JPH07276779A - 記録用媒体 - Google Patents

記録用媒体

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JPH07276779A
JPH07276779A JP6072054A JP7205494A JPH07276779A JP H07276779 A JPH07276779 A JP H07276779A JP 6072054 A JP6072054 A JP 6072054A JP 7205494 A JP7205494 A JP 7205494A JP H07276779 A JPH07276779 A JP H07276779A
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JP
Japan
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image
layer
fluorescence emission
recording medium
pattern
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Application number
JP6072054A
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English (en)
Inventor
Shinji Tajima
真治 田島
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の蛍光発光パターン等の蛍光発光画像を
そのまま用いても、蛍光発光画像の読み取りに誤差を生
じないか、又は生じにくい記録用媒体の提供。 【構成】 2以上の色からなる可視画像と該可視画像上
の蛍光発光画像とを含む記録用媒体であって、前記蛍光
発光画像の蛍光発光波長領域における前記可視画像を形
成する2以上の色の間の反射率の差を小さくすることを
特徴とする記録用媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、肉眼で視認することは
実質的にできないが紫外線等の可視光以外の光により励
起すると識別可能な蛍光発光画像、例えば蛍光発光バー
コードのような蛍光発光情報パターンと、肉眼で視認す
ることができる可視画像とを有する記録用媒体であっ
て、蛍光発光画像の読み取り誤差が抑制された記録用媒
体に関する。
【0002】
【従来の技術】蛍光発光パターンは、例えば、肉眼で視
認できない形態のバーコードシステム〔特開平2−58
190号参照〕として利用可能である。蛍光発光パター
ンとしての不可視バーコードは、証券印刷物、交通回数
券、免許証、パスポート等に偽造防止という観点から使
用することが提案されている。また、不可視バーコード
は、CD−ROMやLD等に記録された情報を検索する
コードとしても使用することができる。
【0003】ところが、蛍光発光パターンのような蛍光
発光画像を肉眼で認識できる印刷(可視画像)と重ねて
形成すると、蛍光発光パターンの下層の可視画像からの
蛍光発光の反射により、蛍光発光パターンの読み取りに
支障をきたす場合がある。これは、蛍光発光パターンの
発光波長域において、可視画像の印刷パターンに応じて
反射強度に強弱ができることに起因する。即ち、蛍光発
光パターンの発光波長域において強い反射を示す可視画
像の部分の上に形成された蛍光発光パターンと、この発
光波長域において弱い反射を示すか又は全く反射を示さ
ない可視画像の部分の上に形成された蛍光発光パターン
とでは、蛍光発光検知器に検知される発光強度に差(コ
ントラスト)ができる。その結果、蛍光発光パターンの
読み取りに誤差が生じることがある。
【0004】この誤差の抑制のために、例えば蛍光発光
の強度をより高めて可視画像の印刷パターンからの反射
光による影響を小さくすることが考えられる。しかし、
蛍光発光の強度の増強にも限度があり、実用できる程度
の蛍光発光の強度を有する蛍光発光パターンを形成する
ことは困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、従来から用いられている蛍光発光パターン等の蛍光
発光画像をそのまま用いても蛍光発光画像の読み取りに
誤差が生じないか、又は生じにくい記録用媒体を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、2以上の色か
らなる可視画像と該可視画像上の蛍光発光画像とを含む
記録用媒体であって、前記蛍光発光画像の蛍光発光波長
領域における前記可視画像を形成する2以上の色の間の
反射率の差を小さくすることを特徴とする記録用媒体に
関する。以下本発明について説明する。
【0007】本発明の記録用媒体は、2以上の色からな
る可視画像と該可視画像上の蛍光発光画像とを含む。2
以上の色からなる可視画像は、2以上の色で構成される
模様のようなパターン印刷層のような画像でも良いし、
背景印刷層とこの背景印刷層とは異なる色でその上に形
成された文字や記号、あるいは模様等のパターン印刷層
とからなる画像であっも良い。図1及び2に本発明の記
録用媒体の断面を模式的に示した図を示す。図1中、1
は基体である。2は背景印刷層であり、3はパターン印
刷層であり、可視画像を構成する。4は蛍光発光画像で
ある。また、図2中、1は基体である。5と6は色の異
なる可視画像であり、4は蛍光発光画像である。尚、図
1及び2中、7は中間層、例えば紫外線吸収層であり、
8は保護層である。本発明に用いる基体、背景印刷層、
パターン印刷層及び蛍光発光画像は、いずれも公知のも
