JPH0731452Y2 - 車輌用前照灯の照射角調整装置における調整ねじの支持構造 - Google Patents

車輌用前照灯の照射角調整装置における調整ねじの支持構造

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JPH0731452Y2
JPH0731452Y2 JP2413790U JP2413790U JPH0731452Y2 JP H0731452 Y2 JPH0731452 Y2 JP H0731452Y2 JP 2413790 U JP2413790 U JP 2413790U JP 2413790 U JP2413790 U JP 2413790U JP H0731452 Y2 JPH0731452 Y2 JP H0731452Y2
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秀樹 大橋
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【考案の詳細な説明】 本考案車輌用前照灯の照射角調整装置における調整ねじ
の支持構造を以下の項目に従って詳細に説明する。
A.産業上の利用分野 B.考案の概要 C.従来技術[第16図乃至第19図] D.考案が解決しようとする課題[第16図乃至第19図] E.課題を解決するための手段 F.実施例[第1図乃至第15図] a.自動車用前照灯の概要[第1図乃至第4図] b.調整ねじ[第3図乃至第5図] c.ファスナー[第3図乃至第8図] d.調整ねじのランプボデーへの支持[第3図乃至第5
図] e.作用 f.ファスナーの変形例[第9図乃至第12図] g.別の実施例[第13図乃至第15図] G.考案の効果 (A.産業上の利用分野) 本考案は新規な車輌用前照灯の照射角調整装置における
調整ねじの支持構造に関する。詳しくは、傾動されるこ
とによって照射角が変更される傾動部材を合成樹脂製の
ボデーに傾動自在に支持し、ボデーに回転自在に支持さ
れた調整ねじの先端部を傾動部材に支持されたナット部
材に螺合し、調整ねじを回転することによって傾動部材
を傾動させるようにした車輌用前照灯の照射角調整装置
における調整ねじの支持構造において、調整ねじの支持
部の強度の向上と防水性の向上を図ることができる新規
な車輌用前照灯の照射角調整装置における調整ねじの支
持構造を提供しようとするものである。
(B.考案の概要) 本考案車輌用前照灯の照射角調整装置における調整ねじ
の支持構造は、調整ねじをボデーに形成した挿通孔に挿
通し、調整ねじに形成されたフランジ部と調整ねじに係
着された環状をした合成樹脂製のファスナーとによって
ボデーを挾持した状態で調整ねじがボデーに回転自在に
支持され、ボデーの挿通孔の一方の開口縁に全周に亘っ
て形成された切欠内にオーリングの大部分を嵌入し、フ
ァスナーとボデーとの間に金属ワッシャを介挿し、上記
ファスナーにはその外縁の等間隔に離れた位置から外方
に向って突出された突片と、これら突片に対応した内縁
から半径方向に延びるスリットが形成され、ファスナー
を金属ワッシャに当接させたので、合成樹脂製のファス
ナーとボデーとの間の辷りが良好となり、調整ねじの回
転時にファスナーやボデーに高い摩擦熱が発してこれら
が変形や損傷を受けるということがなくなり、これによ
ってこの部分の強度が向上し、また、オーリングは挿通
孔の一方の開口縁に形成された切欠内にその大部分が嵌
入されるので、オーリングの圧縮代が切欠の大きさとオ
ーリングの太さによってのみ決まるためその他の構成部
材の寸法精度が防水性に影響を及ぼすことが無く、良好
な防水性を得ることができる。更に、ファスナーには4
つの突片が形成され金属ワッシャを介してボデーに当接
しているため、調整ねじがボデーに対して傾き難くくな
り、これによって、走行中の光軸のブレを防止すること
ができる。
(C.従来技術)[第16図乃至第19図] 第16図乃至第19図は従来の車輌用前照灯の照射角調整装
置における調整ねじの支持構造の一例を示すものであ
る。
