JP3816577B2 - 三方シールフイルム包装方法および包装機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は三方シールフイルム包装機に関し、特に夫々異なる被包装物の縦方向寸法毎に対応して夫々異なる包袋長で三方シール包袋を形成可能な三方シールフイルム包装機に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来から、包装フイルムに被包装物を被包して縦シーラの溶着および横シーラ(エンドシーラ)の溶着溶断により被包装物の縦方向寸法に応じた所定幅の三方シール包袋を形成するフイルム包装機が知られている(昭和53.12.20発行、特許庁公報53−219〔2568〕周知・慣用技術集(包装産業)、第31頁)。
【0003】
このフイルム包装機は、図14に示すように、被包装物100を送り込むアタッチメント101が取付けられた供給コンベア102aを駆動する供給コンベア軸102a’と横シーラ103、103’および縦シーラ104がモータ107、変速機108、減速機113、電磁クラッチ・ブレーキユニット111、軸105を介して駆動される。軸105にはリミットスイッチ120をオンオフさせるカム119が取付られる。被包装物100はフオーマ109によってフイルム115に被包され、縦シーラ104の溶着により縦シールを行なって筒状フイルムを形成し、補助コンベヤ軸102、102’により駆動される補助コンベヤ117、117aで補助搬送され横シーラ103、103’の溶着溶断により被包装物100の縦方向寸法に応じた所定幅の包袋長毎に三方シール包袋を形成し、送出コンベヤ軸114’によって駆動される送出コンベヤ114から搬出される。
【0004】
この場合、フイルム115のレジスターマーク116を検知する光電検知装置112が設けられる。ユニット111の電磁クラッチは光電検知装置112の信号で励磁されるようにし、電磁ブレーキは励磁が切れるようにする。リミットスイッチ114の信号でユニット111の電磁クラッチが切れるようにし、同時に電磁ブレーキが励磁されるようにする。繰出しローラ106、106’と補助コンベヤ117、117aのフイルム115の送り長さを横シーラ103、103’の1回転に対して僅かに少なくなるように無段変速機110を調節する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようなフイルム包装機においては、供給コンベア102aの搬送速度をフイルム115の供給速度より早くし、被包装物100をアタッチメント101によって押出搬送し、供給コンベア102aからフオーマ109へ受け渡している。しかしながら、被包装物100の性状や種類によって、特に和、洋菓子などの軟弱物、野菜などのバラ物のような難搬送物では供給コンベア102aからフオーマ109への受け渡しにあたって両者間の速度差に原因する摩擦によって常に正常に搬送できないという難点がある。
【0006】
また、このようなフイルム包装機においては、被包装物100の性状や種類によってその縦方向寸法を変更する必要がある。この場合、フオーマ109と横シーラ103、103’との縦方向距離は被包装物100の縦方向寸法の整数倍になければならない。したがって、被包装物100の縦方向寸法を変更せんとするときは、この整数倍の関係を満足するように、フオーマ109の位置を変更すると共に、被包装物100の縦方向寸法に対応したアタッチメント101が取付けられた供給コンベア102aに交換しなければならない。このような位置変更やコンベア交換には極めて煩瑣な作業を強いられるという難点がある。しかも包袋の縦方向寸法を変更するときでも横シーラ103、103’は包袋長と包袋長との丁度中間位置で溶着溶断され所定幅の包袋を作成しなければならないが、この包袋長と包袋長との丁度中間位置に横シーラ103、103’を溶着溶断させる位置決めが極めて面倒である。
【0007】
本発明は、このような難点を解消するためになされたもので、夫々異なる被包装物の縦方向寸法毎に対応して夫々異なる包袋長で三方シール包袋を形成可能な三方シールフイルム包装機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明による三方シールフイルム包装方法は、
縦方向寸法が夫々異なる被包装物をフォーマにより包装フイルムに被包して縦シーラの溶着および横シーラの溶着溶断により被包装物の縦方向寸法毎に対応して包装フイルムの重合部を含む夫々異なる所定包袋長の三方シール包袋を形成するにあたり、
