JPH101019A - 乗員保護装置の強制起動装置 - Google Patents

乗員保護装置の強制起動装置

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JPH101019A
JPH101019A JP8177452A JP17745296A JPH101019A JP H101019 A JPH101019 A JP H101019A JP 8177452 A JP8177452 A JP 8177452A JP 17745296 A JP17745296 A JP 17745296A JP H101019 A JPH101019 A JP H101019A
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裕一 佐藤
Michihiko Sakugi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多数の乗員保護具を廃棄するに際して多大な
手間や時間をかけることなく各乗員保護具を強制的に起
動することができるようにする。 【解決手段】 外部電源100は電圧約12Vの直流電
源102を備えており、エアバッグを強制的に起動する
際には、プラス側が電圧入力コネクタ38に、マイナス
側がアースに接続する。ECU20内において、抵抗3
4とダイオード32a,32bは電圧入力コネクタ38
とスクイブ30a,30bとの間に、ダイオード33
a,32bと抵抗36はスクイブ30a,30bとアー
スとの間に、接続される。外部電源100が接続される
と、各ダイオードには順方向に電圧が加わるため、電圧
入力コネクタ38から抵抗34、ダイオード32a,3
2b、スクイブ30a,30b、ダイオード33a,3
3b、抵抗36を介してアースに電流が流れる。スクイ
ブ30a,30bはそれぞれガス発生剤に点火して各エ
アバッグを強制起動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両内の乗員を保
護するための複数の乗員保護具を備えた乗員保護装置に
係り、特に、それら乗員保護具を廃棄するに際して、そ
れら乗員保護具を強制的に起動するための強制起動装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、乗員保護装置は、車両衝突時
に、エアバッグなどの乗員保護具を起動して、この乗員
保護具によって車両内の乗員を車両内のハンドルやフロ
ントパネルなどの部品との衝突から保護する。
【0003】図7は従来の乗員保護装置の主要部の構成
を示す構成図である。この乗員保護装置では乗員保護具
として2つのエアバッグを使用している。図7に示すよ
うに、この乗員保護装置は、主として、各エアバッグ
(図示せず)を起動するためのスクイブ130a,13
0bと、エアバッグを起動するか否かを判定するための
電子制御装置(以下、ECUと略す)120と、を備え
ている。
【0004】このうち、スクイブ130a,130bは
それぞれインフレータ(図示せず)内にガス発生剤(図
示せず)と共に収納されている。各インフレータにはそ
れぞれエアバッグが一体的に取り付けられており、それ
らは車両内の座席周囲の所定の位置に配置される。
【0005】また、ECU120は、スクイブ130
a,130bに電圧を印加するための電源回路122
と、後述のCPU126などが誤動作してもエアバッグ
が起動しないようにするためのセーフィングセンサ12
4と、スクイブ130a,130bへの通電を制御する
点火トランジスタ128a,128bと、点火トランジ
スタ128a,128bのオン/オフを制御するための
中央処理装置(以下、CPUと略す)126と、を備え
ている。
【0006】車両衝突時に車両に過大な衝撃が加わる
と、ECU120内において、セーフィングセンサ12
4がオンすると共に、CPU126による制御によって
各点火トランジスタ128a,128bがそれぞれオン
する。これによって、電源回路122からの電圧が各イ
ンフレータ内のスクイブ130a,130bにそれぞれ
印加されて、スクイブ130a,130bに通電され
る。こうして、スクイブ130a,130bに通電され
ると、スクイブ130a,130bはインフレータ内の
ガス発生剤に点火して、インフレータよりガスを発生さ
せ、そのガスによってインフレータに取り付けられたエ
アバッグを展開して膨張させる。
【0007】ところで、このような乗員保護装置を搭載
した車両を廃車にする場合には、エアバッグはもはや不
要となるため、インフレータなどと共に廃棄する必要が
ある。このような場合に、エアバッグを強制的に起動さ
せ展開させてから、インフレータなど共に廃棄すること
が好ましい。
【0008】従来においては、エアバッグを廃棄する場
合、次のようにして、エアバッグを一つずつ強制的に起
動してから、廃棄していた。即ち、ECU120とスク
イブとをつなぐ電線中に設けられているコネクタ(図示
せず)に、外部からエアバッグの起動に必要な電圧を印
加してスクイブに通電して、エアバッグを強制的に起動
させていた。
【0009】なお、この種の従来技術として関連するも
のには、例えば、実開平2−97150号公報に記載さ
れたものがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】近年では、エアバッグ
も運転席用エアバッグだけでなく、助手席用エアバッグ
や後部座席用エアバッグ、さらには側突用エアバッグな
ども車両に搭載される場合がある。また、このようなエ
アバッグ以外にも、シートベルトプリテンショナーやイ
ンフレータブルカーテンなどの乗員保護具が車両に搭載
される場合もある。
【0011】このような多数の乗員保護具が搭載されて
いる車両を廃車する場合、上記したように、乗員保護具
毎にコネクタを探して電圧を印加して、乗員保護具を一
つずつ起動していたのでは、全ての乗員保護具を廃棄す
るのに多大な手間と時間がかかってしまう。
【0012】そこで、本発明の目的は、このような従来
技術の問題点を解決し、車両に搭載された多数の乗員保
