JPH07165753A - ラクチドの精製方法 - Google Patents

ラクチドの精製方法

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JPH07165753A
JPH07165753A JP5308346A JP30834693A JPH07165753A JP H07165753 A JPH07165753 A JP H07165753A JP 5308346 A JP5308346 A JP 5308346A JP 30834693 A JP30834693 A JP 30834693A JP H07165753 A JPH07165753 A JP H07165753A
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lactide
meso
crude
lactic acid
water
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English (en)
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Yoshiaki Yamaguchi
義昭 山口
Tomohiro Arimura
友宏 有村
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Musashino Chemical Laboratory Ltd
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Musashino Chemical Laboratory Ltd
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Priority to EP94309048A priority patent/EP0657447B1/en
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D319/00Heterocyclic compounds containing six-membered rings having two oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D319/101,4-Dioxanes; Hydrogenated 1,4-dioxanes
    • C07D319/121,4-Dioxanes; Hydrogenated 1,4-dioxanes not condensed with other rings

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  • Organic Chemistry (AREA)
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  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 粗ラクチドからメソ−ラクチドを除去し、目
的とする高光学純度のラクチドあるいは高純度のDL−
ラクチドを得るためのラクチドの精製方法を提供する。 【構成】 L−ラクチドおよび/またはD−ラクチド、
並びにメソ−ラクチドを含む混合物と水とを接触させる
ことにより、メソ−ラクチドを加水分解することを特徴
とするラクチドの精製方法である。 【効果】 粗ラクチドからメソ−ラクチドを除去し、収
率良くDL−ラクチドおよび/または光学純度の高い光
学活性ラクチドを取得でき、光学活性ラクチドの製造に
おいては、メソ−ラクチドの生成に関する制約が解消す
るため、ラクチドの合成方法を簡単にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乳酸の二分子環状エス
テルであるラクチドの精製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】乳酸の二分子環状エステルであるラクチ
ドには、L−乳酸二分子からなるL−ラクチド、D−乳
酸二分子からなるD−ラクチド、L−乳酸とD−乳酸か
らなるメソ−ラクチドが存在する。
【0003】ラクチドは、近年、生分解性プラスチック
として注目されているポリ乳酸の中間体として重要な化
合物である。高分子量のポリ乳酸は、ラクチドの開環重
合によって得られることが知られている。
【0004】ポリ乳酸の性質は、分子量以外に、ポリ乳
酸を構成する乳酸モノマーの光学純度、すなわち、ポリ
乳酸の光学純度によっても変化する。純粋なL−または
D−ポリ乳酸は、同じ分子量で光学純度の低いポリ乳酸
よりも、強度あるいは成型性の面で優れていることがわ
かっている。また、完全なラセミ型乳酸、すなわち、D
L−乳酸からなるDL−ポリ乳酸は、光学活性ポリ乳酸
に比べて、柔軟性などの点で優れていることから、特殊
用途としての利用が期待されるものである。
【0005】以下に、従来知られているラクチドの合成
法を説明する。
【0006】ラクチドは一般に、比較的低分子量のポリ
乳酸(乳酸オリゴマー、ラクチドの合成反応において、
以下ではプレポリマーと表記する)を中間体として、こ
れを触媒の存在下に、180℃以上の温度で環化して乳
酸の二分子環状エステルであるラクチドを生成させ、こ
れを蒸気として反応系外に取り出す、いわゆる反応蒸留
法によって合成される。さらに詳しく説明すると、乳酸
