JPH07239572A - 電子写真用結着剤及びこれを含有する電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用結着剤及びこれを含有する電子写真用トナー

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JPH07239572A
JPH07239572A JP6029391A JP2939194A JPH07239572A JP H07239572 A JPH07239572 A JP H07239572A JP 6029391 A JP6029391 A JP 6029391A JP 2939194 A JP2939194 A JP 2939194A JP H07239572 A JPH07239572 A JP H07239572A
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JP
Japan
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resin
styrene
binder
styrene resin
acid
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Application number
JP6029391A
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English (en)
Inventor
Atsushi Shimizu
淳 清水
Masayuki Maruta
将幸 丸田
Shingo Tanaka
新吾 田中
Katsutoshi Aoki
克敏 青木
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポリエステル樹脂の原料モノマーとスチレン
系樹脂の原料モノマーの混合物を用い、同一容器中でポ
リエステル樹脂を得る縮重合反応及びスチレン系樹脂を
得るラジカル重合反応を並行して行わせて得られた樹脂
(1)中に、他のスチレン系樹脂(2)が均一に分散してなる
電子写真用結着剤、その製造方法、並びにこの結着剤を
含有する電子写真用トナー。 【効果】 優れた低温定着性及び耐オフセット性を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低温定着性及び耐オフ
セット性に優れる電子写真用結着剤及びこれを含有する
電子写真用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】レーザープリンタ、乾式静電複写機等の
画像形成装置に用いられる電子写真法は、米国特許第2,
221,776号、同第2,297,691号、同第2,357,809号等の明
細書に記載されているように、光導電性絶縁層を一様に
帯電させ(帯電工程)、次いでその層を露光せしめ、露
光された部分の電荷を消散させることによって静電気的
な潜像を形成し(露光工程)、更に該静電潜像に帯電し
たトナーと称される着色微粉末を付着せしめることによ
って可視化させ(現像工程)、得られた可視像を転写紙
等の転写材に転写せしめた(転写工程)後、加熱、圧力
あるいはその他の適当な手段によって永久定着せしめる
(定着工程)工程からなるものである。
【0003】これらのうち、定着工程では、熱ローラー
定着等の接触加熱定着方式やオーブン定着等の非接触加
熱定着方式などが用いられている。この接触加熱定着方
式は熱効率がよいことが特徴で、非接触加熱定着方式に
比べて定着機にかかる温度を下げることができ、省エネ
ルギー化や複写機の小型化に有効である。しかしなが
ら、この接触加熱定着方式においては、定着時に溶融し
たトナーの一部が熱ローラーに移り、後続の転写紙等に
転写されるオフセット現象が生じるという問題がある。
この現象を防止するため、熱ローラーの表面をフッ素系
樹脂等の剥離性の良い材料で加工したり、熱ローラーの
表面にシリコーンオイル等の剥離剤を塗布するなどして
いる。しかし、シリコーンオイル等を用いる方法は、定
着装置が大きく複雑になるので、コスト高になったりト
ラブルの原因となることが考えられ、好ましくないもの
である。
【0004】従来この種のトナーには、スチレンアクリ
ル共重合体に代表されるスチレン系樹脂が用いられてい
る。スチレン系樹脂の場合、耐オフセット性を向上させ
るには樹脂の軟化点や架橋密度を上げる必要があるが、
こうすると低温定着性が犠牲となる。逆に低温定着性を
重視すると耐オフセット性や耐ブロッキング性に問題が
生じる。また、パラフィンワックス、低分子量ポリオレ
フィン等をオフセット防止剤として添加する方法が知ら
れているが(特開昭49-65232号,特開昭50-28840号,特
開昭50-81342号)、この場合、添加量が少なくては効果
が得られず、多すぎると現像剤の劣化が早いなどの問題
があった。
【0005】また、低温定着性に優れたトナー用結着樹
脂として、ポリエステル樹脂が用いられている。ポリエ
ステル樹脂は本質的に定着性が良く、米国特許第359,00
