JPH0712462U - 丸棒状ワークの高周波移動焼入コイル体 - Google Patents

丸棒状ワークの高周波移動焼入コイル体

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JPH0712462U
JPH0712462U JP045926U JP4592693U JPH0712462U JP H0712462 U JPH0712462 U JP H0712462U JP 045926 U JP045926 U JP 045926U JP 4592693 U JP4592693 U JP 4592693U JP H0712462 U JPH0712462 U JP H0712462U
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 丸棒状ワークの加熱むらがなく、しかも加熱
効率も良い移動焼入コイル体を提供する。 【構成】 水平に置かれ、軸芯線を中心に回転する丸棒
状ワーク10に載置されて外周面11を焼入する移動焼
入コイル体において、加熱コイル100と、そのコイル
側板130と、その側板に設けたスペーサとを具備し、
加熱コイル100はワーク10の両側でそれぞれ軸芯線
12の方向に配設された直線状の加熱導体103,10
4と、これらの一端同士及び他端同士を接続する略1/
2円弧状の加熱導体と、これらの略中央点に接続され、
軸芯線方向に沿って配設された直線状の加熱導体と、こ
れらに接続されたリード導体107,108と加熱導体
に装着された磁性体のコア111〜114とを備え、リ
ード導体間に高周波電圧が印加される。そしてセンタス
ペーサは101,106に略対応し、サイドスペーサは
103,104に略対応する位置にある。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、丸棒状ワークの高周波移動焼入コイル体(以下高周波移動焼入コイ ル体を単に移動焼入コイル体ともいう)に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下、図面を参照して従来の技術を説明する。図4と図5は従来の丸棒状ワー クの移動焼入コイル体を説明するための図面であって、図4(a)は高周波加熱 コイル(以下高周波加熱コイルを単に加熱コイルともいう)の模式的斜視図、図 4(b)は加熱コイルの平面説明図、図5は図4(a)のY矢視側面説明図であ る。
【0003】 これらの図面に示すように、水平に配設された丸棒状ワーク10の外周面11を移 動焼入する従来の移動焼入コイル体2000は、いわゆる半開放鞍型コイルの一種で ある高周波移動加熱コイル(以下高周波移動加熱コイルを単に加熱コイルともい う)200 と、加熱コイル200 を図示しない取付部材を介して取り付けた1対のコ イル側板230 (図5上で手前側と奥側)と、加熱コイル200 とワーク10との距離 を一定に保つためにコイル側板230 に固定したスペーサ231 〜233 とを備えてい る。
【0004】 加熱コイル200 は、ワーク10の一方側および他方側において軸芯線12の方向に 配設された1対の直線状の加熱導体205 、206 と、加熱導体205 、206 の一端に それぞれ接続され、ワーク周方向に配設された1対のほぼ1/4円弧状の加熱導 体203 、204 と、加熱導体205 、206 の他端同士を接続しワーク周方向に配設さ れたほぼ1/2円弧状の加熱導体207 とを備えている。
【0005】 また、加熱コイル200 は、加熱導体203 、204 の端部に接続され、軸芯線12の 方向に配設されている1対の直線状の加熱導体201 、202 と、加熱導体201 、20 2 の端部にそれぞれ接続された1対のリード導体208 、209 とを備えている。リ ード導体208 、209 の端部は、それぞれ、高周波電源220 の両端に接続されてい る。
【0006】 そして、良導電四角金属管より構成されている加熱導体201 〜207 は全てワー ク10の外周面11に接近し対向するように配置されている。なお、これら加熱導体 201 〜207 の中空部分は移動焼入コイル200 の冷却液の流通路となっている。な お、215 および216 はそれぞれ加熱導体205 および206 に装着された磁性体のコ アである。