被包装物の始端をフォーマ上にその所定位置で載置することにより被包装物を載置していることを検出して被包装物載置信号を発生し、
被包装物載置信号が発生されているとき包装開始を行って包装開始信号を発生し、
被包装物が所定位置から縦シーラに向って搬送されるとき被包装物の終端を検出して被包装物終端信号を発生し、
縦シーラを包装開始信号により駆動し、被包装物終端信号の受信によりDとCの分だけ駆動した後停止させ、
横シーラを包装開始信号および被包装物終端信号間の時間から演算された下式を実質的に満足する移動量だけ縦方向に移動させ、
Mv−|Lp−{Sp・t+D+C}N+D/2|=0
(なお、Mvは移動量、Lpは所定位置および横シーラ間の縦方向距離、Spはライン速度、tは包装開始信号および被包装物終端信号間の時間、Cは所定位置および被包装物の検出位置間の縦方向距離、Dは重合部で、D=L−d、Lは三方シール包袋の縦方向包袋長、dは被包装物の縦方向寸法、Nは2以上の正の整数である。)
縦シーラが停止している期間に横シーラを1横シールサイクルだけ駆動し、縦シーラが駆動されている期間に横シーラを停止させる
ことからなる。
【0009】
また、本発明による三方シールフイルム包装機は、
縦方向寸法が夫々異なる被包装物をフォーマにより包装フイルムに被包して縦シーラの溶着および横シーラの溶着溶断により被包装物の縦方向寸法毎に対応して包装フイルムの重合部を含む夫々異なる所定包袋長の三方シール包袋を形成するものであって、
被包装物の始端をフォーマ上にその所定位置で載置することにより被包装物を載置していることを検出して被包装物載置信号を発生し、被包装物が所定位置から縦シーラに向って搬送されるとき被包装物の終端を検出して被包装物終端信号を発生するセンサと、
被包装物載置信号が発生されているとき包装開始を行って包装開始信号を発生する包装開始釦と、
縦シーラを包装開始信号により駆動し、被包装物終端信号の受信によりDとCの分だけ駆動した後停止させる縦シーラ駆動手段と、
横シーラを包装開始信号および被包装物終端信号間の時間から演算された下式を実質的に満足する移動量だけ縦方向に移動させる横シーラ移動手段と、
Mv−|Lp−{Sp・t+D+C}N+D/2|=0
(なお、Mvは移動量、Lpは所定位置および横シーラ間の縦方向距離、Spはライン速度、tは包装開始信号および被包装物終端信号間の時間、Cは所定位置および被包装物の検出位置間の縦方向距離、Dは重合部で、D=L−d、Lは三方シール包袋の縦方向包袋長、dは被包装物の縦方向寸法、Nは2以上の正の整数である。)
縦シーラが停止している期間に横シーラを1横シールサイクルだけ駆動し、縦シーラが駆動されている期間に横シーラを停止させる横シーラ駆動手段と
を備えるものである。
【0010】
この場合、センサは被包装物の始端をフォーマ上にその所定位置で載置することにより被包装物を載置していることを検出して被包装物載置信号を発生する。
【0011】
包装開始釦により被包装物載置信号が発生されているとき包装開始を行って包装開始信号を発生する。
【0012】
被包装物が所定位置から縦シーラに向って搬送されるとき被包装物の終端を検出して被包装物終端信号を発生する。
【0013】
縦シーラ駆動手段は縦シーラを包装開始信号により駆動し、被包装物終端信号の受信によりD+Cの分だけ駆動した後停止させる。
【0014】
横シーラ移動手段は横シーラを包装開始信号および被包装物終端信号間の時間から演算された下式を実質的に満足する移動量だけ縦方向に移動させる。
【0015】
Mv−|Lp−{Sp・t+D+C}N+D/2|=0
(なお、Mvは移動量、Lpは所定位置および横シーラ間の縦方向距離、Spはライン速度、tは包装開始信号および被包装物終端信号間の時間、Cは所定位置および被包装物の検出位置間の縦方向距離、Dは重合部で、D=L−d、Lは三方シール包袋の縦方向包袋長、dは被包装物の縦方向寸法、Nは2以上の正の整数である。)
横シーラ駆動手段は縦シーラが停止している期間に横シーラを1横シールサイクルだけ駆動し、縦シーラが駆動されている期間に横シーラを停止させる。このようにして夫々異なる被包装物の縦方向寸法毎に対応して夫々異なる包袋長で三方シール包袋を形成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の三方シールフイルム包装方法および包装機を好ましい実施の形態例について図面を参照して詳述する。
【0017】
