JPH07295002A - 防振カメラ - Google Patents

防振カメラ

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JPH07295002A
JPH07295002A JP9031394A JP9031394A JPH07295002A JP H07295002 A JPH07295002 A JP H07295002A JP 9031394 A JP9031394 A JP 9031394A JP 9031394 A JP9031394 A JP 9031394A JP H07295002 A JPH07295002 A JP H07295002A
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JP
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camera
image blur
photographing
film
detecting
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JP9031394A
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English (en)
Inventor
Hidenori Miyamoto
英典 宮本
Yoshio Imura
好男 井村
Tadao Kai
糾夫 甲斐
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】フィルムの感度によらずに同一の撮影条件で撮
影できる閃光装置内蔵の防振カメラを提供する。 【構成】カメラの振れを検出する振れ検出手段9と、振
れ検出手段9の検出結果に基づいて、カメラの像振れ補
正を行う像振れ補正手段8と、被写体輝度を検出する輝
度検出手段3と、撮影時の補助光を発光する閃光手段5
と、を備える防振カメラにおいて、輝度検出手段3の検
出結果に基づいて、閃光手段5を制御する閃光制御手段
1を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フラッシュ内蔵の防振
カメラに監視、特に、フラッシュ発光機能と手振れ等に
よる像振れを防止する防振装置とを有するカメラに用い
て好適な防振カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】カメラ振れが生じた際に結像面上での像
振れを防止するように振れ防止光学系を動かす機能(以
下、振れ防止装置という)を備えたカメラが知られてい
る。この振れ防止装置を備えたカメラで更にフラッシュ
発光機能を有するカメラについての記載が特開平2−1
16835号公報にある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開平2−
116835号公報に記載のカメラでは、シャッター速
度は撮影に用いるフィルム感度によって異なる設定であ
るため、測光演算によるシャッター速度とカメラの振れ
の条件とから、同一の撮影輝度条件であっても、フラッ
シュ発光を行う場合と行わない場合とが発生していた。
【0004】このため、フィルム感度が異なるフィルム
を用いて撮影を行うと、同一の撮影条件でありながらフ
ラッシュ発光を行う場合と行わない場合があり、フィル
ム感度の違いで異なったイメージの写真が出来上がって
しまうという問題点があった。また、通常被写体光が低
輝度である場合には、通常被写体が人工光によって照明
されている場合が多く、この条件で通常の撮影を行う
と、撮影した写真の色再現性が良くないという問題点が
あった。
【0005】そこで本発明では、フィルムの感度によら
ずに、同一の撮影条件で撮影でき、更に、撮影条件によ
って色再現性が悪い写真の発生する頻度を下げ、良好な
撮影が可能な防振カメラを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1記載の防振カメラでは、カメラの振れを
検出する振れ検出手段と、この振れ検出手段の検出結果
に基づいて、前記カメラの像振れ補正を行う像振れ補正
手段と、被写体輝度を検出する輝度検出手段と、撮影時
の補助光を発光する閃光手段と、を備える防振カメラに
おいて、前記輝度検出手段の検出結果に基づいて、前記
閃光手段を制御する閃光制御手段を設けている。
【0007】請求項2記載の防振カメラでは、更に、撮
影時の被写体距離を測距する測距手段と、撮影フィルム
の感度情報を検出するフィルム感度検出手段と、前記輝
度検出手段と前記フィルム感度検出手段との検出結果に
基づいて、撮影時の露出時間を演算する測光演算手段と
を有し、前記測距手段の測距結果が所定距離より小さい
ときに、前記閃光制御手段は、前記輝度検出手段の検出
結果と、更に前記測光演算手段の演算結果とに基づいて
前記閃光手段を制御している。
【0008】請求項3記載の防振カメラでは、請求項1
記載の防振カメラにおいて、更に、撮影フィルムの感度
情報を検出するフィルム感度検出手段と、前記輝度検出
手段と前記フィルム感度検出手段との検出結果に基づい
て、撮影時の露出時間を演算する測光演算手段と、前記
測光演算手段の演算による露出時間に基づいて、撮影時
に前記像振れ補正手段を作動させるかどうかを制御する
像振れ補正手段と、設けている。
