JPH0753874Y2 - 工具ホルダーにおける給油装置 - Google Patents

工具ホルダーにおける給油装置

Info

Publication number
JPH0753874Y2
JPH0753874Y2 JP7002893U JP7002893U JPH0753874Y2 JP H0753874 Y2 JPH0753874 Y2 JP H0753874Y2 JP 7002893 U JP7002893 U JP 7002893U JP 7002893 U JP7002893 U JP 7002893U JP H0753874 Y2 JPH0753874 Y2 JP H0753874Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotating
oil supply
oil
supply ring
ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7002893U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0740046U (ja
Inventor
治明 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Big Daishowa Seiki Co Ltd
Original Assignee
Big Daishowa Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Big Daishowa Seiki Co Ltd filed Critical Big Daishowa Seiki Co Ltd
Priority to JP7002893U priority Critical patent/JPH0753874Y2/ja
Publication of JPH0740046U publication Critical patent/JPH0740046U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0753874Y2 publication Critical patent/JPH0753874Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Jigs For Machine Tools (AREA)
  • Auxiliary Devices For Machine Tools (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、切削工具を工作機械の
スピンドルに装着するための工具ホルダーのうち、工作
機械側の送油路からオイルホール付回転切削工具に切削
油を供給する給油装置を備えた工具ホルダーに関する。
【0002】
【従来の技術】オイルホール付き回転切削工具は、オイ
ルホールに供給される切削油を刃先部より注出しつつ切
削を行わせることにより、刃先部の冷却と潤滑を図り、
切削工具の耐用寿命を延ばすと共に仕上げ面を良好にし
得る特徴がある。
【0003】従来のこの種工具ホルダーにおける給油装
置は、図9に示すように回転軸1を回転自在に支承する
非回転支持部材3に、工作機械側の給油台に着脱可能な
後述の油路接続具を一体的に設け、該油路接続具と非回
転支持部材3の各給油路6を通って回転軸に形成した工
具用供給路7に通油し、該供給路7より工具のオイルホ
ールに給油するようにしている。
【0004】この際に非回転状態の非回転支持部材3と
回転状態の回転軸1との相対界面部8を横断して給油通
路が形成されるため、その界面間から漏油するの阻止す
るために両者間に油密リング5を介装するようにしてい
る。
【0005】ところが長期の使用期間中に、外部から、
または切削油中に混入する切削粉等が上述の相対界面間
から油密リング5とこれが回転接触する回転軸1の外周
面との間に噛み込み、図8に二点鎖線Hで示すように油
密リング5が接触する回転軸の外周面に切削粉等の摺動
摩擦抵抗により窪みが発生して油密リングによる油密性
が破壊され、この窪みより切削油(クーラント)が漏出
して、該切削油が給油路を挟んで設けられる軸受部分
2,2に侵入して該軸受2,2を損傷する事故が多々発
生していた。
【0006】この難点を阻止するために、本件出願人
は、過去に図10に示すように回転軸1と、一対の軸受
2,2を介して該回転軸1を回転自在に支承する非回転
支持部材3との間の両軸受2,2間に取り替え可能なス
リーブ4を介装すると共に、非回転支持部材3とスリー
ブ4との間に油密リング5を介在させるようにした提案
をした。
【0007】上記の図10に示す構成であると、外部か
ら、または切削油中に混入する切削粉等が油密リング5
とこれが回転接触するスリーブ4の外周面との間に噛み
込み、油密リング5が接触するスリーブ4の外周面に切
削粉等の摺動摩擦抵抗により窪みが発生して油密リング
5による油密性が破壊された場合には、該スリーブ4を
回転軸1から取り外して交換するだけで、高価な回転軸
1を取り替える必要がなく、それだけ補修費用が安くな
るという利点がある。
【0008】しかしながら上記従来技術であると、非回
転支持部材3は軸受2,2で支持されると共に、前述の
油路接続具と一体的に形成されているため、スリーブ4
の交換時にこれらを全部分解して交換しなければなら
ず、また装着時はいちいち元の状態に組み込まなければ
ならず、その交換作業が非常に面倒であるという難点を
依然として有していた。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】従って、本考案は、使
用時の給油作用にはなんら支障をきたすことがなく、即
ち、非回転支持部材や油路接続具を分解することなく、
磨耗部分のみを交換することによって、使用に支障をき
たすことのない工具ホルダーにおける給油装置を提案す
ることを第1の目的とする。
【0010】また、本考案は、非回転給油リングが多少
摩耗しても、非回転支持部材や油路接続具を分解しなく
ても、使用に支障をきたすことのない工具ホルダーの給
油装置を提案することを第2の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る考案にあ
っては、工作機械のスピンドルに取り付けられる回転軸
10と、該回転軸10を回転可能に支持する非回転支持
部材11とを備えてなる工具ホルダーにおいて、該非回
転支持部材11に軸方向に隣り合って、回転軸10に設
けた工具用供給油路12に連通する非回転給油リング1
