JPH0748688A - ネオジム−鉄合金の製造装置 - Google Patents

ネオジム−鉄合金の製造装置

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JPH0748688A
JPH0748688A JP17401294A JP17401294A JPH0748688A JP H0748688 A JPH0748688 A JP H0748688A JP 17401294 A JP17401294 A JP 17401294A JP 17401294 A JP17401294 A JP 17401294A JP H0748688 A JPH0748688 A JP H0748688A
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neodymium
cathode
iron
alloy
electrolytic
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JP17401294A
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English (en)
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Katsuhisa Ito
勝久 伊藤
Yoshiaki Watanabe
吉章 渡辺
Eiji Nakamura
英次 中村
Masayasu Toyoshima
雅康 豊嶋
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高性能永久磁石の製造に特に適したネオジム
−鉄合金を、大規模に且つ連続的に製造し得る装置を提
供し、また、フッ化ネオジムを原料とする消耗陰極法に
よるネオジム−鉄合金の電解製造に際して、電解温度を
内熱型電解槽の場合に維持せしめ得るに有効な制御方式
を提供する。 【構成】 フッ化ネオジム及びフッ化リチウムからなる
溶融塩電解浴30中で、フッ化ネオジムを電解還元せし
め、生成するネオジムを鉄陰極32上に析出させると共
に、該陰極を構成する鉄と合金化せしめて、ネオジム−
鉄合金52を該陰極上に液体状態で生成させ、そして該
液体状態のネオジム−鉄合金52を取り出すようにした
ネオジム−鉄合金の製造装置において、鉄陰極の挿入手
段38と、槽電圧を検出する電圧検出手段44と、検出
電圧値に基づき鉄陰極の電解浴中の浸漬深さを調節し
て、電解浴温度を制御する制御手段46とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、ネオジム−鉄合金の製造装置に
係り、特にネオジム−鉄合金、なかでも高性能永久磁石
用の母合金に適した、ネオジム含有量が高く、有害な不
純物や介在物の含有量の低い、ネオジム−鉄合金を連続
的に製造するに有効な装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】最近、高価なサマリウムあるいはコバルト
を含有せず、しかもハードフェライトより磁気特性の優
れた高性能磁石として、希土類−鉄系、希土類−鉄−ホ
ウ素系の永久磁石が注目されている。なかでも、ネオジ
ム−鉄−ホウ素系磁石は、最高エネルギー積:(BH)
max が36MGOe以上になり、比重、機械的強度の点
からも極めて優れていることが認められている(例え
ば、特開昭59−46008号公報など参照)。このネ
オジム−鉄系あるいはネオジム−鉄−ホウ素系永久磁石
は、何れも、磁気特性を劣化させる不純物の少ない原料
を必要とし、特に反応性の大きいネオジム原料について
は、酸素等の不純物の少ないものを製造する工業的な装
置を確立することが必要となっている。
【0003】ところで、金属ネオジムは、従来、殆ど用
途がなく、その製造方法としては、一般に活性金属、特
にカルシウムによる還元法と溶融塩電解法が知られてい
るのみで、工業的製造方法は充分に確立されていない。
従って、上述した如き高性能永久磁石の原料に適したネ
オジム−鉄母合金の工業的製造装置にあっても、充分に
確立されていないのが実情である。
【0004】かかる状況下、従来の技術水準より考えら
れるネオジム−鉄合金の製造方法としては、溶融塩電解
法の範疇に属する塩化物電解浴の電解(例えば、塩川二
朗他「電気化学」第35巻、1967年、第496頁等
参照)と、フッ化物電解浴に溶解した酸化物(Nd2
3)の電解(E.モーリス他、「ユー・エス・ビューロー
・オブ・マインズ,レポート・オブ・インベスティゲー
ションズ」,No.6957,1967年参照)や、所謂消耗陰
極法の範疇に属する、フッ化物電解浴中へ酸化ネオジム