図1(a)に示すように、本発明による三方シールフイルム包装方法およびこれを実施した横逆ピロー三方シールフイルム包装機は、被包装物11をフォーマ13(図2)により包装フイルム14に被包してキャッチローラ15で搬送し、縦シーラ16の溶着および横シーラ17a、17bの溶着溶断により被包装物11の縦方向寸法d(図1(b))に応じ包装フイルム14の重合部Dを含む所定包袋長Lの三方シール包袋11aを形成するものである。
【0018】
ここで縦および縦方向の用語は、図1(a)において包装フイルム14および被包装物11の搬送方向(矢印14a)を示し、横および横方向の用語は、縦および縦方向に直交する方向(紙面に垂直)を示す。また、図1(b)において被包装物11の搬送方向(矢印14a)を示し、横および横方向の用語は、縦および縦方向に直交する方向(紙面に垂直)を示す。図1(b)において、この明細書で使用する用語について説明すると、dは被包装物11の縦方向寸法、包装Lは包袋長、Dは重合部で、D=L−d=(11d+11e)*2であり、11dは所謂「のりしろ」、11eは包装余裕部である。
【0019】
三方シールフイルム包装機には、被包装物11をフォーマ13に載置するのを補助するテーブル13c(図1(a)、図2)と、キャッチローラ15、縦シーラ16の垂直方向の位置を一体的に調節する上下位置調節機構(図示せず)を操作する操作ハンドル16a(図2)とが設けられている。
【0020】
三方シールフイルム包装機は、包装フイルム14に被包された被包装物11をフォーマ13および横シーラ17a、17b間で搬送を補助するセンターコンベア18と、被包装物11が包装された三方シール包袋11aを搬出する搬出コンベア19とを備えている。
【0021】
図3に示すように、被包装物11の始端11bをテーブル13cからフォーマ13上にその所定位置13a(図2)で載置することにより被包装物11を載置していることを検出して被包装物載置信号Saを発生し、被包装物11が所定位置13aから縦シーラ16に向って搬送されるとき被包装物11の終端11cを検出して被包装物終端信号Sbを発生するセンサ10と、被包装物載置信号Saが発生されているとき包装開始を行って包装開始信号Scを発生する包装開始釦10aとを備えている。
【0022】
三方シールフイルム包装機は、キャッチローラ15、縦シーラ16をライン速度Spで包装開始信号Scにより駆動し、被包装物終端信号Sbにより停止させる縦シーラ駆動手段20として縦シーラ駆動サーボモータMbおよび縦シーラ駆動回路21を有している。
【0023】
三方シールフイルム包装機は、横シーラ17a、17bを包装開始信号Scおよび被包装物終端信号Sb間の時間tから演算された下式を実質的に満足する移動量Mvだけ縦方向に移動させる横シーラ移動手段28として横シーラ移動サーボモータMaおよび横シーラ移動駆動回路12を有している。
【0024】
Mv−|Lp−{Sp・t+D+C}N+D/2|=0
なお、Mvは移動量、Lpは所定位置13aおよび横シーラ17a、17b間の縦方向距離、Spは包装フイルム14を被包装物11と共に搬送するライン速度、tは包装開始信号Scおよび被包装物終端信号Sb間の時間、Cは所定位置13aおよび被包装物11のセンサ10による検出位置13b間の縦方向距離、Dは重合部で、D=L−d、Lは三方シール包袋の縦方向包袋長、dは被包装物11の縦方向寸法、Nは2以上の正の整数である。
【0025】
ここで、所定位置13aおよび横シーラ17a、17b間の縦方向距離Lpはどの程度の長さの縦方向寸法の被包装物11を取扱うかによって定まる設計上の定数である。所定位置13aおよび被包装物11のセンサ10による検出位置13b間の縦方向距離Cも被包装物11の始端11bをフォーマ13上のどの位置で載置するか、また被包装物11のセンサ10による検出位置13bをどの位置に設定するかによって定まる設計上の定数である。重合部D=L−d[=(11d+11e)*2]であり、11dは三方シール包袋11aの所謂「のりしろ」、11eは包装余裕部である。{Sp・t+C+D}は、三方シール包袋の縦方向包袋長Lに等しくなる。
【0026】
また、三方シールフイルム包装機は、縦シーラ16が停止している期間に横シーラ17a、17bを1横シールサイクルTa(図13)だけ駆動し、縦シーラ16が駆動されている期間に横シーラ17a、17bを停止させる横シーラ駆動手段22として横シーラ駆動モータMcおよび横シーラ駆動回路23を有している。
【0027】
