JP2627624B2 - 電解コンデンサの駆動用電解液 - Google Patents
電解コンデンサの駆動用電解液Info
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- JP2627624B2 JP2627624B2 JP62256667A JP25666787A JP2627624B2 JP 2627624 B2 JP2627624 B2 JP 2627624B2 JP 62256667 A JP62256667 A JP 62256667A JP 25666787 A JP25666787 A JP 25666787A JP 2627624 B2 JP2627624 B2 JP 2627624B2
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- electrolytic solution
- acid
- electrolytic capacitors
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Description
【発明の詳細な説明】 本発明は電解コンデンサの駆動用電解液（以下電解液
という）に関するものである。
という）に関するものである。
従来の技術 従来、電解液としてはエチレングリコールを主体とし
た溶媒にアジピン酸塩を溶解した電解液が多用されてい
た。
た溶媒にアジピン酸塩を溶解した電解液が多用されてい
た。
発明が解決しようとする問題点 近年、アルミニウム電解コンデンサの低インピーダン
ス化、小形化、高信頼化に伴い、電解液としては比抵抗
が低く広温度で安定な電解液が要求されている。エチレ
ングリコールを主体とした溶媒にアジピン酸塩を溶解し
た電解液においては比抵抗を低くするために、従来電解
液中の水分の配合比を増大したり、あるいは溶質量を増
大したものがあるが、水の配合比を増大すると高温度雰
囲気下における信頼性が著しく低下する。溶質量を増大
させると静電容量や損失の低温特性が悪化するなどの問
題があった。さらにエチレングリコールの低温における
粘度の増大により種々検討しても、使用温度範囲として
は−40℃が実用上の下限であった。
ス化、小形化、高信頼化に伴い、電解液としては比抵抗
が低く広温度で安定な電解液が要求されている。エチレ
ングリコールを主体とした溶媒にアジピン酸塩を溶解し
た電解液においては比抵抗を低くするために、従来電解
液中の水分の配合比を増大したり、あるいは溶質量を増
大したものがあるが、水の配合比を増大すると高温度雰
囲気下における信頼性が著しく低下する。溶質量を増大
させると静電容量や損失の低温特性が悪化するなどの問
題があった。さらにエチレングリコールの低温における
粘度の増大により種々検討しても、使用温度範囲として
は−40℃が実用上の下限であった。
問題点を解決するための手段 本発明の電解液は、γ−ブチロラクトンを主成分とす
る有機質溶媒に、カルボン酸アルキルアンモニウムを溶
質として溶解したものである。ここで、上記有機質溶媒
は、γ−ブチロラクトン単独、またはこれに若干量の他
の有機質溶媒を加えたものであるが、水は加えない。ま
た、溶質であるカルボン酸アルキルアンモニウム塩は、
フタル酸、マレイン酸またはレゾルシン酸のモノメチル
ジエチルアンモニウム塩またはジメチルモノエチルアン
モニウム塩である。
る有機質溶媒に、カルボン酸アルキルアンモニウムを溶
質として溶解したものである。ここで、上記有機質溶媒
は、γ−ブチロラクトン単独、またはこれに若干量の他
の有機質溶媒を加えたものであるが、水は加えない。ま
た、溶質であるカルボン酸アルキルアンモニウム塩は、
フタル酸、マレイン酸またはレゾルシン酸のモノメチル
ジエチルアンモニウム塩またはジメチルモノエチルアン
モニウム塩である。
作用 γ−ブチロラクトンは溶質を溶解する性能が高く、結
合の極性が大きいために特に水を加えなくても十分なイ
オン解離を起こさせることができ、かつ低温での粘度変
化も極めて小さく、上述のフタル酸、マレイン酸または
レゾルシン酸のモノメチルジエチルアンモニウム塩また
はジメチルモノエチルアンモニウム塩は、γ−ブチロラ
クトン中で特に良好にイオン解離をする。
合の極性が大きいために特に水を加えなくても十分なイ
オン解離を起こさせることができ、かつ低温での粘度変
化も極めて小さく、上述のフタル酸、マレイン酸または
レゾルシン酸のモノメチルジエチルアンモニウム塩また
はジメチルモノエチルアンモニウム塩は、γ−ブチロラ
クトン中で特に良好にイオン解離をする。
その結果、本発明による電解液は、比抵抗が極めて低
く、低温における溶質の析出がなく、低温における粘度
変化も著しく少ないため、アルミニウム電解コンデンサ
の静電容量や損失の低温特性を大幅に向上させることが
できる。
く、低温における溶質の析出がなく、低温における粘度
変化も著しく少ないため、アルミニウム電解コンデンサ
の静電容量や損失の低温特性を大幅に向上させることが
できる。
実施例 以下、本発明の実施例について説明する。
第１表は電解液組成と温度30℃および−55℃における
電解液の比抵抗値を示す。
電解液の比抵抗値を示す。
第１表から明らかなように、本発明に係わる電解液は
従来の電解液に比べ低い比抵抗値を有し、低温において
も極めて低い比抵抗値を与えている。
従来の電解液に比べ低い比抵抗値を有し、低温において
も極めて低い比抵抗値を与えている。
第２表は、第１表に示す電解液を用いて試作した定格
10WV、100μＦのコンデンサの温度特性を示す。
