JPH07228216A - 乗員保護装置 - Google Patents

乗員保護装置

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Publication number
JPH07228216A
JPH07228216A JP6045118A JP4511894A JPH07228216A JP H07228216 A JPH07228216 A JP H07228216A JP 6045118 A JP6045118 A JP 6045118A JP 4511894 A JP4511894 A JP 4511894A JP H07228216 A JPH07228216 A JP H07228216A
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JP
Japan
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seat
passenger
driver
ignition
occupant protection
Prior art date
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Application number
JP6045118A
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English (en)
Inventor
Isamu Hitomi
勇 人見
Toru Imoto
亨 井本
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Sensor Technology Co Ltd Japan
Original Assignee
Sensor Technology Co Ltd Japan
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Publication date
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  • Air Bags (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 運転席側のエアバッグ等の防護具と助手席側
のエアバッグ等の防護具との作動を個々に制御する必要
をなくして回路構成を簡単化する。そして、防護具を運
転席側と助手席側とで分離して作動させ、助手席に乗員
が不在の場合における助手席側の無駄な使用を防止す
る。 【構成】 運転席側および助手席側に複数の異なる種類
のエアバッグおよびプリテンショナー付きシートベルト
である防護具をそれぞれ備え、同一席側の防護具を作動
させる第1および第2スクイブ1・2、第3および第4
スクイブ3・4が直列接続され、各防護具の作動が上記
スクイブ1〜4に点火電流を流すことにより行なわれる
ようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の乗員を保護す
る乗員保護装置に関するものであり、詳細には、エアバ
ッグやプリテンショナー付きシートベルト等の複数の保
護具を有した乗員保護装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年においては、自動車の衝突時におけ
る乗員の安全を確保するため、乗員がフロントガラスや
ハンドル等に強打して負傷することを防止する乗員保護
装置が自動車に搭載されることが多くなっている。乗員
保護装置は、内部にヒータと着火薬とを有したスクイブ
と、発火したスクイブにより点火されてガスを発生する
ガス発生剤と、各ガス発生剤のガスにより作動するエア
バッグおよびプリテンショナー付きシートベルトとを有
しており、運転席側および助手席側にエアバッグおよび
プリテンショナー付きシートベルトをそれぞれ設置し、
衝突時に、各スクイブを発火させてガスを発生させるこ
とによりエアバッグを膨らませると共にシートベルトを
引き込ませるようになっている。
【0003】従来の乗員保護装置は、エアバッグ用およ
びプリテンショナー付きシートベルト用の全スクイブを
点火電源に並列接続しており、衝突時に全てのスクイブ
を発火させることによって、運転席側および助手席側に
設けられたエアバッグおよびプリテンショナー付きシー
トベルトを作動させるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の並列接続された乗員保護装置では、各スクイブに流
れる電流量を一定にすることが困難であると共に、特定
のスクイブの異常が全スクイブに影響を与えないように
保護回路等を設ける必要があるため、回路構成が複雑に
なるという問題がある。そこで、最近においては、図4
に示すように、エアバッグ用等の同種の防護具のスクイ
ブ51・52を直列接続した構成の乗員保護装置が開示
されている(特開平4−146846号公報)。ところ
が、この乗員保護装置では、直列接続されるスクイブ5
1・52が同種の防護具のみを対象にしているため、防
護具がエアバッグおよびプリテンショナー付きシートベ
ルトのように複数種存在すると、運転席側の防護具と助
手席側の防護具との作動を個々に制御する際の回路構成
が複雑になるという問題がある。
【0005】また、上記従来の乗員保護装置では、衝突
時に全てのスクイブを発火させて運転席側および助手席
側に設けられた全てのエアバッグおよびプリテンショナ
ー付きシートベルトを作動させるようになっているた
め、助手席に乗員が不在の場合に、助手席側のスクイブ
等が無駄に使用されるという問題がある。
【0006】また、座席に対して後ろ向きに固定する形
態のチャイルドシートを助手席に設置した場合には、エ
アバッグの展開によりチャイルドシートが座席側に押し
付けられ、子供がチャイルドシートと座席とに挟まれる
ことになるため、エアバッグの展開が却って危険となる
という問題がある。
【0007】従って、本発明は、簡単な回路構成により
運転席側の防護具と助手席側の防護具との作動を個々に
