JP3098640B2 - ヒト72−kDaゼラチナーゼ/IV型コラゲナーゼの免疫学的定量法 - Google Patents
ヒト72−kDaゼラチナーゼ/IV型コラゲナーゼの免疫学的定量法Info
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るヒト72−kDaゼラチナーゼ/IV型コラゲナーゼ
(ヒトプロMMP−2)の免疫学的定量法に関する。さ
らに詳しく言えば、本発明はヒト72−kDaゼラチナ
ーゼ/IV型コラゲナーゼ(以下ヒトプロMMP−2と
記す)の特定のアミノ酸配列に対し、あるいは精製ヒト
プロMMP−2に対し特異的に結合するモノクローナル
抗体を用いてヒトプロMMP−2を免疫学的に定量する
方法に関する。
テオグリカン、エラスチン、フィブロネクチンおよびラ
ミニンなとの接着性糖蛋白質から構成されている(下岡
ら,臨床検査,34,1719−1724)。これらマ
トリックス成分の分解には、マトリックスメタロプロテ
アーゼ類(MMPs)が重要な役割を果たしている。そ
の中でプロMMP−2と称される72−kDa(キロダ
ルトン)ゼラチナーゼ/IV型コラゲナーゼは、ヒトリ
ウマチ滑膜細胞(Okadaら,Eur.J.Bioc
hem.,194:721−730,1990)や中島
ら(実験医学,7,32−40(542−550),1
989)によって報告されているように、ヒトA205
8メラノーマ細胞、ラット乳癌細胞、ヒト大腸癌細胞、
H−rasでトランスフォームされたヒト気管支上皮細
胞などにより産生され、酵素的限定分解または、4−ア
ミノフェニル酢酸水銀(APMA)なとのチオール基反
応性有機水銀化合物により活性化され、ゼラチン、IV
型コラーゲンおよびV型コラーゲン、更にプロテオグリ
カンコアたん白質やフィブロネクチン、不溶性エラスチ
ンを分解する活性を有していることが認められている
(Okadaら,Eur.J.Biochem.,19
4:721−730,1990)。
チンやIV型コラーゲンを分解する酵素(IV型コラゲ
ナーゼ)として知られているが、Wacherら(J.
Immunol.Meth., 126:239−24
5,1990)は、ヒトMMP−2のN末端の合成ペプ
チドに対するウサギポリクローナル抗体を用いて、サブ
ストレイトキャプチャーイムノアッセイ法により、ヒト
MMP−2を定量している。この方法では、IV型コラ
ゲナーゼの基質(ゼラチン)を固相に吸着させ、検体中
の抗原と反応させ、さらにその抗原に2種類のポリクロ
ーナル抗体を用いて反応を行わせる方法が用いられてい
る。またZuckerら(J.Immunol.Met
h.,148:189−198,1992)は、ヒトM
MP−2に対するウサギポリクローナル抗体と、ヒトM
MP−2に対するマウスモノクローナル抗体を用いて、
サンドイッチタイプEIA法によりヒトMMP−2量を
定量している。この方法では、ウサギポリクローナル抗
体を固相抗体とし、その抗体に検体を加え、検体中の抗
原と反応させ、次にマウスモノクローナル抗体を加えた
後、ビオチン化やぎ抗マウスイムノグロブリンと、アル
カリホスファターゼ標識ストレプトアビジンを用いて反
応を完了させている。しかしながら、これら、従来報告
されている方法ではポリクローナル抗体を使用している
ため精度の点で極めて劣り、反応時間が長く(例えば7
時間あるいは5時間を要する)、また、いずれも2種類
のポリクローナル抗体を使うため定量操作は繁雑とな
り、得られる感度も低い。
プチドに対するモノクローナル抗体を提供することに成
功した(特開平4−183397)。しかしながら、得
られたこのモノクローナル抗体は、免疫原がペプチドで
あるがために、MMP−2に対する親和性が低く、MM
P−2以外のMMPsと交差反応を示すものが多く、ま
た、これらモノクローナル抗体を使用して行ったサンド
イッチアッセイ系の定量法は、いずれも測定感度の低い
ものであった。
し、特異的に結合する2種類のモノクローナル抗体を用
いて、被検試料中のヒトプロMMP−2を感度ならびに
精度において優れ、また迅速に定量し得る方法を提供す
ることにある。更に、上記定量法を用い、関節症、甲状
腺機能亢進症、各種癌および転移性癌等の疾患を診断し
得る診断剤を提供することにある。
ゼ/IV型コラゲナーゼに対し、特異的に結合する2種
類のモノクローナル抗体において、固相担体に結合させ
る抗体、あるいは標識物を付与する抗体として、いずれ
か一方にヒト72−kDaゼラチナーゼ/IV型コラゲ
ナーゼのN末領域を認識する抗体を用いて、サンドイッ
チ法により、免疫学的にヒトプロMMP−2の測定を行
なうことを特徴とするヒトプロMMP−2の定量法を提
供するものである。
体あるいは標識物を付与する抗体として、それぞれ、ヒ
トMMP−2の異なる抗原決定基に対し特異的に結合す
