JPH071597U - 高周波誘導加熱用のコイル装置 - Google Patents

高周波誘導加熱用のコイル装置

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JPH071597U
JPH071597U JP3635093U JP3635093U JPH071597U JP H071597 U JPH071597 U JP H071597U JP 3635093 U JP3635093 U JP 3635093U JP 3635093 U JP3635093 U JP 3635093U JP H071597 U JPH071597 U JP H071597U
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JP
Japan
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coil
gas
work
coil device
induction heating
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Application number
JP3635093U
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English (en)
Inventor
力 宮崎
Original Assignee
株式会社ミヤデン
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 極めて簡単な構成により、高精度な表面品質
等が得られると共に、汎用性の高い、高周波誘導加熱用
のコイル装置を提供する。 【構成】 導電性のパイプを所定形状に屈曲させ、その
両端が高周波発生装置に接続される略筒状のコイル部
と、該コイル部の長手方向の少なくとも一端面に一体的
に配設され、コイル部の内部空間に不活性ガスを噴出す
るガス噴出部と、該ガス噴出部の外側に配設され前記内
部空間を覆うシール部材とを具備する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、高周波誘導電流によって、ワークを加熱する高周波誘導加熱用のコ イル装置に関し、特にワークに不活性ガスを噴出しながら加熱することができる 、高周波誘導加熱用のコイル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、高周波の誘導電流を利用してワ−クを焼入れする場合、例えば実公昭6 2−8158号公報に開示のコイル装置が使用されている。 このコイル装置は、その外径が焼入れすべきワークの内径よりも若干小さくな るように銅製のパイプを屈曲させて形成し、パイプ内に冷却水を循環供給させな がら、ワークを加熱焼入れするものである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のコイル装置にあっては、焼入れされたワークの表面に酸 化スケールが発生する等、焼入れ表面品質が劣るという問題点があった。そこで 、この酸化スケール等を発生させないために、ワークとコイル装置とを、例えば 真空室内に配置して焼入れする装置も考えられているが、この装置にあっては、 装置自体が大型かつ複雑化すると共に、移動が困難である等、汎用性に欠けると いう問題点があった。
【0004】 本考案は、上記の事情に鑑みてなされたもので、極めて簡単な構成により、高 精度な表面品質等が得られる共に、汎用性の高い、高周波誘導加熱用のコイル装 置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成すべく、本考案の高周波誘導加熱用のコイル装置は、導電性 のパイプを所定形状に屈曲させ、その両端が高周波発生装置に接続される略筒状 のコイル部と、該コイル部の少なくとも一端面に一体的に配設され、コイル部の 内部空間に不活性ガスを噴出するガス噴出部と、このガス噴出部の外側に配設さ れ内部空間を覆うシール部材とを備えたことを特徴とするものである。
【0006】
【作用】
本考案の高周波誘導加熱用のコイル装置によれば、高周波発生装置からコイル 部に高周波電流を供給すると共に、コイル部の少なくとも一端面に一体的に設け たガス噴出部から、コイル部の内部空間、即ち、ワークとコイル部の間隙に向け て不活性ガスを噴出する。このガスは、シール部材によって間隙外部への漏洩が 防止されて、間隙内をガス置換する。そして、加熱されるワークの表面に付着し た異物等が除去された状態でワークが誘導加熱される。これにより、例えば酸化 スケール等の発生が防止され、焼入れにあっては高精度な表面品質が得られ、ロ ウ付け等にあっては、良好なロウ付け強度が得られる。
