JPH0715434U - 字光性ナンバープレート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 エレクトロルミネッセンス板の使用量を低減
するとともに、エレクトロルミネッセンス板の取付およ
び交換も簡便な字光性ナンバープレートを提供する。 【構成】 文字部分３を打ち抜き、透明ないし半透明の
合成樹脂板を前記文字部分に貼着したナンバープレート
４の下部に前記文字部分を光らせるためのエレクトロル
ミネッセンス板９を配置すると共に、自動車電源に接続
した直流／交流インバータ１０を設け、さらに前記エレ
クトロルミネッセンス板に設けられた二つの電極に前記
直流／交流インバータを接続した字光性ナンバープレー
トにおいて、前記二つの電極を兼用する支持部１２に、
前記文字部分の占有面積に相当するエレクトロルミネッ
センス板９を設けた基板Ｓを嵌め合わせるとともに、前
記エレクトロルミネッセンス板と前記支持部の電極を電
気的に導通させた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の技術分野】

本考案は字光性ナンバープレート、さらに詳細には、従来に比較して均一に文 字部分が光り、耐久性が良好で、製造するに際しても簡便な字光性ナンバープレ ートに関する。

【０００２】

【従来技術および問題点】

字光性ナンバープレートは図５及び図６に示すように、偏平なケース１の全面 に取り付けられた開閉枠２に、規定の地色に着色され、かつ文字部分３を打ち抜 き、その文字部分３に透明な合成樹脂板を貼着したナンバープレート４を固定す ると共に、ケース１内部に２個の照明灯５を設けてなるものであり、夜間などに ナンバープレート４の文字を前記照明灯５により光るようにしたものである。

【０００３】 このような字光性ナンバープレートは文字部分３を光らせることにより、遠距 離からナンバープレートを識別しうるようにしたものであるが、照明灯５の真上 は強く光り、一方照明灯５より遠い文字部分３は暗くなるというように、文字部 分３の光り方にむらを生じるという欠点があった。

【０００４】 このため、現在においては、ナンバープレート４と照明灯５間に、照明灯５に 相当する部分に黒色塗料６を周囲に行くにしたがって薄くなるように焼付けた乳 白色半透明の光線分散板７（図７）を介在させ、照明灯５真上ないし近傍におけ る光量を減少せしめることにより、文字部分３が均等に光るようにしている（実 公昭５３−１６３０８号）。

【０００５】 しかしながら、黒色塗料６が剥がれたり、照明灯５の一つが球切れを生じると 、文字が不均一に光ることになり見にくくなるという欠点もあった。

【０００６】 上述の欠点を除去するために、エレクトロルミネッセンスを光源としたナンバ ープレートも開発されている。すなわち、文字部分を打ち抜き、透明ないし半透 明の合成樹脂板を前記文字部分に貼着したナンバープレートの下部に前記文字部 分を光らせるためのエレクトロルミネッセンス板を配置すると共に、前記エレク トロルミネッセンス板の裏面に自動車電源に接続した直流／交流インバータを設 け、さらに前記エレクトロルミネッセンス板の長手方向端部に略全長に渡って設 けられた二つの電極に前記直流／交流インバータを接続したものである。

【０００７】 このエレクトロルミネッセンス板を配置したナンバープレートは、ナンバープ レート全面にわたって、上記エレクトロルミネッセンス板を配置しており、高価 になるという欠点があった。また、交換時においては、エレクトロルミネッセン ス板を全体として交換しなければならず、経済的ではないという欠点があった。 また、大寸法のエレクトロルミネッセンス板を使用するために、電流の負荷が一 定になりにくく均一に光りにくくなるという欠点も考えられる。

【０００８】

【考案の目的】

本考案は上述の点に鑑みなされたものであり、エレクトロルミネッセンス板を 光源として使用する字光性ナンバープレートにおいて、エレクトロルミネッセン ス板の使用量を低減するとともに、エレクトロルミネッセンス板の取付および交 換も簡便な字光性ナンバープレートを提供することを目的とする。