るモノクローナル抗体を、使用することを特徴とするも
のである。
定法が用いられるが、その際の固相担体としては、抗体
等タンパク質を良く吸着するポリスチレン製、ポリカー
ボネイト製、ポリプロピレン製あるいはポリビニル製の
ボール、マイクロプレート、スティック、微粒子あるい
は試験管等の種々の材料および形態を任意に選択し、使
用することができる。一方、標識物を付与する抗体とし
ては、抗体含有物を硫安分画した後、DEAE−Sep
hacelの如き、陰イオン交換ゲルおよびIgG画
分、さらにはペプシン消化後還元して得られる特異的結
合部Fab′を用いることができる。これらの場合の標
識物の例としては、酵素(ペルオキシダーゼ、アルカリ
ホスファターゼあるいはβ−D−ガラクトシダーゼ
等)、化学物質、蛍光物質あるいは放射性同位元素等が
ある。以下に実施例を掲げ、本発明を具体的に説明す
る。
m.,263,6579−6587,1988に記載の
Wilhelmらのアミノ酸配列を用いた。表1に示し
たヒトMMP−2ポリペプチド(P−1〜P−5)を各
々ペプチドシンセサイザー9600(ミリジエン/バイ
オサーチ)で合成した。なお、各ペプチドC末端にシス
テインを導入した。合成ペプチドの純度が約70%以下
のものは、μBondasphere(5μ、C18−
100Å,ウォーターズ)カラムを用いて高速液体クロ
マトグラフィーにより精製した。
リン酸緩衝液(pH7.0)に溶解したものと1.85
mgN−(ε−マレイミドカプロイルオキシ)コハク酸
イミドを200μlのジメチルホルムアミドに溶解した
ものとを混合し、30℃、30分間インキュベーション
した。次に上記の混合液を0.1Mリン酸緩衝液(pH
7.0)で平衡化したPD−10カラム(セファデック
スG−25M、ファルマシア)に供し、マレイミドが結
合されたBSAを分取し、1.5ml以下に濃縮した。
マレイミドが結合されたBSAに対し50倍モル量の前
記(a)で合成した各ヒトMMP−2ポリペプチドを1
mlの0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)に溶解した
ものと混合した。4℃、20時間インキュベーション
し、MMP−2ポリペプチド−BSA複合体を調製し
た。
−2の調製 (a) 細胞培養 MEM Eagle培地:Minimum Essen
tial Medium Eagle(modifie
d)with Earle’s salts(Flow
Lab.)に重炭酸ナトリウム(24mM)を加え、
1N水酸化ナトリウムあるいは1N塩酸でpHを7.2
にし、0.2μm東洋メンブレンフィルターで除菌濾過
した。使用時に、さらに、非必須アミノ酸を添加し、M
EM Eagle培地とした。
メリカンタイプカルチャーコレクション)を、10%仔
牛胎児血清(FCS)含有MEM Eagle培地で3
7℃、5%炭酸ガス存在下、3〜4日間培養した。培養
上清を捨て、0.1M塩化ナトリウム含有10mMリン
酸緩衝液(pH.4)(PBS)を適量加え緩やかに振
とう洗浄した。次に、0.125%トリプシンおよび
0.01%エチレンジアミン四酢酸ナトリウム(EDT
A)を含むPBSを加え、軽くゆすって細胞を培養フラ
スコから剥した後、10%FCS含有MEM Eagl
e培地を適量加えた。遠心後、上清を捨て、10%FC
S含有MEM Eagle培地を適量加え、細胞を懸濁
した。次に、新しい培養フラスコに約2×105個/m
lの細胞を添加し、37℃、5%炭酸ガス存在下、3〜
4日間培養した。
L−1α)を作用させることにより細胞刺激を行う。前
項(a)で培養した培養液をデカントし、次に約100
mlのMEM Eagle培地を加え、ラクトアルブミ
ン水解物(GIBCO)およびIL−1α(Genzy
me)を、各々終濃度0.2%および10U/mlにな
るように加えた。37℃、5%炭酸ガス存在下、7〜1
0日間静置したのち、その培養上清を回収し、ヒトプロ
MMP−2調製用材料とした。
なるように硫酸アンモニウムを加え、撹拌、遠心し、そ
の沈殿に適量の0.5M塩化ナトリウム、10mM塩化
カルシウム、0.05%ポリオキシエチレンラウリルア
ルコールエーテル(ブリッジ−35)含有50mMトリ
ス−塩酸緩衝液(pH7.0,Tris−Ca Buf
fer)を添加、溶解し、Tris−Ca Buffe
rに対し透析した。透析後の溶液を、Gelatin−
agarose(Sigma)に供し、その吸着たん白
質を5%ジメチルスルホキシド(DMSO)含有Tri
s−Ca Bufferで溶出した。溶出画分はTri
s−Ca Bufferに対し透析した。次に、混在す
るTIMP−2を除去するため、抗ヒトTIMP−2モ
ノクローナル抗体(クローンNo.68−6H4,微工
研寄託番号FERMP−12691)結合Sephar
ose 4Bカラムに供し、その素通り画分を採取し
