JPH07188607A - ポリオレフイン用樹脂組成物 - Google Patents
ポリオレフイン用樹脂組成物Info
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- JPH07188607A JPH07188607A JP35281793A JP35281793A JPH07188607A JP H07188607 A JPH07188607 A JP H07188607A JP 35281793 A JP35281793 A JP 35281793A JP 35281793 A JP35281793 A JP 35281793A JP H07188607 A JPH07188607 A JP H07188607A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 ポリオレフイン成型物又はフイルムに対する
接着性に優れ、かつ輸送又は輸出等の際に安全でコスト
的、衛生的又は環境的に有利な固形状ビ−ズのポリオレ
フイン用樹脂組成物を提供する。 【構成】 塩素化ポリオレフイン(塩素化度10〜50
重量%)(I) 1〜80重量部、ポリオレフインと重合可
能な(メタ)アクリル系モノマ−類(II)99〜20重量
部及び分子量200 〜10.000の範囲の(メタ)アクリル系
オリゴマ−(III)の0.1 〜50重量部を混合溶解した溶
液が重合開始剤及び連鎖移動調節剤の存在下水中で懸濁
重合して得られた固形状(メタ)アクレル変性塩素化ポ
リオレフイン樹脂組成物。トルエン、キシレン等の炭化
水素系有機溶剤に溶解して使用に供する。 【効果】 本発明品を使用したポリオレフイン樹脂成型
物やフイルムは優れた密着性、耐溶剤性及び耐候性など
の物性を示した。
接着性に優れ、かつ輸送又は輸出等の際に安全でコスト
的、衛生的又は環境的に有利な固形状ビ−ズのポリオレ
フイン用樹脂組成物を提供する。 【構成】 塩素化ポリオレフイン(塩素化度10〜50
重量%)(I) 1〜80重量部、ポリオレフインと重合可
能な(メタ)アクリル系モノマ−類(II)99〜20重量
部及び分子量200 〜10.000の範囲の(メタ)アクリル系
オリゴマ−(III)の0.1 〜50重量部を混合溶解した溶
液が重合開始剤及び連鎖移動調節剤の存在下水中で懸濁
重合して得られた固形状(メタ)アクレル変性塩素化ポ
リオレフイン樹脂組成物。トルエン、キシレン等の炭化
水素系有機溶剤に溶解して使用に供する。 【効果】 本発明品を使用したポリオレフイン樹脂成型
物やフイルムは優れた密着性、耐溶剤性及び耐候性など
の物性を示した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトルエン等の炭化水素系
有機溶剤に溶解して、ポリオレフイン系樹脂成型物又は
フイルムに対してプライマ−として又はワンコ−ト仕上
げで塗布して、塗料、接着用又はインキ用としてポリプ
ロピレン樹脂成型物やフイルム等の被塗布素材の表面を
トリクロルエタン等の溶剤で、蒸気洗浄又は脱脂するこ
となく直接ポリプロピレン樹脂成型物又はフイルム等に
塗布して充分な密着性、耐候性、塗膜外観及び耐溶剤性
等に優れた塗膜を与える固形ビ−ズ状の(メタ)アクリ
ル変性塩素化ポリオレフイン樹脂組成物のポリオレフイ
ン用樹脂組成物に関するものである。
有機溶剤に溶解して、ポリオレフイン系樹脂成型物又は
フイルムに対してプライマ−として又はワンコ−ト仕上
げで塗布して、塗料、接着用又はインキ用としてポリプ
ロピレン樹脂成型物やフイルム等の被塗布素材の表面を
トリクロルエタン等の溶剤で、蒸気洗浄又は脱脂するこ
となく直接ポリプロピレン樹脂成型物又はフイルム等に
塗布して充分な密着性、耐候性、塗膜外観及び耐溶剤性
等に優れた塗膜を与える固形ビ−ズ状の(メタ)アクリ
ル変性塩素化ポリオレフイン樹脂組成物のポリオレフイ
ン用樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、主として55〜75重量%の高塩
素化度を有する塩素化ポリオレフインをアクリル系又は
メタクリル系モノマ−〔(メタ)アクリル系モノマ−と
略称する〕に溶解して、重合開始剤及び連鎖移動剤を使
用し、分散安定剤の存在下又は不存在下で、懸濁重合反
応せしめて得られた固くて脆い塩素化ポリオレフインを
内部可塑化して鋼板用ワンコ−ト仕上げの塗料として使
用されるアクリル変性塩素化ポリオレフイン系塗料組成
物に関する発明(特開昭58−5371号)がある。
素化度を有する塩素化ポリオレフインをアクリル系又は
メタクリル系モノマ−〔(メタ)アクリル系モノマ−と
略称する〕に溶解して、重合開始剤及び連鎖移動剤を使
用し、分散安定剤の存在下又は不存在下で、懸濁重合反
応せしめて得られた固くて脆い塩素化ポリオレフインを
内部可塑化して鋼板用ワンコ−ト仕上げの塗料として使
用されるアクリル変性塩素化ポリオレフイン系塗料組成
物に関する発明(特開昭58−5371号)がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭58−53
71号発明においては使用する塩素化ポリオレフインと
して55〜75重量%の範囲で塩素化された塩素化ポリ
エチレン又は塩素化ポリプロピレン(塩素化PPと略称
する)を使用しているため塩素化PPの場合、1分子中
に1繰り返し単位当り約2個以上の塩素原子を有する。
そのためポリマ−の極性が大で、ポリプロピレン成型物
等に対して接着性を示さないようになるという課題があ
る。
71号発明においては使用する塩素化ポリオレフインと
して55〜75重量%の範囲で塩素化された塩素化ポリ
エチレン又は塩素化ポリプロピレン(塩素化PPと略称
する)を使用しているため塩素化PPの場合、1分子中
に1繰り返し単位当り約2個以上の塩素原子を有する。
そのためポリマ−の極性が大で、ポリプロピレン成型物
等に対して接着性を示さないようになるという課題があ
る。
【0004】本研究者等の研究の結果、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、プロピレン−ブテン共重合体等のポ
リオレフインを塩素化度として20〜40重量%まで塩
素化した塩素化ポリオレフインが溶剤に対する溶解性に
優れ、更にその乾燥塗膜はポリプロピレン成型物等のポ
リオレフイン基材に対する接着性又は付着性が優れてい
ることを見出し、更に耐水性、耐酸、耐アルカリ性に優
れててるため、塗料、印刷インク、ポリエチレン繊維の
収束剤及び接着剤等の分野に使用される。しかしながら
これら塩素化ポリオレフイン単独の塗膜は硬く、アクリ
ル、ウレタン又はメラミンの様な汎用の塗料との併用が
考えられているが、塩素化ポリオレフインの極性からす
ると上記のような塗料との併用は困難であるという問題
がある。この問題を解決するため、従来ポリプロピレン
等のポリオレフイン成型物又はフイルム等に完全に塗装
するにはプライマ−として、先ず塩素化ポリオレフイン
を塗装し、その上にアクリル塗料等の汎用の塗料をトツ
プコ−トとして塗装する必要があつた。しかしながらこ
の場合においても上記したように塩素化ポリオレフイン
がその極性からして、ポリプロビレン成型物又はフイル
ム等に対して接着又は付着したとしても、その上に塗装
又はコ−テイングされるトツプコ−トに対しては本来、
接着又は付着し難いという課題がある。
ン、ポリエチレン、プロピレン−ブテン共重合体等のポ
リオレフインを塩素化度として20〜40重量%まで塩
素化した塩素化ポリオレフインが溶剤に対する溶解性に
優れ、更にその乾燥塗膜はポリプロピレン成型物等のポ
リオレフイン基材に対する接着性又は付着性が優れてい
ることを見出し、更に耐水性、耐酸、耐アルカリ性に優
れててるため、塗料、印刷インク、ポリエチレン繊維の
収束剤及び接着剤等の分野に使用される。しかしながら
これら塩素化ポリオレフイン単独の塗膜は硬く、アクリ
ル、ウレタン又はメラミンの様な汎用の塗料との併用が
考えられているが、塩素化ポリオレフインの極性からす
