同定 実施例1(a)で精製したペプシン可溶化ヒトIV型コ
ラーゲンをSDS−PAGEに供した後、実施例2
(a)で得られたFab′−POD複合体を用いて細胞
工学1&2 1061〜1068(1983)に記載の
田部の方法に従ってウエスタンブロッティングを行い、
酵素抗体染色のパターンを得た。SDS−PAGE後ク
マシーブリリアントブルーにてタンパクを染色したもの
のパターン、ウエスタンブロッティング後のニトロセル
ロース膜をそれぞれ実施例2(a)で得られたFab′
(クローンNo.1D3)−POD複合体で免疫染色し
たもののパターンには190KD、175KD、125
KD、94KD、および86KDの5個のバンドと20
0KD以上に凝集物2個(205KDおよび220K
D)のバンドが認められた(メルカプトエタノール存在
下)。同じくFab′(クローンNo.4H12)−P
OD複合体で免疫染色したもののパターンには185K
D、170KD、155KD、120KD、および90
KDの5個のバンドと200KD以上に凝集物2個(2
00KDおよび220KD)のバンドが認められた(図
6)。
【0039】(b) ヒト血清中免疫反応物の分子量 実施例2(b)および(c)に記載したヒトIV型コラ
ーゲン酵素免疫定量法で補足されるヒト血清中免疫反応
物の分子量サイズを測定した。すなわち、健常者および
肝疾患(HCC)患者血清(いずれもヒトIV型コラー
ゲン300ng含有)を0.05%Tween20、
0.15M塩化ナトリウム含有20mMリン酸緩衝液
(pH7.0)で平衡化したSephacryl S−
300(1.6×90cm、Pharmacia製)
でゲル濾過し、各画分の免疫反応物を実施例2(b)の
ポリスチレンボールを用いる1段階サンドイッチ法で定
量した。図7に示した如く健常人(−●−)および肝疾
患患者(−×−)血清中の免疫反応物は単一ピークであ
り、対照として用いたペプシン可溶化ヒトIV型コラー
ゲンペプチド(300ng、−○−)より若干分子量は
小さかった。フイブリノーゲン、免疫グロブリン、牛血
清アルブミン、ペルオキシダーゼを用いた検量線から血
清中免疫反応物の分子量は620KDと推定した。
【0040】(c) 特異性 下記註に記載した方法で調製したヒトI、III、IV
(酸抽出)、V、VI型コラーゲンおよびペプシン可溶
化ラットIV型コラーゲンを実施例2(b)記載のポリ
スチレンボールを用いる1段階サンドイッチ法で定量
し、ペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲンの定量値と比
較した。第5表に示した如くVI型コラーゲンで若干の
交差反応(約7%)が認められた以外は他のいずれのコ
ラーゲンについても交差反応は認められなかった。
【0041】註:ヒト胎盤および新生仔ラツトを原料に
実施例1(a)記載の方法に従ってヒト胎盤からペプシ
ン可溶化IV型以外にI、III、VおよびVI型コラ
ーゲンを分別精製した。また、新生仔ラットから同様に
ペプシン可溶化IV型コラーゲンを調製した。酸抽出I
V型コラーゲンはヒト胎盤を材料にEur.J.Bio
chem.,84,43〜52(1978)および
,255〜263(1979)に記載のTimplら
の方法に従って調製した。
【0042】
【表6】
【0043】(c) 回収率 IV型コラーゲン93.0ng/mlおよび234.0
ng/ml濃度の2種のヒト血清にそれぞれ31〜50
0ng/mlの範囲でペプシン可溶化ヒトIVコラーゲ
ンを添加し、実施例2(b)、同2(c)記載のポリス
チレンボールおよびポリスチレンプレートを用いる1段
階サンドイッチ法でそれらの回収率を調べた。図8に示
した如くボール法およびプレート法での添加ペプシン可
溶化IV型コラーゲンペプチドに対する回収IV型コラ
ーゲンの相関係数、回収率はそれぞれγ=0.999
7、99.4±10.3%(M±SD)およびγ=0.