た。ここで用いた抗TIMP−2モノクローナル抗体
は、ヒトTIMP−2ポリペプチド(DSGNDIYG
NPIKRIQ)に対する抗体で、免疫原のキャリヤー
たん白質としてキーホールリンペットヘモシアニン(K
LH)を用いた以外は、後述する抗ヒトMMP−2ポリ
ペプチドモノクローナル抗体の調製法に従って調製し
た。得られたモノクローナル抗体のうち、クローンN
o.68−6H4からの抗体を抗体結合Sepharo
se 4Bカラムに使用した。
抗フィブロネクチン抗体(CappeI Lab.)結
合Sepharose 4Bカラムに供し、その素通り
画分を採取した。この画分にはプロMMP−2が含まれ
ており、ドデシル硫酸ナトリウム含有ポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動(SDS−PAGE)上、ほぼ単一に精
製されていることが認められた。一方、抗ヒトTIMP
−2抗体(クローンNo.68−6H4)結合Seph
arose 4Bカラムの0.15M塩化ナトリウムお
よび10mM塩化カルシウム含有0.2Mグリシン−塩
酸緩衝液(pH2.5)による溶出画分には、SDS−
PAGE上、プロMMP−2とTIMP−2が存在して
おり、プロMMP−2とTIMP−2の複合体が含まれ
ていたと考察される。モノクローナル抗体作製用ヒトプ
ロMMP−2は、gelatin−agaroseの溶
出画分を使用し、後述の実施例6(b)項記載の1ステ
ップサンドイッチ酵素免疫学的定量(EIA)には、抗
ヒトTIMP−2モノクローナル抗体結合Sephar
ose 4Bカラムおよび抗フィブロネクチン抗体結合
Sepharose 4Bカラムの素通り画分のプロM
MP−2を標準抗原として使用した。
モノクローナル抗体の作製 (a) 免疫方法および脾臓細胞の調製法 実施例1,2)に記載の方法により調製したポリペプチ
ド−BSA複合体250μgを、完全フロイントアジュ
バンドと共に、8週令Ba1b/c雌マウスの腹腔内に
投与し、初回免疫とした。15日後に、0.1Mリン酸
緩衝液(pH6.0)に溶解したポリペプチド−BSA
複合体200μg、初回免疫したマウスに腹腔内投与
し、追加免疫した。更に38日後に追加免疫時と同様に
ポリペプチド−BSA複合体70μgを静脈内および1
30μgを腹腔内投与し、最終免疫とした。その3日後
に、脾臓を摘出し、脾臓胞懸濁液を調製した。
w Lab.)に重炭酸ナトリウム(24mM)、ピル
ビン酸ナトリウム(1mM)、ペニシリンGカリウム
(50U/ml)、硫酸ストレプトマイシン(50μg
/ml)および硫酸アカシン(10μg/ml)を加
え、ドライアイスでpHを7.2にし、0.2μm東洋
メンブレンイルターで除菌濾過した。 NS−1培地:上記RPMI 1640培地に除菌濾過
したFCSを15%v/v)の濃度になるように加え
た。
40培地にポリエチレングリコール4,000(PEG
4,000、Merck&Co.)を50%(w/
w)になるように加え、無血清溶液を調製した。
2(SP2/0−Ag14)との融合は、Select
ed Method in Cellular Imm
unology(eds.B.B.Mishell a
nd S.M.Shiigi)、W.H. Freem
an and Company(1980)、351−
372に記載の0iらの方法を若干改変して行った。
%)とミエローマ細胞(生細胞率100%)とを5:1
の割合で融合した。脾臓細胞とミエローマ細胞とを別に
前記のRPMI 1640培地で洗浄し、次に同じ培地
に懸濁し、融合させるため上記の割合で混合した。容量
250mlのポリプロピレン製遠沈管(岩城硝子)を用
い、40mlのRPMI 1640培地中400×g、
10分間遠心分離し、上清を完全に吸出した。沈殿細胞
に37℃加温PEG 4,000溶液6.0mlを穏や
かに撹拌しながら1分間で滴下し、さらに1分間撹拌し
細胞を再懸濁、分散させた。次に37℃加温RPMI
1640培地6.0mlを1分間で滴下した。この操作
をさらに1回繰り返した後、同培地42.0mlを2〜
3分間で常に撹拌しながら滴下し細胞を分散させた。こ
れを400×g、10分間遠心分離し、上清を完全に吸
引除去した。次にこの沈殿細胞に37℃加温NS−1培
地60mlを速やかに加え、細胞の大きい塊を10ml
のピペットを用いて注意深くピペッティングして分散し
た。さらに同培地120mlを加えて希釈し、ポリスチ
レン製96穴マイクロウエル(岩城硝子)にウエル当り
6.0×105個/0.1mlNC細胞を加えた。細胞
を加えた上記のマイクロウエルを7%炭酸ガス/93%
空気中で温度37℃、湿度100%下に培養に付した。
選択的増殖 (1) 使用培地 HAT培地:前記(b)で述べたNS−1培地にさらに
ヒポキサンチン(100μM)、アミノプテリン(0.
