JPH0713360Y2 - 音場補正装置 - Google Patents

音場補正装置

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JPH0713360Y2
JPH0713360Y2 JP8905189U JP8905189U JPH0713360Y2 JP H0713360 Y2 JPH0713360 Y2 JP H0713360Y2 JP 8905189 U JP8905189 U JP 8905189U JP 8905189 U JP8905189 U JP 8905189U JP H0713360 Y2 JPH0713360 Y2 JP H0713360Y2
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【考案の詳細な説明】 〔概要〕 音場補正装置に関し、 座席の位置が移動して聴取者の頭の位置が変っても常に
左右のバランスのとれた理想的な音場を形成するととも
に、常に聴取者の位置での音圧が一定になるようにする
ことを目的とし、 左チャンネル信号及び右チャンネル信号を再生するステ
レオ再生手段と、 前記ステレオ再生手段の左チャンネル信号及び右チャン
ネル信号のレベル及び位相を、設定された定数に基づい
て補正し、複数の信号を形成する非対称音場補正装置
と、 前記非対称音場補正装置から出力される複数の信号の出
力レベルを、設定されたデータに基づいて制御する出力
レベル制御装置と、 前記出力レベル制御装置から供給される複数の信号を出
力する複数のスピーカと、 聴取者が着座している座席の設定状態を検知する検知手
段と、 左右対称な音場を設定するためのレベル及び位相の補正
量を示す定数、及び、前記聴取者の位置での音圧が一定
となるように前記複数のスピーカの出力レベルを制御す
るデータが、前記座席の設定状態に対応づけて記憶され
た記憶手段と、 前記検知手段で検知された座席の設定状態に応じて、前
記のレベル及び位相の補正量を示す定数、及び、前記の
複数のスピーカの出力レベルを制御するデータを前記記
憶手段から読み出し、それぞれ前記非対称音場補正装
置、及び、前記出力レベル制御装置に設定する設定手段
とを、 具備するように構成される。
〔産業上の利用分野〕
本考案は、左右非対称に配置された左右スピーカへステ
レオ装置から再生された信号を供給した時に生ずる音場
の非対称性を補正するための音場補正装置に関する。
例えば車両に搭載されるFMステレオやカセットデッキ・
コンパクトディスク等のステレオ再生装置では、車両の
構造上、聴取者である運転者やその他の乗員に対して、
ステレオ再生のための左右のスピーカの配置が非対称と
なり、また該スピーカから聴取者までの距離が変動せざ
るを得ない。本考案の音場補正装置は、このような非対
称かつ変動的な音場を補正する場合に特に有用である。
〔従来の技術〕
第3図は現在広く用いられているステレオ録音方式の1
つであるペアマイク方式によりステレオ録音し、一般の
ステレオ再生装置で再生する場合の録音と再生の関係を
説明するためのブロック図である。本図において、図の
ように配置された音源A〜Dからの音を互いに数10cm離
して置かれた2本のマイク60,61において左信号Lおよ
び右信号Rとして収音し、ステレオ録音手段62において
レコード・テープ・コンパクトディスク等の記録媒体に
録音される。この記録媒体に記録された音をステレオ再
生手段11において左信号Lと右信号Rを別々に再生し、
それぞれ左スピーカ50と右スピーカ51を鳴らす。聴取者
31は各スピーカからの音を左耳32および右耳33で聞き、
それぞれの耳に入ってくる例えば音源Aからの音の左右
の耳のレベル差および位相差からその音が図のA′方向
からの音と感じる。B〜Dについても同様であって、結
局音源A〜Dからの音が同一の配置のA′〜D′方向か
らの音と感じることにより臨場感が得られる。FMステレ
オ放送の場合、図の破線内には送信機および受信機が含
まれるのは無論のことである。
第3図に表わされる装置では、最も広く均一な音の広が
りが得られる位置、すなわち音像A′〜D′の開き角が
大きくかつ音像A′〜D′のそれぞれから聞こえる音の
強さの比が音源A〜Dからの音の強さの比を最も良好に
再現できる位置は左右のスピーカ50,51に対して中央の
位置であり、中央から左または右へずれると良好ば臨場
感が得られなくなる。この事は聴取者が任意に位置を変
えることができる場合は問題とならないが、例えば車両
内における場合にようにスピーカと聴取者の位置が固定
され、しかもその位置が前述のような理想的な位置とな
らない場合には問題となってくる。
