JPH07140763A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】接触タイプの帯電部材に付着する異物を有効に
除去することを目的とする。 【構成】帯電部材に当接し、これと相対速度をもって走
行するクリーニング手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の目的】

【産業上の利用分野】この発明は、静電複写機、同プリ
ンタなど静電転写プロセスを利用する画像形成装置に関
するものである。

【０００２】始に本発明を適用するに適した画像形成装
置について略述すると、「図５」はこのような周知の画
像形成装置の典型的な一例を示す概略側面図である。紙
面に垂直方向に延設されて図示矢印方向に回転走行する
像担持体１の表面感光層が一次帯電ローラ２によって一
様に帯電されるものとする。

【０００３】前記帯電ローラ２は、像担持体１の軸線に
平行に配置された導電性の芯金２ａの周囲にゴム等の弾
性材料からなる外層２ｂを形成してなり、ばねなど適宜
の手段で像担持体１に押圧接触して、図示の装置の場合
像担持体１の回転走行に従動して回転するものとする。

【０００４】図示符号１１は帯電バイアスを印加するた
めの電源であって、バイアスとしては直流飲みでもよい
が寝これに交流電圧を重畳した振動電圧を印加するのが
好適である。

【０００５】前記帯電ローラ２によって一様に帯電され
た像担持体表面に、画像信号が投射されて静電潜像が形
成され、像担持体の回転にともなってこの潜像が現像器
１５が配置されている現像部位に達すると、これからト
ナーが供給されて顕像化されてトナー像となる。

【０００６】さらに像担持体の回転走行によって前記ト
ナー像が、転写ローラ１６が配置された転写部位に至る
と、電源１７によって転写ローラに転写バイアスが印加
されるとともに前記転写部位に転写材Ｐが供給される。
ここで像担持体側のトナー像は転写バイアスの作用で転
写材に転移し、このトナー像を担持する転写材は像担持
体から分離されて図示左方に進行して不図示の定着部位
に至る。

【０００７】転写部位において転写材に転移しなかった
一部のトナー１２は、そのままクリーニング装置に達
し、これに配設されたクリーニングブレード１４によっ
て除去されて、像担持体は次の画像形成工程に入り得る
状態になる。

【０００８】このような構成の画像形成装置にあって
は、使用が長期にわたるにつれて、クリーニングブレー
ドをすり抜けたトナー、装置本体内の浮遊トナーなどが
次第に帯電ローラ２に付着してこれを汚染し、帯電ム
ラ、帯電不良等を発生して画質の劣化を招来すると云う
問題を生ずる。また、クリーニングブレード１４によっ
て微量ではあるが、像担持体表面感光層が削られて、そ
の削り粉が像担持体に乗って帯電ローラ２に達してこれ
を汚染する。

【０００９】これらに汚れを除去する手段として図示の
装置の場合、帯電ローラ２に、スポンジ、細繊維などか
らなる板状のブレード１３を圧接させて付着物をかき落
とし除去するようにしてある。

【００１０】併しながら、このような手段では、例えば
ジャムが発生したときのように、突発的に多量の汚染が
生じたような場合にはこれに対応しきれず、帯電ローラ
に汚染が残るのでこれによって上述のような画像欠陥が
発生することを免れない。

【００１１】また、前述のような像担持体から生ずる像
担持体の削り粉は、微量ではあるが帯電不良を発生する
ものであるが、前記のような板状のブレードでは充分に
捕捉できないことが判明している。

【００１２】本発明はこのような事態に対処すべくなさ
れたものであって、前述のような画像形成装置に用いる
帯電手段の摺擦速度を適宜に設定することによって汚染
物質を有効に除去して、帯電ローラ等の帯電部材に常時
安定して良好帯電を行い得るような画像形成装置を提供
することを目的とするものである。

【００１３】

【発明の構成】

【課題を解決する技術手段、その作用】上記の目的を達
成するため、本発明は、走行する被帯電面を備えた被帯
電部材と、該被帯電面に当接してこれを帯電させるため
の走行する帯電部材と、該帯電部材に当接して帯電面上
の異物を除去するクリーニング手段とをそなえ、該クリ
ーニング手段が前記帯電部材と相対速度をもって走行す
るように構成するか、または、このものにおいて、クリ
ーニング手段の帯電部材に対する相対速度が、画像形成
装置の通紙枚数に応じて変化するように構成したことを
特徴とする画像形成装置である。