3を回転軸10に外嵌し、非回転給油リング13に回転
軸10側に突出するリップ13aを設け、該非回転給油
リング13と工作機械側の油路接続具14とを通油管1
5で接続して該油路接続具14の油路16と非回転給油
リング13の給油路17とを前記通油管15の通油路1
8を介して連通するようにした構成を採用するものであ
る。
【0012】請求項2に係る考案にあっては、非回転支
持部材11と非回転給油リング13との間にドレン22
を介在してなる請求項1記載の構成を採用するものであ
る。
【0013】請求項3に係る考案にあっては、前記ドレ
ン22は、非回転支持部材11と非回転給油リング13
とを別体に設け、両者間に介在する間隙22である請求
項2記載の構成を採用するものである。
【0014】請求項4に係る考案にあっては、前記非回
転給油リング13と回転軸10との間に取り外し可能な
スリーブ19を介在してなる請求項1記載の構成を採用
するものである。
【0015】請求項5に係る考案にあっては、前記非回
転給油リング13の内周面に一対のリップ13a,13
aを一体にまたは別体に突設し、該両リップ13a,1
3aを前記スリーブ19に密接してなる請求項4記載の
構成を採用するものである。
【0016】請求項6に係る考案にあっては、前記非回
転給油リング13は、硬質合成樹脂材または砲金材から
なる請求項3記載の構成を採用するものである。
【0017】請求項7に係る考案にあっては、前記ドレ
ン22は、非回転支持部材11と非回転給油リング13
とを一体的に設け、両者間に設けた通路22である請求
項2記載の構成を採用するものである。
【0018】請求項8に係る考案にあっては、前記非回
転給油リング13は、非回転支持部材11と一体的に形
成された外側カバー部分11aと該外側カバー部分11
aとは別体のもので、その内側に支持される非回転給油
リング部材13bとからなる請求項7記載の構成を採用
するものである。
【0019】請求項9に係る考案にあっては、前記非回
転給油リング部材13bは、硬質合成樹脂材または砲金
材からなる請求項8記載の構成を採用するものである。
【0020】請求項10に係る考案にあっては、非回転
支持部材11と非回転給油リング13とを別体に設ける
と共に、非回転給油リング13と工作機械側の油路接続
具14とをつなぐ通油管15を着脱可能に設けてなる請
求項3記載の構成を採用するものである。
【0021】請求項11に係る考案にあっては、非回転
支持部材11と非回転給油リング13とを別体に設ける
と共に、非回転給油リング13と工作機械側の油路接続
具14とをつなぐ通油管15を着脱可能に設け、且つ非
回転給油リング13と回転軸10との間に、回転軸10
と一体回転すると共に該回転軸10から取り外し可能な
スリーブ19を介在してなる請求項10記載の構成を採
用するものである。
【0022】請求項12に係る考案にあっては、前記ス
リーブ19と回転軸10との間に油密リング21を介在
してなる請求項11記載の構成を採用するものである。
【0023】請求項13に係る考案にあっては、非回転
給油リング13は前記通油管15を介して工作機械側の
油路接続具13に非回転状態に支持されてなる請求項3
記載の構成を採用するものである。
【0024】請求項14に係る考案にあっては、非回転
給油リング13は非回転支持部材11に係合手段38,
39によって係合して非回転状態に支持されてなる請求
項3記載の構成を採用するものである。
【0025】請求項15に係る考案によれば、非回転支
持部材11の一側半径方向突出部に形成されたシリンダ
ー部11Aに筒体44を軸方向に抜き差し可能に嵌合す
る共に、両者間に介在した係合部52,53によって筒
体44はシリンダー部11Aに対して周方向には回転し
ないように形成され、この筒体44に通油管15を介し
て非回転給油リング13に連通連結するようになってい
るため、非回転給油リング13を定位置に保持する保持
部材41を回転軸10から取り外すだけで、非回転給油
リング13、スリーブ19、通油管15及び筒体44を
回転軸10及びシリンダー部11Aから軸方向に抜き出
すことができる。
【0026】請求項16に係る考案にあっては、非回転
給油支持部材11は、工作機械側に設けた給油台23に
接続することができる油路接続具14を一体的に備え、
油路接続具14は、該油路接続具14が給油台23に接
続されていないときには油路接続具14は回転軸10と
互いに規制しあって両者の相対回転を阻止すると共に、
油路接続具14が給油台23に接続されたときには油路
接続具14と回転軸10との互いの規制状態が開放され
て回転軸10の回転をゆるす相対回転規制手段31を具
備してなる請求項1記載の構成を採用するものである。
【0027】
【作用】請求項1に係る考案によれば、工作機械のスピ
ンドル48に回転軸10が取り付けられ、非回転支持部
材11を非回転状態に支持する油路接続具14が工作機
械側の給油台23に接続されることによって回転軸10
は該非回転支持部材11によって回転自在に支承され、
非回転給油リング13は非回転支持部材11に支持さ
れ、または係合して、あるいは通油管15を介して油路
接続具14に規制されて非回転状態に支持され、これよ
って非回転給油リング13の給油路17は通油管15の
通油路18及び油路接続具14の油路16とに回転軸1
0の回転に係わらず常時連通状態にあり、従って油路接
続具14が上記給油台23に接続されることによって給
油台23からの切削油(クーラント)は油路接続具14
の油路16、通油管15の通油路18、非回転給油リン
グ13の給油路17及び回転軸10の工具用供給油路1
2を通って工具Tのオイルホールhに給油されることに
なる。
【0028】長期間の使用により非回転給油リング13
が磨耗したとき、例えば非回転給油リング13が硬質樹
脂で形成され、スリーブ19の側面に接する非回転給油
リング13の内周面が磨耗して、両者間の油密性が若干
失われてた場合には非回転給油リング13のみを交換す
ればよい。
【0029】従って、回転軸10を支承する非回転支持
部材11またはこれに一体形成される油路接続具14は
回転軸10から分解する必要がない。
【0030】また非回転給油リング13にはリップ13
aが回転軸10側に向かって突設されているため、リッ
プ13aにクーラントの圧力が負荷すれば、該リップ1
3aがその圧力によってスリーブ19の側面に密接して
両者間の油密性を一層強力に維持することができる。
【0031】請求項2に係る考案によれば、非回転支持
部材11と非回転給油リング13との間には油排出用ド
レン22を介在しているため、非回転給油リング13と
