JPH0767922B2 - 横型製袋充填包装機の被包装物供給装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、横型製袋充填包装機の被包装物供給装置に
関し、更に詳細には、被包装物を供給するコンベヤに不
可欠であった物品押送用アタッチメントを不要となし、
被包装物がランダムな間隔でコンベヤに順次供給されて
も、被装用フィルムの送りと横シールの位相および速度
とに同期させて被包装物を供給し得る供給装置に関する
ものである。

従来技術 本発明に係る被包装物供給装置は、いわゆる横型製袋充
填包装機の直上流側に設けられる。従って本発明の理解
を促進するため、該包装機の概略につき先ず説明する。
この横型製袋充填包装機は、第６図に示す如く、ロール
状の供給源29から繰出しローラ22により繰出されるフィ
ルム16を、製袋器20に通過させて筒状に成形した後水平
に給送し、当該包装機25の上流側に配設した供給コンベ
ヤ27で搬送される被包装物Ｗを、この筒状フィルム16中
に順次供給するようになっている。そして被包装物Ｗを
封入した筒状フィルム16の長手方向端縁部に縦シールを
施すと共に、該フィルム16の被包装物Ｗを挟む前後に夫
々横シールおよび切断を施して、三方シールの施された
包装体23を連続的に製造する構成になっている。なお前
記縦シールは、水平に対向し合うロール対からなる縦シ
ール機構24により行なわれ、また前記横シールは、筒状
フィルム16の水平な給送路を挟んで上下に対向し合う１
対のシール体からなる横シール機構26により行なわれ
る。

前述した横型製袋充填包装機25の上流に配設されるコン
ベヤ27は、例えば無端チェン21で構成され、この無端チ
ェン21に所定間隔で取付けた多数のアタッチメント19に
より、被包装物Ｗを一定間隔で下流側に向け押送するよ
うになっている。しかしながら、前記アタッチメント19
により被包装物Ｗを押送しつつ供給する場合、ユーザー
側のオーダ変更によって、搬送すべき被包装物Ｗの長さ
が大きく変化すると、直前のオーダで使用していたアタ
ッチメント間隔では追従し得なくなる。そこで被包装物
Ｗの搬送速度とフィルム16の給送速度とを一致させるた
め、無端チェン21に多数設けたアタッチメント19の間隔
（配設ピッチ）を変更すると共に、供給コンベヤ27の機
械的駆動系におけるギア比も変更しなくてはならず、従
って極めて煩雑な手間と時間とを要していた。しかもア
タッチメント19を設けた無端チェン21は、その高速走行
時に金属騒音を生じ、これが作業環境を悪化させる原因
となっていた。

このような問題点を解決する手段として、特開昭58−16
0220号公報に記載の発明が提案されている。この発明に
係る被包装物供給装置では、供給コンベヤに前記アタッ
チメントを配設する従来の構成を廃止し、被包装物をベ
ルトコンベヤで搬送して横型製袋充填包装機の製袋器に
供給すると共に、筒状に成形したフィルムに付したレジ
スタマークを検出センサで検知するようにしている。そ
して該センサで得られた信号を基準として、供給コンベ
ヤの所定位置を被包装物が通過する際の各タイミング
（これは別の製品検出センサで検出する）が進んでいる
か遅れているかを判断し、被包装物供給の遅れまたは進
み状態に応じて供給コンベヤの変速制御を行ない、フィ
ルムの所定位置（印刷位置）に対する被包装物の供給位
置の位相を同調させる構成が採用されている。

発明が解決しようとする課題 しかし前記公開公報に開示の技術によれば、フィルムは
定速送り（変速制御しない）とし、該フィルムに付した
レジスタマークの位置を基準とする制御がなされてい
る。このため、フィルム繰出し過程でフィルムが伸び、
レジスタマークのピッチが変化すると、これに応じて、
物品供給の際の位相合わせのための変速制御とは別に、
所要の変速制御が必要となる。このように複数の変速制
御が個々別々に行なわれるために、該包装機に設けられ
る制御装置が複雑化するばかりでなく、フィルム速度と
同一速度での物品供給が不可能となる欠点がある。この
ときは、筒状フィルムに被包装物を受け渡す際に、該フ
ィルム中の定位置への供給が安定的に行なわれず、従っ
てフィルム中で被包装物がズレた状態で包装される原因
となることが懸念される。