を原料として、以下の手順で合成される。
【0007】(1) 乳酸を減圧下(一般に20mmH
g以下)に加熱、脱水して縮合させ、プレポリマーとす
る。このときの加熱温度は、乳酸のラセミ化を防ぐため
に、180℃以下とする。
【0008】(2) ラクチド合成用触媒としてSnO
などを添加し、減圧下にさらに昇温し、180〜230
℃程度で、生成したラクチド蒸気を溜去しつつ、反応を
進める。
【0009】(3) ラクチド蒸気は冷却捕集される
が、凝固を防ぐために60〜90℃以上の液体状で回収
する。
【0010】また、上記(1)における乳酸の脱水縮合
では、反応部に予め、(2)におけるラクチド合成用の
触媒を含んでいても問題はない。さらに、上記の手順
(1)〜(3)を連続化し、能率を上げることも、当然
予想される方法である。
【0011】以上、いずれの方法においても、ラクチド
合成の反応部から溜出するラクチド蒸気は、不純物とし
て、乳酸モノマー、乳酸ダイマー(lactoyllactic aci
d)、および水を含んでいる。以下では、これらの不純物
を含むラクチドを粗ラクチドと呼ぶことにする。
【0012】これらのうち、乳酸モノマーおよび乳酸ダ
イマーは、酸成分のため、ラクチドを開環重合して、ポ
リ乳酸を合成する際に、ポリ乳酸鎖を切断し、高分子量
のポリ乳酸を得るのに不都合となる。また、水の存在
は、ポリ乳酸あるいはラクチドの加水分解を促し、結果
として酸成分を生成するため、同様に高分子量のポリ乳
酸を得るのに不都合となるものである。
【0013】通常、これらの不純物は、晶析、抽出ある
いは蒸留などの方法により、除去されて精製ラクチドが
得られる。
【0014】しかしながら、ラクチドとこれらの不純物
との晶析による分離は、高純度のラクチドを得る場合に
は、晶析収率が低く、工業的に満足なものではない。
【0015】また、蒸留による分離では、蒸留中に乳酸
およびラクチドの熱重合、加水分解などが起こり、完全
な分離が難しい上に、ラクチドの収率も低くなるため、
満足な方法とは言えないものである。
【0016】WO92/00974に開示されている方
法によると、粗ラクチドを、アセトンなどの、水と相溶
性の溶媒に溶かし、これに冷水を添加することによっ
て、ラクチドを析出させて、他の成分と分離することに
より、高純度のラクチドを得ることができるとされてい
るが、この方法ではアセトンに対するラクチドの溶解度
が大であるために晶析による損失が大きくなる。また、
水と非相溶性の溶媒に粗ラクチドを溶解し、これを水と
接触させることによって酸成分を抽出により除去するこ
とも示されているが、この方法ではL−ラクチドまたは
D−ラクチドとメソ−ラクチドの分離が十分には行われ
ない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】粗ラクチドの原料とし
て、L−体の光学活性乳酸を用いた場合には、通常、反
応を進めるのに充分な高い反応温度と、滞留時間をとら
なければならないために乳酸のラセミ化が起こり、L−
ラクチド以外にもメソ−ラクチドと、若干のD−ラクチ
ドが生成する。
【0018】粗ラクチドの原料として、DL−乳酸を用
いた場合には、D−ラクトドとL−ラクチドの等量混合
物であるDL−ラクチドの他にメソ−ラクチドが生成す
ることは、言うまでもないことである。
【0019】一方、光学純度の高い、高分子量ポリ乳酸
を合成するためには、その原料であるラクチドを構成す
る乳酸の光学純度、すなわち、ラクチドの光学純度が高
いことが必要である。
【0020】また、DL−ポリ乳酸の場合には、原料と
なるラクチドは、L−ラクチドとD−ラクチドの等量混
合物であり、メソ−ラクチドが含まれても組成的には何
らの問題はないものであるが、中間原料として固体状の
ラクチドを取り扱う場合には、メソ−ラクチドが高い吸
湿性を持ち、また融点も約40〜42℃と低いために溶
融しやすく、操作上の不都合がある。
【0021】以上の点から、ラクチドの製造において
は、メソ−ラクチドを含まないラクチドを得ることが望
まれている。しかし、ラクチドからメソ−ラクチドを除
去する方法については、これまでに充分な検討がなされ
ていなかった。
【0022】
【課題を解決するための手段】以上の問題点を解決し、
粗ラクチドから目的とする高光学純度のラクチドを得る
ため、あるいはメソ−ラクチドを除去し、高純度のDL
−ラクチドを得るために、本発明者らは鋭意検討した結
果、メソ−ラクチドがL−ラクチドあるいはD−ラクチ
ドよりも水に対する溶解速度が速く、加水分解速度も速
いこと、およびL−ラクチドあるいはD−ラクチドの、
冷水に対する溶解度が充分に低いことに着目して、粗ラ
クチドと水を一定時間接触させることにより、メソ−ラ
クチドを優先的に水相に移動させて溶解させることがで
きと共に、その一部を加水分解できることにより、粗ラ
クチドよりメソ−ラクチドを効率よく除去できることを
見出だし、さらにこのようにして得られたラクチドは、
メソ−ラクチド、乳酸その他の酸成分である不純物が少
なく、簡単に精製できることを見出だして、本発明を完
成するに至った。
【0023】すなわち、本発明の目的は、(1) L−
ラクチドおよび/またはD−ラクチド、並びにメソ−ラ
クチドを含む混合物と水とを接触させることにより、メ
ソ−ラクチドを除去することを特徴とするラクチドの精
製方法によって達成される。
【0024】また、本発明の目的は、粗ラクチド中のメ
ソ−ラクチドが比較的少ない場合には、(2) L−ラ
クチドおよび/またはD−ラクチド、並びにメソ−ラク