回転軸10との間から漏出した切削油は、非回転支持部
材11の軸受部分25に至る前にドレン22から外部に
排出され、該軸受部分25に侵入することがない。
【0032】請求項3に係る考案によれば、長期間の使
用により非回転給油リング13が磨耗して回転軸10と
非回転給油リング13との油密性が若干失われてた場合
にも非回転支持部材11と非回転給油リング13との間
にはドレン用間隙22を介在しているため、非回転給油
リング13と回転軸10との間から漏出した切削油は、
非回転支持部材11の軸受部分に至る前にドレン用間隙
22から外部に排出され、該軸受部分25に侵入するこ
とがないと共に、非回転給油リング13は非回転支持部
材11と別体に設けられているため、非回転給油リング
13の材質を非回転支持部材11と変えて自由に選定す
ることができ、例えば硬質合成樹脂材や回転軸10と異
質の例えば砲金材によって形成することができる。
【0033】請求項4に係る考案によれば、非回転給油
リング13と回転軸10との間に取り外し可能なスリー
ブ19を介在してなるため、長期間の使用中にスリーブ
19が摩耗すれば該スリーブのみを回転軸10から取り
外して新しいスリーブと交換すればよい。
【0034】請求項5に係る考案によれば、非回転給油
リング13の内周面に一対のリップ13a,13aを突
設し、該両リップ13a,13aが前記スリーブ19に
密接するようになっているため、両者間の油密性を確保
することができると共に、非回転給油リング13の内周
面側に給油されるクーラントの圧力によって両リップ1
3a,13aが弾性変形してスリーブ19に強力に密接
することになり、このために両者間の油密性を一層高め
ることができる。
【0035】請求項6に係る考案によれば、非回転支持
部材11とは別体の前記非回転給油リング13は、硬質
合成樹脂材または砲金材によって形成されてなるため、
加工が容易であり、且つ安価に製作することができ、ま
た摩擦係数の小さな材料を選定することができるから、
比較的長期間にわたって安定して使用することができる
と共に高速回転が可能である。
【0036】請求項7に係る考案によれば、長期間の使
用により非回転給油リング13が磨耗して回転軸10と
非回転給油リング13との油密性が若干失われてた場合
にも非回転支持部材11と非回転給油リング13との間
にはドレン用通路22を介在しているため、非回転給油
リング13と回転軸10との間から漏出した切削油は、
非回転支持部材11の軸受部分25に至る前にドレン用
通路22から外部に排出され、該軸受部分25に侵入す
ることがないと共に、非回転給油リング13は非回転支
持部材311と一体に設けられてなるため、非回転給油
リング13は非回転支持部材11に確実に支持され、ま
た構造も簡単である。
【0037】請求項8に係る考案によれば、前記非回転
給油リング13は、非回転支持部材11と一体的に形成
された外側カバー部分11aと、該外側カバー部分11
aとは別体のもので、その内側に支持される非回転給油
リング部材13aとによって形成されてなるため、回転
軸10と直接接触する非回転給油リング部材13aが摩
耗したときには非回転給油リング13全体を取り替える
必要がなく、単に非回転給油リング部材13aのみを交
換すればよいから安価につく。
【0038】請求項9に係る考案によれば、前記非回転
給油リング部材13aは、硬質合成樹脂材または砲金材
からなるため、加工が容易であり、且つ安価に製作する
ことができ、また摩擦係数の小さな材料を選定すること
ができるから、比較的長期間にわたって安定して使用す
ることができると共に高速回転が可能である。
【0039】請求項10に係る考案によれば、長期間の
使用により回転軸10の外周面と非回転給油リング13
との内周面との間に侵入する切削屑等によって非回転給
油リング13の内周面が磨耗して窪みが発生し、両者間
の油密性が失われて非回転給油リング13を交換する必
要がある場合には、着脱可能な通油管15を非回転給油
リング13または油路接続具14から脱出させた状態
で、非回転給油リング13を回転軸10の外周面に沿っ
て移動させその工具取付部24側から取り外すようにす
ればよい。
【0040】即ち、この場合には回転軸10を支承する
非回転支持部材11またはこれに一体形成される油路接
続具14は回転軸10から分解する必要は全くない。
【0041】請求項11に係る考案によれば、長期間の
使用によりスリーブ19の外周面と非回転給油リング1
3の内周面との間に侵入する切削屑等によってスリーブ
19の外周面が磨耗して窪みが発生し、両者間の油密性
が失われてスリーブ19を交換する必要がある場合に
は、着脱可能な通油管15を油路接続具14から脱出さ
せた状態で、非回転給油リング13と共にスリーブ19
を回転軸10の外周面に沿って移動させその工具取付部
24側から取り外すようにすればよい。
【0042】即ち、この場合にも回転軸10を支承する
非回転支持部材11及びこれに一体形成される油路接続
具14は回転軸10から分解する必要は全くない。
【0043】交換された新しいスリーブ19は、再び非
回転給油リング13と共に回転軸10の外周面に装着さ
れ、通油管15が油路接続具14に接続されるだけでよ
く、これによって一連の給油通路が形成される。
【0044】請求項12に係る考案によれば、スリーブ
19と回転軸10との間に油密リング21を介在してな
るため、軸受25側へのクーラントの侵入を確実に阻止
することができる。
【0045】請求項13に係る考案によれば、非回転給
油リング13は前記通油管15を介して工作機械側の油
路接続具13に非回転状態に支持されてなるため、該非
回転給油リング13を介して形成される一連の給油通路
が確実に維持される。
【0046】請求項14に係る考案によれば、非回転給
油リング13は非回転支持部材11に係合手段38,3
9によって係合して非回転状態に支持されてなるため、
該非回転給油リング13を介して形成される一連の給油
通路が確実に維持される。
【0047】請求項15に係る考案によれば、非回転支
持部材11の一側半径方向突出部に形成されたシリンダ
ー部11Aに筒体44を軸方向に抜き差し可能に嵌合す
る共に、シリンダー部11A側に設けた係合部52,5
3によって筒体44はシリンダー部11Aに対して周方
向には回転しないように形成され、この筒体44に通油
管15を介して非回転給油リング13に連通連結するよ
うになっているため、非回転給油リング13を定位置に
保持する保持部材41を回転軸10から取り外すだけ
で、非回転給油リング13、スリーブ19、通油管15