のをそのまま用いれば良い。材料として、特に制限はな
い。また、本発明の記録用媒体は、公知の中間層、保護
層、磁気記録層、アンカーコート層、接着層等を適宜有
することができることも勿論である。
【0008】さらに、図3に示すように、図1の記録用
媒体において、蛍光発光画像4と背景印刷層2とパター
ン印刷層3とからなる可視画像との間に、パターン転写
により形成した可視画像12を設けることもできる。
尚、この場合、背景印刷層2とパターン印刷層3とから
なる可視画像の上に平滑層13を設け、その上に可視画
像12を設け、さらにその上に紫外線吸収層のような中
間層7を設けることができる。また、図2の記録用媒体
においても、図3と同様に、蛍光発光画像4と可視画像
5、6との間にパターン転写により形成した可視画像を
設けることもできる(図示せず)。尚、図3では、パタ
ーン印刷層3とパターン転写により形成した可視画像1
2とを異なる箇所に設けているが、これらの層は、異な
る色からなる場合、重複して設けても支障はない。
【0009】本発明の特徴は、前記蛍光発光画像の蛍光
発光波長領域における可視画像を形成する2以上の色の
間の反射率の差を小さくすることである。このようにす
ることで、可視画像を構成する複数の異なる色の間で生
じる蛍光発光波長領域におけるコントラストが抑制さ
れ、その結果、蛍光発光画像の読み取り誤差を抑制する
ことができる。尚、蛍光発光画像の蛍光発光ピーク波長
における可視画像を形成する2以上の色の間の反射率の
差は、読み取り誤差を抑制するという観点から、20%
以内、好ましくは10%以内とすることが適当である。
例えば、可視画像を形成する色が3つの場合、各色の間
の反射率の差をいずれも20%以内にすることが適当で
ある。さらに、可視画像が色の異なるパターン印刷層と
背景印刷層とからなる場合、パターン印刷層の反射率と
背景印刷層の反射率の差は、同様に読み取り誤差を抑制
するという観点から、20%以内、好ましくは10%以
内とすることが適当である。また、パターン印刷層及び
背景印刷層がそれぞれ2つ以上の色からなる場合、いず
れの色の間の反射率の差も20%以内とすることが適当
である。
【0010】蛍光発光画像に含まれる蛍光体の発光ピー
ク波長は、蛍光体の種類により異なる。そのため、可視
画像を形成する2以上の色の間の反射率の差を小さくす
べき光の波長も異なる。従って、蛍光発光画像の蛍光発
光ピーク波長に応じて、可視画像を形成する2以上の色
の間の反射率の差を小さくするように、可視画像の形成
する色の組み合わせを適宜選択する。
【0011】例えば、発光ピーク波長が500〜550
nmにある希土類蛍光体の場合、500〜550nmの
波長領域において、可視画像を形成する2以上の色の間
の反射率の差を小さくするように、可視画像を形成する
2以上の色の組み合わせを選択する。例えば、可視画像
がパターン印刷層と背景印刷層とからなる場合、そのよ
うな色の組み合わせとしては、例えば、パターン印刷層
の色が黒であり、かつ背景印刷層の色がパープル、ピン
ク、セピア、オレンジ及びレッドからなる群から選ばれ
る組み合わせがある。また、可視画像が2以上の色から
なるパターン印刷層である場合、パターン印刷層は、例
えば、黒、パープル、ピンク、セピア、オレンジ及びレ
ッドから選ばれた色であることができる。黒、パープ
ル、ピンク、セピア、オレンジ及びレッドの反射スペク
トルを図7に示す。これらの色の間の500〜550n
mの波長領域における反射率の差は、いずれも20%以
内、組み合わせによっては10%以内である。
【0012】これとは別に、可視画像がパターン印刷層
と背景印刷層とからなる場合、パターン印刷層の色が白
であり、かつ背景印刷層の色が黄緑又は若竹緑である組
み合わせも挙げられる。また、可視画像が2以上の色か
らなるパターン印刷層である場合、パターン印刷層は、
例えば、白、黄緑及び若竹緑から選ばれた色であること
ができる。白、黄緑及び若竹緑の反射スペクトルを図8
に示す。これらの色の間の500〜550nmの波長領
域における反射率の差は、いずれも20%以内である。
【0013】尚、前記パターン印刷層及び背景印刷層
は、公知の着色塗料あるいはインキを用い、公知の印刷
方法で形成することができる。例えば、着色塗料あるい
はインキは、バインダーに着色すべき色に応じて各種の
顔料を添加して形成できる。バインダーとしてはエチル
セルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、セル
ロースアセテートプロピオネート、酢酸セルロース等の
セルロース誘導体、ポリスチレン、ポリ−α−メチルス
チレン等のスチレン樹脂あるいはスチレン共重合樹脂、
ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポ
リアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリ
ル樹脂又はメタクリル樹脂の単独あるいは共重合樹脂、
ロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノ
ール樹脂、重合ロジン等のロジンエステル樹脂、ポリ酢
酸ビニル樹脂、クマロン樹脂、ビニルトルエン樹脂、塩
化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、
ブチラール樹脂等を例示できる。着色塗料あるいはイン
キは、さらに必要に応じて、可塑剤、安定剤、ワック
ス、グリース、乾燥剤、乾燥補助剤、硬化剤、増粘剤、
分散剤、溶剤あるいは希釈剤を添加することができる。
また、印刷方法としては、通常のグラビア法、ロール
