JP3149156B2 - 移動体搭載用マイクロ波アンテナ装置 - Google Patents

移動体搭載用マイクロ波アンテナ装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車載用の衛星放送受信
アンテナ装置に代表される追尾型の移動体搭載用マイク
ロ波アンテナ装置に係り、特に、坂道走行時などにおい
て静止衛星の相対位置が仰角方向に変化した場合の対応
策に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の移動体に搭載されて衛星放送
受信に用いられる追尾型のマイクロ波アンテナ装置は、
移動体が走行中のときも放送衛星(静止衛星)からの電
波が受信できなければならないので、アンテナのメイン
ビームを該放送衛星の方位角および仰角に一致させるよ
うな指向制御を行う必要がある。
【0003】そのため、従来技術として、メインビーム
をアンテナ面に対して垂直方向に設定した平面アンテナ
と、この平面アンテナを機械的に方位角方向および仰角
方向に回転可能な駆動機構とを備え、方位角追尾と仰角
追尾の両方が行えるようにしたアンテナ装置が知られて
いるが、この種のアンテナ装置は、衛星放送受信時に平
面アンテナを水平面に対して斜めに傾けなければなら
ず、装置の高さが150mm程度になってしまうので、
自動車等の移動体上に搭載する場合に屋根からの突出量
が大きすぎて、移動体の美観を損ねるばかりでなく、走
行時に大きな風圧を受けて空力特性の劣化等を招来する
という不具合があった。また、方位角追尾と仰角追尾の
両方を行うため追尾機構の複雑化が避けられず、それゆ
え、製造コストが高く、且つ装置の重量も5〜50Kg
と重くなって小型車への搭載が困難であるという問題も
あった。
【0004】そこで従来、この種のアンテナ装置の小型
軽量化や低コスト化を図るため、例えば特開平5−15
2824号公報に記載されている本発明者による先願技
術のように、アンテナのメインビームの仰角を予め放送
衛星の方向に概略一致させておき、方位角のみを追尾す
るようにしたアンテナ装置が提案されている。すなわ
ち、かかる従来技術は、平面アンテナを移動体上に略水
平に設置した状態で放送衛星からの電波を受信できるよ
うにするため、平面アンテナのメインビームのアンテナ
面に対する傾き角を放送衛星の仰角に概略一致させてお
くことにより、平面アンテナを方位角方向にのみ回転駆
動するだけで放送衛星を追尾できるようになっている。
その結果、移動体の屋根からの装置の突出量を50mm
程度に抑えることができて、移動体の美観を大きく損な
う心配がなくなるとともに、空力特性の劣化も最小限に
抑えられ、また、方位角のみの簡単な追尾機構で済むた
め製造コストが安く、装置の重量も2kg程度と軽くな
って小型車への搭載が容易になる等、種々のメリットが
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、小型軽
量化や低コスト化に有利な上述した従来のアンテナ装置
も、移動体が坂道を走行しているときに、平面アンテナ
のメインビームが衛星方向からずれて受信感度が劣化し
やすいという不具合があった。また、放送衛星の仰角は
日本国内でも受信地域によって約20度異なるが、平面
アンテナのメインビームの仰角方向のビーム幅は約10
度なので、かかる従来のアンテナ装置を搭載した移動体
が日本国内のどこにあっても衛星放送を受信できるとい
うわけではなく、例えば東日本と西日本とでは、アンテ
ナ面に対するメインビームの傾き角が異なる別のアンテ
ナ装置を使用しなければならず、汎用性に欠けるという
不具合があった。
【0006】本発明はこのような従来技術の不備に鑑み
てなされたもので、その目的は、小型軽量化や低コスト
化に有利であり、且つ坂道走行時にも良好な受信感度が
得られ、しかも広範囲な地域で使用できて汎用性に富
む、移動体搭載用マイクロ波アンテナ装置を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上述した目的
は、それぞれのメインビームの方位角を一致させた状態
で移動体上に略水平に設置される一対の平面アンテナ
と、これら一対の平面アンテナを互いに同期させて方位
角方向に回転させる回転駆動手段とを備え、一方の前記
平面アンテナのメインビームをそのアンテナ面に対して
第1の傾き角(例えば放送衛星の仰角よりも若干大きな
角度)に設定するとともに、他方の前記平面アンテナの
メインビームをそのアンテナ面に対して前記第1の傾き
角とは異なる第2の傾き角(例えば放送衛星の仰角より
も若干小さな角度)に設定することによって達成され
る。そして、前記一対の平面アンテナのうちいずれか一
方を選択して受信回路に接続するアンテナ切換えスイッ
チと、該受信回路に接続されている一方の平面アンテナ
の受信信号の強度が所定値よりも小さいとき、前記アン
テナ切換えスイッチに他方の平面アンテナを選択して前
記受信回路に接続させるための自動切換え信号を出力す
る制御手段とを備え、前記アンテナ切換えスイッチにて
接続される平面アンテナが前記自動切換え信号に応じて
選択される構成にしておけば好ましい。
【0008】
【作用】上述したように、アンテナ面に対するメインビ
ームの傾き角が異なる一対の平面アンテナを互いに同期
させて方位角方向に回転させる構成にしておけば、衛星
方向に対するメインビームの仰角方向のずれが少ない方
の平面アンテナを適宜接続することができるので、例え
ば移動体が南北に大きく移動したり坂道にさしかかって