制御することができる乗員保護装置を提供しようとする
ものであると共に、助手席側のエアバッグおよびプリテ
ンショナー付きシートベルト等の防護具を必要時にのみ
作動させることができる乗員保護装置を提供しようとす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、請求項1の乗員保護装置は、運転席側および助手席
側に複数の異なる種類の防護具をそれぞれ備え、同一席
側の防護具を作動させるスクイブが直列接続され、各防
護具の作動がスクイブに点火電流を流すことにより行な
われることを特徴としており、請求項2の乗員保護装置
は、上記の防護具がエアバッグおよびプリテンショナー
付きシートベルトであることを特徴としている。
【0009】また、請求項3ないし14の乗員保護装置
は、エアバッグおよびプリテンショナー付きシートベル
ト等の防護具を運転席側および助手席側にそれぞれ複数
備え、これら防護具の作動を制御するものであり、下記
の特徴を有している。
【0010】即ち、請求項3の乗員保護装置は、運転席
側の各防護具の作動を制御する運転席用作動手段と、助
手席側の各防護具の作動を制御する助手席用作動手段
と、助手席側の各防護具の作動を禁止する助手席側禁止
手段と、所定以上の加速度を検知したときに、運転席用
作動手段および助手席用作動手段に制御を開始させる加
速度判定手段とを有していることを特徴としている。
【0011】また、請求項4の乗員保護装置は、運転席
側の各防護具の作動を点火電流により制御する運転席用
作動手段と、助手席側の各防護具の作動を点火電流によ
り制御する助手席用作動手段と、助手席側禁止手段への
点火電流を遮断することにより助手席側の各防護具の作
動を禁止する助手席側禁止手段と、点火電流を運転席用
作動手段および助手席用作動手段に供給可能な点火電源
手段と、所定以上の加速度を検知したときに、上記点火
電源手段から点火電流を供給させて運転席用作動手段お
よび助手席用作動手段に制御を開始させる加速度判定手
段とを有していることを特徴としている。
【0012】また、請求項5の乗員保護装置は、請求項
4の運転席用作動手段および助手席用作動手段が、点火
電源手段からの点火電流により点火して各防護具を作動
させる複数のスクイブを有し、これらスクイブが直列接
続されていることを特徴としている。また、請求項6の
乗員保護装置は、請求項4または5の運転席用作動手段
および助手席用作動手段が、点火電源手段に並列接続さ
れており、点火電源手段が、運転席用作動手段および助
手席側禁止手段に対応した個数からなっていることを特
徴としている。
【0013】また、請求項7の乗員保護装置は、請求項
4または5の運転席用作動手段および助手席用作動手段
が、点火電源手段に直列接続されている。また、請求項
8の乗員保護装置は、請求項4の運転席用作動手段およ
び助手席用作動手段が、点火電源手段からの点火電流に
より点火して各防護具を作動させる複数のスクイブと、
点火電流の通電量を制御する電流制限手段とを有してい
ることを特徴としている。
【0014】また、請求項9の乗員保護装置は、請求項
8の電流制限手段が、点火電流の通電量を最適化するよ
うに設定された電流を制限する定電流回路からなってい
ることを特徴としている。請求項10の乗員保護装置
は、請求項3または4の助手席側禁止手段が、助手席の
乗員を検知するセンサー手段を有しており、該センサー
手段が検知しないときに助手席側の防護具の作動を禁止
するようになっていることを特徴としている。
【0015】また、請求項10の乗員保護装置は、請求
項3または4の助手席側禁止手段が、助手席の乗員を検
知するセンサー手段と、乗員の手動により作動禁止を指
示可能なスイッチ手段とを有しており、該スイッチ手段
による作動禁止の指示をセンサー手段よりも優先させる
ようになっていることを特徴としている。
【0016】請求項11の乗員保護装置は、請求項4の
乗員保護装置が、さらに、運転席用作動手段または助手
席用作動手段の異常時に、正常な運転席用作動手段また
は助手席用作動手段にのみ点火電流が流れるように電流
経路を変化させるバイパス手段とを有していることを特
徴としている。
【0017】また、請求項12の乗員保護装置は、請求
項3または4の運転席側および助手席側にそれぞれ複数
備えられた防護具が、エアバッグおよびプリテンショナ
ー付きシートベルトであることを特徴としている。ま
た、請求項14の乗員保護装置は、請求項4の運転席用
作動手段および助手席用作動手段が、点火電源手段から
の点火電流により点火して各防護具を作動させる複数の
スクイブを直列接続して有し、これらスクイブは、点火
時間特性のバラツキが30%以内に設定されていること
を特徴としている。
【0018】
【作用】請求項1および2の構成によれば、運転席側の
防護具と助手席側の防護具との作動を個々に制御する必
要がないため、回路構成を簡単化することが可能であ
る。また、請求項3ないし15の構成によれば、運転席
側でのみ作動させることが可能になっているため、助手
席に乗員が不在の場合における助手席側の防護具の無駄
な使用を防止することができる。また、座席に対して後
ろ向きに固定する形態のチャイルドシートを助手席に設
置した場合における危険を排除することも可能になって
いる。
【0019】さらに、請求項5の構成によれば、スクイ
ブが直列接続されているため、点火電源手段の電源容量
を小さくできるようになっている。また、請求項6の構
成によれば、点火電源手段が運転席用作動手段および助
手席用作動手段に対応した個数に分割されることによっ
て、電流の浪費を防止することが可能になっている。ま
た、請求項7の構成によれば、点火電源手段の電源容量
をさらに小さくできるようになっている。
【0020】また、請求項8の構成によれば、電流制限
手段により短絡を防止できるようになっている。請求項
9の構成によれば、点火電源手段の容量を最適化して装
置を小型化することが可能になっている。請求項10の
構成によれば、自動的に助手席用作動手段の作動を禁止
することが可能になっており、請求項11の構成によれ