【０００９】

【問題点を解決するための手段】

上述の問題点を解決するため、本考案による字光性ナンバープレートは文字部 分を打ち抜き、透明ないし半透明の合成樹脂板を前記文字部分に貼着したナンバ ープレートの下部に前記文字部分を光らせるためのエレクトロルミネッセンス板 を配置すると共に、自動車電源に接続した直流／交流インバータを設け、さらに 前記エレクトロルミネッセンス板に設けられた二つの電極に前記直流／交流イン バータを接続した字光性ナンバープレートにおいて、前記二つの電極を兼用する 支持部に、前記文字部分の占有面積に相当するエレクトロルミネッセンス板を設 けた基板を嵌め合わせるとともに、前記エレクトロルミネッセンス板と前記支持 部の電極を電気的に導通させたことを特徴とするものである。

【００１０】

【実施例】

本考案による字光性ナンバープレートの一実施例を図面に基づき説明すると、 本考案によるナンバープレートは、図１に示すようにケース１の全面に取り付け られた開閉枠２に、規定地色に着色され、かつ文字部分３（図２参照）を打ち抜 き、その文字部分３に透明な合成樹脂文字、数字を貼着したナンバープレート４ を固定し、さらにケース１内部の底部に前記文字３を光らせるためのエレクトロ ルミネッセンス板（以下EL板という）９が敷置された構造を有するものである。

【００１１】 前記ケース１の底部には直流／交流インバータ１０を収納するためのボックス 部１１が形成されており、板状の直流／交流インバータ１０が前記ボックス部１ １に設けられている。この直流／交流インバータ１０は自動車電源（図示せず） に接続しており、直流の自動車電源を交流に変換できるようになっている。

【００１２】 前記EL板９は、たとえばプラスチック製、金属製などの基板Ｓ上に、文字部分 ３が占有する面積と同様な面積で（たとえば、中央部の数字２、３、４、５は４ ×８ｃｍの占有面積であるため、４×８ｃｍのほぼ大きさ）に取付けられている 。この実施例においては、前記EL板９を設けた基板Ｓはそれぞれの数字、記号、 文字に分割されている。すなわち、中央部分の数字および−、・の記号部分はＳ １、Ｓ２、Ｓ３、Ｓ４、Ｓ５と５分割されており、左の平仮名部分も分割されて 独立部分Ｓ６を構成している。この平仮名部分Ｓ６は数字・記号部分Ｓ１・・・ Ｓ５より小さくなっており、別個に製造する必要がある。

【００１３】 一方、登録の地名、車種を示す記号である上部部分Ｓ７は横長にしており、一 連の文字を一つの前記EL板９で光らせるようにしてある。

【００１４】 前述の基板Ｓを有する前記EL板９は、図面上下方向に平行に設けられた枠１２ 、１３によって支持されるようになっている。このような枠１２、１３は図４に 示すように電極端子Ｔを、たとえば鍍金などの方法で設けられており、一方は陽 極端子Ｔ１、他方はグランド端子Ｔ２としてある。一方基板Ｓは導電部１４を有 しており、この導電部１４は前記EL板９の陽極端子Ｔ３およびグランド端子Ｔ４ にそれぞれ接続している。このような構造であるため、基板Ｓを枠体１２、１３ に嵌め込むことによって、電気的に導通するようになる。枠体１２および１３の 陽極端子Ｔ１およびグランド端子Ｔ２は、それぞれ導電部１５、１６を介して電 源（図示せず）および自動車のアース部（図示せず）に接続している。

【００１５】 このような構造になっているため、自動車電源より電流を負荷すると、直流／ 交流インバータ１０が直流を交流に変換する。変換された交流は導電部１５、枠 体１２の陽極端子Ｔ１、基板９の導電部１４および前記EL板９の陽極端子Ｔ３を 介してEL板９に入力され、さらにグランド端子Ｔ４、導電部１４、グランド端子 Ｔ２、および導電部１６を介して流れ、前記EL板９は発光する。