【0009】請求項4記載の防振カメラでは、請求項1
記載の防振カメラにおいて、更に、撮影フィルムの感度
情報を検出するフィルム感度検出手段と、前記輝度検出
手段と前記フィルム感度検出手段との検出結果に基づい
て、撮影時の露出時間を演算する測光演算手段と、前記
振れ検出手段の検出結果と前記測光演算手段の演算結果
とに基づいて、撮影時に前記像振れ補正手段を作動させ
るかどうかを制御する像振れ補正制御手段と、を設けて
いる。
【0010】請求項5記載の防振カメラでは、撮影者の
選択により、前記像振れ補正手段の作動/非作動を選択
できる選択手段を設けている。請求項6記載の防振カメ
ラでは、前記フィルム感度検出手段は、フィルム容器よ
りフィルム感度情報を検出する電気接点を備えている。
【0011】
【作用】請求項1記載の防振カメラは、像振れ補正手段
の動作に関わりなく、閃光制御手段が、輝度検出手段の
検出結果に基づいて閃光手段の発光を制御するので、同
一の撮影条件であればフィルム感度によらず閃光装置の
発光/非発光の条件を同一にできるので同一イメージの
写真を撮影することができる。
【0012】また、上記閃光装置の発光/非発光の切り
換え条件を、自然光による撮影状況かあるいは人工光に
よる撮影状況かの(推定条件の)違い付近に設定する事
によって、人工光による撮影条件での色再現性を向上す
る事が出来る。請求項2記載の防振カメラは、測距手段
の測距の結果、撮影距離が所定距離より短い場合に、閃
光制御手段は、輝度検出手段の検出結果と測光演算手段
の演算結果とに基づいて、閃光手段を制御するので像振
れの影響のない写真を撮影することができる。
【0013】請求項3記載の防振カメラは、像振れ補正
制御手段が、測光演算手段の演算による露出時間る基づ
いて像振れ補正手段を作動させ、閃光制御手段が、輝度
検出手段の検出結果に基づいて閃光手段の発光(非発
光)を制御するので、像振れの影響のない写真を撮影す
ることができる。請求項4記載の防振カメラは、像振れ
補正制御手段が、振れ検出手段の検出結果と測光演算手
段の演算結果とに基づいて撮影時に前記像振れ補正手段
を作動させ、閃光制御手段が、輝度検出手段の検出結果
に基づいて閃光手段の発光(非発光)を制御するので、
像振れの影響のない写真を撮影することができる。
【0014】請求項5記載の防振カメラは、撮影者が前
記像振れ補正手段の作動/非作動を選択できるので、撮
影者の好みに応じた写真を撮影することができる。請求
項6記載の防振カメラは、電気接点を利用してフィルム
感度を検出している。
【0015】
【実施例】以下図1〜図9を用いて本発明の一実施例を
説明する。図1は、本発明の一実施例を表すフラッシュ
内蔵の防振カメラのブロック図である。図1において、
カメラ制御部1は、記憶部としてROM部とRAM部と
を有し、後述の、測距部2と輝度検出部3と振れ検出部
9の検出結果や各スイッチの状態に基づいて、後述のフ
ラッシュ部5と合焦部6と露光調節部7と像振れ補正駆
動部8とを制御している。
【0016】測距部2は、被写体までの撮影距離を検出
し、この検出結果をカメラ制御部1に出力するものであ
る。本実施例において、測距部2は、IRED(赤外線
発光ダイオード)により光を被写体に投影し、SPD
(シリコンフォトダイオード)によって反射光を受光
し、この受光状態により距離を測定するタイプのもので
ある。
【0017】輝度検出部3は、被写体の輝度を検出し、
この検出結果をカメラ制御部1に出力するものである。
輝度検出を行う素子としては、集光レンズと組み合わさ
れたSPDやGPD(ガリウム砒素ダイオード)のよう
な光電変換素子やCdSのような光抵抗素子等がある。
本実施例において、輝度検出部3は、集光レンズと組み
合わされたSPDが用いられている。
【0018】レリーズスイッチ4は、半押しスイッチ4
aと全押しスイッチ4bとから構成され、その出力をカ
メラ制御部1に出力するものである。フラッシュ部5
は、撮影時に被写体に補助光を照射するものである。
(通常キセノン発光管等を有する「ストロボ装置」と呼
ばれる) 合焦部6は、測距部2の測距に基づいたカメラ制御部1
の制御により、不図示の撮影光学系の合焦状態を調節す
る。
【0019】露光調節部7は、本実施例のカメラの露光
照度と露光時間とを調節する。像振れ補正駆動部8は、
像振れを補正するために、不図示の像振れ補正光学系を
駆動する。駆動部の構成としては、モーターによる送り
ネジの回転やボイスコイルと呼ばれるコイルの直線運動
や巻き線コイルを用いた電磁力を利用したものがある。
本実施例では、像振れ補正駆動部8の駆動はモータ駆動
による送りネジの回転により行われている。
【0020】振れ検出部9は、カメラに加えられる振れ
を検出し、この検出結果をカメラ制御部1に出力するも
のである。本実施例において、振れ検出部9は、振動型
ジャイロと呼ばれる角角度センサーを用いている。図9
は図1のフィルム感度設定部10の詳細を示した図であ
る。フィルム感度設定部10は、フィルムの感度を撮影
に用いるフィルム容器に設定された電気導通部分のパタ
ンの電気接点によって検出するものである(いわゆるD
X接点)。
【0021】図1に戻って、補正モード設定部11は、
撮影者が本部分のスイッチ等の操作で撮影時の像振れ補
正駆動部8の作動/非作動を設定できるものであり、設
定に応じた信号をカメラ制御部1に出力する。図2は、