第4図は車両内の左右スピーカ50,51と運転者31と助手
席者31′の典型的な配置を表わしている。図に明らかな
ように運転者31は右スピーカ51に近寄っており、助手席
者31′は左スピーカ50に近寄っている。このような非対
称性の問題の解決にあたり、第3図の装置でも左右スピ
ーカの出力レベルのバランスをどちらかへ移してやれ
ば、ある程度解決される。しかし、運転者31と助手席者
31′について同時に改善することはできない。
この問題を解決するための手段として第5図のように左
スピーカ50と右スピーカ51の中央に中央スピーカ52を設
置する方法がある。中央スピーカ52には左スピーカ信号
Lと右スピーカ信号Rの和にレベル調整した信号x(L
+R)が出力される。こうすることにより、運転者31に
とっては中央スピーカ52からLの信号が右スピーカ51か
らRの信号が出力されるときとほぼ同等になり、助手席
者31′にとっては左スピーカ50からLの信号が中央スピ
ーカ52からRの信号が出力されるときとほぼ同等にな
り、両者同時に左右のバランスをとることができる。
しかし、この場合でも車体の構造上の制限のために両ス
ピーカが対称にならない場合がある。具体的には、運転
者31の場合を例にとってみると、聴取者の正面方向と聴
取者と対象物とを結ぶ直線とのなす角を方向角と定義し
た時(通常、方向角には正負があるが、本明細書ではこ
れの絶対値をとったものとする)、右スピーカ51の方向
角φが中央スピーカ52の方向角φよりも小さい位置
にしか右スピーカ51が置けないという場合である。この
ような時には、第5図で示されるようにどのようにレベ
ル調整を行なっても音像A′〜D′を均一に拡げること
ができない。助手座席31′についても同様である。
この問題を解決するために、本考案者は、位相の調整を
も含む非対称音場補正装置を提案した。
この装置は例えばR信号のみからなる音源Xによる音像
X′(第5図)を中央スピーカ52の付近と対称な位置の
第5図X″の位置へ定位させるべく各信号のレベルおよ
び位相を調整するものである。レベルおよび位相を調整
するための減衰比および位相量は、仮にX″の位置に音
源が置かれた時、その音源からの音において左右の耳で
生じるレベル差および位相差を再現するのに必要な中央
スピーカ52と右スピーカ51の音のレベル差および位相差
として実験的に求められる。また減衰比および位相量は
音源の周波数によって異なるので周波数を変えて代表的
な数点において測定される。
第6図はこのような非対称音場補正装置のブロック図で
ある。フィルタ80および81はそれぞれ、n個の帯域フィ
ルタからなり、入力された信号をn個の周波数成分に分
割するものである。再生装置110から出力される左信号
Lおよび右信号Rはそれぞれフィルタ80および81におい
て特定の周波数を区切りとしてn個の周波数成分に分割
される。また加算器に161においてLおよびRの信号が
加算され、減衰器162においてレベルが調整されて加算
器171へ供給される。LおよびR信号はまたそれぞれ周
波数成分毎に減衰器141,151と移相器142,152でレベルと
位相が調整され、先のL+R信号と加算器171において
加算される。加算器171の出力は移相器172において周波
数成分毎に移相され、加算器84で全周波数成分が合成さ
れて中央スピーカ52へ供給される。
前述の如く、車室内等での音場の非対称性を補正する技
術は洗練され、精巧さを極めるようになってきたが、そ
れにつれて、聴取者の座席の位置の変化による聴取者の
頭の位置の変化を考慮に入れざるを得なくなった。すな
わち、車両内の座席の位置は好みに応じてあるいは運転
のし易さのための、その高さ、前後の位置等が調節でき
るようになっており、そのために聴取者の左右の耳の位
置が変わってしまい、音場の対称性がくずれてしまうと
いうことである。
そこでこの問題点を解決するために本考案は更に、車両
内の座席の位置が変わっても常に左右のバランスのとれ
た理想的な音場を形成する非対称音場補正装置を提案し
た。
第7図はかかる非対称音場補正装置の原理図である。補
正手段21はステレオ再生手段11の再生する左チャンネル
信号Lおよび右チャンネル信号Rのレベルを所定の定数
に基づいて補正する処理を含む信号処理を行なって複数
の信号を形成して複数のスピーカ22A〜22Cへ供給する。
座席位置検知手段25は例えば座席24,24′の高さ、前後
の位置及び傾き等の座席24,24′の位置を検知し、定数
設定手段20は検知した座席24,24′の位置に応じてそれ
ぞれ適切な定数を補正手段21に設定する。
第8図は、第7図の装置の具体例を表わすブロック図で