0号明細書記載のように、非接触加熱定着方式において
も十分に定着されるが、熱ローラー定着方式ではオフセ
ット現象が発生しやすく、使用が困難であった。また、
特開昭50-44836号公報、特開昭57-37353号公報、特開昭
57-109875号公報等に記載のように、多価カルボン酸を
使用して耐オフセット性を改善したポリエステル樹脂
は、使用するに十分な耐オフセット性を有していない
か、又は有しているものにはポリエステル樹脂が本来有
している低温定着性を犠牲にしているばかりでなく、樹
脂自信、又はトナー化工程においても粉砕性が極めて悪
いという問題があった。
【0006】このため、定着性に優れたポリエステル樹
脂と、スチレン系樹脂を組み合わせて用いる試みがなさ
れている。例えば、ポリエステル樹脂とスチレンアクリ
ル樹脂を混合する方法(特開昭49-6931号公報,特開昭5
4-114245号公報,特開昭57-70523号公報,特開平2-1614
64号公報)、ポリエステル樹脂とスチレンアクリル樹脂
を化学的に結合する方法(特開昭56-116043号公報)、
不飽和ポリエステルにスチレン系のモノマーを共重合せ
しめる方法(特開昭57-60339号公報,特開昭63-279265
号公報,特開平1-156759号公報,特開平2-5073号公
報)、アクリロイル基を有するポリエステル樹脂にスチ
レン系モノマーを共重合せしめる方法(特開昭59-45453
号公報)、ポリエステル樹脂存在下で反応性ポリエステ
ルとスチレンモノマーを共重合させる方法(特開平2-29
664号公報)、ポリエステル樹脂とスチレン系樹脂をエ
ステル結合でブロック化させる方法(特開平2-881号公
報)などが提案されている。
【0007】しかしながら、ポリエステル樹脂とスチレ
ン系樹脂は、本来相溶性が悪いため、単に機械的に混合
を行う場合には、混合比率によっては、トナー化を行う
際に樹脂及びカーボンブラック等の内添剤の分散が悪く
なり、帯電性が不均一となるため、画像評価において地
汚れ等の弊害が生じる。また、二種類の樹脂の分子量が
異なる場合には、双方の溶融粘度に差異を生じることが
あり、このため分散相の樹脂の分散粒径を細かくするこ
とが困難となり、トナー化を行うとカーボンブラック等
の内添剤の分散が非常に悪く、大きく画像安定性に欠け
るという問題が生じる。更に、反応性ポリエステルにス
チレン系モノマーを重合させる場合、ゲル化を防ぐため
には組成が制限されるという問題もあった。
【0008】そこで、本発明者らは、低温定着性と耐オ
フセット性を兼ね備えた現像剤として、各々独立してい
る反応経路で重合反応が行われる二つの重合系の原料モ
ノマー混合物をあらかじめブレンドし、該二つの重合反
応を同一容器中で並行して行わせることにより得られた
結着樹脂を用いた現像剤組成物を開発した(特開平4-14
2301号公報)。
【0009】しかしながら、この方法をポリエステル樹
脂とスチレン系樹脂の組合わせに適用して樹脂を製造し
た場合、定着温度を下げることはできるものの、分散相
であるスチレン系樹脂の分子量を高くすることができ
ず、このため、耐オフセット性の改善が十分ではなかっ
た。従って、最近の複写機の高速化に鑑みれば、更なる
耐オフセット性の改善が望まれる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、低温定着性及び耐オフセット性に優れた電子写真用
結着剤及びこれを含有する電子写真用トナーを提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリエステル樹脂と
スチレン系樹脂の原料モノマーを用いて同一容器中で重
合反応を並行して行わせて得た樹脂に高分子量のスチレ
ン系樹脂を混合分散することにより、低温定着性及び耐
オフセット性に優れた結着剤が得られることを見出し、
本発明を完成した。
【0012】すなわち本発明は、ポリエステル樹脂の原
料モノマーとスチレン系樹脂の原料モノマーの混合物を
用い、同一容器中でポリエステル樹脂を得る縮重合反応
及びスチレン系樹脂を得るラジカル重合反応を並行して
行わせて得られた樹脂(1)中に、他のスチレン系樹脂(2)
が均一に分散してなる電子写真用結着剤、その製造方
法、並びにこの電子写真用結着剤を含有する電子写真用
トナーに係るものである。
【0013】本発明に用いられる樹脂(1)中のポリエス
テル樹脂は、多価アルコール成分と、多塩基カルボン
酸、多塩基カルボン酸エステル、カルボン酸無水物等の
多塩基カルボン酸成分とを原料モノマーとするものであ
る。
【0014】ここで、多価アルコール成分のうち2価の
ものとしては、例えばポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-
ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロ
ピレン(3.3)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ポリオキシエチレン(2.0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシ
フェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)-ポリ
オキシエチレン(2.0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)
プロパン、ポリオキシプロピレン(6)-2,2-ビス(4-ヒド
ロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアル
キレンオキシド付加物、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロピレ
ングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-ブタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-ブテンジオー
ル、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,
4-シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノール
A、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
【0015】3価以上のアルコール成分としては、例え
ばソルビトール、1,2,3,6-ヘキサンテトロール、1,4-ソ
ルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリト
ール、トリペンタエリスリトール、1,2,4-ブタントリオ
ール、1,2,5-ペンタントリオール、グリセロール、2-メ
チルプロパントリオール、2-メチル-1,2,4-ブタントリ
オール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、1,3,5-トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられ
る。
【0016】また、多塩基カルボン酸成分のうち2価の
ものとしては、例えばマレイン酸、フマル酸、シトラコ
ン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コ
ハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロ
ン酸、n-ドデセニルコハク酸、イソドデセニルコハク
酸、n-ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸、n-オ
クテニルコハク酸、n-オクチルコハク酸、イソオクテニ
ルコハク酸、イソオクチルコハク酸、これらの酸の無水
物又は低級アルキルエステル等が挙げられる。
【0017】3価以上のカルボン酸成分としては、例え
ば1,2,4-ベンゼントリカルボン酸、2,5,7-ナフタレント
リカルボン酸、1,2,4-ナフタレントリカルボン酸、1,2,
4-ブタントリカルボン酸、1,2,5-ヘキサントリカルボン
酸、1,3-ジカルボキシル-2-メチル-2-メチレンカルボキ
シプロパン、1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸、テ
トラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8-オクタン
テトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体
酸、これらの酸の無水物又は低級アルキルエステル等が
挙げられる。
【0018】これらのカルボン酸成分のうち、特に縮重
合と付加重合の両方の反応が可能なモノマー、例えばフ
マル酸、マレイン酸等を用いるのが好ましい。これらの
カルボン酸成分は、ポリエステル樹脂の原料モノマー全
体に対して0.5〜10重量%、特に0.5〜5重量%の割合で
使用するのが好ましい。
【0019】本発明に用いられる樹脂(1)中のスチレン
系樹脂及び樹脂(2)のスチレン系樹脂を形成するために
使用される重合性単量体は、両者とも同じものであって
も異なるものであってもよい。代表的なスチレン系樹脂
の重合性単量体としては、スチレン、o-メチルスチレ
ン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、α-メチル
スチレン、p-エチルスチレン、2,4-ジメチルスチレン、
p-クロルスチレン、ビニルナフタレン等のスチレン系モ
ノマー;又はこのようなスチレン系モノマーと、スチレ
ン系モノマー以外のビニル系モノマー、例えばエチレ
ン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のエチレン
系不飽和モノオレフィン類;例えば塩化ビニル、臭化ビ
ニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル;例えば酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、ギ酸ビニル、カプロン酸