を供給して電解を行ない、ネオジム−鉄合金を得ている
研究例(E.モーリス他、「ユー・エス・ビューロー・
オブ・マインズ,レポート・オブ・インベスティゲーシ
ョンズ」,No.7146,1968年参照)等があるが、それ
ぞれの手法には各種の問題点が内在しており、何れも、
ネオジム−鉄合金を連続的に製造する工業的な乃至は実
用的な手法として充分満足させ得るものではなかった。
【0005】このため、本発明者らは、先に、特願昭5
9−20773号において、従来の消耗陰極法を利用し
た、原料としてフッ化ネオジムを用いた電解還元手法に
よって、ネオジム−鉄合金、なかでも高性能永久磁石の
製造に特に適したネオジム−鉄母合金を、大規模に、且
つ連続的に、有利に製造することの出来る技術を明らか
にした。
【0006】すなわち、この先に提案した技術は、鉄陰
極及び炭素陽極を用いて、ネオジム化合物を溶融塩電解
浴中において電解還元せしめ、生成するネオジムを前記
鉄陰極上に析出させると共に、該陰極を構成する鉄と合
金化せしめて、ネオジム−鉄合金を形成させるに際し
て、ネオジム原料としての前記ネオジム化合物に、フッ
化ネオジムを用いると共に、かかるフッ化ネオジムを前
記溶融塩電解浴の主たる構成成分の一つとして用いるよ
うにしたものであって、これによって、ネオジム−鉄合
金が電解還元操作の一段階で製造でき、そして永久磁石
の磁気的性質に悪影響を与える酸素等の不純物や介在物
等の含有量が低く、且つネオジム含有量の高い、ネオジ
ム−鉄合金が、一段階で、効果的に製造され得ることと
なったのである。
【0007】ところで、このようなフッ化ネオジムを原
料とする消耗陰極法によるネオジム−鉄合金の電解製造
に際しては、その電解温度を770〜950℃の範囲に
保つことが、永久磁石の磁気的性質に悪影響を与える酸
素等の不純物や介在物等の含有量の低いネオジム−鉄母
合金を得る上において、重要であり、更により安定な品
質を有するネオジム−鉄合金を得るには、できるだけ電
解温度を狭い範囲に保つ必要がある。特に、高電流を採
用して装置の大型化を行なう場合において、電解槽は内
熱式となり、そのため、電解温度の制御方法の開発は必
須となる。
【0008】一方、アルミニウム製錬におけるアルミニ
ウム電解槽においては、陰極はアルミニウムメタルプー
ルで構成されて、槽底部にあり、他方、陽極は炭素で構
成され、陰極の上方に位置せしめられ、そしてそれらの
極間距離を変更することにより、その極間の電解浴のジ
ュール発熱の調節を行ない、電解温度の制御を行なって
いるが、上述の如きフッ化ネオジムの電解還元における
陰極は、消耗型で、しかも陽極と同様に電解浴の上部か
ら浸漬するタイプであり、更にそれらの電極は大型槽で
はそれぞれ複数存在するものであるところから、アルミ
ニウム電解槽のような極間距離調整による制御方式は容
易ではなく、実用上、到底採用し得るものではないので
ある。
【0009】従って、フッ化ネオジムを原料とする消耗
陰極法によるネオジム−鉄合金の電解製造に際しては、
特にその工業的規模の実施に際しては、その電解槽操業
に有効な電解温度制御技術を確立することが必要とな
る。
【0010】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる事情を背
景にして為されたものであって、その課題とするところ
は、ネオジム−鉄合金、なかでも高性能永久磁石の製造
に特に適したネオジム−鉄母合金を、大規模に且つ連続
的に製造し得る装置を提供することにあり、また他の目
的とするところは、フッ化ネオジムを原料とする消耗陰
極法によるネオジム−鉄合金の電解製造に際して、電解
温度を内熱型電解槽の場合に維持せしめ得るに有効な制
御方式を提供することにある。
【0011】
【解決手段】そして、上記の課題を解決するために、本
発明にあっては、実質的に、フッ化ネオジム及びフッ化
リチウム,並びに必要に応じて添加されるフッ化バリウ
ム,フッ化カルシウムからなる溶融塩電解浴中で、フッ
化ネオジムを、電解還元操作の進行に応じて該溶融塩電
解浴中に供給しながら、電解還元せしめ、生成するネオ
ジムを陰極上に析出させると共に、該陰極を構成する鉄
と合金化せしめて、ネオジム−鉄合金を該陰極上に液体
状態で生成させ、そして該液体状態のネオジム−鉄合金
を取り出すようにしたネオジム−鉄合金の製造装置にし
て、(a)かかる溶融塩電解浴を収容する、耐火性材料
から構成された電解槽と、(b)該電解槽の溶融塩電解
浴中に挿入、浸漬される、実質的に長さ方向に形状変化
のない長手の炭素陽極と、(c)該電解槽の溶融塩電解
浴中に挿入、浸漬される、実質的に長さ方向に形状の変
化のない長手の鉄陰極と、(d)開口部が該鉄陰極の下