更に、一般の横型製袋充填包装機では、被包装物の供給
がなされない場合は、フィルムの送りと横シール機構の
駆動とを停止して空袋の発生を防止する制御が行なわれ
る。しかるに前記公開公報に記載の発明では、フィルム
送りを基準とする制御方式が採用されているため、何等
かの原因で被包装物の供給がなされなくなった場合に、
各種制御の基準となるフィルムの送りを停止して、供給
コンベヤだけを駆動状態とすることは容易になし得ない
欠点も指摘される。

発明の目的 本発明は、前述した従来の被包装物供給装置に内在して
いる問題点を、好適に解決するべく提案されたものであ
って、コンベヤ上をランダムな間隔で搬送されて来る被
包装物を、フィルム送りの位相と横シール機構の回転位
相との同期させた状態で横型製袋充填包装機に供給し、
これにより被包装物の安定供給を実現すると共に、何等
かの原因で被包装物が供給されない場合でも、フィルム
送りと横シール機構の駆動とを停止させて、空袋発生を
有効に防止する制御の可能な被包装物供給装置を提供す
ることを目的とする。

課題を解決するための手段 前記課題を解決し、所期の目的を好適に達成するため本
発明は、供給源から繰出したフィルムを製袋器で筒状に
成形し、この筒状フィルム中に被包装物を順次供給する
と共に、この被包装物を封入した筒状フィルムの長手端
縁部を縦シールすると共に、筒状フィルムの被包装物を
挟む前後を横シール機構で横シールするようにした横型
製袋充填包装機において、 被包装物を搬送する供給コンベヤと、 この供給コンベヤを駆動するモータと、 前記供給コンベヤの下流側に配設される分離コンベヤ
と、 この分離コンベヤの入口側に設けられ、該コンベヤへの
被包装物の移載を検出するタイミングセンサと、 前記分離コンベヤを供給コンベヤの搬送速度よりも速い
搬送速度で駆動すると共に、所要の指令により増減速の
制御がなされるモータと、 前記分離コンベヤの下流側に配設され、被包装物を前記
製袋器に向け供給する位置決めコンベヤと、 この位置決めコンベヤの出口側に設けられ、被包装物の
通過を検出する位置確認センサと、 前記位置決めコンベヤを常にはフィルムの繰出し速度と
同一の物品搬送速度で駆動すると共に、所要の指令によ
り増減速の制御がなされるモータと、 前記横シール機構の回転位相を検出する手段と、 前記タイミングセンサからの検出信号を入力し、前記回
転位相検出手段との位相の同期を確認し、非同期であれ
ば前記分離コンベヤのモータに増速または減速指令を与
えて、該分離コンベヤ上の被包装物の位置を前記回転位
相検出手段との位相と同期させる制御指令を出力し、ま
た前記位置確認センサからの検出信号を入力し、前記回
転位相検出手段との位相の同期を確認し、非同期であれ
ば前記位置決めコンベヤのモータに増速または減速指令
を出すことで、前記製袋器への被包装物の送り込み位置
を前記回転位相検出手段との位相と同期させる制御回路
とから構成したことを特徴とする。

また、同じく前記課題を解決し、所期の目的を好適に達
成するため本願に係る別の発明は、フィルム繰出し機構
により供給源から繰出したフィルムを製袋器で筒状に成
形し、この筒状フィルム中に被包装物を順次供給すると
共に、この被包装物を封入した筒状フィルムの長手端縁
部を縦シールすると共に、筒状フィルムの被包装物を挟
む前後を横シール機構で横シールするようにした横型製
袋充填包装機において、 被包装物を搬送する導入コンベヤと、 この導入コンベヤの下流側に配設され、該導入コンベヤ
の搬送速度よりも低い搬送速度で駆動されるプールコン
ベヤと、 このプールコンベヤの下流側に配設され、該プールコン
ベヤの搬送速度よりも速い搬送速度で駆動されて被包装
物を前記製袋器に向け供給する分離コンベヤと、 前記分離コンベヤの出口側に設けられ、被包装物の通過
を検出する物品検出センサと、 前記フィルム繰出し機構を駆動するモータと、 前記横シール機構を駆動するモータと、 前記フィルム繰出し機構の駆動モータと、横シール機構
の駆動モータとの夫々を同期制御するための基準信号発
生手段と、 前記物品検出センサからの検出信号の入力により、前記
フィルム繰出し機構と前記横シール機構との位相が同期
するよう前記基準信号発生手段からの同期基準信号の発
信を開始すると共に、フィルム繰出し機構の駆動モータ
および横シール機構の駆動モータに対し起動および増速
指令を与えて１サイクル分の運転を継続し、このサイク
ル中に前記物品検出センサによる検出信号の入力がない
場合は、フィルム繰出し機構の駆動モータおよび横シー
ル機構の駆動モータに対し減速停止指令を与えると共
に、前記基準信号発生手段からの基準信号の発信を休止
することでフィルム繰出し機構と横シール機構とを停止
させ、減速から停止までの間に前記物品検知センサによ
る検出信号の入力があった場合は、フィルム繰出し機構
と横シール機構とを再度増速させる制御を行なう制御回
路とから構成したことを特徴とする。