【0007】 210 および211 は、加熱コイル200 の冷却液の排出管であって、加熱導体207 の中空部分を2分する内部仕切板214 の両側の中空部分にそれぞれ連通している 。冷却液の供給は、リード導体208 、209 の中空部分に連通するように接続され た図示しない冷却液供給管によって行われる。
【0008】 なお、図5に示すように、ワーク10の軸芯線12の方向から見て、センタスペー サ231 は、加熱導体201 、202 に対応した位置に配置されており、また、サイド スペーサ232 および233 は、それぞれ、加熱導体205 および206 に対応した位置 に配置されている。
【0009】 移動焼入コイル体2000によってワーク10の外周面11を移動焼入する際には、加 熱コイル200 を水平に配設したワーク10に跨がるようにワーク10の外周面11に接 近して配置後、ワーク10を軸芯線12を中心として回転させながら、高周波電源22 0 の動作を開始すると共に、移動焼入コイル体2000を矢印Rの方向に移動させて ワーク10の移動加熱を行う。
【0010】 そして、矢印Rの方向に移動焼入コイル体2000と同期して移動する図示しない 焼入液噴射用ジャケットから、焼入液が加熱されたワーク10の外周面11に噴射さ れて外周面11の焼入が完了する。この際、加熱コイル200 には、図4(b)に示 す矢印Bの方向に電流が流れ、加熱導体201 〜207 によってワーク10の外周面11 が加熱される。また、加熱コイル200 の冷却液は矢印Cの方向に流れ、加熱導体 201 〜207 を冷却する。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の移動焼入コイル体2000には以下に述べる2つの問題があ る。即ち、1つには、軸芯線12を中心として回転しているワーク10は、実際には 少しふれながら回転している。これは、ワーク10が機械加工されたときから持っ ている歪みによるふれ、水平に配設されたワーク10の自重によるたわみによるふ れ、または、加熱、冷却で発生した歪みによるふれによるもので、ワーク10が、 図5に示すように、左右方向に偏芯することができるのは、移動焼入コイル体20 00のワーク10への載置が容易に行えるようにするために、また、ワーク10の熱膨 張によるサイドスペーサ232 、233 とのくいつきを無くするために、サイドスペ ーサ232 と233 の先端間の距離を、ワーク10の直径より少々大きくしあるからで ある。
【0012】 なお、ワーク10の外周面11の頂部は、センタスペーサ231 に常に接触している ので、ワーク10が上下方向にふれながら回転しても、軸芯線12とワーク外周面11 との距離は変わることはない。このようにワーク10が回転中に左右方向に偏芯す ると、特に加熱導体205 、206 によるワーク10の外周面11の加熱深度にむらが発 生し、外周面11に形成された硬化層の深さが均一でなくなってしまう。
【0013】 また、2つには、前記のように軸芯線12を中心として回転しているワーク10の 被加熱面である外周面11が、この外周面11を加熱する加熱導体205 、206 から遠 ざかったり、近づいたりすることは、コイルの加熱効率を低減させる。更に、移 動焼入コイル体2000ではコアの装着は加熱導体205 および206 にしかできないの で、この点からしてもコイルの加熱効率が低い。
【0014】 本考案は上記事情に鑑みて創案されたものであって、水平に配設され、軸芯線 を中心として回転している丸棒状ワークの移動焼入コイル体において、ワークの 加熱むらが少なく、しかも加熱効率も良い移動焼入コイル体を提供することを目 的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために、請求項1記載の考案は、水平に配設され、軸芯線 を中心として回転している丸棒状ワークに載置されてワークの外周面を移動焼入 する高周波移動焼入コイル体において、高周波加熱コイルと、高周波加熱コイル を取り付けたコイル側板と、高周波加熱コイルとワークとの距離を一定に保つた