法、ナイフェッジ法、オフセット法等の塗布方法、印刷
方法、又は転写法等を挙げることができる。尚、転写法
を用いる場合には、転写パターンの接着性を向上させる
目的で、適当な樹脂を予めコーティングして平滑層を形
成することで、被転写面を平滑化しておくことが好まし
い。
【0014】本発明の記録用媒体に用いる蛍光発光画像
は、蛍光体を含む蛍光材料を用いてパターン等の画像を
形成したものであるか、または蛍光体を含む蛍光材料を
用いて形成した層上に直接又は間接に励起光を遮断する
材料からなる層、例えば紫外線吸収層を解してパターン
等の画像を形成したものであることもできる。蛍光体を
含む蛍光材料は、主に蛍光体とバインダーとから構成さ
れる。また、蛍光発光画像としては、文字、記号、模
様、バーコード等を例示でき、バーコードは1次元バー
コード以外に2次元バーコードであってもよい。
【0015】前記蛍光体は、ルミネッセンスを発する物
質であって、無機蛍光体と有機蛍光体の双方を含む。無
機蛍光体としては、Ca、Ba、Mg、Zn、Cdなど
の酸化物、硫化物、ケイ酸塩、リン酸塩、タングステン
酸塩などの結晶を主成分とし、Mn、Zn、Ag、C
u、Sb、Pbなどの金属元素もしくはランタノイド類
などの希土類元素を活性剤として添加して焼成して得ら
れる顔料が用いられ得る。好ましい蛍光体としてZn
O:Zn、Br5 (PO4 3 Cl:Eu、Zn2Ge
4 :Mn、Y2 3 :Eu、Y(P、V)O4 :E
u、Y2 2 Si:Eu、Zn2 GeO4 :Mn等を例
示できる。有機蛍光体としては、ジアミノスチルベンジ
スルホン酸誘導体、イミダゾール誘導体、クマリン誘導
体、トリアゾール、カルバゾール、ピリジン、ナフタル
酸、イミダゾロン等の誘導体、フルオレセイン、エオシ
ン等の色素、アントラセン等ベンゼン環を持つ化合物な
どが用いられ得る。
【0016】耐久性及び耐侯性の点においては、無機顔
料が優れている。一方、有機顔料は、インキビヒクルの
ぬれ性が良いため、特に表面処理をしなくとも、インキ
化適性に優れている。上記顔料の内でも、耐久性、耐候
性、特に耐光性あるいは印刷適性の向上を図る上におい
ては、粒径が比較的大きく輝度が大きい、安定な酸化物
もしくは酸素酸塩系の無機蛍光体が好ましい。特に、Z
nO:Znを用いることが、輝度及び耐候性の点で優れ
ている。また、蛍光体として希土類蛍光体を例示するこ
ともできる。
【0017】また、蛍光体は、輝度などの蛍光特性とイ
ンキの印刷特性の向上を図るために、顔料の粒径を調整
することが好ましい。このような観点において、蛍光体
としては、平均粒径0.7〜4μmの顔料粒子からなる
ものを使用することが好ましく、さらに好ましくは平均
粒径0.7〜2μm、最も好ましくは1〜2μmの範囲
の顔料粒子を使用することが望ましい。一般に、顔料の
粒径が小さいほどインキ特性が向上することが予想され
るが、本発明者の知見によれば、粒径が0.7μm未満
になると、逆に蛍光の輝度が著しく低下する現象が見ら
れる。したがって、0.7μm以上の粒径を有する蛍光
体を用いることが好ましい。一方、粒径が4μmを超え
ると得られる蛍光発光画像の透明性が低下することがあ
るからである。
【0018】蛍光インキを構成する溶剤を除いた組成全
体に対する蛍光体の含有量は、輝度と印刷基材への転写
性(接着性)の双方の向上を図る上で15〜80重量%
が適当であり、さらに好ましい範囲は20〜50重量%
であることが適当である。蛍光体の含有量が15%未満
では、蛍光体の種類によっては、インキ組成物状態での
蛍光輝度が極端に低下し、たとえば12%程度では顔料
自体が有する輝度に対して約1/10程度にまで減少す
る場合がある。また、蛍光発光画像の厚みは、必要とさ
れる蛍光輝度と蛍光体の含有量等により適宜決定するこ
とができ、例えば約1〜10μmとすることができる。
本発明では、透明性を確保するという観点から、前記の
ように比較的小さい粒子径の蛍光体を用いるが、粒子径
が小さいことによる蛍光強度の不足は、蛍光発光画像の
厚みを増すことにより補うことができる。
【0019】さらに、蛍光体の性質(隠蔽力、着色力、
吸油量、耐久性等)を改善するために表面処理を行うこ
とが好ましい。特に無機顔料を用いた場合、その表面が
親水性であり、油性のポリマーとの親和性が乏しいた
め、表面処理を行って、ポリマーとの親和性を改善する
ことが好ましい。その方法としては、たとえば、次の方
法がある。 (a)コーティング コーティングは界面活性剤的な役割を果たす。具体例と
しては、例えば、脂肪酸(低分子・高分子)、脂肪酸塩
類およびワックスの分散剤を挙げることができる。 (b)カップリング剤 カップリング剤は、顔料と強固に結合し、ポリマーとも
反応する。具体例としてはシラン化合物、チタン化合
物、金属キレート化合物等を挙げることができる。 (c)重合性モノマー 低分子量のモノマー、オリゴマーを顔料表面に反応させ
非可逆層をつくる。具体例としては、重合性有機酸、反
応性オリゴマー等を挙げることができる。
【0020】本発明の蛍光発光画像において、バインダ
ーとしては、蛍光体を励起させる波長の光(励起光)な
らびに蛍光体の発光光の双方に対して透過性であるバイ
ンダーを用いる。バインダーに要求される光学特性は、
使用する蛍光体の種類ならびに励起および発光の波長域
に依存するが、本発明においては、具体的には、200
〜1000nmの波長域内に実質的に吸収を持たないも
のが好適である。
【0021】バインダーを構成する樹脂としては、一般
的には、蛋白質、ゴム、セルロース類、シエラック、コ
パル、でん粉、ロジン等などの天然樹脂、ビニル系樹
脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリオレフィン
系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等の熱可塑性樹
脂、レゾール型フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹
脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ、不飽和ポリエステル
等の熱硬化性樹脂などがあげられる。さらに必要に応じ
て、印刷皮膜の柔軟性・強度安定化のための可塑剤、粘
度調整、乾燥性のための溶剤、さらに乾燥、粘度、分散
性、各種反応剤等の助剤を適宜添加することができる。
尚、熱転写リボンを用いて形成する場合、インキ表面が
熱溶融することが好ましいため、バインダーを構成する
樹脂として熱可塑性樹脂を用いることが適当である。
【0022】また、溶剤を用いない光重合硬化型もしく
は電子線硬化型インキをバインダーとして用いることも
できる。主成分は、アクリル系樹脂であり、具体的に
は、アクリルモノマーとして市販されているものとして
以下のようなものがある。
【0023】単官能アクリレートとしては、2- エチル
ヘキシルアクリレート、2- エチルヘキシルEO付加物
アクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレ
ート、2- ヒドロキシエチルアクリレート、2- ヒドロ
キシプロピルアクリレート、2- ヒドロキシエチルアク
リレートのカプロラクトン付加物、2- フェノキシエチ
ルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアク
リレート、ノニルフェノールEO付加物アクリレート、
ノニルフェノールEO付加物にカプロラクトン付加した
アクリレート、2- ヒドロキシ- 3- フェノキシプロピ
ルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレー
ト、フルフリルアルコールのカプロラクトン付加物アク
リレート、アクリロイルモルホリン、ジシクロペンテニ
ルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジ
シクロペンテニルオキシエチルアクリレート、イソボル
ニルアクリレート、4,4- ジメチル- 1,3- ジオキ
ソランのカプロラクトン付加物のアクリレート、3- メ
チル- 5,5- ジメチル- 1,3- ジオキソランのカプ
ロラクトン付加物のアクリレートなどが用いられ得る。
【0024】一方、多官能アクリレートとしては、ヘキ
サンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコール
ジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト、トリプロピレングリコールジアクリレート、ヒドロ
キシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジアク
リレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコー
ルエステルのカプロラクトン付加物ジアクリレート、
1,6- ヘキサンジオールのジグリシジルエーテルのア
クリル酸付加物、ヒドロキシピバルアルデヒドとトリメ
チロールプロパンのアセタール化合物のジアクリレー
ト、2,2- ビス〔4- (アクリロイロキシジエトキ
シ)フェニル〕プロパン、2,2- ビス〔4-(アクリ
ロイロキシジエトキシ,フェニル〕メタン、水添ビスフ
ェノールAエチレンオキサイド付加物のジアクリレー
ト、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリス
リトールトリアクリレート、トリメチロールプロパンプ
ロピレンオキサイド付加物トリアクリレート、グリセリ
ンプロピレンオキサイド付加物トリアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート・ペンタアクリ
レート混合物、ジペンタエリスリトールの低級脂肪酸お
よびアクリル酸のエステル、ジペンタエリスリトールの
カプロラクトン付加物アクリレート、トリス(アクリロ
イロキシエチル)イソシアヌレート、2- アクリロイロ
キシエチルホスフェートなどが用いられ得る。
【0025】これらの樹脂からなるインキは無溶剤性
で、電磁波や電子線照射により連鎖的重合反応を起こす
組成となっており、このうち、紫外線照射型のものにつ
いては、光重合開始剤と、必要に応じて増感剤および助
剤として、重合禁止剤、連鎖移動剤などを添加する。
【0026】光重合開始剤としては、1)直接光分解型
としてアリールアルキルケトン、オキシムケトン、アシ
ルホスフィンオキシド等、2)ラジカル重合反応型とし
てベンゾフェノン誘導体、チオキサントン誘導体等、
3)カチオン重合反応型としてアリールジアゾニウム
塩、アリールヨードニウム塩、アリールスルホニウム
塩、アリールアセトフェノン等があり、その他に4)エ
ネルギー移動型、5)光レッドクス型、ならびに6)電
子移動型のものが用いられ得る。また、電子線硬化型の
ものについては、前述した紫外線照射型と同様な樹脂を
用いて、光重合開始剤を必要とせず、必要に応じて各種
助剤が添加され得る。
【0027】蛍光体を含有する印刷層からなる蛍光発光
画像を形成する方法としては、種々の方法を用いること
ができる。例えば、熱転写方式〔特開昭61−2131
95号、同59−54598号、同62−111800