4μM)およびチミジン(16μM)を加えた。 HT培地:アミノプテリンを除去した以外は上記HAT
培地と同一組成のものである。
ールピペットでHAT培地2滴(約0.1ml)を加え
た。2、3、5、8、11日目に培地の半分(0.1m
I)を新しいHAT培地で置き換え、14日目に培地の
半分を新しいHT培地で置き換えた。以降3〜4日毎に
培地の半分を新しいHT培地で置き換えた。通常約2週
間で充分なハイブリドーマの生育が観察される。ハイブ
リドーマ生育全ウエルについて次項(d)記載の固相−
抗体結合テスト法(ELISA)により陽性ウエルをチ
ェックした。次にフィーダーとして107個のマウス胸
腺細胞を含むHT培地1mlをポリスチレン製24穴セ
ルウエル(岩城硝子)に加えたものを用い、上記で検出
された各陽性ハイブリドーマの全内容物を移した。これ
を前記(b)におけると同様に7%炭酸ガス存在下、3
7℃で約1週間培養に付した。その間1〜2回各ウエル
の上清0.5mlを新しいHT培地0.5mlと交換し
た。ハイブリドーマの充分生育した時点でELISA法
により陽性を再確認し、それぞれについて次項(e)記
載の限界希釈法によるクローニングを行った。なお、ク
ローニングに使用後の残液をポリスチレン製25cm2
組織培養フラスコ(岩城硝子)に移し、凍結保存用試料
を調製した。
−2ポリペプチド抗体産生ハイブリドーマの検索 Anal.Biochem.104,205〜214
(1980)に記載のRennardらの方法を若干改
変した方法を用いた。この方法は、ハイブリドーマ抗体
の検出に適している。96穴ミクロタイトレーションプ
レート(FlowLab.)を100ngの各ヒトMM
P−2ポリペプチドでコートし、次に、未コート部分を
1%BSAでブロックした。これに前記(c)で得られ
たハイブリドーマ生育ウエルの上清の一部を加えて室温
で約1時間インキュベートした。2次抗体として西洋わ
さびペルオキシダーゼ標識ヤギ抗マウス免疫グロブリン
(Cappel Lab.)を加え、さらに室温で約1
時間インキュベートした。次に基質である過酸化水素と
o−フェニレンジアミンを加え生成した褐色の程度をマ
イクロプレートリーダー(MPR−A4、東洋ソーダ)
を用いて492nmの吸光度を測定し判定した。
ブリドーマが生育している可能性があるので、限界希釈
法によりクローニングを行い、モノクローナル抗体産生
ハイブリドーマを取得する。NS−1培地1ml当りフ
ィーダーとして107個のマウス胸腺細胞を含むクロー
ニング培地を調製し、96穴マイクロウエルの36ウエ
ル、36ウエルおよび24ウエル当り5個、1個および
0.5個のハイブリドーマを加えた。5日目、12日目
に全ウエルに各約0.1mlのNS−1培地を追加し
た。クローニング開始後14〜15日で充分なハイブリ
ドーマの生育が認められ、コロニー形成陰性ウエルが5
0%以上である群についてELISA法を行った。テス
トした全ウエルが陽性でない場合、抗体陽性ウエル中の
コロニー数を確認し、ウエル中に1コロニーが確認され
たウエルを4〜6個選び再クローニングする。最終的に
表2に示したようにヒトMMP−2ポリペプチドに対す
るモノクローナル抗体産生ハイブリドーマを得た。
および生体内増殖 モノクローナル抗体の増殖は常法による。すなわち、得
られた各ハイブリドーマをNS−1培地などの適当な培
養液で培養(生体外増殖)し、その培養上清から10〜
100μg/mlの濃度のモノクローナル抗体を得るこ
とができた。一方、大量に抗体を得るためには脾細胞と
ミエローマ細胞の由来動物と同系の動物(Balb/c
マウス)にマウス1匹当り0.5mlの腫瘍形成促進剤
プリスタン(2,6,10,14−テトラメチルペンタ
デカン、Aldrich Chem.)を腹腔内投与し
た。1〜3週間後に、各ハイブリドーマ1×107個を
同じく腹腔内投与し、さらにその1〜2週間後に生体内
で産生された4〜7mg/mlのモノクローナル抗体を
含む腹水を得ることができた。
軽鎖 前述したELISA法に従って、ヒトMMP−2ポリペ
プチドをコートしたミクロタイトレーションプレート
に、前記(e)で得られた各モノクローンの培養上清を
加えた。次にPBSにより洗浄した後、アイソタイプ特
異的ウサギ抗マウスIg抗体(Zymed Lab.)
を加えた。PBSによる洗浄後、西洋わさびペルオキシ
ダーゼ標識ヤギ抗ウサギIgG(H+L)抗体を加え、
基質として過酸化水素および2,2′−アジノ−ジ(3
−エチルベンゾチアゾリン硫酸)を用いてそれぞれの重
鎖および軽鎖を判定した。その結果をまとめて表2に示
す。
ウムで分画した後、IgG1クラスの抗体について0.
