JP2000302873A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JP2000302873A JP11115816A JP11581699A JP2000302873A JP 2000302873 A JP2000302873 A JP 2000302873A JP 11115816 A JP11115816 A JP 11115816A JP 11581699 A JP11581699 A JP 11581699A JP 2000302873 A JP2000302873 A JP 2000302873A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂溶液が分離現象等を起こさず、高濃度状
態でスプレー塗装することが可能であり、優れた耐候性
を示す、塗料やプライマーおよび接着剤としても有用な
樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 ポリオレフィンとアクリル樹脂が1/9
〜9/1の重量比からなる樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクリル変性ポリ
オレフィン系の樹脂組成物に関する。より詳しくは、無
処理ポリオレフィン系樹脂フィルムやシート、あるいは
成形物等への塗料およびプライマーとして、または接着
剤等として有用な樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリオレフィン系樹脂は一般
に生産性がよく各種成形性にも優れ、しかも軽量で防
錆、かつ耐衝撃性がある等といった多くの利点があるた
め、自動車や船舶等の内装や外装、および家電や家具、
雑貨、建築の材料等として広範囲に使用されている。
【0003】このようなポリオレフィン系の樹脂成形物
は一般に、ポリウレタン系樹脂やポリアミド系樹脂、ア
クリル系樹脂およびポリエステル系樹脂等に代表される
極性を有する合成樹脂とは異なり、非極性であってかつ
結晶性であるため、汎用の樹脂組成物ではこのものへの
塗装や接着を行うのが非常に困難である。
【0004】このため、ポリオレフィン系樹脂成形物に
塗装や接着を行う際は、その表面をプライマー処理した
り、あるいは活性化することにより表面への付着性を改
良するといったことが行われてきた。例えば、自動車用
バンパーではその表面をトリクロロエタン等のハロゲン
系有機溶剤でエッチング処理することにより塗膜との密
着性を高めたり、またはコロナ放電処理やプラズマ処
理、もしくはオゾン処理等の前処理をした後において、
目的の塗装や接着を行うといったことがなされてきた。
【0005】しかしながら、これら従来に知られる汎用
の樹脂組成物を用いた塗装や接着においては多大な設備
費がかかるばかりでなく、施行に長時間を要し、さらに
は仕上がりが一様でなく、表面処理状態に差を生じやす
い原因となっていた。
【0006】そこで従来、上記した問題が改善される塗
料組成物のものとして、例えばポリオレフィンにマレイ
ン酸を導入した組成物(特公昭62−21027号公
報)、または塩素化変性ポリオレフィンを主成分とした
組成物(特公昭50−10916号公報)といったもの
が提案されてきた。しかしながら、これらはポリオレフ
ィン系成形物等に対する密着性には優れるものの、耐候
性に劣るため、通常はプライマー用として、または耐候
性が不要とされる箇所への使用に限られたものとなって
いる。したがって、これらの組成物を使用し、耐候性が
必要とされる箇所への塗装を行うような場合においては
通常、操作が煩雑なツーコート仕上げが必要となる。
【0007】このため、何らの前処理を施すことなく素
材に対して優れた密着性が発現でき、優れた耐候性をも
有するワンコート仕上げ処理の可能な塗料の開発が進め
られており、この分野では例えば、アクリル系単量体と
塩素化ポリオレフィンを共重合させて得られる樹脂(特
開昭58−71966号公報等)や、水酸基含有アクリ
ル−塩素化ポリオレフィン共重合体とイソシアナート化
合物からなる塗料組成物(特開昭59−27968号公
報)等が提案されてきた。
【0008】また、ポリオレフィン中に不飽和結合を導
入する方法(特開平1−123812号および同2−2
69109号公報等)、有機過酸化物を導入する方法
(特開平1−131220号公報等)、および2官能性
有機過酸化物を用いる方法(特開昭64−36614号
公報等)等も提案されており、これらはポリオレフィン
とラジカル重合性不飽和モノマーとの反応性を向上させ
るための工夫である。
【0009】しかしながら、上記した樹脂組成物および
その製法においては多くの場合、特に粘性の問題から希
薄な濃度で反応させなければならず、ポリオレフィンへ
のグラフト共重合効率が低く、ラジカル重合性不飽和モ
ノマーのホモポリマーを生じやすいため、得られる樹脂
溶液は非常に分離を起こしやすく、通常はそのままのも
のを即、使用することができないという欠点をもつもの
となっていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の上述