号、特開平3−187786号〕、インクジェット方式
〔特開平3−81376号〕を用いることができる。さ
らに、特開平4−338598号に記載の方法で蛍光発
光パターンからなる画像を形成することもできる。転写
方式を用いる場合、画像形成層の厚みを少なくとも6μ
m以上として光量を確保することが好ましく、そのた
め、画像形成層にバインダーやカルナバワックス等のワ
ックスを添加することが好ましい。
【0028】蛍光発光画像が、蛍光体を含む蛍光材料を
用いて形成した層(蛍光材料層)上に直接又は間接に励
起光を遮断する材料でパターン等の画像を形成したもの
である場合についての、蛍光材料層上に形成する励起光
を遮断する材料の層(励起光遮断パターン層)について
説明する。まず、この態様の記録用媒体の断面を模式的
に示した図4について説明する。1は基体である。2は
背景印刷層であり、3はパターン印刷層であり、可視画
像を構成する。9は蛍光材料層であり、10が励起光遮
断パターン層であり、蛍光発光画像を構成する。尚、7
は中間層、例えば紫外線吸収層であり、8は保護層であ
る。
【0029】さらに、図5に示すように、図4の記録用
媒体において、蛍光材料層9と背景印刷層2とパターン
印刷層3とからなる可視画像との間に、パターン転写に
より形成した可視画像12を設けることもできる。尚、
この場合、背景印刷層2とパターン印刷層3とからなる
可視画像の上に平滑層13を設け、その上に可視画像1
2を設け、さらにその上に紫外線吸収層のような中間層
7を設けることができる。尚、図5では、パターン印刷
層3とパターン転写により形成した可視画像12とを異
なる箇所に設けているが、これらの層は、異なる色から
なる場合、重複して設けても支障はない。
【0030】励起光は、前記蛍光体の種類により、種々
の光線であり得るが、例えば紫外線かあるいは赤外線を
挙げられる。また、発光光は、一般には可視光または赤
外光である。励起光が紫外線であり、発光光が可視光で
ある場合、可視光の透過性の高い紫外線吸収剤を用いて
励起光遮断パターン層を形成する。より具体的には、紫
外線吸収剤と可視光の透過性の高いビヒクルからなるイ
ンキを用いて形成することができる。尚、励起光遮断パ
ターン層の透過部分は、一般に空気であり、励起光遮断
パターン層に開けた穴である。また、図4のように、励
起光遮断パターン層上に保護層を設けた場合には、透過
部分はこの保護層が入り込んだ構造となっていてもよ
い。
【0031】紫外線吸収剤としては、無機及び有機の紫
外線吸収剤を用いることができるが、耐候性に優れると
いう観点からは、無機の紫外線吸収剤を用いることが好
ましい。無機の紫外線吸収剤としては、具体的には、例
えば、酸化チタン、酸化亜鉛等を挙げることができる。
特に、微粒子の酸化チタン及び酸化亜鉛は、可視光に対
する透明が高い紫外線吸収剤であり、好ましい。また、
有機の紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫
外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾイ
ックアシドエステル系紫外線吸収剤等を例示できる。
【0032】ビヒクルとしては、前記でバインダーとし
て例示した樹脂をそのまま用いることができる。特に、
溶剤を用いない光重合硬化型もしくは電子線硬化型イン
キを用いて形成することが好ましい。光重合硬化型もし
くは電子線硬化型インキの主成分は、前記のようにアク
リル系樹脂であり、前記アクリルモノマーを用いて形成
できる。励起光遮断パターン層の印刷方法としては、例
えば、インクジェット方式、熱転写方式及び電子写真方
式を挙げることができる。
【0033】さらに励起光遮断パターン層は、組成物中
に非可逆性を有する消色性着色剤を含有させることがで
きる。この場合の消色性着色剤は、可視光域において可
視状態を維持し、消色のための操作、たとえば近赤外線
の照射などの操作によって非可逆的に不可視状態に変化
する着色剤である。このような消色性着色剤を含有する
インキ組成物で情報パターンを形成すると、印刷画像を
肉眼で識別することが可能であり、印刷精度を向上させ
ることができる。その後、消色操作を行うことによっ
て、励起光遮断パターン層を不可視状態に変化させるこ
とができる。具体例としては、下記構造式、で示される
消色性着色剤IR820B(昭和電工製)やシアニン系
色素とテトラブチルアンモニウム・ブチルトリフェニル
ボレートなどの有機ホウ素アンモニウム塩を共存するこ
とにより近赤外光を吸収して両者がカップリングし、不
可逆的に透明になるものがある。
【0034】
【化1】
【0035】さらに、励起光遮断パターン層を被覆する
保護層を有することが好ましい。保護層を介して蛍光体
へ励起光が照射され、かつ蛍光体からの発光が取り出さ
れるので、保護層は、励起光遮断パターン層のバインダ
ーと同様に蛍光体の励起光及び発光光の一部又は全部を
透過する材料で形成される。保護層はオーバーラミネー
ト又はオーバーコートにより形成することができる。オ
ーバーラミネートは、例えばポリエチレンテレフタレー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等
の透明フィルムを常法によりラミネートすることにより
形成できる。
【0036】オーバーコートは、前記バインダーに用い
たのと同様の樹脂を用いて形成できる。好ましくは、溶
剤を用いないアクリル系モノマーを主成分として含有す
る光重合硬化型又は電子硬化型インキを用いて形成す
る。アクリル系モノマーとしては前述のものを同様に用
いることができる。尚、上記インキには、モノマーに加
