JPH0716827B2 - ワイヤカツト放電加工用電源装置 - Google Patents

ワイヤカツト放電加工用電源装置

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JPH0716827B2
JPH0716827B2 JP60032734A JP3273485A JPH0716827B2 JP H0716827 B2 JPH0716827 B2 JP H0716827B2 JP 60032734 A JP60032734 A JP 60032734A JP 3273485 A JP3273485 A JP 3273485A JP H0716827 B2 JPH0716827 B2 JP H0716827B2
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潔 井上
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23HWORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
    • B23H7/00Processes or apparatus applicable to both electrical discharge machining and electrochemical machining
    • B23H7/02Wire-cutting
    • B23H7/04Apparatus for supplying current to working gap; Electric circuits specially adapted therefor

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ワイヤカット放電加工用電源装置、特に加工
用電極と被加工物間の加工間隙に間歇的な電圧パルスを
印加することによりパルス放電を生ぜしめる電源装置に
関するもので、特にいわゆる水または水を主成分とする
液を加工液とする放電加工の際に使用して有用な、ある
いはさらに電解により比較的易溶解性の金属、合金を少
なくとも一部以上有効成分として含有する被加工物を加
工する際に適用して有用な電源装置に関するものであ
る。
(従来の技術) ワイヤカット放電加工においては、加工液として、通
常、上記水または水を主成分とする水系の加工液が使用
されるが、この場合、一部電解が生じる。この場合、電
解により比較的易溶解性の金属、合金を少なくとも一部
以上有効成分として含有する被加工物としては、例えば
WC−Co合金の如き金属炭化物、金属窒化物、金属硼化物
等の一般的に高硬度、高融点の粒子をFe、Ni、Cr、Cu、
Co、Zn、Al、Cd、Mn、Sn、Pb等の金属、合金を結合材と
して焼成等により固めたいわゆる超硬合金等がその典型
的な例であるが、上記超硬合金に限らないこと、また鋳
造等によって製造された合金中にも該当する合金がある
ものである。
すなわち、加工液として水または水を主成分とする水系
加工液を用い、そして被加工物電極が電解により比較的
易溶解性の金属、合金を一部以上有効成分として含む材
料からなる、例えば焼成WC−Co合金を被加工物として放
電加工する場合で、その典型としては、焼成WC−Co合金
からなる被加工物を黄銅等の銅系合金からなるワイヤ電
極を用いてワイヤカット放電加工する場合があるが、従
来通常の加工用電源例えば、直流電圧源をトランジスタ
等のスイッチング素子のオン、オフにより間歇的な矩形
波電圧パルス列を生成供給する非蓄勢式加工用電源、直
流電圧源によってコンデンサを充電し、これを電極、被
加工物間の加工間隙に放電させる蓄勢式加工用電源、お
よびコンデンサの充電回路と放電回路の両方または何れ
か一方にスイッチング素子を挿入し、該スイッチング素
子のオン、オフを周期的に行なうか、コンデンサの充電
および放電さらには加工間隙の加工状態に応じて上記ス
イッチング素子のオン、オフを制御する形式の加工電源
