JPH0754015Y2

JPH0754015Y2 - サンルーフの案内支持部の構造

Info

Publication number: JPH0754015Y2
Application number: JP1989093360U
Authority: JP
Inventors: 信孝池田
Original assignee: Daihatsu Motor Co Ltd
Current assignee: Daihatsu Motor Co Ltd
Priority date: 1989-08-07
Filing date: 1989-08-07
Publication date: 1995-12-13
Anticipated expiration: 2004-08-07
Also published as: JPH0333717U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案はサンルーフを備えた自動車においてサンルーフ
をスライド可能に案内支持するサンルーフの案内支持部
の構造に関するものである。

（従来の技術）前後スライド動が可能なサンルーフによってルーフ開口
部を開閉できるサンルーフ付自動車は、特開昭63-24272
0号公報などで広く知られているように、ルーフ開口部
の両側部に前後方向に配設したフロントレールによりフ
ロント側のルーフレールを構成すると共に、ルーフ部の
ルーフ開口部後方部位に配設したリヤレールによりリヤ
側のルーフレールを構成し、これらルーフレールによ
り、前記サンルーフを夫々の支持アームを介して前後ス
ライド可能に案内支持している。

（考案が解決しようとする課題）しかし上記従来例では、フロント側のルーフレールを個
別にルーフ部に取付ける構造となっており、フロント側
における構成部材のアセンブリ化が図られていないた
め、作業能率の向上が困難であるという問題がある。

アセンブリ化を阻む要因は、左右両側のルーフレールを
アセンブリ化したアセンブリ体は、ルーフレールのルー
フ開口両側部に対する間隔寸法を正確に出してルーフ開
口部に組付けることが困難であるからである。アセンブ
リ体のハウジング部材に剛性の高い撓みの少ないものを
用いることが、重量化を避けるために困難であることも
起因している。

両者の間隔寸法が正確でないと、リフトアップ状態にお
いてスライド動するときサンルーフの一方の側部と開口
部後方に位置するルーフ部の一方の側面との間隔寸法が
不足して干渉するという問題があり、又この事態を回避
するためにはリフトアップ量を多めに設定しなければな
らないという無駄も生じる。又ルーフ開口部の閉切時に
サンルーフ両側部のウエザストリップに対する圧接力に
バラ付きが生じるという問題もある。

本考案は上記従来例に鑑み、上記問題点を解消してルー
フレールのアセンブリ化を実現することができるサンル
ーフの案内支持部の構造を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段）本考案は上記目的を達成するため、車体ルーフにルーフ
開口部が設けられ、このルーフ開口部を覆うサンルーフ
が、ルーフ開口部の両側縁に沿って設けられたルーフレ
ールによって案内され、かつ前記サンルーフが、ルーフ
開口部閉蓋位置とその後方の車体ルーフ後部閉蓋位置と
の間で移動可能で、ルーフ開口部閉蓋位置から車体ルー
フ後部閉蓋位置に移動するときリフトアップするように
構成されたものにおいて、サンルーフをその横断面形状
が車体ルーフ後部の横断面形状に沿うよう両側部が彎曲
して垂下する形状に形成し、かつ前記ルーフレールを枠
状のハウジングの両側部に組付けてなるアセンブリ体
を、ルーフ開口部に組付け、前記アセンブリ体の両側面
の夫々に当接する位置決め部を前記ルーフ開口部の両側
部に設けたことを特徴とする。

（作用）上記構成において、ルーフ開口部の両側部に設けた位置
決め部がアセンブリ体の両側面に当接することにより、
ルーフレールの前記側部に対する位置決めを直接ルーフ
基準に基いて行うことができるので、前記アセンブリ体
によって案内支持されるサンルーフのルーフ部に対する
取付位置を正確に設定することができる。

この結果、サンルーフのリフトアップ量を必要最小限に
抑えても、リフトアップ状態においてスライド動すると
きのサンルーフ両側部と開口部後方に位置する車体ルー
フ後部の両側面との干渉を避けることができると共に、
ルーフ開口部の閉切時にサンルーフ両側部のウエザスト
リップに対する圧接力を均等にして、サンルーフの閉切
時の動作を軽快に行うことができる。