えて、前述のように重合開始剤等の添加剤が含有される
が、これらの添加剤も蛍光体の励起光及び発光光に透過
性を有するものから適宜選ばれる。
【0037】基体としては、例えば、塩化ビニル、ナイ
ロン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテ
ート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエステル、ポリイミド、ポリカーボネート等のプラ
スチック類、銅、アルミニウム等の金属、紙、含浸紙等
を単独であるいは組み合わせて複合体として用いること
ができる。基体として要求される物性、例えば強度、剛
性、隠蔽性、光不透過性等を考慮して、上記材料の中か
ら好ましいものを適宜選択すればよい。なお基体の膜厚
は、通常0.005〜5mm程度である。
【0038】本発明の記録用媒体は、さらに磁気記録層
を有することもできる。図6に、磁気記録層を有する本
発明の記録用媒体の断面を模式的に示した図を示す。図
6中、1は基体である。5と6は色の異なる可視画像で
あり、4は蛍光発光画像である。4は蛍光発光画像であ
る。11は磁気記録層であり、7は中間層であり、8は
保護層である。磁気記録層は、γ−Fe2 3 、Co被
着γ−Fe2 3 、Fe3 4 、CrO2 、Fe、Fe
−Cr、Fe−Co、Co−Cr、Co−Ni、MnA
l、Baフェライト、Srフェライト等の従来公知の磁
性微粒子が適当な樹脂あるいはインキビヒクル中に分散
されてなる分散物を、グラビア法、ロール法、ナイフエ
ッジ法等の従来公知の塗布方法によって基材上に形成す
ることができる。又、磁気記録層は、Fe、Fe−C
r、Fe−Co、Co−Cr等の金属あるいはその合金
を用いて、真空蒸着法、スパッタ法、めっき法等によっ
て基材上に形成することもできる。
【0039】塗布方法によって磁気記録層を形成する場
合には、その厚さは1〜100ミクロン、好ましくは5
〜20ミクロン程度である。又真空蒸着法、スパッタ
法、めっき法によって磁気記録層を形成する場合には、
その膜厚は100オングストローム〜1ミクロン好まし
くは500〜2000オングストローム程度である。γ
−Fe2 3 等の磁性微粒子が分散されるバインダー樹
脂あるいはインキビヒクルとしては、ブチラール樹脂、
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、ウレタン樹脂、ポ
リエステル樹脂、セルロース系樹脂、アクリル樹脂、ス
チレン/マレイン酸共重合樹脂等が用いられ、必要に応
じて、ニトリルゴム等のゴム系樹脂あるいはウレタンエ
ラストマー等が添加される。又、磁性微粒子が上記樹脂
中に分散されてなる分散物中に、必要に応じて、界面活
性剤、シランカップリング剤、可塑剤、ワックス、シリ
コーンオイル、カーボンその他の顔料を添加することも
できる。
【0040】アンカーコート層は、各層を構成するバイ
ンダー樹脂の特性を考慮して、適宜に選択したアンカー
コート層用塗料を用いて、公知の塗布方法により形成で
きる。アンカーコート層は、各層間の密着力を高める役
割を果たす。アンカーコート層に用いられるバインダー
樹脂としては、ポリエステル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビ
ニル共重合樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルブチラ
ール樹脂、アクリル樹脂、セルロース系樹脂、スチレン
/マレイン酸共重合樹脂、ゴム系樹脂、ポリ塩化ビニル
デン樹脂、ポリアミド樹脂等が用いられ得る。
【0041】磁気情報は、磁気ヘッド等の通常の方法に
よって、磁気記録層中に記録される。さらに、感熱記録
層を別途設け、バーコード、OCR文字、氏名、顔写
真、有効期限といった可視情報は、サーマルヘッド、ホ
ットスタンプ等の加熱手段、熱転写印字、昇華転写方式
等により記録させることもできる。磁気情報及び可視情
報を記録する場合、まず可視情報次いで磁気情報の順序
で記録してもよく、あるいは磁気情報次いで可視情報の
順で記録してもよい。ただし、可視情報を記録するのに
加熱手段が用いられている場合、可視情報の記録時に磁
気記録層の温度がキュリー温度以上になる恐れがある場
合には、まず可視情報を記録し、次いで磁気情報を記録
することが好ましい。
【0042】接着層は、例えば、本発明の記録用媒体を
ラベル等の用途に用いるときに設けられる。接着剤の種
類は、ラベルの用途により適宜選択することができ、例
えば、天然系接着剤及び合成系接着剤のいずれを用いて
も形成することができる。天然系接着剤としては、デン
プン系、蛋白系、天然ゴム系、アスファルト系を例示で
きる。又、合成系接着剤としては、有機接着剤(例え
ば、熱可塑性接着剤、熱硬化性接着剤、合成ゴム系接着
剤)及び無機系接着剤(例えば珪酸ソーダ)を例示でき
る。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、従来から用いられてい
る蛍光発光パターン等の蛍光発光画像をそのまま用い、
しかも蛍光発光画像の読み取りに誤差が生じないか、又
は生じにくい記録用媒体を提供することができる。
【0044】
【実施例】以下本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。 実施例1 図4に相当する本発明の記録用媒体を形成した。100
μの白色PET基材に赤系インキ(インクテックUVシ
ャイン)にて背景印刷層をコーティングにより2μ厚さ
に形成し、その上に所望のパターン印刷層を黒色インキ