縦シーラ駆動手段20の縦シーラ駆動回路21、横シーラ駆動手段22の横シーラ駆動回路23、および横シーラ移動手段28の横シーラ移動駆動回路12は、中央処理装置(CPU)24により制御される。中央処理装置24はデータ記憶装置25、データ入力装置26、データ表示装置27(図2)を備えている。縦方向距離Cはデータ記憶装置25に予め記憶されている。
【0028】
横シーラ駆動手段22は、図4〜図7に示すように、横シーラ17a、17bは横シーラ移動体43上に立設された4本の案内棒29に橋設されたブラケット30a、30bにそれぞれ取付けられている。ブラケット30a、30bは横シーラ駆動モータMc(図3)の回転運動からそれぞれクランク31a、31b、31cおよび31a、31dにより互に離反(図4)、接近(図7)するように案内棒29に沿って摺動し、直線運動変換されて駆動される。
【0029】
この場合、図8〜図9に示すように、ブラケット30a、30bが互に接近して横シーラ17a、17bが接触し包装フイルム14を溶着溶断するとき(図9)、ブラケット30bに取付けられているカム32と、搬出コンベア部33に取付けられているカムホロワ34と一体的に構成されたアクチュエータ35により搬出コンベア19はセンターコンベア18から離反され、その空間で横シーラ17bが上昇して横シーラ17aと接触する。
【0030】
横シーラ移動機構28は、図4〜図5、図7〜図10に示すように、横シーラ移動台44に横シーラ移動サーボモータMaが取付けられ、横シーラ移動サーボモータMaの原動軸により回転される駆動傘歯車40と、駆動傘歯車40に噛合する従動傘歯車41aと、従動傘歯車41aに連結された従動軸41bと、従動軸41bに固定された横シーラ操作ピニオン41と、横シーラ移動体43に固定され横シーラ操作ピニオン41により横シーラ移動台44上で縦方向に移動されるラック42とからなる。
【0031】
このように構成された三方シールフイルム包装機において、オペレータ(作業者)は中央処理装置24のデータ入力装置26からライン速度Spおよび三方シール包袋11aの重合部D=L−dをそれぞれ入力する(図11)。ライン速度Spおよび重合部D=L−dは中央処理装置24のデータ記憶装置25に記憶され、データ表示装置27で表示される。
【0032】
オペレータ(作業者)は包装フイルム14をフォーマ13からキャッチローラ15、縦シーラ16に予め案内し、フォーマ13により包装フイルム14で被包装物11を被包する三方シール包袋を準備する。なお、包装フイルム14を縦シーラ16で溶着、横シーラ17a、17bで溶着溶断できるように各シーラのヒータ(図示せず)は予め通電され温度制御される。
【0033】
センサ10は、オペレータ(作業者)がテーブル13cから被包装物11の始端11bをフォーマ13上にその所定位置13a(図2)で包装フイルム14に載置することにより被包装物11を載置していることを検出して被包装物載置信号Sa(図3)を発生する。
【0034】
被包装物載置信号Saが発生されているときオペレータ(作業者)が包装開始釦10aを押下すれば包装開始を行って包装開始信号Scを発生する。中央処理装置(CPU)24は両信号を受信する。
【0035】
中央処理装置(CPU)24は包装開始信号Scを受けて縦シーラ駆動手段20の縦シーラ駆動回路21を制御し縦シーラ駆動サーボモータMbを介してキャッチローラ15、縦シーラ16をライン速度Spで駆動する。
【0036】
センサ10は、包装開始されて被包装物11が所定位置13aから縦シーラ16に向かって搬送されるとき被包装物11の終端11cを検出して被包装物終端信号Sbを発生する。
【0037】
中央処理装置(CPU)24は被包装物終端信号Sbを受けて縦シーラ駆動手段20の縦シーラ駆動回路21を制御し縦シーラ駆動サーボモータMbを介してキャッチローラ15、縦シーラ16を三方シール包袋11aのDとCの分だけ駆動した後停止させる。
【0038】
中央処理装置(CPU)24は包装開始信号Scおよび被包装物終端信号Sbを受けて、データ記憶装置25に記憶されたデータC、Sp、Dおよびデータ記憶装置25に格納されたプログラムにしたがって包装開始信号Scおよび被包装物終端信号Sb間の時間tから演算された下式を実質的に満足する移動量Mvを演算する。
【0039】
Mv−|Lp−{Sp・t+D+C}N+D/2|=0
なお、Mvは移動量、Lpは所定位置13aおよび横シーラ17a、17b間の縦方向距離、Spは包装フイルム14を被包装物11と共に搬送するライン速度、tは包装開始信号Scおよび被包装物終端信号Sb間の時間、Cは所定位置13aおよび被包装物11のセンサ10による検出位置13b間の縦方向距離、Dは重合部で、D=L−d、Lは三方シール包袋の縦方向包袋長、dは被包装物11の縦方向寸法、Nは2以上の正の整数である。