及び筒体44を回転軸10及びシリンダー部11Aから
軸方向に抜き出すことができる。
【0048】請求項16に係る考案によれば、非回転支
持部材11は、工作機械側に設けた給油台23に接続す
ることができる油路接続具14を一体的に備え、油路接
続具14は、該油路接続具14が給油台23に接続され
ていないときには油路接続具14は回転軸10と互いに
規制しあって両者の相対回転を阻止すると共に、油路接
続具14が給油台23に接続されたときには油路接続具
14と回転軸10との互いの規制状態が開放されて回転
軸10の回転をゆるす相対回転規制手段31,31を具
備してなるため、非回転支持部材11とこれと一体的の
油路接続具14とは、工作機械側のスピンドル48から
脱出されたときに、回転軸10と一体的な固定状態で、
スピンドル48からマガジンに動揺することなく搬送さ
れ、且つマガジンに正確に収容することができる。
【0049】
【実施例】図1は本考案の一実施例を示すもので、回転
軸10の一端側にマニピュレータ用把持部26と先細り
状のシャンク部27が同心状に形成され、他端部にはオ
イルホール付切削工具Tの取付部24が同心状に形成さ
れている。
【0050】回転軸10は軸受25を介して非回転支持
部材11に回転可能に支持され、非回転支持部材11の
一側半径方向突出部に形成されたシリンダー部11Aに
は、回り止め機構を兼ねた油路接続具14が取り付けら
れている。
【0051】この油路接続具14は、前記シリンダー部
11Aに回転軸10と平行な方向に摺動可能に内装され
且つシャンク部27のある側に突出する外筒28と、こ
の外筒28に軸方向伸縮自在に螺嵌する内筒29とから
構成され、外筒28の外端と内筒29に螺嵌されたロッ
クナット30との間には回り止め部材31が固定されて
いる。また前記内筒29の内部には、スプリング32a
と該スプリング32aによって筒口29aを閉塞するよ
うに付勢された球状弁体32bとから成る逆止弁32が
装着されている。前記外筒28は圧縮コイルスプリイグ
33によって外向きに付勢され、該コイルスフリング3
3は外筒28の端面34とシリンダー部11Aの底面と
の間に介装されている。このスプリング33の付勢力に
よって外向きに外筒28が押し出される結果、不使用状
態に於いては、回り止め部材31の遊端部がマニピュレ
ータ用把持部26に隣接して回転軸10に設けられた係
合溝35に嵌合し、回転軸10と非回転支持部材11と
を相対回転不能に係合するようになっている。なお、図
1は使用状態を示し、非回転支持部材11、即ち油路接
続具14と回転軸10との係合状態が解除されている状
態を示す。
【0052】一方、非回転支持部材11に隣り合って回
転軸10に非回転給油リング13が外嵌される。その取
付順序は、まず厚肉リング状の第1スリーブ19aを回
転軸10に外嵌して、非回転支持部材11の当板36の
側面に当てる。次にカラー状の第2スリーブ19bを回
転軸10に外嵌して第1スリーブ19aに当てる。この
状態で非回転給油リング13を第1スリーブ19a第2
スリーブ19bとにわたって外嵌し、しかるのち第3ス
リーブ19cを回転軸10に外嵌し、最後にナット41
を回転軸10にねじ込んで、非回転給油リング13の軸
方向への移動を阻止して回転軸10との相対回転のみ自
在に取り付けられる。なお第2のスリーブ19bは適宜
ビス19dによって回転軸10に直接に固着される。第
1〜第3スリーブ19a〜19cは、スリーブ19を形
成する。
【0053】非回転給油リング13は、図1〜図4に示
すように、その内周面に一対のリップ13a,13aが
突設され、回転軸10に外嵌される前は、図4に示すよ
うに一対のリップ13a,13aは互いの対向間隔が広
くなるよう外広がりになっており、これがスリーブ19
を介して回転軸10に外嵌されることによって、図3に
示すように一対のリップ13a,13aは、スリーブ1
9の第1スリーブ19aと第3スリーブ19cとの間に
挟まれて両リップ13a,13aの側面が第1及び第3
のスリーブ19a,19cの側面に密接するように弾性
変形するようになっている。
【0054】非回転給油リング13は、硬質のポリアセ
タール系樹脂、塩化ビニール、ABS樹脂、ナイロン、
四フッ化樹脂などの硬質合成樹脂材によって形成され、
その内周面側に突設された一対のリップ13a,13a
の側面がスリーブ19に接触して両者間の油密性を確保
するようになっている。そして非回転給油リング13の
内周面には環状の給油路17が形成され、該給油路17
に給油されるクーラントの圧力によって前記両リップ1
3a,13aは、図2に一点鎖線で示すように第1及び
第3スリーブ19a,19cの側壁側に撓み、両者間の
一層の油密性を確保することができるようになってい
る。
【0055】なお、非回転給油リング13は、図2に示
すように一対のリップ13a,13aを形成する部分1
3bをリング本体13cと別体に形成するようにしても
よい。この場合にはリング本体13cは鋼や鉄で形成し
てもよく、これに取り付けられる一対のリップ13a,
13aを形成する部分13bを前述の硬質合成樹脂で形
成することができる。
【0056】給油路17は、第2のスリーブ19bに設
けた通孔19eを介して回転軸10に設けた径方向の給
油路12に連通しており、また非回転給油リング13の
うち前記油路接続具14に面する側には通油管15が径
方向に突設され、該通油管15の先端部は油路接続具1
4のシリンダー部11Aに設けた接続孔45に接続され
る。
【0057】なお、非回転給油リング13の非回転状態
の維持は通油管15が油路接続具14に接続されること
によって非回転給油リング13が油路接続具14に規制
されてその回転を阻止するようになっている。
【0058】また図5に示すようにシリンダー部11
A、従って油路接続具14は非支持部材11とは別体に
形成されており、両者はボルト49,49によって一体
的に連結されるようになっている。従って非回転給油リ
ング13を回転軸10から分解するためには非回転給油
リング13を係止するナット41と、油路接続具14と
非回転支持部材11とを連結するボルト49とを外すこ
とによって油路接続具14は給油管15と共に、非回転
支持部材11から取り外すことができ、且つ非回転給油
リング13を第3のスリーブ19cと共に回転軸11か
ら抜き出すことが容易にできる。
【0059】また図5に示す構成に代えて図6に示す実
施例にあっては、非回転給油リング13に突設される通
油管15はばね43に付勢されて突出移動すると共に、
ばね43の付勢力に抗して後退するようになっている。