ると上記のような塗料との併用は困難であるという問題
がある。この問題を解決するため、従来ポリプロピレン
等のポリオレフイン成型物又はフイルム等に完全に塗装
するにはプライマ−として、先ず塩素化ポリオレフイン
を塗装し、その上にアクリル塗料等の汎用の塗料をトツ
プコ−トとして塗装する必要があつた。しかしながらこ
の場合においても上記したように塩素化ポリオレフイン
がその極性からして、ポリプロビレン成型物又はフイル
ム等に対して接着又は付着したとしても、その上に塗装
又はコ−テイングされるトツプコ−トに対しては本来、
接着又は付着し難いという課題がある。
【0005】それ故(1) 塩素化ポリオレフインの溶液中
に本来相溶し難い上記アクリル樹脂塗料などのトツプコ
−トを少量なりともブレンドするか、又は(2) 塩素化ポ
リオレフインを(メタ)アクリル系モノマ−などを使用
して溶液状態でグラフト重合変性することが必要であつ
た。しかしながら(1) の場合は本来相溶し難いもの同士
をブレンドするが故に溶液同士をブレンドする工程及び
塗装し乾燥する工程のそれぞれの工程においてミクロ相
分離の程度が異なるため接着性又は付着性についての再
現性が得られ難い。また(2) の場合についてもトルエン
等の溶剤に対する連鎖移動の影響が大きくグラフト率は
一般的に高くなく重合度も充分大きな場合はむしろ少な
い。そのため耐溶剤性、耐水性又は塗膜の力学的強度な
どは充分なものとは言い難いという解決すべき課題があ
つた。
に本来相溶し難い上記アクリル樹脂塗料などのトツプコ
−トを少量なりともブレンドするか、又は(2) 塩素化ポ
リオレフインを(メタ)アクリル系モノマ−などを使用
して溶液状態でグラフト重合変性することが必要であつ
た。しかしながら(1) の場合は本来相溶し難いもの同士
をブレンドするが故に溶液同士をブレンドする工程及び
塗装し乾燥する工程のそれぞれの工程においてミクロ相
分離の程度が異なるため接着性又は付着性についての再
現性が得られ難い。また(2) の場合についてもトルエン
等の溶剤に対する連鎖移動の影響が大きくグラフト率は
一般的に高くなく重合度も充分大きな場合はむしろ少な
い。そのため耐溶剤性、耐水性又は塗膜の力学的強度な
どは充分なものとは言い難いという解決すべき課題があ
つた。
【0006】一方従来の塗装工程においては例えば自動
車バンパ−などのプラスチツク表面を先ずトリクロロエ
タン等の塩素系有機溶剤で蒸気洗浄又は脱脂して素材表
面に付着した油分を除去する必要があつた。これはこれ
ら塩素系有機溶剤が油に対する洗浄力がすこぶる大であ
るため、生産効率が上昇するためである。しかるにこれ
ら塩素系有機溶剤は地球を取巻くオゾン層を破壊する原
因となる物質であることが判り、1955年には全地球的規
模でそれらの生産、使用及び移送が全面的に禁止される
ことが決定している。
車バンパ−などのプラスチツク表面を先ずトリクロロエ
タン等の塩素系有機溶剤で蒸気洗浄又は脱脂して素材表
面に付着した油分を除去する必要があつた。これはこれ
ら塩素系有機溶剤が油に対する洗浄力がすこぶる大であ
るため、生産効率が上昇するためである。しかるにこれ
ら塩素系有機溶剤は地球を取巻くオゾン層を破壊する原
因となる物質であることが判り、1955年には全地球的規
模でそれらの生産、使用及び移送が全面的に禁止される
ことが決定している。
【0007】即ち、本発明の目的の第1はポリプロピレ
ン成型物又はフイルムに対する接着性又は付着性に優
れ、かつ輸送又は輸出等の際に安全で、コスト的、衛生
的又は環境的に有利な固形物ビ−ズの合成にあり、その
第2は塩素化PPの単独塗膜は一般に硬度が大きいもの
の、脆いという性質があるため本発明においては低分子
の可塑剤を混合使用することなく、可塑化効果を有する
モノマ−類(II)及びオリゴマ−類(III) を使用し、塩素
化ポリオレフイン(I) に対してグラフト共重合すること
により内部可塑化したポリオレフイン用の変性塩素化ポ
リオレフイン固形物ビ−ズを提供することであり、その
第3は塩素化ポリオレフインの使用に際し、使用終了後
の塩素化ポリオレフイン系塗料を塗布したポリプロピレ
ン成型物の廃棄に対して、従来は焼却又は埋設処理が一
般に行われているので、本発明はその際に塩酸や塩素等
の塩素系廃ガスをなるべく排出しないように低塩素化ポ
リオレフインをベ−スとしたポリプロピレン成型物の塗
装用又はコ−テイング用固形状ビ−ズを提供することに
あり、更に宇宙のオゾン層破壊の原因物質の一つである
トリクロロエタン等の塩素系有機溶剤でポリオレフイン
基材の表面を蒸気洗浄又は脱脂することなしにそのまま
使用してポリオレフイン基材に密着する塗膜物性を有す
るポリオレフイン用の上記変性塩素化ポリオレフイン樹
脂組成物ビ−ズを提供することにある。
ン成型物又はフイルムに対する接着性又は付着性に優
れ、かつ輸送又は輸出等の際に安全で、コスト的、衛生
的又は環境的に有利な固形物ビ−ズの合成にあり、その
第2は塩素化PPの単独塗膜は一般に硬度が大きいもの
の、脆いという性質があるため本発明においては低分子
の可塑剤を混合使用することなく、可塑化効果を有する
モノマ−類(II)及びオリゴマ−類(III) を使用し、塩素
化ポリオレフイン(I) に対してグラフト共重合すること
により内部可塑化したポリオレフイン用の変性塩素化ポ
リオレフイン固形物ビ−ズを提供することであり、その
第3は塩素化ポリオレフインの使用に際し、使用終了後
の塩素化ポリオレフイン系塗料を塗布したポリプロピレ
ン成型物の廃棄に対して、従来は焼却又は埋設処理が一
般に行われているので、本発明はその際に塩酸や塩素等
の塩素系廃ガスをなるべく排出しないように低塩素化ポ
リオレフインをベ−スとしたポリプロピレン成型物の塗
装用又はコ−テイング用固形状ビ−ズを提供することに
あり、更に宇宙のオゾン層破壊の原因物質の一つである
トリクロロエタン等の塩素系有機溶剤でポリオレフイン
基材の表面を蒸気洗浄又は脱脂することなしにそのまま
使用してポリオレフイン基材に密着する塗膜物性を有す
るポリオレフイン用の上記変性塩素化ポリオレフイン樹
脂組成物ビ−ズを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は塩素化ポリ
オレフインをポリオレフイン成型物又はフイルムに対す
る塗装又はコ−テイングする際の上記の種々な課題を解
決するためと、更に塩素化ポリオレフイン系塗料組成物
の性能を改良すべく鋭意研究した結果、一定割合の塩素
化ポリオレフイン(I) を重合可能なモノマ−類(II)、例
えばアクリル系又はメタクリル系モノマ−〔以下(メ
タ)アクリル系モノマ−と略称する〕によつて変性され
た変性塩素化ポリオレフインを塗膜要素とする塗料が、
更に耐候性及び耐水性等に優れていることを見出して、
本発明を完成するに至つたもので、本発明の第1は塩素
化ポリオレフイン(I) 1〜80重量部と重合可能なモノ
マ−類(II)99〜20重量部及び分子量が200 〜10,000
の範囲のオノゴマ−類(III)0.1〜50重量部を混合溶解
して、重合開始剤及び連鎖移動調節剤の存在下に、該溶
液を水中で分散剤の存在下又は不存在下に懸濁重合して
なることを特徴とする固形状変性塩素化ポリオレフイン
のポリオレフイン用樹脂組成物であり、その第2は塩素
化ポリオレフイン(I) の塩素化度が10〜50重量%で
ある第1発明記載の固形状変性塩素化ポリオレフイン用
樹脂組成物であり、その第3は上記第1発明の固形状変
性塩素化ポリオレフイン用樹脂組成物をトルエン等の炭
化水素系有機溶剤に溶解して、ポリオレフイン成型物又
はフイルム表面をトリクロロエタン等の塩素系有機溶剤
で表面蒸気処理又は脱脂処理することなく、ポリオレフ
イン素材に密着性、耐候性、塗膜外観、耐溶剤性の良好
な塗膜物性を与える固形状(メタ)アクリル変性塩素化
ポリオレフイン樹脂組成物のポリオレフイン用樹脂組成
物を提供するにある。
オレフインをポリオレフイン成型物又はフイルムに対す
る塗装又はコ−テイングする際の上記の種々な課題を解
決するためと、更に塩素化ポリオレフイン系塗料組成物