チドを含み溶融状態にある混合物と水とを接触させるこ
とにより、メソ−ラクチドを除去すると同時に、L−ラ
クチドおよび/またはD−ラクチドを結晶として析出す
ることを特徴とするラクチドの精製方法によっても達成
される。
【0025】また、本発明の目的は、粗ラクチド中のメ
ソ−ラクチドが比較的多い場合には、(3) L−ラク
チドおよび/またはD−ラクチド、並びにメソ−ラクチ
ドを含み一部が溶融状態にある混合物と水とを接触させ
ることにより、メソ−ラクチドを除去すると同時に、L
−ラクチドおよび/またはD−ラクチドを結晶として析
出することを特徴とするラクチドの精製方法により達成
される。
【0026】また、本発明の目的は、(4) L−ラク
チドおよび/またはD−ラクチド、並びにメソ−ラクチ
ドを含む混合物が、乳酸、水、その他の不純物を含むこ
とを特徴とする上記(1)〜(3)のラクチドの精製方
法によっても達成される。
【0027】また、本発明の目的は、(5) 上記
(1)〜(4)の方法によって得られたL−ラクチドお
よび/またはD−ラクチドの結晶を、ラクチドと反応す
ることのない溶媒に溶解し、再晶析することを特徴とす
るラクチドの精製方法によっても達成される。
【0028】なお、本発明の「L−ラクチドおよび/ま
たはD−ラクチド」とは、L−ラクチド、D−ラクチド
およびこれらの混合物のいずれかをいい、該混合物中に
は、ラセミ体として、L−ラクチドとD−ラクチドの等
モル量からなるDL−ラクチドも含まれている。
【0029】
【作用】以下に、本発明の方法を詳細に説明する。
【0030】ラクチド合成反応の前の乳酸の脱水縮合で
は、通常は、減圧下において、160〜180℃程度の
温度で脱水縮合を進め、数平均分子量400〜3000
程度のプレポリマーを合成する。
【0031】次に、ラクチドの合成では、上記のプレポ
リマーにSnOなどの触媒を加えて、圧力20mmHg
以下、180〜230℃の温度で、撹拌下に環化反応を
行い、生成した粗ラクチド蒸気を溜出して、70〜11
0℃の温度で液体状で回収する。
【0032】このようにして回収された粗ラクチドの組
成は、反応温度、圧力、反応部での滞留時間、プレポリ
マーの分子量、触媒の種類と量などによって大きく変化
するが、原料としてL−乳酸を用いた場合の組成は、一
般的には下記表1のような範囲である。
【0033】
【表1】
【0034】また、同様に、原料としてDL−乳酸を用
いた場合の組成は、一般的には下記表2のような範囲で
ある。
【0035】
【表2】
【0036】これらのラクチドを高分子量ポリ乳酸の合
成に用いるには、粗ラクチドから水と酸成分を除去しな
ければならないが、これは晶析、抽出、蒸留などの手段
によって、ほぼ目的を達成することが可能である。
【0037】L−乳酸またはD−乳酸を原料とする光学
活性ラクチドを得ようとする場合には、さらにメソ−ラ
クチドの分離が必要となる。メソ−ラクチドの除去で
は、その量が少ない場合には、晶析、抽出、蒸留などの
手法により、ある程度取り除くことが可能であるが、L
−ラクチドおよび/またはD−ラクチドに対するメソ−
ラクチドの比率が多くなると、これらの操作では、満足
な分離ができなくなってくる。
【0038】晶析は、微量の不純物を除去するのに好適
な手法であるが、メソ−ラクチドの比率が3〜4重量%
以上の場合には、充分満足なL−ラクチドおよび/また
はD−ラクチドの晶析収率が得られなくなる。
【0039】抽出では、例えば、水と完全に混合しない
有機溶媒に粗ラクチドを溶解して、これと水を接触し、
水相に酸成分、すなわち乳酸のモノマー、ダイマーなど
を抽出する方法では、メソ−ラクチドおよびL−ラクチ
ド、D−ラクチドも水相に若干移動するために、メソ−
ラクチドの加水分解も起こり得るが、メソ−ラクチドの
含量が高い場合には、充分に満足な除去はなされない。
特に、酸成分、すなわち乳酸のモノマー、ダイマーなど
を抽出するに充分な程度の短時間では、メソ−ラクチド
の加水分解の目的には不十分である。
【0040】蒸留による分離は、理論的に可能である
が、分離が難しく、大きな理論段数を必要とし、特に水
や酸成分を含む粗ラクチドの蒸留によりメソ−ラクチド
を分離しようとする場合には、蒸留器内でラクチドの熱
重合などが起こり、収率の低下を招くことになるので好
ましくない。
【0041】次に、DL−乳酸を原料とした反応蒸留に
おいて、溜出した粗ラクチドからメソ−ラクチドを分離
しようとする場合には、DL−ラクチドに対するメソ−
ラクチドの割合がかなり多いために、上記の晶析、抽出
の手法は全く目的を達することができないのは自明であ
り、蒸留においても上記の光学活性ラクチドを得ようと
する場合と同様の問題点を有している。
【0042】以上のように、これまでに知られている通
常の分離手段では、粗ラクチドからメソ−ラクチドを効
果的に除去することは困難であった。
【0043】本発明者らは、L−ラクチド、D−ラクチ
ドとメソ−ラクチドの物性の違いに着目し、各ラクチド
の水に対する溶解速度および加水分解速度に有効な差が
あることを見出だし、これをメソ−ラクチドの分離に応
用することにより、本発明を完成した。
【0044】例えば、L−ラクチド、D−ラクチドおよ
びDL−ラクチドの水に対する溶解および加水分解速度
は、20℃、100gの水に対して0.5〜0.6g/
hr、60℃では4〜5g/hrであるが、メソ−ラク
チドでは同様の条件下で、1分以内に10gが溶解す
る。
【0045】したがって、比較的低温で粗ラクチドと水