【0040】
この演算を行うにあたり中央処理装置(CPU)24は、夫々異なる被包装物11の縦方向寸法d毎に対応してN=2、3…を適用し、最小値の移動量Mvを求め夫々異なる包袋長Lで三方シール包袋11aを形成可能にする。
【0041】
中央処理装置(CPU)24は、横シーラ移動手段28の横シーラ移動駆動回路12を制御し横シーラ移動サーボモータMa、駆動傘歯車40、従動傘歯車41a、従動軸41b、横シーラ操作ピニオン41、ラック42を介して横シーラ17a、17bを駆動して移動量Mvだけ縦方向に移動させる。
【0042】
絶対値記号||の中のLp−{Sp・t+C+D}Nが正ならば横シーラ17a、17bの移動はフォーマ13側に、負ならばその反対側に移動し(図12)、横シーラ17a、17bが移動量Mvだけ移動されたとき横シーラ17a、17bは包袋長Lの包袋11aと包袋11aとの丁度中間位置で溶着溶断され所定幅の包袋を作成することができる。しかも、この移動量Mvは横シーラ17a、17bの溶着溶断位置が包袋長Lの包袋11aと包袋11aとの丁度中間位置にくるように調節することができる。なお、横シーラ移動機構28により移動できる横シーラ17a、17bのフォーマ13上の所定位置13aとの最大縦方向距離Lpmax、最小縦方向距離Lpminを図10に示す。
【0043】
中央処理装置24は、横シーラ駆動手段22の横シーラ駆動回路23から横シーラ駆動モータMcを駆動し、縦シーラ16が停止している期間の一部または全部において横シーラ17a、17bを1横シールサイクル(期間Ta、図13)だけ駆動し、縦シーラ16が駆動されている期間に横シーラ17a、17bを停止させ、即ち間欠運動させる。この場合、横シーラ17a、17bは横シーラ移動体43上に立設された4本の案内棒29(図4〜図7)に橋設されたブラケット30a、30bにそれぞれ取付けられ、ブラケット30a、30bは横シーラ駆動モータMc(図3)の回転運動からそれぞれクランク31a、31b、31cおよび31a、31dにより互に離反(図4)、接近(図7)するように案内棒29に沿って摺動し、直線運動変換されて駆動される。
【0044】
そして、ブラケット30a、30b(図8〜図9)が互に接近して横シーラ17a、17bが接触し包装フイルム14を溶着溶断するとき(図9)、ブラケット30bに取付けられているカム32と、搬出コンベア部33に取付けられているカムホロワ34と一体的に構成されたアクチュエータ35により搬出コンベア19はセンターコンベア18から離反され、その空間で横シーラ17bが上昇して横シーラ17aと接触し溶着溶断により横方向のシールを形成する。なお、図13において、Tbは三方シール包袋サイクルの期間、Tcは被包装物の縦方向寸法dに応じた所定包袋長Lの三方シール包袋11aを作成する調整期間をそれぞれ示す。
【0045】
横シーラ17a、17bの溶着溶断により被包装物11の縦方向寸法dに応じた所定包袋長Lの三方シール包袋11aが形成され搬出コンベア19から搬出された後は(図1(a))、オペレータ(作業者)がテーブル13cから被包装物11の始端11bをフォーマ13上にその所定位置13a(図2)で包装フイルム14に載置していれば、包装開始釦10aを押下することにより叙上のような次の包装サイクルに入る。
【0046】
このように被包装物11はフォーマ13により包装フイルム14に被包してキャッチローラ15で前方に送り込まれ、縦シーラ16の溶着および横シーラ17a、17bの溶着溶断が行なわれる。この場合、センターコンベア18は包装フイルム14で被包されている被包装物11の搬送を補助する。
【0047】
このように本発明の三方シールフイルム包装機によれば、被包装物をフォーマにより包装フイルムに被包し、縦シーラの溶着および横シーラの溶着溶断により夫々異なる被包装物の縦方向寸法毎に対応して夫々異なる包袋長で三方シール包袋を形成可能である。
【0048】
なお、本発明は、上述の三方シールフイルム包装機において、横逆ピロー三方シールフイルム包装について述べたが、横正ピロー三方シールフイルム包装にも同様に適用できる。
【0049】
また、上述の三方シールフイルム包装機において、横シーラは横シーラ移動体上に立設された4本の案内棒に橋設されたブラケットにそれぞれ取付けられ、ブラケットは横シーラ駆動モータの回転運動からそれぞれクランクおよびにより互に離反、接近するように案内棒に沿って摺動し、直線運動変換されて駆動されるものとして構成したが、ロータリ式またはボックス運動式の横シーラを使用しても同様に適用できる。