(インクテックUVシャイン)にて1μオフセット印刷
して、可視画像を形成した。さらに、上記可視画像の上
に励起光である紫外線の反射を防ぎ、発光画像の発光強
度を一様にするための励起光遮断層である紫外線吸収層
として、下記組成物をコーティングにより2μ厚に形成
し、さらにその上に蛍光材料層として下記組成物をコー
ティングにより10μ厚に形成した。
【0045】 (紫外線吸収層) MEK/トルエン 1:1 混合溶液 40% バイロン270 30% ZnO 30% (蛍光材料層) MEK/トルエン 1:1 混合溶液 40% バイロン270 30% 無機蛍光顔料ALN−GF(根本特殊化学製) 30%
【0046】さらに上記蛍光材料層の上に、上記紫外線
吸収層用インキを用いて所望の情報パターンを転写印字
して励起光遮断パターン層を設け、蛍光発光画像を形成
して本発明の記録用媒体を作製した。蛍光材料層の蛍光
発光ピーク波長は510nmであり、この波長における
前記背景印刷層(赤色)とパターン印刷層(黒色)との
反射率の差は、10%であった。得られた記録用媒体
を、蛍光材料層の蛍光発光波長である500〜560n
mの光のみを透過するフィルターを付けたセンサーを通
して見ると、蛍光発光画像のパターンのみを目視で確認
できた。さらに、得られた記録用媒体の蛍光発光画像の
パターンの読み取り試験を行った。その結果、蛍光発光
層を透過した励起紫外線は全面形成された紫外線吸収層
により吸収されるため、基材面で反射して再び蛍光層を
励起することがなかった。そのため、誤差はなく、良好
に読み取ることができた。
【0047】実施例2 図5に相当する本発明の記録用媒体を形成した。100
μ透明PETフィルムの一方の面に実施例1で用いた蛍
光材料層形成用インキを用いて10μ厚さでグラビアコ
ーティングして蛍光材料層を形成し、他方の面に実施例
1で用いた紫外線吸収層形成用インキを用いて2μ厚さ
でグラビアコーティングして励起光遮断材料によるバタ
ーン層である紫外線吸収層を形成し、さらにその上に感
熱性接着剤を10μ厚さでグラビアコーティングしてシ
ート(A)を得た。
【0048】188μ白色PETフィルムに実施例1で
用いた背景印刷用インキを用いて1μ厚さに背景印刷層
をオフセット印刷し、その上から受像層としてビスフェ
ノール系アクリレート樹脂を1μオフセット印刷により
形成した。さらにその上に、黒色インキリボンを用いて
所望のパターン印刷層を1μ厚に熱転写印字を行い、か
つ背景に白抜きされたデザインに合わせて昇華転写によ
るパターン形成を行って可視画像を成形して、シート
(B)を得た。シート(B)のパターン形成を行った面
の上に、シート(A)の感熱性接着剤層を重ね加熱プレ
スによりラミネートした。得られたラミネートシートの
蛍光材料層の上に実施例1と同様の紫外線吸収層形成用
インキを用いて所望の情報パターンを転写印字形成し
て、蛍光発光画像を形成した。さらに、蛍光発光画像の
上に保護層としてバイロン270(東レ)を転写により
1μ厚に形成して本発明の記録用媒体を得た。
【0049】蛍光材料層の蛍光発光ピーク波長は510
nmであり、この波長における前記背景印刷層(赤色)
とパターン印刷層(黒色)との反射率の差は、10%で
あった。得られた記録用媒体を、蛍光材料層の蛍光発光
波長である500〜560nmの光のみを透過するフィ
ルターを付けたセンサーを通して見ると、蛍光発光画像
のパターンのみを目視で確認できた。さらに、得られた
記録用媒体の蛍光発光画像のパターンの読み取り試験を
行った結果、誤差はなく、良好に読み取ることができ
た。
【0050】実施例3 赤系インキに代えて黄緑インキを用いて背景印刷層を形
成し、黒色インキの代えて亜鉛華を用いた白色インキを
用いてパターン印刷層を形成した他は、実施例1と同様
にして図4に相当する本発明の記録用媒体を形成した。
蛍光材料層の蛍光発光ピーク波長は510nmであり、
この波長における前記背景印刷層(黄緑)とパターン印
刷層(白色)との反射率の差は、10%以内であった。
得られた記録用媒体を、蛍光材料層の蛍光発光波長であ
る500〜560nmの光のみを透過するフィルターを
付けたセンサーを通して見ると、蛍光発光画像のパター
ンのみを目視で確認できた。さらに、得られた記録用媒
体の蛍光発光画像のパターンの読み取り試験を行った。
その結果、蛍光発光層を透過した励起紫外線は全面形成
された紫外線吸収層により吸収されるため、基材面で反
射して再び蛍光層を励起することがなかった。そのた
め、誤差はなく、良好に読み取ることができた。
【0051】実施例4 赤系インキに代えて若竹緑インキを用いて背景印刷層を
形成し、黒色インキの代えてチタン白を用いた白色イン
キを用いてパターン印刷層を形成した他は、実施例2と
同様にして図5に相当する本発明の記録用媒体を形成し
た。蛍光材料層の蛍光発光ピーク波長は510nmであ
り、この波長における前記背景印刷層(若竹緑)とパタ
ーン印刷層(白色)との反射率の差は、10%以内であ
った。得られた記録用媒体を、蛍光材料層の蛍光発光波
長である500〜560nmの光のみを透過するフィル
ターを付けたセンサーを通して見ると、蛍光発光画像の
パターンのみを目視で確認できた。さらに、得られた記
録用媒体の蛍光発光画像のパターンの読み取り試験を行
った。その結果、蛍光発光層を透過した励起紫外線は全
面形成された紫外線吸収層により吸収されるため、基材
面で反射して再び蛍光層を励起することがなかった。そ
のため、誤差はなく、良好に読み取ることができた。
【0052】実施例5 赤系インキに代えてピンク色インキとパープル色インキ
を用いて2色の背景印刷層を形成した他は、実施例1と