そしてばね43に付勢されて突出するときに油路接続具
14の油路16と接続するようになっている。図1の実
施例では油路接続具14のシリンダー部11Aに設けた
接続孔45に直接に接続するようになっているが、図5
に示すように油路接続具14のシリンダー部11Aの外
周側に油密的に嵌合する筒体44に設けた接続孔45に
通油管15の先端部が嵌合することによって油路接続具
14の油路16と接続するようにしてもよく、この筒体
44であればシリンダー部11Aの外周面を軸方向に移
動することが可能であるから通油管15の油路接続具1
4に対する周方向の取付位置を調整することができる利
点がある。
【0060】また図8に示すように、非回転支持部材1
1の一側半径方向突出部に形成されたシリンダー部11
Aに筒体44を軸方向に抜き差し可能に嵌合する共に、
シリンダー部11A側に設けたキー52に筒体44側に
設けたキー溝53を係嵌することによって筒体44はシ
リンダー部11Aに対して周方向には回転しないように
形成され、この筒体44に通油管15を介して非回転給
油リング13に連通連結するようになっている。なお、
筒体44とシリンダー部Aとの間に油密リングを介装す
るようにてもよい。
【0061】これによって、非回転給油リング13を定
位置に保持するナット41を回転軸10から取り外すだ
けで、非回転給油リング13、スリーブ19、通油管1
5及び筒体44を回転軸10及びシリンダー部11Aか
ら図8の矢印で示すように軸方向に抜き出すことができ
る。
【0062】このように非回転給油リング13を非回転
支持部材11に対して軸方向に隣り合って配設すること
によって軸受25,25に軸支される非回転支持部材1
1を回転時10から分解する必要がなく、これだけ分解
作業を迅速に行うことができる。
【0063】また図1に示す実施例にあっては、非回転
支持部材11と非回転給油リング13、正確には非回転
支持部材11と第1スリーブ19aとの間が直接に接触
しており、且つ第1スリーブ19と回転軸10との間に
は油密リング21が介在しているため、非回転給油リン
グ13からのクーラントが非回転支持部材11側に漏出
することがない。
【0064】また第1スリーブ19aと非回転給油リン
グ13との間からも漏油することがないが、不測に両者
間から漏油しても非回転給油リング13と非回転支持部
材11との間には大きな間隙22が設けられているから
漏油は該間隙22から外部に排出され、非回転支持部材
11側に侵入することがない。
【0065】また前記実施例は、非回転支持部材11に
対して非回転給油リング13を別体に独立して設けるも
のであるが、図7に示すように非回転支持部材11と非
回転給油リング13とを一体的に設けるようにしてもよ
い。即ち、非回転支持部材11を軸方向に延長して、該
延長部11aの内周側に非回転給油リング部材13bが
取り付けられてこれに一対のリップ13a,13aが突
設され、スリーブ19(19a,19b,19c)とナ
ット41によって非回転給油リング部材13aの軸方向
への移動を阻止して回転軸10との相対回転のみ自在に
取り付けるようにしてもよい。
【0066】また図1〜図6に示す実施例の非回転給油
リング13、または図7に示す非回転給油リング部材1
3aのように、該非回転給油リング13または非回転給
油リング部材13aの内周面が直接にスリーブ19に接
触するようになっているものに対しては、両者間の摩擦
をできるだけ軽減するために両者の材質を変えて、例え
ば非回転給油リング13の材質を回転軸10の材質であ
る鋼材に対して砲金材または硬質樹脂材で形成され、特
に加工上あるいは製作単価上から前述のように硬質合成
樹脂材が好ましい。
【0067】なお図示しないが、図1に示す非回転給油
リング13、または図8に示す非回転給油リング部材1
3aの内周面に油密リングを介在するようにしてもよ
い。
【0068】なお、スリーブ19は、一般の鋼板にクロ
ムメッキしたもの、焼入鋼や超硬材からなるもの、ある
いはこれらにセラミックスやチタンナイトライトをコー
テイングしたもの等のように、少なくとも表面が耐磨耗
性を有するものによって形成されることが好ましい。
【0069】またスリーブ19の内周面のうち軸受25
側には油密リング21が回転軸10の外周面に密接する
よう取り付けられ、非回転支持部材11には係合突起3
8が形成され(図6に示す)、該突起38は非回転給油
リング13に形成した係合凹部39に係合するようにな
っている。従って非回転給油リング13は非回転支持部
材11に係合して非回転状態が維持されるようになって
いる。
【0070】以上の構成から装置において、工具ホルダ
ーの使用途上においては、非回転支持部材11は回り止
めを兼ねた油路接続具14が、工作機械の固定部47
(図1)に設けられた給油台23に係止されることによ
って回り止め部材31がコイルスプリング33の付勢力
に抗して後退し、該部材31と回転軸10側の係合溝3
5との係合状態が解除され、回転軸10は回転自在に保
持される。従って回転軸10は非回転支持部材11に支
持された状態で、その先端の工具取付部24に取り付け
られた回転切削工具Tで所定の切削加工が行われる。
【0071】しかして給油台23の送油溝23aから送
り出される切削油(クーラント)は、逆止弁32を押し
開き、油路接続具14の油路16、通油管15の通油路
18、非回転給油リング13の給油路17を通り、該非
回転給油リング13の内周面が直接に且つ油密的に回転
軸10の外周面に接触して油密が適宜保持されながら、
あるいは非回転給油リング13とスリーブ19との間の
相対界面間が油密に保持されながら、切削油は回転軸1
0側の工具用供給油路12を通って切削工具Tのオイル
ホールhに給油され、該工具Tの先端部よりクーラント
が吐出されることになる。
【0072】この際に、クーラントが非回転支持部材1
1を支承する軸受25側に漏出し、該軸受25を損傷す
る危険性があるわけであるが、本考案では非回転給油リ
ング13と非回転支持部材11との間に必要に応じてド
レン22を介在しているため、クーラントが不測に軸受
25側に流出してもその途中でドレン22から外部に排
出されるため、該クーラントが軸受25に侵入すること
はない。
【0073】また図1〜図4に示す実施例にあっては、
非回転給油リング13の内周面に一対のリップ13a,
13aを一体にまたは別体に突設してなるため、非回転
給油リング13の内周面側にクーラントが供給されるこ
とによって、その圧力によって両リップ13a,13a
がスリーブ19に強く圧接し、両者間の油密性を一層強
力に確保することができる。
【0074】また作動中は回転軸10とスリーブ19と