護具を廃棄するに際して、多大な手間や時間をかけるこ
となく、各乗員保護具を強制的に起動することができる
乗員保護装置の強制起動装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明
は、車両内の乗員を保護するための複数の乗員保護具
と、各乗員保護具に各々対応すると共に、基準値以上の
電圧で通電された場合に、対応する前記乗員保護具を起
動する複数の起動手段と、車両電源からの電圧に基づい
て所定の電圧を生成する電源手段と、前記車両に加わる
衝撃の大きさが第1の所定値以上の場合に、前記電源手
段により生成された電圧を基にして、前記基準値以上の
電圧で前記複数の起動手段のうちの少なくとも一つの起
動手段に通電する起動制御手段と、を備える乗員保護装
置において、前記車両電源とは異なる電源から供給され
る電圧を入力するための電圧入力用端子と、該電圧入力
用端子より入力された電圧を基にして、前記基準値以上
の電圧で前記複数の起動手段にそれぞれ通電する通電手
段と、を備えることを要旨とする。
【0014】このように、本発明では、乗員保護具を廃
棄する際に、車両電源とは異なる電源から供給される電
圧を電圧入力用端子より入力し、通電手段によって、基
準値以上の電圧で複数の起動手段に通電する。これによ
って、各起動手段は対応する乗員保護具を強制的に起動
する。
【0015】従って、本発明によれば、乗員保護具毎に
コネクタを探して電圧を印加する必要もなく、複数の乗
員保護具を一括して起動させることができるので、作業
にかかる手間や時間を少なくすることができる。
【0016】本発明における乗員保護装置の強制起動装
置において、前記電圧入力用端子に入力する電圧を供給
する前記電源は、外部電源であることが好ましい。この
ようにすることによって、乗員保護具の強制起動を行な
えるのは、電圧入力用端子に外部電源が接続された場合
のみに限定することができる。
【0017】本発明における乗員保護装置の強制起動装
置において、前記起動手段に対する通電を制御する制御
信号を入力するための制御信号入力用端子をさらに備え
ると共に、前記通電手段は、前記制御信号入力用端子よ
り入力された制御信号に基づいて、前記複数の起動手段
のうちの所望の起動手段に通電する手段を備えることが
好ましい。
【0018】このように、制御信号に基づいて起動手段
に通電することによって、複数の乗員保護具のうち、所
望の乗員保護具を所望のタイミングで起動することが可
能となる。
【0019】本発明における乗員保護装置の強制起動装
置において、前記起動制御手段は、前記通電手段を兼ね
ることが好ましい。
【0020】このように、起動制御手段が、通電手段を
兼ねることによって、その分、部品点数が少なくて済
む。
【0021】本発明における乗員保護装置の強制起動装
置において、前記通電手段は、前記複数の起動手段に通
電するに当たり、各起動手段に所定の時間間隔で順次通
電する手段を備えることが好ましい。
【0022】このように、複数の起動手段に同時に通電
するのではなく、所定の時間間隔で順番に通電すること
によって、複数の乗員保護装置は一度に起動されずに間
欠的に起動されることになる。従って、一度に起動する
場合に比較して、起動時に発生する騒音が小さくて済
み、また、起動時に車両の他の部分を破損する可能性も
少なくなる。
【0023】本発明における乗員保護装置の強制起動装
置において、前記通電手段は、前記車両電源からの電圧
または前記電源手段からの電圧が、前記通電手段に入力
された場合に、入力された該電圧に起因して前記起動手
段に通電がなされるのを阻止する阻止手段を備えること
が好ましい。
【0024】このような阻止手段を備えることによっ
て、車両電源からの電圧または電源手段からの電圧が通
電手段に入力された場合でも、その電圧に起因して起動
手段が通電されるのを阻止されるので、乗員保護具が不
必要な時に起動される可能性は少なくなる。これによ
り、乗員保護装置の信頼性は向上する。尚、阻止手段と
しては、電流の流れる向きとして一方向のみを許容して
起動手段に通電がなされるのを阻止するダイオード、直
流成分をカットするコンデンサ、合成抵抗値を増加させ
るための抵抗等が含まれる。
【0025】本発明における乗員保護装置の強制起動装
置において、前記阻止手段は、入力された前記電圧に起
因して前記起動手段に電圧が加わる場合に、該起動手段
に加わる電圧の値を低下させる手段を備えることが好ま
しい。
【0026】このように、阻止手段が、起動手段に加わ
る電圧値を低下させる手段を備えることによって、起動
手段には、乗員保護具を起動するのに必要な電流の通電
が阻止されるので、乗員保護装置が不必要な時に起動さ
れる可能性が少なくなり、乗員保護装置の信頼性が向上
する。
【0027】本発明における乗員保護装置の強制起動装
置において、前記乗員保護装置は、前記電源手段と起動
手段との間に配置され、通常時は前記電源手段と起動手
段との間を電気的に開放し、前記車両に加わる衝撃の大
きさが前記第1の所定値より小さい第2の所定値以上の
場合に、前記電源手段と起動手段との間を電気的に短絡
するセーフィングセンサをさらに備え、前記通電手段
は、前記セーフィングセンサと起動手段との間に、前記
電圧入力用端子からの電圧に基づいた電圧を印加するた
めの電圧印加部を備えることが好ましい。
【0028】このように、乗員保護装置がセーフィング
センサを備える場合、そのセーフィングセンサは通常時
に開放状態となっている。しかし、セーフィングセンサ
が開放状態となっていても、セーフィングセンサと起動
手段との間に備えた電圧印加部に電圧を印加することに
よって、前記基準値以上の電圧で起動手段に容易に通電
することができるので、車両に衝撃が及ぼされない状態
でも乗員保護具を強制的に起動させることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する。図1は本発明の第1の実施例と
しての強制起動装置を備えた乗員保護装置の構成を示す
構成図である。
【0030】本実施例の強制起動装置について説明する