5M塩化ナトリウム含有1.5Mグリシン−NaOH緩
衝液(pH8.9)で平衡化したプロテインAアフィゲ
ル(Bio−Rad)カラムに吸着させ、上記洗浄液で
洗浄後、0.1Mクエン酸緩衝液(pH5.0)で溶出
することにより精製した。
ーナル抗体の作製 (a) 免疫方法および脾臓細胞の調製法 実施例1,3)に記載の方法により精製したCCD−4
1SK細胞由来ヒトプロMMP−2,31μgを用いて
実施例2,(a)の方法に従い調製した。なお、この方
法においては、初回免疫後、15日後に0.15M塩化
ナトリウム含有20mMリン酸緩衝液(pH7.0)に
溶解したヒトプロMMP−2,35μgを腹腔内投与
し、追加免疫した。また、最終免疫として、ヒトプロM
MP−2,40μgを静脈内投与した。
%)を用いて、前記実施例2,(b)と同様に行った。
選択的増殖 前記(b)の培養開始翌日(1日目)、細胞に対し、前
記実施例2,(c)に記載した方法で行った。
−2抗体産生ハイブリドーマの検索 前記実施例2,(d)に記載した方法と同様に行った。
この方法においては、96穴ミクロタイトレーションプ
レートを50ngのヒトプロMMP−2でコートした。
最終的に表3に示したCCD−41SK細胞由来ヒトプ
ロMMP−2に対するモノクローナル抗体産生ハイブリ
ドーマを得た。
および生体内増殖 前記実施例2,(f)に記載した方法と同様に行った。 (g) モノクローナル抗体の重鎖および軽鎖 前述したELISA法に従って、ヒトプロMMP−2を
コートしたミクロタイトレーションプレートに前記
(e)で得られた各モノクローンの培養上清を加え、前
記実施例2,(g)に記載した方法と同様に行った。結
果は表3に示されている。 (h) モノクローナル抗体の精製 前記実施例2,(h)に記載した方法と同様に行った。
モノクローナル抗体および抗ヒトプロMMP−2モノク
ローナル抗体の選択 (a) 材料の調製 DMEM培地:Dulbecco’s Modifie
d Eagle Medium“Nissui”(日水
製薬)に重炭酸ナトリウム(31mM)およびL−グル
タミン(5mM)を加え、ドライアイスでpH7.2に
調整し、0.2μm東洋メンブレンで除菌濾過した。
クローナル抗体を選択するため、ヒト慢性関節リウマチ
(RA)滑膜細胞を、15%FCS含有DMEM培地で
5%CO2インキュベーター中、37℃、6〜7日間培
養し、遠心後の細胞を0.2%ラクトアルブミン水解物
および20units/ml Tumor Necro
sis Factor(TNFα.Genzyme)を
含むDMEM培地で懸濁し、同様に6〜8日間培養し
た。遠心後上清を限外濾過あるいは3%トリクロロ酢酸
(TCA)により濃縮し、イムノブロッティング用試料
とした。
法により調製したCCD−41SK細胞由来ヒトプロM
MP−2をヒトプロMMP−2に対するモノクローナル
抗体を選択するためのイムノブロッティング用試料とし
た。
との交差反応を調べるために、ヒト線維肉腫細胞HT−
1080(アメリカンタイプカルチャーコレクション)
を前記NS−1培地で5%CO2インキュベーター中、
37℃、2〜3日間培養し、遠心後の細胞を2%ラクト
アルブミン水解物および100units/ml TN
Fαを含むRPMI 1640培地で懸濁し、同様に7
〜10日間培養した。700〜800rpm、3分間の
遠心上清を集め、限外濾過あるいは3%TCAにより濃
縮し、イムノブロッティング用試料とした。
供した後、細胞工学1&2,1061−1068(19
83)に記載の田部の方法に従ってウエスタンブロッテ
ィングを行い、各モノクローンの培養上清と反応後、ペ
ルオキシダーゼ標識ヤギ抗マウス免疫グロブリン(Ca
ppel Lab.)を用い、間接法によりイムノブロ
ッティングを行った。
2ポリペプチドモノクローナル抗体のうち、34−2H
11,34−27A5,35−3F2,39−1H9,
39−4E4,39−11D11,39−12B7,3
9−18F3,42−2H2,42−5D11,42−
14H5,43−3F9,45−2H8,45−6F1
2,45−14A8,45−15F9および45−17
D8の17個のモノクローナル抗体がヒトRA滑膜細胞
由来プロMMP−2と反応した。また第3表に掲げた抗
ヒトプロMMP−2モノクローナル抗体のうち、75−
7F7のみがCCD−41SK細胞由来ヒトプロMMP
−2と反応した。
で刺激されたヒトRA滑膜細胞培養液から調製した試料
を用いたイムノブロッティングの結果から、プロMMP
−2が72kDa、APMAにより活性化された活性型