は回転するが非回転給油リング13は回転することがな
いため、その回転軸10の回転途上で非回転給油リング
13が軸方向に移動する恐れがあるが、図3に示すよう
にスリーブ19と非回転給油リング13との当接部分5
0,51によって非回転給油リング13の移動を阻止す
ることになる。
【0075】また長期の使用期間中に、外部から、また
は切削油中に混入する切削粉等がスリーブ19の側面と
非回転給油リング13との間に噛み込み、非回転給油リ
ング13とスリーブ19との間の油密性が破壊された場
合には、図1に示す実施例にあっては、図5に示すよう
に一対のボルト49,49を外してシリンダー部11A
を非回転支持部材11から分解することによって通油管
15と非回転給油リング13とを分離することができ、
また図6の実施例にあって通油管15をばね43の付勢
力に抗して後退させて該通油管15と油路接続具14と
の接続状態を断ち、この状態でナット41を外し、非回
転給油リング13のみを、またはスリーブ19とその外
周側の非回転給油リング13とを一体的にまたは別々に
工具取付部24側から取り外し、スリーブ19のみを、
または必要に応じて疲労した油密リング20をも一緒に
交換すればよい。
【0076】即ち、非回転支持部材11及びこれを支承
する軸受25を、または非回転支持部材11と一体の油
路接続具14を回転軸10から分解することは全く必要
としないから、その交換作業は非常に容易である。
【0077】
【効果】請求項1に係る考案によれば、長期間の使用に
より非回転給油リング13が磨耗したとき、例えば非回
転給油リング13が硬質樹脂で形成され、スリーブ19
の側面に接する非回転給油リング13の側面が磨耗し
て、両者間の油密性が若干失われてた場合には非回転給
油リング13のみを交換すればよい。
【0078】従って、回転軸10を支承する非回転支持
部材11またはこれに一体形成される油路接続具14は
回転軸10から分解する必要がない。
【0079】また非回転給油リング13にはリップ13
aが回転軸10側に向かって突設されているため、リッ
プ13aにクーラントの圧力が負荷すれば、該リップ1
3aがその圧力によってスリーブ19側に密接して両者
間の油密性を一層強力に維持することができ、長期間に
わたって安定して使用することができる。
【0080】請求項2に係る考案によれば、非回転給油
リング13とスリーブ19との間から漏出した切削油
は、非回転支持部材11の軸受部分25に至る前にドレ
ン22から外部に排出され、該軸受部分25に侵入する
ことがなく、フェイルセーフの機能を最大限に発揮させ
ることができる。
【0081】請求項3に係る考案によれば、長期間の使
用により非回転給油リング13が磨耗してスリーブ19
と非回転給油リング13との油密性が若干失われてた場
合にも、非回転給油リング13とスリーブ19との間か
ら漏出した切削油は、非回転支持部材11の軸受部分に
至る前にドレン用間隙22から外部に排出され、該軸受
部分25に侵入することがなく、フェイルセーフの機能
を最大限に発揮させることができると共に、非回転給油
リング13は非回転支持部材11と別体に設けられてい
るため、非回転給油リング13の材質を非回転支持部材
11と変えて自由に選定することができ、例えば硬質合
成樹脂材や回転軸10と異質の例えば砲金材によって形
成することができ、それだけ製作が容易である。
【0082】請求項4に係る考案によれば、非回転給油
リング13と回転軸10との間に取り外し可能なスリー
ブ19を介在してなるため、長期間の使用中にスリーブ
19が摩耗すれば該スリーブのみを回転軸10から取り
外して新しいスリーブと交換すればよく、回転軸10を
取り替える必要がないためそれだけ保守費用が安価につ
く。
【0083】請求項5に係る考案によれば、非回転給油
リング13の内周面に一対のリップ13a,13aを突
設し、該両リップ13a,13aが前記スリーブ19に
密接するようになっているため、両者間の油密性を確保
することができると共に、非回転給油リング13の内周
面側に給油されるクーラントの圧力によって両リップ1
3a,13aが弾性変形してスリーブ19に強力に密接
することになり、このために両者間の油密性を一層高め
ることができ、長期間にわたって安定して使用すること
ができる。
【0084】請求項6に係る考案によれば、非回転支持
部材11とは別体の前記非回転給油リング13は、硬質
合成樹脂材または砲金材によって形成されてなるため、
加工が容易であり、且つ安価に製作することができ、ま
た摩擦係数の小さな材料を選定することができるから、
比較的長期間にわたって安定して使用することができ
る。
【0085】請求項7に係る考案によれば、長期間の使
用により非回転給油リング13が磨耗して回転軸10と
非回転給油リング13との油密性が若干失われてた場合
にも、非回転給油リング13と回転軸10との間から漏
出した切削油は、非回転支持部材11の軸受部分25に
至る前にドレン用通路22から外部に排出され、該軸受
部分25に侵入することがなく、フェイルセーフの機能
を最大限に発揮させることができると共に、非回転給油
リング13は非回転支持部材11と一体に設けられてな
るため、非回転給油リング13は非回転支持部材11に
確実に支持され、また構造も簡単であり安価に製作する
ことができる。
【0086】請求項8に係る考案によれば、回転軸10
と直接接触する非回転給油リング部材13aが摩耗した
ときには非回転給油リング13全体を取り替える必要が
なく、単に非回転給油リング部材13aのみを交換すれ
ばよいから安価につく。
【0087】請求項9に係る考案によれば、前記非回転
給油リング部材13bは、硬質合成樹脂材または砲金材
からなるため、加工が容易であり、且つ安価に製作する
ことができ、また摩擦係数の小さな材料を選定すること
ができるから、比較的長期間にわたって安定して使用す
ることができる。
【0088】請求項10に係る考案によれば、長期間の
使用によりスリーブ19の側面と非回転給油リング13
との側面との間に侵入する切削屑等によって非回転給油
リング13の内周面が磨耗して窪みが発生し、両者間の
油密性が失われて非回転給油リング13を交換する必要
がある場合には、着脱可能な通油管15を非回転給油リ
ング13または油路接続具14から脱出させた状態で、
非回転給油リング13を回転軸10の外周面に沿って移
動させその工具取付部24側から取り外すようにすれば
よく、それだけ交換作業が容易である。
【0089】即ち、この場合には回転軸10を支承する
非回転支持部材11またはこれに一体形成される油路接