前に、この強制起動装置を備える乗員保護装置について
説明する。この乗員保護装置では乗員保護具として2つ
のエアバッグを使用している。
【0031】図1に示すように、この乗員保護装置は、
主として、各エアバッグ(図示せず)を起動するための
スクイブ30a,30bと、エアバッグを起動するか否
かを判定するためのECU20と、を備えている。
【0032】このうち、スクイブ30a,30bはそれ
ぞれ各インフレータ(図示せず)内にガス発生剤(図示
せず)と共に収納されている。各インフレータにはそれ
ぞれエアバッグが一体的に取り付けられており、それら
は車両内の座席周囲の所定の位置に配置される。
【0033】また、ECU20は、電源回路22と、セ
ーフィングセンサ24と、CPU26と、点火トランジ
スタ28a,28bと、を備えている。また、この他、
ECU20は、ダイオード32a,32b,33a,3
3bや抵抗34,36も備えているが、これらは後述す
るように本実施例の強制起動装置を構成する。
【0034】ECU20内の構成要素のうち、電源回路
22は、車両電源より得られた電源電圧から所定の電圧
をそれぞれ生成して、スクイブ30a,30bやCPU
26などに印加する。セーフィングセンサ24は、電源
回路22とスクイブ30a,30bとの間に配置され、
通常時はオフ状態にあって電源回路22とスクイブ30
a,30bとの間を電気的に開放しているが、車両に衝
撃が加わり、その衝撃の大きさが所定の或る値g1を超
えると、オン状態となって、電源回路22とスクイブ3
0a,30bとの間を電気的に短絡する。
【0035】CPU26は、車両に加わる衝撃の大きさ
を減速度として検出する減速度センサ(以下、Gセンサ
と略す;図示せず)より減速度検出信号(以下、G信号
と略す)を入力し、そのG信号に基づいて車両に加わる
衝撃の大きさが所定の或る値g2を超えたか否かを判定
して、その判定結果に基づいて点火トランジスタ28
a,28bのオン/オフを制御する。具体的には、衝撃
の大きさが値g2を超えない通常時においては、点火ト
ランジスタ28a,28bをそれぞれオフ状態となるよ
うに制御するが、衝撃の大きさが値g2を超えた時に
は、点火トランジスタ28a,28bをそれぞれオン状
態となるように制御する。また、点火トランジスタ28
a,28bは、オフ状態であれば、スクイブ30a,3
0bに通電しないが、オン状態になると(但し、セーフ
ィングセンサ24は既にオン状態になっているものとす
る)、電源回路22からセーフィングセンサ24、スク
イブ30a,30b、点火トランジスタ28a,28b
を介してアースに電流が流れて、スクイブ30a,30
bに通電する。
【0036】従って、車両衝突時において車両に過大な
衝撃が加わると、まず、衝撃の大きさがg1を超えた時
点で、セーフィングセンサ24がオン状態となり、続い
て、衝撃の大きさがg2を超えた時点で、CPU26に
よる制御によって各点火トランジスタ28a,28bが
それぞれオン状態となる。これによって、電源回路12
2からの電圧が各インフレータ内のスクイブ30a,3
0bにそれぞれ印加されて、その電圧でスクイブ30
a,30bに通電される。こうして、スクイブ30a,
30bに通電されると、スクイブ30a,30bは各イ
ンフレータ内のガス発生剤にそれぞれ点火して、各イン
フレータよりガスを発生させ、そのガスによって各イン
フレータに取り付けられた各エアバッグをそれぞれ展開
して膨張させる。これにより、車両衝突時に車両に加わ
った衝撃によって車両内で乗員が移動しても、膨張した
エアバッグがその乗員を受けとめるため、乗員をハンド
ルやフロントパネルなどへの衝突から保護することがで
きる。
【0037】以上が図1に示した乗員保護装置の構成及
び動作についての説明である。次に、本実施例の強制起
動装置について説明する。前述したように、乗員保護装
置を搭載した車両を廃車にする場合、乗員保護具である
エアバッグはもはや不要となるため、インフレータなど
と共に廃棄する必要がある。この時、廃棄するに際して
は、エアバッグを強制的に起動させ展開させてから、イ
ンフレータなど共に廃棄することが好ましい。そこで、
本実施例では、エアバッグを強制的に起動させるため
に、次のような強制起動装置を構成している。
【0038】図1に示すように、本実施例の強制起動装
置は、電圧入力コネクタ38と、抵抗34,36と、ダ
イオード32a,32b,33a,33bを備えてい
る。このうち、電圧入力コネクタ38は、車両内におい
て、エアバッグの強制起動を行なう作業員が作業しやす
い場所(例えば、グローボックス内部など)に配備され
る。このような場所に配備された電圧入力コネクタ38
は、ワイヤハーネスなどを介してECU20に接続され
る。なお、電圧入力コネクタ38としては、汎用性を持
たせるために、車両業界において統一されたコネクタを
用いることが好ましい。なお、この点に関しては後述す
る電圧入力コネクタ46についても同様である。
【0039】また、抵抗34,36及びダイオード32
a,32b,33a,33bは、それぞれ、ECU20
内に配置されており、抵抗34とダイオード32a,3
2bは電圧入力コネクタ38とスクイブ30a,30b
との間に、ダイオード33a,32bと抵抗36はスク
イブ30a,30bとアースとの間に、それぞれ接続さ
れている。この時、ダイオード32a,33aはスクイ
ブ30aのみに接続され、ダイオード32b,33bは
スクイブ30bのみに接続される。このように、スクイ
ブ30a,30bについて各々個別的にダイオードを設
けているのは、スクイブ30a,30bについて正常・
異常診断(ダイアグノーシス)を行ない、それによって
異常を発見した際に、その異常部位がスクイブ30aに
あるのか、スクイブ30bにあるのかを容易に見極め得
るようにするためである。
【0040】このような構成の強制起動装置において、
エアバッグを強制的に起動する際には、まず、外部電源
100を用意し、図1に示すように、その外部電源10
0の一方の出力端子を電圧入力コネクタ38に接続し、
他方の出力端子を車両のボディアースに接続する。外部