方に位置するように、前記電解槽の溶融塩電解浴中に配
置せしめられて、前記炭素陽極と鉄陰極との間に印加さ
れる直流電流によるフッ化ネオジムの電解還元によって
該鉄陰極上に生じるネオジム−鉄合金の液滴が滴下せし
められる、かかるネオジム−鉄合金液滴を集めるための
合金受器と、(e)該合金受器内の液体状態のネオジム
−鉄合金を電解槽外に取り出すための液状合金取出手段
と、(f)前記鉄陰極を前記電解槽の溶融塩電解浴中に
連続的に或いは間欠的に挿入するための陰極挿入手段
と、(g)前記炭素陽極と前記鉄陰極との間の電圧を検
出する電圧検出手段と、(h)該電圧検出手段にて検出
された電圧値に基づいて、前記陰極挿入手段による前記
鉄陰極の前記溶融塩電解浴中への浸漬深さを調節して、
該溶融塩電解浴の温度を制御する制御手段とを、含むよ
うに構成された電解装置を、その要旨とするものであ
る。
【0012】
【作用・効果】そして、このような本発明装置の採用に
より、電解槽電圧が所望範囲内に保たれて、電解温度の
変動が少なくなり、そのために生成メタルの組成が安定
化し、不純物含有量もより一層低下せしめられ得ること
となる他、陰極の浸漬の自動化が可能となり、省力化が
達成せしめられ、更には陰極電流密度を安定化させるこ
とができ、電流効率が安定し、また電力原単位の低減と
それの安定化も可能となる等の特徴が発揮されるのであ
り、これによって、ネオジム−鉄合金を経済的に且つ大
規模、連続的に製造できることとなったのである。
【0013】要するに、本発明の装置を用いれば、ネオ
ジム−鉄合金が電解還元操作の一段階で製造され、しか
も永久磁石の磁気的性質に悪影響を与える酸素等の不純
物や介在物等の含有量が低く、且つネオジム含有量の高
い、ネオジム−鉄合金が一段階で効果的に製造すること
ができる利点があり、且つ、固体の陰極を使用するた
め、陰極の取扱が容易であることは勿論、生成合金を電
解時の液体合金のままで取り出すために、実質上、電解
を中断することなく、連続操業が可能であり、そして陰
極消耗法の利点である低温操業が連続的に行なわれ得る
結果、電解成績並びに生成合金品位が効果的に改善され
る特徴もある。
【0014】また、かかる本発明に従えば、装置の大型
化、操業の連続化が容易に達成され得、更に酸化ネオジ
ムを原料とするフッ化物−酸化物混合溶融塩の電解によ
る製造装置における連続操業上の困難を悉く回避するこ
とができるのであり、更にまた塩化ネオジムを原料とす
る塩化物混合溶融塩の電解による製造装置では達成でき
ない高電流効率を長時間にわたって達成し得るのであ
る。
【0015】このように、本発明に従えば、高性能永久
磁石用原料に適した高ネオジム、低不純物含有ネオジム
−鉄合金を、経済的に且つ大規模、連続的に製造できる
こととなったのである。そして、このようなネオジム−
鉄合金は、また、ネオジム金属製造の中間原料としても
有利に使用されるものである。
【0016】
【具体的構成・実施例】ところで、先に述べたように、
ネオジム−鉄合金の大規模な連続的製造に際しては、電
解槽の電流容量を大きくとる方が経済的に有利であり、
ある規模以上では電解槽は内熱型になる。すなわち、電
解浴の電解温度の維持は、電解用の直流電流自身による
ものであり、一定の電解温度を保つには、電解槽の保温
構造、電極配置は適切に設計されなければならない。
【0017】このため、本発明者らは、差分法を用いた
数値計算を実施し、電解槽内の電位分布、温度分布を求
めることにより、電極配置、保温構造の設計を実施し
た。そして、その計算結果から、フッ化ネオジムを原料
とする消耗陰極法によるネオジム−鉄合金の電解製造に
際しては、その電解槽の構造ないしは電解操作の特徴の
故に、すなわち陽極,陰極を電解浴の上方から浸漬せし
め、且つアノード電流密度とカソード電流密度との値に
比較的大きな差があり、しかもカソード電流密度の方が
大きい場合には、カソード浸漬深さによって電解槽電圧
が大きく変化することが判明した。
【0018】この結果が、第1図において、陰極浸漬深
さと槽電圧との関係として示され、またそこには、併せ
て実測値も示されている。この第1図における計算値と
実測データとを比較すると、それらがよく一致している
ことが理解される。
【0019】一方、アルミニウム電解槽のような極間距
離の変更による電解槽電圧変化は、本発明の如きフッ化
ネオジムを原料とする陰極消耗法による電解還元操作に
おいては、陰極浸漬深さ変更による電解槽電圧変化に比
べて、相対的に小さく、それ故それは電解槽設計段階で
は極めて重要な因子であるが、電解槽の電圧制御(浴温
制御)の方式としては、陰極浸漬深さの変更による方式
の方が、効果において大きく、好ましいのである。
【0020】そして、このような陰極浸漬深さの変更に