を一定時間接触することにより、L−ラクチド、D−ラ
クチドよりも優先的にメソ−ラクチドが水に溶解される
と共に、その一部は加水分解されるので、他の酸成分で
ある乳酸モノマーなどと共に簡単に除去することが可能
である。
【0046】本発明は、取り扱う粗ラクチドの組成によ
って様々な実施態様を取り得る。
【0047】次に、本発明の実施態様のうち、いくつか
について詳しく説明するが、これらは様々な実施形態か
ら選ばれた例にすぎず、本発明の範囲を限定するもので
はない。
【0048】原料としてL−乳酸を用いた場合には、粗
ラクチド中のL−ラクチドの含量が高いため、粗ラクチ
ドの温度は約90℃に保たれている。この溶融粗ラクチ
ドに、粗ラクチドとほぼ等重量の水を混合し、L−ラク
チドが加水分解するのを防ぐため、直ちに30℃以下に
冷却するとL−ラクチドの大部分は結晶として析出し、
スラリー状となる。この状態で30℃に保ち、10〜3
0分間撹拌すると、粗ラクチド中のメソ−ラクチドの大
部分は、水に溶解すると共に、その一部は加水分解され
ることにより、粗ラクチド中より除去される。L−ラク
チドの結晶は、ろ過により水相と分離し、アセトン、メ
チルイソブチルケトン(MIBK)などの有機溶媒に溶
かして再晶析することにより、容易に高純度、高光学純
度のL−ラクチド結晶を得ることができる。
【0049】原料としてDL−乳酸を用いた場合には、
粗ラクチド中のメソ−ラクチド含量が高いので、粗ラク
チドを徐々に冷却していくと、DL−ラクチドが析出し
て溶融メソ−ラクチド相の中に結晶状に存在し、全体が
スラリー状となる。このようなスラリー状態で粗ラクチ
ドとほぼ等量程度の水を混合し、DL−ラクチドの加水
分解を防ぐために、直ちに30℃程度まで冷却し、撹拌
しつつ30分間〜1時間程度保って、メソ−ラクチドを
水に溶解すると共に、その一部を加水分解する。DL−
ラクチドの結晶は濾過により水相と分離し、アセトン、
MIBKなどの有機溶媒に溶かして再晶析することによ
り、容易に高純度のDL−ラクチド結晶を得ることがで
きる。
【0050】このように、DL−ラクチドの場合には、
メソ−ラクチドとの融点の差が大きいため、溶融粗ラク
チドと水とを直接接触する方法よりも上記の方法による
方がDL−ラクチドのロスを抑えることができ、有利で
ある。
【0051】また、粗ラクチドと水の接触時間と加水分
解温度には、上記の例に限ることはなく、特に限定され
ずに設定することができる。しかし60℃以上の高温に
おいてはメソ−ラクチドの加水分解は速いが、L−ラク
チド、D−ラクチドの加水分解も速くなるので、収率を
上げるための操作が難しくなる。
【0052】混合方法についても特に制限はないが、例
えば粗ラクチドと水を連続的に供給して混合し、直ちに
所定温度まで冷却し、一定時間保つ方法、あるいは回分
式で混合し、一定時間内に所定温度まで冷却し、その温
度に所定の時間保つ方法、一定温度に制御された水の中
に粗ラクチドを徐々に供給して、L−ラクチド、D−ラ
クチドの結晶を成長させる方法、粗ラクチドを固体状に
して粉砕し、水と接触する方法などが挙げられる。
【0053】また、本発明において用いられる「水」と
しては、基本的に、メソ−ラクチドがL−ラクチドおよ
び/またはD−ラクチドよりも溶解速度が速く、加水分
解速度も速く、L−ラクチドおよび/またはD−ラクチ
ドの溶解度が充分に低くければ、いかなるものでも適用
できることから、水に可溶な溶剤などの物質を溶解して
なる水溶液も、本発明にいう「水」に含まれるものであ
る。
【0054】さらに、本発明に用いられるL−ラクチド
および/またはD−ラクチド、並びにメソ−ラクチドを
含む混合物にさらに含まれる不純物としては、乳酸、
水、その他の不純物が挙げられる。このうち、乳酸に
は、原料として用いた乳酸モノマーであるところのD−
乳酸、L−乳酸およびこれらの混合物(DL−乳酸を含
む)が含まれる。また、ここでいう「水」には、上記の
ような広い範囲での水は含まず、純粋な水(H2 O)の
みをいう。また、その他の不純物には、乳酸ダイマーな
どの他に原料に含まれていた不純物なども含まれる。
【0055】本発明のラクチドの精製方法は、従来の方
法により合成された粗ラクチドからメソ−ラクチドを除
去し、DL−ラクチドを取得するための有効な方法であ
り、光学活性ラクチドを取得する場合にも、光学純度の
高いラクチドを収率良く得るのに適した方法であるが、
さらに、特に光学活性ラクチドの製造においては、ラク
チドの合成方法をも簡単にすることができるという点
で、さらにその有用性を強調することができるものであ
る。
【0056】ラクチドの合成方法については既に上述し
たが、中間体であるプレポリマーの原料となる乳酸を光
学活性乳酸として、光学活性ラクチドを得る場合には、
粗ラクチド中に副生物である酸成分とメソ−ラクチドが
含まれ、特に光学純度の高いラクチドを製造する場合に
は、メソ−ラクチドの量を極力低下させることが必要で
あった。しかし、メソ−ラクチドの生成を抑えるために
は、比較的低温(180〜200℃)での反応蒸留が必
要であり、このような低温では粗ラクチド蒸気を反応部
から排出するために20mmHg以下、好ましくは10
mmHg以下の低圧を必要とする。このような条件では
メソ−ラクチドの生成は少なくなるが、乳酸モノマーの
生成が増加し、ラクチドの収量が減少する。さらに、反
応部からの粗ラクチドの蒸発面積が反応容積に対して不
十分である場合にはラクチドの生成は反応律速となり、