カメラ制御部1のフローチャートであり、以下このフロ
ーチャートに沿って本実施例のフラッシュ内蔵の防振カ
メラの動作説明を行う。
【0022】カメラ制御部1は、カメラ電源が不図示の
カメラ起動スイッチでONになると、「スタート」より
本フローチャートを開始する。カメラ制御部1は、半押
しスイッチ4a(以下S1と略す)の状態がONである
か否かを判定する(ステップ10)。カメラ制御部1
は、判定結果がYESであればステップ20に進み、判
定結果がNOであれば判定結果がYESになるまでステ
ップ10を繰り返す。
【0023】また、S10からS20に進む時にカメラ
制御部1は、測距部2と輝度検出部3と振れ検出部9に
それぞれの検出動作を行うように指令する。カメラ制御
部1は、輝度検出部3の出力する輝度情報(BV値情
報)を入力する(ステップ20)。カメラ制御部1は、
フィルム感度設定部10からのフィルム感度情報を入力
する(ステップ30)。
【0024】カメラ制御部1は、不図示の撮影光学系の
焦点距離情報を入力する(ステップ40)。これは不図
示のレンズズームポジション検出部(ズーム位置を検出
するブラシ+パタン等)による電気信号でも良いし、不
図示のズーム調節部材の操作で撮影者が設定するズーム
条件の入力でも良い。(この場合は、上記操作に応じて
カメラ制御部1は撮影光学系に対し不図示のズーム駆動
部を制御してズーム駆動を行わせる。) カメラ制御部1は、測距部2の出力する撮影距離情報を
入力する(ステップ50)。
【0025】カメラ制御部1は、上述の撮影距離に応じ
て、合焦部6を制御し合焦駆動をさせる(ステップ6
0)。カメラ制御部1は、補正モード設定部11を介し
て像振れ補正駆動を行うかどうかを判定する(ステップ
70)。カメラ制御部1は、判定結果がYESであれば
ステップ80に進み、判定結果がNOであればステップ
90に進む。
【0026】カメラ制御部1は、撮影時の像振れ補正駆
動の作動/非作動を決定するための補正フラグ信号を
「1」として記憶部に記憶する(ステップ80)。カメ
ラ制御部1は、ステップ70の判定結果がNOのとき
は、前述の補正フラグ信号を「0」として記憶部に記憶
する(ステップ90)。カメラ制御部1は、フラッシュ
部5の撮影時における発光/非発光を判定する(ステッ
プ100)。
【0027】ステップ100で行われる判定は「判定モ
ードI」とし、ステップ20で得られた被写体の輝度値
(BV値)によって判定する。「判定モードI」で、被
写体の輝度(BV値)をフラッシュ発光/非発光の判定
基準としているのは、以下の理由による。 ・ほとんどのカメラは、今日プログラムAE(アペック
ス演算方式で言う「EV値」に対して一意的に絞りと露
光時間が定まる方式のAE)モードを有しており、この
モードで撮影される事が多い。
【0028】・上記プログラムAEモードでは、撮影時
に用いられるフィルム感度によって、被写体輝度が同一
でも、露光時間が異なる。 ・低感度のフィルムでは長時間露光、高感度フィルムで
は短時間露光となる。 ・被写体輝度が同一でも、低感度フィルム使用時は、手
振れによる像振れが目立つようになる危険性がある。
【0029】・このため、像振れ補正機能の無い従来の
カメラにおいては、(撮影光学系の焦点距離条件を考慮
して)所定時間以上に露光時間が長くなりそうな時に
は、フラッシュを発光させて露光時間を短くする「フラ
ッシュモード」に移行した方がよいこともある。 ・しかし、露光時間をフラッシュ発光/非発光の判断基
準とすると、被写体輝度が同一でも、使用するフィルム
の感度によって、「フラッシュ非発光でプログラムAE
モード撮影」の場合と、「フラッシュ発光でフラッシュ
モード撮影」の場合とが発生する。
【0030】・被写体輝度が同一でも、フィルム感度の
違いで、写された写真の印象がずいぶん違ってくる場合
がある。特に、主要被写体以外の背景も写っている写真
の場合、顕著になり得る。後で見比べたときに、写真の
見栄えが不揃いになる危険性がある。 ・像振れ補正機能を有する本発明のようなカメラの場合
には、上記長時間露光時の像振れの危険性が大幅に低減
される。
【0031】・よって、撮影時のフラッシュ発光判定基
準を、低感度フィルム使用時であっても、比較的低輝度
に設定する事ができる。 ・比較的低輝度に設定できることにより、フラッシュ発
光の頻度も低下し、省エネルギーにも有効となる。 ・高感度フィルム使用時には被写体が、かなり低輝度で
あっても短時間露光なので、像振れをあまり気にしなく
てもフラッシュ非発光で撮影できる。
【0032】・しかし、撮影条件が人工光による照明条
件である事が予想される場合には、写真の色再現性の観
点から、光源の色温度が写真撮影に適したように設定さ
れているフラッシュ発光を行った方がよい。 ・よって、撮影時のフラッシュ発光判定基準は、撮影状
況を把握できる、被写体輝度を判定基準とした方がよ
い。
【0033】・上記により写真の印象がフィルムによら
ず一定となり、また、像振れに関しては像振れ補正機能
により除去でき、見栄えが良い美しい写真が得られるよ
うになる。ステップ100で、以上説明してきた理由に
より「判定モードI」で被写体輝度に応じてフラッシュ
部5の撮影時における発光/非発光を判定する。
【0034】カメラ制御部1は、所定輝度を越える高輝
度の場合にはNOと判定してステップ110へ進み、所
定輝度以下の被写体輝度の場合にはYESと判定してス