等の何れの加工電源を使用した場合でも、加工間隙への
加工電圧印加極性は、通常、正極性(被加工物が正、ワ
イヤ電極が負)として印加されるのであり、被加工物の
ワイヤカット加工面は、その加工面の内部側から焼成合
金の結合材であるコバルトCoが、局部的にまたはほぼ全
体的にある深さ(例えば約0.01〜0.02mm前後)の部分迄
電解作用、陽極溶解作用等の電気化学作用によって溶出
してしまっていて、折角の加工処理が全く無駄となる
か、少なくとも品質上は勿論のこと、加工精度も所定以
下である等大きな問題があった。
上記の如き各加工用電源の直流電圧源の出力無負荷電圧
は、少なくとも約80V乃至100Vまたはそれ以上で、約200
V前後というのは普通であり、約300V前後という物もど
ちらかといえば多い方であり、このため、正常放電加工
時における加工間隙の平均電圧または平均加工電圧が例
えば約150V前後ということも珍らしいことではなかっ
た。
例えば、特公昭41−9,399号公報記載の如き、一定の電
圧パルス幅または時間と、一定の電圧パルス間休止幅ま
たは時間を有する矩形波パルスの加工用電源の場合、電
圧パルス幅と休止幅の比を1(デューティーファクタ;1
/2)、供給電圧パルスの約50〜80%が放電する(短絡、
アーク等を含む、他は無負荷電圧パルス)状態がほぼ正
常加工状態として、今仮りに約80%の供給電圧パルスが
放電している状態とし、しかもその放電パルスの全て
が、各電圧パルスの立上りから少しの時間遅れも無く放
電を開始したと仮定し、また上記電圧パルス(放電パル
ス)の幅を従来通常のワイヤカット放電加工における数
μs、例えば約5μsとする(従って休止幅も5μs)
と、加工液は通常水または水を主成分とする水系加工液
であるから、各放電パルスにおける放電電圧(放電維持
電圧)は約30V程度であって、(電圧パルスの無負荷電
圧値とほとんど無関係である。)さらに今また前記電圧
パルスの無負荷電圧を、例えば、約100Vとすると、加工
間隙の平均加工電圧は計算上約29Vということになる
が、実際は、例えば約30数Vまたはそれ以上と、計算上
の値よりもかなり高い値となる。
平均加工電圧がこのように計算上の値よりも高い値にな
る主な理由の1つは、第8図(A)に示す印加電圧パル
スに対し、ワイヤ電極と被加工物間の電圧は(B)によ
うになるからである。すなわち、当該印加電圧パルスに
よって放電が生じなかった場合に、ワイヤ電極と被加工
物間の浮遊容量等により供給電圧パルスによる電荷が残
留し、この電荷がワイヤ電極と被加工物間の浮遊容量、
等価抵抗やインダクタンス成分によって決定される時定
数に基づいて曲線Cに示すように放電すると共に、放電
が生じた場合は僅かで通常殆んど無視し得るものの、例
えば曲線Dに示すように、放電電圧から次第に電圧が低
下する放電曲線を描くからである。
しかしてまた、前記平均加工電圧の値は、加工状態がア
ーク状等不良状態となる限界に近い放電割合(約80%)
を設定し、しかも、その各放電パルスが電圧パルスの印
加時から少しの時間遅れもなく放電を開始したものと仮
定しているだけでなく、デューティーファクタも比較的
小さく設定し、さらに、電圧パルスの無負荷電圧も低い
場合(100V)であるから、通常の正常加工状態のワイヤ
カット放電加工の平均加工電圧の半分またはそれ以下、
通常数分の1乃至それ以上の低い値であることが判る。
尤も、電圧パルスの幅が数10μs、例えば約30μs以上
で、棒状や型状電極等による加工液を水とする放電加工
では(加工液が水の場合、電圧パルス幅の広い領域では
電解作用が増し、良好な放電が維持できないし、上記電
解作用による弊害は避けられない。)、正常放電加工時
の各放電パルス中における放電電圧(放電維持電圧)は
約18V前後と低いものの、このような加工条件領域で
は、アーク放電とならないように供給電圧パルスに対す
る放電パルスの割合を減らすように制御したり、また、
デューティーファクタが通常の場合例えば3/4等大きく
設定されているから、前述の場合程ではないにしても、