よる方式を、電解槽における溶融塩電解浴の浴温の制御
に用いるには、具体的には、電解槽電圧を検出し、これ
と陰極昇降装置とを連動させるのが、尤も簡単な方式と
して採用される。なお、その制御の基本的な考え方は、
次の通りである。即ち、第2図に示されるように、ある
浸漬深さに陰極をセットし、電解をスタートせしめた場
合(A点)において、陽極及び陰極のリード間電圧(一
般に、電解槽電圧と略一致する)をVc としたとき、こ
のVc は、時間の経過と共に、陰極の消耗に従って図示
のように増加する。従って、ある高い電圧:VH となっ
たとき(B点)、一定量だけ陰極を下降させるか、ある
設定電圧:VL になるまで陰極を浸漬せしめる方式、或
いはそれらを組み合わせた方式を用いて、電圧:Vc
効果的に低減せしめられるのである。なお、このVH
よる判定には、上記の方式以外に、例えば電圧の時間変
化:ΔV/Δtで判定するようにした方式も採用するこ
とが可能である。また、その場合、ある条件下ではΔV
/Δtは増大していくこともある。
【0021】また、陰極電流密度が所定の範囲内、即ち
0.5〜55A/cm2 の範囲内に入るように、陰極の本
数、形状配置が予め設計され、且つVH とVL の間の電
圧を実現するように、陰極浸漬深さが選ばれれば、良好
な電圧制御が可能となるのである。なお、この制御され
た電圧(入力エネルギー)で操業したとき、電解槽全体
の熱収支が取れるように、保温構造が設計されているこ
とは言うまでもなく、これによって有効な浴温制御、即
ち770〜950℃の範囲の電解浴温度となるような温
度制御が実現されるのである。これに対し、かかる電解
浴温度があまりにも高くなり過ぎると、生成合金への不
純物、介在物の混入量が許容限度を超えるようになる問
題があり、一方あまりにも低い電解浴温度の場合にあっ
ては、均質な溶融塩電解浴を形成することが困難とな
り、電解浴の性状が悪化し、電解を継続することが困難
となる問題がある。
【0022】なお、具体的には、上記の如きVc の検出
やその制御装置等は、現在の技術水準乃至は工業レベル
において公知のものであり、その実施は極めて容易なも
のであって、特に本発明がその何れかに限定されるもの
ではないが、その一例が、第3図に模式的に示されてい
る。
【0023】すなわち、第3図において、電解槽10
は、下部槽12とその開口部を覆蓋する蓋体14にて構
成されている。また、これら下部槽12および蓋体14
の外側は、通常、鋼等の金属よりなる槽外枠16,18
より構成されている。さらに、下部槽12および蓋体1
4は、それぞれ外側に煉瓦やキャスタブル・アルミナ等
よりなる耐火断熱材槽20,22、および内側に黒鉛、
炭素質スタンプ材等からなる耐浴材層24,26を配置
して、構成されている。
【0024】そして、下部槽12の内側耐浴材層24の
内面の接浴面には、ライニング材28が設けられて、か
かる接浴面を被覆している。このライニング材28は、
耐浴材層24からの不純物の混入を防ぐ他、それがタン
グステンやモリブデン等の難融金属にて形成されている
場合には、生成する液状ネオジム−鉄合金の受器を兼ね
ることもできる。尤も、本発明にあっては、かかるライ
ニング材28として安価な鉄材料を用いることが推奨さ
れる。けだし、本発明者らの検討によって、安価な鉄が
優れた耐食性を示し、フッ化物電解浴の場合の良好なラ
イニング材となることが見い出されたからである。ま
た、耐浴材層24は、必ずしも必要ではなく、耐火断熱
材層20上に、直接に、ライニング材28を適用しても
何等差支えない。
【0025】そして、更に、このような電解槽10のラ
イニング材28にて囲まれた槽内には、溶融塩電解浴3
0を構成する溶剤が装入せしめられている。なお、この
溶剤としては、フッ化ネオジム(NdF3)とフッ化リチ
ウム(LiF)が用いられるが、これらに加えて、フッ
化バリウム(BaF2)とフッ化カルシウム(CaF2)
を、単独で或いは両者同時に添加して用いることも可能
である。なかでも、不純物や介在物の少ないネオジム−
鉄合金を製造する上においては、電解温度を770℃〜
950℃の範囲に保持せしめることが必要であり、その
ために、かかる溶融塩電解浴30は、好適には、実質的
に35〜76%(重量基準、以下同じ)のフッ化ネオジ
ム、20〜60%のフッ化リチウム、0〜40%フッ化
バリウム、及び0〜20%フッ化カルシウムにて構成さ
れる、実質的にフッ化物のみよりなる混合溶融塩からな
るように選ばれ、そしてそのような電解浴30に原料の
フッ化ネオジムが添加された場合にあっても、電解中
は、常に、かかる組成範囲の電解浴となるように調整さ
れることとなる。
【0026】また、かかる電解槽10の蓋体14をそれ