反応液中でのラクチドの分解、ラセミ化が進み、メソ−
ラクチドの生成が増加するため、低温、低圧としてもス
ケールアップが容易ではない。さらに、反応部から粗ラ
クチド捕集部までの圧力損失を20mmHg以下、好ま
しくは10mmHg以下に抑えるということは容易では
ない。
【0057】これらの問題を解決するために考案されて
いるプレポリマーからの光学活性ラクチド合成の反応方
法としては、例えばWO91/17155に開示されて
いるように、ラクチド合成の反応部に窒素などの不活性
ガスを通じて、常圧付近で粗ラクチドを溜去する方法
や、WO93/02075に開示されているように、薄
膜式の反応器内に連続的にプレポリマーを供給し、高
温、短時間で反応蒸留を行う方法などがあるが、これら
の方法ではいずれも装置が大きく複雑となるものであ
る。
【0058】本発明のラクチドの精製方法が適用される
ことによって、光学活性ラクチド合成の反応蒸留部にお
けるメソ−ラクチドの生成に関する制約は解消し、反応
蒸留部の条件を自由に設定できるようになったことは、
極めて有意義なことである。
【0059】通常の撹拌機付きの釜を反応器として反応
蒸留を行う場合、反応部の圧力を20〜40mmHg程
度に設定すると、反応部の温度は粗ラクチドを充分に溜
出させるためには220℃以上が必要である。このよう
な条件は工業的に簡単に達成することができるが、粗ラ
クチド中のメソ−ラクチドの量は、光学活性ラクチドに
対して1/10〜1/3程度に達する。このような粗ラ
クチドから、光学純度の充分に高いラクチドを精製する
ことは、本発明の方法によって初めて簡単になされるも
のである。
【0060】また、粗ラクチド中の乳酸モノマーを減少
させ、ラクチドの収率を向上させる手段として、中間体
であるプレポリマーの分子量を高くすることが考えられ
るが、このような条件においては反応部における滞留時
間が長くなるためにラセミ化が起こり、結果として比較
的多くのメソ−ラクチドを生成することになる。ここで
も本発明の方法を用いることにより、メソ−ラクチドを
簡単に除去することができるため、従来は困難であった
高光学純度のラクチドを全体として高収率で得ることが
可能となる。
【0061】なお、加水分解したメソ−ラクチドは、D
L−ラクチドを製造する場合には、もちろん他の酸成分
とともに回収し、原料にリサイクルすることが可能であ
るが、光学活性ラクチドの製造の場合には原料へのリサ
イクルは光学活性の低下の原因となるため、さらに充分
に加水分解して乳酸とし、一般の乳酸としての用途に供
する事ができる。
【0062】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示す。
【0063】実施例1 DL−ラクチドの精製 90重量%DL−乳酸水溶液900g(9モル)を撹拌
機付きのフラスコに仕込みこれに触媒としてSn03.
6gを添加し、加熱脱水を開始し、乳酸モノマーが水と
ともに溜出しないように注意しながら徐々に減圧し、最
終的に160℃、20mmHgで1時間脱水を続け、プ
レポリマーを合成した。プレポリマーの分子量は120
0であった。
【0064】次に、上記のフラスコを、図1に示す実験
装置の三つ口フラスコ2内に移し、系外の真空ポンプを
作動させて、該真空ポンプへ通じるライン9より吸引し
てフラスコ2内を減圧して、20mmHgに保ったまま
で、さらにフラスコ2に取付けてある攪拌棒3により撹
拌しながら、マントルヒーター1を用いて徐々に昇温
し、最終的に220℃(フラスコ2に取付けた温度計4
の測定値)に保って、粗ラクチドをラヒシリング充填塔
5(必要に応じて、コードヒーターを巻くこともある)
および空冷管7(必要に応じて、コードヒーターを巻く
こともある)を介して溜出し、受器8に捕集した。この
間、受器8は、粗ラクチドが固まらないように約80℃
の油浴10中に設置されていた。また、温度計6をラヒ
シリング充填塔5の頂部に設置し、ラヒシリング充填塔
5による低沸点蒸留物の冷却還流の有無を確認した。反
応蒸留は、3時間でほぼ終了し、粗ラクチドの収量は6
20gであり、その組成は、下記表3に示す通りであっ
た。
【0065】
【表3】
【0066】次に、上記の溶融状態の粗ラクチド600
gを約25℃の水300gに攪拌しつつ混合し、直ちに
氷浴につけて冷却し、5分間以内に全体を約25℃と
し、その後、室温で1時間攪拌を続けた。混合直後には
DL−ラクチドが析出し、スラリー状態となっていた。
【0067】次に、上記のスラリーを遠心濾過し、DL
−ラクチドの結晶を分離した。この分離されたDL−ラ
クチドの結晶を40℃、減圧下に乾燥した後の全重量は
307gであり、組成は下記表4の通りであった。
【0068】
【表4】
【0069】次に、このDL−ラクチド200gをアセ
トン100gに56℃で溶解し、攪拌下に冷却して晶析
し、20℃として1時間保ち、結晶を遠心濾過して分離
し、40℃、減圧下に乾燥した。得られたDL−ラクチ
ドは136gでその組成は下記表5の通りであった。
【0070】
【表5】
【0071】実施例2 DL−ラクチドの精製 実施例1と同様にして、反応蒸留を行い、粗ラクチドを
得た。粗ラクチドの収量は608gであり、その組成は
下記表6の通りであった。
【0072】
【表6】
【0073】次に、上記の溶融状態の粗ラクチド500
gを、攪拌しつつ60℃までゆっくりと放冷し、DL−
ラクチドの結晶を析出させてスラリー状態とした。
【0074】次に、約25℃の水250gを攪拌しつつ
混合し、直ちに氷浴につけて冷却して全体を約25℃と