の性能を改良すべく鋭意研究した結果、一定割合の塩素
化ポリオレフイン(I) を重合可能なモノマ−類(II)、例
えばアクリル系又はメタクリル系モノマ−〔以下(メ
タ)アクリル系モノマ−と略称する〕によつて変性され
た変性塩素化ポリオレフインを塗膜要素とする塗料が、
更に耐候性及び耐水性等に優れていることを見出して、
本発明を完成するに至つたもので、本発明の第1は塩素
化ポリオレフイン(I) 1〜80重量部と重合可能なモノ
マ−類(II)99〜20重量部及び分子量が200 〜10,000
の範囲のオノゴマ−類(III)0.1〜50重量部を混合溶解
して、重合開始剤及び連鎖移動調節剤の存在下に、該溶
液を水中で分散剤の存在下又は不存在下に懸濁重合して
なることを特徴とする固形状変性塩素化ポリオレフイン
のポリオレフイン用樹脂組成物であり、その第2は塩素
化ポリオレフイン(I) の塩素化度が10〜50重量%で
ある第1発明記載の固形状変性塩素化ポリオレフイン用
樹脂組成物であり、その第3は上記第1発明の固形状変
性塩素化ポリオレフイン用樹脂組成物をトルエン等の炭
化水素系有機溶剤に溶解して、ポリオレフイン成型物又
はフイルム表面をトリクロロエタン等の塩素系有機溶剤
で表面蒸気処理又は脱脂処理することなく、ポリオレフ
イン素材に密着性、耐候性、塗膜外観、耐溶剤性の良好
な塗膜物性を与える固形状(メタ)アクリル変性塩素化
ポリオレフイン樹脂組成物のポリオレフイン用樹脂組成
物を提供するにある。
【0009】本発明に用いられる塩素化ポリオレフイン
類(I) は塗膜物性として密着性を付与するために用いら
れる成分であり、塩素化ポリオレフイン類(I) として
は、天然ゴム、合成イソプレンゴム、ポリプロピレン、
ポリエチレン等のオレフイン類又はエチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−
オレフイン系不飽和炭化水素の共重合体、プロピレン−
α−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共
重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1
−ブテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポ
リ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1ペンテン等を塩
素化度として一般に10〜50重量%、好ましくは20
〜40重量%まで均一又は不均一に塩素化して製造した
塩素化ポリオレフインが用いられる。塩素化度が10重
量%未満では溶剤に対する溶解性が劣り、また塩素化度
が50重量%を超過するとポリオレフインに対する接着
性が劣るため共に本発明に使用することができない。
類(I) は塗膜物性として密着性を付与するために用いら
れる成分であり、塩素化ポリオレフイン類(I) として
は、天然ゴム、合成イソプレンゴム、ポリプロピレン、
ポリエチレン等のオレフイン類又はエチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−
オレフイン系不飽和炭化水素の共重合体、プロピレン−
α−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共
重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1
−ブテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポ
リ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1ペンテン等を塩
素化度として一般に10〜50重量%、好ましくは20
〜40重量%まで均一又は不均一に塩素化して製造した
塩素化ポリオレフインが用いられる。塩素化度が10重
量%未満では溶剤に対する溶解性が劣り、また塩素化度
が50重量%を超過するとポリオレフインに対する接着
性が劣るため共に本発明に使用することができない。
【0010】また、上記にカルボキシル基や水酸基又は
酸無水物基などを導入した変性ポリオレフイン樹脂も使
用できる。ポリオレフインのα,β−不飽和カルボン酸
又はその酸無水物による変性は通常の反応方法で容易に
実施できる。例えば、塩素化ポリオレフイン(I) をトル
エンに溶解せしめた後、無水マレイン酸及び過酸化物を
反応温度を90℃に保ちながらフラスコ中に滴下して反
応させる。得られた反応液は、メタノ−ル等の非溶媒に
投入して樹脂化し乾燥すればよい。この無水マレイン酸
変性塩素化ポリオレフイン類を用いて、本発明を実施す
ると、密着性及び耐溶剤性が更によくなる。
酸無水物基などを導入した変性ポリオレフイン樹脂も使
用できる。ポリオレフインのα,β−不飽和カルボン酸
又はその酸無水物による変性は通常の反応方法で容易に
実施できる。例えば、塩素化ポリオレフイン(I) をトル
エンに溶解せしめた後、無水マレイン酸及び過酸化物を
反応温度を90℃に保ちながらフラスコ中に滴下して反
応させる。得られた反応液は、メタノ−ル等の非溶媒に
投入して樹脂化し乾燥すればよい。この無水マレイン酸
変性塩素化ポリオレフイン類を用いて、本発明を実施す
ると、密着性及び耐溶剤性が更によくなる。
【0011】また、本発明に用いられる塩素化ポリオレ
フイン(I) に対して重合可能なモノマ−類(II)として選
択される(メタ)アクリルモノマ−系モノマ−類(II)は
塩素化ポリオレフイン類(I) やアクリル系オリゴマ−を
溶解しやすいものが優先的に選択される。例えば、エチ
ル(メタ)アクリレ−ト、イソブチル(メタ)アクリレ
−ト、ノルマルブチル(メタ)アクリレ−ト、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレ−ト、ラウリル(メタ)ア
クリレ−ト、ステアリル(メタ)アクリレ−ト、ベンジ
ル(メタ)アクリレ−ト、イソボルニル(メタ)アクリ
レ−ト等の単官能(メタ)アクリレ−ト類、ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリレ−ト、アクリルアミド、な
どの官能基を有する単官能(メタ)アクリレ−ト類、ス
チレン、クロロメチルスチレン、α−メチルスチレン等
のスチレン類の中から選んだ1種類又は2種類以上のモ
ノマ−を使用するのがよく、また混合使用してもよい。
特に、塩素化ポリオレフイン類(I) を溶解しやすいモノ
マ−として、例えば、シクロヘキシルメタクリレ−ト、
2−エチルヘキシルメタクリレ−ト、ラウリルメタクリ
レ−ト等のメタクリレ−ト類、ブチルアクリレ−ト。イ
ソボルニルアクリレ−ト等のアクリレ−ト類、バ−サチ
ツク酸のビニルエステル等のビニルエステル類、パラメ
チルスチレン等のスチレン類が挙げられる。逆に塩素化
ポリオレフイン類(I) を溶解し難いモノマ−としてはメ
チル(メタ)アクリノレ−ト、2−ヒドロキシメチル
(メタ)アクリレ−ト、グリシジル(メタ)アクリレ−
トの(メタ)アクリレ−ト類を含む極性モノマ−が挙げ
られる。
フイン(I) に対して重合可能なモノマ−類(II)として選
択される(メタ)アクリルモノマ−系モノマ−類(II)は
塩素化ポリオレフイン類(I) やアクリル系オリゴマ−を
溶解しやすいものが優先的に選択される。例えば、エチ
ル(メタ)アクリレ−ト、イソブチル(メタ)アクリレ
−ト、ノルマルブチル(メタ)アクリレ−ト、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレ−ト、ラウリル(メタ)ア
クリレ−ト、ステアリル(メタ)アクリレ−ト、ベンジ
ル(メタ)アクリレ−ト、イソボルニル(メタ)アクリ
レ−ト等の単官能(メタ)アクリレ−ト類、ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリレ−ト、アクリルアミド、な
どの官能基を有する単官能(メタ)アクリレ−ト類、ス
チレン、クロロメチルスチレン、α−メチルスチレン等