9993、101.6±7.1%であった。
【0044】(e) 抗原決定基 図6のイムノブロッティング図に示した如く実施例2
(b)および同2(c)記載のボールあるいはプレート
を用いる1段階サンドイッチ法に使用されている固相抗
体(クローンNo.4H12)およびPOD標識抗体
(クローンNo.1D3)による抗原認識部位は若干異
なる。この固相抗体とPOD標識抗体の抗原認識部位を
明らかにするために抗原抗体阻害率を調べた。すなわ
ち、試験管当り10ngペプシン可溶化ヒトIV型コラ
ーゲンおよび0〜10μgモノクローナル抗体(クロー
ンNos.,1D3、3A9および4H12)を1%B
SA、0.1M塩化ナトリウム含有10mMリン酸緩衝
液(pH7.0)中で37℃、60分間プレインキュベ
イションし、次に実施例2(b)の方法に従って調製し
たクローンNo.4H12からのモノクローナル抗体コ
ートポリスチレンボールと試験管当り40ngFab′
(クローンNo.3A9)−POD複合体とを加え37
℃、60分間反応後、TMBZおよび過酸化水素水を加
え30℃、60分間静置後、A450を測定した。図9
に示した如く標準ペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲン
をクローンNo.1D3(−×−)からのモノクローナ
ル抗体で処理した場合は、抗原抗体反応の阻害は観察さ
れなかったが、ここで固相抗体および複合体に用いたク
ローンNo.3A9(−●−)およびクローンNo.4
H12(−○−)からのモノクローナル抗体で処理した
場合には阻害が認められた。この結果より、本明細書に
開示されている1段階サンドイッチ法に使用されている
固相抗体(クローンNo.4H12)がPOD標識抗体
(クローンNo.1D3)に対してペプシン可溶化ヒト
IV型コラーゲンの異なる抗原決定基と特異的に反応し
ていることが明らかである。
【0045】以上、(a)〜(e)の結果により、上述
の1段階サンドイッチ酵素免疫定量法は、IV型コラー
ゲン分子を特異的に認識する測定系であることが判る。
【0046】実施例 4 (a) 抗ヒトIV型コラーゲンモノクローナル抗体の
作製 実施例1に記載の方法に従ってヒトIV型コラーゲンに
対するモノクローナル抗体17個を調製した。それらク
ローンの内4個が免疫グロブリン鎖γ1/κを、他の1
3個はμ/κを有していた(第6表)。
【0047】
【表7】
【0048】(b) 固相担体としてポリスチレンマイ
クロプレート(Nunc製)を用いる1段階サンドイッ
チ法 上記(a)で得られたヒトIV型コラーゲンに対する精
製モノクローナル抗体(クローンNo.31−8G9)
を実施例2(c)と同様な方法でマイクロプレートにコ
ートした。一方、POD標識抗体は実施例1で得られた
ペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲンペプチドに対する
モノクローナル抗体(クローンNo.4H12)を用い
て実施例2の方法に従って調製した。実施例3の(c)
の註記載の方法で調製したペプシン可溶化ヒトIV型コ
ラーゲンを標準試料として第7表に示した方法で検量線
を作製した。
【0049】
【表8】
【0050】このサンドイッチ法の定量感度は0.5n
g/ウエルであり、定量範囲は、0.5〜54ng/ウ
エルであった。また、その時のCVは0.3〜6.8%
であった。このプレート法での免疫反応は60分間、発
色反応30分間であり、実施例2(c)に示した測定結
果と同様に短時間、高感度でヒトIV型コラーゲンが測
定された。このサンドイッチ法による測定によりNO
R、LCおよびHCC患者血清中のヒトIV型コラーゲ
ン濃度を測定した結果、NOR血清のM+2SDをカッ
トオフ値とした時、LCおよびHCC患者の陽性率はそ
れぞれ71%、100%であった(第8表)。
【0051】
【表9】
【図面の簡単な説明】
【図1】固相担体としてポリスチレンボールを用いた1
段階サンドイッチ法(ビーズ法)によるペプシン可溶化
ヒトIV型コラーゲンの検量線である。
【図2】ビーズ法により測定したNOR、HCC、L
C、CAHの各患者の血清中の免疫反応性IV型コラー
ゲンペプチド濃度を示す。図中、横棒はMを、点線はN
ORのM+2SDを、()内数値は検体数を示す。
【図3】ビーズ法により測定したHM、LMおよびM
(−)の各患者の血清中の免疫反応性IV型コラーゲン
濃度を示す。図中、縦棒は、M±SDを、点線は、NO
RのM+2SDを、()内数値は、検体数を示す。
【図4】固相担体としてポリスチレンマイクロプレート
を用いた1段階サンドイッチ法(プレート法)によるペ
プシン可溶化ヒトIV型コラーゲンの検量線である。
【図5】プレート法により測定したNOR、HCC、L
C、CAHおよびCIH各患者の血清中の免疫反応性I
V型コラーゲンペプチド濃度を示す。図中横棒はMを、
点線はM+2SDを、()内数値は検体数を示す。
【図6】標準ペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲンベプ
チドのイムノブロッティング図である。A:Fab′
(クローンNo.1D3)−PODによる染色B:Fa
b′クローンNo.4H12)−PODによる染色。
【図7】ヒト血清中免疫反応物のゲル濾過パターンを示
す図である。
【図8】ボール法(A)およびプレート法(B)による
ヒト血清への添加ペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲン
ペプチドに対する回収IV型コラーゲンの相関図を示
す。
【図9】3種類のモノクローナル抗体に対する抗原抗体
反応の阻害率を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(1)、(2)、(3)、(4)を
    必須構成要素成分として含むことを特徴とするヒトIV
    型コラーゲンのサンドイッチ酵素免疫学的定量用試薬。 (1) ペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲンと交差反
    応する抗ヒトIV型コラーゲンモノクローナル抗体に酵
    素標識を付与した酵素標識抗体。 (2) 緩衝用液。 (3) 上記(1)におけるモノクローナル抗体とは異
    なる部位を認識する別の抗ペプシン可溶化ヒトIV型コ
    ラーゲンモノクローナル抗体を固相担体に結合させた抗
    体結合固相担体。 (4) 精製ペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲン標準
    試料。
JP25205393A 1988-02-19 1993-09-02 ヒトiv型コラーゲンのサンドイッチ酵素免疫学的定量用試薬 Pending JPH0772148A (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6337034B1 (en) 1996-02-23 2002-01-08 Chisso Corporation Vinylene compounds and liquid-crystal composition
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