した問題点を解消する新規樹脂組成物を提供するもので
ある。すなわち、本発明は、樹脂溶液が分離現象を起こ
すことなく高濃度の状態でスプレー塗装することが可能
であり、しかも得られる塗膜は塩素化変性ポリオレフィ
ン系の塗膜に比し、より優れた耐候性を示すものであっ
て、無処理ポリオレフィン系樹脂フィルムやシート、あ
るいは成形物等への塗料およびプライマーとして、また
は接着剤として有用な樹脂組成物を提供することを目的
とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
の達成可能な樹脂組成物について鋭意研究および検討を
重ねてきた結果、特にポリオレフィンとアクリル樹脂が
特定比率の範囲からなる樹脂組成物が極めて有用なもの
となることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明は、 ポリオレフィンとアクリル樹脂が1/9〜9/1の重
量比からなる樹脂組成物であり、また、 ポリオレフィンとアクリル樹脂とを1/9〜9/1の
重量比の範囲で反応させてなる上記記載の樹脂組成物
であり、また、 ポリオレフィンとアクリル樹脂とを1/9〜9/1の
重量比の範囲で有機過酸化物の存在下で反応させてなる
上記記載の樹脂組成物である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の樹脂組成物に用いられる
ポリオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ヘ
キセン、1−デセン、および4−メチル−1−ペンテン
等の単独重合体や、あるいはこれらの共重合体、および
ブタジエンのようなジエン類が挙げられる。また特に、
ポリプロピレンからなる被塗装素材を塗装するために用
いる塗料組成物を製造するような場合はポリプロピレ
ン、またはプロピレン成分が50モル%以上を占める共
重合体のものを用いるのが好ましい。
【0014】上記ポリオレフィンは、その重量平均分子
量(以下、Mwと略記する)が5千〜20万の範囲のも
のであることが好ましい。すなわち、Mwが5千未満の
ものでは、得られる樹脂組成物が素材との密着性に劣る
ものとなりやすく、またMwが20万を超えるようなも
のであっては、樹脂合成時にそれを溶剤に溶解させる際
に、比較的低濃度であっても高粘性の液となり、目的と
する樹脂組成物を製造することが困難となるため、上記
した範囲のポリオレフィンを用いることが好ましい。
【0015】また、本発明の樹脂組成物に用いられるア
クリル樹脂は、特に限定するものではないが、通常は6
0〜150℃に加熱した有機溶剤中にラジカル重合性モ
ノマーと重合開始剤の混合液をフィードし重合せしめて
得られるアクリル樹脂が用いられる。
【0016】ここで上記有機溶剤としては、例えば、キ
シレン、トルエン、エチルベンゼン等の芳香族、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素、
シクロヘキサン、シクロヘキセン、メチルシクロヘキサ
ン等の脂環式炭化水素、エタノール、イソプロピルアル
コール等の脂肪族アルコール、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン等のケトン系溶剤などが挙げられ
る。また、これらの2種以上からなる混合物であっても
構わない。これらの中でも、芳香族炭化水素および脂肪
族炭化水素が好適に用いることができる。
【0017】また、ラジカル重合性モノマーとしては、
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、t−ブチルスチレン等の芳香族ビニル類、アクリル
酸、メタアクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イ
タコン酸等のカルボキシル基含有ビニル類及びこれらの
モノエステル化物、メチル(メタ)アクリレート、エチ
ル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレー
ト、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メ
タ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレ
ート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ステ
アリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アク
リレート、ラウロイル(メタ)アクリレート、シクロヘ
キシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリ
レート、フェニル(メタ)アクリレート、ジメチルアモ
ノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の
(メタ)アクリル酸エステル類、その他アクリロニトリ
