JPH0751649Y2 - 駐車券用認証機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は駐車場利用者に対し、各自の用事、例えば買い
物、金融機関利用、通院、ホテル利用、官公庁の事務手
続、公用等を済ましたことをしかるべき窓口・カウンタ
ーにて証明し、その証明に見合った駐車場利用サービス
を受けることができるように、駐車券のカードに駐車場
利用サービス内容を記録すなわち認証するために用いる
駐車券認証機である。

［従来の技術］ 従来の認証機におけるカードへの証明として情報の記録
は、カードへ穴を明ける穿孔方式を採用すると共に、文
字表示として固定した内容のスタンプを押すものであ
り、操作方法も規定位置へカードセットした後、手動に
よる押圧で穿孔記録、表示加工を行うものである。ここ
で、穿孔及びスタンプの種類は１台の認証機では１種類
のものを穿孔、押印するものとなっている。

［考案が解決しようとする問題点］ 従来の認証機は、前述のように手動による押圧で穿孔記
録、表示加工をするため、以下に述べるような種々の問
題点があった。

情報の穿孔記録が予め穿孔位置をセットして手動で行う
ものであるため、認証可能な認証項目の種類を多くする
ことが出来ず、例えば認証情報の一部としたい情報であ
る時刻、認証機番号等の記録ができなかった。

また、記録が穿孔と押印による文字表示であるため、不
正防止を図るためのデータコード化の手段を有せず、特
に記録されたカードを入手を介さないで処理する場合に
欠かすことの出来ない不正判断処理や時間に関する処理
等の手段を有していなかった。そのため時間に関する処
理としては、例えば認証時刻を基にした駐車料金の算出
や、駐車場を退場するまでの滞留可能時間内か否かの判
断を行う退場制御等を自動処理することができなかっ
た。

また、認証機は認証種類を設定する部分が半固定、すな
わち穿孔のピン位置を機械的に設定するものであり、そ
の変更が容易に行えるものでないため、数種類の認証を
並行して行う場合、その分台数を用意する必要があり、
しかも誤った認証が行われても訂正することができなか
った。また、カードへの穿孔位置も固定しているため数
種類に亘る重複認証、例えば２箇所以上で認証を受けた
場合それらの認証全てを有効とすることも行えなかっ
た。

本考案は、種々の駐車場利用サービス内容を駐車券に記
録でき、複数の認証によりきめ細かなサービスを可能に
する駐車券用認証機を提供することを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ この考案に係る駐車券用認証機は、駐車場利用情報の磁
気記録用の第１のチャンネルと、駐車場利用サービスの
内容を含む認証情報の磁気記録用の第２のチャンネルと
を備えるカードの前記第２のチャンネルに磁気記録及び
当該カードの表面に印刷記録するものであって、前記認
証情報を更新記録する更改又は追加記録する重複の区別
を選択設定する重複認証操作部と、数種の駐車場利用サ
ービスの内容を示す認証項目から所定の認証種別を与え
る認証種別操作部と、認証時刻を出力する時計部と、カ
ードの第１のチャネルから駐車場利用情報の磁気データ
を読み取る情報読取部と、前記情報読取部で読み取った
駐車場利用情報の磁気データを所定のデータと照合し
て、カードに認証情報を記録できるか否かの判断をする
カード情報識別部と、前記カード情報識別部で記録でき
ると判断した場合、前記認証種別操作部からの認証種別
と時計部の認証時刻とを認証情報として前記カードの第
２のチャンネルに前記重複認証操作部の設定区別に従っ
て磁気記録を行う情報記録部と、前記認証情報のうち少
なくとも認証種別操作部により与えられる認証種別をカ
ードに目視可能に印刷記録する可視表示加工部と、前記
カードを前記情報読取部、情報記録部、可視表示加工部
へ搬送する搬送部と、を備えたものである。

［作用］ 重複認証操作部には新規を含む更改又は重複の区別が入
力され、サービスの内容を更新記録する更改又は追加記
録する重複が選択設定されている。認証種別操作部から
は数種のサービス内容を示す認証項目からそのサービス
を受けるべき用事に応じた認証種別が選択して与えられ
る。時計部からは認証の現在時刻が出力されている。駐
車券用認証機に取り入れられた、記録可能なカードに対
して、情報読取部ではそのカードの第１のチャンネルの
磁気データを読み取る。その読み取られたデータはカー
ド情報識別部で所定のデータと照合がされ、カード情報
識別部はそのカードに記録できるか否かを判断する。情
報記録部では前記カード情報識別部で記録すると判断さ
れたカードについて、認証種別操作部で設定区別された
認証種別と、認証時刻とを含む認証情報を、第２のチャ
ンネルに重複認証操作部で設定されている更改又は重複
にしたがって記録される。このとき、更改が設定されて
いたときは新規又は前回記録された内容を更新して記録
され、重複が設定されたときは前回記録された内容に追
加して新たなサービス内容が記録される。さらに、可視
表示加工部ではカードに認証情報の内少なくとも認証種
別を目視可能に印刷記録する。カード搬送部はカードに
対して処理する前記各部間を搬送移動する。