aは合成樹脂製のボデーであり、bは該ボデーaに形成
された挿通孔である。そして、ボデーaの内外両面の挿
通孔bが開口した部分には浅い凹部c、dが形成されて
いる。
eは調整ねじであり、螺軸部fとフランジ部gと環状の
溝hを有している。
iは合成樹脂製のファスナーであり、略円環状をしてお
り、その外周縁の等間隔に離間した3つの箇所から突片
j、j、jが外方に向って突接されている。またファス
ナーiの内縁のうち上記突片j、j、jに対応した箇所
に半径方向に延びるスリットk、k、kが形成されてい
る。尚、ファスナーiの内径は調整ねじeの溝hから後
の部分の外径より稍小さく、突片j、j、jの先端に外
接する円の直径はボデーaに形成された上記凹部dの直
径より稍小さく、されている。
そして、調整ねじeはボデーaの挿通孔bに挿通され、
フランジ部gが凹部c内に位置される。尚、このときス
ベリワッシャlとオーリングmが調整ねじeに外嵌さ
れ、スベリワッシャlがフランジ部gと接触し、該スベ
リワッシャlとボデーaとの間にオーリングmが介挿さ
れる。
調整ねじeのうちボデーaの外側に突出した部分にファ
スナーiを外嵌して溝hの位置で移動させる。ファスナ
ーiはその内径が調整ねじeの溝hから後の部分の外径
より稍小さいが、その材料の有する弾性とスリットk、
k、kによって撓むので、これを調整ねじeに外嵌して
溝hの所まで移動させることができる。ファスナーiが
溝h内に入ると、ファスナーiの内側縁の後部が溝hの
後面と弾接し、ファスナーiの前面がボデーaに接触す
る。
以上のようにして、フランジ部gとファスナーiとによ
ってボデーaを挟持するようにして調整ねじeがボデー
aに回転自在に支持され、そして、オーリングmはボデ
ーaとスベリワッシャlとの間で圧縮されてボデーaと
調整ねじeとの間の防水を図ることになる。
尚、nは反射鏡、oは反射鏡nに支持されたナット部材
であり、調整ねじeの螺軸部fはナット部材oに螺合さ
れている。
(D.考案が解決しようとする課題)[第16図乃至第19
図] ところで、上記した従来の車輌用前照灯の照射角調整装
置における調整ねじの支持構造にあっては、調整ねじe
が回転されるとき、ファスナーiの開口縁後面と調整ね
じeの溝hの後側面との間(第16図にAで示す部位)で
摺動することになるが、調整ねじeをローリング加工で
形成するため、溝hの深さはそれ程深くなく(0.4mm位
が限度である。)、そのためにファスナーiの当接部分
が小さな面積となり、かかる小さな面積のところに弾発
力が集中するので、摺動による摩耗が激しいという問題
がある。
そこで、調整ねじeとファスナーiとの間で摺動が生じ
ないようにするために、ファスナーiの内径を調整ねじ
eの溝h部の外径より小さくしてファスナーiを溝h部
に圧入することが考えられるが、このようにすると、フ
ァスナーiが調整ねじeと一体的に回転し、今度は、フ
ァスナーiの前面とボデーaとの間(第16図にBで示す
部位)で摺動が生じることになる。ところが、ファスナ
ーiもボデーaも共にその材料が合成樹脂であり熱伝導
率が小さいため、摺動時の摩擦熱により変形したり互い
に溶着してしまうといったことが起り得るという問題が
ある。
また、ファスナーiのボデーaに対する弾接は、オーリ
ングmが軸方向で圧縮されてつぶされることによって生
じる反発力によって為されているが、各部品の寸法のバ
ラツキやファスナーiの僅かな摩耗によってオーリング
mのつぶし代が大きく変化し、ひいては防水性が損なわ
れたりするという問題があった。
更に、上記車輌用前照灯の照射角調整装置における調整
ねじの支持構造のファスナーiは、その突片j、j、j
が外周縁の等間隔に離間した3つの箇所から突接されて
いるので、調整ねじeがその軸方向に直交する方向から
の力を受けたときに、突片j、j、jの間の方向(第17
図に矢印で示してある。)へ倒れ易いために倒れの方向
性が限定されていて走行中に光軸がブレ易いという問題
がある。
(E.課題を解決するための手段) 本考案車輌用前照灯の照射角調整装置における調整ねじ
