JPH07111439A - 放送局自動選局受信装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 グローバルポジショニングシステム（ＧＰ
Ｓ）衛星で得られる移動体の現在位置から、各放送局の
中から選局を自動的に更新する。 【構成】 ＧＰＳで得られた移動体の現在位置と、放送
局情報記憶媒体２に予め格納させておいた各放送局の情
報とに基づき、自動選局を司る自動選局処理部３を介し
てチャンネルの選択をし、その放送受信と共にアンテナ
回転機構６を介して放送受信アンテナ８の指向動作を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、移動体に設置され、グ
ローバルポジショニングシステム［Global Positioning
System （以下、これを単に『ＧＰＳ』という）］衛星
からの放送を受信する放送局自動選局受信装置に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来例として、自動車や船舶等の移動体
にはラジオやテレビジョン等の放送受信装置が搭載され
ているが、受信する周波数等は概ね人為的操作により選
択設定される。そして、これらの放送受信装置の中には
容易に選局できるように複数個のチャンネルを設定し、
１ボタン操作で選局することができるようになっている
装置が主として使われている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来例の放送局自動選局受信装置においては、固定し
て使用することを前提条件としており、例えば受信する
放送局を選択設定後に受信装置を搭載する移動体が移動
すれば、選択していた放送局の放送が距離的に遠隔にな
り受信できなくなることが多く、その時は再度受信可能
な放送局の放送に設定をし直す必要がある。すなわち、
各チャンネルに割り当てられる周波数等はその移動によ
り、この周波数帯域では電波伝播の減衰が著しくなり受
信できなくなった場合に、再度人による設定をし直しを
する必要があった。さらに、船舶等で使用される指向性
アンテナを放送局の方向へ向けるのも人為的な操作を必
要としていた。

【０００４】このように、移動体に搭載される放送受信
装置は、各種の放送を受信する機能を有しているが、移
動により目的とする受信すべき放送局が変化し、その都
度、人の操作による選局を行う必要があり、また、操作
が容易となるように格納されているチャンネル選択機能
もその内容の再設定を必要としていた。

【０００５】ここにおいて、本発明は、これらの人為的
操作を自動化し、選局は常に自動的に予め記憶された放
送局情報とＧＰＳ受信部からの現在位置に最適の放送局
を自動的に選局でき、また指向性アンテナを使用してい
る場合には、自動的に選局された放送局の電波発射方向
へ指向性アンテナを向ける放送局自動選局受信装置を提
供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、移動体に設置される放送局自動選局受信
装置において、ＧＰＳ衛星からの放送を受信し、主とし
て現在位置や進行方向で表される各処理に必要なデータ
を取り出し、電気信号として出力する手段と、得られた
現在位置から予め記憶され移動体の移動範囲を網羅する
各放送局の位置や送信周波数やその他の情報をチャンネ
ル選択部に与える手段と、選択された放送局の情報によ
り、そのチャンネルを自動設定してこのチャンネルを受
信する手段と、受信するチャンネルの設定状態を表示す
る手段と、受信用の指向性アンテナを選択した放送局へ
向ける手段とを備えた放送局自動選局受信装置である。

【０００７】

【作用】本発明は上記した回路構成により、ＧＰＳ受信
機においてＧＰＳ衛星からの情報を解読し、現在位置や
進行方向を電気信号として自動選局処理部に出力し、放
送局の情報は、ＣＤ−ＲＯＭ［Compact Disc - Read On
ly Memory ］等の記憶媒体に格納されており、放送局の
位置や送信周波数等の情報が自動選局処理部に供給さ
れ、自動選局処理部ではこれらの情報を処理して、受信
可能な放送局を割り出してそのチャンネルを設定し、ア
ンテナをそのチャンネルの放送局の方向に指向させて受
信すると共に、受信設定されたチャンネルと放送局情報
を表示して使用者に示す。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。