ル、メタクリルニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチロール
アクリルアミド、およびメチロールメタクリルアミド等
が挙げられる。
【0018】さらに重合開始剤としては、ジ−tert
−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ
−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイ
ド、tert−パーオキシベンゾエイト、クメンハイド
ロパーオキサイド等の有機過酸化物、アゾイソブチルニ
トリル、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタ酸)、
2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキ
シエチル)プロピオアミド)等のアゾ化合物が挙げられ
る。
【0019】本発明では、上記のようにして得られるア
クリル樹脂と、前記ポリオレフィンとを、重量比率(ポ
リオレフィン/アクリル樹脂)で1/9〜9/1の範
囲、より好ましくは2/8〜8/2の範囲で混合し、温
度80〜200℃とした後、有機過酸化物を添加し、グ
ラフト反応させることにより、目的の樹脂組成物を得る
ことができる。
【0020】上記有機過酸化物としては、ジ−tert
−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ
−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイ
ド、tert−パーオキシベンゾエイト、クメンハイド
ロパーオキサイド等が挙げられる。この中でも、ジ−t
ert−ブチルパーオキサイドおよびtert−ブチル
パーオキシ−2−エチルヘキサノエートが好適に用いら
れる。
【0021】上記有機過酸化物の使用量は、前記ポリオ
レフィンとアクリル樹脂との総重量に対し通常5〜50
重量%の範囲、より好ましくは5〜30重量%の範囲で
ある。この有機過酸化物の使用量が5重量%未満である
場合は、得られる樹脂溶液が分離を起こしやすいものと
なり、逆に50重量%を越える使用量である場合は反応
中にゲル化を起こしやすくなるため、上記した範囲で有
機過酸化物を使用することが好ましい。また、この有機
過酸化物はなるべく時間をかけ、これを少量ずつ添加す
ることが好ましい。すなわち、これの使用する量にもよ
るが、一般に有機過酸化物を一括で添加するような場合
は反応液が比較的ゲル化を起こしやすくなるため、少量
ずつ時間をかけて、または多回数に分けて少量ずつ添加
していくようにすることが好ましい。
【0022】このようにして得られる本発明の樹脂組成
物はそのままでも塗料や接着剤として用いることができ
るが、更には必要に応じて酸化防止剤や耐候安定剤、耐
熱防止剤等の各種安定剤、無機顔料、有機顔料等の着色
剤、カーボンブラック、フェライト等の導電性付与剤等
の成分を含有させても、何ら構わない。
【0023】そして本発明の組成物は、例えば、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のポリオレフ
ィン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテ
ン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−
プロピレン−ブテン共重合体等のオレフィン系共重合体
からなる成形品、およびポリプロピレンと合成ゴムから
なる成形品の上塗りとして好適に用いることができ、更
にはポリアミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、更には鋼板や電着処理鋼板等の表面処
理にも用いることができる。
【0024】また、本発明の樹脂組成物は、ポリウレタ
ン樹脂やポリエステル樹脂、メラミン樹脂、およびエポ
キシ樹脂等を主成分とする塗料または接着剤等の下塗り
剤としても有用であり、これにより各種被塗物表面への
塗料等の付着性を改善するとともに、より鮮映性等に優
れる塗膜を形成させるために使用するといったこともで
きる。
【0025】特に本発明の樹脂組成物は、ポリプロピレ
ン等のポリオレフィンからなる成形品、ポリプロピレン
と合成ゴムからなる成形品、不飽和ポリエステル、エポ
キシ樹脂、およびポリウレタン樹脂等を用いた成形品等
の上塗りとして、あるいはこれら成形品の表面への塗料
の付着性を改善するための下塗りとしても、好適に用い
ることができる。
【0026】本発明の樹脂組成物を成形品等の表面に塗
布するには特に限定するものではないが、噴霧塗布によ
り行うのがより好適であり、例えば、スプレーガンで成
形品等の表面に吹きつけ、塗装を行ったりすることがで
きる。塗布は常温で容易に行え、また塗布後の乾燥方法
についても特に限定はなく、自然乾燥や加熱強制乾燥
等、適宜の方法で乾燥することができる。
【0027】また、本発明の組成物は、その特徴から上
記成形品の塗料としての用途以外にも、広範囲の用途に
適用可能なものであり、例えば上記のような乾燥後の表