ば、助手席に乗員が存在するか否かに関係なく、助手席
用作動手段の作動を禁止することができるようになって
いる。
【0021】さらに、請求項12の構成によれば、回路
の故障によりエアバッグおよびプリテンショナー付きシ
ートベルトのいずれか一方が作動しない場合に、正常な
保護具側のみを指定して作動させることが可能になって
いる。さらに、請求項14の構成によれば、全てのスク
イブの温度が昇温時間を経過した爆化時間帯に入ってい
るため、確実に全てのスクイブを点火させることができ
る。
【0022】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例を図1を用いて説明す
る。本実施例の乗員保護装置は、エアバッグ(防護具)
とプリテンショナー付きシートベルト(防護具)とを有
している。エアバッグは、自動車のハンドルやインスト
ルメントパネル等の乗員の前方に位置する部位に設けら
れており、衝突時に、ガスにより展開して乗員を座席に
押し付けるようになっている。また、プリテンショナー
付きシートベルトは、衝突時に、シートベルトを引き込
むことにより乗員を座席に押し付けるようになってい
る。
【0023】上記のエアバッグおよびプリテンショナー
付きシートベルトは、図1に示すように、第1ないし第
4スクイブ1〜4の点火により作動されるようになって
いる。第1スクイブ1および第2スクイブ2は、電流制
限回路6(電流制限手段)、第1トランジスタ5、およ
び第2トランジスタ11とでもって運転席用作動系10
(運転席用作動手段)を構成しており、運転席用作動系
10は、運転席側に設けられたエアバッグおよびプリテ
ンショナー付きシートベルトを作動させるようになって
いる。上記の電流制限回路6は、電流を制限する定電流
回路からなっており、短絡の防止および通電量の最適化
を実現することによって、後述の第1および第2コンデ
ンサ9a・9bからなるコンデンサ9(点火電源手段)
の容量を最小にして装置の小型化を可能にさせるように
なっている。尚、電流制限回路6は、短絡の防止のみで
あれば、抵抗器により構成されていても良い。
【0024】上記の運転席用作動系10は、電流制限回
路6と第1トランジスタ5と第1スクイブ1と第2スク
イブ2と第2トランジスタ11とをこの順に直列接続さ
せた構成であり、第1トランジスタ5および第2トラン
ジスタ11のベース端子5c・11cには、点火判断回
路7(加速度判定手段)が接続されている。そして、第
1および第2トランジスタ5・11は、点火判断回路7
からの運転席側作動信号によりエミッタ端子5b・11
aおよびコレクタ端子5a・11b間を導通状態(ON
状態)に切り換えるようになっている。
【0025】一方、第3スクイブ3および第4スクイブ
4は、電流制限回路17(電流制限手段)、第3トラン
ジスタ13(助手席側禁止手段)、および第4トランジ
スタ14(助手席側禁止手段)とでもって助手席用作動
系12(助手席用作動手段)を構成しており、助手席用
作動系12は、助手席側に設けられたエアバッグおよび
プリテンショナー付きシートベルトを作動させるように
なっている。この助手席用作動系12は、上述の運転席
用作動系10と同一の回路構成になっており、点火判断
回路7からの助手席側作動信号により第3および第4ト
ランジスタ13・14のエミッタ端子13b・14aお
よびコレクタ端子13a・14b間を導通状態(ON状
態)に切り換えるようになっている。
【0026】上記の運転席用作動系10と助手席用作動
系12とは、並列接続されており、電流制限回路6・1
2側の一方端がセーフィングセンサ8を介してコンデン
サ9の一方端に接続されている。一方、第2および第4
トランジスタ11・14側の他方端は、上述のコンデン
サ9の他方端に接続されている。そして、セーフィング
センサ8は、衝突時に接点を機械的に閉じて導通状態に
切り換えるようになっており、運転席用作動系10およ
び助手席用作動系12には、セーフィングセンサ8が導
通状態に切り換えられたときに、コンデンサ9に蓄えら
れた電力が供給されるようになっている。
【0027】尚、上記のセーフィングセンサ8は、衝突
判断回路が衝突をしたと判断したときのみ導通状態に切
り換えるように、加速度センサに衝突判断回路を追加し
た半導体式または電気式のスイッチでも良い。セーフィ
ングセンサ8に機械式のスイッチを適用した場合には、
セーフィングセンサ8が安価になるため、乗員保護装置
のトータルコストを低減することが可能であるし、セー
フィングセンサ8に半導体式または電気式のスイッチを
適用した場合には、乗員保護装置の誤動作を確実に防止
することができる。
【0028】上記の運転席用作動系10および助手席用
作動系12に接続された点火判断回路7には、乗員信号
を出力する助手席乗員検知装置15と、加速度に応じた
電圧出力または電流出力の加速度信号を出力する加速度
センサ16(加速度判定手段)とが接続されている。
【0029】上記の助手席乗員検知装置15は、助手席
に乗員が存在しているか否かを判定し、助手席に乗員が
存在していると判定したときに乗員信号を出力するよう
になっている。具体的な判定方法としては、シートベル
トのロック状態を検知することにより判定を行ったり、
乗員の手動によるスイッチ操作により判定を行ったり、
或いは、光センサや超音波センサ等の非接触式または圧
力センサ等の接触式の乗員検知センサ(センサー手段)
により判定を行うようになっている。
【0030】尚、助手席乗員検知装置15は、上記の判
定方法を複数組み合わせて判定するようになっていても
良く、特に、自動的に助手席の乗員を検知した場合で
も、強制的に乗員信号の出力を停止できるように、乗員
の手動によるスイッチ手段を有していることが望まし
い。これは、チャイルドシート等を助手席に装着した場
合のように、助手席に乗員が存在している場合でも、助
手席側のエアバッグおよびプリテンショナー付きシート
ベルトを作動させてはいけない事態に対応させるためで
ある。
【0031】上記の乗員信号および加速度信号が入力さ
れる点火判断回路7は、演算部、記憶部、2入力のアン