あって、前述した第6図で表わされるような装置にかか
る提案を適用した例である。
右チャンネル信号Rおよび左チャンネル信号Lを再生す
る装置として図ではFMチューナが描かれているが、この
他にもカセットプレーヤ、CDプレーヤ、DATプレーヤ等
でも良い。第7図の補正手段21に相当する要素はアナロ
グ−デジタル(A/D)変換器211、デジタル信号処理プロ
セッサ(DSP)212とデジタル−アナログ(D/A)変換器2
13である。DSP212はデジタル化されたオーディオ信号の
高速処理が可能なマイクロプロセッサであって、1チッ
プ内にパイプライン処理により処理の高速化を実現した
加算器および乗算器、プログラムを格納するROM、デー
タメモリ、入出力インターフェース等を集積化してい
る。アンプ214はDSP212から出力されD/A変換器でアナロ
グ信号に変換された右チャンネル信号R′、中央チャン
ネル信号C及び左チャンネル信号L′をそれぞれ増幅し
右スピーカ221、中央スピーカ222及び左スピーカ223へ
供給する。第7図の定数設定手段20に相当するのはマイ
クロコンピュータ(MPU)201とA/D変換器202である。MP
U201は通常マイクロコンピュータ内蔵のオーディオ装置
に内蔵されるマイクロコンピュータと共用することがで
きる。第7図の座席位置検知手段25を実現するのは、可
動側または固定側が座席241に固定され、他方が車体に
固定されたスライド抵抗器251〜253とそれに一定電圧を
印加する電源254〜256である。座席241の前部の高さは
スライド抵抗器251により検知され、後部の高さはスラ
イド抵抗器252により検知され、座席241の前後の位置は
スライド抵抗器253に検知される。さらに前部の高さと
後部の高さの変化量の平均は座席241の垂直方向の高さ
と考えることができ、2つの変化量の差は座席241の傾
きと考えることができる。
以上のように上記第7図、第8図の装置において、聴取
者例えば23に対して近い方のスピーカ22Aの外側に、み
かけの音源(主としてスピーカ22A,22Bに起因するみか
けの音源)を定位させてやれば、該みかけの音源の位置
が、該聴取者23に対して遠い方のスピーカ22Bとほぼ対
称の位置となり、該聴取者に対して左右対称に広がりを
もった音場を形成することができる。
このように車の左右に設けられた席(運転席、助手席)
に座ったとき、スピーカの位置の関係からそれぞれの聴
取者に与える音場が左右非対称な広がりをもつのを補正
して、左右対称に広がった音場を形成するのが上記第7
図、第8図に示される装置の趣旨であり、座席の高さ、
前後の位置、および傾き等の座席例えば24の位置に応じ
て適切な定数を補正手段21に設定して、該補正手段21に
おいて該左右両耳のレベル差X1,ATTと位相差θ,φな
どが自動的に補正される。すなわち該補正手段21内には
座席例えば24の位置に応じたレベル差X1,ATTおよび位相
差θ,φを記憶したテーブルがそなえられ、車の前後
の位置、高さ、傾きに応じて該テーブルを検索し、それ
によって上記両耳のレベル差X1,ATTと位相差θ,φと
が検索され、座席の位置に拘らず自動的に左右対称なサ
ウンドステージがえられるように調整される。
〔考案が解決しようとする課題〕
上述したように上記第7図および第8図に示される装置
によれば、聴取者がどのような座席位置を占めても、自
動的に左右対称なサウンドステージがえられるように調
整されるけれども、上記装置では、かかる座席位置の移
動に応じて、聴取者の位置での音圧が変化してしまい
(例えば座席位置がスピーカから遠くなれば音圧が減少
する)、聴取者の位置での音圧が一定にならないという
問題点があった。すなわち上記装置では、聴取位置の移
動に対する音量の変動を自動的に補正する機能を有して
いなかった。
本考案はかかる課題を解決するためになされたもので、
聴取者の座席位置がどのように移動しても、該座席位置
での音圧が一定となるようにスピーカ出力を調整するよ
うにしたものである。
〔課題を解決するための手段〕
前記課題を解決するために本考案によれば、 左チャンネル信号及び右チャンネル信号を再生するステ
レオ再生手段と、 前記ステレオ再生手段の左チャンネル信号及び右チャン
ネル信号のレベル及び位相を、設定された定数に基づい
て補正し、複数の信号を形成する非対称音場補正装置
と、 前記非対称音場補正装置から出力される複数の信号の出
力レベルを、設定されたデータに基づいて制御する出力
レベル制御装置と、 前記出力レベル制御装置から供給される複数の信号を出
力する複数のスピーカと、 聴取者が着座している座席の設定状態を検知する検知手