の支持構造は、上記した課題を解決するために、調整ね
じをボデーに形成した挿通孔に挿通し、調整ねじに形成
されたフランジ部と調整ねじに係着された環状をした合
成樹脂製のファスナーとによってボデーを挾持した状態
で調整ねじがボデーに回転自在に支持され、ボデーの挿
通孔の一方の開口縁に全周に亘って形成された切欠内に
オーリングの大部分を嵌入し、ファスナーとボデーとの
間に金属ワッシャを介挿し、上記ファスナーにはその外
縁の等間隔に離れた位置から外方に向って突出された突
片と、これら突片に対応した内縁から半径方向に延びる
スリットが形成され、ファスナーを金属ワッシャに当接
させたものである。
従って、本考案車輌用前照灯の照射角調整装置における
調整ねじの支持構造によれば、合成樹脂製のファスナー
とボデーとの間の辷りが良好となり、調整ねじの回転時
にファスナーやボデーに高い摩擦熱が発してこれらが変
形や損傷を受けるということがなくなり、これによって
この部分の強度が向上し、また、オーリングは挿通孔の
一方の開口縁に形成された切欠内にその大部分が嵌入さ
れるので、オーリングの圧縮代が切欠の大きさとオーリ
ングの太さによってのみ決まるためその他の構成部材の
寸法精度が防水性に影響を及ぼすことが無く、良好な防
水性を得ることができる。更に、ファスナーには4つの
突片が形成され金属ワッシャを介してボデーに当接して
いるため、調整ねじがボデーに対して傾き難くくなり、
これによって、走行中の光軸のブレを防止することがで
きる。
(F.実施例)[第1図乃至第15図] 以下に、本考案車輌用前照灯の照射角調整装置における
調整ねじの支持構造の詳細を本考案を自動車用前照灯に
適用した図示実施例に従って説明する。
(a.自動車用前照灯の概要)[第1図乃至第4図] 先ず、本考案が適用された自動車用前照灯についてその
概要を説明する。
図中1が自動車用前照灯である。
2は合成樹脂製のランプボデーであり、前面に開口した
凹部3を有している。また、ランプボデー2の後部壁4
の中央には孔5が形成されている。
6は反射鏡であり、合成樹脂によって形成されている。
該反射鏡6は前方に向って開口した凹部7を有してお
り、該凹部7の内面が反射面とされている。反射鏡6の
後面のうち一の隅角に寄った部分に後方へ向って突出し
た取付部8が一体に形成されている。取付部8は一の側
面が開口した略角筒状をしており、その後面壁には円形
の取付孔8aが形成されている。
上記取付部8から上方へ隔った位置及び側方へ隔った位
置の2箇所に後方へ向って突出した取付部9、9が一体
に形成されている。これら取付部9、9は一の側面が開
口した略角筒状をしており、その後面壁には角形の取付
孔9a、9aが形成されている。
尚、10は反射鏡6の中央部に形成された電球取付孔であ
る。
11は反射鏡6の電球取付孔10に取着された電球、12は電
球11とランプボデー2の中央孔5との間に取着された防
水カバーである。
13はレンズであり、前面部13aと該前面部13aの周縁から
後方へ向って突設された周壁部13bとが一体に形成され
て成り、該周壁部13bの後端部がランプボデー2に形成
された据付溝14内に嵌合され接着剤15等によって固定さ
れている。
そして、ランプボデー2とレンズ3とによって画成され
た空間16内に反射鏡6が傾動可能に配置される。即ち、
反射鏡6は1つの回動支点部17と2つのエイシング調整
部18、18とによってランプボデー2に傾動可能に支持さ
れる。
回動支点部17はランプボデー2に固定された支点軸と反
射鏡6に支持された球受部材とによって構成される。
19は支点軸であり、各部が金属によって一体に形成され
ている。
支点軸19は全体として棒状をしており、中間部に形成さ
れたフランジ19aより後側の部分が螺軸部19bとされ、前
端には球部19cが形成されている。
そして、かかる支点軸19はその螺軸部19bがランプボデ
ィ2の後部壁4の一の隅角部寄りの内面に突設されたボ
ス座20の下穴20aにフランジ19aのところまで捩じ込ま
れ、これによって、ランプボディ2の後部壁4の一の隅
角部寄りの位置から前方へ向けて突出するように取着さ