加工間隙の平均加工電圧は前記29Vよりも相当高いのが
普通である。
そしてまた、上記放電電圧約18Vというのは、既に各放
電時等に電解作用がある割合で生じているからであっ
て、後述する本発明の目的とする電解作用を殆んど生じ
させないか、電解作用の極めて少ない放電加工用電源の
設定加工条件電圧パルス幅としては、上記約30μsとい
うのは、相当程度上限に近いものということができる。
また、加工用電源として、例えば特公昭44−13,195号公
報記載の如き、電圧パルスの印加時間、特にその無負荷
電圧の時間が、各所定の休止幅の後印加される電圧パル
スによる放電開始の遅れに比例して増大する形式の矩系
波パルス加工電源では、加工間隙の平均加工電圧が前述
の公報記載のそれよりも増大することは明らかである。
また、前に述べた蓄勢式加工電源や、コンデンサの充放
電両方の回路またはいずれか一方にオン、オフスイッチ
ング素子を挿入した形式の加工電源等においても、放電
時間が短縮される一方において、加工間隙への電圧印加
時間が増大する傾向となるから、かかる形式の加工用電
源の場合も前述のものよりも加工間隙の平均加工電圧が
高いのが普通である。
このような各種電源における電圧パルス印加時からの放
電開始の遅れは、加工間隙抵抗が印加電圧値に対して所
定値以上大きいことによるものであることは当然である
が、さらに間隙長に対する間隙抵抗の大きさ(加工液の
性状)や、放電加工回路部分の浮遊静電容量およびスイ
ッチング素子の静電容量等による電圧パルスの立上がり
の遅れ等も関係しているものである。
ところで、放電加工の加工間隙状態には種々の状態があ
るから、一概には言えないが、水または水を主成分とす
る液を加工液とする放電加工において、加工間隙の平均
加工電圧が高い程、加工間隙での電解作用およびその量
が増すであろうことは事実であり、そしてさらに加工間
隙で現に放電が行なわれていなくて、電圧が印加されて
いる時間(主として無負荷電圧印加時間)に電解作用お
よびその量がほぼ比例していることは極めて明らかなこ
とである。
また、印加電圧パルスに基づく放電中、特にその放電電
圧が例えば約25V前後またはそれ以上と比較的高い場合
には、放電と共にまたは同時に一部電解作用が生じてい
ると言われている。
電解作用が少なく、従ってその結果として被加工物電極
構成材料中に含まれている他よりも易電解溶出性の金
属、合金の溶出を防止し、品質および加工精度の優れた
ワイヤカット放電加工を他に工夫を要することなく可能
となるワイヤカット放電加工用加工電源として、第1図
の回路図及び第2図の波形図に示すものが知られてい
る。第1図において、1はワイヤ電極、2は被加工物、
3はワイヤ電極1と被加工物2間に正極性の電圧を印加
する加工用の正極性電源、4は限流抵抗、5は前記電源
3の電圧の印加を制御するトランジスタやFET等からな
るスイッチング素子である。6はワイヤ電極1と被加工
物2間に負極性の電圧を印加する負極性電源、7,8はそ
れぞれその限流抵抗およびスイッチング素子であり、限
流抵抗7は前記加工用の回路に挿入される限流抵抗4の
抵抗値に比較して通常大きな値のものが選択される。9
は矩形波の電圧パルスaを発振する発振器、10は該発振
器9の出力パルスaの立上がりからt1の時間幅の電圧パ
ルスbを発生させる単安定マルチバイブレータ回路(以
下単安定回路と称す)であり、該単安定回路10の出力パ
ルスbが前記スイッチング素子5に加えられる。11は前
記単安定回路10の出力を反転させる反転素子、12は該反
転素子11の出力パルスcの立上がりからt2の時間幅の出
力パルスdを発生させる単安定回路で、該単安定回路12
の出力が前記負極性パルスを加える回路のスイッチング
素子8の制御信号として加えられる。
第1図の回路の動作を第2図により説明する。発振器9
の出力パルスaの1周期の時間Tを例えば約10μs前後
またはそれ以内とすると、単安定回路10の出力パルスb
の時間t1は0.1〜9μs以内に設定され、単安定回路11
の出力パルスdの時間t2は0.5μs〜(T−t1)μsよ