ド回路、および入出力部等を有しており、記憶部には、
加速度判定ルーチン等の各種の動作プログラムが格納さ
れている。そして、点火判断回路7は、演算部に加速度
判定ルーチンを実行させることによって、入出力部によ
りデジタル値に変換された加速度信号データと所定値と
を比較し、加速度信号データが所定値以上であるとの比
較結果を得た場合に、エアバッグおよびプリテンショナ
ー付きシートベルトを作動させる程度の衝突であると判
断し、運転席側作動信号および助手席側作動信号を形成
することになる。
【0032】上記の運転席側作動信号は、運転席用作動
系10に出力されるようになっている一方、助手席側作
動信号は、アンド回路の一方の入力端子に出力されるよ
うになっている。また、アンド回路の他方の入力端子に
は、助手席乗員検知装置15からの乗員信号が入力され
るようになっており、アンド回路は、助手席側作動信号
と乗員信号とを論理積し、両信号が一緒に入力された場
合にのみ、助手席側作動信号を助手席用作動系12に出
力させるようになっている。
【0033】尚、点火判断回路7は、加速度判定ルーチ
ン等のソフトウエアとアンド回路等のハードウエアによ
り運転席側作動信号および助手席側作動信号の出力を制
御するようになっているが、これに限定されることはな
い。即ち、点火判断回路7は、全制御をソフトウエアに
より行うようになっていても良い。
【0034】具体的には、点火判断回路7は、加速度判
定ルーチンの実行後、乗員判定ルーチンを実行すること
によって、乗員信号が入力されているか否かを判定し、
入力されていると判定した場合に、運転席側作動信号お
よび助手席側作動信号を出力する一方、入力されていな
いと判定した場合に、運転席側作動信号のみを出力する
ようになっていても良い。
【0035】上記の構成において、乗員保護装置の動作
について説明する。例えば自動車のエンジンが始動され
たり、自動車が発進すると、助手席乗員検知装置15が
作動し、助手席に乗員が存在しているか或いは助手席を
作動させる必要があるか否かが判定されることになる。
そして、助手席を作動させる必要がある場合には、乗員
信号が点火判断回路7に出力されることになる一方、存
在していない場合には、乗員信号の出力が停止されるこ
とになる。
【0036】次に、自動車に衝突等による衝撃が加わる
と、急激な加速度によりセーフィングセンサ8が遮断状
態から導通状態に切り換えることになると共に、加速度
センサ16が加速度に応じた電圧出力または電流出力の
加速度信号を出力することになる。加速度信号は、点火
判断回路7に入力されることになり、点火判断回路7
は、加速度信号を所定値と比較することになる。そし
て、加速度信号が所定値以上であるとの比較結果を得た
場合には、エアバッグおよびプリテンショナー付きシー
トベルトを作動させる程度の衝突であると判断すること
になる。
【0037】この後、点火判断回路7は、上述の助手席
乗員検知装置15から乗員信号が入力されているか否か
を判定することになり、入力されていると判定した場合
には、運転席用作動系10および助手席用作動系12に
対して運転席側作動信号および助手席側作動信号をそれ
ぞれ出力することになる。
【0038】これにより、運転席用作動系10および助
手席用作動系12には、コンデンサ9による電流が流れ
ることになり、この電流は、点火電流として全ての第1
ないし第4スクイブ1〜4を点火させることになる。そ
して、この第1ないし第4スクイブ1〜4の点火によっ
て、運転席側および助手席側のエアバッグとプリテンシ
ョナー付きシートベルトが作動し、乗員が保護されるこ
とになる。
【0039】一方、点火判断回路7に乗員信号が入力さ
れていない場合には、運転席用作動系10に対してのみ
運転席側作動信号を出力することになる。これにより、
運転席用作動系10には、コンデンサ9による電流が流
れることになり、この電流は、点火電流として第1およ
び第2スクイブ1・2を点火させることになる。そし
て、この第1および第2スクイブ1・2の点火によっ
て、運転席側のエアバッグとプリテンショナー付きシー
トベルトが作動し、乗員が保護されることになる。
【0040】尚、本実施例においては、運転席用作動系
10および助手席用作動系12に分離されているため、
これらの作動系10・12にそれぞれ対応するように、
コンデンサ9を第1および第2コンデンサ9a・9bと
し、第1および第2コンデンサ9a・9bからそれぞれ
両作動系10・12に独立して電流を出力するようにな
っていても良い。
【0041】〔実施例2〕本発明の他の実施例を図2を
用いて説明する。尚、実施例1と同一の部材には、同一
の符号を付記し、その説明を省略する。本実施例に係る
乗員保護装置は、図2に示すように、運転席用作動系2
0と助手席用作動系25とを有している。運転席用作動
系20は、第1および第2スクイブ1・2間に第5トラ
ンジスタ22(バイパス手段)を配置させ、第5トラン
ジスタ22のコレクタ端子22aとエミッタ端子22b
とを第1および第2スクイブ1・2にそれぞれ接続させ
たものである。
【0042】上記の第5トランジスタ22のベース端子
22cには、点火判断回路24が接続されている。ま
た、第5トランジスタ22のコレクタ端子22aには、
第6トランジスタ21(バイパス手段)のコレクタ端子
21aが接続されており、第6トランジスタ21は、エ
ミッタ端子21bがコンデンサ9の一方側に接続されて
いる一方、ベース端子21cが点火判断回路24に接続
されている。また、第5トランジスタ22のコレクタ端
子22bには、第7トランジスタ23(バイパス手段)
のコレクタ端子23aが接続されており、第7トランジ
スタ23は、エミッタ端子23bがセーフィングセンサ
8を介してコンデンサ9の他方側に接続されている一
方、ベース端子23cが点火判断回路24に接続されて
いる。
【0043】尚、助手席用作動系25は、上記の運転席
用作動系20と同一の回路構成および動作であるため、
下記の動作と共にその説明を省略する。
【0044】上記の構成において、点火判断回路24の
動作に基づいて乗員保護装置の運転席側の動作について
説明する。全部品が正常であると点火判断回路24が認