し、その後、室温で20分間攪拌を続けた。
【0075】次に、上記のスラリーを遠心濾過し、DL
−ラクチドの結晶を分離した。この分離されたDL−ラ
クチドの結晶を40℃、減圧下に乾燥した後の全重量は
261gであり、組成は下記表7の通りであった。
【0076】
【表7】
【0077】実施例3 L−ラクチドの精製 90重量%L−乳酸水溶液900g(9モル、光学純度
99.5%)を撹拌機付きのフラスコに仕込みこれに触
媒としてSn03.6gを添加し、加熱脱水を開始し乳
酸モノマーが水とともに溜出しないように注意しながら
徐々に減圧し、最終的に160℃、20mmHgで1時
間脱水を続け、プレポリマーを合成した。
【0078】次に上記のフラスコを図1の装置中のフラ
スコ2に移し、減圧を7mmHgとしてさらに徐々に昇
温し、最終的に200℃に保って、粗ラクチドを溜出
し、受器8に捕集した。受器8は粗ラクチドが固まらな
いように約90℃の油浴中に設置されていた。反応蒸留
は3時間でほぼ終了し、粗ラクチドの収量は598gで
あり、その組成は下記表8の通りであった。
【0079】
【表8】
【0080】次に、上記の溶融状態の粗ラクチド500
gを、約25℃の水500gに攪拌しつつ混合し、直ち
に氷浴につけて冷却し、5分間以内に全体を約25℃と
し、その後、室温で1時間攪拌を続けた。混合直後には
L−ラクチドが析出し、スラリー状態となっていた。
【0081】次に、上記のスラリーを遠心濾過し、L−
ラクチドの結晶を分離した。分離されたL−ラクチド結
晶を40℃、減圧下に乾燥した後の重量は380gで、
組成は下記表9の通りであった。
【0082】
【表9】
【0083】次に、このL−ラクチド350gをアセト
ン175gに56℃で溶解し、攪拌下に冷却して晶析
し、20℃として1時間保ち、結晶を遠心濾過して分離
し、40℃、減圧下に乾燥した。得られたL−ラクチド
は245gで、その組成は下記表10の通りであった。
【0084】
【表10】
【0085】一方、上記のアセトンによる晶析で、濾過
された母液を50℃で減圧濃縮後、攪拌下に冷却して残
りのラクチドを晶析し、94gの粗ラクチドを得た。こ
れを47gのアセトンに56℃で溶解し、攪拌下に冷却
して晶析し、20℃として1時間保ち、結晶を遠心濾過
して分離し、40℃、減圧下に乾燥した。得られたL−
ラクチドは57gで、その組成は下記表11の通りであ
った。
【0086】
【表11】
【0087】実施例4 メソ−ラクチドが多い場合
のL−ラクチドの精製 90重量%L−乳酸水溶液900g(9モル、光学純度
99.5%)を撹拌機付きのフラスコに仕込みこれに触
媒としてSnOを3.6g添加し、加熱脱水を開始し、
乳酸モノマーが水とともに溜出しないように注意しなが
ら徐々に減圧し、最終的に160℃、20mmHgで1
時間脱水を続け、プレポリマーを合成した。
【0088】次に上記のフラスコを図1の装置中のフラ
スコ2に移し、減圧を30mmHgとしてさらに徐々に
昇温し、最終的に220℃に保って、粗ラクチドを溜出
し、受器8に捕集した。受器8は粗ラクチドが固まらな
いように約90℃の油浴中に設置されていた。反応蒸留
は2時間行った後の粗ラクチドの収量は459gであ
り、その組成は下記表12の通りであった。
【0089】
【表12】
【0090】次に、上記の溶融状態の粗ラクチド400
gを、約25℃の水400gに攪拌しつつ混合し、直ち
に氷浴につけて冷却し、5分間以内に全体を約25℃と
し、その後、室温で1時間攪拌を続けた。混合直後には
L−ラクチドが析出し、スラリー状態となっていた。
【0091】次に、上記のスラリーを遠心濾過してL−
ラクチドの結晶を分離した。分離されたL−ラクチド結
晶の40℃、減圧乾燥後の重量は265gで、この組成
は下記表13の通りであった。
【0092】
【表13】
【0093】次に、このL−ラクチド200gをアセト
ン200gに56℃で溶解し、攪拌下に冷却して晶析
し、20℃として1時間保ち、結晶を遠心濾過して分離
し、40℃、減圧下に乾燥した。得られたL−ラクチド
は127gで、その組成は下記表14の通りであった。
【0094】
【表14】
【0095】実施例5 高分子量プレポリマーを用
いた場合のL−ラクチドの精製 90重量%L−乳酸水溶液900g(9モル、光学純度
99.5%)を撹拌機付きのフラスコに仕込みこれに触
媒としてSn03.6gを添加し、加熱脱水を開始し、
乳酸モノマーが水とともに溜出しないように注意しなが
ら徐々に減圧し、最終的に160℃、10mmHgで1
時間脱水を続け、プレポリマーを合成した。プレポリマ
ーの分子量は2070であった。
【0096】次に、実施例4と同様にして、反応蒸留を
行った。反応蒸留を4.5時間行った時の粗ラクチドの
収量は493gであり、その組成は下記表15の通りで
あった。
【0097】
【表15】
【0098】次に、上記の溶融状態の粗ラクチド400
gを、約25℃の水400gに攪拌しつつ混合し、直ち
に氷浴につけて冷却し、5分間以内に全体を約25℃と
し、その後、室温で1時間攪拌を続けた。混合直後には
L−ラクチドが析出し、スラリー状態となっていた。
【0099】次に、上記のスラリーを遠心濾過し、L−
ラクチドの結晶を分離した。分離されたL−ラクチドの
組成は下記表16の通りであった。
【0100】
【表16】
【0101】実施例6 工業的規模でのL−ラクチ
ドの精製 3klの撹拌機付き反応缶に90重量%L−乳酸(光学
純度99.5%)1.8tと、触媒としてSnOを7.