続具14は回転軸10から分解する必要は全くない。
【0090】請求項11に係る考案によれば、長期間の
使用によりスリーブ19の側面と非回転給油リング13
の側面との間に侵入する切削屑等によってスリーブ19
または非回転給油リング13の外周面が磨耗して、両者
間の油密性が失われてスリーブ19または非回転給油リ
ング13を交換する必要がある場合には、着脱可能な通
油管15を油路接続具14から脱出させた状態で、非回
転給油リング13と共にスリーブ19を回転軸10の外
周面に沿って移動させその工具取付部24側から取り外
すようにすればよい。
【0091】即ち、この場合にも回転軸10を支承する
非回転支持部材11及びこれに一体形成される油路接続
具14は回転軸10から分解する必要は全くない。
【0092】交換された新しいスリーブ19は、再び非
回転給油リング13と共に回転軸10の外周面に装着さ
れ、通油管15が油路接続具14に接続されるだけでよ
く、これによって一連の給油通路が形成されることにな
るから交換作業が容易である。
【0093】請求項12に係る考案によれば、スリーブ
19と回転軸10との間に油密リング21を介在してな
るため、軸受25側へのクーラントの侵入を確実に阻止
することができる。
【0094】請求項13に係る考案によれば、非回転給
油リング13は前記通油管15を介して工作機械側の油
路接続具13に非回転状態に支持されてなるため、該非
回転給油リング13を介して形成される一連の給油通路
が確実に維持され、安定して使用することができる。
【0095】請求項14に係る考案によれば、非回転給
油リング13は非回転支持部材11に係合手段38,3
9によって係合して非回転状態に支持されてなるため、
該非回転給油リング13を介して形成される一連の給油
通路が確実に維持され、安定して使用することができ
る。
【0096】請求項15に係る考案によれば、非回転支
持部材11の一側半径方向突出部に形成されたシリンダ
ー部11Aに筒体44を軸方向に抜き差し可能に嵌合す
る共に、両者間に介在した係合部52,53によって筒
体44はシリンダー部11Aに対して周方向には回転し
ないように形成され、この筒体44に通油管15を介し
て非回転給油リング13に連通連結するようになってい
るため、非回転給油リング13を定位置に保持する保持
部材41を回転軸10から取り外すだけで、非回転給油
リング13、スリーブ19、通油管15及び筒体44を
回転軸10及びシリンダー部11Aから軸方向に抜き出
すことができる。
【0097】請求項16に係る考案によれば、非回転支
持部材11は、工作機械側に設けた給油台23に接続す
ることができる油路接続具14を一体的に備え、油路接
続具14は、該油路接続具14が給油台23に接続され
ていないときには油路接続具14は回転軸10と互いに
規制しあって両者の相対回転を阻止すると共に、油路接
続具14が給油台23に接続されたときには油路接続具
14と回転軸10との互いの規制状態が開放されて回転
軸10の回転をゆるす相対回転規制手段31を具備して
なるため、非回転支持部材11とこれと一体的の油路接
続具14とは、工作機械側のスピンドル48から脱出さ
れたときに、回転軸10と一体的な固定状態で、スピン
ドル48からマガジンに動揺することなく搬送され、且
つマガジンに正確に収容することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施例を示す断面図である。
【図2】 図1に示す実施例の要部の他の実施例を示す
断面図である。
【図3】 図1の要部拡大図である。
【図4】 図3の作動状態を示す図である。
【図5】 図1の側面図である。
【図6】 同他の実施例の要部を示す断面図である。
【図7】 同他の実施例の要部を示す断面図である。
【図8】 同他の実施例の要部を示す断面図である。
【図9】 従来例の要部を示す断面図である。
【図10】 従来例の要部を示す断面図である。
【符号の説明】 10 回転軸 11 非回転支持部材 12 工具供給油路 13 非回転給油リング 13a リップ 14 油路接続具 15 通油管 16 油路 17 給油路 18 通油路

Claims (16)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械のスピンドルに取り付けられる
    回転軸10と、該回転軸10を回転可能に支持する非回
    転支持部材11とを備えてなる工具ホルダーにおいて、
    該非回転支持部材11に軸方向に隣り合って、回転軸1
    0に設けた工具用供給油路12に連通する非回転給油リ
    ング13を回転軸10に外嵌し、非回転給油リング13
    に回転軸10側に突出するリップ13aを設け、該非回
    転給油リング13と工作機械側の油路接続具14とを通
    油管15で接続して該油路接続具14の油路16と非回
    転給油リング13の給油路17とを前記通油管15の通
    油路18を介して連通するようにした工具ホルダーにお
    ける給油装置。
  2. 【請求項2】 非回転支持部材11と非回転給油リング
    13との間にドレン22を介在してなる請求項1記載の
    工具ホルダーにおける給油装置。
  3. 【請求項3】 前記ドレン22は、非回転支持部材11
    と非回転給油リング13とを別体に設け、両者間に介在
    する間隙22である請求項2記載の工具ホルダーにおけ
    る給油装置。
  4. 【請求項4】 前記非回転給油リング13と回転軸10
    との間に取り外し可能なスリーブ19を介在してなる請
    求項1記載の工具ホルダーにおける給油装置。
  5. 【請求項5】 前記非回転給油リング13の内周面に一
    対のリップ13a,13aを一体にまたは別体に突設
    し、該両リップ13a,13aを前記スリーブ19に密
    接してなる請求項4記載の工具ホルダーにおける給油装
    置。
  6. 【請求項6】 前記非回転給油リング13は、硬質合成
    樹脂材または砲金材からなる請求項3記載の工具ホルダ
    ーにおける給油装置。
  7. 【請求項7】 前記ドレン22は、非回転支持部材11
    と非回転給油リング13とを一体的に設け、両者間に設
    けた通路22である請求項2記載の工具ホルダーにおけ
    る給油装置。
  8. 【請求項8】 前記非回転給油リング13は、非回転支
    持部材11と一体的に形成された外側カバー部分11a
    と該外側カバー部分11aとは別体のもので、その内側
