JPH0749549A - 写真感光材料用フィルム - Google Patents

写真感光材料用フィルム

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JPH0749549A
JPH0749549A JP19605593A JP19605593A JPH0749549A JP H0749549 A JPH0749549 A JP H0749549A JP 19605593 A JP19605593 A JP 19605593A JP 19605593 A JP19605593 A JP 19605593A JP H0749549 A JPH0749549 A JP H0749549A
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JP
Japan
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film
naphthalate
polyethylene
sensitive material
photographic light
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JP19605593A
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English (en)
Inventor
Satoshi Kitazawa
諭 北沢
Tetsuo Ichihashi
哲夫 市橋
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 帯電防止性、透明性にすぐれ、かつフィルム
保管時の変形を受けず、さらに現像処理後のカール解消
性に優れた写真感光材料用フィルムを提供する。 【構成】 エチレン―2,6―ナフタレート単位を主た
る繰返し単位とするポリエチレン―2,6―ナフタレー
ト100重量部当り0.1〜10重量部の、下記式で表
されるスルホン酸塩を含有するポリエチレン―2,6―
ナフタレートフィルムであり、かつ該フィルムのヘーズ
が3%以下、そしてガラス転移温度が80℃以上である
ことを特徴とする写真感光材料用フィルム。 R−SO3 M (ただし、Rは炭素数3〜30のアルキル基又は炭素数
7〜40のアリール基であり、Mはアルカリ金属又はア
ルカリ土類金属である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は写真感光材料用フィルム
に関し、さらに詳しくは帯電防止性、透明性に優れ、保
管時の変形がなく、現像処理後のカール解消性に優れた
写真感光材料用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】写真感光材料用フィルムとしては、通
常、プラスチックフィルム、特にトリアセテートフィル
ム、二軸配向ポリエチレンテレフタレートが用いられて
いる。
【0003】この写真感光材料用フィルムには、X線用
フィルム、製版用フィルム及びカットフィルムの如くシ
ート状の形態のものと、35mm巾又はそれ以下の巾で
パトローネ内に収められ、一般のカメラに装填して撮影
に用いるロールフィルムとがある。
【0004】ロールフィルムで主として用いられている
トリアセテートフィルムは、光学的に異方性が無く透明
度が高い、現像処理後のカール解消性に優れている等の
特徴はあるものの、その製造工程で有機溶剤を使用する
ため、溶剤回収を完全に行ない、環境を汚染することが
ないように注意しなければならない。特に、最近は環境
破壊の問題が関心を集めており、環境汚染の恐れがある
有機溶剤を使用することは、なるべく避けたいとする傾
向が強くなってきている。
【0005】また、近年の写真感光材料用フィルムの使
用態様の多様化により、撮影時のフィルム搬速の高速
化、撮影倍率の高倍率化、ならびに撮影装置の小型化が
進んでいる。その際には、写真感光材料用の基材フィル
ムとしては、強度、寸法安定性、薄膜化等の特性が要求
されるが、トリアセテートフィルムは剛直な分子構造か
らくる性質で製膜したフィルムの膜質が脆弱で、これら
の多様化には十分対応できないのが現状である。
【0006】一方、このような有機溶剤を使用せずに、
溶融押出法により製膜を行うことができ、近年の写真感
光材料用フィルムの多様化にも対応できるフィルムとし
て、二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムが注
目され、写真感光材料用の基材フィルムとして、一部で
使用されるようになってきている。
【0007】しかし、二軸配向ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムは、現像処理後のカール解消性が悪いとい
う問題がある。即ち、写真感光材料用の基材フィルムと
して広範囲に用いられているロール形態では巻きぐせカ