識している場合、自動車への衝撃を検知した点火判断回
路24は、第1トランジスタ5、第5トランジスタ2
2、および第2トランジスタ11を導通状態(ON状
態)にすることになる。これにより、運転席用作動系2
0にコンデンサ9の電流が流れることになり、第1およ
び第2スクイブ1・2が点火し、エアバッグおよびプリ
テンショナー付きシートベルトが作動することになる。
【0045】また、第1トランジスタ5や第1スクイブ
1に接続されたハーネスに異常が生じていると点火判断
回路24が認識している場合には、第1トランジスタ5
と第6トランジスタ21と第5トランジスタ22とを不
導通状態(OFF状態)にする一方、第7トランジスタ
23と第2トランジスタ11とを導通状態(ON状態)
にすることになる。これにより、運転席用作動系20の
第2スクイブ2にのみコンデンサ9の電流が流れること
になり、第2スクイブ2が点火し、プリテンショナー付
きシートベルトが作動することになる。
【0046】また、第2トランジスタ11や第2スクイ
ブ2に接続されたハーネスに異常が生じていると点火判
断回路24が認識している場合には、第5トランジスタ
22と第7トランジスタ23と第2トランジスタ11と
を不導通状態(OFF状態)にする一方、第1トランジ
スタ5と第6トランジスタ21とを導通状態(ON状
態)にすることになる。これにより、運転席用作動系2
0の第1スクイブ1にのみコンデンサ9の電流が流れる
ことになり、第1スクイブ1が点火し、エアバッグが作
動することになる。
【0047】これにより、本実施例の乗員保護装置は、
回路の故障によりエアバッグおよびプリテンショナー付
きシートベルトのいずれか一方が作動しない場合に、正
常な保護具側のみを指定して作動させることが可能にな
っている。
【0048】〔実施例3〕本発明の他の実施例を図3を
用いて説明する。尚、実施例1と同一の部材には、同一
の符号を付記し、その説明を省略する。本実施例に係る
乗員保護装置は、図3に示すように、運転席用作動系3
2を構成する第1および第2スクイブ1・2と、助手席
用作動系33を構成する第3および第4スクイブ3・4
とを有している。第1ないし第4スクイブ1〜4は、こ
の順に直列接続されており、第1スクイブ1の一端に
は、第1トランジスタ5のコレクタ端子5aが接続され
ている。
【0049】上記の第1トランジスタ5は、エミッタ端
子5bが電流制限回路6に接続されている一方、ベース
端子5cが衝突判断回路30に接続されている。衝突判
断回路30は、加速度センサ16からの加速度信号によ
りエアバッグおよびプリテンショナー付きシートベルト
を作動させる程度の衝撃であるか否かを判定し、衝撃で
あると判定した場合に、第1トランジスタ5を導通状態
(ON状態)に切り換えるON信号を出力するようにな
っている。
【0050】また、第3スクイブ3および第4スクイブ
4の両端には、第8トランジスタ31のコレクタ端子3
1bとエミッタ端子31aとがそれぞれ接続されてお
り、第8トランジスタ31のベース端子31cには、助
手席乗員検知装置15が接続されている。そして、助手
席乗員検知装置15は、助手席側を作動させない場合
に、乗員信号を出力して第8トランジスタ31を導通状
態(ON状態)にさせ、第2スクイブ2からの電流をバ
イパスさせるようになっている。
【0051】上記の構成において、乗員保護装置の動作
について説明する。例えば自動車のエンジンが始動され
たり、自動車が発進すると、助手席乗員検知装置15が
作動することになる。そして、例えば助手席に乗員が存
在していない場合には、第8トランジスタ31を導通状
態(ON状態)にする乗員信号が出力されることになる
一方、存在している場合には、乗員信号が出力されず
に、第8トランジスタ31の不導通状態(OFF状態)
が維持されることになる。
【0052】次に、自動車に衝突等による衝撃が加わる
と、急激な加速度によりセーフィングセンサ8が遮断状
態から導通状態に切り換えることになると共に、加速度
センサ16が加速度に応じた加速度信号を出力すること
になる。加速度信号は、衝突判断回路30に入力される
ことになり、衝突判断回路30は、加速度信号を所定値
と比較することになる。そして、加速度信号が所定値以
上であるとの比較結果を得た場合には、エアバッグおよ
びプリテンショナー付きシートベルトを作動させる程度
の衝突であると判断し、第1トランジスタ5を動作状態
(ON状態)にするようにON信号を出力することにな
る。これにより、乗員保護装置は、エアバッグおよびプ
リテンショナー付きシートベルトを運転席側と助手席側
とで作動させることが可能になっていると共に、運転席
側でのみ作動させることが可能になっている。
【0053】以上の実施例1ないし3に示したように、
運転席側および助手席側に複数の異なる種類のエアバッ
グおよびプリテンショナー付きシートベルトである防護
具をそれぞれ備え、同一席側の防護具を作動させる第1
および第2スクイブ1・2、第3および第4スクイブ3
・4が直列接続され、各防護具の作動が上記スクイブ1
〜4に点火電流を流すことにより行なわれるようになっ
ている。これにより、運転席側の防護具と助手席側の防
護具との作動を個々に制御する必要がないため、回路構
成を簡単化することが可能になっている。
【0054】また、乗員保護装置は、エアバッグおよび
プリテンショナー付きシートベルト等の防護具を運転席
側および助手席側にそれぞれ複数備え、これら防護具の
作動を制御するものである。そして、図1に示すよう
に、運転席側の防護具の作動を制御する運転席用作動系
10等の運転席用作動手段と、助手席側の防護具の作動
を制御する助手席用作動系12等の助手席用作動手段
と、助手席側の防護具の作動を禁止する第3トランジス
タ13および第4トランジスタ14等の助手席側禁止手
段と、加速度センサ16により所定以上の加速度を検知
したときに、運転席用作動手段および助手席用作動手段
に制御を開始させる点火判断回路7等の加速度判定手段
とを有している。
【0055】より具体的には、乗員保護装置は、運転席
側の防護具の作動を点火電流により制御する運転席用作