又サンルーフの案内支持部をアセンブリ化しても、上記
のようにサンルーフのルーフ部に対する取付位置を正確
に設定することができるので、アセンブリ化による効
果、すなわち案内支持部をルーフ部に組付ける際の作業
性を向上させるという効果を得ることができる。

（実施例）本考案の実施例を、第１図ないし第３図に基き説明す
る。

第２図に示すように、車体ルーフ部１の前後方向略中央
に、前記ルーフ部１から車体の両側部に向って大きく回
り込んだルーフ開口部２が設けられている。３はこの開
口部２を開閉するガラス製のサンルーフである。開口部
２の周縁部には枠形状のハウジング４が取付けられてい
る。前記サンルーフ３は、ルーフ開口部２の両側縁に沿
って設けられルーフレール７、７及びルーフ開口部２の
後方に位置する車体ルーフ後部上に設けられたリヤレー
ル34、34によって案内され、かつサンルーフ３が、ルー
フ開口部閉蓋位置と車体ルーフ後部閉蓋位置との間で移
動可能で、ルーフ開口部閉蓋位置から車体ルーフ後部閉
蓋位置に移動するときリフトアップするように構成され
ている。又サンルーフ３は、その横断面形状が車体ルー
フ後部の横断面形状に沿うよう両側部が彎曲して垂下す
る形状に形成されている。

ハウジング４の両側部は、第１図に示すように、ルーフ
サイドレール５に断面逆Ｌ字形のリテーナ６を介して組
付けられている。このハウジング４には、その両側部に
レール部（ルーフレール）７などサンルーフ３のフロン
ト部を案内支持するフロントスライド機構（案内支持
部）がアセンブリ化され、アセンブリ体Ａを構成してい
る。一方、ルーフ部１の各ルーフサイドパネル（ルーフ
開口側部）30には、前記アセンブリ体Ａをルーフ開口部
２にルーフ基準で組付けるための位置決めクランプ（位
置決め部）31が、第１図に示すように、前後２箇所に予
め取付けられている。

位置決めクランプ31は、第１図に示すように、前記ルー
フサイドパネル30に密着する取付部31aと、取付部31aか
ら車室内側に屈曲した後に車室外側に折返された当接部
31bとを備えており、アセンブリ体Ａがルーフ開口部２
に下方から押上げられる際、各レール部７の車室外側面
に弾接する形状となっている。尚、ルーフサイドパネル
30には、位置決めクランプ31の下端部に当接してこの位
置決めクランプ31の取付位置を設定する突出部30aが形
成されている。

前記レール部７は、レール本体18と、レール本体18の上
面部を覆うカバー部材19とからなる。レール本体18は押
出成形のアルミ製で、第１図に示すように、ボルト８及
びナット９によってハウジング４の側部と共に前記リテ
ーナ６に締結されている。カバー部材19は押出成形の合
成樹脂製で、前記レール本体18に装着されている。尚、
レール本体18及び前記側部のボルト孔又はリーフサイド
レール５のボルト孔は車幅方向の長孔に形成され、ハウ
ジング組付時のルーフサイドパネル30に対する車幅方向
の位置調整が可能である。

前記レール本体18は、第１図に示すように、サンルーフ
３のフロント部を支持するフロントアーム10のシュー15
を案内支持するためのフロントレール11の直線部11a
と、前記フロントアーム10を前後動させる摺動子12を案
内支持する駆動用レール13とを一体成形したものであ
る。レール本体18の前記駆動用レール13の下方部位に
は、前記摺動子13を前後動させるプッシュプル可能な有
歯ケーブル22の挿通孔23が設けられている。この有歯ケ
ーブル22は開口部２の後方部位に配設されたモータ24
（第２図参照）によって前後方向に駆動される。尚、前
記フロントレール11の下向きに曲った屈曲部11bは、第
３図に示すように、前記レール本体18とは別部材である
断面コ字状のレール部材を前記直線部11aに滑らかに接
続されている。