めに先端がワークの外周面に接触するようにコイル側板に固定した複数のスペー サとを具備し、前記高周波加熱コイルは、ワークの一方側および他方側において それぞれ前記軸芯線の方向に配設された直線状の第1および第2加熱導体と、第 1および第2加熱導体の一端同士および他端同士をそれぞれ接続するほぼ1/2 円弧状の第3および第4加熱導体と、第3および第4加熱導体のほぼ中央点にそ れぞれ接続され、前記軸芯線の方向に沿って互いに近づくように配設された直線 状の第5および第6加熱導体と、第5および第6加熱導体の端部にそれぞれ接続 された一方および他方のリード導体と、第1、第2、第5、および第6加熱導体 に装着された磁性体のコアとを備え、前記リード導体間に高周波電圧が印加され ると共に、前記スペーサは、ワークを前記軸芯線の方向からみたときに、第5お よび第6加熱導体にほぼ対応する位置に配置されたセンタスペーサと、第1およ び第2加熱導体にほぼ対応する位置に配置されたサイドスペーサとを備えている 。
【0016】 また、請求項2記載の考案は、水平に配設され、軸芯線を中心として回転して いる丸棒状ワークに載置されてワークの外周面を移動焼入する高周波移動焼入コ イル体において、高周波加熱コイルと、高周波加熱コイルを取り付けたコイル側 板と、高周波加熱コイルとワークとの距離を一定に保つために先端がワークの外 周面に接触するようにコイル側板に固定した複数のスペーサとを具備し、前記高 周波加熱コイルは、ワークの一方側および他方側においてそれぞれ前記軸芯線の 方向に配設された直線状の第1および第2加熱導体と、第1および第2加熱導体 の一端同士および他端同士をそれぞれ接続するほぼ1/2円弧状の第3および第 4加熱導体と、一端が第4加熱導体のほぼ中央点に接続され、前記軸芯線の方向 に沿って第3加熱導体のほぼ中央点の手前まで配設された直線状の第5加熱導体 と、第3加熱導体の前記ほぼ中央点および第5加熱導体の他端にそれぞれ接続さ れた一方および他方のリード導体と、第1、第2、および第5加熱導体に装着さ れた磁性体のコアとを備え、前記リード導体間に高周波電圧が印加されると共に 、前記スペーサは、ワークを前記軸芯線の方向からみたときに、第5加熱導体に ほぼ対応する位置に配置されたセンタスペーサと、第1および第2加熱導体にほ ぼ対応する位置に配置されたサイドスペーサとを備えている。
【0017】
【実施例】
以下、図面を参照して本考案の実施例を説明する。図1および図2は請求項1 記載の考案の一実施例を説明するための図面であって、図1(a)は加熱コイル の模式的斜視図、図1(b)は図1のX矢視側面説明図、図2は加熱コイルの平 面図である。ワークとしては従来の技術で説明した図4に示す丸棒状ワーク10を 採り上げた。
【0018】 本実施例の移動焼入コイル体1000は、いわゆる半開放鞍型コイルの一種である 加熱コイル100 と、加熱コイル100 を図示しない取付部材を介して取り付けた1 対のコイル側板130 (図1(b)上で手前側と奥側)と、加熱コイル100 とワー ク10との距離を一定に保つためにコイル側板130 に固定したスペーサ131 〜133 とを備えている。
【0019】 加熱コイル100 はワーク10の一方側において軸芯線12の方向に配設された直線 状の加熱導体103 (第1加熱導体)と、ワーク10の他方側において軸芯線12の方 向に配設された直線状の加熱導体104 (第2加熱導体)と、加熱導体103 および 104 の一端同士および他端同士をそれぞれ接続するほぼ1/2円弧状の加熱導体 102 (第3加熱導体)および加熱導体105 (第4加熱導体)とを備えている。
【0020】 加熱コイル100 は、更に、加熱導体102 のほぼ中央点102cおよび加熱導体105 のほぼ中央点105cにそれぞれ接続され、軸芯線12の方向に沿って互いに近づくよ うに配設された直線状の加熱導体101 (第5加熱導体)および加熱導体106 (第 6加熱導体)と、加熱導体101 および106 の端部にそれぞれ接続されたリード導 体107 および108 とを備えている。