［実施例］ 以下、本考案の駐車券用認証機の実施例を図面を用いて
詳細に説明する。

第１図は本考案の一実施例のブロック図である。第１図
において、１は認証機、２は駐車場利用情報の磁気記録
用の第１のチャンネルと、駐車場利用サービスの内容を
含む認証情報の磁気記録用の第２のチャンネルとを備え
るとともに表示に印刷可能なカードであり、第１のチャ
ンネルには本考案に係る認証機とは別の駐車場（認証機
ではない）において記録され、認証機１により記録され
る部分は第２のチャンネルである。３はカード２の存在
を検出するカード挿入検出部、４はカード２を認証機１
の内部の所定位置に搬送するカード搬送部、５はカード
２の第１のチャンネルのデータを読み取る情報読取部、
６は前記情報読取部５で読み取った駐車場利用情報のデ
ータを所定のデータと照合してデータに記録できるか否
かの判断をするカード情報識別部、７はカード２への記
録処理開始が有効であることを表示するための有効性表
示部、８はサービスの内容を更新記録する更改又は追加
記録する重複の区別を選択設定する重複認証操作部であ
る。認証は、サービスの内容をカード２に記録すること
により行うものであり、更改と重複がある。更改による
記録には、新規の場合の認証、又は間違えて認証した場
合の修正（訂正）や、例えば２箇所で認証を受けるよう
になり用事の都合で駐車利用サービスの有効な方の認証
が後順になったとき、先に認証した内容を後の認証によ
りその内容に変更する場合の書き換えがある。また、重
複による記録には、２箇所以上で認証を受ける場合、認
証されるすべてを合算して駐車場利用のサービスを受け
ることができるように、前回まで記録された内容を記録
したままで新たなサービス内容を追加記録していくよう
な場合がある。９は重複認証の場合に可視表示する重複
表示部、10は数種の認証項目から所定の認証種別のコー
ドを出力する認証種別操作部である。ここで、認証の種
別には、例えば、１箇所の駐車場と契約している利用施
設が１箇所と限らず複数あることに鑑み、買い物客に対
しては買い上げ金額に応じたサービス種別、金融期間、
病院、官公庁利用者には利用項目に対応したサービス種
別、ホテル利用者に対しては利用形態に応じたサービス
種別があり、それぞれに応じて駐車場利用について特典
を受けることができる。11は認証種別操作部10の操作釦
番号と認証種別のコードとの対応をつけるための認証番
号設定部、12は認証種別操作部10に対して行った認証確
認のための認証表示部、13は認証時刻すなわち現在時刻
を出力する時計部、14は前記認証種別操作部10からの認
証種別と時計部13からの認証時刻とを含む認証情報を前
記重複認証操作部８の更改又は重複の設定区別に従って
カード２に記録する情報記録部であり、設定区別が更改
の場合で新規の場合はサービス内容を新たに記録し、訂
正、書き換えの場合は既に認証されて記録されているサ
ービス内容を新たに認証するサービス内容に変更し、重
複の場合は既に認証されて記録されているサービス内容
とは別に、新たに認証するサービス内容を追加記録す
る。15は認証情報をカード２に目視可能に印刷記録する
可視表示加工部である。

第２図は本考案の実施例の正面図である。第２図におい
て、21は認証機の筐体、23はカード挿入／抜取口、27は
第１図の有効性表示部７の一部を構成する有効／無効表
示ランプ、28は第１図の重複認証操作部８の一部を構成
する重複認証操作釦、29は第１図の重複表示部９の一部
を構成し、重複認証操作釦28内に組み込まれている重複
認証表示ランプ、210は第１図の認証種別操作部10の一
部を構成する認証操作釦、212は第１図の認証表示部12
の一部を構成し、認証操作釦210内に組み込まれている
認証表示ランプ、11は第１図の認証番号設定部11と同様
のものである。ここで、認証操作釦210は各認証機別に
前もって認証番号設定部11により設定した認証番号と対
応させることができるようにし、任意の認証項目（番
号）に設定できる柔軟性を図っている。