【0007】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 図1〜図3は、本考案に係わる高周波誘導加熱用のコイル装置を示している。 図1において、コイル装置1は、コイル部2と、このコイル部2の上下面に配設 されたガス噴出部3、4と、このガス噴出部3の上面及びガス噴出部4の下面に 配設されたシール部材5、6等を有している。
【0008】 コイル部2は、銅製のパイプを所定回数巻回したコイル7(図3参照)を有し 、このコイル7をケース8内に収容することにより、円筒形状に形成されている 。コイル7の両端はケース8外に延長され、この延長部7a、7b(図2参照) が、絶縁板9によって絶縁された一対の銅板10、11の側面に、それぞれロウ 付け固定されている。また、延長部7a、7bの端部には、ホースコネクタ12 、13が固定されている。
【0009】 なお、コイル7の外周には絶縁材14(図3参照)が嵌装もしくは巻回され、 この絶縁材14によりコイル7同士及びコイル7とケース8との短絡が防止され ている。また、絶縁板9及び銅板10、11には、コイル装置1を後述する高周 波発生装置に取り付けるための、取付孔15、16が穿設されている。
【0010】 ガス噴出部3、4は、中央部分に孔3a、4aを有してリング状に形成され、 図3に示すように、内部にガスの流路となる孔3b、4bを有する。また、ガス 噴出部3、4の内側面には、複数の噴出孔3c、4cがそれぞれ穿設されている 。この噴出孔3c、4cは、例えばコイル部2側に指向する如く、即ち、噴出孔 3cは下方に向き、噴出孔4cは上方に向いて穿設されている。
【0011】 ガス噴出部3、4の外側面には、図1に示すように、パイプ17、18を介し てホースコネクタ19、20が固定されている。なお、ガス噴出部3、4は、コ イル部2のケース8の上端及び下端にロウ付けによって一体的に固定され、これ により、ガス噴出部3、4とコイル部2を上下に貫通する内部空間1aが形成さ れる。
【0012】 シール部材5、6は、セラミック、ガラス樹脂等で円盤状に形成され、その中 心部には、ワークの形状に応じた孔5a、6aが穿設されている。この孔5a、 6aは、内部空間1a内に配置されるワーク21(図3参照)と、わずかな間隙 を有する如く穿設される。また、シール部材5、6は、ガス噴出部3、4の上面 及び下面に設けたネジ孔22に、ボルト23によって着脱可能に配設され、ワー ク21の形状に応じて交換される。
【0013】 次に、このコイル装置1の使用方法について説明する。まず、上記取付孔15 、16を利用して、コイル装置1を、トランジスタインバータからなる高周波発 生装置24の変成器(図示せず)に取り付けると共に、高周波発生装置24に付 属した冷却器(図示せず)と上記ホースコネクタ12、13とを、リード線が収 容されたホースによって接続する。これにより、コイル装置1と高周波発生装置 24とが、電気的に接続されると共に、コイル7内への冷却水の供給流路が形成 されたことになる。また、上記ホースコネクタ19、20と、ガス供給装置25 とをホースによって接続する。
【0014】 そして、コイル装置1の内部空間1a内にワーク21を配置し、まず、ガス供 給装置25を作動させる。ガス供給装置25が作動すると、ガス噴出部3、4に 、例えばアルゴンガス、窒素ガス等の不活性ガスが供給され、このガスが噴出孔 3c、4cから内部空間1a、即ち、ワーク26とコイル7との間隙27内に噴 出される。
【0015】 そして、このガスは、内部空間1aの上下がシール部材5、6で塞がれている ため、空間1a外への漏洩が少なくなり、間隙27内を急速にガス置換して真空 状態にする。これにより、ワーク21の表面に付着した異物等が除去され、ワー ク21とシール部材5、6の孔5a、6aとの間隙、もしくはシール部材5、6 の一方に設けた図示しない排出孔から外部に排除される。この時、ガス噴出部3 、4から噴出されるガスを、例えば交互に噴出するようにすれば、間隙27内の 塵挨等を効果的に外部に排除できる。
【0016】 この状態で、高周波発生装置24を作動させると、所定の高周波電流がコイル 7に供給され、誘導電流によってワーク21が所定の温度に加熱、即ち、焼入れ される。この加熱時に、コイル7内に冷却水が循環供給され、該コイル7等の発 熱が抑えられる。そして、所定時間焼入れ後、高周波発生装置24の作動を停止 し、例えばガス噴出部3、4を作動させた状態で、図示しない噴出ノズル等から 所定の冷却剤を加熱したワーク21に噴射し、ワーク21を冷却することにより 、一連の焼入れ作業が終了する。
【0017】 このように、上記実施例によれば、ガス噴出部3、4から、不活性ガスを噴出 させながら高周波焼入れするため、焼入れすべきワーク21の表面及びその周囲 の雰囲気を清浄に保つことができ、塵挨等に起因する酸化スケール等の発生を防 止することができる。特に、ガスが噴射される内部空間1aの上下をシール部材 5、6で覆うため、ガスの外部への漏洩が少なくなり、ガス置換が短時間に行え 、焼入れ時間等を短くすることができる。これらにより、高精度な焼入れ面を得 ることが可能になる。