のスチレン類の中から選んだ1種類又は2種類以上のモ
ノマ−を使用するのがよく、また混合使用してもよい。
特に、塩素化ポリオレフイン類(I) を溶解しやすいモノ
マ−として、例えば、シクロヘキシルメタクリレ−ト、
2−エチルヘキシルメタクリレ−ト、ラウリルメタクリ
レ−ト等のメタクリレ−ト類、ブチルアクリレ−ト。イ
ソボルニルアクリレ−ト等のアクリレ−ト類、バ−サチ
ツク酸のビニルエステル等のビニルエステル類、パラメ
チルスチレン等のスチレン類が挙げられる。逆に塩素化
ポリオレフイン類(I) を溶解し難いモノマ−としてはメ
チル(メタ)アクリノレ−ト、2−ヒドロキシメチル
(メタ)アクリレ−ト、グリシジル(メタ)アクリレ−
トの(メタ)アクリレ−ト類を含む極性モノマ−が挙げ
られる。
【0012】更に、本発明に用いられるアクリル系など
のオリゴマ−類(III) としては、代表的な特徴として分
子量200 〜10,000の範囲の分子内に一定の繰返しを持
ち、分子内に二重結合を少なくとも一つ又は二つ以上有
するものをいう。また、この中には当然マクロマ−又は
マクロモノマ−と称されるべきものが含まれるが、普通
マクロマ−又はマクロモノマ−(以降マクロモノマ−等
と称する)は分子の末端に二重結合を有するものをさす
が、分子の両末端に水酸基又はカルボキシル基等の官能
基を有するものも含まれる。これらマクロモノマ−等は
分子量が200 〜10,000迄の範囲にあり、用いられるマク
ロモノマ−等の種類、分子量により得られる共重合体の
塗膜物性や他の樹脂との相溶性が異なつてくる。
のオリゴマ−類(III) としては、代表的な特徴として分
子量200 〜10,000の範囲の分子内に一定の繰返しを持
ち、分子内に二重結合を少なくとも一つ又は二つ以上有
するものをいう。また、この中には当然マクロマ−又は
マクロモノマ−と称されるべきものが含まれるが、普通
マクロマ−又はマクロモノマ−(以降マクロモノマ−等
と称する)は分子の末端に二重結合を有するものをさす
が、分子の両末端に水酸基又はカルボキシル基等の官能
基を有するものも含まれる。これらマクロモノマ−等は
分子量が200 〜10,000迄の範囲にあり、用いられるマク
ロモノマ−等の種類、分子量により得られる共重合体の
塗膜物性や他の樹脂との相溶性が異なつてくる。
【0013】以上述べたアクリル系等のオリゴマ−類(I
II) としては例えば、マクロモノマ−等以外に、カプロ
ラクトン変性(メタ)アクリレ−ト系オリゴマ−、末端
水酸基含有(メタ)アクリレ−トオリゴマ−、オリゴエ
ステル(メタ)アクリレ−ト、ウレタン(メタ)アクリ
レ−ト、エポキシ(メタ)アクリレ−ト等が挙げられ
る。これらの中には水酸基又はカルボキシル基又は酸無
水物基又はアミノ基を含有するものも含まれる。本発明
による塩素化ポリオレフイン類(I) 、それらと重合可能
なアクリル系モノマ−等のモノマ−類(II)及びアクリル
系などのオリゴマ−類(III) の共重合は懸濁重合により
行われる。その使用量は塩素化ポリオレフイン類(I) 、
1〜80重量部、それらと重合可能なアクリル系モノマ
−類(II)、99〜20重量部、アクリル系オリゴマ−類
(III) 、0.1 〜50重量部である。塩素化ポリオレフイ
ン(I) が1〜80重量部以外、又はこれと重合するアク
リル系モノマ−類(II)、90〜20重量部及びアクリル
系などのオリゴマ−(III) 、0.1 〜50重量部以外の場
合は本発明の懸濁共重合によつては所望のポリオレフイ
ン用樹脂組成物が得られない。その際用いられる分散剤
としては、ゼラチン、トラガント、澱粉、メチル繊維
素、カルボキシメチルセルロ−ス、ヒドロキシプロピル
セルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロ−スなどの天然高
分子物質又はその誘導体とポリビニルアルコ−ル、部分
ケン化ポリビニルアルコ−ル、ビニルアルコ−ル共重合
体類、ポリアクリル酸塩等の水溶性高分子や硫酸バリウ
ム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、燐酸カルシウム等の難水溶性微粉末
状無機化合物又はそれらの混合物類及びタルク、ベント
ナイト、珪酸、珪藻土、粘土等の無機高分子並びに金
属、金属酸化物粉末が用いられる。これら分散剤はこれ
らの中から1種あるいは2種以上を併用して用いると分
散効果が得られる。これらの分散剤は、モノマ−溶液の
液滴と液滴が衝突する際、その間に水中に分散している
分散剤に液滴が衝突して、他の液滴との衝突を防止し、
液滴の合一を防ぐ効果を発揮する。
II) としては例えば、マクロモノマ−等以外に、カプロ
ラクトン変性(メタ)アクリレ−ト系オリゴマ−、末端
水酸基含有(メタ)アクリレ−トオリゴマ−、オリゴエ
ステル(メタ)アクリレ−ト、ウレタン(メタ)アクリ
レ−ト、エポキシ(メタ)アクリレ−ト等が挙げられ
る。これらの中には水酸基又はカルボキシル基又は酸無
水物基又はアミノ基を含有するものも含まれる。本発明
による塩素化ポリオレフイン類(I) 、それらと重合可能
なアクリル系モノマ−等のモノマ−類(II)及びアクリル
系などのオリゴマ−類(III) の共重合は懸濁重合により
行われる。その使用量は塩素化ポリオレフイン類(I) 、
1〜80重量部、それらと重合可能なアクリル系モノマ
−類(II)、99〜20重量部、アクリル系オリゴマ−類
(III) 、0.1 〜50重量部である。塩素化ポリオレフイ
ン(I) が1〜80重量部以外、又はこれと重合するアク
リル系モノマ−類(II)、90〜20重量部及びアクリル
系などのオリゴマ−(III) 、0.1 〜50重量部以外の場
合は本発明の懸濁共重合によつては所望のポリオレフイ
ン用樹脂組成物が得られない。その際用いられる分散剤
としては、ゼラチン、トラガント、澱粉、メチル繊維
素、カルボキシメチルセルロ−ス、ヒドロキシプロピル
セルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロ−スなどの天然高
分子物質又はその誘導体とポリビニルアルコ−ル、部分
ケン化ポリビニルアルコ−ル、ビニルアルコ−ル共重合
体類、ポリアクリル酸塩等の水溶性高分子や硫酸バリウ
ム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、燐酸カルシウム等の難水溶性微粉末
状無機化合物又はそれらの混合物類及びタルク、ベント
ナイト、珪酸、珪藻土、粘土等の無機高分子並びに金
属、金属酸化物粉末が用いられる。これら分散剤はこれ
らの中から1種あるいは2種以上を併用して用いると分
散効果が得られる。これらの分散剤は、モノマ−溶液の
液滴と液滴が衝突する際、その間に水中に分散している
分散剤に液滴が衝突して、他の液滴との衝突を防止し、
液滴の合一を防ぐ効果を発揮する。
【0014】また、上記の懸濁共重合に入る前には上記
の分散剤を用いて液滴を均一に、かつ溶解して塗装又は
コ−テイングして使用する際の操作性がよいようにする
ため、充分ビ−ズ径が小さいものにしておく必要がある
が、このビ−ズ径のコントロ−ルは重合時の反応缶撹拌
翼回転数により行う。一般には速く回せば回すほどビ−
ズ径は小さくなり、緩やかに回せば回すほどビ−ズ径は
大きくなる。しかし、ある範囲を超えて緩やかにする
と、理想的なビ−ズにならずに、ビ−ズがいくつか又は
無数に癒着した巨大な団子状又は餅状になる場合がある
ので注意を要する。重合時に使用する重合開始剤として
は、ベンゾイルパ−オキシド、ベンゾイルハイドロパ−
オキシド等の過酸化物系、又はアゾビスイソブチロニト
リルで代表されるアゾ系の重合開始剤等を用い、モノマ
−類及びオリゴマ−類の総量に対して0.01〜10重量部
添加して溶解せしめ、上記の分散安定剤の存在下又は不
存在下に水中に懸濁せしめ、重合温度として40〜100
℃で重合反応を行うのである。更に重合度をコントロ−
ルするために、連鎖移動調節剤を用いるとトルエン、キ
シレン等に容易に溶解する程度に重合度を大幅に低下さ