面に、静電塗装や吹き付け塗装、および刷毛塗り等によ
り塗料を塗布することも可能である。用いられる塗料と
しては特に限定はなく、溶剤型熱可塑性アクリル樹脂塗
料、溶剤型熱硬化性アクリル樹脂塗料、アクリル変性ア
ルキド樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、ポリウレタン樹脂
塗料、およびメラミン樹脂塗料等を挙げることができ
る。
【0028】また、本発明の樹脂組成物は、塗料やプラ
イマーとしてではなく、接着剤および塗料添加剤等とい
った面の用途としても、好適に使用することができるも
のである。
【0029】
【実施例】以下、本発明の樹脂組成物を製法および各種
試験例を挙げ、更に説明する。以下において、部および
%は特記していない限り重量基準である。
【0030】実施例1〜12 アクリル樹脂の合成 攪拌機、温度計、還流冷却装置、および窒素導入管を備
えた4つ口フラスコに、表1に示すアクリル樹脂合成の
欄に記載の溶剤を仕込み、窒素置換しながら100℃に
加熱昇温した。次いでこの中に、表1に示すアクリル樹
脂合成の欄に記載のモノマーおよび重合開始剤の混合液
を4時間かけてフィードし、このフィード終了より1時
間経過後にt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノ
エート(以下PBOと称す)を0.4部添加し、更に2
時間放置した。この後、上記合成の際に用いたのと同種
の溶剤を添加し、不揮発分50%となるまで希釈してア
クリル樹脂を合成した。
【0031】樹脂組成物の製造 上記アクリル樹脂の合成例で得られたアクリル樹脂溶液
に、表1に示すグラフト反応の欄に記載のポリオレフィ
ンおよび溶剤を仕込み、窒素置換しながら温度135℃
まで昇温した。次いでこの中に、表1に示すグラフト反
応の欄に記載の有機過酸化物であるジ−tert−ブチ
ルパーオキサイド(以下、PBDと略記する)、および
量を添加した。なおこのPBDの添加は表1に記載の量
中、最初にそれの3/7の量を添加し、1時間経過後に
2/7、さらにそれより1時間経過後に残りの2/7が
添加されるよう、計3回に分けて添加し反応させた。P
BDの添加後より2時間放置して反応させた後、上記溶
剤と同種の溶剤を添加し、不揮発分30%となるまで希
釈し、本発明の樹脂組成物を得た。
【0032】なお、上記で使用のポリオレフィンの種類
およびMwについては、実施例1および5〜12ではベ
ストプラストBP750(ヒュルスジャパン(株)製商
品名、Mw=70000)のものを、実施例2ではベス
トプラストBP708(ヒュルスジャパン(株)製商品
名、Mw=45000)のものを、実施例3ではタフマ
ーS4020(三井化学(株)製商品名)のものを、実
施例4では宇部タックUT2715(宇部興産(株)製
商品名、Mw=30000)のものをそれぞれ使用し
た。
【0033】比較例1,2 樹脂組成物製造用の原料および量を、表2に記載のよう
にして反応させた他は全て前記実施例1〜12に記載と
同様に操作し、樹脂組成物を得た。これら比較例で使用
のポリオレフィンは、ベストプラストBP750(ヒュ
ルスジャパン(株)製商品名、Mw=70000)のも
のである。また、これら比較例におけるポリオレフィン
/アクリル樹脂の重量比率においては、表2からも明ら
かなように、比較例1では9/100であり、比較例2
では930/100となるようにして樹脂組成物を製造
したものである。
【0034】比較例3 攪拌機、温度計、還流冷却装置、および窒素導入管を備
えた4つ口フラスコに、トルエン60部、キシレン40
部、および塩素化ポリオレフィンであるスーパークロン
813A(日本製紙(株)製商品名)85部を仕込み、
窒素置換しながら85℃に加熱昇温した。次いでこの中
に、ラジカル重合性モノマーであるスチレン20部、ブ
チルアクリレート20部、ブチルメタアクリレート40
部、メチルメタアクリレート15部、メタアクリル酸1
部と重合開始剤であるPBO1部の混合液を2時間かけ
てフィードした。フィード終了後、4時間後と5時間後
にPBOをそれぞれ0.5部添加し、その後2時間放置
し、アクリル変性塩素化ポリオレフィンを得た。
【0035】比較例4 塩素化ポリオレフィンの量を85部より22部として行
った他は全て比較例3と同様に操作し、アクリル変性塩
素化ポリオレフィンを得た。
【0036】比較例5 塩素化ポリオレフィンの量を85部より10部として行
った他は全て比較例3と同様に操作し、アクリル変性塩
素化ポリオレフィンを得た。
【0037】以上の実施例1〜12および比較例1〜5
で得られた樹脂組成物を以下に示す項目によりそれぞれ
評価した。それぞれの評価方法については下記の通りで
ある。
【0038】樹脂組成物溶液の粘度 得られた樹脂組成物を、その製造時に使用したものと同
じ種類の溶剤にて不揮発分が20%となるように調整
し、JIS K 5400記載の方法に準じ、フォード
カップNo.4を使用して、25℃での落下秒数を測定
した。表3にその結果を示した。
【0039】樹脂溶液の安定性 得られた樹脂組成物溶液を、不揮発分30%、40℃の
条件で1週間静置し、溶液の状態を評価した。1週間の