MMP−2が67kDaであった。
MP−2ポリペプチドモノクローナル抗体および抗ヒト
プロMMP−2モノクローナル抗体が各々他のMMPs
または他のたん白質と交差反応するかどうかをみるため
に、TNFαで刺激したヒトRA滑膜細胞およびHT1
080細胞のそれぞれの培養液から調製した試料を用い
てイムノブロッティングにより各モノクローナル抗体の
特異性を調べた(表4)。
ち、34−2H11,39−1H9および42−14H
5の各モノクローナル抗体は92kDaゼラチナーゼ
(ヒトプロMMP−9)と交差反応を示し、42−2H
2および42−14H5の各モノクローナル抗体は、ヒ
トプロ間質型コラゲナーゼ(ヒトプロMMP−1)およ
びヒトプロストロムライシン−1(ヒトプロMMP−
3)と交差反応を示した。それ以外のモノクローナル抗
体については、他のヒトプロMMPsまたは細胞培養液
中の他のたん白質と反応せず、ヒトプロMMP−2に対
して特異的に反応することが示された。
もののうち、IgG1抗体で、ヒトプロMMP−2との
反応性の高いものは、43−3F9,42−5D11お
よび75−7F7の3クローンの抗体であることが認め
られた。
複合体)の調製 1) SH基標識IgGの調製 J.Immunoassay 4,209〜327,1
983に記載のIshikawaらの方法に従って、マ
ウス抗ヒトプロMMP−2IgG−POD複合体を調製
した。ヒトプロMMP−2に対し、反応性が認められた
モノクローナル抗体(IgG:クローンNos.43−
3F9,微工研寄託番号FERM P−13334,4
2−5D11,微工研寄託番号FERM P−1314
6)を0.1Mリン酸緩衝液(pH6.5)に対し透析
し、その溶液に含有するIgGに対して100倍モルの
S−アセチルメルカプト無水コハク酸をジメチルホルム
アミド溶液として加え、30℃、30分間インキュベー
ションした。次に、0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH
7.0)100μl、0.1M EDTA溶液(pH
6.0)10μl、1Mヒドロキシルアミン溶液(pH
7.0)100μlを加え、30℃、5分間静置後、5
mM EDTA含有0.1Mリン酸緩衝液(pH6.
0)で平衡化したSephadex G−25でゲル濾
過し、SH基標識マウス抗ヒトプロMMP−2IgGを
得た。
(POD)の調製 PODを10mg/mlの濃度になるように0.1Mリ
ン酸緩衝液(pH.7.0)に溶解し、そのPOD量に
対して25倍モル量のN−(ε−マレイミドカプロイル
オキシ)コハク酸イミド(EMCS)をジメチルホルム
アミド溶液として加え、30℃、30分間反応させた。
この反応液を0.1Mリ酸緩衝液(pH.6.0)で平
衡化したSephadex G−25カラムでゲル濾過
し、マレイミド標識POD画分を分取した。
2)で得られたマイミド標識POD約5モルを加え、4
℃、20時間静置した。この混合液を0.1Mリン酸緩
衝液(pH6.5)で平衡化したU1trogel A
cA 44カラムでゲル濾過し、マウス抗ヒトプロMM
P−2 IgG−POD複合体画分を分取した。BSA
およびクロルヘキシジンを各々0.1%および0.00
1%になるように添加し、4℃で保存した。
983)に記載のIshikawaらの方法に従って、
マウス抗ヒトプロMMP−2 IgG(クローンNo.
75−7F7,微工研寄託番号FERM P−1333
5)を各々0.1%アジ化ナトリウム含有0.1Mリン
酸緩衝液(pH7.0)に溶解し、100μg/ml
(A280=0.15)の濃度に調整した。そのモノク
ローナル抗体溶液を96穴マイクロプレートにウエル当
り100μlずつ加え、4℃、24時間静置した。次に
モノクローナル抗体溶液を除去し、各々生理食塩液で2
回洗浄後、1%BSA−0.1M塩化ナトリウム含有1
0mMリン酸緩衝液(pH7.0)に浸漬し、4℃で保
存した。
EDTA含有30mMリン酸緩衝液(pH7.0,緩衝
液A)で希釈した精製ヒトプロMMP−2あるいはヒト
MMP−2を含む検体を96穴ビニルプレート(Fal
con)に各々10μl加えた。次に実施例5で調製し
た酵素標識抗体を1000ng/mlとなるように、緩
衝液Aで希釈し、上記ビニルプレートに各々110μl
ずつ加え混和した。この混合液を前項(a)で調製した
抗体結合プレートに100μl加え、室温で1時間反応
させ、生理食塩液で4回洗浄した。次に0.02%過酸
化水素含有0.1Mクエン酸−リン酸緩衝液(pH4.