せ、しかも鎖長を均一にさせることが出来る。連鎖移動
調節剤としては、メルカプタン類、ジスルフイド類が用
いられる。メルカプタン類としては、n−ドデシルメル
カプタン、n−テトラデシメルカプタン、n−デシルメ
ルカプタン、t−デシルメルカプタン、t−テトラデシ
ルメルカプタン、t−ヘキサデシルメルカプタン、3−
エトキシプロパンジオ−ルなどが挙げられ、ジスルフイ
ド類としては、ビス−2−アミノジフエニルジスルフイ
ド、ビス−2−ジベンゾチアゾイルジスルフイド、ジイ
ソプロピルザントゲンジスルフイジなどが挙げられる。
これら連鎖移動剤の使用量としてはアクリル系モノマ−
類(II)及びオリゴマ−類(III) の総重量に対して0.01〜
5重量部添加し、重合反応を行うものである。
の分散剤を用いて液滴を均一に、かつ溶解して塗装又は
コ−テイングして使用する際の操作性がよいようにする
ため、充分ビ−ズ径が小さいものにしておく必要がある
が、このビ−ズ径のコントロ−ルは重合時の反応缶撹拌
翼回転数により行う。一般には速く回せば回すほどビ−
ズ径は小さくなり、緩やかに回せば回すほどビ−ズ径は
大きくなる。しかし、ある範囲を超えて緩やかにする
と、理想的なビ−ズにならずに、ビ−ズがいくつか又は
無数に癒着した巨大な団子状又は餅状になる場合がある
ので注意を要する。重合時に使用する重合開始剤として
は、ベンゾイルパ−オキシド、ベンゾイルハイドロパ−
オキシド等の過酸化物系、又はアゾビスイソブチロニト
リルで代表されるアゾ系の重合開始剤等を用い、モノマ
−類及びオリゴマ−類の総量に対して0.01〜10重量部
添加して溶解せしめ、上記の分散安定剤の存在下又は不
存在下に水中に懸濁せしめ、重合温度として40〜100
℃で重合反応を行うのである。更に重合度をコントロ−
ルするために、連鎖移動調節剤を用いるとトルエン、キ
シレン等に容易に溶解する程度に重合度を大幅に低下さ
せ、しかも鎖長を均一にさせることが出来る。連鎖移動
調節剤としては、メルカプタン類、ジスルフイド類が用
いられる。メルカプタン類としては、n−ドデシルメル
カプタン、n−テトラデシメルカプタン、n−デシルメ
ルカプタン、t−デシルメルカプタン、t−テトラデシ
ルメルカプタン、t−ヘキサデシルメルカプタン、3−
エトキシプロパンジオ−ルなどが挙げられ、ジスルフイ
ド類としては、ビス−2−アミノジフエニルジスルフイ
ド、ビス−2−ジベンゾチアゾイルジスルフイド、ジイ
ソプロピルザントゲンジスルフイジなどが挙げられる。
これら連鎖移動剤の使用量としてはアクリル系モノマ−
類(II)及びオリゴマ−類(III) の総重量に対して0.01〜
5重量部添加し、重合反応を行うものである。
【0015】本発明の主目的の一つであるアクリル系な
どの塗料用汎用ポリマ−との相溶性向上又はプライマ−
として使用した時のトツプコ−トとの密着性付与という
点に関しては、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、
無水イタコン酸などの酸モノマ−又は酸無水物モノマ−
又はヒドロキシル基、エポキシ基を有するモノマ−類を
該変性物が均一なトルエン等の溶液を提供する範囲内で
モノマ−の一部に置き換えることにより、ポリマ−生成
物に官能基を導入し上記の相溶性又は密着性向上を図る
ことが可能となる。重合反応が完了した後、この懸濁重
合反応液を室温付近まで冷却し、遠心脱水し、重合物と
水溶液を分離する。そしてポリマ−生成物を洗浄、乾燥
し、本発明の目的物質であるアクリル変性塩素化ポリオ
レフインを得る。なお、併用する塗料の種類やその組成
については特に限定するものではないが、本発明による
アクリル系モノマ−類及びオリゴマ−類による変性塩素
化ポリオレフインを単独で用いてもよいし、アクリル樹
脂やウレタン樹脂などの樹脂を一部併用することも出来
る。必要に応じて有機又は無機系の顔料など、各種染
料、安定剤、レベリング剤、チキソ剤、増粘剤、耐候剤
などを適宜添加すればよい。
どの塗料用汎用ポリマ−との相溶性向上又はプライマ−
として使用した時のトツプコ−トとの密着性付与という
点に関しては、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、
無水イタコン酸などの酸モノマ−又は酸無水物モノマ−
又はヒドロキシル基、エポキシ基を有するモノマ−類を
該変性物が均一なトルエン等の溶液を提供する範囲内で
モノマ−の一部に置き換えることにより、ポリマ−生成
物に官能基を導入し上記の相溶性又は密着性向上を図る
ことが可能となる。重合反応が完了した後、この懸濁重
合反応液を室温付近まで冷却し、遠心脱水し、重合物と
水溶液を分離する。そしてポリマ−生成物を洗浄、乾燥
し、本発明の目的物質であるアクリル変性塩素化ポリオ
レフインを得る。なお、併用する塗料の種類やその組成
については特に限定するものではないが、本発明による
アクリル系モノマ−類及びオリゴマ−類による変性塩素
化ポリオレフインを単独で用いてもよいし、アクリル樹
脂やウレタン樹脂などの樹脂を一部併用することも出来
る。必要に応じて有機又は無機系の顔料など、各種染
料、安定剤、レベリング剤、チキソ剤、増粘剤、耐候剤
などを適宜添加すればよい。
【0016】更に、本発明の目的とするアクリル系モノ
マ−類及びオリゴマ−類による変性塩素化ポリオレフイ
ンのポリオレフイン用樹脂組成物としての基本的な使用
方法については、一つはプライマ−用であり、他はワン
コ−ト用としてのものである。先ず、プライマ−用とし
ては、本発明の変性塩素化ポリオレフインビ−ズにトル
エン又はキシレン等の有機溶剤を加え充分溶解した後、
少量のアクリル樹脂や顔料を加え充分分散せしめる。以
上の物をポリオレフイン表面に塗装した後、中塗り又は
上塗り塗料として熱硬化性ウレタン樹脂、熱硬化性メラ
ミン樹脂、熱可塑性アクリル樹脂などを併用してもよ
い。一方ワンコ−トの使用法としては、本発明の変性塩
素化ポリオレフインビ−ズにトルエン又はキシレン等の
有機溶剤を加え充分溶解した後、熱硬化性のウレタン樹
脂、メラミン樹脂又はアクリル樹脂や顔料、耐候剤など
を加え充分分散せしめた後、ポリオレフイン成型物又は
フイルムの表面に塗装するのである。
マ−類及びオリゴマ−類による変性塩素化ポリオレフイ
ンのポリオレフイン用樹脂組成物としての基本的な使用
方法については、一つはプライマ−用であり、他はワン
コ−ト用としてのものである。先ず、プライマ−用とし
ては、本発明の変性塩素化ポリオレフインビ−ズにトル
エン又はキシレン等の有機溶剤を加え充分溶解した後、
少量のアクリル樹脂や顔料を加え充分分散せしめる。以
上の物をポリオレフイン表面に塗装した後、中塗り又は
上塗り塗料として熱硬化性ウレタン樹脂、熱硬化性メラ
ミン樹脂、熱可塑性アクリル樹脂などを併用してもよ
い。一方ワンコ−トの使用法としては、本発明の変性塩
素化ポリオレフインビ−ズにトルエン又はキシレン等の
有機溶剤を加え充分溶解した後、熱硬化性のウレタン樹
脂、メラミン樹脂又はアクリル樹脂や顔料、耐候剤など
を加え充分分散せしめた後、ポリオレフイン成型物又は
フイルムの表面に塗装するのである。
【0017】次に本発明を実施例によつて説明する。
【実施例1】2−エチルヘキシルメタクリレ−ト350
g及びシクロヘキシルメタクリレ−ト100g、13−
LLP〔塩素化ポリプロピレン(塩素含有率27重量
%、重量平均分子量60,000);東洋化成工業株式会社
製〕を220g、無水マレイン酸5.0 gを2リツトルの
撹拌機付の4ツ口フラスコに入れ、80℃で均一になる
まで溶解した後、50℃まで冷却してマクロモノマ−A
A−6(東亜合成化学工業株式会社製の反応性メチルメ
タアクリレ−トオリゴマ−;数平均分子量6,000 )を5
0g入れて充分溶解し、パ−ブチルPV(日本油脂株式
会社製ラジカル開始剤)3g及びt−ドデシルメルカプ
タン5gを仕込み、均一に溶解せしめて均一な溶液を
得た。また脱イオン水1,300 gにクラレポバ−ル217
EE(株式会社クラレ製ポリビニルアルコ−ル)5.4
g、日曹HPC−SL(日本曹達株式会社製ヒドロキシ
