JPH0737130A - 駐車料金管理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、駐車場からその出口部に至る出庫
待ち時間を差引いた正味の駐車料金で精算できるように
した駐車料金管理装置の提供を目的とする。 【構成】この発明は、入庫時に発行した駐車券の入庫時
刻を出庫時に読取って精算する駐車料金管理装置であっ
て、現在の駐車場の出庫混雑情報から駐車料金体制を可
変設定して予備精算する予備精算手段を備えたことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えば大型店舗に併
設されるような駐車場の駐車料金管理装置に関し、さら
に詳しくは出庫時に生じた車輌の混雑状況を考慮して精
算することができるサービス性の高い駐車料金管理装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、この種の駐車料金管理装置は、
時間貸し利用した場合に、入庫時に発行した駐車券の入
庫時刻を出庫時に精算機が読取って駐車料金を精算して
いる。さらに、大型店舗等に併設した駐車場は、店舗利
用に伴う短時間の駐車利用時には無料扱いして利用客の
サービス性を高めている。

【０００３】しかし、駐車時間帯や交通事情等の種々の
原因で出庫が停滞した場合は、駐車場内から出口部に至
るまでに長時間かかってしまい、この出口部に設置され
た精算機で出庫待ち時間も駐車料金として加味されるこ
とになり、駐車利用客のサービス性を低下させる問題を
有していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】そこでこの発明は、駐
車場からその出口部に至る出庫待ち時間を差引いた正味
の駐車料金で精算できるようにした駐車料金管理装置の
提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、入庫時に発
行した駐車券の入庫時刻を出庫時に読取って精算する駐
車料金管理装置であって、現在の駐車場の出庫混雑情報
から駐車料金体制を可変設定して予備精算する予備精算
手段を備えたことを特徴とする。

【０００６】また、予備精算手段は現在の出庫混雑情報
を加味した駐車利用情報を駐車券に印字あるいは報知案
内することを特徴とする。

【０００７】

【作用】この発明によれば、駐車利用客が出庫すると
き、予備精算手段がその駐車利用した客に対する現在の
駐車場の出庫混雑情報から駐車料金体制を可変設定して
予備精算する。例えば、円滑な車の流れのときは通常の
料金体制で精算し、停滞しているときは停滞度合いに応
じた余分な時間を差引いた料金体制で精算する。

【０００８】また、予備精算手段は、現在の出庫混雑情
報を加味した駐車利用情報を駐車券に印字あるいは報知
案内する。

【０００９】

【発明の効果】このため、出庫時に車輌が混雑していて
も、予備精算してあるため、精算機で精算する時は、出
庫待ち時間が駐車料金に加味されず、正味の駐車料金で
精算することができる。したがって、駐車利用客は余分
な料金を支払わずに済み、駐車利用客のサービス性を高
めることができる。

【００１０】また、出庫乗車する前に出庫混雑状況を予
め駐車券に印字しておけば、精算時に出庫待ち時間を差
引いて正確に精算することができる。さらに、混雑して
いない出庫出口を指定するなど出庫利用客に出庫情報を
表示案内／音声案内すれば、指定された出口より円滑に
出庫することができる。

【００１１】

【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は駐車料金管理装置を示し、この駐車料金
管理装置は、図１に示すように大型店舗１１に併設した
駐車場１２の駐車料金を管理するものであって、この駐
車場１２と外部の道路１３とを結ぶ入口通路１４に沿設
した駐車券発行機１５と、その入口カーゲート１６と、
同駐車場１２の出口通路１７の終端位置に沿設した精算
機１８と、その出口カーゲート１９と、大型店舗１１内
に設置した予備精算機２０とから構成される。

【００１２】上述の予備精算機２０は、駐車利用した客
に対する現在の駐車場１２の出庫時の混雑状況を加味し
た適正な駐車料金にて予め精算許容するものであって、
出口通路１７の中間位置に配設した第１車輌検知センサ
Ｓ1 と、出口通路１７の始端位置に配設した第２車輌検
知センサＳ2 との両検知データから現在の出庫時の混雑
状況を検知している。