りやや短い時間に設定される。また、正極性電源3の電
圧VOを例えば90Vとすると、負極性電源6の電圧VXは例
えば30〜70V程度に設定される。このような設定を前提
とし、第1図の回路は、発振器9の出力パルスaの立上
がりから単安定回路10はt1なる時間幅の出力パルスbを
発生させ、これによりスイッチング素子5がその時間幅
だけオンとなり、ワイヤ電極1と被加工物2との間に正
極性電源3による正極性電圧パルスを印加する。この電
圧パルスの印加により放電が生じた場合のワイヤ電極1
と被加工物2との間の電圧Vの変化はE,Fで示す放電パ
ルスのようになり、放電が生じなかった場合はGで示す
無負荷電圧パルスのようになる。単安定回路10の出力パ
ルスbがオフとなると、反転回路11の出力はオンとなる
ので、その立上がりから単安定回路12からt2なる時間幅
の出力パルスdが出力され、これによってスイッチング
素子8がオンとなり、今度はワイヤ電極1と被加工物2
との間に負極性電源6による負極性電圧パルスが加えら
れる。そして負極性の電圧パルスが加えられている時間
t2の間は加工間隙電圧(ワイヤ電極1に対する被加工物
2の電圧)は−VXとなるが、スイッチング素子8がオフ
になると、ワイヤ電極1と被加工物2との間等の放電加
工回路部分の浮遊容量や等価抵抗、インダクタンスによ
り決定される特定数に従がう曲線H,Iのように加工間隙
電圧が漸次低下し、まれにはJのように放電が生じる。
従って、加工間隙に印加供給された正極性電圧パルスの
全数に対する最大放電率が例えば80%と仮定し、正極性
電圧VOに対する負極性電圧VXの値やパルスa,b,d等の時
間幅を適当な値に設定することにより、加工間隙の電圧
Vの平均値、すなわち平均加工電圧を零V以下または零
より低い所定値にすることができる。平均加工電圧を零
V以下または零Vよりも低い値にすれば、陽極溶解作用
が被加工物に作用せず、前記正極性パルスの時間幅が10
μs程度以下、通常数μs前後程度と短いこともあっ
て、被加工物中の合金中の金属の溶出を実質的に防止す
ることができる。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このように各正極性電圧の印加後に必ず
負極性電圧を印加すれば、加える正極性電圧パルス数に
対して放電が生起した数(放電率)の如何に拘らず、負
極性電圧が印加されるわけであるから、放電率が大であ
る場合には加工間隙の平均加工電圧が低下し、放電開始
が遅れ、反対に、放電率が小さい場合には平均加工電圧
が高くなり、平均加工電圧を所定値以下に確実におさめ
ることができないという問題点がある。
本発明は、上記問題点に鑑み、加工間隙における平均加
工電圧が好適な所定値以下の範囲に確実に抑制でき、被
加工物構成材料中に含まれている他よりも易溶解性の金
属、合金の溶出をほぼ完全に防止することができるワイ
ヤカット放電加工用電源装置を提供することを目的とす
る。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、加工電極と被加工物との間隙に加工条件に応
じて設定された時間幅の電圧パルス又は放電パルスとな
る正極性電圧パルスを休止時間を置いて間歇的に印加
し、これにより両者間に放電を生じさせて加工を行うワ
イヤカット放電加工に於て、前記間隙に前記正極性電圧
パルスが印加される毎に、該電圧パルス印加により加工
間隙で放電が発生したか否かを該電圧パルス印加終了直
前から印加終了迄の間に検出する手段と、該検出手段に
より当該電圧パルスの印加終了時迄放電が発生していな
いことが検出された場合に、該検出信号と前記電圧パル
ス印加終了とに応じ前記加工間隙に次の正極性電圧パル
スの印加開始前に印加継続時間が終了する逆極性電圧パ
ルスを印加する手段とを設け、然らざる前記正極性電圧
パルスの印加により間隙に放電が発生していた場合に
は、該正極性電圧パルスの印加終了後の前記設定休止時
間の経過後に、次の前記正極性電圧パルスの印加を開始