実施例 次に、本発明に係る横型製袋充填包装機の被包装物供給
装置につき、好適な実施例を挙げて、以下説明する。な
お、第６図に関して説明した部材と同じ部材に関して
は、同一の符号で指示するのみに止める。また本願は、
典型的に２つの発明を有しているので、これらを第１発
明および第２発明に夫々区分して説明する。

（第１発明について） 第１図に示す如く、本願の第１発明に係る被包装物供給
装置は、被包装物Ｗをランダムに載置した状態で搬送す
る供給コンベヤ10と、この供給コンベヤ10の下流側に配
設され、該コンベヤ10の搬送速度よりも速い搬送速度で
駆動される分離コンベヤ12と、この分離コンベヤ12の下
流側に配設され、常にはフィルム16の繰出し速度と同一
の速度で回転制御される位置決めコンベヤ14とから基本
的に構成されている。そして前記分離コンベヤ12は、後
述の制御回路32から与えられる所要の指令により増減速
可能となっており、また位置決めコンベヤ14も、制御回
路32から与えられる所要の指令により増減速されて、被
包装物Ｗを製袋器20に向け供給し得るようになってい
る。

前記供給コンベヤ10は、第６図に関し述べた如き物品押
送用のアタッチメントは配設されておらず、例えば無端
ベルトまたは一方向に回転するローラー列から構成され
ている。そして該コンベヤ10は、例えば第３図に示すイ
ンバータ18により制御される汎用モータＭで駆動され
る。また分離コンベヤ12および位置決めコンベヤ14も、
同様に物品押送用アタッチメントは配設されておらず、
例えば無端ベルトで構成されている。そして分離コンベ
ヤ12および位置決めコンベヤ14は、第３図に示すよう
に、夫々サーボアンプA₁，A₂で速度フードバック制御さ
れるサーボモータSM₁，SM₂により駆動されるようになっ
ている。なおサーボモータSM₁，SM₂の使用に代えて、こ
れと類する速度応答特性に優れたモータを使用するよう
にしてもよい。

第１図に示すように、分離コンベヤ12の入口側には、例
えば光電式のタイミングセンサS₃が配設され、このセン
サS₃は被包装物Ｗが供給コンベヤ10から分離コンベヤ12
に移載されたことを検出して、その信号を第３図の制御
回路32に入力するようになっている。また前記位置決め
コンベヤ14の出口側には、被包装物Ｗの通過を検出する
位置確認センサS₄が配設され、その検出信号は制御回路
32に入力される。なお位置決めコンベヤ14には、第２図
に示す如くその両側に、該コンベヤ14と機械的または電
気的に接続されて同期回転するサイドベルト28,28を夫
々配設しておけば、位置決めコンベヤ14の搬送方向に沿
った中心ラインＣに、被包装物Ｗを自然に整列させ得る
ので好適である。

第１図に示す繰出しローラ22および縦シール機構24は、
第３図のサーボアンプA₃によりフィードバック制御がな
されるサーボモータSM₃により駆動され、また横シール
機構26は、サーボアンプA₄によりフィードバック制御が
なされるサーボモータSM₄により駆動される。このため
前記一連のサーボモータSM₁〜SM₄には、第３図に示す如
く、ロータリーエンコーダRE₁〜RE₄が夫々設けられてい
る。