電源100は、電圧約12Vの直流電源102を備えて
おり、プラス側が電圧入力コネクタ38に、マイナス側
がボディアースにそれぞれ接続されるように配置されて
いる。
【0041】このように、強制起動装置に外部電源10
0が接続されると、電圧入力コネクタ38とアースとの
間には、電圧入力コネクタ側をプラス、アース側をマイ
ナスとして約12Vの電圧が印加される。この時、ダイ
オード32a,32b,33a,33bには順方向に電
圧が加わるため、電圧入力コネクタ38から抵抗34、
ダイオード32a,32b、スクイブ30a,30b、
ダイオード33a,33b、抵抗36を介してアースに
電流が流れて、スクイブ30a,30bに通電する。こ
れによって、スクイブ30a,30bはそれぞれ各イン
フレータ内のガス発生剤に点火して各エアバッグを起動
する。
【0042】従って、本実施例によれば、外部電圧を入
力するための電圧入力コネクタ38は1箇所であるた
め、エアバッグ毎にコネクタを探し出す必要も無く、ま
た、その電圧入力コネクタ38に外部より所望の電圧を
印加するだけで、複数のエアバッグを一括して起動させ
ることができるので、作業にかかる手間や時間が少なく
て済む。
【0043】また、スクイブ30a,30bと抵抗34
との間には図1に示すような極性で配置されたダイオー
ド32a,32bがあるため、仮に、電圧入力コネクタ
38からECU20に至る電気経路の一部とボディアー
スとの間に短絡が生じていたとしても、車両衝突による
エアバッグ起動時には、電源回路22からセーフィング
センサ24を介してスクイブ30a,30bに流れる電
流が、電圧入力コネクタ38側へ回り込んでアースに流
れる心配が無いため、車両衝突時における乗員保護装置
の信頼性が向上する。
【0044】図2は本発明の第2の実施例としての強制
起動装置を備えた乗員保護装置の構成を示す構成図であ
る。本実施例の強制起動装置では、図1に示した強制起
動装置と異なり、図2に示すように、ECU40内にお
いて、ダイオード32a,32bのアノード端子とアー
スとの間に抵抗42が接続され、ダイオード33a,3
3bのカソード端子と電源との間に抵抗44が接続され
ている。そして、さらに、電圧入力コネクタ46は1端
子ではなく、A,Bの2端子となっており、それらは2
本のワイヤハーネスによってECU40に接続されてい
る。
【0045】なお、図2に示す乗員保護装置は、図1に
示した乗員保護装置と構成及び動作が同じであるので、
乗員保護装置についての説明は省略する。この点に関し
ては、後述する各実施例においても同様である。
【0046】では、本実施例の強制起動装置の動作につ
いて説明する。エアバッグを強制的に起動する際には、
まず、図1に示したのと同様な外部電源100を用意
し、その外部電源100の両方の出力端子を電圧入力コ
ネクタ46に接続する。この時、外部電源100内の直
流電源102のプラス側が電圧入力コネクタ46のA端
子側に、マイナス側がB端子側に、それぞれ接続される
ようにする。
【0047】このように、強制起動装置に外部電源10
0が接続されると、電圧入力コネクタ46のA端子とB
端子の間には、A端子側をプラス、B端子側をマイナス
として約12Vの電圧が印加される。この時、ダイオー
ド32a,32b,33a,33bには順方向に電圧が
加わるため、電圧入力コネクタ46のA端子から抵抗3
4、ダイオード32a,32b、スクイブ30a,30
b、ダイオード33a,33b、抵抗36を介して電圧
入力コネクタ46のB端子に電流が流れて、スクイブ3
0a,30bに通電する。これによって、スクイブ30
a,30bはそれぞれ各インフレータ内のガス発生剤に
点火して各エアバッグを起動する。
【0048】従って、本実施例においても、外部電圧を
入力するための電圧入力コネクタ46は1箇所であるた
め、エアバッグ毎にコネクタを探し出す必要も無く、ま
た、その電圧入力コネクタ46に外部より所望の電圧を
印加するだけで、複数のエアバッグを一括して起動させ
ることができるので、作業にかかる手間や時間が少なく
て済む。
【0049】また、本実施例においては、抵抗42,4
4を備えたことによって、次のような効果も奏する。例
えば、通常時において、電圧入力コネクタ46のA端子
からECU20に至る電気経路(即ち、スクイブ30
a,30bの上流側)の一部と車両電源との間に短絡が
生じた場合、短絡と言っても通常は完全に導線同士が接
触する訳でなく、或る程度の抵抗をもって接続された状
態となる。そこで、上記した上流側電気経路と車両電源
との間の短絡が図2に示すように抵抗値R0の抵抗で表
されるとすると、抵抗42の抵抗値をR2、車両電源の
電圧を12Vとした場合には、スクイブの上流接点Cの
電位V1は式(1)に示すように表される。
【0050】 V1={R2/(R2+R0)}×12 ………(1) ここで、抵抗42の抵抗値R2の値を、抵抗値R0と同
等程度の値(例えば、10Ω)に設定すると、スクイブ
の上流接点Cの電位V1はほぼ6Vとなる。これに対
し、抵抗42を設けない場合には、スクイブの上流接点
Cの電位V1は車両電源の電圧と同じ12Vになる。従
って、抵抗42を備えることよって、スクイブの上流接
点Cの電位V1を下げることができる。
【0051】また、電圧入力コネクタ46のB端子から
ECU20に至る電気経路(即ち、スクイブ30a,3
0bの下流側)の一部とアースとの間に短絡が生じた場
合も、同様に、その下流側電気経路とアースとの間の短
絡が図2に示すように抵抗値R1の抵抗で表されるとす
ると、抵抗44の抵抗値をR3、車両電源の電圧を12
Vとした場合には、スクイブの下流接点Dの電位V2は
式(2)に示すように表される。
【0052】 V2={R3/(R3+R1)}×12 ………(2) 従って、抵抗44の抵抗値R3の値を、抵抗値R1と同
等程度の値(例えば、10Ω)に設定すると、スクイブ
の下流接点Dの電位V2もほぼ6Vとなる。これに対
し、抵抗44を設けない場合には、スクイブの下流接点
Dの電位V2はアースの電位と同じ0Vになる。従っ
て、抵抗44を備えることよって、スクイブの下流接点
