JPH07236937A - 傘歯車の製造方法 - Google Patents
傘歯車の製造方法Info
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- JPH07236937A JPH07236937A JP3115194A JP3115194A JPH07236937A JP H07236937 A JPH07236937 A JP H07236937A JP 3115194 A JP3115194 A JP 3115194A JP 3115194 A JP3115194 A JP 3115194A JP H07236937 A JPH07236937 A JP H07236937A
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Abstract
を図った傘歯車の製造方法を提供する。 【構成】 上下一対の上金型31及び下金型32によっ
て形成されるキャビティ37内に鍛造素材21を収容
し、この上金型31を下降して下金型32に密着すると
きに上金型31の上ポンチ33によってキャビティ37
内の鍛造素材21を一次鍛圧して少なくとも製造する傘
歯車11の歯底部分まで流動変形させ、この一次鍛圧後
に上金型31及び下金型32を密着状態で下降すること
で下ポンチ36によって鍛造素材21を二次鍛圧して傘
歯車11の歯先部分まで流動変形させて傘歯車11を鍛
造する。
Description
用される傘歯車を鍛造によって製造する傘歯車の製造方
法に関する。
工程を表す概略、図7に鍛造による従来の傘歯車の製造
方法を表す製造工程の概略、図8に従来の鍛造による素
材の流動状態を表す概略を示す。
12の外周部に傾斜した複数の歯13が形成されてな
り、一般的には、図6に示すような鍛造によって製造さ
れている。即ち、図6(a)に示すように、丸棒を所定の
長さに切断して円柱形状の鍛造素材21を形成し、図6
(b)に示すように、この鍛造素材21をプレフォーム成
形して台形状のプレフォーム素材22を鍛造する。そし
て、図6(c)に示すように、中間焼鈍を行い、図6(d)
に示すように、荒鍛造するための潤滑処理を行う。その
後、図6(e)に示すように、荒鍛造を行って外面にバリ
が突出した荒鍛造品23を得る。そして、図6(f)に示
すように、得られた荒鍛造品23に対してバリ取り加工
並びに孔開け加工を行って完成品前段の前製品24を形
成し、最後に、図6(g)に示すように、頂面を球面形状
に仕上げて完成品としての傘歯車11を製造する。
あっては、多数の工程を経なければならず、多くの時間
や手間を必要とすると共に設備も大がかりなものとなっ
てしまい、製造コストが高くなってしまうという問題が
あった。また、傘歯車は本体軸部12の外周部に複数の
歯13が形成されており、前述した鍛造工程において、
鍛圧力が低い場合には歯13の先端まで素材が流動せ
ず、欠肉状態となってしまう虞があった。
して、例えば、特公昭60−6730号公報に開示され
たものが提案されている。この特公昭60−6730号
公報に開示されたものは、図7に示すように、鍛造プレ
スが上下一対の上金型101及び下金型102を有して
おり、上金型101には上ポンチ103が取付けられる
一方、下金型102には下ポンチ104が出没自在に取
付けられ、内部に鍛造素材21を収容するキャビティ1
05が形成されている。そして、上ポンチ103の下端
の鍛圧面106は円錐状の山高形状をなし、下ポンチ1
04の上端の鍛圧面107は平頭状となっている。
車11を鍛造するには、まず、図7(a)に示すように、
温間状態とした円柱状の鍛造素材21を下金型102内
の下方に引っ込めた下ポンチ104の上に搭載してキャ
ビティ105内に収容する。そして、図7(b)に示すよ
うに、上金型101及び上ポンチ103を下降して下金
型102に密着し、上ポンチ103の下端の鍛圧面10
6で鍛造素材21を鍛圧する。このとき、鍛造素材21
は上端部が円錐状に凹むと共に外側に流動変形する。次