ぞれ貫通して、鉄陰極32と、この鉄陰極32に対向す
るように、該鉄陰極32の周りに同心円状に配置された
複数本の炭素陽極34が設けられており、またそれら両
電極32,34は、下部槽12内に収容される前記所定
の溶融塩よりなる電解浴30中に、所定の電流密度とな
る長さにわたって浸漬されるようになっている。なお、
ここでは、炭素陽極34,34は、鉄陰極32と向かい
合って配置される陽極のうちの2本が示されており、そ
れらの材質としては黒鉛が好適に用いられることとな
る。
【0027】さらに、これら炭素陽極34,34は、棒
状、板状、管状等の長手状の形態で用いられ、またそれ
は、電解浴30への浸漬部分の陽極表面積を大きくして
陽極電流密度を下げるために、公知のように溝付きとす
ることも可能である。なお、図面では、炭素陽極34,
34には、電解による陽極消耗の跡を示して、陽極浸漬
部に僅かに傾斜が付けられている。この陽極34には、
給電のために、金属等の適当な導電体の電気リードが取
り付けられていても何等差支えない。また、陽極34
は、陽極挿入手段としての陽極昇降機構36によって上
下動せしめられるようになっており、これにより電解継
続のための適切な陽極電流密度:0.05〜0.60A
/cm2 、好ましくは0.10〜0.40A/cm2 が確保
されるように、間欠的に或いは連続的に、その浸漬部の
表面積を浸漬深さで調整し得るようになっている。な
お、陽極昇降機構36,36は、陽極への電気接続機能
を兼ね備えることもできるようになっている。
【0028】一方、陰極32は、電解還元作用にて析出
せしめられる金属ネオジムと合金化させるべき鉄材料か
ら構成されており、ここでは、その1本が示されてい
る。また、ネオジム−鉄合金の液滴生成による陰極消耗
の跡を示して、陰極浸漬部分が円錐形状で示してある。
なお、電解温度は、770℃〜950℃と、陰極40の
鉄の融点以下に選ばれるところから、この鉄陰極32は
固体であり、線状,棒状,板状,管状等の長手状の形態
で用いられる。この鉄陰極32は、また、陰極挿入手段
としての陰極昇降機構38によって、合金生成による消
耗分を補って、電解浴30中へ連続的に或いは間欠的に
送り込まれるようになっている。また、この陰極昇降機
構38は、ここでは、陰極32への電気接続機能を兼ね
備えており、更にかかる鉄陰極32は、その浸漬部以外
の表面が防食のために適当な保護スリーブ等で保護され
るようになっていても、何等差支えない。
【0029】なお、かかる陰極昇降機構38は、所定の
電解槽電圧、ひいては電解浴温度が維持され得るよう
に、単純に自動化して、鉄陰極32を送り込むような機
構と為すことができる他、より安定操業のためには、槽
電圧計等と連動させて、間欠的に鉄陰極32を自動挿入
させるようにすることも可能である。ここでは、かかる
陰極昇降機構38は、駆動モータ40と、それによって
作動せしめられるラック・ピニオン機構42とから構成
され、該ラック・ピニオン機構によって陰極32が電解
浴30中に送り込まれるようになっている。そして、陰
極32と陽極34との間の電圧(電解槽電圧)は電圧計
44にて検出されて、その検出信号が制御装置46に入
力せしめられ、また駆動モータ40の回転量、換言すれ
ばラック・ピニオン機構42の動作量、ひいては鉄陰極
32の送り込み量がロータリーエンコーダ48から制御
装置46に入力せしめられることにより、それら入力値
と、該制御装置46に予め設定された電圧値(VH ,V
L )とに基づいて、駆動モータ40が駆動制御されて、
第2図に示される如く、間欠的な陰極32の降下が行な
われるようになっているのである。
【0030】一方、陰極の電流密度は、陰極全表面にわ
たっての電流密度として、0.50〜55A/cm2 の広
い範囲にわたって許容される。しかし、陰極電流密度が
あまりにも低過ぎると、陰極単位表面積当たりの電流が
小さ過ぎて、生産性が悪化し、工業的ではなくなる。ま
た、この陰極電流密度が高くなり過ぎると、電解電圧の
上昇が甚だしくなり、電解成績を悪化させる。なお、実
際の電解操業の継続に当たっては、更に1.5〜25A
/cm2 の、より狭い陰極電流密度の範囲に保つことが、
電解電圧の変動幅を狭く維持し、電解操業を容易にする
上において、より好ましいと言える。
【0031】一方、かかる鉄陰極32の下方に受器開口
部が位置するように、電解浴30内において、下部槽1
2の底部上に生成合金受器50が配置せしめられてお
り、陰極32と陽極34との間に所定の直流の電流を印
加せしめることにより、電解浴30中のフッ化ネオジム
原料の電解還元作用によって、該鉄陰極32上に生成さ
れた液状のネオジム−鉄合金52は、陰極32表面より
滴下して、その直下において開口する生成合金受器50