Dの電位V2を上げることができる。
【0053】よって、上記した上流側電気経路と車両電
源との間の短絡及び下流側電気経路とアースとの間の短
絡によって、例え、スクイブに通電しても、スクイブの
上流接点Cの電位V1は下がり、下流接点Dの電位V2
は上がることによって、スクイブに加わる電圧は低いた
め、エアバッグを起動させるには至らない。
【0054】このように、本実施例によれば、上流側電
気経路と車両電源との間、下流側電気経路とアースとの
間が短絡しても、エアバッグが不要な時に起動される可
能性が少なくなるため、乗員保護装置の信頼性が向上す
る。
【0055】図3は本発明の第3の実施例としての強制
起動装置を備えた乗員保護装置の構成を示す構成図であ
る。本実施例の強制起動装置では、図3に示すように、
ECU40内におけるダイオード52a,52b,53
a,53bの極性が、図1に示したダイオード32a,
32b,33a,33bの場合と逆向きになっている。
即ち、ダイオード52a,52bは、アノード側がスク
イブ30a,30bに、カソード側が抵抗34を介して
電圧入力コネクタ38に、それぞれ接続されており、ダ
イオード53a,53bは、カソード側がスクイブ30
a,30bに、アノード側が抵抗36を介してアース
に、それぞれ接続されている。
【0056】では、本実施例の強制起動装置の動作につ
いて説明する。エアバッグを強制的に起動する際には、
まず、図3に示すように、その外部電源104の一方の
出力端子を電圧入力コネクタ38に接続し、他方の出力
端子を車両のボディアースに接続する。本実施例で用い
る外部電源104は、電圧約12Vの直流電源106を
備えているが、図1の実施例で用いた外部電源100と
は逆で、プラス側がボディアースに、マイナス側が電圧
入力コネクタ38にそれぞれ接続されるように配置され
ている。
【0057】このように、強制起動装置に外部電源10
4が接続されると、電圧入力コネクタ38とアースとの
間には、図1の実施例の場合とは逆に、電圧入力コネク
タ側をマイナス、アース側をプラスとして約12Vの電
圧が印加される。この時、ダイオード52a,52b,
53a,53bの極性も逆向きとなっているため、各ダ
イオード52a,52b,53a,53bには順方向に
電圧が加わる。従って、アースから抵抗36、ダイオー
ド53a,53b、スクイブ30a,30b、ダイオー
ド52a,52b、抵抗34を介して電圧入力コネクタ
38に電流が流れて、スクイブ30a,30bに通電す
る。これによって、スクイブ30a,30bはそれぞれ
各インフレータ内のガス発生剤に点火して各エアバッグ
を起動する。
【0058】従って、本実施例においても、外部電圧を
入力するための電圧入力コネクタ38は1箇所であるた
め、エアバッグ毎にコネクタを探し出す必要も無く、ま
た、その電圧入力コネクタ38に外部より所望の電圧を
印加するだけで、複数のエアバッグを一括して起動させ
ることができるので、作業にかかる手間や時間が少なく
て済む。
【0059】また、本実施例では、前述したように、ダ
イオード52a,52bは、アノード側がスクイブ30
a,30bに、カソード側が抵抗34にそれぞれ接続さ
れており、ダイオード53a,53bは、カソード側が
スクイブ30a,30bに、アノード側が抵抗36にそ
れぞれ接続されている。このため、仮に、ECU50内
において、電源回路22の出力端子Eと、抵抗34・ダ
イオード52a,52b間の接点Fと、の間で短絡が生
じ、さらに、ダイオード53a,53b・抵抗36間の
接点Gと、点火トランジスタのエミッタ端子(アース端
子)と、の間で短絡が生じたとしても、各ダイオード5
2a,52b,53a,53bには電源回路22からの
電圧が逆方向に加わることになるため、電源回路22か
ら短絡箇所(E・F)を介してスクイブ30a,30b
には、また、スクイブ30a,30bから短絡箇所(G
・H)を介してアースには、それぞれ電流が流れない。
【0060】従って、本実施例によれば、通常時におい
て、上記のような短絡が生じたとしても、スクイブ30
a,30bに通電されないため、エアバッグが不要な時
に起動される可能性が少なく、乗員保護装置の信頼性が
向上する。
【0061】図4は本発明の第4の実施例としての強制
起動装置を備えた乗員保護装置の構成を示す構成図であ
る。本実施例の強制起動装置では、図2に示した強制起
動装置と異なり、エアバッグを強制的に起動する際に
は、図4に示すように、電圧入力コネクタ46に、電圧
約12Vの直流電源102を備える外部電源100では
無く、高電圧(約50V)を発生する直流電源110を
備えた特別な外部電源108が接続される。このため、
スクイブ30a,30bに、エアバッグに起動させるの
に適当な電圧が印加されるように、ECU60内におい
て、電圧入力コネクタ46のA端子とスクイブ30a,
30bとの間に抵抗62a,62bを、電圧入力コネク
タ46のB端子とスクイブ30a,30bとの間に抵抗
64a,64bを、それぞれ接続するようにしている。
【0062】では、本実施例の強制起動装置の動作につ
いて説明する。エアバッグを強制的に起動する際には、
前述したような外部電源108を用意し、直流電源11
0のプラス側を電圧入力コネクタ46のA端子側に、マ
イナス側をB端子側に、それぞれ接続する。
【0063】このように、強制起動装置に外部電源10
8が接続されると、電圧入力コネクタ46のA端子とB
端子の間には、A端子側をプラス、B端子側をマイナス
として約50Vの高電圧が印加される。印加された高電
圧は抵抗62a,62b,64a,64bによって分圧
され、スクイブ30a,30bに、エアバッグの起動に
適した適当な電圧として印加される。こうして、印加さ
れた電圧でスクイブ30a,30bにすることによっ
て、スクイブ30a,30bはそれぞれ各インフレータ
内のガス発生剤に点火して各エアバッグを起動する。
【0064】従って、本実施例においても、外部電圧を
入力するための電圧入力コネクタ46は1箇所であるた
め、エアバッグ毎にコネクタを探し出す必要も無く、ま
