JPH0754789B2 - アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液 - Google Patents
アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液Info
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- JPH0754789B2 JPH0754789B2 JP62055700A JP5570087A JPH0754789B2 JP H0754789 B2 JPH0754789 B2 JP H0754789B2 JP 62055700 A JP62055700 A JP 62055700A JP 5570087 A JP5570087 A JP 5570087A JP H0754789 B2 JPH0754789 B2 JP H0754789B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はアルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液に
関するものである。
関するものである。
従来の技術 従来、アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液（以
下電解液という）としてはエチレングリコールを主体と
した溶媒にアジピン酸またはその塩を溶解した電解液が
多用されている。
下電解液という）としてはエチレングリコールを主体と
した溶媒にアジピン酸またはその塩を溶解した電解液が
多用されている。
発明の解決しようとする問題点 近年、アルミニウム電解コンデンサの小型化、高信頼化
に伴い、電解液としては比抵抗が低く、広温度で安定な
電解液が要求されている。比抵抗を低くするために、従
来電解液中の水分の配合比を増大したり、あるいは溶質
量を増大したものがあるが、水の配合比を増大すると高
温度雰囲気下における信頼性が著しく低下する。また、
溶質量を増大させると静電溶量や損失の低温特性が悪化
するなどの問題があった。
に伴い、電解液としては比抵抗が低く、広温度で安定な
電解液が要求されている。比抵抗を低くするために、従
来電解液中の水分の配合比を増大したり、あるいは溶質
量を増大したものがあるが、水の配合比を増大すると高
温度雰囲気下における信頼性が著しく低下する。また、
溶質量を増大させると静電溶量や損失の低温特性が悪化
するなどの問題があった。
問題点を解決するための手段 本発明は、上述の問題点を解決するため、酸アミドとエ
チレングリコールとからなる混合溶媒に、フタル酸モノ
メチルアンモニウム塩、ジメチルアンモニウム塩、もし
くはトリメチルアンモニウム塩のうち１種または２種以
上を溶解したことを特徴とする電解液である。
チレングリコールとからなる混合溶媒に、フタル酸モノ
メチルアンモニウム塩、ジメチルアンモニウム塩、もし
くはトリメチルアンモニウム塩のうち１種または２種以
上を溶解したことを特徴とする電解液である。
作用 本発明に係わる電解液は溶質の溶解度が著しく高く、比
抵抗が極めて低くなる。また、低温においても溶質の析
出がなく、溶媒の粘度変化も著しく小さいため、アルミ
ニウム電解コンデンサの静電容量や損失の低温特性も著
しく向上する。
抵抗が極めて低くなる。また、低温においても溶質の析
出がなく、溶媒の粘度変化も著しく小さいため、アルミ
ニウム電解コンデンサの静電容量や損失の低温特性も著
しく向上する。
実施例 以下、本発明の実施例について説明する。
第１表は電解液組成と温度０℃および−55℃における電
解液の比抵抗値およびpH値を示す。
解液の比抵抗値およびpH値を示す。
そして上記フタル酸のアルキルアンモニウム塩の実施例
として用いた溶質の薬品名および構造式は下記のもので
ある。
として用いた溶質の薬品名および構造式は下記のもので
ある。
（イ）フタル酸モノメチルアンモニウム （ロ）フタル酸ジメチルアンモニウム （ハ）フタル酸トリメチルアンモニウム （ニ）フタル酸テトラメチルアンモニウム 第１表から明らかなように、本発明に係わる電解液は従
来の電解液に比べ低い比抵抗値を有し、低温においても
極めて低い比抵抗値を与えている。
来の電解液に比べ低い比抵抗値を有し、低温においても
極めて低い比抵抗値を与えている。
また、第２表は、第１表に示す電解液を用いて製作した
定格10WV、100μＦの電解コンデンサの静電容量および
損失角の正接の温度変化特性を示し、本発明の電解液試
料記号A,B,Cは従来品の電解液Ｄに比較して低温におけ
る電解コンデンサ特性が著しく改善されている。
定格10WV、100μＦの電解コンデンサの静電容量および
損失角の正接の温度変化特性を示し、本発明の電解液試
料記号A,B,Cは従来品の電解液Ｄに比較して低温におけ
る電解コンデンサ特性が著しく改善されている。
第３表は第２表で用いた電解コンデンサと同様に製作し
た定格10WV、100μＦの電解コンデンサを105℃で定格電
圧印加の高温負荷試験を行った結果を示す。なお、漏れ
電流は定格電圧印加１分後の値を示し、各々の特性値は
試料数20個の平均値である。
た定格10WV、100μＦの電解コンデンサを105℃で定格電
圧印加の高温負荷試験を行った結果を示す。なお、漏れ
電流は定格電圧印加１分後の値を示し、各々の特性値は
試料数20個の平均値である。
第３表から判るように電解液A,B,Cを用いた本発明に係