テップ120に進む。所定輝度としては例えば以下のよ
うに値を設定すればいい。 ・今日撮影レンズとしてズームレンズを装備しているカ
メラが多いが、焦点距離設定よって開放Fナンバーが変
化するものが主流である。焦点距離が長いほど開放Fナ
ンバーが大きく(暗く)なる。
【0035】・カメラに加えられる振れに対して、像振
れはおおよそ焦点距離に比例する。焦点距離が長いほ
ど、像振れが顕著になる。 ・像振れが顕著になる露光時間は焦点距離分の1秒程度
と言われている。 ・よって、ズームレンズの最長焦点距離(例えば125
mm)条件では、1/125秒(TV7)の露光時間以
下としたい。
【0036】・ズームレンズの最長焦点距離での開放F
ナンバーを例えばF8(AV6)とすれば、このカメラ
で像振れの危険性がでてくるのはEV13の条件からで
ある。 ・現在、撮影に用いられるフィルム感度はISO100
〜ISO400(SV5〜SV7)程度である。
【0037】・例えばSV5のフィルムを用いると、被
写体輝度=BV8で像振れ危険露光時間となる。実際に
は像振れ補正機能の効果が期待できるので、その効果を
2〜3TV程度の露光時間延長可能とすれば、被写体輝
度=BV6〜5、若しくは安全を見込んでBV7〜6程
度を判断する輝度とするのが良い。(像振れ補正機能の
性能によりもちろん基準が異なってくる) また、被写体輝度=BV8〜7程度を判断する輝度とし
ても良い。(この値は像振れ補正機能による像振れ低減
の効果を殆ど考慮していない値である) あるいは、安全を見込んでBV9〜8程度でも良い。
【0038】さらに例えば、SV7のフィルムが主流化
している昨今では被写体輝度=BV4〜3若しくはBV
5〜4程度としても良い。あるいは、上記像振れ発生の
条件によらず、予め撮影実験等によって定められた、良
好な撮影結果を得られる所定の輝度条件であっても構わ
ない。以上は、像振れ補正の観点から検討したフラッシ
ュ発光/非発光の判定基準値だが、別の観点から、撮影
光が自然光であるか、若しくは人工光であるかの判定基
準の考慮も必要である。
【0039】この値は、カメラの撮影領域と測光領域の
関係等を考慮する必要があるが、撮影画面内を測光する
ようなカメラの場合には、実験的にBV6近傍であり、
BV8〜4ぐらいを判定基準とした方がよい。この値
は、上記で得られた別の判定基準の値と近いものなの
で、採用するのに不都合はない。
【0040】図8はプログラムAEモードにおけるプロ
グラム曲線の一例を示したものである。上記のように、
例えばBV6をフラッシュ発光/非発光の判定基準とし
た場合には、SV5のフィルム(ISO100のフィル
ム)で撮影を行う場合には、EV11の条件でフラッシ
ュ発光/非発光を切り換える。
【0041】また、SV7のフィルム(ISO400の
フィルム)で撮影を行う場合には、EV13の条件でフ
ラッシュ発光/非発光を切り換えるようにする。また、
同図に示したように、ズームレンズの焦点距離の変化に
よってプログラム曲線が変化する場合(焦点距離が短い
場合には開放Fナンバーが小さく(明るく)なることが
多いので、変化する事が多い)でも、上記のように、一
定のBV値でフラッシュ発光/非発光を切り換えるよう
にする。
【0042】図2のフローチャートに戻って、カメラ制
御部1は、ステップ100の判定がNOのときは前述の
発光フラグを「0」としてステップ140に進む(ステ
ップ110)。カメラ制御部1は、ステップ100の判
定がYESのときは、撮影時のフラッシュ部5の発光/
非発光を決定するための発光フラグ信号を「1」として
ステップ130に進む(ステップ120)。
【0043】カメラ制御部1は、フラッシュモードで適
正露光が得られるに十分なフラッシュ光到達可能距離以
下であるか否かを判定する(ステップ130)。カメラ
制御部1は、ステップ30〜ステップ50で入力したフ
ィルム感度情報、焦点距離情報、撮影距離情報等を元に
判定を行う。即ち、カメラ制御部1は、撮影に用いるフ
ィルム感度とフラッシュ部5の発光量で決まるガイドナ
ンバーと撮影距離の条件から決まる適正な撮影絞り値
(撮影Fナンバー)が、撮影光学系の焦点距離条件で決
まる最大開口径(開放Fナンバー)に対して、同等か小
絞り(開放Fナンバー値≦撮影Fナンバー値)であれ
ば、フラッシュモード可能な距離と判定しステップ15
0に進む。
【0044】上記条件が満たされない場合にカメラ制御
部1は、フラッシュモード不可能と判定しステップ14
0に進む。ステップ140は、ステップ100でフラッ
シュを発光させないと判定したときと、ステップ130
でフラッシュ発光をしても十分な被写体光を得られない
と判定されたときとのステップである。
【0045】カメラ制御部1は、ステップ20〜ステッ
プ40で入力した被写体輝度情報、フィルム感度情報、
焦点距離情報等を基に通常のAE演算を行い、適正な撮
影絞り値及び露光時間の設定を行い、露光動作時に必要
な情報を記憶する(ステップ140)。カメラ制御部1
は、ステップ130でフラッシュ撮影が可能と判断した
ので、ステップ30〜ステップ50で入力したフィルム
感度情報、焦点距離情報、撮影距離情報等を元に、適正
な撮影絞り値の算出及び設定、フラッシュモード用の露
光時間の設定を行い、露光動作時に必要な情報を記憶す
る(ステップ150)。
【0046】カメラ制御部1は、半押しスイッチ4a
(S1)の状態がONであるか否かを判定し、ONであ