    に支持される非回転給油リング部材13bとからなる請
    求項7記載の工具ホルダーにおける給油装置。
  9. 【請求項9】 前記非回転給油リング部材13bは、硬
    質合成樹脂材または砲金材からなる請求項8記載の工具
    ホルダーにおける給油装置。
  10. 【請求項10】 非回転支持部材11と非回転給油リン
    グ13とを別体に設けると共に、非回転給油リング13
    と工作機械側の油路接続具14とをつなぐ通油管15を
    着脱可能に設けてなる請求項3記載の工具ホルダーにお
    ける給油装置。
  11. 【請求項11】 非回転支持部材11と非回転給油リン
    グ13とを別体に設けると共に、非回転給油リング13
    と工作機械側の油路接続具14とをつなぐ通油管15を
    着脱可能に設け、且つ非回転給油リング13と回転軸1
    0との間に、回転軸10と一体回転すると共に該回転軸
    10から取り外し可能なスリーブ19を介在してなる請
    求項10記載の工具ホルダーにおける給油装置。
  12. 【請求項12】 前記スリーブ19と回転軸10との間
    に油密リング21を介在してなる請求項11記載の工具
    ホルダーにおける給油装置。
  13. 【請求項13】 非回転給油リング13は前記通油管1
    5を介して工作機械側の油路接続具13に非回転状態に
    支持されてなる請求項3記載の工具ホルダーにおける給
    油装置。
  14. 【請求項14】 非回転給油リング13は非回転支持部
    材11に係合手段38,39によって係合して非回転状
    態に支持されてなる請求項3記載の工具ホルダーにおけ
    る給油装置。
  15. 【請求項15】 非回転支持部材11の一側半径方向突
    出部に形成されたシリンダー部11Aに筒体44を軸方
    向に抜き差し可能に嵌合する共に、両者間に介在した係
    合部52,53によって筒体44はシリンダー部11A
    に対して周方向には回転しないように形成され、この筒
    体44に通油管15を介して非回転給油リング13に連
    通連結するようになっている請求項3記載の工具ホルダ
    ーにおける給油装置。
  16. 【請求項16】 非回転給油支持部材11は、工作機械
    側に設けた給油台23に接続することができる油路接続
    具14を一体的に備え、油路接続具14は、該油路接続
    具14が給油台23に接続されていないときには油路接
    続具14は回転軸10と互いに規制しあって両者の相対
    回転を阻止すると共に、油路接続具14が給油台23に
    接続されたときには油路接続具14と回転軸10との互
    いの規制状態が開放されて回転軸10の回転をゆるす相
    対回転規制手段31を具備してなる請求項1記載の工具
    ホルダーにおける給油装置。
JP7002893U 1993-12-27 1993-12-27 工具ホルダーにおける給油装置 Expired - Lifetime JPH0753874Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7002893U JPH0753874Y2 (ja) 1993-12-27 1993-12-27 工具ホルダーにおける給油装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7002893U JPH0753874Y2 (ja) 1993-12-27 1993-12-27 工具ホルダーにおける給油装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0740046U JPH0740046U (ja) 1995-07-18
JPH0753874Y2 true JPH0753874Y2 (ja) 1995-12-13

Family

ID=13419739

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7002893U Expired - Lifetime JPH0753874Y2 (ja) 1993-12-27 1993-12-27 工具ホルダーにおける給油装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0753874Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0740046U (ja) 1995-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN214978174U (zh) 刀片夹具和往复锯
US5439333A (en) Coolant feeder in a tool holder assembly
JPH0753874Y2 (ja) 工具ホルダーにおける給油装置
JP2744887B2 (ja) 工具ホルダーにおける給油装置
JPH0825124B2 (ja) 工具ホルダーにおける給油装置
JP2000246504A (ja) 円筒研削盤の心押台
JPH0829476B2 (ja) 工具ホルダーにおける給油装置
JPH0333442B2 (ja)
JPH07178607A (ja) スピンドル装置
JP3769214B2 (ja) ワーク支持装置およびワーク回転装置
JPH04183555A (ja) 工作機の給油構造
JPH08155783A (ja) クーラント漏れ防止部材の保持構造
JPH07314273A (ja) 工具ホルダー
JPH0719702Y2 (ja) 工具ホルダー
US2857213A (en) Oil seal and bearing
JP4426392B2 (ja) ロータリジョイント
JPH088040Y2 (ja) 工具ホルダのハウジング装置
JPH0248209Y2 (ja)
JPH0529803Y2 (ja)
JPH051792A (ja) ロータリジヨイント
JPH0617849U (ja) 工具ホルダー
JPH0744428Y2 (ja) 遊星増速機構内蔵工具アダプタ
JPS599802Y2 (ja) ク−ラント供給装置
JPH0567438U (ja) 回転工具ホルダ
JPS5943074Y2 (ja) 給油機構付切削具ホルダ−

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19960618

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term