経過後、この樹脂組成物溶液につき分離および沈殿がと
もに確認されなかったものを○、分離およびまたは沈殿
の観察されたものを×とし、表3に記した。
【0040】樹脂溶液のスプレー適性 塗装ガン(岩田塗装機工業(株)製ワイダースプレーガ
ン(商品名;W−88−13H5G))を使用し、霧化
圧4kg/cm2 、ノズル1回転開き、塗装ブース内の
温度30℃にて、各々実施例および比較例で得られた樹
脂組成物溶液をスプレーし、糸曳きが発生するか否かを
観察し、発生しなかったものを○、1本でも発生したも
のを×とし、表3に記した。
【0041】碁盤目試験、剥離強度の測定、耐候性試験 得られた樹脂組成物溶液を、それらの製造時に使用と同
種の溶剤を添加し、25℃下、フォードカップNo.4
での落下秒数が15±2秒となるように調整した。次い
で、イソプロピルアルコールで表面を拭いたポリプロピ
レン製(グランドポリマー(株)製、製品名;J70
5)の角板に、乾燥後の膜厚が10μmとなるように上
記溶液を噴霧塗布して塗膜を作り、この塗膜について、
碁盤目試験および耐候性試験を行った。また、上記塗膜
に更に白色の上塗り塗料(日本ビーケミカル(株)製、
商品名;R278(主剤)/R271(硬化剤)=8/
2で混合)を乾燥後の膜厚が20μmになるように塗布
して塗膜を成形し、室温にて10分間放置した後、10
0℃のオーブンに入れ30分間焼き付け処理を行った塗
膜について、碁盤目試験、剥離強度の測定および耐候性
試験を行った。表3に上記試験で得られた結果を示す。
なお、上塗り後の碁盤目試験結果が、0/100である
ものは、剥離強度の測定を行っていない。
【0042】碁盤目試験 JIS−K−5400に記載されている碁盤目試験の方
法に準じ、碁盤目を付けた試験片を作成し、セロテープ
(ニチバン(株)品)を碁盤目上に貼り付けた後、速や
かに90°方向に引っ張って剥離させ、碁盤目100個
の中、剥離されなかった碁盤目数にて評価した。
【0043】剥離強度の測定 塗膜された基材に1cm幅で切れ目を入れ、その端部を
剥離した後、端部を50mm/分の速度で180°方向
に引っ張り剥離強度を測定し、剥離強度が600g/c
m以上のものを◎、300〜600g/cmのものを
○、300g/cm未満のものを×とし、表3に記し
た。
【0044】耐候性試験 JIS−K−5400に記載されている促進耐候性試験
の方法に準じ、サンシャインカーボンアーク灯式で評価
を行い、500時間後の60度鏡面光沢度(JIS−K
−5400)により、その測定値の保持率(%)=(試
験後の光沢度/初期の光沢度)×100を算出し、光沢
保持率80%以上で変色が認められなかったものを○、
60%以上80%未満のものを△、60%未満のものを
×とし、表3に記した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【発明の効果】以上の説明、とりわけ実施例の結果から
も明らかなように、本発明の樹脂組成物は分離や沈殿現
象を起こさず即使用することが可能で、しかも高濃度状
態でのスプレー作業性に優れるものであるとともに、と
りわけポリオレフィン樹脂成形物に対する密着性に優れ
るという、従来にはない本発明特有の作用効果をもつも
のである。
【0049】また、本発明の樹脂組成物を用いたものか
らなる塗膜は優れた耐候性をもつものであり、塗料やプ
ライマーとしての用途に最適なものである。
フロントページの続き (72)発明者 町田 貢一 千葉県茂原市東郷1900番地 三井化学株式 会社内 (72)発明者 村上 司 千葉県茂原市東郷1900番地 三井化学株式 会社内 Fターム(参考) 4F070 AA12 AA29 AC56 AE08 GA05 GB05 GB10 4J002 AC03X BB03X BB04X BB12X BB14X BB15X BB17X BG04W BG05W BG06W BG07W BG10W BG12W BG13W FD110 GH00 GH01 GJ01 4J031 AA12 AA13 AA17 AA19 AA20 AA22 AA23 AB02 AC01 AD01 AE13 AF12 AF13

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィンとアクリル樹脂が1/9
    〜9/1の重量比からなる樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィンとアクリル樹脂とを1/
    9〜9/1の重量比の範囲で反応させてなる請求項1記
    載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィンとアクリル樹脂とを1/
    9〜9/1の重量比の範囲で有機過酸化物の存在下で反
    応させてなる請求項1記載の樹脂組成物。
JP11581699A 1999-04-23 1999-04-23 樹脂組成物 Expired - Lifetime JP3794863B2 (ja)

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