に、図7(c)に示すように、下ポンチ104を上昇して
鍛造素材21を鍛圧すると、この鍛造素材21は縮小し
て本体軸部22を形成すると共に、鍛圧面106の傾斜
に沿ってキャビティ105の外周側に流動変形して複数
の歯13を形成する。このようにして鍛造素材21から
鍛造によって傘歯車11が鍛造される。
公昭60−6730号公報に開示された鍛造プレスによ
る傘歯車の製造方法にあっては、傘歯車を製造精度を高
精度とすることが困難であった。即ち、図8に示すよう
に、上金型101及び上ポンチ103を下降したときに
上ポンチ103の鍛圧面106により鍛造素材21を鍛
圧することで、その上端部を円錐状に凹ませると共に外
側に流動変形させて膨出部21aを形成している。そし
て、下ポンチ104を上昇させて鍛造素材21を鍛圧
し、上ポンチ103の鍛圧面106の傾斜に沿って鍛造
素材21をキャビティ105の外周側に流動変形させて
複数の歯13を形成している。
の膨出部21aを形成し、下ポンチ104の突き上げに
よって鍛造素材21を外周側に流動変形させており、こ
の流動は、図7に二点鎖線で示すように、膨出部21a
が上ポンチ103の内面に沿って進行していくこととな
る。ところで、傘歯車11の歯13の幅は上部が狭く、
下部にいくほど広くなっており、前述した鍛造素材21
の流動進行では、傘歯車11の歯13の幅の狭い上部か
ら素材21が流れ込むこととなり、歯13の幅の広い下
部までは素材21が流れ込みにくくなってしまう。その
ため、歯13の先端が欠肉状態となったり、歯13の側
面が凹んだ状態となってしまう。
凹み現象をなくして良好な製品とするため、下ポンチ1
04の鍛圧力を大きくすることも考えられるが、下ポン
チ104の鍛圧力を許容範囲以上の過大な力とした場合
には、金型やポンチの耐久性が低下してしまい、装置が
大型化してしまう。なお、歯13の先端の欠肉現象や歯
13の側面が凹み現象は、特に、大径の傘歯車を鍛造す
る場合に顕著に表れるものであり、傘歯車を高精度に製
造することは困難であった。
あって、高精度な鍛造を可能として製品の品質の向上を
図った傘歯車の製造方法を提供することを目的とする。
めの本発明の傘歯車の製造方法は、互いに接近離反自在
な上下一対の上金型及び下金型によって形成されるキャ
ビティ内に鍛造素材を収容し、前記上下一対の上金型及
び下金型の両者が密着するときに該上下一対の上金型及
び下金型のいずれか一方に設けられた第1のポンチによ
って前記キャビティ内の鍛造素材を一次鍛圧して少なく
とも製造する傘歯車の歯底部分まで流動変形させ、該一
次鍛圧の完了後に前記上下一対の上金型及び下金型のい
ずれか他方に対して相対移動自在に設けられた第2のポ
ンチによって前記一次鍛圧された鍛造素材を二次鍛圧し
て製造する傘歯車の歯先部分まで流動変形させることで
傘歯車を鍛造することを特徴とするものである。
ィ内で少なくとも製造する傘歯車の歯底部分まで流動変
形させたことで、二次鍛圧では鍛造素材が傘歯車の歯の
上部及び下部にほぼ同時に流動していき、歯先部分まで
確実に鍛造素材が流動変形することとなる。
に説明する。
造方法の製造工程を表す概略、図2に本実施例の傘歯車
の鍛造による素材の流動状態を表す概略を示す。なお、
従来と同様の機能を有する部材には同一の符号を付して
重複する説明は省略する。
めの鍛造プレスは、図1に示すように、上下一対の上金
型31及び下金型32を有し、上金型31の下面中央部
に下方に突出する上ポンチ33が一体に形成される一
方、下金型32の中央部に貫通孔34が形成され、この
貫通孔34には床面35に立設された下ポンチ36が貫
通して下金型32の上面から出没自在となっている。そ
して、一対の上金型31及び下金型32の内部には鍛造
素材21を収容するキャビティ37が形成されている。
また、上金型31は図示しない昇降装置によって昇降自
在に支持される一方、下金型32は床面35に設置され
た油圧装置38によって昇降自在に支持されており、上
金型31は下金型32に対して接近離反可能であり、且