させるように構成して成ることを特徴とする。
また本発明は、前記加工間隙の平均加工電圧が所定値以
下になるように前記逆極性電圧パルスの電圧又は印加継
続時間を制御する平均加工電圧検出及び制御手段とを設
けたことを特徴とする。
そして本発明においては、加工間隙における平均加工電
圧ができるだけ零Vに近くなるようにしたものである。
なお、本発明の適用可能な電源形式としては、前記特公
昭41−9,399号公報記載の形式のもの、およびコンデン
サの少なくとも放電回路にオン、オフスイッチング素子
を挿設した形式のものを利用しうるが、前記特公昭44−
13,195号公報記載のものも、例えばスイッチング素子の
オンにより加工間隙に直流電圧源の無負荷電圧を印加し
たとき、該電圧印加時より所望微小の時間内に加工間隙
で放電が開始されない場合には、一旦スイッチング素子
をオフとして電圧印加を中断し、所望、例えば休止幅と
同程度の中断時間の後にスイッチング素子を再びオンに
して加工間隙に次の電圧パルスを印加するようにして、
上記所望微小時間内に加工間隙で放電が開始されたもの
だけ所定時間幅の放電をさせるようにする等の手段を付
設すれば、ある程度の目的を達成させることができると
思惟されるが、充放電コンデンサの放電回路に被制御オ
ン、オフスイッチング素子が挿入されてない形式の加工
用電源によっては目的達成は困難であると思惟する。
また、上記において、平均加工電圧を検出または測定す
るためには、所定複数個の電圧パルスが印加される期間
または所定時間内の間隙電圧のおおよその平均値と言う
ことになるが、その所定期間または時間とは、所定加工
条件において加工のための電圧パルスが通常少なくとも
2個以上(各電圧パルスと次の電圧パルスが印加される
迄の電圧パルス間休止時間を含む)、例えば、通常5〜
30個程度の電圧パルスが印加される期間または時間のこ
とであるが、設定加工条件によっては、例えば電圧パル
スの幅(時間)がある程度以上長い場合には、1個の電
圧パルスが印加される期間または時間(前または次の電
圧パルスまでの電圧パルス間休止時間を含む)程度に平
均加工電圧の検出時定数が設定されることがある。そし
てこの平均加工電圧の検出手段および回路としては、公
知の、または慣用の回路や素子等を適宜用いることがで
きる。
(実施例) 第3図は本発明の一の実施例であり、本実施例は、第1
図のように、正極性の電圧パルスの休止時に必ず負極性
の電圧パルスを加えるのではなく、印加正極性電圧パル
スによって加工間隙で放電が生じなかった場合にのみ負
極性の電圧パルスを加えるようにしたものである。第3
図において、13〜19で示すものが第1図の回路に対して
新たに加えられたもので、比較回路13は、ワイヤ電極1
に対する被加工物の電圧Vと基準電圧V′(この基準電
圧V′は、放電電圧より高く、かつ印加電圧Vよりも低
く設定される)とを比較し、V≧V′であれば出力hを
「1」とし、V<V′であれば「0」とするものであ
る。単安定回路14、反転回路15、単安定回路16およびア
ンド回路17は、スイッチング素子5がオフとなっている
間の途中の時点で前記比較回路13の出力hを監視するた
めに設けられたもので、前位の単安定回路14の出力eは
単安定回路10の出力bの立上がりに同期して立上がり、
その設定時間t3は単安定回路10の設定時間t1の30〜70%
程度に設定され、後位の単安定回路16は前位の単安定回
路14の出力eの立下がり、すなわち反転回路15の出力f
の立上がりに同期してオンとなり、設定時間t4は前記設
定時間t1の数分の1ないしは(t1−t3)程度に設定され
る。R−Sフリップフロップ回路18はアンド回路17の出
力がオンとなる場合、すなわち、放電が生じなかった場
合にのみセットされ、出力jが「1」となる。また、該
R−Sフリップフロップ回路18は前記単安定回路14の出
力eによりリセットされる。アンド回路19は、R−Sフ
リップフロップ回路18の出力jが「1」である場合にの
み単安定回路12の出力dをスイッチング素子8を加え、
オンとする。従って、第4図の波形図にも示すように、