（制御回路について） 第３図は、本実施例に係る被包装物供給装置および該装
置が付帯される横型製袋充填包装機の各種制御を好適に
行なう制御回路32の一例を、ブロック図で概略的に示し
たものである。この制御回路32は、機能的に入力データ
の演算処理を行なう演算部40と、モータM,サーボモータ
SM₁〜SM₄の制御を行なう制御部42と、制御データを格納
するレジスタ部44とを備えている。包装機本体に設けら
れる操作パネル46は、各種データを入力するキーボー
ド、包装機の起動・停止を指令するボタン、速度設定ボ
リューム等を有し、操作パネルインターフェイス48を介
してレジスタ部44に記憶されるようになっている。

この入力データは、フィルム16の１袋分の包装切断長に
より定まるカットピッチ、被包装物Ｗの高さ寸法その他
横シール機構26におけるシール体の半径寸法等の数値デ
ータであって、これら仕様に変更があった都度、前記キ
ーボードによる入力がなされる。なお、前記速度設定ボ
リュームは、包装機の包装能力、すなわち所要時間当り
の包装処理数を可変させるものであって、前記インバー
タ18で可変速制御されるモータＭに速度指令を与えると
共に、各サーボモータSM₁〜SM₄に所要の回転指令を与え
るようになっている。

また、フィルム16のレジスタマークを読取る光電セン
サS₁からのレジスタマーク信号、横シール機構26の所
期位置合わせのため原点位置を検出するエンドシール原
点センサS₂からのエンドシール原点信号、被包装物Ｗ
の分離コンベヤ12への移載を検出するタイミングセンサ
S₃からの検出信号および被包装物Ｗの通過を検出する
位置確認センサS₄からの検出信号は、何れもセンサ入力
インターフェース50を介し、デジタル入力としてレジス
タ部44に取り込まれる。なお、インバータ制御部52は、
諸種の入力条件を処理して、前記インバータ18にモータ
Ｍの起動および停止等の信号を送るようになっている。

更に制御回路32はクロックパルスジェネレータ54を備
え、マイクロコンピュータからのクロックパルス信号を
全制御系のマスターとして使用するようになっている。

第１発明の作用 次に、第１発明に係る被包装物供給装置の作用を説明す
る。装置の稼動に先立ち、操作パネル46んキーボードに
より、フィルム16のカットピッチ、被包装物Ｗの高さ寸
法その他横シール機構26におけるシール体の半径寸法等
の数値データを入力し、これらのデータを、操作パネル
インターフェィス48を介してレジタスル44に記憶させ
る。また速度設定ボリュームによりインバータ18および
サーボアンプA₁〜A₄に速度指令を与え、モータＭおよび
サーボモータSM₁〜SM₄の速度設定を行なっておく。

操作パネル46のボタンを操作して、横型製袋充填包装機
および被包装物供給装置を起動させると、前記モータ
Ｍ、サーボモータSM₁〜SM₄が一斉に回転を開始する。モ
ータＭにより供給コンベヤ10が駆動され、被包装物Ｗが
１個当てずつ順次搬送されて来る。サーボモータSM₁に
より分離コンベヤ12は、供給コンベヤ10より速い速度で
駆動され、またサーボモータSM₂により位置決めコンベ
ヤ14は、常にはフィルム16の繰出し速度と同一の速度で
回転するよう駆動が与えられる。更にサーボモータSM₃
により、繰出しローラ22および縦シール機構24が駆動さ
れて、供給源29からフィルム16の繰出しがなされ、また
サーボモータSM₄により横シール機構26が駆動されて、
そのシール体の不等速回転がなされる。なお各サーボモ
ータSM₁〜SM₄に付設した前記ロータリーエンコーダRE₁
〜RE₄から回転信号は、サーボ制御部42およびサーボア
ンプA₁〜A₄に入力されている。

そして、前記レジスタ部44に記憶させたフィルム16のカ
ットピッチ、被包装物Ｗの高さ寸法その他シール体の半
径寸法等の数値データは、前記演算部40で演算処理され
て制御部42に指令が出される。また包装オーダの変更等
に伴い、フィルム16のカットピッチや被包装物Ｗの高さ
寸法、シール体の半径寸法等が変動した場合は、前記操
作パネル46でのキーボード入力によるデータ変更のみで
迅速に対応可能である。