れる。
21は球受部材であり合成樹脂で形成されている。該球受
部材21は反射鏡6に形成された前記取付部8の取付孔8a
に取着され、後面に開口した球状凹部22が形成されてい
る。
そして、この球受部材21の球状凹部22内に上記支点軸19
の球部19cが回転可能に嵌合され、ここに回動支点部17
が形成される。
エイミング調整部18はランプボデー2に回転自在に支持
された調整ねじと反射鏡6に支持されたナット部材とか
ら成る。
23はランプボデー2にその後部壁4を貫通するようにし
て回転自在に支持された調整ねじであり、上記空間16内
に位置した部分24が螺軸部とされている。
25は反射鏡6の上記取付部9の取付孔9aに係合支持され
たナット部材であり、該ナット部材25に調整ねじ23の螺
軸部24が螺合されている。このようにしてエイミング調
整部18が形成されている。
しかして、一のエイミング調整部18における調整ねじ23
を回転操作すると、その回転の方向に応じて螺軸部24が
ナット部材25に対して捩じ込まれ又は捩じ戻されるた
め、当接箇所におけるランプボデー2と反射鏡6との間
の間隔が変更され、これによって、反射鏡6は他方のエ
イミング調整部18と回動支点部17とを結ぶ線を軸として
回動される。従って、回動支点部17の上方に位置したエ
イミング調整部18の調整ねじ23を回転操作すると反射鏡
6は上下方向へ傾動され、回動支点部17の側方に位置し
たエイミング調整部18の調整ねじ23を回転操作すると反
射鏡6は左右方向へ傾動されることになる。
そして、上記したエイミング調整部18、18における調整
ねじ23、23の支持に本考案が適用されている。
尚、2つのエイミング調整部18、18は殆ど同じ構成をし
ているので、以下の説明は、その一方についてのみ行な
うことにする。
(b.調整ねじ)[第3図乃至第5図] 26はランプボデー2の後部壁4の内面に突設された正面
から見て円形をした突部であり、該突部26の中心部には
挿通孔27が形成され、また、該突部26の前面の周縁には
環状の突状28が形成されている。
また、後部壁4の後面には上記挿通孔27をこれと稍間隔
を置いて囲むように環状の突状29が形成されている。
そして、挿通孔27の前側の開口縁にはその全周に亘って
切欠30が形成されている。
調整ねじ23の中間部にフランジ部31が形成され、該フラ
ンジ部31から前の部分24が螺軸部とされている。
調整ねじ23のフランジ部31から後方へ隔った位置に環状
の溝32が形成され、この環状の溝32から稍後方へ隔った
位置から後の部分33はフランジ部31と溝32との間の部分
より稍細径に形成され、該細径部33の後端寄りの部分に
環状の係合溝34が形成されている。
そして、溝32と細径部33との間の部分35はその外径が徐
々に変化するテーパ部とされ、また、係合溝34より後の
部分36は六角柱状に形成されている。
(c.ファスナー)[第3図乃至第8図] 37はファスナーであり、合成樹脂、例えば、「ナイロン
66」で形成され、略環状をしている。
ファスナー37の中心部には嵌挿孔38が形成されており、
該嵌挿孔38は径が一様な後半部38aと前端に行くに従い
拡径した前半部38bとから成り、後半部38aの内径は調整
ねじ23の溝32部の外径より僅かに小さく、例えば、調整
ねじ23の溝32部の外径6.2mmに対して嵌挿孔38の後半部3
8aの内径6.0mmとなるようにされている。
ファスナー37の外周の等間隔に離間した4つの箇所には
突片39、39、・・・が外方へ向って突設されている。
そして、突片39、39、・・・の先端に外接する円の直径
はランプボデー2に形成された上記突条29の内径より僅
かに小さくされている。
また、ファスナー37の内周面のうち突片39、39、・・・
の周方向における中央に対応した箇所には半径方向に延
びるスリット40、40、・・・が形成されており、そし
て、これらスリット40、40、・・・の奥端は軸方向から
見て半円形を為すように形成されている。尚、これらス
リット40、40、・・・も軸方向の全長に亘って深さが略