【0021】 なお、加熱導体102 はそのほぼ中央点102cからそれぞれ加熱導体103 側および 加熱導体104 側の加熱導体102aおよび102bとから構成されている。また、加熱導 体105 はそのほぼ中央点105cからそれぞれ加熱導体103 側および加熱導体104 側 の加熱導体105aおよび105bから構成されている。120 は高周波電源であってリー ド導体107 および108 の両端間に接続されている。
【0022】 加熱導体101 、106 、103 、および104 には、それぞれ、適宜の個数の磁性体 の珪素鋼板やフェライト製等の磁性体のコア111 、112 、113 、および114 が装 着されている。なお、各加熱導体101 〜106 およびリード導体107 、108 は良導 電金属四角管によって構成されており、各導体の中空部分は加熱コイル100 の冷 却液の流通路となっている。この冷却液は、リード導体107 、108 の中空部分に 連通するようにリード導体107 、108 に接続された図示しない冷却液供給管から 供給される。
【0023】 なお、図1(b)に示すように、ワーク10の軸芯線12の方向から見て、センタ スペーサ131 は、加熱導体101 、106 に対応した位置に配置されており、また、 サイドスペーサ132 および133 は、それぞれ、ほぼ加熱導体103 および104 に対 応した位置に配置されている。
【0024】 次に、移動焼入コイル体1000によるワーク10の外周面11の移動焼入を説明する 。まず、加熱コイル100 を水平に配設したワーク10に跨がるように接近、配置す る。即ち、加熱導体101 、106 、103 および104 は外周面11に接近対向し軸芯線 12の方向に、また、加熱導体102 および105 は外周面11に接近対向しワーク周方 向に、それぞれ、配置される。
【0025】 この後、ワーク10を軸芯線12を中心として回転させると共に、高周波電源120 を動作させると、高周波電流は矢印Aの方向(またはこの方向と反対方向)に流 れる。即ち、高周波電流は、リード導体107 および加熱導体101 を通過後、加熱 導体102 のほぼ中央点102cにおいて分流し、一方の電流は加熱導体102a、103 、 および105aを通り、他方の電流は加熱導体102b、104 、および105bを通って、加 熱導体105 のほぼ中央点105cで両方の電流が合流し、加熱導体106 を通過後、リ ード導体108 を経て高周波電源120 に戻る。
【0026】 即ち、加熱導体101 および106 に流れる電流は、加熱導体103 および104 にそ れぞれ流れる電流の2倍の大きさになっている。なお、リード導体107 の中空部 分に供給された冷却液も、電流と同じく矢印Aの方向に流れて各導体を冷却し、 リード導体108 の中空部分を経て排出される。
【0027】 移動焼入コイル体1000を軸芯線12に沿って矢印Pの方向に移動させると、外周 面11が順次加熱される。そして、矢印Pの方向に移動焼入コイル100 と同期して 移動する図示しない焼入液噴射用ジャケットから、焼入液が加熱されたワーク10 の外周面11に噴射されて外周面11の焼入が完了する。
【0028】 前述のように、従来の移動焼入コイル体2000によるワーク10の焼入の場合には 、ワーク10の一方側および他方側に配設された直線状の加熱導体205 、206 とワ ーク10との距離が、ワーク10の左右方向の偏芯によって変動するので、ワーク10 の外周面11の加熱むらがあった。本実施例によるワーク10の加熱では、ワーク10 の一方側および他方側に配設された直線状の加熱導体103 と加熱導体104 とによ るワーク10の加熱に加えて、加熱導体101 および106 による加熱が加わり、しか も、加熱導体103 および104 の通電電流よりも加熱導体101 および106 の通電電 流が2倍である。
【0029】 即ち、加熱導体101 、106 は、軸芯線12の方向におけるワーク10の主とした加 熱導体である上、この主とした加熱導体101 、106 とワーク10との距離は、セン タスペーサ131 がワーク10の外周面の上辺に接触しているので、ワーク10が図1 (b)に示すように偏芯しても殆ど変わらないので、移動焼入コイル100 による ワーク10の加熱に際しては、加熱むらが極めて少ない上に、磁性体のコア111 〜 114 が、軸芯線12の方向の3列の加熱導体に装着されているから、加熱効率も向 上している。