動手段と、助手席側の防護具の作動を点火電流により制
御する助手席用作動手段と、助手席側禁止手段への点火
電流を遮断することにより助手席側の防護具の作動を禁
止する助手席側禁止手段と、点火電流を運転席用作動手
段および助手席用作動手段に供給可能なコンデンサ9等
の点火電源手段と、所定以上の加速度を検知したとき
に、上記点火電源手段から点火電流を供給させて運転席
用作動手段および助手席用作動手段に制御を開始させる
加速度判定手段とを有している。
【0056】これにより、乗員保護装置は、防護具を運
転席側と助手席側とで分離して作動させることが可能に
なっており、運転席側でのみ作動させることが可能にな
っているため、助手席に乗員が不在の場合における助手
席側の防護具の無駄な使用を防止することができる。ま
た、座席に対して後ろ向きに固定する形態のチャイルド
シートを助手席に設置した場合ににおける危険を排除す
ることも可能になっている。
【0057】また、上記の運転席用作動手段および助手
席用作動手段は、点火電源手段からの点火電流により点
火して各防護具を作動させる複数の第1および第2スク
イブ1・2と第3および第4スクイブ3・4を有し、こ
れら第1および第2スクイブ1・2と第3および第4ス
クイブ3・4がそれぞれ直列接続されている。これによ
り、点火電源手段の電源容量を小さくできるようになっ
ている。
【0058】また、運転席用作動手段および助手席用作
動手段は、コンデンサ9等の点火電源手段に並列接続さ
れており、点火電源手段は、運転席用作動手段および助
手席側禁止手段に対応した個数である2個の第1および
第2コンデンサ9a・9bからなっている。これによ
り、乗員保護装置は、点火電源手段が分割されることに
よって、助手席側を作動させる必要がない場合における
電流の浪費を防止することが可能になっている。
【0059】また、図3に示すように、運転席用作動系
32および助手席用作動系33は、コンデンサ9等の点
火電源手段に直列接続されている。これにより、点火電
源手段の電源容量をさらに小さくできるようになってい
る。また、運転席用作動手段および助手席用作動手段
は、点火電源手段からの点火電流により点火して各防護
具を作動させる複数の第1ないし第4スクイブ1〜4
と、点火電流の通電量を制御する電流制限回路6等の電
流制限手段とを有している。これにより、電流制限手段
により短絡を防止できるようになっている。
【0060】また、電流制限手段は、点火電流の通電量
を最適化するように設定された電流を制限する定電流回
路からなっている。これにより、点火電源手段の容量を
最適化して装置を小型化することが可能になっている。
【0061】また、上記の助手席側禁止手段は、助手席
の乗員を検知するセンサー手段を有しており、該センサ
ー手段が検知しないときに助手席側の防護具の作動を禁
止するようになっている。これにより、自動的に助手席
用作動手段の作動を禁止することが可能になっている。
【0062】さらに、助手席側禁止手段は、助手席の乗
員を検知するセンサー手段と、乗員の手動により禁止を
指示可能なスイッチ手段とを有しており、該スイッチ手
段による指示をセンサー手段よりも優先して助手席側の
防護具の作動を禁止するようになっている。これによ
り、助手席に乗員が存在するか否かに関係なく、助手席
用作動手段の作動を禁止することができるようになって
いる。
【0063】また、乗員保護装置は、図2に示すよう
に、運転席用作動手段または助手席用作動手段の異常時
に、正常な運転席用作動手段または助手席用作動手段に
のみ点火電流が流れるように電流経路を変化させるバイ
パス手段(第5〜第7トランジスタ22・21・23)
を有している。これにより、回路の故障によりエアバッ
グおよびプリテンショナー付きシートベルトのいずれか
一方が作動しない場合に、正常な保護具側のみを指定し
て作動させることが可能になっている。
【0064】尚、上述の実施例1ないし3においては、
防護具をエアバッグおよびプリテンショナー付きシート
ベルトとして説明しているが、これに限定されることは
ない。また、運転席用作動手段および助手席用作動手段
は、運転席側および助手席側のエアバッグとプリテンシ
ョナー付きシートベルトとの2個の防護具をそれぞれ制
御するようになっているが、運転席側および助手席側に
装着される全ての防護具を制御するものである。また、
第1ないし第4スクイブ1〜4は、点火時間特性のバラ
ツキが30%以内に設定されていることが望ましく、こ
の場合には、全ての第1ないし第4スクイブ1〜4の温
度が、昇温時間を経過した爆化時間帯に入っているた
め、確実に第1ないし第4スクイブ1〜4を点火させる
ことができる。
【0065】
【発明の効果】請求項1および2の発明は、以上のよう
に、運転席側および助手席側に複数の異なる種類のエア
バッグおよびプリテンショナー付きシートベルトである
防護具をそれぞれ備え、同一席側の防護具を作動させる
スクイブが直列接続され、各防護具の作動がスクイブに
点火電流を流すことにより行なわれる構成である。これ
により、運転席側の防護具と助手席側の防護具との作動
を個々に制御する必要がないため、回路構成を簡単化す
ることが可能であるという効果を奏する。
【0066】また、請求項3の発明は、以上のように、
エアバッグおよびプリテンショナー付きシートベルト等
の防護具を運転席側および助手席側にそれぞれ複数備
え、これら防護具の作動を制御するものであり、運転席
側の各防護具の作動を制御する運転席用作動手段と、助
手席側の各防護具の作動を制御する助手席用作動手段
と、助手席側の各防護具の作動を禁止する助手席側禁止
手段と、所定以上の加速度を検知したときに、運転席用
作動手段および助手席用作動手段に制御を開始させる加
速度判定手段とを有している構成である。
【0067】これにより、運転席側でのみ作動させるこ
とが可能になっているため、助手席に乗員が不在の場合
における助手席側の防護具の無駄な使用を防止すること
ができる。また、座席に対して後ろ向きに固定する形態
のチャイルドシートを助手席に設置した場合における危
険を排除することも可能であるという効果を奏する。