一様になるようにされている。
(d.調整ねじのランプボデーへの支持)[第3図乃至第
5図] 調整ねじ23のランプボデー2への支持は以下のように為
される。
調整ねじ23をその後端部36からランプボデー2の挿通孔
27にランプボデー2の内側より挿通する。このとき、予
め、オーリング41を挿通孔27の前端の切欠30内に嵌入し
ておく。尚、オーリング41の横断面の直径は切欠30の軸
方向長さより大きくされその一部が切欠30から前方へ突
出するようにされ、また、オーリング41の内径は調整ね
じ23のフランジ部31と溝32との間の部分の外径より僅か
に小さくされている。
そして、調整ねじ23にはスベリワッシャ42がフランジ部
31の後面に接触するまで外嵌されており、従って、調整
ねじ23が上記したように挿通孔27に挿通されると、フラ
ンジ部31の後面がスベリワッシャ42を介してオーリング
41と接触し、また、オーリング41は調整ねじ23の外周面
に密着される。
43は金属ワッシャであり、調整ねじ23のうちランプボデ
ー2の後側へ突出した部分に外嵌され、ランプボデー2
の後面に当接されている。
それから、ファスナー37を調整ねじ23にその後端部36か
ら外嵌して、溝32に係合させる。このとき、ファスナー
37の内縁には4本のスリット40、40、・・・が形成され
ているので、その内径より太い箇所を通過するときは外
側が前方へ変位するように撓んで実質的に内径が拡大
し、溝32に係合させることができる。そして、ファスナ
ー37の内径と溝32部の外径との間の寸法差からファスナ
ー37の外側が稍前方へ変位して金属ワッシャ43に弾接さ
れる。
以上のようにして、調整ねじ23がランプボデー2に回転
自在に支持される。
44は合成樹脂製のキャップであり、全体として六角筒状
をしている。キャップ44の前半部44aは後半部44bに比し
て外径、内径共に大径とされており、また、前半部44a
の中間部には周方向に等間隔に孔45、45が形成され、か
つ、該孔45、45より前側の内面に係合爪46、46が突設さ
れ、そして、該係合爪46、46の前面46a、46aは先端に行
くに従って後方へ変位する傾斜面とされている。また、
後半部44bの内部は上記調整ねじ23の六角柱部36の外径
と略等しい内径の六角柱状とされている。
そして、上記キャップ44をその前端から調整ねじ23の六
角柱部36に外嵌して行く。すると、キャップ44の前半部
44aが外側に撓んで係合爪46、46が調整ねじ23の係合溝3
4と係合し、これによって、キャップ44の後半部44bが調
整ねじ23の六角柱部36に外嵌され、かつ、調整ねじ23か
らの抜け止めを施された状態となる。
従って、調整ねじ23を回転させるときはキャップ44を持
って、これを回転させれば良い。
(e.作用) しかして、反射鏡6を傾動させるために、調整ねじ23を
回転させると、ファスナー37は調整ねじ23と共に回転す
るが、ファスナー37と金属ワッシャ43との間の摺動抵抗
が小さく、ファスナー37の摩耗は極めて少なくなる。ま
た、オーリング41のつぶし代は切欠30の大きさのみによ
って決まるため、他の部品の寸法のバラツキやファスナ
ー37の摩耗によって殆ど影響されず、安定したシールが
行なえる。
更に、ファスナー37の外周から突出した突片39、39、・
・・は周方向に等間隔に離間して4個形成されているた
め、特定方向へ倒れ難くくなり、走行中の光軸のブレが
減少することになる。
尚、スリット40、40、・・・の奥は半円形に形成されて
いるため、ファスナー37が撓むときに変形する応力が集
中する角部が無いので、これらスリット40、40、・・・
からひび割れが生じたりするのを防止することができ
る。
(f.ファスナーの変形例)[第9図乃至第12図] 第9図乃至12図はファスナーの変形例37Aを示すもので
ある。
該ファスナー37Aはその外周の突片39、39、・・・の各
間の位置から外方へ向ってかつ稍前方へ向って傾斜した
弾接片47、47、・・・が形成された点で上記ファスナー
37と異なり、その他の部分はファスナー37と同じであ