10WV、100μＦのコンデンサの温度特性を示す。
第２表から電解液Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄを用いた本発明品は
低温において電解液Ｅを用いた従来品に比較して著しく
特性が改善されている。
低温において電解液Ｅを用いた従来品に比較して著しく
特性が改善されている。
第３表は第１表に示す電解液で上述と同じコンデンサ
を試作し105℃で定格電圧印加の高温負荷試験を行った
結果を示す。漏れ電流は定格電圧印加１分後の値を示
す。各々の特性値は試料数20個の平均値である。
を試作し105℃で定格電圧印加の高温負荷試験を行った
結果を示す。漏れ電流は定格電圧印加１分後の値を示
す。各々の特性値は試料数20個の平均値である。
第３表から判るように電解液Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄを用いた
本発明のコンデンサは高温負荷試験においても、容量変
化率や損失変化が小さく、優れた耐久性を与える。
本発明のコンデンサは高温負荷試験においても、容量変
化率や損失変化が小さく、優れた耐久性を与える。
また溶質の添加量は溶媒100gに対し5g以上が好まし
く、5g未満では比抵抗を充分に低下させることができな
い。なお、添加量が飽和濃度を超えることは好ましくな
い。
く、5g未満では比抵抗を充分に低下させることができな
い。なお、添加量が飽和濃度を超えることは好ましくな
い。
発明の効果 以上のように、本発明による電解液は、γ−ブチロラ
クトンを主成分とする有機質溶媒に、フタル酸、マレイ
ン酸、またはレゾルシン酸のモノメチルジエチルアンモ
ニウム塩またはジメチルモノエチルアンモニウム塩を溶
質として加えたことにより、アルミニウム電解コンデン
サの特に低温での特性を改善して、広い温度範囲にわた
って良好に動作する電解コンデンサの実現に貢献するも
のである。
クトンを主成分とする有機質溶媒に、フタル酸、マレイ
ン酸、またはレゾルシン酸のモノメチルジエチルアンモ
ニウム塩またはジメチルモノエチルアンモニウム塩を溶
質として加えたことにより、アルミニウム電解コンデン
サの特に低温での特性を改善して、広い温度範囲にわた
って良好に動作する電解コンデンサの実現に貢献するも
のである。
Claims (2)
- 【請求項１】γ−ブチロラクトンを主成分とする有機質
溶媒に、カルボン酸のアルキルアンモニウム塩を溶解し
てなり、上記カルボン酸はフタル酸、マレイン酸または
レゾルシン酸であり、上記アルキルアンモニウムはモノ
メチルジエチルアンモニウムまたはジメチルモノエチル
アンモニウムであることを特徴とする電解コンデンサの
駆動用電解液。 - 【請求項２】上記カルボン酸アルキルアンモニウム塩
は、上記溶媒100gに対し5g以上溶解されることを特徴と
する特許請求の範囲第１項記載の電解コンデンサの駆動
用電解液。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62256667A JP2627624B2 (ja) | 1987-10-12 | 1987-10-12 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62256667A JP2627624B2 (ja) | 1987-10-12 | 1987-10-12 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0198211A JPH0198211A (ja) | 1989-04-17 |
| JP2627624B2 true JP2627624B2 (ja) | 1997-07-09 |
Family
ID=17295796
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62256667A Expired - Fee Related JP2627624B2 (ja) | 1987-10-12 | 1987-10-12 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2627624B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2906011B2 (ja) * | 1993-04-26 | 1999-06-14 | エルナー株式会社 | アルミニウム電解コンデンサおよびアルミニウム電解コンデンサ駆動用電解液 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS617617A (ja) * | 1984-06-21 | 1986-01-14 | エルナ−株式会社 | 電解コンデンサ駆動用電解液 |
| JPS6437822A (en) * | 1987-08-04 | 1989-02-08 | Asahi Glass Co Ltd | Electrolytic capacitor |
-
1987
- 1987-10-12 JP JP62256667A patent/JP2627624B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0198211A (ja) | 1989-04-17 |
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Legal Events
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