【００１４】このように構成することによって、帯電部
材に付着したトナーその他の異物を有効に除去でき、良
好な帯電を遂行できるので画質の向上に資する。

【００１５】

【実施例の説明】「図１」、「図２」は本発明の実施例
を示す斜視図及び一部の側面図てあって、図示符号１は
被帯電体たる像担持体であって、これに平行に帯電ロー
ラ２が圧接している。

【００１６】前記帯電ローラ２は、「図５」に示したも
のと同様に芯金に弾性材からなる外層を被覆した構成を
具備するものとし、芯金の両端部を外側に突出させてこ
の部分を装置本体側不動部適所に設けた一対のホルダ５
に、像担持体に接離できるように遊嵌するとともに、該
突出部をばね（不図示）で押圧して帯電ローラ２を像担
持体に適宜の圧力で圧接して像担持体に従動して回転す
るようにしてある。

【００１７】前記ホルダ５には、さらに、芯金１０の外
側にクリーニング材を巻回形成したクリーニングローラ
３が回転自在に配設してあり、その少なくとも一方の端
部に配設したギヤが、ギヤトレーン４を介して像担持体
１端部に設けた駆動ギヤに噛合している。この場合、像
担持体１とクリーニングローラ３とが同方向回転になる
ように、すなわち、両者が当接している位置で互いに反
対方向に走行するようにギヤトレーンを設定する。

【００１８】前記クリーニングローラ３は、例えば直径
６ｍｍの芯金に厚み３ｍｍにフェルト層等のクリーニン
グ材を巻回してローラ状に形成するものとし、これを帯
電ローラに対して約１ｍｍの侵入量となるように圧接す
るものとする。帯電ローラとの摺擦速度は速い方がクリ
ーニング能は高まるが、早過ぎると発熱して存在するト
ナーをクリーニングローラに融着するおそれがあるの
で、帯電ローラ２とクリーニングローラ３との当接部位
における相対速度は３５０ｍｍ／ｓｅｃ程度とするのが
好適である。

【００１９】このクリーニングローラ３は、像担持体に
圧接して従動回転する帯電ローラの回転にブレーキをか
ける状態となったり、また、帯電ローラが像担持体に圧
接する部位に形成されるニップ巾を変化させたりしては
ならないが、本発明によるクリーニングローラによれ
ば、これが帯電ローラとニップ部において反対方向に走
行するので異物除去機能が優れているとともに、クリー
ニングローラを強く帯電ローラに圧接する要がなく、上
記のような問題を容易にクリアできる。

【００２０】「図２」は本発明他の実施例を示すもの
で、図には、帯電ローラ３とこれに当接するクリーニン
グ部材のみが示してある。このクリーニング部材は、芯
金１０にブラシ９を設けてなるものとする。ブラシ９
は、導電性アクリル樹脂で、抵抗率１０² 〜１０⁵ Ωｃ
ｍ、太さ６．２デニール、長さ５ｍｍの繊維を３０００
本／ｐｓｉの密度で植設したものを前記芯金１０に巻回
してローラ状としたものを用いる。

【００２１】このようなクリーニング部材を、帯電ロー
ラ２に対して侵入量１〜３ｍｍ程度で当接させて摺擦ク
リーニングを行う。なおブラシを形成する繊維は上記の
もの以外にテトロン、ポリエステル、レーヨン等を使用
することができる。

【００２２】このようなクリーニング部材を使用する
と、ブラシ部材が撓んだ状態で帯電ローラに当接するの
で、クリーニング能を低下させることなく、帯電ローラ
への実質的な当接圧を低下させることが可能となった。

【００２３】また、繊維による撓み動作を含む摺擦作用
は付着物を払い除ける作用があるので、帯電ローラから
除去した異物によってブラシ自体が汚染される現象が生
じにくく、クリーニング部材の寿命を増することができ
る。

【００２４】「図３」は本発明のさらに他の実施例を示
す要部の斜視図である。図は像担持体からギヤトレーン
を経てクリーニングローラが駆動される側を示してあ
り、前記「図１」に示すものと対応する部分には同一の
符号を付して示してある。