9)に溶解した2mg/ml o−フェニレンジアミン
をウエル当たり100μl加え、室温で30分間反応
後、2N硫酸100μl添加し、反応を停止させた。こ
の反応混液のA492をマイクロプレートリーダー(M
PR−A4 東洋ソーダ)を用いて測定し、検量線より
検体中のヒトMMP−2量を求めた。
たプレート法により、クローンNos. 43−3F
9,42−5D11からのIgG−POD複合体および
前記(a)項で調製した抗体結合担体を用い、1ステッ
プサンドイッチEIAを行った(表6および図1参
照)。どちらの場合も、標準抗原の濃度に依存した吸光
度が得られたが、固相抗体として75−7F7からのI
gG、43−3F9からのIgG−POD複合体(−・
−)の系の方が、固相抗体として75−7F7からのI
gG、42−5D11からのIgG−POD複合体(−
×−)の系より高い吸光度を示すことが認められた。こ
の時、前者のIgG−POD複合体にクローンNo.4
3−3F9からの抗体を用いた系では、標準抗原1−5
00ng/ml(10−5,000pg/well)の
濃度まで直線が認められた。その結果、固相および酵素
標識抗体用モノクローナル抗体として、クローンNo
s.75−7F7および43−3 F9からの抗体を以
下の免疫学的定量法に使用することとした。クローンN
o.43−3F9からの抗体は、ヒトMMP−2ポリペ
プチドのN末端側のペプチドに対するモノクローナル抗
体であるため、ここでは、プロMMP−2の測定系とい
うことができる。
を行った。緩衝液として、緩衝液Aと、1%BSA、
0.15M塩化ナトリウムおよび10mM EDTA
含有50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.0,緩衝液
B)を用いた。
緩衝液Aおよび緩衝液Bで希釈した標準抗原を96穴ビ
ニルプレートに20μl加えた。次に実施例5で調製し
た酵素標識抗体、IgG(クローンNo.43−3F
9)−POD複合体を1000ng/mlになるように
緩衝液Aおよび緩衝液Bで希釈し、上記ビニルプレート
に100μlずつ加え、混合した。この混合液を実施例
6,(a)で調整した抗体結合プレートに100μl加
え、室温で1時間反応させた。以下の操作は実施例6,
(b)に記載した操作と同様に行った。検量線の結果を
表7および図2に示す。緩衝液A(−・−),B(−×
−)どちらの場合も標準抗原の濃度に依存した吸光度が
得られたが、緩衝液Aの方がより高い吸光度を示した。
その結果、以下において緩衝液Aを用いることにした。
った。緩衝液Aで希釈した標準抗原あるいは1/1〜1
/256倍に倍数希釈した3種類の検体(健常人血清)
を96穴ビニルプレートに10μl加えた。以下の操作
は実施例6,(b)に記載した操作と同様に行い、各々
希釈血清を測定した(表8Aおよび図3参照)。希釈試
験に用いたいずれの血清も充分な直線を示し、回帰直線
もほぼ0点を通った(表8Bおよび図3参照)。
よび検体(健常人血清)について同時再現性試験を行っ
た(表9参照)。標準抗原液の吸光度、血清測定値いず
れのCV値も10%以下であることが認められた。
したときの平均(M)と標準偏差(SD)を算出し、M
+2SDに相当する標準抗原濃度を感度とするとき、そ
の感度は約0.24ng/ml(2.4pg/wel
l)であった。
500、1000、2000ng/ml)各10μlを
添加したものを検体とし、100μlの酵素標識抗体液
(1100ng/ml)を加えた。o−フェニレンジア
ミン濃度を0.2mg/mlとした他は実施例6,
(b)に記載した操作法と同様にしてプロMMP−2量
を測定し、回収された標準抗原量を算出した(表10参
照)。標準抗原量の平均回収率は99.5%であり、充
分な回収率が得られ、10μl中の抗原量を正確な値と
して読みとり得ることが認められた。
による血清中ヒトプロMMP−2量の測定 前記(b)に記載した1ステップサンドイッチEIA法
により、検体として各種疾患の血清プロMMP−2を測
定した(表11および図4参照)。健常人血清(n=2
13)のプロMMP−2値は、570ng/ml±11
8ng/ml(M±SD)であった。甲状腺機能先進
症、原発性肝癌および胆汁性肝硬変患者血清プロMMP
−2濃度は各々749±166ng/ml、686±2
36ng/mlおよび716±135ng/mlであ
り、健常人血清プロMMP−2濃度に比べ有意に高い値
を示した。一方、RA、変形性関節症、胃癌および膵癌
患者血清プロMMP−2濃度は、各々408±139n
g/ml、449±72ng/ml、427±103n
g/mlおよび422±130ng/mlであり、健常
人血清プロMMP−2濃度に比べ有意に低い値を示し
た。なお、慢性膵炎患者血清プロMMP−2濃度は、健
常人のそれと比べて有意差は認められなかった。
解析を行った。 (a) 材料の調製 検体(健常人血清)を、抗ヒトプロMMP−2モノクロ
ーナル抗体(クローンNo.75−7F7)結合カラム
に供し、Tris−Ca Bufferで充分洗浄後、
その吸着たん白質を8M尿素含有Tris−Ca Bu
fferで溶出した。溶出画分は、PD−10カラムに
よりTris−Ca Bufferに交換したのち、セ
ントリコン10(アミコン)により濃縮し、イムノブロ
ッティング用試料とした。
供した後、細胞工学1&2,1061−1068(19
83)に記載の田部の方法に従ってウエスタンブロッテ
ィングを行った。次に、抗ヒトMMP−2 IgG(ク
ロー)Nos.43−3F9および75−7F7)−P
OD複合体、抗ヒトTIMP−2 1gG(クローンN
o.67−4H11,微工研寄託番号FERM P−1
2690)−POD複合体の3種を用いて免疫染色を行
った。ここで用いた抗ヒトTIMP−2モノクローナル
抗体(クローンNo.67−4H11)は、ヒトTIM
P−2ポリペプチド(YRGAAPPKQEFLDIE
D)に対する抗体で、免疫原のキャリヤーたん白質とし
てKLHを使用した以外は実施例2の記載方法に従い調
製した。こうして得られたモノクローナル抗体のうち、
クローンNo.67−4H11の抗体を酵素標識抗体と
後述する実施例8,(a)に記載した抗体結合Seph
arose 4Bカラムに使用した。
5−7F7 IgG−POD複合体で染色した場合(各
々レーン1およびレーン2)、72kDa付近に陽性バ
ンドが、また、67−4H11 IgG−POD複合体
で染色した場合(レーン3)、24kDa付近に陽性バ
ンドが確認された。したがって血清中においては、MM
P−2はほとんど潜在(プロ)型として存在し、そのプ
ロMMP−2は単独あるいは、TIMP−2と複合体を
形成して存在することが示唆された。
加えたものを検体とし、1ステップサンドイッチEIA
系に対する影響を調べた。
精製 胎盤を細切し、1mM塩化カルシウム、0.1M塩化ナ
トリウム、0.005%ブリッジ−35,1mM N−
エチルマレイミド、5mMEDTA,5mM塩酸ベンズ
アミジン含有20mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.