【００１３】図２は予備精算機２０を示し、これは前面
の接客対応面に、案内表示器２１と、駐車券挿入口２２
と、料金表示器２３と、硬貨投入口２４と、紙幣挿入口
２５と、放出口２６と、インターホン２７と、スピーカ
２８と、人検知センサＳ3 とを備え、予備精算時に案内
表示器２１とスピーカ２８および必要に応じてインター
ホン２７から出力した案内情報に従って予備精算動作さ
せる。

【００１４】図３は予備精算機２０の制御回路ブロック
図を示し、ＣＰＵ３１はＲＯＭ３２に格納されたプログ
ラムに沿って各回路装置を制御し、その制御データをＲ
ＡＭ３３で読出し可能に記憶する。

【００１５】券処理部３４は、駐車券挿入口２２に投入
された駐車定期券、駐車サービス券、駐車回数券等の各
駐車券に記録された駐車データを読取り／書込み処理す
る。

【００１６】硬貨処理部３５は、硬貨投入口２４に投入
された硬貨を鑑別し、釣銭必要時には釣銭を放出口２６
より放出する。紙幣処理部３６は、紙幣挿入口２５に挿
入された紙幣の真偽および金種を鑑別する。

【００１７】ところで、店舗利用に伴う短時間の駐車利
用に際しては、無料扱いして利用客のサービス性を高め
ており、このときのサービスデータや券種、入庫時刻等
の駐車データは駐車券に磁気記録して取扱い、予備精算
機２０および精算機１８で読取り判定する。

【００１８】また、ＣＰＵ３１は出庫混雑度合いを求め
る判定機能を有しており、この判定処理動作を図４のフ
ローチャートを参照して説明する。ＣＰＵ３１は、出庫
混雑度合いを求める指令に基づいて、ＲＡＭ３３のデー
タおよびフラグを初期セットする（ステップｎ1 〜ｎ2
）。

【００１９】続いて、ＣＰＵ３１は第１車輌検知センサ
Ｓ1 の検知データを求め、その出口通路１７中間の検知
位置に停滞する車輌を検知すれば、混雑度合い１をセッ
トする（ステップｎ3 〜ｎ4 ）。

【００２０】同様に、第２車輌検知センサＳ2 の検知デ
ータを求め、その出口通路１７始端の検知位置に停滞す
る車輌を検知すれば、混雑度合い２をセットする（ステ
ップｎ5 〜ｎ6 ）。

【００２１】また、両センサＳ1 ，Ｓ2 が車輌を検知し
なければ、混雑していないと判定して、そのデータをＲ
ＡＭ３３に記憶させる。同じく、混雑度合いをセットし
た場合も、その現在の出庫状況をＲＡＭ３３に記憶させ
る（ステップｎ7 ）。

【００２２】次に、第２車輌検知センサＳ2 の位置で、
これまでに検知測定した１００回分程度のデータをサン
プルデータとして読出し、この読出したデータの度合い
から現在の検知度合いを比較判定し（ステップｎ8 ）、
検知度合いが高ければ、かなり混雑していると判定して
停滞度合い２をセットする（ステップｎ9 〜ｎ10）。

【００２３】また、第１車輌検知センサＳ1 の位置で、
これまでに検知測定した１００回分程度のデータをサン
プルデータとして読出し、この読出したデータの度合い
から現在の検知度合いを比較判定し（ステップｎ11）、
検知度合いが高ければ、少し混雑していると判定して停
滞度合い１をセットする（ステップｎ12〜ｎ13）。