た、その電圧入力コネクタ46に外部より所望の電圧を
印加するだけで、複数のエアバッグを一括して起動させ
ることができるので、作業にかかる手間や時間が少なく
て済む。
【0065】また、本実施例においては、電圧入力コネ
クタ46のA端子から抵抗62a,62bに至る電気経
路の一部と、車両電源または電源回路22の出力端子と
の間で短絡が生じ、さらに、電圧入力コネクタ46のB
端子から抵抗64a,64bに至る電気経路の一部と、
アースとの間で短絡が生じたとしても、車両電源の電圧
は外部電源108内の直流電源110の電圧に比べては
るかに低いため、抵抗62a,62b,64a,64b
による分圧によって、スクイブ30a,30bには、エ
アバッグを強制起動させるに足りる電圧は印加されな
い。
【0066】従って、本実施例においても、通常時にお
いて、上記のような短絡が生じたとしても、エアバッグ
が不要な時に起動される可能性は少なくなるため、乗員
保護装置の信頼性が向上する。
【0067】図5は本発明の第5の実施例としての強制
起動装置を備えた乗員保護装置の構成を示す構成図であ
る。本実施例の強制起動装置では、図2に示した強制起
動装置と異なり、エアバッグを強制的に起動する際に
は、図5に示すように、電圧入力コネクタ46に、直流
電源102を備える外部電源100では無く、交流電源
114を備えた特別な外部電源112が接続される。こ
のため、スクイブ30a,30bに、エアバッグに起動
させるのに適当な電圧が印加されるように、ECU70
において、電圧入力コネクタ46のA端子とスクイブ3
0a,30bとの間にコンデンサ72a,72bを、電
圧入力コネクタ46のB端子とスクイブ30a,30b
との間にコンデンサ74a,74bを、それぞれ接続す
るようにしている。
【0068】では、本実施例の強制起動装置の動作につ
いて説明する。エアバッグを強制的に起動する際には、
前述したような外部電源112を用意し、交流電源11
4の両方の出力端子を電圧入力コネクタ46に接続す
る。
【0069】このように、強制起動装置に交流電源11
4を備えた外部電源112が接続されると、電圧入力コ
ネクタ46のA端子とB端子の間に交流電圧が印加され
る。こうして、交流電圧が印加されると、電圧入力コネ
クタ46のA端子からコンデンサ72a,72b、スク
イブ30a,30b、コンデンサ74a,74bを介し
て電圧入力コネクタ46のB端子に至る経路中を交流電
流が流れて、スクイブ30a,30bに通電する。これ
によって、スクイブ30a,30bはそれぞれ各インフ
レータ内のガス発生剤に点火して各エアバッグを起動す
る。
【0070】従って、本実施例においても、外部電圧を
入力するための電圧入力コネクタ46は1箇所であるた
め、エアバッグ毎にコネクタを探し出す必要も無く、ま
た、その電圧入力コネクタ46に外部より所望の電圧を
印加するだけで、複数のエアバッグを一括して起動させ
ることができるので、作業にかかる手間や時間が少なく
て済む。
【0071】また、本実施例においては、電圧入力コネ
クタ46のA端子からコンデンサ72a,72bに至る
電気経路の一部と、車両電源または電源回路22の出力
端子との間で短絡が生じ、さらに、電圧入力コネクタ4
6のB端子からコンデンサ74a,74bに至る電気経
路の一部と、アースとの間で短絡が生じたとしても、車
両電源または電源回路22から供給される電圧は交流で
は無く直流であるため、その電圧は全てコンデンサ72
a,72b,74a,74bに印加される。よって、ス
クイブ30a,30bには電圧が印加されないため、通
電しない。
【0072】従って、本実施例においても、通常時にお
いて、上記のような短絡が生じたとしても、エアバッグ
が不要な時に起動される可能性は少なくなるため、乗員
保護装置の信頼性が向上する。
【0073】図6は本発明の第6の実施例としての強制
起動装置を備えた乗員保護装置の構成を示す構成図であ
る。本実施例の強制起動装置では、図1に示した強制起
動装置と異なり、図6に示すように、ECU80内にお
いて、電圧入力コネクタ46のA端子とスクイブ30
a,30bとの間にダイオード82と廃棄用トランジス
タ88が接続されており、ダイオード82のカソード端
子と電源回路22との間にダイオード84が接続されて
いる。また、電圧入力コネクタ46のB端子とCPU2
6との間は接続線にて接続されており、CPU26と廃
棄用トランジスタ88のベースとの間も接続線にて接続
されている。
【0074】では、本実施例の強制起動装置の動作につ
いて説明する。エアバッグを強制的に起動する際には、
まず、図6に示すような直流電源102と制御信号発生
回路118を備える外部電源116を用意し、電圧入力
コネクタ46に接続する。この時、直流電源102のプ
ラス側は電圧入力コネクタ46のA端子に、マイナス側
はボディアースにそれぞれ接続する。そして、制御信号
発生回路118の出力端子は電圧入力コネクタ46のB
端子に接続する。
【0075】このように、強制起動装置に外部電源11
6が接続されると、電圧入力コネクタ46のA端子とア
ースとの間には、電圧入力コネクタ側をプラス、アース
側をマイナスとして約12Vの電圧が印加される。これ
によって、直流電源102からダイオード82,84を
介して電源回路22に電圧が印加され、電源回路22は
CPU26に所望の電圧を供給する。バッテリなどから
成る車両電源は、車両を廃棄する際には、一般に充電残
容量も少なくて、発生する電源電圧も低いため、電源回
路22はCPU26を動作させるのに十分な電圧を生成
することができない可能性がある。そのため、本実施例
では、車両廃棄時においてエアバッグを強制起動させる
際には、外部電源116の直流電源102から電源回路
22に電圧を印加して、電源回路22において、CPU
26を動作させるのに十分な電圧を生成して、CPU2
6に供給するようにしている。
【0076】また、直流電源102からダイオード82
を介した電圧は、廃棄用トランジスタ88にも印加され
る。廃棄用トランジスタ88のオン/オフはCPU26
によって制御され、通常時はオフ状態となっている。