【0030】 次に、請求項2記載の考案の一実施例を説明する。図3はこの実施例の加熱コ イル100 Aの模式的斜視図である。同図に示すように、加熱コイル100 Aは、前 記した加熱コイル100 と同じ加熱導体102 〜105 を備えているが、加熱コイル10 0 の加熱導体101 に対応する加熱導体が無く、また、加熱コイル100 の加熱導体 106 に対応する加熱導体106aは、加熱導体102 のほぼ中央点102cの手前まで延設 されている。そして、加熱導体102 のほぼ中央点102cと加熱導体106aの端部にそ れぞれリード導体107 および108 が接続されている。
【0031】 加熱コイル100 Aを備えた移動焼入コイル体によっても、移動焼入コイル体10 00と同様に、ワーク10の外周面11を有効に焼入することができ、移動焼入コイル 体1000と同じ効果を挙げることができる。
【0032】
【考案の効果】
以上説明したように請求項1記載の丸棒状ワークの移動焼入コイルは、水平に 配設され、軸芯線を中心として回転している丸棒状ワークに載置されてワークの 外周面を移動焼入する移動焼入コイル体において、加熱コイルと、加熱コイルを 取り付けたコイル側板と、加熱コイルとワークとの距離を一定に保つために先端 がワークの外周面に接触するようにコイル側板に固定した複数のスペーサとを具 備し、加熱コイルは、ワークの一方側および他方側においてそれぞれワークの軸 芯線の方向に配設された直線状の第1および第2加熱導体と、第1および第2加 熱導体の一端同士および他端同士をそれぞれ接続するほぼ1/2円弧状の第3お よび第4加熱導体と、第3および第4加熱導体のほぼ中央点にそれぞれ接続され 、ワークの軸芯線の方向に沿って互いに近づくように配設された直線状の第5お よび第6加熱導体と、第5および第6加熱導体の端部にそれぞれ接続された一方 および他方のリード導体と、第1、第2、第5、および第6加熱導体に装着され た磁性体のコアとを備え、リード導体間に高周波電圧が印加されると共に、スペ ーサは、ワークを軸芯線の方向からみたときに、第5および第6加熱導体にほぼ 対応する位置に配置されたセンタスペーサと、第1および第2加熱導体にほぼ対 応する位置に配置されたサイドスペーサとを備えている。
【0033】 従って、請求項1記載の移動焼入コイル体によって丸棒状ワークの外周面を移 動焼入するときには、ワークが左右に偏芯してもワークとの距離があまり変わら ない第5および第6加熱導体による加熱が主力となっているので、ワークの加熱 むらが少なく、従って、形成された硬化層の深さも均一となる。
【0034】 また、主とした加熱導体である第5および第6加熱導体とワークとの距離の変 動が少ないことに加えて、磁性体のコアを第1、第2、および第5、第6加熱導 体(軸芯線の方向の3本の加熱導体)に装着することができるので、コイルの加 熱効率が向上する。
【0035】 請求項2記載の移動焼入コイル体の加熱コイルの構造は、請求項1記載の移動 焼入コイル体の加熱コイルと同等の加熱効果をワークに与えるので、請求項2記 載の移動焼入コイル体を用いて丸棒状ワークを焼入する場合においても、請求項 1記載の移動焼入コイル体によるのと同じ効果を享受することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は請求項1記載の考案の一実施例の移動
焼入コイル体の加熱コイルの模式的斜視図、(b)は
(a)の矢視X側面説明図である。
【図2】図1(a)に示す加熱コイルの平面図である。
【図3】請求項2記載の考案の一実施例の移動焼入コイ
ル体の加熱コイルの模式的斜視図である。
【図4】(a)は丸棒状ワークの従来の移動焼入コイル
体の加熱コイルの模式的斜視図、(b)は平面図であ
る。
【図5】図4(a)の矢視Y側面説明図である。
【符号の説明】
10 丸棒状ワーク 11 外周面 12 軸芯線 100 、 100A 移動焼入コイル 101 〜106 、106a 加熱導体 107 、108 リード導体 111 〜114 コア 120 高周波電源 130 コイル側板 131 〜133 スペーサ