ればYESと判定しステップ170に進む。ONでなけ
れば、撮影者によって半押し状態が解除された事になる
のでNOと選定しステップ180に進む(ステップ16
0)。カメラ制御部1は、今度は全押しスイッチ4b
(以下S2と略す)の状態がONであるか否かを判定す
る(ステップ170)。
【0047】カメラ制御部1は、ONであればYESと
判定し、図3のステップ190(図では「A」で示す)
に進む。ONでなければ判定を繰り返す。カメラ制御部
1は、ステップ160での判定がNOのときに、ステッ
プ60で行った合焦駆動を初期状態に戻す合焦駆動リセ
ットを合焦部6に行わせて、ステップ10に戻る(ステ
ップ180)。
【0048】図3に示すフローチャートのステップ19
0以下は、図2のフローチャートの続きであり、一連の
露光動作を説明するものである。カメラ制御部1は、ス
テップ80またはステップ90で設定した補正フラグが
「1」であるか否かを判定する。「1」であればYES
と判定しステップ200に進み、「0」であればNOと
判定しステップ210に進む(ステップ190)。
【0049】カメラ制御部1は、振れ検出部9からの検
出を基にカメラの振れによって発生する像振れを補正す
る様に像振れ補正駆動部8の駆動を制御し、像振れ補正
動作を開始させる(ステップ200)。カメラ制御部1
は、ステップ190でNOと判定したときは、露光中に
像振れ補正動作を行わないので、像振れ補正駆動部8に
リセット動作を行わせ、不図示の補正光学系の位置を像
振れ補正非作動撮影に最も適した状態にさせる(ステッ
プ210)。
【0050】カメラ制御部1は、撮影絞り値及び露光時
間を実現するため、露光調節部7の駆動を制御し、露光
を開始させる(ステップ220)。カメラ制御部1は、
ステップ110またはステップ120で設定した発光フ
ラグが「1」であるか否かを判定する(ステップ23
0)。カメラ制御部1は、発光フラグが「1」であれば
YESと判定しステップ240に進み、「0」であれば
NOと判定しステップ250に進む。
【0051】カメラ制御部1は、フラッシュ部5を制御
し、露光時間中に補助光を発光させる(ステップ24
0)。カメラ制御部1は、ステップ220から所定時間
後に露光調節部7の駆動を制御し、露光動作を終了させ
る(ステップ250)。カメラ制御部1は、像振れ補正
駆動部8の駆動を制御し、像振れ補正駆動を終了させる
(ステップ260)。
【0052】カメラ制御部1は、像振れ補正駆動部8に
リセット動作を行わせ、不図示の補正光学系の位置を待
機状態に最も適した状態にさせる(ステップ270)。
なお、このリセット動作はステップ210で行ったリセ
ットとは目的が異なるので、同一動作でなくても構わな
い。例えば、ステップ210で行った動作が、撮影光学
系の一部を構成する補正光学系の駆動範囲中央への移動
動作であって、ステップ270で行うどうさが、上記範
囲の隅部への移動動作であっても構わない。
【0053】もちろん同一(例えば両者とも中央への移
動)であっても構わないし、また、同一でも良い場合に
はステップ270を省略しても良い。カメラ制御部1
は、露光動作終了後の合焦駆動リセットを合焦部6に行
わせる。(ステップ280) この動作は、ステップ180で実行したものと同じ動作
である。
【0054】カメラ制御部1は、次の露光動作に対応す
るために撮影フィルムを巻き上げた後、一連の撮影動作
を終了する(ステップ290)。以上により、撮影に使
用されるフィルムの感度や、像振れ補正機能の撮影時の
作動/非作動の条件に左右されずに、撮影時のフラッシ
ュ部5の発光/非発光の判定を被写体輝度により行うよ
うにしたので、同一輝度の被写体に対して写真の印象が
一定となり、見栄えが良い美しい写真が得られるように
なる。
【0055】なお、本発明の例のような像振れ補正機能
を有するカメラの場合には、通常は像振れ補正機能を撮
影時に作動させるので、低感度フィルムを用いたときで
も長秒時露光による像振れの顕著化は避けられる。ま
た、像振れ補正機能を撮影時に非作動とさせるときは、
撮影者がそれなりの意図があり、あるいは三脚取り付け
等像振れ発生の危険性が無いときと考えられるので、フ
ラッシュ発光判定基準を変更する必要はない。
【0056】図4はカメラ制御部1の別の応用例の動作
を説明するフローチャートである。本応用例は、至近距
離における像振れ防止効果の強化を狙ったものである。
撮影距離が至近距離の場合に、像振れ補正機能を有した
カメラにおいても像振れ除去が難しくなる状況が発生す
る可能性が以下理由によりある。・被写体の撮影倍率が
大きくなるため、被写体の動揺に起因する像振れが目立
つようになる。
【0057】・先に説明したような、角速度センサーを
振れ検出に用いれ場合、カメラの平行移動を検出でき
ず、平行移動に起因する像振れを補正できない。被写体
の撮影倍率が大きくなると、目立つようになる。上記理
由による像振れを防ぐためには、像振れ補正機能を作動
させるだけではなく、やはり露光時間を切り詰めるか、
若しくは露光時間に比べかなり短い発光時間による画像
が支配的なフラッシュモードへの移行が有効である。
【0058】これらを考慮した応用例が図4のフローチ
ャートである。図4のフローチャートにおいて、ステッ
プ10〜ステップ100までは図2のフローチャートと
同じであるのでその説明を省略し、ステップ102より
説明を続ける。カメラ制御部1は、輝度条件が撮影時に