【0077】なお、本実施例において、廃棄用トランジ
スタ88に印加する電圧を、電源回路22からではな
く、直流電源102から得ているのは、例えば、通常時
において、仮にCPU26が誤動作して、廃棄用トラン
ジスタ88及び点火トランジスタ28aまたは28bを
オン状態にした場合でも、外部電源116が電圧入力コ
ネクタ46に接続されていない限りは、廃棄用トランジ
スタ88、スクイブ30aまたは30b、点火トランジ
スタ28aまたは28bを通って電流が流れることがな
いため、エアバッグが不要な時に起動される可能性は少
なくなり、乗員保護装置の信頼性が向上する。
【0078】さて、外部電源116を電圧入力コネクタ
46に接続した状態において、外部電源116内の制御
信号発生回路118がパルス信号から成る制御信号を発
生すると、その制御信号は電圧入力コネクタ46のB端
子を介してCPU26に入力される。CPU26は、制
御信号が入力されると、廃棄用トランジスタ88をオン
状態になるように制御する共に、その制御信号に基づい
て、複数の点火トランジスタ28a,28bのうち、制
御信号によって指示された点火トランジスタをオン状態
になるように制御する。例えば、入力された制御信号が
点火トランジスタ28aを指示するものであるとする
と、CPU26による制御によって、廃棄用トランジス
タ88及び点火トランジスタ28aがオン状態となるた
め、電圧入力コネクタ46のA端子からダイオード8
2、廃棄用トランジスタ88、スクイブ30a、点火ト
ランジスタ28aを介してアースに電流が流れて、スク
イブ30aのみに通電する。これによって、スクイブ3
0aはインフレータ内のガス発生剤に点火して、スクイ
ブ30aに対応したエアバッグを起動する。
【0079】次に、制御信号発生回路118が再度、制
御信号を発生し、その制御信号が点火トランジスタ28
bを指示するものであるとすると、CPU26による制
御によって、今度は廃棄用トランジスタ88及び点火ト
ランジスタ28bがオン状態となるため、電圧入力コネ
クタ46のA端子からダイオード82、廃棄用トランジ
スタ88、スクイブ30b、点火トランジスタ28bを
介してアースに電流が流れて、今度はスクイブ30bに
通電する。これによって、スクイブ30bはインフレー
タ内のガス発生剤に点火して、そのスクイブ30bに対
応したエアバッグを起動する。
【0080】こうして、制御信号発生回路118は、例
えば、約100ms間隔で制御信号を発生し、発生する
毎に、強制起動を行なうべきエアバッグの指示を、例え
ば、運転席用エアバッグ、助手席エアバッグ、サイドエ
アバッグと言うように順番に変えることによって、CP
U26はその指示に従って、複数のエアバッグを約10
0ms間隔で順番に強制起動させることができる。
【0081】なお、このように制御信号が強制起動すべ
きエアバッグを指示しなくても、例えば、CPU26自
体が、制御信号が入力されたら、運転席用エアバッグ、
助手席エアバッグ、サイドエアバッグの順序で所定の時
間間隔で強制起動するように予め設定されていれば、同
様のことが実現できる。また、本実施例においては、車
両に搭載されている全ての乗員保護具を起動する必要は
必ずしも無く、所望の乗員保護具を起動するようにして
も良い。
【0082】また、本実施例では、廃棄用トランジスタ
88をECU80の内部に設けていたが、この廃棄用ト
ランジスタ88を外部電源116の内部に設けるように
しても良い。
【0083】以上のように、本実施例においては、外部
電圧を入力するための電圧入力コネクタ46は1箇所で
あるため、エアバッグ毎にコネクタを探し出す必要も無
く、また、その電圧入力コネクタ46に外部より所望の
電圧を印加すると共に、制御信号を入力するだけで、複
数のエアバッグを所望の時間間隔をあけて順番に起動さ
せることができるので、作業にかかる手間や時間が少な
くて済む。また、複数のエアバッグを一度に起動せず間
欠的に起動しているので、一度に起動する場合に比較し
て、起動時に発生する騒音が小さくて済み、また、起動
時に車両の他の部分を破損する可能性も少なくなる。
【0084】また、エアバッグの個数が増やしたり、他
の乗員保護具を設けたりした場合、前述した実施例で
は、それに伴ってダイオードや抵抗やコンデンサなどの
個数も増やす必要があるが、本実施例では、乗員保護具
の強制起動に用いる部品点数は、乗員保護装置の個数に
関わり無く同じであるため、汎用性が高い。
【0085】なお、本発明は上記した実施例や実施形態
に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の態様にて実施することが可能である。
【0086】上記した各実施例においては、強制起動装
置を全てECU内に設けていたが、本発明は、これに限
定されるものではなく、ECUの外部に専用のケースを
設けて、その中に強制起動装置を収納するようにしても
良い。
【0087】上記した各実施例では、乗員保護具として
エアバッグを用いる場合を例として説明したが、エアバ
ッグ以外にも、シートベルトプリテンショナーやインフ
レータブルカーテンなどを用いるようにしても良い。
【0088】上記した各実施例では、エアバッグを2個
用いる場合について説明したが、本発明は、乗員保護具
を2個に限るものではなく、2個以上であって適用は可
能である。
【0089】上記した各実施例では、電圧入力コネクタ
38,46は、ECU40,50,60,70,80外
部の所望の場所に配備されていたが、ECU40,5
0,60,70,80に直接設けるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例としての強制起動装置を
備えた乗員保護装置の構成を示す構成図である。
【図2】本発明の第2の実施例としての強制起動装置を
備えた乗員保護装置の構成を示す構成図である。
【図3】本発明の第3の実施例としての強制起動装置を
備えた乗員保護装置の構成を示す構成図である。
【図4】本発明の第4の実施例としての強制起動装置を
備えた乗員保護装置の構成を示す構成図である。
【図5】本発明の第5の実施例としての強制起動装置を