【0050】
さらに、上述の三方シールフイルム包装機では、被包装物の始端をフォーマ上にその所定位置で載置するのは人手によって行ったが、フォーマに連結した供給コンベアを使用して被包装物の始端をフォーマ上にその所定位置で載置するようにすることもできる。
【0051】
また、上述の三方シールフイルム包装機において、被包装物を被包した包装フイルムを前方に送り込むキャッチローラの機能は縦シーラに一体的に組込むこともできる。
【0052】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように本発明の三方シールフイルム包装機によれば、夫々異なる被包装物の縦方向寸法毎に対応して夫々異なる包袋長で三方シール包袋を形成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)は本発明の三方シールフイルム包装機を示す側面配置図、図1(b)は被包装物および包袋の説明図。
【図2】 本発明の三方シールフイルム包装機の一部を示す斜視図。
【図3】 本発明のフイルム包装機の制御系を示すブロック図。
【図4】 本発明によるフイルム包装機の横シーラの停止位置および横シーラ移動機構を示す部分立面図。
【図5】 本発明によるフイルム包装機の横シーラの停止位置および横シーラ移動機構を示す部分側面図。
【図6】 本発明によるフイルム包装機の横シーラを示す部分平面図。
【図7】 本発明によるフイルム包装機の横シーラの駆動位置および横シーラ移動機構を示す部分立面。
【図8】 本発明によるフイルム包装機の横シーラの停止位置および補助コンベア、搬出コンベアの動作を示す説明図。
【図9】 本発明によるフイルム包装機の横シーラの駆動位置および補助コンベア、搬出コンベアの動作を示す説明図。
【図10】 本発明によるフイルム包装機の横シーラ移動機構による動作を示す説明図。
【図11】 本発明によるフイルム包装機の動作を示すタイミングチャート。
【図12】 本発明によるフイルム包装機の横シーラ移動機構による動作を示す説明図。
【図13】 本発明によるフイルム包装機の動作を示すタイミングチャート。
【図14】 従来の三方シールフイルム包装機を示す側面配置図。
【符号の説明】
10‥‥‥センサ
10a‥‥‥包装開始釦
11‥‥‥被包装物
11a‥‥‥三方シール包袋
11b‥‥‥被包装物の始端
11c‥‥‥被包装物の終端
13‥‥‥フォーマ
13a‥‥‥フォーマの所定位置
13b‥‥‥検出位置
14‥‥‥包装フイルム
16‥‥‥縦シーラ
17a、17b‥‥‥横シーラ
20‥‥‥縦シーラ駆動手段
(21‥‥‥縦シーラ駆動回路、Mb‥‥‥縦シーラ駆動サーボモータ)
22‥‥‥横シーラ駆動手段
(23‥‥‥横シーラ駆動回路、Mc‥‥‥横シーラ駆動モータ)
28‥‥‥横シーラ移動手段
(12‥‥‥横シーラ移動駆動回路、Ma‥‥‥横シーラ移動サーボモータ、40‥‥‥駆動傘歯車、41a‥‥‥従動傘歯車、41‥‥‥横シーラ操作ピニオン、42‥‥‥ラック)
d‥‥‥被包装物の縦方向寸法
D‥‥‥包袋の重合部
L‥‥‥三方シール包袋の縦方向包袋長
Mv‥‥‥移動量
Lp‥‥‥フォーマおよび横シーラ間の縦方向距離
N‥‥‥2以上の正の整数
Ta‥‥‥期間(1横シールサイクル)
Sa‥‥‥被包装物載置信号
Sb‥‥‥被包装物終端信号
Sc‥‥‥包装開始信号
Mv‥‥‥移動量
Lp‥‥‥所定位置および横シーラ間の縦方向距離
Sp‥‥‥ライン速度
t‥‥‥包装開始信号および被包装物終端信号間の時間
C‥‥‥所定位置および被包装物の検出位置間の縦方向距離
Claims (2)
- 縦方向寸法が夫々異なる被包装物をフォーマにより包装フイルムに被包して縦シーラの溶着および横シーラの溶着溶断により前記被包装物の縦方向寸法毎に対応して前記包装フイルムの重合部を含む夫々異なる所定包袋長の三方シール包袋を形成するにあたり、
前記被包装物の始端を前記フォーマ上にその所定位置で載置することにより被包装物を載置していることを検出して被包装物載置信号を発生し、
前記被包装物載置信号が発生されているとき包装開始を行って包装開始信号を発生し、
前記被包装物が前記所定位置から前記縦シーラに向って搬送されるとき前記被包装物の終端を検出して被包装物終端信号を発生し、
前記縦シーラを前記包装開始信号により駆動し、前記被包装物終端信号の受信によりDとCの分だけ駆動した後停止させ、