フラッシュ非発光のときに、撮影距離が所定の近距離
(RM)未満であるか否かを判定する(ステップ10
2)。
【0059】カメラ制御部1は、距離RM未満の近距離
撮影時はYESと判定してステップ105へ進む。そう
でない場合にはNOと判定して図2のフローチャートと
同様にステップ110へ進む。ここで、距離RMは例え
ば以下のように設定すればいい。 ・先の図2のフローチャートステップ100での仮定を
元に考えると、ズームレンズの最長焦点距離(例えば1
25mm)条件で、最も条件が厳しくなる。
【0060】・撮影像倍率が1/10程度となると、カ
メラの平行移動に起因する像振れが無視し得なくなる。 ・加えて、大撮影倍率での撮影時には、本来は焦点深度
の関係上、かなりレンズの絞りを絞った状態で撮影した
い。(開放ではない状態で撮影したい) ・絞り込むと、露光時間が長く必要で、像振れに対して
は不利である。
【0061】以上を勘案し、更にフラッシュ部5の発光
能力(例えばISO100でGN.10〜15程度)を
考慮して、例えば、RM=1m〜1.5m程度で設定し
てやると良い。フラッシュ部5の発光能力が低い場合に
は、0.7m〜1m程度でも良い。あるいは、予め撮影
実験等によって定められた、良好な撮影結果を得られる
所定の距離の設定値であっても構わない。
【0062】また、更なる応用として、撮影距離情報及
び焦点距離情報を用いて、撮影倍率を換算し、撮影倍率
を判断基準として用いても構わない。あるいは、フラッ
シュ部5の照射能力を考えると、上記撮影倍率及び撮影
距離の両方を判断基準として用いても構わない。図4の
フローチャートに戻って、ステップ102でYESと判
定したときに、カメラ制御部1は、フラッシュ部5の撮
影時における発光/非発光を判定する(ステップ10
5)。
【0063】本ステップで行われる判定は先のステップ
100とは異なる「判定モードII」とする。ここでは、
先ず予め図2のフローチャートのステップ140で説明
したような通常のAE演算を行っておく。カメラ制御部
1は、ステップ20〜ステップ40で入力した被写体輝
度情報、フィルム感度情報、焦点距離情報等を元に、適
正な撮影絞り値及び露光時間の設定情報を得る。
【0064】ついでカメラ制御部1は、得られた適正露
光時間を、フラッシュモードに自動的に移行すべきか否
かを所定の判定基準と比較し、フラッシュモードに移行
すべき時(適正露光時間>判断基準露光時間)にはステ
ップ120に進む。そうでないとき(適正露光時間≦判
断基準露光時間)にはステップ110に進む。上記動作
により、至近距離で像振れ補正機能を有したカメラにお
いても像振れ除去が難しくなる状況に対して、改善が図
れる。
【0065】なお、像振れ防止のため、露出に関する統
一性が多少犠牲に成る可能性があるが、至近距離撮影時
は、主要被写体が適正な露出であれば良好な写真と成る
場合が多く、背景の露出条件が多少崩れても許容される
ことが多いので、上記動作は有効である。なお、ステッ
プ110及びステップ120以降のフローチャートは前
述の図2のフローチャートと同じであるので、その説明
を省略し、次に本発明の第2実施例について説明を行
う。
【0066】図5は本発明の第2実施例を表すフラッシ
ュ内蔵の防振カメラのブロック図である。図1と同様の
構成の部材には同じ符号を付してその説明を省略する。
本第2実施例は図1の補正モード設定部11を補正モー
ド設定部12とし、更に発展させたものである。
【0067】補正モード設定部12は、撮影者が本部分
のスイッチ等の操作で撮影時の像振れ補正駆動部8の作
動/非作動のマニュアル設定、及び作動/非作動を自動
的にカメラが設定するオート設定の各モードの設定選択
ができるものであり、設定に応じた信号をカメラ制御部
1に出力する。図6は図5の第2実施例のフラッシュ内
蔵の防振カメラの動作を説明するフローチャートであ
る。以下このフローチャートにそって説明を続ける。な
お、図2〜図4のフローチャートと同一の内容のステッ
プは同じ番号として、説明を省略する。
【0068】本実施例は、撮影時における像振れ補正動
作の作動/非作動を、像振れが顕著化する条件か否かを
判定基準として、カメラが自動的に選択し、更に使い勝
手の良い、しかも無駄なエネルギーを消費しないカメラ
とすることを狙ったものである。ステップ10〜ステッ
プ60は図2のフローチャートと同じステップであり、
また、本フローチャートでは図2のフローチャートのス
テップ70〜ステップ90の工程を行わない。また、ス
テップ100〜ステップ150は図4のフローチャート
と同様であるので、ステップ152より説明を行う。
【0069】カメラ制御部1は、前述の補正モード設定
部12からの情報により、同部の設定がoff(非作
動)モード設定であるか否かを判定する(ステップ15
2)。カメラ制御部1は、offモードであればYES
と判定してステップ158へ進み、offモードでなけ
ればNOと判定してステップ153へ進む。カメラ制御
部1は、同部の設定がAuto(自動選択)モード設定
であるか否かを判定する(ステップ152)。
【0070】カメラ制御部1は、Autoモードであれ
ば、YESと判定してステップ154へ進み、Auto
モードでなければon(作動)モード設定であるからN
Oと判定してステップ157へ進む。カメラ制御部1
は、振れ検出部9より、振れ検出信号を入力する(ステ