ールが強く残留するため現像処理後の取扱い性が悪く、
特に現像後、写真印画紙に画像を形成させる工程等で、
スリ傷の発生、焦点ボケ等の問題が生じてしまう。
【0008】また、ポリエチレンテレフタレートのよう
なポリエステル系の写真感光材料用フィルムは、特に冬
季の如き低温度において帯電し易い。最近のように高感
度写真乳剤を高速度で塗布したり、高感度の感光材料を
自動プリンターを通して露光処理をする場合、特に帯電
防止対策が重要である。
【0009】感光材料用フィルムが帯電すると、その放
電によりスタチックマークがでたり、またはゴミ等の異
物を付着し、これによりピンホールを発生させたりして
著しく品質を劣化し、その修正のため非常に作業性をお
としてしまう。
【0010】これらの改質として、例えば特開平3―2
88147号公報に現像処理後のカール解消性及び帯電
防止性を改善した写真感光材料が提案されているが、こ
の感光材料用支持体は含水率を高めた支持体のため、フ
ィルムを保管時パトローネ軸に巻きつけた状態で保管し
た場合変形を受け、フィルムのエッジがワカメ状になる
問題があり、写真感光材料用としては不十分である。
【0011】上記のカールの問題を解決する方法とし
て、ガラス転移温度よりも5〜30℃低い温度で長時間
にわたってフィルムを加熱処理する方法が提案されてい
る(特開昭51―16358号公報)。しかし、この方
法を二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムに適
用しても、十分満足できるまでにカールを除去すること
ができない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、透明性、
カール解消性及び帯電防止性に優れた写真感光材料用フ
ィルムを開発すべく鋭意研究した結果、本発明に到達し
た。
【0013】従って、本発明の目的は、優れた帯電防止
性及び透明性をもち、保管時変形を受けず、さらに現像
処理後の巻きぐせカールが解消し易い写真感光材料用フ
ィルムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、本発明
によれば、エチレン―2,6―ナフタレート単位を主た
る繰返し単位とするポリエチレン―2,6―ナフタレー
ト100重量部当り、0.1〜10重量部の、下記式で
表されるスルホン酸塩を含有するポリエチレン―2,6
―ナフタレートフィルムであり、かつ該フィルムのヘー
ズが3%以下、そしてガラス転移温度が80℃以上であ
ることを特徴とする写真感光材料用フィルムによって達
成される。
【0015】
【化2】R−SO3 M (ただし、Rは炭素数3〜30のアルキル基又は炭素数
7〜40のアリール基であり、Mはアルカリ金属又はア
ルカリ土類金属である。)
【0016】本発明においてポリエチレン―2,6―ナ
フタレート中に均一に混合分散されているスルホン酸塩
は、下記式で表わされる化合物である。
【0017】
【化3】R−SO3 M (ただし、Rは炭素数3〜30のアルキル基又は炭素数
7〜40のアリール基であり、Mはアルカリ金属又はア
ルカリ土類金属である。)
【0018】上記Rのアルキル基は直鎖状であっても分
岐した側鎖を有してもよい。上記Mのアルカリ金属とし
てはNa、K、Li等が例示でき、またアルカリ土類金
属としてはMg、Ca等が例示できる。これらのうちL
iが好ましい。
【0019】上記スルホン酸塩の具体例としては、ステ
アリルスルホン酸アルカリ(土類)金属塩、オクチスル
ホン酸アルカリ(土類)金属塩、ドデシルスルホン酸ア
ルカリ(土類)金属塩、炭素数の平均が約14であるア
ルキルスルホン酸アルカリ(土類)金属塩混合物、ドデ
シルスルホン酸アルカリ(土類)金属塩混合物、ドデシ
ルベンゼンスルホンン酸アルカリ(土類)金属塩(ハー
ド型、ソフト型)等が例示できる。
【0020】これらの中、好ましく用いられるスルホン
酸塩としては、ステアリルスルホン酸リチウム、オクチ
ルスルホン酸リチウム、ドデシルスルホン酸リチウム、
炭素数の平均が14であるアルキルスルホン酸リチウム
混合物、ドデシルスルホン酸リチウム混合物、ドデシル
ベンゼンスルホン酸リチウム(ハード型、ソフト型)、
ドデシルベンゼンスルホン酸マグネシウム(ハード型、
ソフト型)等を挙げることができる。これらは1種のみ
を単独で用いても2種以上を混合して使用してもよい。
【0021】かかるスルホン酸塩の量は、ポリエチレン
―2,6―ナフタレート100重量部当り、0.1〜1
0重量部、好ましくは0.5〜5.0重量部である。こ
のスルホン酸塩の使用量が0.1重量部未満であると、
帯電防止性の改良効果及びカール解消性良化は殆ど現わ
れないし、一方10重量部を超えるとフィルムの物理
的、化学的性質が大きく低下するので、好ましくない。
【0022】本発明においてポリエチレン―2,6―ナ
フタレートはエチレン―2,6―ナフタレート単位を主