つ、各金型31,32は密着した状態で下ポンチ36に
対して上下に昇降可能となっている。
車11を製造する方法について説明する。まず、図1
(a)に示すように、上金型31及び下金型32を上昇位
置に位置させて油圧装置38によってこの状態を保持す
ると共に、上金型31を上昇させて下金型32に対して
離間させ、この上金型31及び下金型32によって形成
されるキャビティ37内に鍛造素材21を収容、即ち、
下ポンチ36上に載せる。そして、この状態から上金型
31のみを下降させて下金型32に密着すると、図1
(b)に示すように、上金型31の上ポンチ33によって
鍛造素材21が一次鍛圧され、その上部が変形する。即
ち、鍛造素材21の上部は上ポンチ33によってキャビ
ティ37内を外側に押し出され、その膨出部21aの先
端は製造する傘歯車11の歯底部分に達するまで流動変
形する。
図1(c)に示すように、油圧装置38の保持状態を維持
し、上金型31に油圧装置38よりも大きな圧力を作用
してこの上金型31及び下金型32を両者が密着した状
態で下降する。すると、下金型32の下ポンチ36によ
って鍛造素材21が二次鍛圧され、傘歯車11が成形さ
れる。即ち、鍛造素材21は下ポンチ36によって上方
に押し上げられ、図2に示すように、製造する傘歯車1
1の歯底部分まで流動した膨出部21aはキャビティ3
7内を更に外側に押し出され、その膨出部21aの先端
が傘歯車11の歯先部分まで流動変形する。そして、二
次鍛圧の完了後、上金型31を上昇する一方、下金型3
2を下降して鍛造された傘歯車11を型から抜き、取り
出す。
3及び下ポンチ36によって2回連続して鍛圧すること
で傘歯車11を鍛造成形し、しかも、一次鍛圧では上ポ
ンチ33により鍛造素材21の上部の膨出部21aを製
造する傘歯車11の歯底部分まで流動変形させたので、
下ポンチ36により二次鍛圧したときには、鍛造素材2
1の膨出部21aはその上部及び下部が同時に外側に押
し出され、且つ、傘歯車11の歯に対して十分な幅をも
って流動変形することで、傘歯車11の歯先部分まで十
分に素材が充満し、製造された傘歯車11には歯先の欠
肉現象や歯面が凹み現象などは発生せず、良好な製品と
することができる。
21を上ポンチ33及び下ポンチ36によって2回鍛圧
して傘歯車11を鍛造成形したが、鍛造素材21の流動
性、並びにキャビティへの充満性を向上させるために鍛
造素材21を予備成形(プレフォーム)しても良いもの
である。図3及び図4に本発明の他の実施例に係る傘歯
車の製造方法の製造工程を表す概略を示す。なお、前述
した実施例と同様の機能を有する部材には同一の符号を
付して重複する説明は省略する。
鍛造プレスは、上下一対の上金型41及び下金型42を
有し、この上金型41及び下金型42の内部には鍛造素
材21を収容するキャビティ43が形成されている。そ
して、上金型41は図示しない昇降装置によって昇降自
在となっている。なお、傘歯車の製造するための鍛造プ
レスは、前述した図1に示すものとほぼ同様であるため
説明は省略する。
るには、まず、図3(a)に示すように、下金型42に対
し上金型41を上昇させて両者を離間させ、この上金型
41及び下金型42によって形成されるキャビティ43
内に鍛造素材21を収容する。そして、この状態から上
金型41を下降させて下金型42に密着させと、図3
(b)に示すように、上金型41によって鍛造素材21が
予備鍛圧され、その上部が変形、即ち、鍛造素材21の
上部がキャビティ43内で外側に押し出されてプレフォ
ーム成形され、太鼓形状のプレフォーム素材22が鍛造
される。
11を製造する。即ち、図4(a)に示すように、上金型
31及び下金型32を上昇位置に位置させると共に上金
型31を上昇させ、キャビティ37内の下ポンチ36上
にプレフォーム素材22を載せる。そして、この状態か
ら上金型31を下降させると、図4(b)に示すように、
上ポンチ33によってプレフォーム素材22が一次鍛圧
され、その上部がキャビティ37内で外側に押し出さ
れ、膨出部22aの先端は製造する傘歯車11の歯底部