ビニル等のビニルエステル類;例えばアクリル酸、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピ
ル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n-ブチル、ア
クリル酸イソブチル、アクリル酸tert-ブチル、アクリ
ル酸アミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸n-
オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸デシ
ル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2-エチルヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸メトキシエチ
ル、アクリル酸2-ヒドロキシエチル、アクリル酸グリシ
ジル、アクリル酸2-クロルエチル、アクリル酸フェニ
ル、α-クロルアクリル酸メチル、メタクリル酸、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n-
プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n-
ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸tert-
ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸シクロヘキ
シル、メタクリル酸n-オクチル、メタクリル酸イソオク
チル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ラウリル、メ
タクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリ
ル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸2-ヒド
ロキシエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸
フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタク
リル酸ジエチルアミノエチル等のエチレン性モノカルボ
ン酸又はそのエステル;例えばアクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、アクリルアミド等のエチレン性モノカ
ルボン酸置換体;マレイン酸ジメチル等のエチレン性ジ
カルボン酸及びその置換体;例えばビニルメチルケトン
等のビニルケトン類;例えばビニルメチルエーテル等の
ビニルエーテル類;例えばビニリデンクロリド等のビニ
リデンハロゲン化物;例えばN-ビニルピロール、N-ビニ
ルピロリドン等のN-ビニル化合物類などとの組み合わせ
が挙げられる。
【0020】また、必要に応じて架橋剤を使用すること
もでき、例えばジビニルベンゼン、ジビニルナフタレ
ン、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ジエチ
レングリコールジアクリレート、トリエチレングリコー
ルジアクリレート、1,3-ブチレングリコールジメタクリ
レート、1,6-ヘキシレングリコールジメタクリレート、
ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ジプロピレ
ングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコ
ールジメタクリレート、2,2′-ビス(4-メタクリロキシ
ジエトキシフェニル)プロパン、2,2′-ビス(4-アクリロ
キシジエトキシフェニル)プロパン、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリ
レート、ジブロムネオペンチルグリコールジメタクリレ
ート、フタル酸ジアリル等の一般の架橋剤を、単独で又
は必要に応じて二種以上を組み合わせて用いることがで
きる。
【0021】これらの架橋剤は、使用量が多いとトナー
が熱で溶融しにくくなり、熱定着性又は熱圧定着性が劣
ることとなる。また使用量が少ないと、ヒートローラー
定着において、トナーの一部が紙に完全に固着しないで
ローラー表面に付着し、次の紙に転移するというオフセ
ット現象を防ぎにくくなる。更に、これらの架橋剤の使
用量は、重合性単量体を基準にして0.01〜15重量%、特
に0.1〜10重量%とするのが好ましい。
【0022】また、スチレン系樹脂を製造する際使用さ
れる重合開始剤としては、例えば2,2′-アゾビス(2,4-
ジメチルバレロニトリル)、2,2′-アゾビスイソブチロ
ニトリル、1,1′-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニ
トリル)、2,2′-アゾビス-4-メトキシ-2,4-ジメチルバ