3kgを仕込み、減圧下に加熱し、3時間で160℃、
100mmHgに到達させ、この状態で1時間、さらに
20mmHgとして1時間熟成した。脱水量は約500
kgであった。次に、徐々に昇温して粗ラクチドを溜出
し、はじめの15分間は初溜として除き、昇温開始後約
30分で220℃とし、圧力30〜50mmHgで約3
時間反応蒸留を行って、90℃に保った受器に溶融粗ラ
クチド1050kgを捕集した。溶融粗ラクチドの組成
は下記表17の通りであった。
【0102】
【表17】
【0103】次に、溶融粗ラクチド80〜100kgを
別の容器に移し、20℃の水100kgを加えて攪拌
し、直ちに20℃まで冷却して約1時間保ち、遠心濾過
機で結晶を分離した。得られた結晶の組成は下記表18
の通りであった。
【0104】
【表18】
【0105】同様にして、反応蒸留で得れた粗ラクチド
を全て処理し(結晶約690kg)、次にこの結晶を5
5℃でアセトン350kgに溶かし、約2時間で22℃
まで冷却してL−ラクチドを晶析し、遠心濾過器で結晶
を分離した。結晶は40℃、20mmHgで乾燥した。
得られたL−ラクチドの結晶は464kgで、その組成
は下記表19の通りであった。
【0106】
【表19】
【0107】さらに、上記のアセトン晶析の濾過母液を
濃縮、冷却して得た結晶190kgを、再度アセトンに
溶解して、上記と同様にL−ラクチドの結晶124kg
を得た。得られたL−ラクチドの組成は以下の通りであ
った。
【0108】
【表20】
【0109】
【発明の効果】本発明のラクチドの精製方法は、従来の
方法により合成された粗ラクチドからメソ−ラクチドを
除去し、収率良くDL−ラクチドおよび/または光学純
度の高い光学活性ラクチドを取得することができる。
【0110】本発明による光学活性ラクチドの製造にお
いては、光学活性ラクチド合成の反応蒸留部におけるメ
ソ−ラクチドの生成に関する制約は解消し、反応蒸留部
の条件を自由に設定できるため、ラクチドの合成方法も
簡単にすることができる。
【0111】また、本発明の方法を用いることにより、
粗ラクチド中の乳酸モノマーを減少させ、ラクチドの収
率を向上させる手段として、中間体であるプレポリマー
の分子量を高くする場合にも、反応部における滞留時間
が長くなるためにラセミ化が起こり、結果として比較的
多く生成するメソ−ラクチドを簡単に除去することがで
きるため、従来は困難であった高光学純度のラクチドを
全体として高収率で得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プレポリマーから反応蒸留によって粗ラクチ
ドを得るための実験装置図である。
【符号の説明】
1…マントルヒーター、 2…三つ口フラ
スコ、3…攪拌棒、 4…温度
計、5…ラシヒリング充填塔、 6…温度
計、7…空冷管、 8…受器
(粗ラクチド捕集器)、9…真空ポンプへ通じるライ
ン、 10…オイルバス。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年9月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】乳酸の二分子環状エステルであるラクチ
ドには、L−乳酸二分子からなるL−ラクチド分子、D
−乳酸二分子からなるD−ラクチド分子、L−乳酸とD
−乳酸からなるメソ−ラクチド分子が存在する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】しかしながら、ラクチドとこれらの不純物
との通常の晶析による分離は、高純度のラクチドを得る
場合には、晶析収率が低く、工業的に満足なものではな
い。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】粗ラクチドの原料として、DL−乳酸を用
いた場合には、D−ラクドとL−ラクチドの等量混合
物であるDL−ラクチドの他にメソ−ラクチドが生成す
ることは、言うまでもないことである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】
【課題を解決するための手段】以上の問題点を解決し、
粗ラクチドから目的とする高光学純度のラクチドを得る
ため、あるいはメソ−ラクチドを除去し、高純度のDL
−ラクチドを得るために、本発明者らは鋭意検討した結
果、メソ−ラクチドがL−ラクチドあるいはD−ラクチ
ドよりも水に対する溶解速度が速く、加水分解速度も速
いこと、およびL−ラクチドあるいはD−ラクチドの、
冷水に対する溶解度が充分に低いことに着目して、粗ラ
クチドと水を一定時間接触させることにより、メソ−ラ
クチドを優先的に水相に移動させて溶解させることがで
と共に、その一部を加水分解できることにより、粗
ラクチドよりメソ−ラクチドを効率よく除去できること
を見出だし、さらにこのようにして得られたラクチド
は、メソ−ラクチド、乳酸その他の酸成分である不純物
が少なく、簡単に精製できることを見出だして、本発明
を完成するに至った。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】次に、ラクチドの合成では、上記のプレポ
リマーに錫、亜鉛、鉛、鉄、アンチモン、マグネシウ
ム、チタンなどの金属粉末またはこれらの金属の有機酸
塩、無機酸塩あるいは金属酸化物、アルキル金属類など
の触媒を加えて、圧力20mmHg以下、180〜23
0℃の温度で、撹拌下に環化反応を行い、生成した粗ラ
クチド蒸気を溜出して、70〜110℃の温度で液体状
で回収する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】例えば、L−ラクチド、D−ラクチドおよ
びDL−ラクチドの加水分解を伴う水に対する溶解速度
としては、20℃、100gの水に対して0.5〜0.