第１図に示す如く、供給コンベヤ10上をランダムな間隔
で搬送された被包装物Ｗが、供給コンベヤ10より高速で
駆動されている分離コンベヤ12に移載されると、供給コ
ンベヤ10に載置されている後続の被包装物Ｗから切離さ
れる。また被包装物Ｗの分離コンベヤ12への移載を前記
タイミングセンサS₃が検出し、その信号はセンサ入力イ
ンターフェース50を介してレジスタ部44に取り込まれ
る。これにより制御回路32は、被包装物Ｗの位置と横シ
ール機構26の位相とを同期させる指令をサーボアンプA₁
に出力し、該分離コンベヤ12の増減速制御を行なう。こ
のため、分離コンベヤ12に１個のみ載置されている被包
装物Ｗは、横シール機構26に対する位相と同期した状態
で搬送され、下流側の位置決めコンベヤ14に所定間隔毎
に移載される。

この位置決めコンベヤ14は、先に述べた如く、常にはフ
ィルム繰出し速度と同速度となるよう制御されている。
該位置決めコンベヤ14に移載された被包装物Ｗは、前記
位置確認センサS₄により検出され、その信号はセンサ入
力インターフェース50を介してレジスタ部44に取り込ま
れる。これにより制御回路32は、被包装物Ｗの送り位置
が、前記分離コンベヤ12で調整された横シール機構26の
位相合わせ位置に同期しているか否かを確認する。そし
て位相合わせ位置に対しズレが認められる場合は、その
ズレに応じて横シール機構26の位相に同期させる指令を
サーボアンプA₂に出力し、該位置決めコンベヤ14が増減
速されて最終供給位置の微調整が行なわれる。結果的に
横シール機構26の位相と速度とは、フィルム送りの位相
と速度とに同期しているので、フィルム16の位相と速度
とに対して被包装物Ｗの供給速度および位相が同期する
こととなり、従って物品供給が安定して行なわれる。

なお、分離コンベヤ12への被包装物Ｗの供給間隔が一定
範囲に収まらず、分離コンベヤ12の入口側に設けたタイ
ミングセンサS₃が所定期間内に被包装物Ｗの到来を検出
し得ない場合は、既に位置決めコンベヤ14に搬送されて
いる物品だけを送出し、横型製袋充填包装機が１サイク
ル分回転した後に、フィルム繰出し機構22,24のサーボ
モータSM₃および横シール機構26のサーボモータSM₄を停
止させる。また分離コンベヤ12のタイミングセンサS₃に
被包装物Ｗが検出されるまで、供給コンベヤ10、分離コ
ンベヤ12および位置決めコンベヤ14は回転を継続して待
機状態を続行する。

（第２発明について） 第４図に示す如く、本願の第２発明に係る被包装物供給
装置は、被包装物Ｗを搬送する導入コンベヤ30と、この
導入コンベヤ30の下流側に配設され、該導入コンベヤ30
の搬送速度よりも小さい速度で駆動されて被包装物Ｗを
多数滞留させるプールコンベヤ33と、このプールコンベ
ヤ33の下流側に配設され、該プールコンベヤ33の搬送速
度よりも速い搬送速度で駆動される分離コンベヤ34とか
ら基本的に構成されている。この分離コンベヤ34は、前
述の如く、プールコンベヤ33より速い速度で駆動される
が、好ましくはフィルム16の繰出し速度と同一の速度で
駆動されて、該被包装物Ｗを製袋器20に向け供給するよ
うになっている。なお導入コンベヤ30とプールコンベヤ
33とは、前記の速度関係を保つと共に、包装速度に応じ
て一定速度で駆動されるものであれば、構成的に特に限
定されるものではない。また導入コンベヤ30,プールコ
ンベヤ33および分離コンベヤ34は、例えば第５図に示す
各インバータ18に接続する汎用モータM₁，M₂,Mにより駆
動される。

分離コンベヤ34の出口側には、物品検出センサS₅が配設
され、これにより被包装物Ｗの通過を検出するようにな
っている。該センサS₅の信号は、第５図に示す制御回路
32に入力される。また分離コンベヤ34には、第２図の場
合と同様に、その両側に該コンベヤ34と機械的または電
気的に接続されて同期回転するサイドベルトを夫々配設
しておけば、分離コンベヤ34の搬送方向に沿った中心ラ
インに被包装物Ｗを自然に整列させ得て好適である。