内に溜められる。なお、この生成合金受器50は、生成
合金52との反応性の小さな難融金属、例えばタングス
テン,タンタル,モリブデン,ニオブ,或いはそれらの
合金等を用いて形成される他、窒化ホウ素等のホウ化物
や酸化物等のセラミックス、或いはサーメット若しくは
鉄等の材料を用いて形成することもできる。
【0032】このような構造の装置においては、鉄陰極
32と炭素陽極34との間に印加せしめられる直流電流
によって、電解浴30中のフッ化ネオジム原料の電解還
元が行なわれ、そして上述のように、鉄陰極32上に析
出した金属ネオジムは、直ちに陰極32を構成する鉄と
液体状態の合金を生成せしめ、陰極32表面より滴下し
て、電解槽10内の電解浴30中に設置した受器50内
に集められることとなる。なお、この電解還元に際して
採用される温度、即ち770℃〜950℃の温度では、
かかる鉄陰極32上に生成する合金は、液体状態となる
ものであり、また前述のような溶融塩よりなる電解浴3
0の比重は、生成合金のそれよりも小さくされていると
ころから、かかる液体状の合金が鉄陰極32上に生成さ
れるに従って、それは陰極32表面より下方に落下する
ようになるのである。
【0033】そして、このように、鉄陰極32の表面に
おいては、液状のネオジム−鉄合金52の生成に従っ
て、かかる鉄陰極32自身が消費されることとなり、そ
れ故電解還元操作の進行に従って、鉄陰極32は、漸次
浸漬長さが短くなり、電解槽電圧を上昇せしめ、更には
電解浴温度を上昇せしめることとなるところから、前記
のように、制御装置46による制御下において、第2図
の如きパターンに従って、陰極32は間欠的に電解浴3
0内に挿入せしめられて、目的とする電解浴温度範囲内
に維持せしめつつ、電解還元操作が進行せしめられるの
である。
【0034】なお、このような電解装置における電解操
作によって消費される電解原料は、原料供給装置54か
ら、蓋体14に設けられた原料供給孔56を通じて供給
され、所定組成の電解浴30が形成せしめられるように
なっており、また鉄陰極32から滴下して、受器50内
に溜められた生成合金52は、それが所定量溜まった時
に、液体状態のままで所定の合金回収機構(取出し手
段)によって、例えばパイプ状の真空吸引ノズル58を
生成合金吸引孔60を通じて電解浴30内に差し入れ、
そして該ノズル58の先端を生成合金受器50内の生成
合金52中に浸漬せしめ、図示されていない所定の真空
装置の真空吸引作用を利用して吸引することにより吸い
上げられて、電解槽10外に取り出されることとなる。
【0035】ところで、かかる電解槽10内の上部空間
の雰囲気、換言すれば電解浴30上の雰囲気を大気と
し、上記した電解還元操作を進行せしめることは可能で
あるが、ここでは、電解槽10内には、電解浴30、生
成合金52、電極32,34、電解槽10の構成材料等
の変質を防ぎ、生成合金52への有害不純物や介在物の
混入を避けること等のために、好適には保護ガスが導入
されるようになっており、そして電解還元操作によって
発生したガスは、かかる導入された保護ガスと共に、排
ガス出口62を通じて外部に排出されるようになってい
る。
【0036】また、ここでは、原料供給手段(54,5
6)や生成合金取出手段(58,60)、更には保護ガ
ス供給手段(図示せず)等が別途に電解槽10に設けら
れた構造となっているが、特に鉄陰極32をパイプ状と
為すことにより、その中空部を利用して、保護ガスを供
給したり、或いは電解原料たるフッ化ネオジムを供給し
たり、更にはそれを生成合金の取出し孔に利用すること
が可能である。
【0037】すなわち、鉄陰極32の外部開口部に設け
た保護ガス供給装置から管内部空間に保護ガスを正圧で
導入するようにすれば、該陰極32の中空部内の外気に
よる腐食を防止することができ、また管内に電解浴30
が入り込み、この部分に目的とする電流密度以下の低電
流密度の電流が流れ込むのを効果的に防止することがで
きる。
【0038】さらに、かかる保護ガス供給装置からパイ
プ状鉄陰極32内に供給される保護ガス量を増大せしめ
て、該陰極32の下端開口部から電解浴30内に保護ガ
スを吹き込むようにすれば、電解浴30の有効な撹拌が
行なわれ得て、原料:フッ化ネオジムの電解浴30中へ
の溶解を促進させ得る他、電解槽10内の電解浴30上
の空間に満たされる保護ガスとしても利用することがで
きる。
【0039】一方、上記の如き保護ガス供給装置から供
給される保護ガスの吹込みと同時に、パイプ状の鉄陰極
32の中空部内を通じて、電解浴30中へ原料のフッ化
ネオジム粉末を吹き込むようにすることによって、原料
の供給と電解浴30への溶解促進を同時に行なうことも
でき、また電解槽10(蓋体14)に原料供給孔56を