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平に配設され、軸芯線を中心として回
    転している丸棒状ワークに載置されてワークの外周面を
    移動焼入する高周波移動焼入コイル体において、 高周波加熱コイルと、高周波加熱コイルを取り付けたコ
    イル側板と、高周波加熱コイルとワークとの距離を一定
    に保つために先端がワークの外周面に接触するようにコ
    イル側板に固定した複数のスペーサとを具備し、 前記高周波加熱コイルは、 ワークの一方側および他方側においてそれぞれ前記軸芯
    線の方向に配設された直線状の第1および第2加熱導体
    と、 第1および第2加熱導体の一端同士および他端同士をそ
    れぞれ接続するほぼ1/2円弧状の第3および第4加熱
    導体と、 第3および第4加熱導体のほぼ中央点にそれぞれ接続さ
    れ、前記軸芯線の方向に沿って互いに近づくように配設
    された直線状の第5および第6加熱導体と、 第5および第6加熱導体の端部にそれぞれ接続された一
    方および他方のリード導体と、 第1、第2、第5、および第6加熱導体に装着された磁
    性体のコアとを備え、 前記リード導体間に高周波電圧が印加されると共に、 前記スペーサは、ワークを前記軸芯線の方向からみたと
    きに、第5および第6加熱導体にほぼ対応する位置に配
    置されたセンタスペーサと、第1および第2加熱導体に
    ほぼ対応する位置に配置されたサイドスペーサとを備え
    たこを特徴とする丸棒状ワークの高周波移動焼入コイル
    体。
  2. 【請求項2】 水平に配設され、軸芯線を中心として回
    転している丸棒状ワークに載置されてワークの外周面を
    移動焼入する高周波移動焼入コイル体において、 高周波加熱コイルと、高周波加熱コイルを取り付けたコ
    イル側板と、高周波加熱コイルとワークとの距離を一定
    に保つために先端がワークの外周面に接触するようにコ
    イル側板に固定した複数のスペーサとを具備し、 前記高周波加熱コイルは、 ワークの一方側および他方側においてそれぞれ前記軸芯
    線の方向に配設された直線状の第1および第2加熱導体
    と、 第1および第2加熱導体の一端同士および他端同士をそ
    れぞれ接続するほぼ1/2円弧状の第3および第4加熱
    導体と、 一端が第4加熱導体のほぼ中央点に接続され、前記軸芯
    線の方向に沿って第3加熱導体のほぼ中央点の手前まで
    配設された直線状の第5加熱導体と、 第3加熱導体の前記ほぼ中央点および第5加熱導体の他
    端にそれぞれ接続された一方および他方のリード導体
    と、 第1、第2、および第5加熱導体に装着された磁性体の
    コアとを備え、 前記リード導体間に高周波電圧が印加されると共に、 前記スペーサは、ワークを前記軸芯線の方向からみたと
    きに、第5加熱導体にほぼ対応する位置に配置されたセ
    ンタスペーサと、第1および第2加熱導体にほぼ対応す
    る位置に配置されたサイドスペーサとを備えたこを特徴
    とする丸棒状ワークの高周波移動焼入コイル体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5074299A (ja) * 1973-11-05 1975-06-18
JP2010168623A (ja) * 2009-01-22 2010-08-05 Fuji Electronics Industry Co Ltd 誘導加熱コイル
JP2012031465A (ja) * 2010-07-29 2012-02-16 Fuji Electronics Industry Co Ltd 高周波加熱装置及び高周波加熱方法

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JP2012031465A (ja) * 2010-07-29 2012-02-16 Fuji Electronics Industry Co Ltd 高周波加熱装置及び高周波加熱方法

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