る。
そして、上記弾接片47、47、・・・は先端部47a、47a、
・・・に行く程と薄肉となっている。
しかして、このファスナー37Aを使用すると、第9図に
示したように、弾接片47、47、・・・の先端部47a、47
a、・・・が金属ワッシャ43に弾接することになる。
(g.別の実施例)[第13図乃至第15図] 上記実施例は、本考案を所謂反射鏡可動型の自動車前照
灯に適用したものであるが、この実施例は所謂ユニット
可動型の自動車用前照灯1Aに本考案を適用したものであ
る。
48は図示しない車体に固定された合成樹脂製のハウジン
グであり、前方へ向って開口した凹部49を有している。
50は前照灯ユニットであり、反射鏡51とその前面開口を
覆ったレンズ52とこの反射鏡51及び52によって画成され
た空間内に配置された電球53とを有しており、1つの回
動支点部54と2つのエイミング調整部55、55とによって
上記ハウジング48の凹部49内に傾動自在に支持されてい
る。
そして、回動支点部54は前記回動支点部17と同様の構造
を有しており、ハウジング48に固定された支持軸19と反
射鏡51に支持され支点軸19に球継手状に結合された球受
部材21とから成る。
また、エイミング調整部55は前記エイミング調整部18と
同様の構造を有しており、ハウジング48に回転自在に支
持された調整ねじ23と反射鏡51に支持され調整ねじ23の
螺軸部24が螺合されたナット部材25とから成る。そし
て、本考案は調整ねじ23をハウジング48に支持するのに
適用されており、その詳細な説明を省くが上記実施例に
おけると同様の構造を有している。
(G.考案の効果) 以上に記載したところから明らかなように、本考案車輌
用前照灯の照射角調整装置における調整ねじの支持構造
は、傾動されることによって照射角が変更される傾動部
材を合成樹脂製のボデーに傾動自在に支持し、ボデーに
回転自在に支持された調整ねじの先端部を傾動部材に支
持されたナット部材に螺合し、調整ねじを回転すること
によって傾動部材を傾動させるようにした車輌用前照灯
の照射角調整装置における調整ねじの支持構造であっ
て、ボデーに挿通孔を形成し、該挿通孔の一方の開口縁
に全周に亘って延びる切欠を形成し、調整ねじにはフラ
ンジ部と該フランジ部から稍離間した位置に環状に延び
る溝を形成し、調整ねじをボデーの挿通孔に挿通すると
共に、上記切欠内にオーリングの大部分を嵌入し、調整
ねじの上記溝に係合された環状をした合成樹脂製のファ
スナーと上記フランジ部とでボデーを挟むようにすると
共に、該ファスナーとボデーとの間に金属ワッシャを介
挿し、上記ファスナーにはその外縁の等間隔に離れた位
置から外方に向って突出された突片と、これら突片に対
応した内縁から半径方向に延びるスリットが形成され、
ファスナーが金属ワッシャに当接されたことを特徴とす
る。
従って、本考案車輌用前照灯の照射角調整装置における
調整ねじの支持構造によれば、合成樹脂製のファスナー
とボデーとの間に辷りが良好となり、調整ねじの回転時
にファスナーやボデーに高い摩擦熱が発してこれらが変
形や損傷を受けるということがなくなり、これによって
この部分の強度が向上し、また、オーリングは挿通孔の
一方の開口縁に形成された切欠内にその大部分が嵌入さ
れるので、オーリングの圧縮代が切欠の大きさとオーリ
ングの太さによってのみ決まるためその他の構成部材の
寸法精度が防水性に影響を及ぼすことが無く、良好な防
水性を得ることができる。更に、ファスナーには4つの
突片が形成され金属ワッシャを介してボデーに当接して
いるため、調整ねじがボデーに対して傾き難くくなり、
これによって、走行中の光軸のブレを防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第15図は本考案車輌用前照灯の照射角調整装
置における調整ねじの支持構造の実施の一例を示し、第
1図乃至第4図は本考案が適用された自動車用前照灯を
示すもので、第1図は正面図、第2図は第1図のII-II
線に沿う断面図、第3図は第1図のIII-III線に沿う断