【００１６】 上記EL板９の耐久時間は約５０００時間であり、一般車両においてはほぼ車検 時に交換すればよい。しかしながら、車両は過激な条件にさらされることも多く 、水分、振動、温度などによって、前記EL板９が破壊されたり、発光が鈍ったり する恐れもある。この場合、交換を余儀なくされるわけであるが、上述の実施例 においては、それぞれ前記EL板９を設けた基板Ｓ１〜Ｓ７を取り外し、新しい基 板Ｓ１〜Ｓ７を嵌め合わせるだけで交換を行なうことができる。すなわち、設備 のないガソリンスタンドなどにおいても、前記基板Ｓ１〜Ｓ７を用意しておくだ けで、簡単に交換が可能になるという利点がある。

【００１７】 上述のようなEL板を使用した字光性ナンバープレートの発光文字の輝度分布は 、均斉度（最大明るさ／最小明るさ）が１．１８であり、従来の均斉度７．７２ に比較して大きく改良されていた。また、電圧の変化による９〜１３Ｖにおける 変化係数（１３Ｖの輝度−９Ｖの輝度／１２Ｖの輝度）は０．５３であり、従来 の１．１６より改良されていた。

【００１８】 さらに、消費電力も３．２Ｗであり、従来の２０Ｗ（１０Ｗ電球２個）より、 省エネルギであった。

【００１９】 上述の実施例においては、基板Ｓ１〜Ｓ５の基板はそれぞれ分割可能にしてあ るが、この基板は、必ずしも分割する必要はなく、１枚であってもよいのは明ら かである。この場合、Ｓ１・・・Ｓ５のいずれかの前記EL板９の交換が必要にな ったとき、他の前記EL板９も交換せざる得ないという不利が生じる一方、部品点 数を低減できるという利点がある。

【００２０】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案による字光性ナンバープレートによれば、照明部 としてEL板を使用し、かつ前記二つの電極を兼用する支持部に、前記文字部分の 占有面積に相当するエレクトロルミネッセンス板を設けた基板を嵌め合わせると ともに、前記エレクトロルミネッセンス板と前記支持部の電極を電気的に導通さ せたため、エレクトロルミネッセンス板の使用量を低減できるとともに、エレク トロルミネッセンス板の交換を必要とするときに、何ら熟練を要することなく簡 便に取り替え可能であるという利点を生じる。さらに組立に際しても、基板を枠 体に嵌め込むだけでよいので、組立作業が効率的になるという利点を生じる。ま た、上記EL板の耐久性は５０００時間と大きく、従来の電球を使用している場合 に比較して耐久性が大きく向上する。また、従来のように光線分散板を使用して いないため、前記光線分散板にシールを貼着したり、塗料を焼き付けたりする作 業を省略することができる。加えて、熱などによって塗料ないしシールが剥落す ることはないという利点もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の字光性ナンバープレートの
断面図。

【図２】本考案の一実施例の字光性ナンバープレートの
正面図。

【図３】本考案の開閉枠を開けたときのの一実施例の正
面図。

【図４】枠体と基板の結合状態を説明するための断面
図。

【図５】従来の字光性ナンバープレートの正面図。

【図６】開閉枠を開いたときの正面図。

【図７】従来の光分散板の正面図。

【符号の説明】

１ ケース ２ 開閉枠 ３ 文字部分 ４ ナンバープレート ５ 照明灯 ６ 塗料（シール） ７ 光分散板 ９ EL板 Ｓ 基板 １０ 直流／交流インバータ １１ ボックス部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】文字部分を打ち抜き、透明ないし半透明の
   合成樹脂板を前記文字部分に貼着したナンバープレート
   の下部に前記文字部分を光らせるためのエレクトロルミ
   ネッセンス板を配置すると共に、前記エレクトロルミネ
   ッセンス板の裏面に自動車電源に接続した直流／交流イ
   ンバータを設け、さらに前記エレクトロルミネッセンス
   板の長手方向端部に略全長に渡って設けられた二つの電
   極に前記直流／交流インバータを接続したことを特徴と
   する字光性ナンバープレート。