たる繰返し単位とするポリエチレン―2,6―ナフタレ
ートであり、ポリエチレン―2,6―ナフタレートホモ
ポリマーをはじめエチレン―2,6―ナフタレートの繰
返し単位が50%以上、好ましくは70%以上、さらに
好ましくは80%以上、特に好ましくは90%以上の共
重合体を包含する。この共重合成分としては、例えばア
ジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、
フタル酸、1,4―ナフタレンジカルボン酸、1,5―
ナフタレンジカルボン酸、4,4′―ジフェニルジカル
ボン酸、4,4′―ジフェニルエーテルジカルボン酸、
シクロヘキサンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカ
ルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニ
ルチオエーテルジカルボン酸、ジフェニルケトンジカル
ボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、プロピレング
リコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサン
ジメタノール、2,2―ビス(4―ヒドロキシジフェニ
ル)プロパン、2,2―ビス(4―ヒドロキシエトキシ
フェニル)プロパン、ビス(4―ヒドロキシフェニル)
スルホン、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、ハイドロキノン、シクロヘキサンジオール、ポリ
アルキレングリコール等を挙げることができる。
【0023】上記ポリエチレン―2,6―ナフタレート
は、基本的には公知であり、また公知の方法で製造する
ことができる。例えば、ポリエチレン―2,6―ナフタ
レートは、一般にナフタレン―2,6―ジカルボン酸又
はそのエステル形成性誘導体とエチレングリコール又は
そのエステル形成性誘導体とを、触媒の存在下で縮重合
反応させることによって製造される。
【0024】スルホン酸塩は、ポリエチレン―2,6―
ナフタレートフィルムを製造する迄任意の段階において
混合することができる。例えば、原料となるポリエチレ
ン―2,6―ナフタレートの重合反応開始前、重合反応
途中、重合反応終了後のまだ溶融状態にある時点で添加
することができる。また、ポリエチレン―2,6―ナフ
タレートとスルホン酸塩とを押出機を用いて混合しても
よいし、またフィルムを製膜するときに直接原料ポリエ
チレン―2,6―ナフタレートにスルホン酸塩を配合し
てもよい。さらにスルホン酸塩を高濃度に含有する、い
わゆるマスターポリマーを製造しておき、適宜これらを
混合することにより所望の混合量のポリエチレン―2,
6―ナフタレートフィルムを製造することもできる。
【0025】得られたポリエチレン―2,6―ナフタレ
ートは通常の方法で乾燥、溶融され、溶融押出しされた
後、キャスト法あるいはカレンダー法等で原反とされ
る。次いで原反は加熱され、逐次二軸延伸あるいは同時
二軸延伸等により二軸方向にそれぞれ2〜5倍、好まし
くは3〜4倍に延伸される。熱固定温度および時間は、
160〜240℃で1〜15秒間程度で行う。
【0026】その際、上記ポリエチレン―2,6―ナフ
タレートには、必要に応じてさらに適当な酸化防止剤、
紫外線吸収剤、着色剤などを配合してもよい。
【0027】本発明においてポリエチレン―2,6―ナ
フタレートフィルムの厚みは、写真感光材料用フィルム
の用途分野により適宜設定できるが、25〜250μ
m、さらには40〜150μmの範囲内にあることが好
ましい。
【0028】本発明におけるポリエチレン―2,6―ナ
フタレートフィルムは、用途に応じて易滑性を付与する
ことも可能であり、易滑性付与手段としては特に限定を
加えるものではないが、不活性無機粒子の練り込み、あ
るいは界面活性剤の塗布等が一般的手法として用いられ
る。
【0029】かかる不活性無機粒子としては、Si
2 、TiO2 、BaSO4 、CaCO 3 、タルク、カ
オリン等が例示される。また、上記のポリエチレン―
2,6―ナフタレート合成反応系に不活性な粒子を添加
する外部粒子系による易滑性付与以外にポリエチレン―
2,6―ナフタレートの重合反応時に添加する触媒等を
析出させる内部析出系による易滑性付与方法も採用でき
る。
【0030】本発明においてポリエチレン―2,6―ナ
フタレートフィルムは、ヘーズが3.0%以下である必
要がある。好ましくは2.0%以下、さらに好ましくは
1.0%以下である。このヘーズが高すぎると、フィル
ムの透明性が低下し、好ましくない。フィルムヘーズを
低下させるためには、フィルム表面を平坦化させるのが
良く、一つの方法としてはポリエチレン―2,6―ナフ
タレート製造時のエステル交換触媒とポリマーの熱安定
性を改善するための添加するリン化合物の量を、エステ
ル交換触媒に対して0.5〜3倍モル、好ましくは0.