設ける必要性が解消される利点を生ずる。尤も、原料の
フッ化ネオジムは、粉末として電解浴30内に投入され
るばかりではなく、一定の形状に成形された固形物とし
ても供給されるものではあるが、このような固形の成形
品の供給孔としても、鉄陰極32の管状の中空部内を利
用することが可能である。
【0040】また、生成合金受器50内に所定量溜めら
れた生成合金52を、電解槽10外に真空吸引ノズル5
8にて取り出す際に、鉄陰極32の内部空間を該ノズル
58の挿入孔として、生成合金吸引孔60の代わりに利
用し、該鉄陰極32の管状内部を通じて、ノズル58の
先端部を電解浴30内の生成合金受器50の生成合金5
2中に差し込み、かかる生成合金52を真空吸引操作に
よって槽外に回収するようにすることも、可能である。
【0041】尤も、生成合金受器50内の生成合金52
の取出しは、上述のような真空吸引による生成合金52
の吸引取出し方式が好適に採用される手段ではあるが、
これに限定されるものでは決してなく、これに代えて、
電解槽10(下部槽12)の下部を貫通する取出しパイ
プを設け、この取出しパイプの先端を、更に生成合金受
器50を貫通させて、該受器50内に開口せしめること
により、かかる取出しパイプを通じて生成合金52を槽
外下方に流し出す合金回収機構を採用することも、可能
である。
【0042】なお、以上の説明から明らかなように、本
発明は基本的に内熱型の電解還元操作において電解浴中
への鉄陰極の浸漬深さを調節することにより、電解浴温
度を制御するようにしたものであり、そのために所定の
電解温度に保持するための特別な加熱装置を何等設ける
必要がないものであるが、必要に応じて、電解槽10内
に或いはその外部に適当な加熱装置を設けても、何等差
支えない。尤も、そのような場合にあっても、加熱装置
は電解浴を補助的に加熱するものであって、電解浴温度
はあくまでも鉄陰極の浸漬深さによって制御されるもの
である。
【0043】因みに、第3図に示される電解装置と同様
な構成の装置を用いて、電解還元操作を実施した。即
ち、先ず、そのような電解装置において、電解槽10の
耐浴材として黒鉛るつぼを用い、また生成合金受器50
としては、該黒鉛るつぼの底部中央に設置したモリブデ
ン容器を用いて、実質上、フッ化ネオジムとフッ化リチ
ウムとフッ化バリウムの3元系フッ化物混合溶融塩(=
35〜59%:25〜43%:14〜26%)よりなる
電解浴を、不活性ガス雰囲気中で連続的に電解した。陰
極32としては、黒鉛るつぼ中央部の電解浴中に同一円
周上に位置するように配置して浸漬した3本の12mmφ
の鉄線を用い、陽極34としては、かかる陰極の周りに
同心円状に配列して電解浴中に浸漬した5本の60mmφ
の黒鉛棒を用いた。
【0044】なお、陰極32の浸漬深さ制御は、次のよ
うにして実施された。すなわち、電圧計44により検出
される電解槽の電圧値が制御装置46に予め設定されて
いる設定電圧(VH )以上になったら、かかる制御装置
46からの指令により、陰極昇降装置38の駆動モータ
40を作動せしめて、陰極32が下方へ所定量移動させ
られるようにして、電解浴30中への陰極浸漬深さを増
加させるようにした。この陰極32の移動量は、駆動モ
ータ40の回転をロータリーエンコーダ48で検出し、
それがある一定の距離だけ移動した時点で、モータ40
の運転が停止せしめられるようにした。
【0045】そして、この自動陰極浸漬深さ変更−槽電
圧制御方式を用いて、電解電流:200Aの下におい
て、24時間、フッ化ネオジムの電解還元操作を実施し
て、目的とするネオジム−鉄合金の製造を行なった。な
お、ここでは、陽極電流密度:0.21〜0.28A/
cm2 、陰極電流密度:2.9〜11.8A/cm2 であっ
た。
【0046】かくの如き電解還元操作の結果、その電解
槽電圧変動は7.5〜8.4Vであり、上記の如き槽電
圧制御方式を採用しない場合における電圧の変動幅:
6.8〜9.2Vに比較して、槽電圧は著しく安定し
た。また、これに伴って電解浴温度も安定し、そのよう
な制御方式を採用しない場合における浴温度:825〜
863℃に対して、834〜850℃と、著しく狭い範
囲内に電解浴温度を制御することができた。
【0047】そして、この電解還元操作において、8時
間毎に槽外に取り出された生成ネオジム−鉄合金中のネ
オジム含量は、87.0±1.5重量%に抑えられて、
安定しており、またそれは不純物も少なく、品質の良好
なものであった。
【0048】以上、本発明に従うネオジム−鉄合金の製
造装置について具体的に説明してきたが、本発明が、そ
のような説明によって何等制限的に解釈されるものでな
いことは、言うまでもないところである。そして、本発
明は、上述した本発明の具体的な説明並びに実施例の他