【００２４】また、検知度合いが低ければ、混雑してい
ないと判定する（ステップｎ14）。

【００２５】このような判定動作を、例えば５秒程度の
一定時間毎に繰返し判定動作して、現在の出庫混雑度合
いを判定する（ステップｎ15）。

【００２６】次に、予備精算機２０の予備精算処理動作
を図５および図６のフローチャートを参照して説明す
る。今、予備精算機２０の前に顧客が来ると、これを人
検知センサＳ3 が検知し、これに基づいてＣＰＵ３１は
駐車券を挿入する旨を案内表示器２１に表示案内し、ま
たスピーカ２８より音声案内する（ステップｎ21〜ｎ2
2）。

【００２７】これに従って顧客が駐車券を駐車券挿入口
２２に挿入すると、挿入された駐車券のデータを内部の
券処理部３４が読取り対応し（ステップｎ23〜ｎ24）、
この読取り結果からＣＰＵ３１は駐車料金が必要であれ
ば、その料金を計算して料金表示器２３に表示案内し、
またスピーカ２８で「現金をお入れ下さい」と音声案内
する（ステップｎ25〜ｎ27）。

【００２８】この案内手順に従って顧客が現金を投入す
ると、精算取引を開始し、このとき釣銭があれば釣銭を
放出する（ステップｎ28〜ｎ30）。

【００２９】この精算時点で、ＣＰＵ３１は駐車場１２
の出庫出口が混雑しているか否かを判定し、混雑してい
なければ、円滑に出庫できるので、店舗内に設置される
予備精算機２０から駐車場に設置される精算機１８に至
るまでの出庫所要時間を見込んだ無料駐車時間のサービ
スタイムを１０分程度にセットする（ステップｎ31〜ｎ
33）。

【００３０】同様にＣＰＵ３１は出庫出口に対する混雑
度合いを判定したとき、「停滞度合い１」がセットされ
て若干混雑していれば、出庫時間が若干長くなるため、
これに比例して無料駐車時間のサービスタイムを２０分
程度にセットする（ステップｎ34〜ｎ35）。

【００３１】さらに、「停滞度合い２」がセットされ
て、かなり混雑していれば、出庫時間が長時間となるた
め、これに比例して無料駐車時間のサービスタイムを３
０分程度にセットする（ステップｎ36）。

【００３２】このサービスタイムをセットしたときは、
駐車券にはセットしたサービスタイムを磁気記録し、さ
らに印字して駐車券を放出し、スピーカ２８から「駐車
券をお取り下さい」と音声案内する（ステップｎ37〜ｎ
39）。

【００３３】また、駐車場の出口が複数個あるような場
合には、そのうち待ち時間のない出口、あるいは待ち時
間の少ない出口を案内表示器２１で表示案内し、かつ印
字し、サービスタイムを１０分程度にセットして、駐車
券を返却する（ステップｎ40〜ｎ41）。

【００３４】次に、駐車場１２の出口部に設置された精
算機１８の精算処理動作を図７のフローチャートを参照
して説明する。今、車輌が駐車場１２の出口通路１７を
通って精算機１８の前まで来ると、精算機１８は車輌を
検知確認した後、駐車券を精算機１８に挿入する旨を音
声案内する（ステップｎ51〜ｎ52）。

【００３５】これに従って顧客が駐車券を精算機１８に
挿入すると、挿入された駐車券は、そのデータが読取ら
れ（ステップｎ53〜ｎ54）、読取った駐車券データから
既に予備精算機２０で精算済みである場合、またサービ
スタイム時間内であれば料金不要なため、出口カーゲー
ト１９を開けて直ちに出庫させることができ、料金の取
扱いを省略した状態で出庫することになり、一台の出庫
にかかる精算時間を短縮して出庫能率を高めることがで
きる（ステップｎ55〜ｎ57）。

【００３６】そして、出庫後は出口カーゲート１９を閉
じて、次の出庫車輌に備える（ステップｎ58〜ｎ59）。

【００３７】一方、予備精算機２０で予備精算していな
い場合、また予備精算時のサービスタイムを超過した有
料駐車時間の場合は、出口カーゲート１９の直前の精算
機１８で精算処理して出庫する（ステップｎ60〜ｎ6
5）。