6g/hr、60℃では4〜5g/hrであるが、メソ
−ラクチドでは同様の条件下で、1分以内に10gが溶
し、徐々に加水分解する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正内容】
【0056】ラクチドの合成方法については既に上述し
たが、中間体であるプレポリマーの原料となる乳酸を光
学活性乳酸として、光学活性ラクチドを得る場合には、
粗ラクチド中に副生物である酸成分とメソ−ラクチドが
含まれ、特に光学純度の高いラクチドを製造する場合に
は、メソ−ラクチドの量を極力低下させることが必要で
あった。しかし、メソ−ラクチドの生成を抑えるために
は、比較的低温(180〜200℃)での反応蒸留が必
要であり、このような低温では粗ラクチド蒸気を反応部
から排出するために20mmHg以下、好ましくは10
mmHg以下の低圧を必要とする。このような条件では
メソ−ラクチドの生成は少なくなるが、乳酸モノマーの
生成が増加し、ラクチドの収量が減少する。さらに、反
応部からの粗ラクチドの蒸発面積が反応容積に対して不
十分である場合にはラクチドの生成は溜出律速となり、
反応液中でのラクチドの分解、ラセミ化が進み、メソ−
ラクチドの生成が増加するため、低温、低圧としてもス
ケールアップが容易ではない。さらに、反応部から粗ラ
クチド捕集部までの圧力損失を20mmHg以下、好ま
しくは10mmHg以下に抑えるということは容易では
ない。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0093
【補正方法】変更
【補正内容】
【0093】次に、このL−ラクチド00gをアセト
ン200gに56℃で溶解し、攪拌下に冷却して晶析
し、20℃として1時間保ち、結晶を遠心濾過して分離
し、40℃、減圧下に乾燥した。得られたL−ラクチド
は127gで、その組成は下記表14の通りであった。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0095
【補正方法】変更
【補正内容】
【0095】実施例5 高分子量プレポリマーを
用いた場合のL−ラクチドの精製 90重量%L−乳酸水溶液900g(9モル、光学純度
99.5%)を撹拌機付きのフラスコに仕込みこれに触
媒としてSn03.6gを添加し、加熱脱水を開始し、
乳酸モノマーが水とともに溜出しないように注意しなが
ら徐々に減圧し、最終的に160℃、10mmHgで
時間脱水を続け、プレポリマーを合成した。プレポリマ
ーの分子量は2070であった。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0099
【補正方法】変更
【補正内容】
【0099】次に、上記のスラリーを遠心濾過し、L−
ラクチドの結晶を分離して、40℃で減圧下で乾燥し
た。乾燥後のL−ラクチドの組成は下記表16の通りで
あった。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0103
【補正方法】変更
【補正内容】
【0103】次に、溶融粗ラクチド80〜100kgを
別の容器に移し、20℃の水100kgを加えて攪拌
し、直ちに20℃まで冷却して約1時間保ち、遠心濾過
機で結晶を分離した。得られた結晶を40℃、20mm
Hgで乾燥した後の組成は下記表18の通りであった。
【手続補正書】
【提出日】平成7年2月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0093
【補正方法】変更
【補正内容】
【0093】次に、このL−ラクチド00gをアセト
00gに56℃で溶解し、攪拌下に冷却して晶析
し、20℃として1時間保ち、結晶を遠心濾過して分離
し、40℃、減圧下に乾燥した。得られたL−ラクチド
は127gで、その組成は下記表14の通りであった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 L−ラクチドおよび/またはD−ラクチ
    ド、並びにメソ−ラクチドを含む混合物と水とを接触さ
    せることにより、メソ−ラクチドを除去することを特徴
    とするラクチドの精製方法。
  2. 【請求項2】 L−ラクチドおよび/またはD−ラクチ
    ド、並びにメソ−ラクチドを含み溶融状態にある混合物
    と水とを接触させることにより、メソ−ラクチドを除去
    すると同時に、L−ラクチドおよび/またはD−ラクチ
    ドを結晶として析出することを特徴とするラクチドの精
    製方法。
  3. 【請求項3】 L−ラクチドおよび/またはD−ラクチ
    ド、並びにメソ−ラクチドを含み一部が溶融状態にある
    混合物と水とを接触させることにより、メソ−ラクチド
    を除去すると同時に、L−ラクチドおよび/またはD−
    ラクチドを結晶として析出することを特徴とするラクチ
    ドの精製方法。
  4. 【請求項4】 L−ラクチドおよび/またはD−ラクチ
    ド、並びにメソ−ラクチドを含む混合物が、乳酸、水、
    その他の不純物を含むことを特徴とする請求項1ないし
    3のいずれか1項に記載のラクチドの精製方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4に記載の方法によって得ら
    れたL−ラクチドおよび/またはD−ラクチドの結晶
    を、ラクチドと反応することのない溶媒に溶解し、再晶
    析することを特徴とするラクチドの精製方法。
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