プロピルセルロ−ス)0.8 gを溶解せしめた水溶液を投
入した。その後オイルバスにより系内温度を50℃に昇
温し、系内の気相部分を窒素ガスで置換し、窒素シ−ル
と液相部分の撹拌を続けて3時間反応させた。反応終了
後、室温まで冷却し、濾過した。更に得られたビ−ズ状
固形物を洗浄し脱水した後、40℃で6時間減圧乾燥し
た。その結果、725gの反応生成物(以下変性ビ−ズ
と略称する)が得られた。この変性ビ−ズを(表1)の
配合により塗料性能評価を行つた結果を(表2)に示し
た。比較として塩素化PPを使用した塗料の試験結果を
示した。(表1)で示した配合物をボ−ルミルを用いて
24時間分散せしめた後、塗料粘度をフオ−ドカツプ4
番で12〜15秒に調整し、塗料用サンプルとした。テ
ストビ−ズはポリプロピレン板(以下PP板と略称す
る。三井ノブレンSB−E3を常法により射出成型した
もので100mm×50mm、厚み2mm)の表面を水道水で
充分に洗い乾燥させたものを用いた。塗布量としてはプ
ライマ−用はレジンベ−スで5μ、ワンコ−ト用は同じ
く100μとした。比較配合例(I) 及び(II)による塗料
は殆ど同じPVC(顔料体積含有率)とした。塗料の評
価結果として層間密着性、耐湿性及び耐候性等について
本発明の塗膜は塩素化PPによるそれらに比し、著しく
優れた物性を示している。
g及びシクロヘキシルメタクリレ−ト100g、13−
LLP〔塩素化ポリプロピレン(塩素含有率27重量
%、重量平均分子量60,000);東洋化成工業株式会社
製〕を220g、無水マレイン酸5.0 gを2リツトルの
撹拌機付の4ツ口フラスコに入れ、80℃で均一になる
まで溶解した後、50℃まで冷却してマクロモノマ−A
A−6(東亜合成化学工業株式会社製の反応性メチルメ
タアクリレ−トオリゴマ−;数平均分子量6,000 )を5
0g入れて充分溶解し、パ−ブチルPV(日本油脂株式
会社製ラジカル開始剤)3g及びt−ドデシルメルカプ
タン5gを仕込み、均一に溶解せしめて均一な溶液を
得た。また脱イオン水1,300 gにクラレポバ−ル217
EE(株式会社クラレ製ポリビニルアルコ−ル)5.4
g、日曹HPC−SL(日本曹達株式会社製ヒドロキシ
プロピルセルロ−ス)0.8 gを溶解せしめた水溶液を投
入した。その後オイルバスにより系内温度を50℃に昇
温し、系内の気相部分を窒素ガスで置換し、窒素シ−ル
と液相部分の撹拌を続けて3時間反応させた。反応終了
後、室温まで冷却し、濾過した。更に得られたビ−ズ状
固形物を洗浄し脱水した後、40℃で6時間減圧乾燥し
た。その結果、725gの反応生成物(以下変性ビ−ズ
と略称する)が得られた。この変性ビ−ズを(表1)の
配合により塗料性能評価を行つた結果を(表2)に示し
た。比較として塩素化PPを使用した塗料の試験結果を
示した。(表1)で示した配合物をボ−ルミルを用いて
24時間分散せしめた後、塗料粘度をフオ−ドカツプ4
番で12〜15秒に調整し、塗料用サンプルとした。テ
ストビ−ズはポリプロピレン板(以下PP板と略称す
る。三井ノブレンSB−E3を常法により射出成型した
もので100mm×50mm、厚み2mm)の表面を水道水で
充分に洗い乾燥させたものを用いた。塗布量としてはプ
ライマ−用はレジンベ−スで5μ、ワンコ−ト用は同じ
く100μとした。比較配合例(I) 及び(II)による塗料
は殆ど同じPVC(顔料体積含有率)とした。塗料の評
価結果として層間密着性、耐湿性及び耐候性等について
本発明の塗膜は塩素化PPによるそれらに比し、著しく
優れた物性を示している。
【0018】
【表1】 (単位:部は重量部、以後同様)
【0019】
【表2】 (1) IPAで充分に洗浄したPP板上に、(表1)に示
したものをプライマ−組成物として5g/m2 (レジン
ベ−ス)塗布し、80℃で30分間乾燥した後、関西ペ
イント株式会社製のレタンPG60を60g/m2 (レ
ジンベ−ス)で塗布し、80℃で30分間乾燥し、室温
で1週間放置したものを用いた。 (2) IPAで充分に洗浄したPP板上に、(表1)に示
したものをワンコ−ト組成物として60g/m2 (レジ
ンベ−ス)塗布し、80℃で30分間乾燥し、室温で1
週間放置したものを用いた。 (3) JIS K5400、カツトテ−プ法を用いた。 (4) JIS K5400、カツトテ−プ法を用いた。 (5) プライマ−評価;25℃に保つた出光レギユラ−ガ
ソリン中に、塗布片を5分間浸漬し、塗膜表面が変化す
るかどうかを調べた。 ワンコ−ト評価;出光レギユラ−ガソリンを滲み込ませ
た脱脂綿で塗膜を50回ラビングし、塗膜表面が変化す
るかどうかを調べた。 (6) JIS K5400による。 (7) 屋外暴露試験(1年間)
したものをプライマ−組成物として5g/m2 (レジン
ベ−ス)塗布し、80℃で30分間乾燥した後、関西ペ
イント株式会社製のレタンPG60を60g/m2 (レ
ジンベ−ス)で塗布し、80℃で30分間乾燥し、室温
で1週間放置したものを用いた。 (2) IPAで充分に洗浄したPP板上に、(表1)に示
したものをワンコ−ト組成物として60g/m2 (レジ
ンベ−ス)塗布し、80℃で30分間乾燥し、室温で1
週間放置したものを用いた。 (3) JIS K5400、カツトテ−プ法を用いた。 (4) JIS K5400、カツトテ−プ法を用いた。 (5) プライマ−評価;25℃に保つた出光レギユラ−ガ
ソリン中に、塗布片を5分間浸漬し、塗膜表面が変化す
るかどうかを調べた。 ワンコ−ト評価;出光レギユラ−ガソリンを滲み込ませ
た脱脂綿で塗膜を50回ラビングし、塗膜表面が変化す
るかどうかを調べた。 (6) JIS K5400による。 (7) 屋外暴露試験(1年間)
【0020】
【実施例2】実施例1の装置を用いて、メチルメタアク
リレ−ト100g、イソブチルメタアクリレ−ト100
g及びラウリルメタアクリレ−ト200gを入れ、更に
14−LWP〔塩素化アイソタクテイクPP(東洋化成
工業株式会社製;塩素含有率28%、重量平均分子量4
0,000)〕を入れ、80℃で均一に溶解した後、実施例
1と全く同じ操作、条件で実施したところ、724gの
ビ−ズ状生成物を得た。
リレ−ト100g、イソブチルメタアクリレ−ト100
g及びラウリルメタアクリレ−ト200gを入れ、更に
14−LWP〔塩素化アイソタクテイクPP(東洋化成
工業株式会社製;塩素含有率28%、重量平均分子量4
0,000)〕を入れ、80℃で均一に溶解した後、実施例
1と全く同じ操作、条件で実施したところ、724gの
ビ−ズ状生成物を得た。
【0021】
【実施例3】実施例1の装置を用いて、スチレン100
g、イソブチルメタクリレ−ト100g、無水マレイン
酸4g及びラウリルメタクリレ−ト200gを入れ、更
に14−LWP〔塩素化アイソタクテイクPP(東洋化
成工業株式会社製;塩素含有率28%、重量平均分子量
40,000)〕を入れ、80℃で均一に溶解した後、実施例
1と全く同じ操作、条件で操作を行つたところ、727
gのビ−ズ状生成物を得た。実施例2及び実施例3で得
たアクリル変性塩素化PPを実施例1と同様な操作で
(表3)の塗料配合に基づき塗料試験を行い、その結果
を(表4)に示した。
g、イソブチルメタクリレ−ト100g、無水マレイン
酸4g及びラウリルメタクリレ−ト200gを入れ、更
に14−LWP〔塩素化アイソタクテイクPP(東洋化
成工業株式会社製;塩素含有率28%、重量平均分子量
40,000)〕を入れ、80℃で均一に溶解した後、実施例
1と全く同じ操作、条件で操作を行つたところ、727
gのビ−ズ状生成物を得た。実施例2及び実施例3で得
たアクリル変性塩素化PPを実施例1と同様な操作で
(表3)の塗料配合に基づき塗料試験を行い、その結果
を(表4)に示した。
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】 (1) IPAで充分に洗浄したPP板上に、(表3)に示
したものをプライマ−組成物として5g/m2 (レジン
ベ−ス)塗布し、80℃で30分間乾燥した後、関西ペ
イント株式会社製のレタンPG60を60g/m2 (レ