【００３８】このように、予め予備精算機２０で予備精
算してある場合は、精算機１８での精算時に出庫待ち時
間が不測に駐車料金に加味されず、正味の駐車料金で精
算することができる。したがって、駐車利用客は余分な
料金を支払わずに済み、特に出庫乗車前に予備精算して
現金の取扱いを済ませておけば、精算機での精算対応時
間の短縮が図れる。

【００３９】図８はこの発明の他の実施例を示し、これ
は駐車場８１に一つの入口通路８２と第１〜第４の出口
通路Ａ〜Ｄを有する場合の駐車料金管理装置の一例を示
し、入口通路８２には駐車券発行機８３と入口カーゲー
ト８４を沿設し、第１〜第４の出口通路Ａ〜Ｄの近傍位
置には、第１〜第４精算機８５〜８８と第１〜第４出口
カーゲート８９〜９２を設置し、第１〜第４精算機８５
〜８８からの出庫状況等のデータは、その都度ホストコ
ンピュータ９３に入力され、ここで制御管理されたデー
タが予備精算機９４に入力される。

【００４０】そして、店舗利用済みの顧客が駐車場の車
輌に出庫乗車する前に、予備精算機９４で予備精算し、
現在の出庫混雑状況等を駐車券に印字する。

【００４１】図９は駐車券９５の一例を示し、この駐車
券９５に出庫案内情報９６を印字する。例えば、「只
今、Ａ・Ｂ出口は混雑しております。」と文字表示し、
また駐車場の出口をたり、図形表示して顧客に出庫混雑
状況を明瞭に知らせる。

【００４２】さらに、この予備精算機９４での予備精算
時に、案内表示器２１に出庫案内情報を表示案内して顧
客に知らせることもできる。例えば、図１０に示すよう
に、「只今、Ａ・Ｂ出口は混雑しております。Ｃ・Ｄ出
口を御利用下さい。」と現在の出庫案内情報を詳細に表
示案内する。これにより、顧客は出庫乗車前に混雑して
いない出庫出口を探したり、余分な負担がかからず、全
ての顧客が指定された出口に向かって円滑に出庫するこ
とができる。

【００４３】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の予備精算手段は、実施例の予備精
算機２０，９４に対応し、以下同様に、駐車利用情報
は、出庫案内情報９６に対応するも、この発明は、上述
の実施例の構成のみに限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の駐車料金管理装置の概略構成図。

【図２】この発明の予備精算機の外観斜視図。

【図３】この発明の予備精算機の制御回路ブロック図。

【図４】この発明の予備精算機の出庫混雑度合い判定処
理動作を示すフローチャート。

【図５】この発明の予備精算機の予備精算処理動作を示
すフローチャート。

【図６】この発明の図５に続く予備精算機の予備精算処
理動作を示すフローチャート。

【図７】この発明の精算機の精算処理動作を示すフロー
チャート。

【図８】この発明の他の実施例の駐車料金管理装置の概
略構成図。

【図９】この発明の駐車券の一例を示す拡大正面図。

【図１０】この発明の案内表示器に表示した出庫案内情
報の一例を示す表示説明図。

【符号の説明】

１２，８１…駐車場 １５，８３…駐車券発行機 １８，８５〜８８…精算機 ２０，９４…予備精算機 ３１…ＣＰＵ ９５…駐車券 ９６…出庫案内情報

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】入庫時に発行した駐車券の入庫時刻を出庫
   時に読取って精算する駐車料金管理装置であって、現在
   の駐車場の出庫混雑情報から駐車料金体制を可変設定し
   て予備精算する予備精算手段を備えた駐車料金管理装
   置。
2. 【請求項２】予備精算手段は現在の出庫混雑情報を加味
   した駐車利用情報を駐車券に印字あるいは報知案内する
   ことを特徴とする請求項１記載の駐車料金管理装置。