段と、 左右対称な音場を設定するためのレベル及び位相の補正
量を示す定数、及び、前記聴取者の位置での音圧が一定
となるように前記複数のスピーカの出力レベルを制御す
るデータが、前記座席の設定状態に対応づけて記憶され
た記憶手段と、 前記検知手段で検知された座席の設定状態に応じて、前
記のレベル及び位相の補正量を示す定数、及び、前記の
複数のスピーカの出力レベルを制御するデータを前記記
憶手段から読み出し、それぞれ前記非対称音場補正装
置、及び、前記出力レベル制御装置に設定する設定手段
とを、 具備するようにした音場補正装置が提供される。
〔作用〕
前記構成によれば、前記検出手段で検知された座席の設
定装置に応じて、前記設定手段が、前記のレベル及び位
相の補正量を示す定数、及び、前記の複数のスピーカの
出力レベルを制御するデータを、前記記憶手段から読み
出して、それぞれ前記非対称音場補正装置、及び、前記
出力レベル制御装置に設定するので、常に左右のバラン
スのとれた理想的な音場が形成されるとともに、前記聴
取者の位置での音圧が一定となり、その音量差がなくな
る。
〔実施例〕
第1図は本考案の1実施例としての音場補正装置を示す
もので、25′はシート位置検出用ポテンショメータであ
って第8図の座席241、スライド抵抗器251〜253、およ
び電源254〜256の部分に対応する。201′はデータ呼出
用数値変換器で第8図のA/D変換器202に対応する。20
1′はパラメータ値用メモリ201A′と該メモリに内蔵さ
れたメモリマップのアドレス指定用制御装置201B′とか
らなるもので、第8図のマイクロコンピュータ(MPU)
の部分に対応し、該201′と202′とにより第7図の定数
設定手段20に対応する定数設定手段20′が構成される。
21′は、第7図の補正手段21と同様にディジタル信号処
理プロセッサ(DSP)で構成されるが、本考案の補正手
段21′には、上記第7図の補正手段21に対応する非対称
音場補正装置212A′(座席の移動に伴う左右両耳のレベ
ル差X1,ATTおよび位相差θ,φの補正)のほかに、該
座席位置の移動に伴うスピーカの出力レベルの補正を行
う出力レベル制御装置212B′が設けられる。そしてこれ
らの212A′および212B′は、第8図のDSP212内に設けら
れる。
このようにして座席位置(高さ、傾き、前後位置)に対
応して、その位置を決定するためのパラメータ数に相当
する階層を有するテーブル(マップ)をメモリ内に設け
ておき、この中に各聴取位置に対応する最適パラメータ
値を予め設置しておく。
ここでシート位置検出用ポテンションメータ25′の出力
信号は、データ呼出用数値変換器202′でメモリ内のデ
ータ呼出し可能な信号に変換され、この信号がメモリマ
ップのアドレス指定用制御装置201B′において、データ
メモリ201A′における階層に対応する信号に変換され
る。そしてこの信号を用いてメモリ201A′内のパラメー
タを選択し、第7図の補正手段21に対応する非対称音場
補正装置212A′と、本考案において付加された複数のス
ピーカ(一般にはn個のスピーカ221〜22n)の出力レベ
ルを制御する出力レベル制御装置212B′との中に、該パ
ラメータが設定される。ここで、この出力レベル制御装
置に設定されたパラメータによって、パワーアンプ21
4′の入力を制御し、これによって各スピーカの出力
(音量)が調整される。すなわち例えば、座席位置が後
に移動すれば(スピーカから遠ざかれば)、スピーカの
絶対的音量は小さくなり、座席位置の移動に拘らずその
位置での音圧が一定となるように該音量が制御される。
ここで、該座席位置の移動に対する音量制御は、該n個
のスピーカに対しそれぞれ別個に行われるようにメモリ
マップが用意される。
なお実際には、第8図に示すようにFMチューナ111の出
力側にプリアンプ112が設けられ、該プリアンプ112内に
あるメインのボリュームを調整して、予め所望のスピー
カ入力レベルが設定される。したがって本考案の出力レ
ベル制御装置を用いることによって、聴取者の座席位置
が移動しても、該聴取者に対し該予め設定された一定の
スピーカ入力レベルに対応する一定の音圧で聴取しうる
ように、該DSP内での利得が調整される。なお上記FMチ
ューナの代りに、例えばカセットプレーヤなどでもよい
ことは勿論である。
なお座席の位置を検出するセンサとして、例えば座席の
動きと共に回転する円盤の円周方向に多数のスリットを
設け、それらを光電センサで検出する構成(すなわちホ
トカプラ上で回転スリットを通過させ、通過したスリッ
トのカウント数で座席の移動距離を判断する構成)とす
ることもできる。
このようにして座席位置検知手段により得られる信号を