第３図はカード２の可視表示例を示す表面図である。カ
ード２の材質は紙を使用するが、例えばペット材、塩化
ビニールでも良い。裏面は前面磁気コーティングを行い
磁気記録可能としている。材質により磁気ストライプを
貼付又は溶着させる場合もある。表面には少なくとも認
証種別が印刷表示されるが、第３図の例では、入車情報
と、認証種別又は認証情報とが、印刷表示される。ここ
で、入車情報はこのカードが駐車券として用いられると
きに駐車場において印刷されるもので、第３図（ａ）の
下方に駐車券としての入車情報（入車時刻、連番、機器
番号）として示されている。入車情報における機器番号
は駐車場の入車制御機器の番号である。また、認証情報
は、利用者が駐車場利用とは別の用事により駐車場利用
特典サービスを受けることができるようにするため、本
考案に係る認証機１の情報記録部14で磁気記録される情
報で、認証種別、認証時刻とを含む。可視表示加工部15
としてのプリンタは少なくとも認証種別を印刷可視表示
するが、必要により認証情報を印刷する。ここで、認証
種別は認証番号と操作釦番号で表される。すなわち、前
述したように認証操作釦210は機器別に前もって認証番
号設定部11により設定した認証番号と対応させていて、
この認証番号は認証項目に対応している。従って、認証
項目から選択されて認証されるサービス種別すなわち認
証種別は、認証番号と操作釦番号で表すことによる。認
証種別は、第３図（ａ）及び（ｂ）の上方に認証種別
（認証番号、操作釦番号）として示されている。第３図
（ｂ）には認証情報として、上記の認証番号、操作釦番
号の他に、認証時刻、連番、機器番号が印刷される。こ
の認証情報の機器番号は認証機器の番号である。なお、
第３図（ｂ）のものは、駐車券としての入車情報が印字
されていず、駐車場利用としては未使用のものであっ
て、認証情報が印字されて、後日優待利用を受けること
ができるものである。一方、裏面には２チャンネルで、
一方のチャンネルすなわち第１のチャンネルには入車情
報として入車時刻、発行の連番、発行機器番号、さらに
駐車場コード、不正防止コード、データ誤り検出コード
等の情報が駐車場利用情報として駐車場において磁気記
録される。なお、無記録券の場合は、裏面の磁気記録は
一切のデータがなく、廃却券の場合はデータの誤り検出
コードがエラーとなるデータが記録される。２チャンネ
ルの内他方のチャンネルすなわち第２のチャンネルには
後述するように認証機１において認証情報が磁気記録さ
れる。

第４図はこの認証機の動作のフローチャートである。

以下、第１図〜第４図により動作を説明する。

係員が、カード利用者が駐車場利用への用事を済ませた
ことを、証明するため、認証種別が印刷されていない場
合は、新規であると判断し、第３図のように印刷されて
いる場合は、それを参照して更改か重複かを判断し、重
複認証であれば認証機１の重複認証操作釦28を操作す
る。重複認証操作部８は前述のように更改又は重複の区
別を選択設定するものであり、係員に対し、重複認証表
示ランプ29を点灯し更改又は重複が選択設定されたこと
を可視表示する。その後、係員は、所定の用事に該当す
る認証を選択判断し数個（第２図では５個）あるうちの
認証操作釦210のいずれかを選択する。このとき、係員
に対し確認用として認証表示ランプ212で認証種別を可
視表示する。係員は誤りのないことを再確認してカード
をカード挿入口23に挿入する。

カード２は第１図において、カード挿入検出部３でカー
ド２の存在を検出され、カード搬送部４により情報読取
部５まで搬送される。情報読取部５ではカード２の第１
のチャンネルに、磁気記録されている駐車場利用情報を
読み取る。そのカード２が既に駐車場において駐車場利
用情報が磁気記録されているときは、その読み取られた
データは、カード情報識別部６で、例えば駐車場コード
の一致、時間帯によっては認証しない、或いはある発行
機による券は無効とする等の判断をする為に予め設定し
てある所定のデータと照合がされ、カード２に新たな認
証の記録ができるか否かが判定される。カード２に駐車
場利用情報が記録されていない場合は未使用であり新規
のものと判断する。データが所定のものとして判断され
るかあるいは無記録で駐車券として未使用の場合、カー
ド２が有効であり、その旨を有効表示部７に表示する。
第２図においては、有効／無効表示ランプ27が有効性を
点灯表示する。駐車場利用情報が記録されているデータ
が所定のものとして判断されない場合は、カード２は新
たな認証情報が記録できないと判断され、有効／無効表
示ランプ27が無効性を点灯表示する。