【0068】また、請求項4の乗員保護装置は、運転席
側の各防護具の作動を点火電流により制御する運転席用
作動手段と、助手席側の各防護具の作動を点火電流によ
り制御する助手席用作動手段と、助手席側禁止手段への
点火電流を遮断することにより助手席側の各防護具の作
動を禁止する助手席側禁止手段と、点火電流を運転席用
作動手段および助手席用作動手段に供給可能な点火電源
手段と、所定以上の加速度を検知したときに、上記点火
電源手段から点火電流を供給させて運転席用作動手段お
よび助手席用作動手段に制御を開始させる加速度判定手
段とを有している構成である。
【0069】これにより、請求項3の効果と同様に、運
転席側でのみ作動させることが可能になっているため、
助手席に乗員が不在の場合における助手席側の防護具の
無駄な使用を防止することができる。また、座席に対し
て後ろ向きに固定する形態のチャイルドシートを助手席
に設置した場合における危険を排除することも可能であ
るという効果を奏する。
【0070】また、請求項5の乗員保護装置は、請求項
4の運転席用作動手段および助手席用作動手段が、点火
電源手段からの点火電流により点火して各防護具を作動
させる複数のスクイブを有し、これらスクイブが直列接
続されている構成であるため、請求項3の効果に加え
て、スクイブが直列接続されているため、点火電源手段
の電源容量を小さくできるという効果を奏する。
【0071】また、請求項6の乗員保護装置は、請求項
4または5の運転席用作動手段および助手席用作動手段
が、点火電源手段に並列接続されており、点火電源手段
が、運転席用作動手段および助手席側禁止手段に対応し
た個数からなっている構成であるため、請求項3の効果
に加えて、点火電源手段が運転席用作動手段および助手
席用作動手段に対応した個数に分割されることによっ
て、電流の浪費を防止することが可能であるという効果
を奏する。
【0072】また、請求項7の乗員保護装置は、請求項
4または5の運転席用作動手段および助手席用作動手段
が、点火電源手段に直列接続されている構成であるた
め、請求項3の効果に加えて、点火電源手段の電源容量
をさらに小さくできるという効果を奏する。
【0073】また、請求項8の乗員保護装置は、請求項
4の運転席用作動手段および助手席用作動手段が、点火
電源手段からの点火電流により点火して各防護具を作動
させる複数のスクイブと、点火電流の通電量を制御する
電流制限手段とを有している構成であるため、請求項3
の効果に加えて、電流制限手段により短絡を防止できる
という効果を奏する。
【0074】また、請求項9の乗員保護装置は、請求項
8の電流制限手段が、点火電流の通電量を最適化するよ
うに設定された電流を制限する定電流回路からなってい
る構成であるため、請求項3の効果に加えて、点火電源
手段の容量を最適化して装置を小型化することが可能で
あるという効果を奏する。
【0075】また、請求項10の乗員保護装置は、請求
項3または4の助手席側禁止手段が、助手席の乗員を検
知するセンサー手段を有しており、該センサー手段が検
知しないときに助手席側の防護具の作動を禁止するよう
になっている構成であるため、請求項3の効果に加え
て、自動的に助手席用作動手段の作動を禁止することが
できるという効果を奏する。
【0076】また、請求項11の乗員保護装置は、請求
項3または4の助手席側禁止手段が、助手席の乗員を検
知するセンサー手段と、乗員の手動により作動禁止を指
示可能なスイッチ手段とを有しており、該スイッチ手段
による作動禁止の指示をセンサー手段よりも優先させる
ようになっている構成であるため、請求項3の効果に加
えて、助手席に乗員が存在するか否かに関係なく、助手
席用作動手段の作動を禁止することができるという効果
を奏する。
【0077】請求項12の乗員保護装置は、請求項4の
乗員保護装置が、さらに、運転席用作動手段または助手
席用作動手段の異常時に、正常な運転席用作動手段また
は助手席用作動手段にのみ点火電流が流れるように電流
経路を変化させるバイパス手段とを有している構成であ
るため、請求項3の効果に加えて、回路の故障によりエ
アバッグおよびプリテンショナー付きシートベルトのい
ずれか一方が作動しない場合に、正常な保護具側のみを
指定して作動させることが可能であるという効果を奏す
る。
【0078】また、請求項13の乗員保護装置は、請求
項3または4の運転席側および助手席側にそれぞれ複数
備えられた防護具が、エアバッグおよびプリテンショナ
ー付きシートベルトである構成である。これにより、請
求項3と同様に、運転席側でのみ作動させることが可能
になっているため、助手席に乗員が不在の場合における
助手席側のエアバッグおよびプリテンショナー付きシー
トベルト等の無駄な使用を防止することができる。ま
た、座席に対して後ろ向きに固定する形態のチャイルド
シートを助手席に設置した場合における危険を排除する
ことも可能であるという効果を奏する。
【0079】また、請求項14の乗員保護装置は、請求
項4の運転席用作動手段および助手席用作動手段が、点
火電源手段からの点火電流により点火して各防護具を作
動させる複数のスクイブを直列接続して有し、これらス
クイブは、点火時間特性のバラツキが30%以内に設定
されている構成である。これにより、全てのスクイブの
温度が昇温時間を経過した爆化時間帯に入っているた
め、確実に全てのスクイブを点火させることができると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における乗員保護装置のブロ
ック図である。
【図2】本発明の実施例2における乗員保護装置のブロ
ック図である。
【図3】本発明の実施例3における乗員保護装置のブロ
ック図である。
【図4】従来例を示すものであり、乗員保護装置のブロ
ック図である。
【符号の説明】