備えた乗員保護装置の構成を示す構成図である。
【図6】本発明の第6の実施例としての強制起動装置を
備えた乗員保護装置の構成を示す構成図である。
【図7】従来の乗員保護装置の主要部の構成を示す構成
図である。
【符号の説明】
20…ECU 22…電源回路 24…セーフィングセンサ 26…CPU 28a,28b…点火トランジスタ 30a,30b…スクイブ 32a,32b,33a,33b…ダイオード 34,36…抵抗 38…電圧入力コネクタ 40…ECU 42,44…抵抗 46…電圧入力コネクタ 50…ECU 52a,52b,53a,53b…ダイオード 60…ECU 62a,62b,64a,64b…抵抗 70…ECU 72a,72b,74a,74b…コンデンサ 80…ECU 82,84,86…ダイオード 88…廃棄用トランジスタ 100…外部電源 102…直流電源 104…外部電源 106…直流電源 108…外部電源 110…直流電源 112…外部電源 114…交流電源 116…外部電源 118…制御信号発生回路 120…ECU 122…電源回路 124…セーフィングセンサ 126…CPU 128a,128b…点火トランジスタ 130a,130b…スクイブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柵木 充彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 木下 健一 神戸市兵庫区御所通1丁目2番28号 富士 通テン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両内の乗員を保護するための複数の乗
    員保護具と、各乗員保護具に各々対応すると共に、基準
    値以上の電圧で通電された場合に、対応する前記乗員保
    護具を起動する複数の起動手段と、車両電源からの電圧
    に基づいて所定の電圧を生成する電源手段と、前記車両
    に加わる衝撃の大きさが第1の所定値以上の場合に、前
    記電源手段により生成された電圧を基にして、前記基準
    値以上の電圧で前記複数の起動手段のうちの少なくとも
    一つの起動手段に通電する起動制御手段と、を備える乗
    員保護装置において、 前記車両電源とは異なる電源から供給される電圧を入力
    するための電圧入力用端子と、 該電圧入力用端子より入力された電圧を基にして、前記
    基準値以上の電圧で前記複数の起動手段にそれぞれ通電
    する通電手段と、 を備える乗員保護装置の強制起動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の乗員保護装置の強制起
    動装置において、 前記電圧入力用端子に入力する電圧を供給する前記電源
    は、外部電源であることを特徴する乗員保護装置の強制
    起動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の乗員保護装置
    の強制起動装置において、 前記起動手段に対する通電を制御する制御信号を入力す
    るための制御信号入力用端子をさらに備えると共に、 前記通電手段は、前記制御信号入力用端子より入力され
    た制御信号に基づいて、前記複数の起動手段のうちの所
    望の起動手段に通電する手段を備える乗員保護装置の強
    制起動装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の乗員保護装置の強制起
    動装置において、 前記起動制御手段は、前記通電手段を兼ねることを特徴
    とする乗員保護装置の強制起動装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のうちの任意の一つに
    記載の乗員保護装置の強制起動装置において、 前記通電手段は、前記複数の起動手段に通電するに当た
    り、各起動手段に所定時間間隔で順次通電する手段を備
    える乗員保護装置の強制起動装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のうちの任意の一つに
    記載の乗員保護装置の強制起動装置において、 前記通電手段は、前記車両電源からの電圧または前記電
    源手段からの電圧が、前記通電手段に入力された場合
    に、入力された該電圧に起因して前記起動手段に通電が
    なされるのを阻止する阻止手段を備える乗員保護装置の
    強制起動装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の乗員保護装置の強制起
    動装置において、 前記阻止手段は、入力された前記電圧に起因して前記起
    動手段に電圧が加わる場合に、該起動手段に加わる電圧
    の値を低下させる手段を備える乗員保護装置の強制起動
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のうちの任意の一つに
    記載の乗員保護装置の強制起動装置において、 前記乗員保護装置は、前記電源手段と起動手段との間に
    配置され、通常時は前記電源手段と起動手段との間を電
    気的に開放し、前記車両に加わる衝撃の大きさが前記第
    1の所定値より小さい第2の所定値以上の場合に、前記
    電源手段と起動手段との間を電気的に短絡するセーフィ
    ングセンサをさらに備え、 前記通電手段は、前記セーフィングセンサと起動手段と
    の間に、前記電圧入力用端子からの電圧に基づいた電圧
    を印加するための電圧印加部を備える乗員保護装置の強
    制起動装置。
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JPH11301395A (ja) * 1998-04-24 1999-11-02 Keihin Corp エアバッグの廃棄装置
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