レロニトリル等のアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベン
ゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサ
イド、イソプロピルパーオキシカーボネート、キュメン
ハイドロパーオキサイド、2,4-ジクロロベンゾイルパー
オキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジクミルパー
オキサイド等の過酸化物系重合開始剤が挙げられる。
【0023】重合開始剤は、重合体の分子量及び分子量
分布の調節、反応時間等の調節の目的で、二種以上を組
み合わせて使用することもでき、重合性単量体100重量
部に対して0.1〜20重量部、特に1〜10重量部使用する
のが好ましい。
【0024】本発明の結着剤は、樹脂(1)中のポリエス
テル樹脂成分が連続相を形成し、樹脂(1)中のスチレン
系樹脂成分及び樹脂(2)のスチレン系樹脂が分散相を形
成することが必要であり、該分散相は直径2.0μm以下
であることが好ましい。分散相が大きくなるとトナーの
機械的強度が弱くなり、印刷を続けると結着樹脂が割れ
微粉が増加して経時安定性が悪くなる。なお、分散相の
粒径は、トナーをミクロトームでカットし、得られた薄
片を透過型走査電子顕微鏡にて観測することにより測定
できる。
【0025】分散相の大きさの制御は、樹脂(1)のスチ
レン系樹脂と樹脂(2)との相溶性による制御、樹脂(1)と
樹脂(2)の混合比による制御等が挙げられるが、混合比
は、結着剤100重量部中、樹脂(1)が65〜98重量部、樹脂
(2)が2〜35重量部となる範囲内で調整するのが好まし
い。樹脂(1)と樹脂(2)の混合比がこの範囲外では、トナ
ーが適性帯電量から外れることがある。
【0026】本発明の結着剤中のポリエステル樹脂成分
とスチレン系樹脂成分の比率は、50/50〜95/5、特に70/
30〜90/10の範囲とするのが好ましい。スチレン系樹脂
の割合が50重量%を超えると定着性が不良となり、5重
量%未満では環境に対する画像安定性が不良となるた
め、好ましくない。
【0027】樹脂(1)は、軟化点が95〜170℃、ガラス転
移温度が50〜80℃となるようにするのが好ましい。かか
る結着樹脂の軟化点及びガラス転移温度の調整は、原料
モノマー混合物中の重合開始剤もしくは触媒の量の調
整、又は反応条件の選択により容易に行うことができ
る。
【0028】樹脂(1)中のスチレン系樹脂の重量平均分
子量は、十分な低温定着性を確保するため、6万以下と
するのが好ましい。また、樹脂(2)の重量平均分子量
は、十分な耐オフセット性を確保するため、10万以上、
特に20万以上とするのが好ましい。なお、スチレン系樹
脂の平均分子量は、重合開始剤や連鎖移動剤の使用量や
重合温度を調節することにより、容易に制御することが
できる。
【0029】樹脂(1)は、同一容器中でポリエステル樹
脂を得る縮重合反応及びスチレン系樹脂を得るラジカル
重合反応を並行して行わせることにより得られるが、こ
こにおける「並行」は、二つの重合反応の進行及び完結
が時間的に同時である必要はなく、それぞれの反応機構
に応じて反応温度及び反応時間を適当に選択して順次反
応を進行、完結させることができる。
【0030】例えば、樹脂(1)の代表的な製造方法とし
て、ポリエステル樹脂成分の原料モノマー混合物中に、
スチレン系樹脂の原料モノマー及び重合開始剤からなる
混合物を滴下してあらかじめ混合し、まずスチレン系樹
脂を得るラジカル重合反応を重合完結させ、次いで反応
温度を上昇させ、ポリエステル樹脂を得る縮重合反応を
重合完結させる方法が挙げられる。このように、反応容
器中で独立した2つの反応を並行して進行させる方法に
より、ポリエステル樹脂中に微細なスチレン系樹脂が分
散した結着樹脂を得ることができる。
【0031】樹脂(2)は、通常の溶液重合法、乳化重合
法、懸濁重合法、塊状重合法、分散重合法等により得る
ことができる。
【0032】本発明の結着剤は、上記のようにして得ら
れた樹脂(1)に樹脂(2)を混合分散することにより製造さ
れる。
【0033】本発明の結着剤中の分散相である2種のス
チレン系樹脂のうち、樹脂(1)におけるスチレン系樹脂
は分散媒であるポリエステル樹脂との間に化学的な結合
を有しているのに対し、樹脂(2)はポリエステル樹脂と
の間にこのような化学的な結合を有していない点で区別
することができる。
【0034】本発明の電子写真用トナーは、以上のよう
にして得られた本発明の結着剤、又は混合前の樹脂(1)
と樹脂(2)に着色剤を均一混合した後、公知の方法によ
り溶融混練、冷却、粉砕、分級することにより製造する
ことができる。また、本発明トナーには、必要に応じて
荷電制御剤、ワックス、磁性体等を配合することができ
る。
【0035】着色剤としては特に限定されず、従来公知
のカーボンブラック、鉄黒等の無機顔料や、有彩色の染
料及び有機顔料を使用することができる。着色剤は、結
着樹脂100重量部に対して1〜15重量部程度配合するの
が好ましい。
【0036】また、必要に応じて用いられる荷電制御剤