【０００９】図１は、本発明の一実施例における回路構
成を示すブロック図である。図１において、本発明に成
る放送局自動選局受信装置は、１のＧＰＳ受信部、２の
放送局情報記憶媒体、３の自動選局処理部、４の設定状
態表示部、５のチャンネル選択部、６のアンテナ回転機
構、７の放送受信部、８の放送受信アンテナで構成され
る。なお、各ブロックを結ぶラインに付した矢印は信号
の授受の方向を表す。

【００１０】ＧＰＳ衛星とのＧＰＳ電波の授受でＧＰＳ
受信部１で得られる情報に、一方ではこの移動体の現在
位置情報がある。この現在位置情報は、例えばＣＰＵ
［中央処理装置］を主たる制御用部材とする自動選局処
理部３へ出力する。自動選局処理部３では入力された現
在位置情報から必要な放送局情報を放送局情報記憶媒体
２から読み出し、チャンネル選択部５に設定されている
情報が受信不能状態などの不適当な状態となった時に、
未使用チャンネルに優先してそのチャンネルの情報を更
新する。チャンネルの設定情報は、設定状態表示部４へ
出力され、使用者にチャンネルの設定状態を表示して示
す。

【００１１】他方ではこの移動体の進行方向の情報があ
る。この進行方向の情報は、ＧＰＳ受信部１で処理され
た後、自動選局処理部３へ出力され、自動選局処理部３
では現在選択されているチャンネル情報により、放送局
の位置、ＧＰＳ受信部１で得られる現在位置と移動方向
から、放送局の方向を割り出し、アンテナ回転機構６へ
放送局方向へ指向性アンテナが向くように信号を出力す
る。アンテナ回転機構６は、自動選局処理部３から入力
された信号に従ってアンテナを回転させる。

【００１２】ところで、一方での移動体の現在位置情報
と他方での移動体の進行方向の情報が競合したときは、
予め格納されている放送局情報記憶媒体２における優先
順位に基づき選局が決定される。

【００１３】なお、移動体が停止している状態等進行方
向の情報が得られない時は、方位センサ等の装置を補助
的に使用しても差し支えない。

【００１４】また、付随的にチャンネル選択部５には使
用者がチャンネルを選択するためのチャンネル選択ボタ
ンを有し、使用者はチャンネル選択ボタンの１ボタン操
作で任意に放送局の選択を行うこともでき、人為的に選
択されたチャンネルの情報は放送受信部７へ出力され、
かつ放送受信部７はその選択ボタンの情報に基づき、ア
ンテナ回転機構６を介して放送受信アンテナ８が回動さ
れ、アンテナ利得の大きい良好な受信状態をつくる。

【００１５】

【発明の効果】以上のように本発明は、移動体に搭載さ
れた放送受信装置の選局において、移動したため選択し
得る放送局が変化しても、最適な受信状態が自動機に選
択され、あるいは要すればチャンネルボタンを操作する
ことで任意の選局も良好な状態で得られ、各放送局の中
からの選局が自動的にかつ最適に更新されるという、特
段の効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における回路構成を示すブロ
ック図

【符号の説明】

１ ＧＰＳ受信部 ２ 放送局情報記憶媒体 ３ 自動選局処理部 ４ 設定状態表示部 ５ チャンネル選択部 ６ アンテナ回転機構 ７ 放送受信部 ８ 放送受信アンテナ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】移動体に設置される放送局自動選局受信装
   置において、 グローバルポジショニングシステム衛星からの放送を受
   信し、主として現在位置や進行方向で表される各処理に
   必要なデータを取り出し、電気信号として出力する手段
   と、 得られた現在位置から予め記憶され移動体の移動範囲を
   網羅する各放送局の位置や送信周波数やその他の情報を
   チャンネル選択部に与える手段と、 選択された放送局の情報により、そのチャンネルを自動
   設定してこのチャンネルを受信する手段と、 受信するチャンネルの設定状態を表示する手段と、 受信用の指向性アンテナを選択した放送局へ向ける手段
   とを備えたことを特徴とする放送局自動選局受信装置。