4)を加え撹拌し、30分間静置した。その後、高速冷
却遠心機(HITACHI)により、10,000rp
m、4℃、50分間遠心分離を行い、上清を得た。同様
の操作をもう一度繰り返し、上清をプールした。次に、
この上清を抗ヒトTIMP−2モノクローナル抗体(ク
ローンNo.67−4H11)結合Sepharose
4Bカラムに吸着させたのち、1mM塩化カルシウ
ム、0.1M塩化ナトリウム、0.005%ブリッジ−
35含有20mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4,緩
衝液C)により、その抗体結合Sepharose 4
B樹脂をガラスフィルター上で洗浄した。更に、緩衝液
Cと1mM塩化カルシウム、0.1M塩化ナトリウム、
0.005%ブリッジ−35含有0.1M酢酸緩衝液
(pH5.5)で交互に洗浄後、樹脂をカラムに詰め直
し、吸着たん白質を1mM塩化カルシウム、0.005
%ブリッジ−35含有0.1Mグリシン−塩酸緩衝液
(pH2.5)で溶出し、直ちに1mM塩化カルシウ
ム、0.005%ブリッジ−35含有3Mトリス−塩酸
緩衝液(pH7.5)により中和した。次にこの溶出画
分を限外濾過(東洋濾紙UHP−43)により濃縮し、
Ultrogel AcA54(IBF Biotec
hnics)によりゲル濾過した。各フラクションのA
280を測定し、2つ目のピークを集めた。SDS−P
AGE上、得られたヒトTIMP−2は、単一バンドに
精製された。
比(TIMP−2/プロMMP−2)が125,25,
1,0.2,0.04,0となるように加えた。反応
後、プロMMP−2量を基準にEDTAを除いた緩衝液
Aにより希釈し、実施例6,(b)に記載した1ステッ
プサンドイッチEIA法によりプロMMP−2量を測定
した(表12参照)。その結果、ヒトTIMP−2添加
量を増やしてもプロMMP−2各濃度のA492値に変
化は認められなかった。従って、このアッセイ系によ
り、プロMMP−2−TIMP−2複合体中のプロMM
P−2もフリーのプロMMP−2と同程度の免疫反応性
で認識できることが判明した。
あり、縦軸は492nmにおける吸光度、横軸はプロM
MP−2濃度(ng/ml)を示す。
A法に使用する緩衝液の影響を示すグラフであり、縦
軸、横軸はいずれも図1と同様である。
り、縦軸はプロMMP−2量(ng/ml)、横軸は希
釈倍率(倍)を示す。
グラフであり、縦軸はプロMMP−2量(ng/m
l)、横軸は表11に示した各疾患番号を表わす。
わす図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 ヒト72−kDaゼラチナーゼ/IV型
コラゲナーゼに対し、特異的に結合する2種類のモノク
ローナル抗体において、固相担体に結合させる抗体、あ
るいは標識物を付与する抗体として、いずれか一方にヒ
ト72−kDaゼラチナーゼ/IV型コラゲナーゼのN
末領域を認識する抗体を用いて、サンドイッチ法により
免疫学的に測定を行なうことを特徴とするヒト72−k
Daゼラチナーゼ/IV型コラゲナーゼの定量法。 - 【請求項2】 血清中のヒト72−kDaゼラチナーゼ
/IV型コラゲナーゼを測定することを特徴とする請求
項1に記載のヒト72−kDaゼラチナーゼ/IV型コ
ラゲナーゼの定量法。
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JPH06213888A JPH06213888A (ja) | 1994-08-05 |
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ID=18475139
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP04361873A Expired - Lifetime JP3098640B2 (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | ヒト72−kDaゼラチナーゼ/IV型コラゲナーゼの免疫学的定量法 |
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Families Citing this family (8)
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US7148194B2 (en) | 2002-12-30 | 2006-12-12 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Method to increase fibronectin |
US7189700B2 (en) | 2003-06-20 | 2007-03-13 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Anti-chrondrosarcoma compounds |
-
1992
- 1992-12-24 JP JP04361873A patent/JP3098640B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Title |
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実験医学第7巻第5号 P32−40(1989) |
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JPH06213888A (ja) | 1994-08-05 |
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