スイッチング素子8は、正極性の電圧パルスの休止時間
中に、直前の正極性電圧パルスによって放電が生じなか
ったと想定される場合にのみオンとなり、加工間隙に負
極性の電圧パルスが加えられる。
なお、第3図の実施例の場合には、第1図の場合に比較
し、発振器9の1周期の時間Tよりもスイッチング素子
5のオンとなる時間t1を相対的に短かくし、かつ負極性
電源6の電圧を高くすると共に、スイッチング素子8の
オンとなる時間を比較的長くすることにより、加工間隙
に印加した正極性電圧パルスによって放電が行なわれな
い場合は勿論のこと、加工間隙に印加供給された正極性
電圧パルスの全パルス数に対する放電率が約80%の最大
放電率の際にも加工間隙の平均加工電圧が零Vに近い所
定範囲内におさまることを可能にしたものである。な
お、放電が生じたか否かの判定は、加工間隙電圧ではな
く放電電流の有無によって行なってもよい。
第5図は本発明の他の実施例であり、加工間隙の平均加
工電圧Vを積分回路等により構成される平均加工電圧検
出回路20で検出し、その値に応じて平均加工電圧Vが零
Vに近いある範囲内におさまるように、検出回路20によ
る電圧検出値に応じて制御信号を出力する制御回路21に
よって負極性電源6の電圧値を制御すること、および該
制御回路21によって前記単安定回路12の設定時間t2を可
変することの少なくともいずれかを行なうようにしたも
のである。このような構成とすれば、平均加工電圧の範
囲を好適な狭い範囲に容易におさめることができる。な
おこの回路において、スイッチング素子5とスイッチン
グ素子8のオンとなる時間は、前記特公昭47−46,156号
公報記載の回路構成、その他により発振器9の周期の制
限を受けず、それぞれ任意に独立して可変設定できるよ
うにしてもよい。また、平均加工電圧検出回路20の代わ
りに、単安定回路10の出力パルス数に対するR−Sフリ
ップフロップ回路18の出力パルス数、すなわち放電率を
検出する回路を設け、その回路の出力によって負極性電
源6の電圧や単安定回路12の設定時間t2を可変するよう
にすることによっても同様の作用を果たすことができ
る。
上記各実施例においては、正極性電圧パルスと負極性電
圧パルスを、正極性電圧パルスの所定設定間幅t1終了時
におけるカットオフ時に同期して加工間隙に印加を開始
する構成となっているが、例えば前記公報記載の如く所
定の設定された時間幅の遅延時間を介在させるようにし
てもよい。
そして、上記負極性の電圧パルスの無負荷電圧値やその
時点の加工間隙の状態等にもよるが、上記印加された負
極性の電圧パルスによって加工間隙で放電が発生し、該
負極性の電圧パルスに基づく(負極性)放電加工が行な
われることも少なくないものであり、従ってこの負極性
の電圧パルスに基づく放電加工特性は、正極性電圧パル
スに基づく放電加工特性を大きく変更させることがない
ような放電パルス条件とすることが望ましいものであ
る。
上記第3図の実施例においては、正極性電圧パルスと負
極性の電圧パルスを供給するものとしては、加工用の電
圧パルスを生成供給する正極性電源3、源流抵抗4およ
びスイッチング素子5等とは別に設けた負極性電源6、
限流抵抗7およびスイッチング素子8等により負極性の
電圧パルスを印加する構成としたが、加工用電圧パルス
電源を構成する正極性電源3、限流抵抗4およびスイッ
チング素子5の電圧パルス出力と被加工物2とからなる
加工間隙との間に電子極性切換回路を設け、上記正極性
電源3、限流抵抗4およびスイッチング素子5の一部ま
たは全部を使用して、上記所望の負極性の電圧パルス
を、正極性電圧パルス間の所望の時点において加工間隙
に供給印加するように構成することができるものであ
り、その際のスイチング素子5のオン、オフの切換制御
およびタイミングや前記電子切換回路の切換タイミング
および各切換状態の保持時間制御等は当業者が目的に応
じて所望に設定できるものである。また、本発明は先に
詳述したように、正極性電圧パルスの幅が加工間隙に依