7〜1.5倍モルとするのがよい。エステル交換触媒に
対するリン化合物の添加量が0.5倍モル未満である
と、透明性のよいフィルムが得られたとしても、ポリマ
ーの熱安定性が悪くなる。一方、3倍モルを超えると、
ポリマー製造時の重合速度が遅くなるため好ましくな
い。
【0031】上記ポリエチレン―2,6―ナフタレート
フィルムは、ガラス転移温度が80℃以上であることが
好ましい。さらに好ましくは90℃以上、特に好ましく
は100℃以上である。このガラス転移温度80℃未満
では保管時の変形を受け、写真感光材料用フィルムとし
ては不十分である。
【0032】本発明におけるポリエチレン―2,6―ナ
フタレートフィルムは、上記した製膜後にフィルムを加
熱処理することが、現像処理後のカール解消性を向上さ
せる上で好ましい。加熱処理はフィルムのガラス転移温
度より5〜30℃低い温度で1〜500時間行うことが
好ましい。なお、加熱処理におけるフィルムの状態は、
フィルムをロール状に巻いた状態、平板状のシートとし
た状態等、特に限定されるものではない。
【0033】なお、本発明における種々の物性値および
特性は以下の如く測定されたものである。
【0034】(1)ガラス転移温度(Tg) 示差熱測定装置(例えばDu Pont製 DSC21
00)を用い、測定した。
【0035】(2)ヘーズ JIS K―6714の手法に従い、市販のヘーズメー
ターで測定したフィルム1枚当りの全ヘーズ値
【0036】(3)カール回復率 フィルムから35mm巾×120mm長さの試料を作
り、直径10mmの巻芯に巻き、80℃×2時間の処理
を行い、その後、巻芯から解放し40℃の蒸留水に15
分間浸漬後、6gの荷重をかけ55℃の空気恒温槽で3
分間乾燥し、フィルムを下に置き、フィルムの長さ(A
mm)を測定し、元の120mmのフィルム長にどれだ
け回復したかを、下記の式で評価した。
【0037】
【数1】
【0038】(4)表面固有抵抗 竹田理研(株)振動容量型微少電位電流計TR―84M
型で測定した。(20℃、65%RH)
【0039】(5)帯電位半減時間 (株)宍戸商会スタチックオネストメーターS―410
4型を使用して、電圧―5kVを試料の上2cmから3
0秒間印加したとき試料に生ずる電位が1/2の値に減
衰するまでの時間(秒)である。
【0040】(6)耐変形性 保管時の変形は、フィルムサンプルをパトローネ軸に巻
きつけ、1カ月経過後、フィルムを解放し、エッジがワ
カメ状になっているかを観察し、保管時の変形度合いに
より、次の通り評価した。 ○:ワカメ状になっていない。 ×:ワカメ状になっている。
【0041】
【実施例】以下、実施例を掲げて本発明をさらに説明す
る。なお、例中の「部」は重量部を意味する。
【0042】
【実施例1〜4、比較例1〜3】ナフタレン―2,6―
ジカルボン酸ジメチル100部とエチレングリコール5
0部とを、酢酸マンガン4水和物0.035部を触媒と
して、常法に従ってエステル交換反応させた。
【0043】その後三酸化アンチモン0.03部を含む
エチレングリコールスラリーを添加し、次いで安定剤と
してリン酸トリメチル0.03部を含むエチレングリコ
ールを加えた後、250℃から290℃に昇温して1m
mHg以下の減圧下で重縮合反応を行った。この重縮合
反応後半に表1に示すスルホン酸塩を添加した。 得ら
れたポリエチレン―2,6―ナフタレートを常法で乾燥
した後、ダイリストより溶融押出し、キャスティングド
ラム上で冷却固化させて未延伸フィルムを作成した。次
いで該未延伸フィルムを縦方向に3.0倍、横方向に
3.3倍延伸することによって二軸配向し、次いで23
0℃で熱固定を行い、厚さ75μmの二軸配向フィルム
を得た。