この後カード搬送部４はカード２を情報記録部14へ搬送
する。情報記録部14では重複認証操作部８からの更改又
は重複認証記録かに従って、時計部13からの現在時刻の
信号と認証種別操作部10からの認証種別に対応した番号
と各認証機固有の機器番号信号を受けて、これらをカー
ド２の所定箇所すなわちカード２の裏面の２チャンネル
あるうちの第２のチャンネルに更改又は重複の磁気記録
をする。さらに、カード搬送部４はカード２を可視表示
加工部15へ搬送する。可視表示加工部15では、新たな認
証情報の少なくとも認証種別を例えば前述の第３図
（ａ）または（ｂ）のように、印字して可視表示する。
このとき、可視表示加工部15は処理が新規の場合を除い
て、新たな印字を前の印字の次の行にする必要があり、
図示しないセンサにより既に印字されている文字のある
行を検出すると共にカード搬送部４によりカード２を必
要な距離だけ移動させる。その後、カード搬送部４はカ
ード２をカード挿入／抜取口23（第２図）へ返却する。
カード２が再び係員により抜き取り操作されて、カード
挿入検出部３がカード２の存在を検出しなくなったと
き、次の扱いに備えて表示を消して動作が完了する。

なお、重複認証操作部８又は認証種別操作部10が操作さ
れた後、図示しない制御部では時間をカウントしてお
り、カード２の挿入から一定時間経過しても実施されな
い場合、誤って操作したものと判断し、次の扱いに備え
て初期状態に復帰させる。また、カード２は未使用のも
のであっても、例えば後日の優待利用のために、記録で
きることはいうまでもない。

［考案の効果］ 以上詳細に説明したように本考案の駐車券用認証機によ
れば、対象のカードについて認証の操作だけで認証情報
の記録と認証種別の可視表示加工の印字を自動的に行う
ことができるため扱いが容易である利点を有し、さら
に、情報量の増大に伴ない時刻情報等を記録させたこと
と、更改、重複認証をしたことにより、駐車場利用のサ
ービス形態を単一仕様から複数の組み合わせ仕様という
きめ細かなサービスを可能にした認証機を得ることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のブロック回路図、第２図は
本考案の一実施例の正面図、第３図（ａ）、第３図
（ｂ）は本考案による認証機により認証種別及び認証情
報を印字した例を示すカードの表面図、第４図（ａ），
（ｂ）は一体となって一つの図を示すものであって本考
案に係る認証機の動作のフローチャートである。 １…認証機、２…カード、３…カード挿入検出部、４…
カード搬送部、５…情報読取部、６…カード情報識別
部、７…有効性表示部、８…重複認証操作部、９…重複
表示部、10…認証種別設定部、11…認証番号設定部、12
…認証表示部、13…時計部、14…記録部、15…可視表示
加工部。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−54590（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−196393（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−112292（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−154195（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−121079（ＪＰ，Ａ) 実開 平１−120259（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】駐車場利用情報の磁気記録用の第１のチャ
   ンネルと、駐車場利用サービスの内容を含む認証情報の
   磁気記録用の第２のチャンネルとを備えるカードの前記
   第２のチャンネルに磁気記録及び当該カードの表面に印
   刷記録する駐車券用認証機であって、 前記認証情報を更新記録する更改又は追加記録する重複
   の区別を選択設定する重複認証操作部と、 数種の駐車場利用サービスの内容を示す認証項目から所
   定の認証種別を与える認証種別操作部と、 認証時刻を出力する時計部と、 カードの第１のチャネルから駐車場利用情報の磁気デー
   タを読み取る情報読取部と、 前記情報読取部で読み取った駐車場利用情報の磁気デー
   タを所定のデータと照合して、カードに認証情報を記録
   できるか否かの判断をするカード情報識別部と、 前記カード情報識別部で記録できると判断した場合、前
   記認証種別操作部からの認証種別と時計部の認証時刻と
   を認証情報として前記カードの第２のチャンネルに前記
   重複認証操作部の設定区別に従って磁気記録を行う情報
   記録部と、 前記認証情報のうち少なくとも認証種別操作部により与
   えられる認証種別をカードに目視可能に印刷記録する可
   視表示加工部と、 前記カードを前記情報読取部、情報記録部、可視表示加
   工部へ搬送する搬送部と、 を備えたことを特徴とする駐車券用認証機。