面図、第4図は第1図のIV-IV線に沿う断面図、第5図
は要部の拡大断面図、第6図はファスナーの正面図、第
7図は第6図のVI-VI線に沿う断面図、第8図は第6図
のVIII-VIII線に沿う断面図、第9図乃至第12図はファ
スナーの変形例を示すもので、第9図は要部の拡大断面
図、第10図はファスナーの正面図、第11図は第10図のXI
-XI線に沿う断面図、第12図は第10図のXII-XII線に沿う
断面図、第13図乃至第15図は本考案の別の実施例を示す
もので、第13図は正面図、第14図は第13図のXIV-XIV線
に沿う断面図、第15図は第13図のXV-XV線に沿う断面
図、第16図乃至第19図は従来の車輌用前照灯の照射角調
整装置における調整ねじの支持構造の一例を示すもの
で、第16図は要部の拡大断面図、第17図はファスナーの
正面図、第18図は第17図のXVIII-XVIII線に沿う断面
図、第19図は第17図のXIX-XIX線に沿う断面図である。 符号の説明 1……車輌用前照灯、2……ボデー、6……傾動部材、
23……調整ねじ、24……調整ねじの先端部、25……ナッ
ト部材、27……挿通孔、30……切欠、31……フランジ
部、32……溝、37……ファスナー、39……突片、40……
スリット、41……オーリング、43……金属ワッシャ、37
A……ファスナー、47……弾接片、1A……車輌用前照
灯、48……ボデー、50……傾動部材

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】傾動されることによって照射角が変更され
    る傾動部材を合成樹脂製のボデーに傾動自在に支持し、
    ボデーに回転自在に支持された調整ねじの先端部を傾動
    部材に支持されたナット部材に螺合し、調整ねじを回転
    することによって傾動部材を傾動させるようにした車輌
    用前照灯の照射角調整装置における調整ねじの支持構造
    であって、 ボデーに挿通孔を形成し、該挿通孔の一方の開口縁に全
    周に亘って延びる切欠を形成し、 調整ねじにはフランジ部と該フランジ部から稍離間した
    位置に環状に延びる溝を形成し、 調整ねじをボデーの挿通孔に挿通すると共に、上記切欠
    内にオーリングの大部分を嵌入し、 調整ねじの上記溝に係合された環状をした合成樹脂製の
    ファスナーと上記フランジ部とでボデーを挟むようにす
    ると共に、該ファスナーとボデーとの間に金属ワッシャ
    を介挿し、 上記ファスナーにはその外縁の等間隔に離れた位置から
    外方に向って突出された突片と、これら突片に対応した
    内縁から半径方向に延びるスリットが形成され、 ファスナーが金属ワッシャに当接された ことを特徴とする車輌用前照灯の照射角調整装置におけ
    る調整ねじの支持構造
  2. 【請求項2】ファスナーの外縁のうち突片と突片との間
    の位置から外方に向ってかつボデーの方向へ向って傾斜
    した弾接片が突設され、該弾接片が金属ワッシャに弾接
    するようにしたことを特徴とする実用新案請求の範囲第
    1項記載の車輌用前照灯の照射角調整装置における調整
    ねじの支持構造
  3. 【請求項3】傾動部材がボデーに回動自在に支持された
    反射鏡であり、ボデーの前面開口がレンズで覆われたこ
    とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項又は第2
    項記載の車輌用前照灯の照射角調整装置における調整ね
    じの支持構造
  4. 【請求項4】傾動部材がボデーに回動自在に支持された
    前照灯ユニットであり、該前照灯ユニットは反射鏡と該
    反射鏡に支持された電球と反射鏡の前面開口を覆ったレ
    ンズとを備えたことを特徴とする実用新案登録請求の範
    囲第1項又は第2項記載の車輌用前照灯の照射角調整装
    置における調整ねじの支持構造
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