ジンベ−ス)で塗布し、80℃で30分間乾燥し、室温
で1週間放置したものを用いた。 (2) IPAで充分に洗浄したPP板上に、(表3)に示
したものをワンコ−ト組成物として60g/m2 (レジ
ンベ−ス)で塗布し、80℃で30分間乾燥し、室温で
1週間放置したものを用いた。 (3) JIS K5400、カツトテ−プ法を用いた。 (4) JIS K5400、カツトテ−プ法を用いた。 (5) プライマ−評価;25℃に保つた出光レギユラ−ガ
ソリン中に、塗布片を5分間浸漬し、塗膜表面が変化す
るかどうかを調べた。 ワンコ−ト評価;出光レギユラ−ガソリンを滲み込ませ
た脱脂綿で塗膜を50回ラビングし、塗膜表面が変化す
るかどうかを調べた。 (6) JIS K5400による。 (7) 屋外暴露試験(1年間)
したものをプライマ−組成物として5g/m2 (レジン
ベ−ス)塗布し、80℃で30分間乾燥した後、関西ペ
イント株式会社製のレタンPG60を60g/m2 (レ
ジンベ−ス)で塗布し、80℃で30分間乾燥し、室温
で1週間放置したものを用いた。 (2) IPAで充分に洗浄したPP板上に、(表3)に示
したものをワンコ−ト組成物として60g/m2 (レジ
ンベ−ス)で塗布し、80℃で30分間乾燥し、室温で
1週間放置したものを用いた。 (3) JIS K5400、カツトテ−プ法を用いた。 (4) JIS K5400、カツトテ−プ法を用いた。 (5) プライマ−評価;25℃に保つた出光レギユラ−ガ
ソリン中に、塗布片を5分間浸漬し、塗膜表面が変化す
るかどうかを調べた。 ワンコ−ト評価;出光レギユラ−ガソリンを滲み込ませ
た脱脂綿で塗膜を50回ラビングし、塗膜表面が変化す
るかどうかを調べた。 (6) JIS K5400による。 (7) 屋外暴露試験(1年間)
【0024】
【実施例4】実施例1で生成したアクリル変性塩素化P
Pと塩素化PPを併用した場合の従来処方を改良するた
めに、(表5)の配合を基礎として、実施例1と同様な
手順で塗料試験を行い、その結果を(表6)に示した。
以上の結果から、従来処方による塗膜に較べてアクリル
変性塩素化PPの併用による相乗効果が出ていることが
判る。
Pと塩素化PPを併用した場合の従来処方を改良するた
めに、(表5)の配合を基礎として、実施例1と同様な
手順で塗料試験を行い、その結果を(表6)に示した。
以上の結果から、従来処方による塗膜に較べてアクリル
変性塩素化PPの併用による相乗効果が出ていることが
判る。
【0025】
【表5】
【0026】
【表6】 (1) IPAで充分に洗浄したPP板上に、(表5)に示
したものをプライマ−組成物として5g/m2 (レジン
ベ−ス)塗布し、80℃で30分間乾燥した後、関西ペ
イント株式会社製のレタンPG60を60g/m2 (レ
ジンベ−ス)で塗布し、80℃で30分間乾燥し、室温
で1週間放置したものを用いた。 (2) IPAで充分に洗浄したPP板上に、(表5)に示
したものをワンコ−ト組成物として60g/m2 (レジ
ンベ−ス)で塗布し、80℃で30分間乾燥し、室温で
1週間放置したものを用いた。 (3) JIS K5400、カツトテ−プ法を用いた。 (4) JIS K5400、カツトテ−プ法を用いた。 (5) プライマ−評価;25℃に保つた出光レギユラ−ガ
ソリン中に、塗布片を5分間浸漬し、塗膜表面が変化す
るかどうかを調べた。 ワンコ−ト評価;出光レギユラ−ガソリンを滲み込ませ
た脱脂綿で塗膜を50回ラビングし、塗膜表面が変化す
るかどうかを調べた。 (6) JIS K5400による。 (7) 屋外暴露試験(1年間)
したものをプライマ−組成物として5g/m2 (レジン
ベ−ス)塗布し、80℃で30分間乾燥した後、関西ペ
イント株式会社製のレタンPG60を60g/m2 (レ
ジンベ−ス)で塗布し、80℃で30分間乾燥し、室温
で1週間放置したものを用いた。 (2) IPAで充分に洗浄したPP板上に、(表5)に示
したものをワンコ−ト組成物として60g/m2 (レジ
ンベ−ス)で塗布し、80℃で30分間乾燥し、室温で
1週間放置したものを用いた。 (3) JIS K5400、カツトテ−プ法を用いた。 (4) JIS K5400、カツトテ−プ法を用いた。 (5) プライマ−評価;25℃に保つた出光レギユラ−ガ
ソリン中に、塗布片を5分間浸漬し、塗膜表面が変化す
るかどうかを調べた。 ワンコ−ト評価;出光レギユラ−ガソリンを滲み込ませ
た脱脂綿で塗膜を50回ラビングし、塗膜表面が変化す
るかどうかを調べた。 (6) JIS K5400による。 (7) 屋外暴露試験(1年間)
【0027】
【実施例5】実施例1の装置を用い、13−LLPの代
りに塩素化ポリオレフイン(塩素化度35%、重量平均
分子量;35,000)を用いた以外は全く実施例1と同様な
操作を行つたところ、720gのビ−ズ状固形物を得
た。
りに塩素化ポリオレフイン(塩素化度35%、重量平均
分子量;35,000)を用いた以外は全く実施例1と同様な
操作を行つたところ、720gのビ−ズ状固形物を得
た。
【0028】
【実施例6】実施例1の装置を用い、13−LLPの代
りに無水マレイン酸変性塩素化PP(塩素化度20%、
重量平均分子量;5,000 、無水マレイン酸含有率;2.8
重量%)を用いた以外は全く実施例1と同様な操作を行
つたところ、720gのビ−ズ状固形物を得た。実施例
5及び6で得たアクリル変性塩素化PPを(表7)の配
合に基づき、塗料試験を行い、結果を(表8)及び(表
9)に示した。比較として、未変性の塩素化PPを用い
た試験結果も合せて記した。
りに無水マレイン酸変性塩素化PP(塩素化度20%、
重量平均分子量;5,000 、無水マレイン酸含有率;2.8
重量%)を用いた以外は全く実施例1と同様な操作を行
つたところ、720gのビ−ズ状固形物を得た。実施例
5及び6で得たアクリル変性塩素化PPを(表7)の配
合に基づき、塗料試験を行い、結果を(表8)及び(表
9)に示した。比較として、未変性の塩素化PPを用い
た試験結果も合せて記した。
【0029】
【表7】
【0030】
【表8】 (1) IPAで充分に洗浄したPP板上に、(表7)に示
したものをプライマ−組成物として5g/m2 (レジン
ベ−ス)塗布し、80℃で30分間乾燥した後、関西ペ
イント株式会社製のレタンPG60を60g/m2 (レ
ジンベ−ス)で塗布し、80℃で30分間乾燥し、室温
で1週間放置したものを用いた。 (2) IPAで充分に洗浄したPP板上に、(表7)に示
したものをワンコ−ト組成物として60g/m2 (レジ
ンベ−ス)で塗布し、80℃で30分間乾燥し、室温で
1週間放置したものを用いた。 (3) JIS K5400、カツトテ−プ法を用いた。 (4) JIS K5400、カツトテ−プ法を用いた。 (5) プライマ−評価;25℃に保つた出光レギユラ−ガ
ソリン中に、塗布片を5分間浸漬し、塗膜表面が変化す
るかどうかを調べた。 ワンコ−ト評価;出光レギユラ−ガソリンを滲み込ませ
た脱脂綿で塗膜を50回ラビングし、塗膜表面が変化す
るかどうかを調べた。 (6) JIS K5400による。 (7) 屋外暴露試験(1年間)
したものをプライマ−組成物として5g/m2 (レジン
ベ−ス)塗布し、80℃で30分間乾燥した後、関西ペ
イント株式会社製のレタンPG60を60g/m2 (レ
ジンベ−ス)で塗布し、80℃で30分間乾燥し、室温
で1週間放置したものを用いた。 (2) IPAで充分に洗浄したPP板上に、(表7)に示
したものをワンコ−ト組成物として60g/m2 (レジ
ンベ−ス)で塗布し、80℃で30分間乾燥し、室温で
1週間放置したものを用いた。 (3) JIS K5400、カツトテ−プ法を用いた。 (4) JIS K5400、カツトテ−プ法を用いた。 (5) プライマ−評価;25℃に保つた出光レギユラ−ガ
ソリン中に、塗布片を5分間浸漬し、塗膜表面が変化す
るかどうかを調べた。 ワンコ−ト評価;出光レギユラ−ガソリンを滲み込ませ
た脱脂綿で塗膜を50回ラビングし、塗膜表面が変化す
るかどうかを調べた。 (6) JIS K5400による。 (7) 屋外暴露試験(1年間)