第５図に示す制御回路32は、基本的に第３図に示した第
１発明の制御回路32と共通している。すなわちフィルム
16の繰出機構22,24と横シール機構26とは、常に駆動が
与えられているものではなく、前記物品検出センサS₅が
分離コンベヤ34への被包装物Ｗの供給を検出すると、両
機構の駆動を開始する制御が行なわれる。そして、フィ
ルム繰出機構22,24と横シール機構26との同期的な駆動
を開始した後、そのフィルム16と横シール機構26との同
期状態を保ちつつ増速を行なって１サイクル分の運転を
継続する。このサイクル中に物品検出センサS₅が被包装
物Ｗを検出しなかった場合は、フィルム繰出機構22,24
と横シール機構26とを減速しつつ停止させる制御を行な
う。しかし、この減速から停止までの間に、前記センサ
S₅が被包装物Ｗを検出した場合は、フィルム繰出機構2
2,24と横シール機構26とを再び増速させる制御がなされ
る。

この第２発明の装置でも、フィルム送り機構22,24と横
シール機構26との回転同期の基準は、制御回路32に設け
たクロックパルスジェネレータ54から生ずるクロックパ
ルス信号をマスターとしている。すなわちクロックパル
ス信号は、フィルム送りモータSM₃および横シール駆動
用モータSM₄における共通の基準信号となっている。従
って、フィルム送り機構22,24および横シール機構26が
停止している間は該信号は発生されず、物品検出センサ
S₅による被包装物Ｗの検出信号を受けて、フィルム送り
用モータSM₃および横シール駆動用モータSM₄が起動され
ると同時にクロックパルス信号が再度発生される。

第２発明の作用 次に、第２発明に係る被包装物供給装置の作用を説明す
る。横型製袋充填包装機の運転開始に要する操作は、基
本的に第１発明に関して述べたところと同じである。す
なわちフィルム繰出機構22,24と横シール機構26とは、
常には停止して駆動開始を待機している。導入コンベヤ
30に不等間隔で載置されて到来する被包装物Ｗは、この
導入コンベヤ30より低速で駆動されるプールコンベヤ33
に移載されると、所定間隔毎に集合化され、この状態で
分離コンベヤ34に向け搬送される。

分離コンベヤ34は、プールコンベヤ33より高速で駆動さ
れているので、この分離コンベヤ34に被包装物Ｗが受け
渡されると、その時点で該物品Ｗは一個宛づつ切り離さ
れる。そして分離コンベヤ34の出口側に設けた前記物品
検出センサS₅が被包装物Ｗの到来を検出すると、それま
で停止待機していたフィルム繰出機構22,24および横シ
ール機構26の駆動が開始され、被包装物Ｗの位置に対す
るフィルム16と横シール機構26との位相が同期するよう
増速を行ない、１サイクル分の運転を継続する。そし
て、更に後続の被包装物Ｗが所定間隔毎に分離コンベヤ
34に供給されて到来する場合は、そのまま連続運転を継
続する。

また所定サイクル中に、物品検出センサS₅による被包装
物Ｗの検出がなされなかった場合、包装機におけるフィ
ルム繰出し用駆動モータM₃および横シール駆動用モータ
M₄は減速した後に停止する。このとき横シール駆動用モ
ータM₄は、横シール機構26がフィルム16と接触干渉しな
い位置まで回転された後停止する。しかし、前記モータ
M₃，M₄が減速して停止するまでの間に、センサS₅が被包
装物Ｗを検出すると、両モータM₃，M₄は再び増速する制
御がなされ、遅れて到来する被包装物Ｗを好適に包装す
るに至る。

このように第２発明に係る装置によれば、被包装物Ｗが
ランダムな間隔で分離コンベヤ34に供給されても、その
遅れに応じてフィルム繰出し用駆動モータM₃および横シ
ール駆動用モータM₄が減速後に増速起動または減速後に
停止を行なう制御がなされる。なお、この第２発明で
は、供給側の能力が、横型製袋充填包装機の有する処理
能力よりも低いことが前提となる。従って、導入コンベ
ヤ30での被包装物Ｗの供給能力が一時的に増大し、包装
機の処理能力を超過するような場合は、該包装機および
プールコンベヤ33並びに分離コンベヤ34の機械速度を自
動的に増大させて、能力超過に対処し得るようにすれば
よい。更に、供給側の供給能力が包装機の処理能力以下
であって、特に被包装物Ｗのランダムな間隔にばらつき
が多い場合は、包装機が頻繁に運転の停止・起動を繰り
返すので、プールコンベヤ33および分離コンベヤ34を増
減速制御可能なモータで駆動するようにして、搬送間隔
を一定にする制御方式も採用し得る。