1 第1スクイブ 2 第2スクイブ 3 第3スクイブ 4 第4スクイブ 5 第1トランジスタ 6 電流制限回路 7 点火判断回路 8 セーフィングセンサ 9 コンデンサ 10 運転席用作動系 11 第2トランジスタ 12 助手席用作動系 13 第3トランジスタ 14 第4トランジスタ 15 助手席乗員検知装置 16 加速度センサ 17 電流制限回路 20 運転席用作動系 21 第6トランジスタ 22 第5トランジスタ 23 第7トランジスタ 24 点火判断回路 25 助手席用作動系 30 衝突判断回路 31 第8トランジスタ 32 運転席用作動系 33 助手席用作動系

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転席側および助手席側に複数の異なる
    種類の防護具をそれぞれ備え、同一席側の防護具を作動
    させるスクイブが直列接続され、各防護具の作動がスク
    イブに点火電流を流すことにより行なわれることを特徴
    とする乗員保護装置。
  2. 【請求項2】 上記複数の防護具がエアバッグおよびプ
    リテンショナー付きシートベルトであることを特徴とす
    る乗員保護装置。
  3. 【請求項3】 防護具を運転席側および助手席側にそれ
    ぞれ複数備え、これら防護具の作動を制御する乗員保護
    装置において、 運転席側の各防護具の作動を制御する運転席用作動手段
    と、 助手席側の各防護具の作動を制御する助手席用作動手段
    と、 助手席側の各防護具の作動を禁止する助手席側禁止手段
    と、 所定以上の加速度を検知したときに、運転席用作動手段
    および助手席用作動手段に制御を開始させる加速度判定
    手段とを有していることを特徴とする乗員保護装置。
  4. 【請求項4】 防護具を運転席側および助手席側にそれ
    ぞれ複数備え、これら防護具の作動を制御する乗員保護
    装置において、 運転席側の各防護具の作動を点火電流により制御する運
    転席用作動手段と、 助手席側の各防護具の作動を点火電流により制御する助
    手席用作動手段と、 助手席側禁止手段への点火電流を遮断することにより助
    手席側の各防護具の作動を禁止する助手席側禁止手段
    と、 点火電流を運転席用作動手段および助手席用作動手段に
    供給可能な点火電源手段と、 所定以上の加速度を検知したときに、上記点火電源手段
    から運転席用作動手段および助手席用作動手段に点火電
    流を供給させて制御を開始させる加速度判定手段とを有
    していることを特徴とする乗員保護装置。
  5. 【請求項5】 上記運転席用作動手段および助手席用作
    動手段は、点火電源手段からの点火電流により点火して
    各防護具を作動させる複数のスクイブを有し、これらス
    クイブが直列接続されていることを特徴とする請求項4
    の乗員保護装置。
  6. 【請求項6】 上記運転席用作動手段および助手席用作
    動手段は、点火電源手段に並列接続されており、点火電
    源手段は、運転席用作動手段および助手席側禁止手段に
    対応した個数からなっていることを特徴とする請求項4
    または5の乗員保護装置。
  7. 【請求項7】 上記運転席用作動手段および助手席用作
    動手段は、点火電源手段に直列接続されていることを特
    徴とする請求項4または5の乗員保護装置。
  8. 【請求項8】 上記運転席用作動手段および助手席用作
    動手段は、点火電源手段からの点火電流により点火して
    各防護具を作動させる複数のスクイブと、点火電流の通
    電量を制御する電流制限手段とを有していることを特徴
    とする請求項4の乗員保護装置。
  9. 【請求項9】 上記電流制限手段は、点火電流の通電量
    を最適化するように設定された電流を制限する定電流回
    路からなっていることを特徴とする請求項8の乗員保護
    装置。
  10. 【請求項10】 上記助手席側禁止手段は、助手席の乗
    員を検知するセンサー手段を有しており、該センサー手
    段が検知しないときに助手席側の防護具の作動を禁止す
    るようになっていることを特徴とする請求項3または4
    の乗員保護装置。
  11. 【請求項11】 上記助手席側禁止手段は、助手席の乗
    員を検知するセンサー手段と、乗員の手動により作動禁
    止を指示可能なスイッチ手段とを有しており、該スイッ
    チ手段による作動禁止の指示をセンサー手段よりも優先
    させるようになっていることを特徴とする請求項3また
    は4の乗員保護装置。
  12. 【請求項12】 請求項4の乗員保護装置は、さらに、
    運転席用作動手段または助手席用作動手段の異常時に、
    正常な運転席用作動手段または助手席用作動手段にのみ
    点火電流が流れるように電流経路を変化させるバイパス
    手段を有していることを特徴とする乗員保護装置。
  13. 【請求項13】 運転席側および助手席側にそれぞれ複
    数備えられた防護具は、エアバッグおよびプリテンショ
    ナー付きシートベルトであることを特徴とする請求項3
    または4の乗員保護装置。
  14. 【請求項14】 上記運転席用作動手段および助手席用
    作動手段は、点火電源手段からの点火電流により点火し
    て各防護具を作動させる複数のスクイブを直列接続して
    有し、これらスクイブは、点火時間特性のバラツキが3
    0%以内に設定されていることを特徴とする請求項4の
    乗員保護装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015517703A (ja) * 2012-05-07 2015-06-22 ファイアアウェイ インク. 防火システム用の双対リリース回路(dualreleasecircuit)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015517703A (ja) * 2012-05-07 2015-06-22 ファイアアウェイ インク. 防火システム用の双対リリース回路(dualreleasecircuit)

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