にも、各種の態様において実施され得るものであり、本
発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に
基づいて種々なる態様において実施され得るものは、何
れも本発明の範疇に属するものであることが、理解され
るべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】陰極浸漬深さと槽電圧の関係を示すグラフであ
る。
【図2】陽極、陰極間電圧(槽電圧)の電解還元時間の
経過に伴う変化を説明するためのグラフである。
【図3】本発明に従う装置たる電解槽の構造の一例を示
す断面図である。
【符号の説明】
10:電解槽 12:下部槽 14:蓋体 20,22:耐火断
熱材層 24,26:耐浴材層 28:ライニング材 30:電解浴 32:鉄陰極 34:炭素陽極 36:陽極昇降機構 38:陰極昇降機構 40:駆動モータ 42:ラック・ピニオン機構 44:電圧計 46:制御装置 48:ロータリーエ
ンコーダ 50:生成合金受器 52:ネオジム−鉄
合金 54:原料供給装置 58:真空吸引ノズ
フロントページの続き (72)発明者 豊嶋 雅康 愛知県名古屋市港区千年三丁目1番12号 住友軽金属工業株式会社技術研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に、フッ化ネオジム及びフッ化リ
    チウム、並びに必要に応じて添加されるフッ化バリウ
    ム、フッ化カルシウムからなる溶融塩電解浴中で、フッ
    化ネオジムを、電解還元操作の進行に応じて該溶融塩電
    解浴中に供給しながら、電解還元せしめ、生成するネオ
    ジムを陰極上に析出させると共に、該陰極を構成する鉄
    と合金化せしめて、ネオジム−鉄合金を該陰極上に液体
    状態で生成させ、そして該液体状態のネオジム−鉄合金
    を取り出すようにしたネオジム−鉄合金の製造装置にし
    て、 かかる溶融塩電解浴を収容する、耐火性材料から構成さ
    れた電解槽と、 該電解槽の溶融塩電解浴中に挿入、浸漬される、実質的
    に長さ方向に形状の変化のない長手の炭素陽極と、 該電解槽の溶融塩電解浴中に挿入、浸漬される、実質的
    に長さ方向に形状の変化のない長手の鉄陰極と、 開口部が該鉄陰極の下方に位置するように、前記電解槽
    の溶融塩電解浴中に配置せしめられて、前記炭素陽極と
    鉄陰極との間に印加される直流電流によるフッ化ネオジ
    ムの電解還元によって該鉄陰極上に生じるネオジム−鉄
    合金の液滴が滴下せしめられる、かかるネオジム−鉄合
    金液滴を集めるための合金受器と、 該合金受器内の液体状態のネオジム−鉄合金を電解槽外
    に取り出すための液状合金取出手段と、 前記鉄陰極を前記電解槽の溶融塩電解浴中に連続的に或
    いは間欠的に挿入するための陰極挿入手段と、 前記炭素陽極と前記鉄陰極との間の電圧を検出する電圧
    検出手段と、 該電圧検出手段にて検出された電圧値に基づいて、前記
    陰極挿入手段による前記鉄陰極の前記溶融塩電解浴中へ
    の浸漬深さを調節して、該溶融塩電解浴の温度を制御す
    る制御手段とを、含むことを特徴とするネオジム−鉄合
    金の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記炭素陽極を前記電解槽の溶融塩電解
    浴中に所定の電流密度が得られるように挿入するための
    陽極挿入手段を備えた請求項1記載の製造装置。
  3. 【請求項3】 原料としてのフッ化ネオジムを前記電解
    槽内に供給する原料供給手段を備えた請求項1または2
    記載の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記液状合金取出手段が、前記合金受器
    内の液状ネオジム−鉄合金中に挿入されるパイプ状ノズ
    ルを有し、該ノズルを通じて真空吸引作用により該ネオ
    ジム−鉄合金を吸い上げ、電解槽外に取り出すようにし
    た請求項1乃至3の何れかに記載の製造装置。
  5. 【請求項5】 前記炭素陽極が、黒鉛電極である請求項
    1乃至4の何れかに記載の製造装置。
  6. 【請求項6】 前記電解槽が、その接浴面にライニング
    材を有し、且つ該ライニング材が鉄材料にて構成されて
    いる請求項1乃至5の何れかに記載の製造装置。
  7. 【請求項7】 前記鉄陰極が、パイプ状とされている請
    求項1乃至6の何れかに記載の製造装置。
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