同様にして本発明の記録用媒体を形成した。蛍光材料層
の蛍光発光ピーク波長は510nmであり、この波長に
おける前記背景印刷層(ピンクとパープル)とパターン
印刷層(黒色)との反射率の差は、いずれも10%以内
であった。得られた記録用媒体を、蛍光材料層の蛍光発
光波長である500〜560nmの光のみを透過するフ
ィルターを付けたセンサーを通して見ると、蛍光発光画
像のパターンのみを目視で確認できた。さらに、得られ
た記録用媒体の蛍光発光画像のパターンの読み取り試験
を行った。その結果、蛍光発光層を透過した励起紫外線
は全面形成された紫外線吸収層により吸収されるため、
基材面で反射して再び蛍光層を励起することがなかっ
た。そのため、誤差はなく、良好に読み取ることができ
た。
【0053】実施例6 赤系インキに代えてピンク色インキとパープル色インキ
を用いて2色の背景印刷層を形成した他は、実施例2と
同様にして本発明の記録用媒体を形成した。蛍光材料層
の蛍光発光ピーク波長は510nmであり、この波長に
おける前記背景印刷層(ピンクとパープル)とパターン
印刷層(黒色)との反射率の差は、いずれも10%以内
であった。得られた記録用媒体を、蛍光材料層の蛍光発
光波長である500〜560nmの光のみを透過するフ
ィルターを付けたセンサーを通して見ると、蛍光発光画
像のパターンのみを目視で確認できた。さらに、得られ
た記録用媒体の蛍光発光画像のパターンの読み取り試験
を行った。その結果、蛍光発光層を透過した励起紫外線
は全面形成された紫外線吸収層により吸収されるため、
基材面で反射して再び蛍光層を励起することがなかっ
た。そのため、誤差はなく、良好に読み取ることができ
た。
【0054】比較例 赤系インキに代えてレディッシュセピア色インキと若竹
緑インキを用いて2色の背景印刷層を形成し、この層の
上にカーボンブラックインキリボンを用いてパターン印
刷層を形成した以外は、実施例1と同様にして記録用媒
体を形成した。蛍光材料層の蛍光発光ピーク波長は51
0nmであり、この波長における前記背景印刷層(若竹
緑)とパターン印刷層(黒色)との反射率の差は、30
%以上であった。得られた記録用媒体の蛍光発光画像の
パターンの読み取り試験を行っが、ノイズが多く読み取
ることができなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の記録用媒体の断面説明図である。
【図2】 本発明の記録用媒体の断面説明図である。
【図3】 本発明の記録用媒体の断面説明図である。
【図4】 本発明の記録用媒体の断面説明図である。
【図5】 本発明の記録用媒体の断面説明図である。
【図6】 本発明の記録用媒体の断面説明図である。
【図7】 黒、パープル、ピンク、セピア、オレンジ及
びレッドの反射スペクトルを示す。
【図8】 白、黄緑及び若竹緑の反射スペクトルを示
す。
【符号の説明】
1 基体 2 背景印刷層 3 パターン印刷層 4 蛍光発光画像 5、6 色の異なる可視画像 7 励起光遮断材料層 8 保護層 9 蛍光材料層 10 励起光遮断パターン層 11 磁気記録層 12 パターン転写形成可視画像 13 平滑層

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2以上の色からなる可視画像と該可視画
    像上の蛍光発光画像とを含む記録用媒体であって、 前記蛍光発光画像の蛍光発光波長領域における前記可視
    画像を形成する2以上の色の間の反射率の差を小さくす
    ることを特徴とする記録用媒体。
  2. 【請求項2】 可視画像が異なる色のパターン印刷層と
    背景印刷層とからなる請求項1記載の記録用媒体。
  3. 【請求項3】 蛍光発光画像が蛍光発光バーコードであ
    る請求項1記載の記録用媒体。
  4. 【請求項4】 蛍光発光画像の蛍光発光ピーク波長にお
    ける、可視画像を形成する2以上の色の間の反射率の差
    を20%以内とする請求項1記載の記録用媒体。
  5. 【請求項5】 蛍光発光画像の蛍光発光ピーク波長にお
    ける、パターン印刷層の反射率と背景印刷層の反射率と
    の差を20%以内とする請求項2記載の記録用媒体。
  6. 【請求項6】 蛍光発光画像の蛍光発光ピーク波長にお
    ける、可視画像を形成する2以上の色の間の反射率の差
    を10%以内とする請求項4記載の記録用媒体。
  7. 【請求項7】 蛍光発光画像の蛍光発光ピーク波長にお
    ける、パターン印刷層の反射率と背景印刷層の反射率と
    の差を10%以内とする請求項5記載の記録用媒体。
  8. 【請求項8】 蛍光発光画像が、500〜550nmの
    範囲に蛍光発光ピーク波長を有する希土類蛍光体を含有
    する、前記請求項1〜7のいずれか1項に記載の記録用
    媒体。
  9. 【請求項9】 パターン印刷層の色が黒であり、かつ背
    景印刷層の色が少なくとも500〜550nmの範囲の
    光を実質的に吸収する色である請求項8記載の記録用媒
    体。
  10. 【請求項10】 背景印刷層の色がパープル、ピンク、
    セピア、オレンジ及びレッドからなる群から選ばれる請
    求項9記載の記録用媒体。
  11. 【請求項11】 パターン印刷層の色が白であり、かつ
    背景印刷層の色が少なくとも500〜550nmの範囲
    の光を実質的に反射する色である請求項8記載の記録用
    媒体。
  12. 【請求項12】 背景印刷層の色が黄緑又は若竹緑であ
    る請求項11記載の記録用媒体。
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