としては特に限定されず、例えば負帯電性トナーとする
場合は、従来電子写真用に用いられることが知られてい
るいずれの負帯電性荷電制御剤を用いることもできる。
負帯電性荷電制御剤の具体例としては、例えば「バリフ
ァーストブラック3804」、「ボントロン S-31」、「ボ
ントロン S-32」、「ボントロン S-34」、「ボントロン
S-36」(以上オリエント化学社製)、「アイゼンスピ
ロンブラック T-77」(保土ヶ谷化学社製)等の含金属
アゾ染料;例えば「ボントロン E-82」、「ボントロン
E-84」、「ボントロン E-85」(以上、オリエント化学
社製)等の銅フタロシアニン染料やサリチル酸アルキル
誘導体の金属錯体;例えば「Copy Charge NX VP434」
(ヘキスト社製)等の第四級アンモニウム塩などを挙げ
ることができ、単独で又は二種以上を組み合わせて使用
することができる。
【0037】また、正帯電性荷電制御剤を併用すること
もでき、正帯電性荷電制御剤の使用量を負帯電性荷電制
御剤の使用量の1/2以下とすれば、5万枚以上連続して
コピーを行っても、濃度の低下もなく、良好な可視画像
を得ることができる。
【0038】また、正帯電性トナーとする場合、又は上
記負帯電性トナーにおける負帯電性荷電制御剤との併用
の場合に用いられる正帯電性荷電制御剤の具体例として
は、例えば「ニグロシンベース EX」「オイルブラック
BS」、「オイルブラック SO」「ボントロン N-01」、
「ボントロン N-11」(以上、オリエント化学社製)、
「Copy Blue PR」(ヘキスト社製)等のニグロシン系染
料;例えば「ボントロンP-51」(オリエント化学社
製)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、「Copy
Charge PX VP435」(ヘキスト社製)等の三級アミンを
側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料や第四級
アンモニウム塩化合物;例えば「AFP-B」(オリエント
化学社製)等のポリアミン樹脂;例えば「PLZ-2001」、
「PLZ-8001」(以上、四国化成社製)等のイミダゾール
誘導体などを挙げることができる。
【0039】以上の荷電制御剤は、結着剤に対して0.1
〜8.0重量%、特に0.2〜5.0重量%使用するのが好まし
い。
【0040】また、一般的に、トナーを製造する際、オ
フセット防止剤としてポリオレフィン等のオフセット防
止剤や疎水性シリカ等の流動性向上剤などの特性改良剤
が添加され、本発明トナーにも添加することもできる
が、本発明トナーは耐オフセット性や流動性に極めて優
れるため、これらの特性改良剤を添加する必要はなく、
また添加する場合でも少量でよい。
【0041】また、本発明のトナーを磁性トナーとする
場合には、磁性体が配合される。磁性体としては、磁場
の中に置かれて磁化される物質、例えば鉄、コバルト、
ニッケル等の強磁性金属の粉末又はフェライト、ヘマタ
イト、マグネタイト等の強磁性を示す元素を含む合金あ
るいは化合物を使用することができる。これらの磁性体
はトナー重量に対して15〜70重量%配合するのが好まし
い。
【0042】本発明の電子写真用トナーは、更に必要に
応じて鉄粉、ガラスビーズ、ニッケル粉、フェライト粉
等のキャリア粒子と混合されて、電気的潜像の現像剤と
して用いられる。
【0043】本発明のトナーは、磁気ブラシ現像法、カ
スケード現像法、導電性磁性トナーを用いる現像法、高
抵抗磁性トナーを用いる現像法、ファーブラシ現像法、
パウダークラウド法、インプレッション現像法等の種々
の現像方法に適用することができる。
【0044】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例に示す組成は、全て重量部で表す。また、
得られた樹脂のガラス転移温度(Tg)は示差走査熱量
計により、分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィ)により、下記条件に従って測定する。
【0045】〈ガラス転移温度の測定〉示差走査熱量計
(セイコー電子工業社製)を用い、100℃まで昇温し、
その温度にて3分間放置した後、降温速度10℃/minで室
温まで冷却したサンプルを、昇温速度10℃/minで測定し
た際に、ガラス転移温度以下のベースラインの延長線と
ピークの立ち上がり部分〜ピークの頂点までの間での最
大傾斜を示す接線との交点の温度を、ガラス転移温度
(Tg)とする。
【0046】〈GPCによる分子量の測定〉40℃の恒温槽
中でカラムを安定させ、溶離液としてクロロホルムを1
ml/minの流速で流し、試料温度0.05〜0.5重量%に調整
した試料のクロロホルム溶液を100μl注入して測定を
行う。試料の分子量測定は、試料の有する分子量分布を
数種類の単分散ポリスチレンを標準とする試料より求め
られた検量線を元に、ピークのリテンションタイムより
算出される。 分析カラム: GMHLX+G3000HXL(東洋曹達社製)
【0047】樹脂製造例1 スチレン系樹脂の単量体としてスチレン 410g及び 2-