存する特公昭44−13,195号公報記載の電源や、コンデン
サの充放電回路の一方または両方にスイッチング素子を
挿入した蓄勢式の加工電源等に対しても適用が可能なも
のである。
(発明の効果) 以上述べたように、本発明においては、正極性電圧パル
ス間の休止時間に、該電圧パルスによる放電が生じなか
った場合に負極性の電圧パルスを印加することにより、
放電率の如何に拘らず、加工間隙における平均加工電圧
が零Vに近い所定範囲内に確実におさまることを可能に
したものであり、これにより、被加工物構成材料中に含
まれている他よりも易電解溶出性の金属、合金の溶出を
ほぼ完全に防止することができる。また、前記加工間隙
の平均加工電圧が所定値以下になるように前記逆極性電
圧パルスの電圧又は印加継続時間を制御する平均加工電
圧検出及び制御手段とを設けたので、さらに平均加工電
圧を所定値内に正確におさめることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来例を示す回路図、第2図は第1図の動作説
明に供する波形図、第3図は本発明の他の実施例を示す
回路図、第4図は第3図の動作説明に供する波形図、第
5図は本発明のさらに他の実施例を示す回路図、第6図
は従来のワイヤカット放電加工における問題点を説明す
る波形図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加工電極と被加工物との間隙に加工条件に
    応じて設定された時間幅の電圧パルス又は放電パルスと
    なる正極性電圧パルスを休止時間を置いて間歇的に印加
    し、これにより両者間に放電を生じさせて加工を行うワ
    イヤカット放電加工に於て、 前記間隙に前記正極性電圧パルスが印加される毎に、該
    電圧パルス印加により加工間隙で放電が発生したか否か
    を該電圧パルス印加終了直前から印加終了迄の間に検出
    する手段と、 該検出手段により当該電圧パルスの印加終了時迄放電が
    発生していないことが検出された場合に、該検出信号と
    前記電圧パルス印加終了とに応じ前記加工間隙に次の正
    極性電圧パルスの印加開始前に印加継続時間が終了する
    逆極性電圧パルスを印加する手段とを設けると共に、 前記正極性電圧パルスの印加により間隙に放電が発生し
    ていた場合には、該正極性電圧パルスの印加終了後の前
    記設定休止時間の経過後に、次の前記正極性電圧パルス
    の印加を開始させるように構成して成る ことを特徴とするワイヤカット放電加工用電源装置。
  2. 【請求項2】加工電極と被加工物との間隙に加工条件に
    応じて設定された時間幅の電圧パルス又は放電パルスと
    なる正極性電圧パルスを休止時間を置いて間歇的に印加
    し、これにより両者間に放電を生じさせて加工を行うワ
    イヤカット放電加工に於て、 前記間隙に前記正極性電圧パルスが印加される毎に、該
    電圧パルス印加により加工間隙で放電が発生したか否か
    を該電圧パルス印加終了直前から印加終了迄の間に検出
    する手段と、 該検出手段により当該電圧パルスの印加終了時迄放電が
    発生していないことが検出された場合に、該検出信号と
    前記電圧パルス印加終了とに応じ前記加工間隙に次の正
    極性電圧パルスの印加開始前に印加継続時間が終了する
    逆極性電圧パルスを印加する手段とを設けると共に、 前記正極性電圧パルスの印加により間隙に放電が発生し
    ていた場合には、該正極性電圧パルスの印加終了後の前
    記設定休止時間の経過後に、次の前記正極性電圧パルス
    の印加を開始させるように構成して成り、 かつ、前記加工間隙の平均加工電圧が所定値以下になる
    ように前記逆極性電圧パルスの電圧又は印加継続時間を
    制御する平均加工電圧検出及び制御手段とを設けた ことを特徴とするワイヤカット放電加工用電源装置。
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