なお、第１発明および第２発明の何れにおいても、供給
コンベヤ10や導入コンベヤ30に対する被包装物Ｗの供給
形態としては、上流側に設けた適宜の供給設備から供給
するか、または該物品Ｗを人手等により直接供給する
か、の何れかでも選択可能である。また供給コンベヤ10
や導入コンベヤ30は、ユーザーサイドで予め設置したも
のであってもよい。

発明の効果 本発明に係る被包装物供給装置によれば、進行方向に被
包装物を切り離して分離する方式を採用したため、供給
コンベヤにアタッチメントを設ける方式に比べて外部衝
撃が少なく、凹凸のある製品や変形物その他比較的柔軟
な被包装物の供給にも好適に使用し得るものである。ま
た、被包装物のオーダ変更に伴ないサイズ変更を行なっ
ても、アタッチメントの間隔変更等を行なう煩雑な手間
を要せず、単に包装速度、フィルムカットピッチや製品
高さ等のデータ入力を行なうのみで、自動的にサイズ変
更に対処でき熟練者でなくとも簡単に操作し得る利点が
ある。しかも第１発明に係る装置では、分離コンベヤを
増減速制御することにより該コンベヤ上の被包装物を下
流側の位置決めコンベヤに所定間隔で移載させ、また位
置決めコンベヤも増減速制御することにより被包装物を
筒状フィルムに安定して供給することができる。更に第
２の発明に係る装置によれば、分離コンベヤの出口側に
設けた物品検出センサによって被包装物の検出を確認
し、被包装物の位置に応じてフィルム繰出機構および横
機構が増速起動され、被包装物に対する位相合わせが行
なわれる。すなわち被包装物の到来を確認して、１サイ
クル毎に包装機の運転制御が行なわれるので、空袋の発
生がなく効率的な包装を達成し得る。