ップ154)。
【0071】カメラ制御部1は、撮影時の像振れ補正駆
動が必要であるか否かの判定を行う(ステップ15
5)。図4のフローチャートのステップ105で説明し
たように、カメラ制御部1は、先ず通常のAE演算を行
っておき、適正な撮影絞り値及び露光時間の設定情報を
得る。
【0072】ステップ155におけるカメラ制御部1の
判定基準は以下による。 ・既に得られている焦点距離情報に基づく像振れ危険
露光時間を設定し、適正露光時間と比較する。適正露光
時間<像振れ危険露光時間であれば、像振れ補正機能を
作動させなくても像振れが目立たないので、ステップ1
58へ進む。適正露光時間≧像振れ危険露光時間であれ
ば、像振れ補正機能を作動させるべきなので、ステップ
157へ進む。
【0073】・ステップ154で得た振れ検出信号、
及び焦点距離情報、測距情報を元に、適正露光時間中の
像振れ量を予想する。そして、その予想像振れ量と、予
め定められて(記憶されて)いる基準像振れ量とを比較
する。予想像振れ量<基準像振れ量であれば、やはり像
振れ補正機能を作動させなくても像振れが目立たないの
で、ステップ158へ進む。予想像振れ量≧基準像振れ
量であれば、像振れ補正機能を作動させるべきなので、
ステップ157へ進む。
【0074】上記、のうちの条件のうち、一方でも
「ステップ157へ進む」の条件と成ったときには、ス
テップ157へ進む事にした方が像振れ防止の観点から
望ましい。なお、の判断基準に関しては図2のフロー
チャートのステップ100の説明中に記した例の解説に
準じる(例えば焦点距離分の1秒程度)。撮影時の焦点
距離に応じて像振れ危険露光時間はその都度変更され
る。
【0075】また、の判断に関しては、例えば以下の
様に予想像振れ量を求め、所定の基準像振れ量と比較す
ることにより行うと良い。。図7は本実施例のカメラと
被写体像の像ブレとの関係を示す図である。 撮影物体〜撮影光学系・前側主平面(H)間の距離、=
aとする。 撮影光学系・後ろ側主平面(H’)〜像面間の距離、=
bとする。
【0076】像面とは、具体的には撮影フィルム面上
で、装置筐体に対して常に一定の位置である。 撮影光学系・前側主平面(H)〜後ろ側主平面(H’)
間の距離、=Tとする。(撮影光学系を1つのレンズと
したときの光学的レンズ厚のこと) 撮影物体〜像面間の距離、=Rとする。
【0077】
【数1】 R=a+T+b ・・・(1) なお、a、b、Tは、撮影光学系の撮影時の焦点距離f
と、Rの関係で決まる値である。光軸の角度変化とは、
光軸上のある点を中心にカメラ装置が光軸を回転させる
ようにブレたことを示すから、この回転中心を点Nと
し、 点N〜像面間の距離、=nとする。
【0078】図7に示す様に、静止被写体に対してある
微小時間(=dt)内に、点Nを中心にカメラ装置の光
軸がdθ変化したとする。本装置の光軸を基準に言い替
えれば、被写体の方向が点Nを中心として、本装置に対
して(−dθ)変化したとみなせる。図5ではこの変化
に伴う被写体の移動相当量をDoで示している。
【0079】被写体光の撮影光学系への入射角度の変化
量を(−dφ)とすると、以下の値が得られる。
【0080】
【数2】 −dφ=(a+T+b−n)×(−dθ)/a =−dθ×(R−n)/a (2) よって、結像の関係から像ブレ量(=図7で示すよう
に、Diとする)は、以下の値となる。
【0081】
【数3】 Di=b×(−dφ) =−b×dθ×(R−n)/a (3) ここで、nは予め手持ち実験等で、最も適用にふさわし
い値を記憶しておくと良い。例えばn=0(回転中心が
フィルム面位置)とすれば、「(R−n)/a=R/a
=(a+T+b)/a=1+(T+b)/a」と置き換
えられる。
【0082】次に、上式を元に、適正露光時間における
像振れ予想量の算出を考える。カメラの振れの角速度を
ω(rad/s)、適正露光時間をt(s)とする。上記a(mm)
は、撮影焦点距離情報、撮影距離情報(共にカメラ制御
部1は入力済み)で、算出可能である。また、T(mm)、
b(mm)についても、aと同様である。
【0083】よって、像振れ予想量Xは、以下で得られ
る。
【0084】
【数4】 X=−b×ω×t×{1+(T+b)/a} ・(4) なお、「(T+b)/a=0」とほぼみなせる条件(R
が大きいとき;遠距離撮影時はこの条件になる)では、
「(T+b)/a」部分を省略した式としても良い。
【0085】上記像振れ予想量が、所定の基準像振れ量
以上であるか否かを判定する事になるが、基準像振れ量
は、例えば一般に言われている「点像の許容ボケ範囲」
である0.03mm程度の値を用いても良い。あるい
は、像振れ補正機能を最大限活用するために0.015
mm〜0.03mm程度とし、頻繁に作動する様にして
も良いし、昨今での通常のプリントサイズを勘案し、
0.03mm〜0.1mm程度の値とし、作動の頻度を
低くする様にしても構わない。
【0086】もちろん、実験等によって定めた、他の所
定の値でも構わない。
【0087】また、数式4に用いる「ω」の値について
は、ある時間におけるカメラの振れの角速度の平均的な
値を用いても良いし、ある時間におけるピーク値を用い
るようにしても良い。前者を用いる場合には「基準像振
れ量」を比較的小さい値(例えば0.015mm〜0.
07mm程度)としておいた方が望ましく、後者を用い
る場合には比較的大きい値(例えば0.03mm〜0.