用いて聴取位置を検出し、任意の聴取位置を予め想定し
て各聴取状態での最適パラメータ値をデータとしてメモ
リマップ内に記憶させておき、座席の位置が移動した場
合、随時、装置内にその聴取位置に対し最適なパラメー
タ値が設定され、該DSP内での非対称音場の補正とスピ
ーカ出力レベルの制御とが行われる。
すなわち本考案は、聴取者の位置の移動、特に頭の移動
により、上記従来の非対称音場補正装置によって得られ
る効果が減少してしまうため、聴取者の頭の位置を座席
位置やその傾き、ヘッドレストの位置など座席の設定状
態に置換えて検出し、この座席の設定状態に合せて装置
内のパラメータを自動設定するようにして、個人差なく
整ったサウンドステージが生成される。
この頭の位置検出信号を用いてスピーカ出力信号レベル
を制御し、一定のボリューム角度時に、聴取位置がどの
ように移動しても、音量の変動をなくすことで、常に最
適の音量で音楽を聴くことができる。
第2図は、第1図の装置におけるMPU201′における処理
のフローチャートである。まず、ポテンションメータ
(第8図のスライド抵抗器253に対応する部分)の可動
端子に出力される座席の前後位置に対応する電圧をA/D
変換器(第1図のデータ呼出用数値変換器202′に対応
する)で変換した値をとり込み(ステップa)、座席の
前後位置Zとする(ステップb)。次にポテンショメー
タ(第8図のスライド抵抗器251および252に対応する部
分)からの値を同様にとり込み(ステップc)、それら
から座席の傾きyおよび高さxを算出する(ステップ
d)。
次に、x,y,zの値のそれぞれをそれらの変化範囲内で適
当に量子化し、それらのすべての組み合わせに対して音
場の非対称性を補償すべく実験的に算出された左右両耳
のレベル差及び位相差の補正量、およびスピーカ出力制
御用のデータの組み合わせの中から、現在のx,y,zの値
に対応する値の組み合わせをとり出し(ステップe)、
それらの値をDSP21′へ出力する(ステップf)。
〔考案の効果〕
本考案によれば、聴取者の座席位置がどのように移動し
ても、自動的に左右対称なサウンドステージがえられる
とともに、該座席位置での音圧を一定にすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案装置の全体構成を示すブロック図、 第2図は、第1図の装置の処理手順をフローチャートで
示す図、 第3図は、第1の従来例を示す図、 第4図は、左右スピーカと運転席と助手席の位置関係を
表わす図、 第5図は、第2の従来例を示す図、 第6図は、第3の従来例を示す図、 第7図は、第4の従来例を示す図、 第8図は、第7図の装置の具体的構成を例示する図であ
る。 (符号の説明) 25′…座席位置検出用ポテンショメータ、20′…定数設
定手段、201′…マイクロコンピュータ(MPU)、202′
…データ呼出用数値変換器、21′…ディジタル信号処理
プロセッサ(DSP)、212A′…非対称音場補正装置、212
B′…出力レベル制御装置、214′…パワーアンプ、221
〜22n…スピーカ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】左チャンネル信号及び右チャンネル信号を
    再生するステレオ再生手段と、 前記ステレオ再生手段の左チャンネル信号及び右チャン
    ネル信号のレベル及び位相を、設定された定数に基づい
    て補正し、複数の信号を形成する非対称音場補正装置
    と、 前記非対称音場補正装置から出力される複数の信号の出
    力レベルを、設定されたデータに基づいて制御する出力
    レベル制御装置と、 前記出力レベル制御装置から供給される複数の信号を出
    力する複数のスピーカと、 聴取者が着座している座席の設定状態を検知する検知手
    段と、 左右対称な音場を設定するためのレベル及び位相の補正
    量を示す定数、及び、前記聴取者の位置での音圧が一定
    となるように前記複数のスピーカの出力レベルを制御す
    るデータが、前記座席の設定状態に対応づけて記憶され
    た記憶手段と、 前記検知手段で検知された座席の設定状態に応じて、前
    記のレベル及び位相の補正量を示す定数、及び、前記の
    複数のスピーカの出力レベルを制御するデータを前記記
    憶手段から読み出し、それぞれ前記非対称音場補正装
    置、及び、前記出力レベル制御装置に設定する設定手段
    とを、 具備することを特徴とする音場補正装置。
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