分を越えるまで流動変形する。次に、図4(c)に示すよ
うに、油圧装置38により上金型31及び下金型32を
密着した状態で下降すると、下ポンチ36によってプレ
フォーム素材22が二次鍛圧され、このプレフォーム素
材22は上方に押し上げられ、膨出部22aは傘歯車1
1の歯先部分まで流動変形する。そして、二次鍛圧の完
了後、上金型31を上昇して鍛造された傘歯車11を型
から取り出す。
形して台形状のプレフォーム素材22とした後に、上ポ
ンチ33及び下ポンチ36によって2回連続して鍛圧す
ることで傘歯車11を鍛造成形したので、一次鍛圧では
上ポンチ33により鍛造素材21の上部の膨出部21a
が製造する傘歯車11の歯底部分を越えて流動変形する
こととなり、下ポンチ36により二次鍛圧したときに
は、鍛造素材21の膨出部22aは傘歯車11の歯先部
分まで円滑に素材が充満し、製造された傘歯車11には
歯先の欠肉現象や歯面が凹み現象などは発生せず、良好
な製品とすることができる。
21を冷間で鍛圧加工したが、素材の種類によっては、
鍛圧時の加工硬化を緩和するために200℃程度に加熱
してもよいものである。
うに本発明の傘歯車の製造方法によれば、上金型及び下
金型によって形成されるキャビティ内に鍛造素材を収容
し、両者が密着するときにその上金型及び下金型のいず
れか一方に設けられた第1のポンチによってキャビティ
内の鍛造素材を一次鍛圧して少なくとも製造する傘歯車
の歯底部分まで流動変形させ、この一次鍛圧後に上金型
及び下金型のいずれか他方に移動自在に設けられた第2
のポンチによって鍛造素材を二次鍛圧して傘歯車の歯先
部分まで流動変形させることで傘歯車を鍛造するように
したので、二次鍛圧では、一次鍛圧にて傘歯車の歯底部
分まで流動変形された鍛造素材の膨出部が均一に外側に
流動変形するようになり、傘歯車の歯先部分まで十分な
幅をもって確実に素材が充満し、製造された傘歯車の歯
先の欠肉現象や歯面が凹み現象などの発生を防止して高
精度な鍛造が可能となり、製品の品質を向上させること
ができる。
造工程を表す概略図である。
を表す概略図である。
おける予備成形の製造工程を表す概略図である。
おける鍛圧成形の製造工程を表す概略図である。
工程の概略図である。
である。
Claims (1)
- 【請求項1】 互いに接近離反自在な上下一対の上金型
及び下金型によって形成されるキャビティ内に鍛造素材
を収容し、前記上下一対の上金型及び下金型の両者が密
着するときに該上下一対の上金型及び下金型のいずれか
一方に設けられた第1のポンチによって前記キャビティ
内の鍛造素材を一次鍛圧して少なくとも製造する傘歯車
の歯底部分まで流動変形させ、該一次鍛圧の完了後に前
記上下一対の上金型及び下金型のいずれか他方に対して
相対移動自在に設けられた第2のポンチによって前記一
次鍛圧された鍛造素材を二次鍛圧して製造する傘歯車の
歯先部分まで流動変形させることで傘歯車を鍛造するこ
とを特徴とする傘歯車の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP03115194A JP3544695B2 (ja) | 1994-03-01 | 1994-03-01 | 傘歯車の製造方法 |
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Publications (2)
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ID=12323445
Family Applications (1)
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-
1994
- 1994-03-01 JP JP03115194A patent/JP3544695B2/ja not_active Expired - Lifetime
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