エチルヘキシルアクリレート 90g、並びに重合開始剤
としてアゾビスイソブチロニトリル 20gを滴下ロート
に入れた。一方、ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス
(4-ヒドロキシフェニル)プロパン 780g、フマル酸 24
g、イソドデセニル無水コハク酸 76g、テレフタル酸
250g及びジブチル錫オキシド2gを、5リットルのガ
ラス製4つ口フラスコに入れ、温度計、ステンレス製攪
拌棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管を取り付け
た。これをマントルヒーター中で、窒素気流下にて、13
5℃で攪拌しつつ、先の滴下ロートよりスチレン系樹脂
の単量体及び重合開始剤を1時間かけて滴下した後、昇
温して、220℃にて反応せしめた。重合度は、ASTM E28-
67に準拠した軟化点より追跡を行い軟化点が105℃に達
した時、反応を終了した。得られた樹脂は、淡黄色の固
体であり、ガラス転移温度は、ピークが1本のみで、60
℃であった。また、樹脂中のスチレンアクリレート系樹
脂のGPCによる重量平均分子量は、約30,000であった。
当該樹脂を結着樹脂(A)とする。
【0048】樹脂製造例2 スチレン系樹脂の単量体としてスチレン 400g及び 2-
エチルヘキシルアクリレート 180g、連鎖移動剤として
α-メチルスチレンの2量体 15g、並びに重合開始剤と
してジクミルパーオキサイド 25gを滴下ロートに入れ
た。一方、ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒ
ドロキシフェニル)プロパン 800g、フマル酸 15g、1,
2,4-ベンゼントリカルボン酸 60g、イソフタル酸 250
g及びジブチル錫オキシド2gを、5リットルのガラス
製4つ口フラスコに入れ、温度計、ステンレス製攪拌
棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管を取り付けた。
以下、樹脂製造例1と同様に操作して、樹脂を得た。得
られた樹脂のガラス転移温度は、ピークが1本のみで、
58℃であった。また、樹脂中のスチレンアクリレート系
樹脂のGPCによる重量平均分子量は、約45,000であっ
た。当該樹脂を結着樹脂(B)とする。
【0049】樹脂製造例3 温度計、ステンレス製攪拌棒、流下式コンデンサー及び
窒素導入管を取り付けた5リットルのガラス製4つ口フ
ラスコにキシレン 550gを入れ、窒素導入後135℃に昇
温した。スチレン系樹脂の単量体としてスチレン 800g
及び n-ブチルアクリレート 300g、並びに重合開始剤
としてジクミルパーオキサイド 30gを滴下ロートに入
れ、1時間かけて滴下を行い、135℃のまま2時間熟成
した。その後、200℃まで昇温し、減圧下でキシレンを
留去してバットに抜き出し、冷却後粉砕した。ASTM E28
-67に準拠した軟化点は130℃、ガラス転移温度は65℃で
あった。また、GPCによる樹脂の重量平均分子量は約80,
000であった。当該樹脂を結着樹脂(C)とする。
【0050】樹脂製造例4 攪拌機、流下式コンデンサー、温度計及び窒素吹き込み
管を備えた5リットルの4つ口フラスコに、イオン交換
水 1400g及びジオクチルスルホサクシネートナトリウ
ム塩 50%水溶液7gを加え、80℃まで昇温したところ
で、イオン交換水 50gに過硫酸カリウム7gを溶かし
たものを投入し、次いでスチレン 760gとn-ブチルアク
リレート 240gの混合液を1時間かけて投入した。滴下
後 1.5時間 70℃で熟成した後、塩析、洗浄、乾燥して
樹脂を得た。得られた樹脂の軟化点は 145℃、ガラス転
移温度は 68℃であった。また、GPCによる樹脂の重量平
均分子量は約 250,000であった。当該樹脂を結着樹脂
(D)とする。
【0051】樹脂製造例5 ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフ
ェニル)プロパン 714g、ポリオキシエチレン(2.2)-2,2
-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン 663g、イソフ
タル酸 518g、イソオクテニルコハク酸 70g、1,2,4-
ベンゼントリカルボン酸 80g、及びジブチル錫オキシ
ド3gを、5リットルのガラス製4つ口フラスコに入
れ、温度計、ステンレス製攪拌機、流下式コンデンサー
及び窒素導入管を取り付け、マントルヒーターの中で、
窒素気流下、210℃にて攪拌しつつ反応せしめ、軟化点
が 100℃に達した時反応を終了した。得られた樹脂は淡
黄色の固体であり、ガラス転移温度は 61℃であった。
当該樹脂を結着樹脂(E)とする。
【0052】実施例1〜4及び比較例1〜2 以下の組成の材料をヘンシェルミキサーでよく混合した
後、二軸押し出し機で混練りし、冷却、粗粉化した後、
ジェットミルにより粉砕し、更に風力分級機を用いて分
級し、平均粒径 10μmの未処理トナーを得た。