【００２５】像担持体１の端部に設けた駆動ギヤには中
間ギヤ４ａ、４ｂ、４ｃが噛合しており、ギヤ４ｃには
軸方向にプーリ６が形成してある。また、クリーニング
ローラ３の一方の端部から突出する芯金１０端部と、前
記プーリ６との間には、図示のように駆動ベルト７が巻
回してあり、プーリ６には前記ベルト７が固定してあ
る。

【００２６】コピー動作時に像担持体が回転すると、ギ
ヤ４ａ、４ｂ、４ｃを経てプーリ６が回転し、ベルト７
がこれに巻き取られてクリーニングローラ３は帯電ロー
ラと反対方向に走行して摺擦クリーニングが行われる。
この装置がカートリッジ方式の画像形成装置に用いられ
る場合、カートリッジの寿命枚数に達する回転を像担持
体が行った場合に前記ベルト７がすべてプーリ６に巻回
されるように設定しておくものとする。

【００２７】このように構成してあるから、始のうちは
像担持体１の１回転に対するクリーニングローラ３の回
転数は少なく、従って帯電ローラ２に対しても緩徐に摺
擦クリーニングをおこなうが、耐久枚数が進むにつれ
て、帯電ローラ２に対するクリーニングローラ３の回転
数があがり、より高速でで摺擦するので、帯電ローラの
汚染がひどくなるにつれてクリーニングローラによるク
リーニング能が増大するので好都合である。

【００２８】なお、この装置の場合、プーリ６に巻回さ
れるベルト７の外径の増大（または芯金１０に巻回され
ているベルト７の外径の減少を適宜の手段で検知し、あ
るいはこれら外径の増減を外部から看取できるようにす
ればカートリッジの交換時期の到来を予見できる。

【００２９】帯電ローラのよごれが余り酷くない場合に
クリーニングローラによって摺擦を行うと帯電ムラを惹
起したり帯電ローラを損傷する可能性がそれだけ大きい
が、上記実施例装置のように耐久がすすむにつれてクリ
ーニング能を増すようにすることによって、汚れに応じ
たクリーニングを行うことができる。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
帯電部材の表面汚れをクリーニング部材によって摺擦ク
リーニングするものにおいて、突発的に多量の汚れが発
生したり、帯電部材との親和性の高い像担持体感光層か
ら生じた削り粉が存在するような場合にも、これらを充
分に除去できるとともに、耐久が進行して帯電部材の汚
染が進行するに従ってクリーニング能をあげることが可
能であるので、帯電部材の清掃に顕著な効果があり、ひ
いては良質の画像を得るのに資するところが大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す斜視図

【図２】クリーニング部材の他の構成を示す側面図

【図３】本発明の他の実施例を示す要部斜視図

【図４】公知の画像形成装置の構成、作用を示す説明図

【符号の説明】

１ 像担持体 ２ 帯電ローラ ３ クリーニングローラ ４ ギヤトレーン ５ ホルダ ６ プーリ ７ ベルト １０ 芯金 １１、１７ 電源 １３ ブレード １４ クリーニングブレード １５ 現像器 １６ 転写ローラ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久 米 信 幸 東京都大田区下丸子３丁目30番２号 キヤ ノン株式会社内

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】走行する被帯電面を備えた被帯電部材と、
   該被帯電面に当接してこれを帯電させるための走行する
   帯電部材と、該帯電部材に当接して帯電面上の異物を除
   去するクリーニング手段とをそなえ、該クリーニング手
   段が前記帯電部材と相対速度をもって走行することを特
   徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】クリーニング手段が弾性材料からなるロー
   ラである「請求項１」記載の画像形成装置。
3. 【請求項３】クリーニング手段が、太さ５０〜５００デ
   ニール、長さ１〜５ｍｍの範囲内の繊維を、密度１００
   ０〜３０００本／ｉｎｃｈで植設形成したブラシである
   「請求項１」記載の画像形成装置。
4. 【請求項４】クリーニング手段たるブラシが帯電部材に
   対して侵入量０．５〜５ｍｍの範囲に設定されている
   「請求項３」記載の画像形成装置。
5. 【請求項５】クリーニング手段と帯電部材との相対速度
   が０〜３００ｍｍ／ｓｅｃに設定されている「請求項
   １」乃至「請求項２」のいずれか記載の画像形成装置。
6. 【請求項６】クリーニング手段の帯電部材に対する相対
   速度が、画像形成装置の通紙枚数に応じて変化する「請
   求項１」乃至「請求項５」のいずれか記載の画像形成装
   置。