前記横シーラを前記包装開始信号および前記被包装物終端信号間の時間から演算された下式を実質的に満足する移動量だけ縦方向に移動させ、
Mv−|Lp−{Sp・t+D+C}N+D/2|=0
(なお、Mvは前記移動量、Lpは前記所定位置および前記横シーラ間の縦方向距離、Spはライン速度、tは前記包装開始信号および前記被包装物終端信号間の時間、Cは前記所定位置および前記被包装物の検出位置間の縦方向距離、Dは前記重合部で、D=L−d、Lは前記三方シール包袋の縦方向包袋長、dは前記被包装物の縦方向寸法、Nは2以上の正の整数である。)
前記縦シーラが停止している期間に前記横シーラを1横シールサイクルだけ駆動し、前記縦シーラが駆動されている期間に前記横シーラを停止させることを特徴とする三方シールフイルム包装方法。 - 縦方向寸法が夫々異なる被包装物をフォーマにより包装フイルムに被包して縦シーラの溶着および横シーラの溶着溶断により前記被包装物の縦方向寸法毎に対応して前記包装フイルムの重合部を含む夫々異なる所定包袋長の三方シール包袋を形成するものであって、
前記被包装物の始端を前記フォーマ上にその所定位置で載置することにより被包装物を載置していることを検出して被包装物載置信号を発生し、前記被包装物が前記所定位置から前記縦シーラに向って搬送されるとき前記被包装物の終端を検出して被包装物終端信号を発生するセンサと、
前記被包装物載置信号が発生されているとき包装開始を行って包装開始信号を発生する包装開始釦と、
前記縦シーラを前記包装開始信号により駆動し、前記被包装物終端信号の受信によりDとCの分だけ駆動した後停止させる縦シーラ駆動手段と、
前記横シーラを前記包装開始信号および前記被包装物終端信号間の時間から演算された下式を実質的に満足する移動量だけ縦方向に移動させる横シーラ移動手段と、
Mv−|Lp−{Sp・t+D+C}N+D/2|=0
(なお、Mvは前記移動量、Lpは前記所定位置および前記横シーラ間の縦方向距離、Spはライン速度、tは前記包装開始信号および前記被包装物終端信号間の時間、Cは前記所定位置および前記被包装物の検出位置間の縦方向距離、Dは前記重合部で、D=L−d、Lは前記三方シール包袋の縦方向包袋長、dは前記被包装物の縦方向寸法、Nは2以上の正の整数である。)
前記縦シーラが停止している期間に前記横シーラを1横シールサイクルだけ駆動し、前記縦シーラが駆動されている期間に前記横シーラを停止させる横シーラ駆動手段とを備えることを特徴とする三方シールフイルム包装機。
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---|---|---|---|
JP10953796A JP3816577B2 (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 三方シールフイルム包装方法および包装機 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP10953796A JP3816577B2 (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 三方シールフイルム包装方法および包装機 |
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JPH09295604A JPH09295604A (ja) | 1997-11-18 |
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Family Applications (1)
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JP10953796A Expired - Lifetime JP3816577B2 (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 三方シールフイルム包装方法および包装機 |
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-
1996
- 1996-04-30 JP JP10953796A patent/JP3816577B2/ja not_active Expired - Lifetime
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