【0053】
【表1】実施例1 結着樹脂(A) 80部 結着樹脂(D) 20部 カーボンブラック(キャボット社製,Regal 330R) 6部 負帯電性荷電制御剤 (保土ケ谷化学社製,アイゼンスピロンブラックT-77) 2部 低分子量ポリプロピレン(三井石油化学社製,NP-055) 2部
【0054】
【表2】実施例2 結着樹脂(A) 70部 結着樹脂(D) 30部 カーボンブラック(キャボット社製,Regal 330R) 6部 負帯電性荷電制御剤 (保土ケ谷化学社製,アイゼンスピロンブラックT-77) 2部 低分子量ポリプロピレン(三井石油化学社製,NP-055) 2部
【0055】
【表3】実施例3 結着樹脂(B) 80部 結着樹脂(D) 20部 カーボンブラック(キャボット社製,Regal 330R) 6部 負帯電性荷電制御剤 (保土ケ谷化学社製,アイゼンスピロンブラックT-77) 2部 低分子量ポリプロピレン(三井石油化学社製,NP-055) 2部
【0056】
【表4】実施例4 結着樹脂(A) 80部 結着樹脂(C) 20部 カーボンブラック(キャボット社製,Regal 330R) 6部 負帯電性荷電制御剤 (保土ケ谷化学社製,アイゼンスピロンブラックT-77) 2部 低分子量ポリプロピレン(三井石油化学社製,NP-055) 2部
【0057】
【表5】比較例1 結着樹脂(A) 100部 カーボンブラック(キャボット社製,Regal 330R) 6部 負帯電性荷電制御剤 (保土ケ谷化学社製,アイゼンスピロンブラックT-77) 2部 低分子量ポリプロピレン(三井石油化学社製,NP-055) 2部
【0058】
【表6】比較例2 結着樹脂(D) 80部 結着樹脂(E) 20部 カーボンブラック(キャボット社製,Regal 330R) 6部 負帯電性荷電制御剤 (保土ケ谷化学社製,アイゼンスピロンブラックT-77) 2部 低分子量ポリプロピレン(三井石油化学社製,NP-055) 2部
【0059】試験例1 実施例1〜4及び比較例1〜2で得られた未処理トナー
のそれぞれ1000重量部に対し、疎水性シリカ「AEROSIL
R-972」(日本アエロジル社製)を3g加え、ヘンシェ
ルミキサーを用いて混合付着させ、トナーを完成させ
た。以上のトナー各々 66部と、シリコーン樹脂を被覆
したフェライト粉(平均粒径 100μm)2134部とを混合
して現像剤を調製した。これらの現像剤を市販の電子写
真複写機(感光体はアモルファスセレン、定着ローラー
の回転速度は 450mm/secに設定し、定着装置中のヒート
ローラー温度を可変にし、オイル塗布装置を除去したも
の)にて画像出しを行い、以下の方法に従って定着性の
評価を行った。 〈定着性の評価方法〉定着機を通して定着された画像の
上を、底面が15mm×7.5mmの砂消しゴムに 500gの荷重
をかけて5往復こすり、こする前後における光学反射濃
度をマクベス社の反射濃度計を用いて測定し、次式の定
義による定着率が 70%を超える際の定着ローラーの温
度を最低定着温度とした。なお、定着ローラーの温度は
120〜240℃の間でコントロールした。この結果を表7
に示す。
【0060】
【数1】
【0061】
【表7】
【0062】表7から明らかなように、本発明のトナー
はいずれも最低定着温度が低く、かつ高温オフセット発
生温度が高く優れた性能を有するものであった。これに
対し、比較例1は最低定着温度は低いものの、高温オフ
セット発生温度が低く、比較例2は最低定着温度が高
く、高温オフセット発生温度も低いものであった。
【0063】
【発明の効果】本発明の電子写真用結着剤及びこれを用
いた電子写真用トナーは、優れた低温定着性及び耐オフ
セット性を有するものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル樹脂の原料モノマーとスチ
    レン系樹脂の原料モノマーの混合物を用い、同一容器中
    でポリエステル樹脂を得る縮重合反応及びスチレン系樹
    脂を得るラジカル重合反応を並行して行わせて得られた
    樹脂(1)中に、他のスチレン系樹脂(2)が均一に分散して
    なる電子写真用結着剤。
  2. 【請求項2】 スチレン系樹脂(2)の重量平均分子量が1
    0万以上である請求項1記載の電子写真用結着剤。
  3. 【請求項3】 分散相であるスチレン系樹脂が、直径2.
    0μm以下である請求項1又は2記載の電子写真用結着
    剤。
  4. 【請求項4】 ポリエステル樹脂の原料モノマーとスチ
    レン系樹脂の原料モノマーを混合し、同一容器中でポリ
    エステル樹脂を得る縮重合反応及びスチレン系樹脂を得
    るラジカル重合反応を並行して行わせて得られた樹脂
    に、別途製造された他のスチレン系樹脂を混合分散させ
    ることを特徴とする電子写真用結着剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の電子写
    真用結着剤を含有する電子写真用トナー。
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