【図面の簡単な説明】 第１図は、本願の第１発明に係る横型製袋充填包装機の
被包装物供給装置の概略側面図、第２図は、第１図に示
す被包装物供給装置の平面図、第３図は、第１図に示す
装置に使用される制御回路のブロック図、第４図は、本
願の第２の発明に係る被包装物供給装置の概略側面図、
第５図は、第４図に示す装置に使用される制御回路のブ
ロック図、第６図は、従来技術に係る横型製袋充填包装
機の概略側面図である。 10…供給コンベヤ、12…分離コンベヤ 14…位置決めコンベヤ、16…フィルム（筒状フィルム） 20…製袋器、22…繰出しローラ（フィルム繰出機構） 24…縦シール機構（フィルム繰出機構） 26…横シール機構、29…フィルム供給源 30…導入コンベヤ、32…制御回路 33…プールコンベヤ、34……分離コンベヤ 54…基準信号発生手段 Ｗ…被包装物 S₂…エンドシール原点センサ（回転位相検出手段） S₃…タイミングセンサ、S₄…位置確認センサ S₅…物品検出センサ、Ｍ…供給コンベヤの駆動モータ SM₁…分離コンベヤの駆動モータ SM₂…位置決めコンベヤの駆動モータ SM₃…フィルム繰出し機構の駆動モータ SM₄…横シール機構の駆動モータ RE₄…ロータリーエンコーダ（回転位相検出手段）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】供給源（29）から繰出したフィルム（16）
   を製袋器（20）で筒状に成形し、この筒状フィルム（1
   6）中に被包装物（Ｗ）を順次供給すると共に、この被
   包装物（Ｗ）を封入した筒状フィルム（16）の長手端縁
   部を縦シールすると共に、筒状フィルム（16）の被包装
   物（Ｗ）を挟む前後を横シール機構（26）で横シールす
   るようにした横型製袋充填包装機において、 被包装物（Ｗ）を搬送する供給コンベヤ（10）と、 この供給コンベヤ（10）を駆動するモータ（Ｍ）と、 前記供給コンベヤ（10）の下流側に配設される分離コン
   ベヤ（12）と、 この分離コンベヤ（12）の入口側に設けられ、該コンベ
   ヤ（12）への被包装物（Ｗ）の移載を検出するタイミン
   グセンサ（S₃）と、 前記分離コンベヤ（12）を供給コンベヤ（10）の搬送速
   度よりも速い搬送速度で駆動すると共に、所要の指令に
   より増減速の制御がなされるモータ（SM₁）と、 前記分離コンベヤ（12）の下流側に配設され、被包装物
   （Ｗ）を前記製袋器（20）に向け供給する位置決めコン
   ベヤ（14）と、 この位置決めコンベヤ（14）の出口側に設けられ、被包
   装物（Ｗ）の通過を検出する位置確認センサ（S₄）と、 前記位置決めコンベヤ（14）を常にはフィルム（16）の
   繰出し速度と同一の物品搬送速度で駆動すると共に、所
   要の指令により増減速の制御がなされるモータ（SM₂）
   と、 前記横シール機構（26）の回転位相を検出する手段（RE
   ₄，S₂）と、 前記タイミングセンサ（S₃）からの検出信号を入力し、
   前記回転位相検出手段（RE₄，S₂）との位相の同期を確
   認し、非同期であれば前記分離コンベヤ（12）のモータ
   （SM₁）に増速または減速指令を与えて、該分離コンベ
   ヤ（12）上の被包装物（Ｗ）の位置を前記回転位相検出
   手段（RE₄，S₂）との位相と同期させる制御指令を出力
   し、また前記位置確認センサ（S₄）からの検出信号を入
   力し、前記回転位相検出手段（RE₄，S₂）との位相の同
   期を確認し、非同期であれば前記位置決めコンベヤ（1
   4）のモータ（SM₂）に増速または減速指令を出すこと
   で、前記製袋器（20）への被包装物（Ｗ）の送り込み位
   置を前記回転位相検出手段（RE₄，S₂）との位相と同期
   させる制御回路と から構成したことを特徴とする横型製袋充填包装機の被
   包装物供給装置。
2. 【請求項２】フィルム繰出し機構（22,24）により供給
   源（29）から繰出したフィルム（16）を製袋器（20）で
   筒状に成形し、この筒状フィルム（16）中に被包装物
   （Ｗ）を順次供給すると共に、この被包装物（Ｗ）を封
   入した筒状フィルム（16）の長手端縁部を縦シールする
   と共に、筒状フィルム（16）の被包装物を挟む前後を横
   シール機構（26）で横シールするようにした横型製袋充
   填包装機において、 被包装物（Ｗ）を搬送する導入コンベヤ（30）と、 この導入コンベヤ（30）の下流側に配設され、該導入コ
   ンベヤ（30）の搬送速度よりも低い搬送速度で駆動され
   るプールコンベヤ（33）と、 このプールコンベヤ（33）の下流側に配設され、該プー
   ルコンベヤ（33）の搬送速度よりも速い搬送速度で駆動
   されて被包装物（Ｗ）を前記製袋器（20）に向け供給す
   る分離コンベヤ（34）と、 前記分離コンベヤ（34）の出口側に設けられ、被包装物
   （Ｗ）の通過を検出する物品検出センサ（S₅）と、 前記フィルム繰出し機構（22,24）を駆動するモータ（S
   M₃）と、 前記横シール機構（26）を駆動するモータ（SM₄）と、 前記フィルム繰出し機構（22,24）の駆動モータ（SM₃）
   と、横シール機構（26）の駆動モータ（SM₄）との夫々
   を同期制御するための基準信号発生手段（54）と、 前記物品検出センサ（S₅）からの検出信号の入力によ
   り、前記フィルム繰出し機構（22,24）と前記横シール
   機構（26）との位相が同期するよう前記基準信号発生手
   段（54）からの同期基準信号の発信を開始すると共に、
   フィルム繰出し機構（22,24）の駆動モータ（SM₃）およ
   び横シール機構（26）の駆動モータ（SM₄）に対し起動
   および増速指令を与えて１サイクル分の運転を継続し、
   このサイクル中に前記物品検出センサ（S₅）による検出
   信号の入力がない場合は、フィルム繰出し機構（22,2
   4）の駆動モータ（SM₃）および横シール機構（26）の駆
   動モータ（SM₄）に対し減速停止指令を与えると共に、
   前記基準信号発生手段（54）からの基準信号の発生を休
   止することでフィルム繰出し機構（22）と横シール機構
   （26）とを停止させ、減速から停止までの間に前記物品
   検知センサ（S₅）による検出信号の入力があった場合
   は、フィルム繰出し機構（22,24）と横シール機構（2
   6）とを再度増速させる制御を行なう制御回路（32）と から構成したことを特徴とする横型製袋充填包装機の被
   包装物供給装置。