14mm程度)としておいた方が良い。
【0088】ステップ157は図2のフローチャートの
ステップ80と、ステップ158は同じくステップ90
と同等であるのでその説明を省略する。。また、ステッ
プ160以下は図2のフローチャートと同様であるので
その説明を省略する。以上により、像振れの恐れが有る
条件では、自動的に像振れ補正機能が働き像振れを防止
すると共に、撮影時のフラッシュ部5の発光/非発光の
判定を被写体輝度により行うようにしたので、像振れが
なく、しかも写真の印象が一定の見栄えが良い像振れの
無い美しい写真が得られるようになる。
【0089】なお、上記例では、補正モード設定部12
で設定するモードを作動/非作動のマニュアル設定、オ
ート設定の3つのモードの設定選択可能としたが、例え
ばオートモードとマニュアルオフモード、あるいはオー
トモードとマニュアルオンモードの組み合わせのみの場
合でも上記フローに準じて動作するようにして構わな
い。(不要なステップを省略してやれば良い。) あるいはオートモードのみのカメラの場合においても、
同様である。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
請求項1記載の防振カメラは、像振れ補正手段の動作に
関わりなく、閃光制御手段が、輝度検出手段の検出結果
に基づいて閃光手段の発光を制御するので、同一の撮影
条件であればフィルム感度によらずフ閃光装置の発光/
非発光の条件を同一にできるので同一イメージの写真を
撮影することができる。
【0091】また、上記フラッシュの発光/非発光の切
り換え条件を、自然光による撮影状況かあるいは人工光
による撮影状況かの(推定条件の)違い付近に設定する
事によって、人工光による撮影条件での色再現性を向上
するという効果を得ることができる。請求項2記載の防
振カメラは、測距手段の測距の結果、撮影距離が所定距
離より短い場合に、閃光制御手段は、輝度検出手段の検
出結果と測光演算手段の演算結果とに基づいて閃光手段
を制御するので、像振れ補正が難しい状況でも像振れの
影響のない写真を撮影することができる。
【0092】また、このとき被写界深度が深くなり近接
撮影により適した撮影条件をえることもできる。請求項
3記載の防振カメラは、像振れ補正制御手段が、測光演
算手段の演算による露出時間る基づいて像振れ補正手段
を作動させ、閃光制御手段が、輝度検出手段の検出結果
に基づいて閃光手段の発光(非発光)を制御するので、
像振れの影響のない写真を撮影することができる。
【0093】請求項4記載の防振カメラは、像振れ補正
制御手段が、振れ検出手段の検出結果と測光演算手段の
演算結果とに基づいて撮影時に前記像振れ補正手段を作
動させ、閃光制御手段が、輝度検出手段の検出結果に基
づいて閃光手段の発光(非発光)を制御するので、像振
れの影響のない写真を撮影することができる。請求項5
記載の防振カメラは、撮影者が前記像振れ補正手段の作
動/非作動を選択できるので、撮影者の好みに応じた写
真を撮影することができる。
【0094】請求項6記載の防振カメラは、電気接点を
利用してフィルム感度を検出しているので簡単な構成で
フィルム感度を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す防振カメラのブロック
図である。
【図2】カメラ制御部1のフローチャートである。
【図3】カメラ制御部1のフローチャートである。
【図4】カメラ制御部1のフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施例を示す防振カメラのブロッ
ク図である。
【図6】カメラ制御部1のフローチャートである。
【図7】本実施例のカメラと被写体の像ブレとの関係を
示す図である。
【図8】プログラムAEモードにおけるブログラム曲線
を示す図である。
【図9】フィルム感度設定部10の詳細を示した図であ
る。
【符号の説明】
1 カメラ制御部 2 測距部 3 輝度検出部 4 レリーズSW 5 フラッシュ部 6 合焦部 7 露光調節部 8 像振れ補正駆動部 9 振れ検出部 10 フィルム感度設定部 11 補正モード設定部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カメラの振れを検出する振れ検出手段と、 前記振れ検出手段の検出結果に基づいて、前記カメラの
    像振れ補正を行う像振れ補正手段と、 被写体輝度を検出する輝度検出手段と、 撮影時の補助光を発光する閃光手段と、を備える防振カ
    メラにおいて、 前記輝度検出手段の検出結果に基づいて、前記閃光手段
    を制御する閃光制御手段を設けたことを特徴とする防振
    カメラ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の防振カメラにおいて、 撮影時の被写体距離を測距する測距手段と、 撮影フィルムの感度情報を検出するフィルム感度検出手
    段と、 前記輝度検出手段と前記フィルム感度検出手段との検出
    結果に基づいて、撮影時の露出時間を演算する測光演算
    手段とを更に有し、 前記測距手段の測距結果が所定距離より小さいときに、
    前記閃光制御手段は、前記輝度検出手段の検出結果と、
    更に前記測光演算手段の演算結果とに基づいて前記閃光
    手段を制御することを特徴とする防振カメラ。
  3. 【請求項3】請求項1記載の防振カメラにおいて、 撮影フィルムの感度情報を検出するフィルム感度検出手
    段と、 前記輝度検出手段と前記フィルム感度検出手段との検出
    結果に基づいて、撮影時の露出時間を演算する測光演算
    手段と、 前記測光演算手段の演算による露出時間に基づいて、撮
    影時に前記像振れ補正手段を作動させるかどうかを制御
    する像振れ補正手段と、を更に設けたことを特徴とする
    防振カメラ。
  4. 【請求項4】請求項1記載の防振カメラにおいて、 撮影フィルムの感度情報を検出するフィルム感度検出手
    段と、 前記輝度検出手段と前記フィルム感度検出手段との検出
    結果に基づいて、撮影時の露出時間を演算する測光演算
    手段と、 前記振れ検出手段の検出結果と前記測光演算手段の演算
    結果とに基づいて、撮影時に前記像振れ補正手段を作動
    させるかどうかを制御する像振れ補正制御手段と、を更
    に設けたことを特徴とする防振カメラ。
  5. 【請求項5】請求項1または請求項2記載の防振カメラ
    において、 撮影者の選択により、前記像振れ補正手段の作動/非作
    動を選択できる選択手段を設けたことを特徴とする防振
    カメラ。
  6. 【請求項6】請求項2乃至請求項4記載の防振カメラに
    おいて、 前記フィルム感度検出手段は、フィルム容器よりフィル
    ム感度情報を検出する電気接点を備えていることを特徴
    とする防振カメラ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007033543A (ja) * 2005-07-22 2007-02-08 Fujifilm Holdings Corp 撮影装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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