フロントアーム10は、第３図に示すように縦長のプレー
ト形状をなし、上端部にサンルーフ３を取付けるための
ボルト孔14を備え、下端部の車室外側面部には前記フロ
ントレール11内を摺動可能な合成樹脂製のシュー15がピ
ン28で回動可能に取付けられている。フロントアーム10
は前記ボルト孔14において締結された弯曲形状のホルダ
16（第１図参照）を介してサンルーフ３に取付けられ、
前記ホルダ16が取付けられている箇所をホルダカバー17
で覆われている。

フロントアーム10と前記摺動子12とは、リンク25によっ
て前後方向に連結されている。リンク25の後端部は、摺
動子12とその車室外側面部に一体化された補助部材26と
の間に挟まれた状態でピン27によって前記摺動子12に枢
支されている。リンク25の前端部は、フロントアーム10
の下端部にピン28によって枢支されている。尚、このピ
ン28は前記シュー15の支持も兼用している。

尚、第２図において、32はルーフ開口部の周縁部に取付
つけられたウエザストリップ、34はサンルーフ３のリヤ
部を案内支持するリヤスライド機構の構成部材であるリ
ヤレール、44はリヤレール34の後端面をカバーするガー
ニッシュである。

以上のように構成されたサンルーフの案内支持部の構造
において、アセンブリ体Ａのルーフ開口部２への組付作
業について説明する。

両レール部７の車室外側面の間の寸法Ｂが、第１図仮想
線で示すように、左右両側の位置決めクランプ31の間の
寸法Ｃよりも大きい場合（Ｂ≧Ｃ）、ルーフ開口部２に
対してアセンブリ体Ａを下方から押上げると、レール部
７は位置決めクランプ31によって車室内側に押動され、
ハウジング４自体の撓みを利用して前記寸法Ｂを所定値
に合わせることができ、両レール部７の各ルーフサイド
パネル30に対する位置決めをルーフ基準で正確に行うこ
とができる。

Ｂ＜Ｃの場合は両側のレール部７を位置決めクランプ31
に当接するまで車室外側に向けて拡げ、前記位置決めを
正確に行うことができる。

本考案は上記実施例に示す外、種々の態様に構成するこ
とができる。例えば上記実施例では位置決め部をルーフ
開口部の各側部に前後２箇所設けているが、位置決め部
の配設数は任意である。又上記実施例ではルーフレール
の外側面に位置決め部を当接させているが、ハウジング
部材など外の部材に当接させるように構成することがで
きる。尚、位置決め部をルーフ開口部の両側部に一体形
成することができるのは勿論である。

（考案の効果）本考案は上記構成、作用を有し、ハウジングの両側に予
め組付けたルーフレールのルーフ開口両側部に対する位
置決めをルーフ基準で行うことができ、サンルーフを車
体ルーフ後部に対して正確な取付位置に取付けることが
できるので、サンルーフのリフトアップ量を必要最小限
に抑え、サンルーフの閉切時の動作を軽快に行うことが
できる。

又サンルーフの案内支持部をアセンブリ化することがで
き、案内支持部をルーフ部に組付ける際の作業性を向上
させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の縦断面図、第２図は全体構成
を示す分解斜視図、第３図はレール本体の側面図であ
る。２……ルーフ開口部３……サンルーフ４……ハウジング７……ルーフレール 30……ルーフ開口部の側部 31……位置決め部Ａ……アセンブリ体

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】車体ルーフにルーフ開口部が設けられ、こ
のルーフ開口部を覆うサンルーフが、ルーフ開口部の両
側縁に沿って設けられたルーフレールによって案内さ
れ、かつ前記サンルーフが、ルーフ開口部閉蓋位置とそ
の後方の車体ルーフ後部閉蓋位置との間で移動可能で、
ルーフ開口部閉蓋位置から車体ルーフ後部閉蓋位置に移
動するときリフトアップするように構成されたものにお
いて、サンルーフをその横断面形状が車体ルーフ後部の
横断面形状に沿うよう両側部が彎曲して垂下する形状に
形成し、かつ前記ルーフレールを枠状のハウジングの両
側部に組付けてなるアセンブリ体を、ルーフ開口部に組
付け、前記アセンブリ体の両側面の夫々に当接する位置
決め部を前記ルーフ開口部の両側部に設けたことを特徴
とするサンルーフの案内支持部の構造。