【0044】これらのフィルムを105℃の温度で48
時間加熱処理を行って得られたフィルムの物性値を表1
に示す。
【0045】実施例のポリエチレン―2,6―ナフタレ
ートフィルムは、帯電防止性、透明性、現像処理後のカ
ール解消性にすぐれ、保管時の変形がなく、写真感光材
料用として要求されている特性を満たしている。
【0046】一方、比較例はスルホン酸塩の添加量が適
切でないため、比較例1、2では帯電防止性が不十分、
比較例3では帯電防止性は十分であるが、スルホン酸塩
の添加量が多すぎるため、フィルム表面が粗れ、透明性
が悪くなり、写真感光材料用としては不適である。
【0047】
【比較例4】テレフタル酸ジメチル100部、エチレチ
ングリコール70部、5―ナトリウムスルホイソフタル
酸ジメチル10部およびアジピン酸ジメチル10部に酢
酸カルシウム0.1部および三酸化アンチモン0.03
部を添加して、常法よりエステル交換反応を行った。得
られた生成物にリン酸トリメチルエステル0.05部を
添加し、徐々に昇温、減圧にし、最終的に280℃、1
mmHg以下で重縮合反応を行い共重合ポリエチレンテ
レフタレートを得た。
【0048】該共重合ポリエチレンテレフタレートを常
法で乾燥した後、280℃で溶融押出しし、未延伸シー
トを作成した。次いで90℃で縦方向に3.5倍、95
℃で横方向に3.7倍逐次延伸した後、200℃で5秒
間熱固定して厚さ100μmの二軸配向フィルムを得
た。
【0049】このフィルムは、透明性、帯電防止性、現
像処理後の巻きぐせカール解消性に優れているが、ガラ
ス転移温度が80℃未満の55℃であるため、保管時の
変形があり、写真感光材料用フィルムとしては不適であ
る。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、帯電防止性、透明性に
すぐれ、かつフイル保管時の変形を受けず、さらに現像
処理後のカール解消性に優れた写真感光材料用フィルム
を提供することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 67:00 C08L 67:02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン―2,6―ナフタレート単位を
    主たる繰返し単位とするポリエチレン―2,6―ナフタ
    レート100重量部当り0.1〜10重量部の、下記式
    で表されるスルホン酸塩を含有するポリエチレン―2,
    6―ナフタレートフィルムであり、かつ該フィルムのヘ
    ーズが3%以下、そしてガラス転移温度が80℃以上で
    あることを特徴とする写真感光材料用フィルム。 【化1】R−SO3 M (ただし、Rは炭素数3〜30のアルキル基又は炭素数
    7〜40のアリール基であり、Mはアルカリ金属又はア
    ルカリ土類金属である。)
  2. 【請求項2】 ポリエチレン―2,6―ナフタレートフ
    ィルムがガラス転移温度より5〜30℃低い温度で加熱
    処理されたものである請求項1記載の写真感光材料用フ
    ィルム。
JP19605593A 1993-08-06 1993-08-06 写真感光材料用フィルム Pending JPH0749549A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8698738B2 (en) 2004-11-29 2014-04-15 Fujitsu Component Limited Position detection device

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