【0031】
【表9】 (1) IPAで充分に洗浄したPP板上に、(表7)に示
したものをプライマ−組成物として5g/m2 (レジン
ベ−ス)塗布し、80℃で30分間乾燥した後、関西ペ
イント株式会社製のレタンPG60を60g/m2 (レ
ジンベ−ス)で塗布し、80℃で30分間乾燥し、室温
で1週間放置したものを用いた。 (2) IPAで充分に洗浄したPP板上に、(表7)に示
したものをワンコ−ト組成物として60g/m2 (レジ
ンベ−ス)で塗布し、80℃で30分間乾燥し、室温で
1週間放置したものを用いた。 (3) JIS K5400、カツトテ−プ法を用いた。 (4) JIS K5400、カツトテ−プ法を用いた。 (5) プライマ−評価;25℃に保つた出光レギユラ−ガ
ソリン中に、塗布片を5分間浸漬し、塗膜表面が変化す
るかどうかを調べた。 ワンコ−ト評価;出光レギユラ−ガソリンを滲み込ませ
た脱脂綿で塗膜を50回ラビングし、塗膜表面が変化す
るかどうかを調べた。 (6) JIS K5400による。 (7) 屋外暴露試験(1年間)
したものをプライマ−組成物として5g/m2 (レジン
ベ−ス)塗布し、80℃で30分間乾燥した後、関西ペ
イント株式会社製のレタンPG60を60g/m2 (レ
ジンベ−ス)で塗布し、80℃で30分間乾燥し、室温
で1週間放置したものを用いた。 (2) IPAで充分に洗浄したPP板上に、(表7)に示
したものをワンコ−ト組成物として60g/m2 (レジ
ンベ−ス)で塗布し、80℃で30分間乾燥し、室温で
1週間放置したものを用いた。 (3) JIS K5400、カツトテ−プ法を用いた。 (4) JIS K5400、カツトテ−プ法を用いた。 (5) プライマ−評価;25℃に保つた出光レギユラ−ガ
ソリン中に、塗布片を5分間浸漬し、塗膜表面が変化す
るかどうかを調べた。 ワンコ−ト評価;出光レギユラ−ガソリンを滲み込ませ
た脱脂綿で塗膜を50回ラビングし、塗膜表面が変化す
るかどうかを調べた。 (6) JIS K5400による。 (7) 屋外暴露試験(1年間)
【0032】
【発明の効果】本発明の効果を纏めると以下の通りであ
る。本発明に使用される変性ポリオレフイン固形物(ビ
−ズ)は有機溶剤や水を実質上含有しないため、輸送や
輸出する際にコストがその分かからず、有利で合理的で
ある。本発明の変性塩素化ポリオレフインは固形品であ
るため、使用に際してトルエン又はキシレンなどの炭化
水素系有機溶剤に溶解してポリオレフイン系の成型物や
フイルムに塗装又はコ−テイングし、室温から160℃
の温度範囲で乾燥することにより低公害化を実現したワ
ンコ−ト仕上げの塗膜又はプライマ−塗膜が得られた。
得られた塗膜は優れた密着性、耐溶剤性及び耐候性など
の各種物性を示した。また、他の樹脂や顔料に対する相
溶性や分散性が良好であり、下塗りとして用いる場合に
は中塗り又は上塗り塗料との層間密着性が良好となる。
る。本発明に使用される変性ポリオレフイン固形物(ビ
−ズ)は有機溶剤や水を実質上含有しないため、輸送や
輸出する際にコストがその分かからず、有利で合理的で
ある。本発明の変性塩素化ポリオレフインは固形品であ
るため、使用に際してトルエン又はキシレンなどの炭化
水素系有機溶剤に溶解してポリオレフイン系の成型物や
フイルムに塗装又はコ−テイングし、室温から160℃
の温度範囲で乾燥することにより低公害化を実現したワ
ンコ−ト仕上げの塗膜又はプライマ−塗膜が得られた。
得られた塗膜は優れた密着性、耐溶剤性及び耐候性など
の各種物性を示した。また、他の樹脂や顔料に対する相
溶性や分散性が良好であり、下塗りとして用いる場合に
は中塗り又は上塗り塗料との層間密着性が良好となる。
Claims (3)
- 【請求項1】 塩素化ポリオレフイン(I) 1〜80重量
部と塩素化ポリオレフインと重合可能な(メタ)アクリ
ル系モノマ−類(II)99〜20重量部及び分子量が200
〜10,000の範囲の(メタ)アクリル系オリゴマ−類(II
I) の0.1 〜50重量部を混合溶解した溶液が重合開始
剤及び連鎖移動調節剤の存在下に、水中で分散剤の存在
下又は不存在下に懸濁重合して得られた固形状(メタ)
アクリル変性塩素化ポリオレフイン樹脂組成物を炭化水
素系有機溶剤に溶解して使用に供することを特徴とする
ポリオレフイン用樹脂組成物。 - 【請求項2】 塩素化ポリオレフイン(I) が塩素化度と
して10〜50重量%である塩素化ポリオレフインを使
用することを特徴とする請求項1記載のポリオレフイン
用樹脂組成物。 - 【請求項3】 固形状(メタ)アクリル変性塩素化ポリ
オレフイン樹脂組成物を炭化水素系有機溶剤に溶解して
ポリオレフイン成型物又はフイルムに塗装又はコ−テイ
ングする際にトリクロルエタン等の塩素系有機溶剤で被
塗装物表面を洗浄又は脱脂することなく、被塗装物素材
に密着する良好な塗膜物性が得られることを特徴とする
請求項1記載のポリオレフイン用樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35281793A JPH07188607A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | ポリオレフイン用樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35281793A JPH07188607A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | ポリオレフイン用樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07188607A true JPH07188607A (ja) | 1995-07-25 |
Family
ID=18426643
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35281793A Pending JPH07188607A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | ポリオレフイン用樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07188607A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017078140A (ja) * | 2015-10-22 | 2017-04-27 | オリジン電気株式会社 | 塗料組成物及び塗装物品 |
JP2017536453A (ja) * | 2014-12-08 | 2017-12-07 | ローム アンド ハース カンパニーRohm And Haas Company | ポリオレフィン添加剤、耐垂下性ポリオレフィン、及びその調製方法 |
CN113227292A (zh) * | 2018-12-25 | 2021-08-06 | 3M创新有限公司 | 水性粘合剂组合物 |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP35281793A patent/JPH07188607A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017536453A (ja) * | 2014-12-08 | 2017-12-07 | ローム アンド ハース カンパニーRohm And Haas Company | ポリオレフィン添加剤、耐垂下性ポリオレフィン、及びその調製方法 |
JP2017078140A (ja) * | 2015-10-22 | 2017-04-27 | オリジン電気株式会社 | 塗料組成物及び塗装物品 |
CN113227292A (zh) * | 2018-12-25 | 2021-08-06 | 3M创新有限公司 | 水性粘合剂组合物 |
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