【0018】 また、ガス噴出部3、4は、コイル部2の上下面に一体的に配設されているた め、ワーク21へのセット及びコイル装置1の交換・移動等を容易に行うことが できると共に、シール部材5、6がワーク21の形状に応じて交換できる等、汎 用性の高いコイル装置1が得られる。
【0019】 なお、上記実施例では、ワーク21を高周波焼入れする場合について説明した が、上記コイル装置1は、良好なロウ付け強度が得にくい、例えばアルミニウム パイプやステンレスパイプ同士の接合、及び異種金属のロウ付け接合等にも適用 できる。この場合、ロウの流れ度合、接着強度等、良好なロウ付け品質が得られ ることが、実験的に確認されている。また、上記実施例においては、コイルの上 下面にガス噴出部をそれぞれ配設したが、例えば上面のみに配設してもよい。こ の場合、シール部材は、上面に配設したガス噴出部の上面と、コイル部の下面に それぞれ配設する。
【0020】 さらに、上記実施例においては、コイルが断面円形である場合について説明し たが、本考案はこれに何等限定されず、例えば断面半円、楕円、方形の筒状のコ イルにも適用できる。また、上記実施例においては、巻回したコイルをカバー内 に収容し、このカバーにガス噴出部をロウ付け固定により一体的に配設したが、 例えばコイルとガス噴出部をガラス、セラミックス等からなる耐熱部材でコーテ ィングして一体的に形成してもよい。
【0021】 また、シール部材の材質及び形状も、上記実施例に限定されるものではなく、 種々変更可能であり、例えば可橈性の材質を使用し、中央部の孔から周縁側に向 けて多数の細い溝を放射状に形成するようにしてもよい。このように構成すれば 、気密性は若干劣るものの、ワークの形状が変化してもそのまま使用できる、よ り汎用性の高いコイル装置が得られることになる。
【0022】
【考案の効果】
以上詳述したように、本考案の高周波誘導加熱用のコイル装置によれば、コイ ル部の一端面にガス噴出部を一体的に配設する共に、コイル部の内部空間をシー ル部材で覆うという極めて簡単な構成により、高精度な表面品質のワークを容易 に得ることができる。また、コイル装置のセット、交換、移動及びシール部材の 交換等が容易になって、汎用性の高いコイル装置が得られる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係わる高周波誘導加熱用のコイル装置
の斜視図
【図2】同断面図
【図3】同断面図
【符号の説明】
1 コイル装置 1a 内部空間 2 コイル部 3、4 ガス噴出部 3c、4c 噴出孔 5、6 シール部材 5a、6a 孔 7 コイル 21 ワーク 24 高周波発生装置 25 ガス供給装置 27 間隙

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性のパイプを所定形状に屈曲させ、そ
    の両端が高周波発生装置に接続される略筒状のコイル部
    と、該コイル部の長手方向の少なくとも一端面に一体的
    に配設され、コイル部の内部空間に不活性ガスを噴出す
    るガス噴出部と、該ガス噴出部の外側に配設され前記内
    部空間を覆うシール部材と、を備えたことを特徴とする
    高周波誘導加熱用のコイル装置。
JP3635093U 1993-06-08 1993-06-08 高周波誘導加熱用のコイル装置 Pending JPH071597U (ja)

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JP3635093U JPH071597U (ja) 1993-06-08 1993-06-08 高周波誘導加熱用のコイル装置

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JPH071597U true JPH071597U (ja) 1995-01-10

Family

ID=12467397

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JP3635093U Pending JPH071597U (ja) 1993-06-08 1993-06-08 高周波誘導加熱用のコイル装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012169088A (ja) * 2011-02-10 2012-09-06 Neturen Co Ltd パイプ接合用加熱コイル

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