る電解コンデンサは高温負荷試験においても、容量変化
率や損失変化が小さく、優れた耐久性を与える。
る電解コンデンサは高温負荷試験においても、容量変化
率や損失変化が小さく、優れた耐久性を与える。
尚、上述の混合溶媒は酸アミド95〜20wt％とエチレング
リコール５〜80wt％からなることが好ましく、最適比は
前者が80wt％、後者が20wt％である。
リコール５〜80wt％からなることが好ましく、最適比は
前者が80wt％、後者が20wt％である。
エチレングリコール5wt％未満では高温負荷試験での特
性変化が大となり、80wt％を超えると低温での容量変化
率や損失変化が大きくなる。
性変化が大となり、80wt％を超えると低温での容量変化
率や損失変化が大きくなる。
また溶質の添加量は溶媒100gに対し5g以上が好ましく、
5g未満では比抵抗を十分に低下させることができない。
なお、添加量が飽和濃度を超えることは好ましくない。
5g未満では比抵抗を十分に低下させることができない。
なお、添加量が飽和濃度を超えることは好ましくない。
発明の効果 以上の結果から明らかなように、酸アミドとエチレング
リコールとからなる混合溶媒に、フタル酸モノメチルア
ンモニウム塩、ジメチルアンモニウム塩、若しくはトリ
メチルアンモニウム塩を溶媒したアルミニウム電解コン
デンサの駆動用電解液を用いた電解コンデンサは、広温
度範囲で優れた特性を示し、かつ信頼性を著しく向上さ
せることができ、工業的ならびに実用的価値の大なるも
のである。
リコールとからなる混合溶媒に、フタル酸モノメチルア
ンモニウム塩、ジメチルアンモニウム塩、若しくはトリ
メチルアンモニウム塩を溶媒したアルミニウム電解コン
デンサの駆動用電解液を用いた電解コンデンサは、広温
度範囲で優れた特性を示し、かつ信頼性を著しく向上さ
せることができ、工業的ならびに実用的価値の大なるも
のである。
Claims (4)
- 【請求項１】酸アミドとエチレングリコールからなる混
合溶媒に、フタル酸のモノメチルアンモニウム塩、ジメ
チルアンモニウム塩、若しくはトリメチルアンモニウム
塩のうち１種または２種以上を溶解したことを特徴とす
るアルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液。 - 【請求項２】上記混合溶媒は、酸アミド95〜20wt％とエ
チレングリコール５〜80wt％からなることを特徴とする
特許請求の範囲第１項記載のアルミニウム電解コンデン
サの駆動用電解液。 - 【請求項３】上記酸アミドがN,N−ジメチルホルムアミ
ド、Ｎ−メチルホルムアミド、Ｎ、Ｎ−ジエチルホルム
アミド、Ｎ−エチルホルムアミド、Ｎ、Ｎ−ジメチルア
セトアミド、Ｎ−メチルアセトアミド、Ｎ、Ｎ−ジエチ
ルアセトアミド、Ｎ−エチルアセトアミドからなること
を特徴とする特許請求の範囲第１項または第２項記載の
アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液。 - 【請求項４】上記フタル酸のモノメチルアンモニウム
塩、ジメチルアンモニウム塩、若しくはトリメチルアン
モニウム塩のうち１種または２種以上を組合せた全量が
混合溶媒100gに対し、5g以上存在することを特徴とする
特許請求の範囲第１項記載のアルミニウム電解コンデン
サの駆動用電解液。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62055700A JPH0754789B2 (ja) | 1987-03-11 | 1987-03-11 | アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62055700A JPH0754789B2 (ja) | 1987-03-11 | 1987-03-11 | アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63222414A JPS63222414A (ja) | 1988-09-16 |
| JPH0754789B2 true JPH0754789B2 (ja) | 1995-06-07 |
Family
ID=13006170
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62055700A Expired - Fee Related JPH0754789B2 (ja) | 1987-03-11 | 1987-03-11 | アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0754789B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6369213A (ja) * | 1986-09-11 | 1988-03-29 | 旭硝子株式会社 | 電解コンデンサ |
-
1987
- 1987-03-11 JP JP62055700A patent/JPH0754789B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63222414A (ja) | 1988-09-16 |
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Legal Events
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