放送衛星の相対位置が仰角方向に変化したとしても、接
続する平面アンテナを切換えることで常に良好な受信感
度が得られるようになる。しかも、これら一対の平面ア
ンテナは、方位角方向に同期回転させるので、駆動モー
タや回転制御機構を別々に設ける必要がなく、よって追
尾機構の複雑化が回避できて小型軽量化や低コスト化に
有利となる。
【0009】また、上述したように、アンテナ切換えス
イッチにて接続される平面アンテナが自動切換え信号に
応じて選択される構成にしておけば、受信感度を確認し
たうえでの手動によるアンテナ切換え操作が不要となる
ので、操作性が向上する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0011】図1は本発明の一実施例に係る移動体搭載
用アンテナ装置の概略平面図、図2は同実施例の回路構
成を示すブロック図である。これらの図において、符号
1はアンテナ部2とLNB3とからなるアンテナ機構を
総括的に示し、このアンテナ機構1は、受信機4や受信
強度検出装置5や制御装置6やモータドライバ7やモー
ド選択スイッチ8等の外部機器と接続されて受信システ
ムを構成している。そして、前記アンテナ部2は、一対
の平面アンテナ20,21と、これらの平面アンテナ2
0,21を方位角方向に回転駆動するためのモータ(ス
テッピングモータ)22と、このモータ22の駆動軸に
取着したプーリ23と、複数の回転ガイド25と、プー
リ23に巻き掛けられた2本のベルト26,27等によ
り構成されており、モータ22を制御する信号がモータ
ドライバ7から入力端子24に供給されるようになって
いる。また、前記LNB3は、低雑音増幅器30,31
と、電子スイッチ(アンテナ切換えスイッチ)32と、
ミキサ33と、局部発振器34と、中間周波増幅器35
と、チョークコイル36と、コンデンサ37と、中間周
波信号(BS−IF信号)出力端子38等により構成さ
れている。
【0012】ここで、アンテナ部2について詳述する
と、平面アンテナ20,21はいずれも、本発明者が先
に提案した特開平5−152824号公報記載のアンテ
ナとほぼ同等の構成である。つまり、円形の平面アンテ
ナ20は、外周部の複数個所が回動自在な回転ガイド2
5に支持されているとともに、この外周部にベルト26
が巻き掛けられており、該ベルト26をプーリ23を介
してモータ22で駆動することにより、平面アンテナ2
0は方位角方向(周方向)に正逆回転できるようになっ
ている。同様に、円形の平面アンテナ21も、回転ガイ
ド25に支持されている外周部にベルト27が巻き掛け
られており、該ベルト27やプーリ23を介して、モー
タ22が平面アンテナ21を方位角方向に正逆回転でき
るようになっている。その結果、これら一対の平面アン
テナ20,21は、モータ22により、方位角方向に互
いに同期して回転することになる。また、これら一対の
平面アンテナ20,21は、図1中に矢印で示している
ように、それぞれのメインビームの方位角を一致させた
状態で、移動体上に略水平に設置される。
【0013】ただし、平面アンテナ20と平面アンテナ
21とでは、図3に示すように、アンテナ面に対するメ
インビームの傾き角が異なっている。すなわち、本実施
例の場合、平面アンテナ20のメインビームのアンテナ
面に対する傾き角θ1を42度に設定し、平面アンテナ
21のメインビームのアンテナ面に対する傾き角θ2を
34度に設定しており、θ1>θ2なる関係が成立して
いる。ちなみに、東京における放送衛星の仰角は38度
なので、このアンテナ装置を搭載した移動体が東京また
はその周辺地域にあるとすれば、一方の平面アンテナ2
0のメインビームの傾き角θ1は放送衛星の仰角よりも
若干大きく、他方の平面アンテナ21のメインビームの
傾き角θ2は放送衛星の仰角よりも若干小さくなる。
【0014】このように、本実施例では、アンテナ面に
対するメインビームの傾き角が異なる2つの平面アンテ
ナ20,21を、それぞれのメインビームの方位角を一
致させた状態で移動体上に略水平に設置して、1つのモ
ータ22で両アンテナ20,21を方位角方向に同期回
転させるように構成しているので、これら一対の平面ア
ンテナ20,21は、それぞれのメインビームを仰角方
向に所定角度(8度)ずらした状態を保ち、且つそれぞ
れのメインビームの方位角を常に合致させた状態で、同
じ向きに回転駆動されることになる。
【0015】さて、平面アンテナ20または平面アンテ
ナ21で受信された12GHz帯の衛星放送の電波は、
LNB3により約1GHz帯のBS−IF信号に周波数
変換され、受信機4に入力される。受信機4は、映像や
音声の復調を行うとともに、受信強度検出装置5に検波
出力を供給する。受信強度検出装置5は、検波出力から
受信強度に比例した直流電圧である受信強度信号Vaを
作り出す。この受信強度信号Vaは制御装置6に供給さ
れ、この制御装置6において、受信強度信号Vaの強度
をしきい値Vt以上に保つための制御方法が選択され、
この制御方法を実行すべく、ステッピングモータ22の
回転・停止を制御する信号が制御装置6からモータドラ
イバ7に供給される。これにより、例えば移動体が旋回
しているときにも、衛星放送の電波を受信している平面
アンテナを適宜回動させて、そのメインビームが常に衛
星方向を向くように制御するという方位角方向の追尾が
行える。また、後述するように、受信機4に接続されて
衛星放送の電波を受信している一方の平面アンテナの受
信強度が所定値よりも小さいときには、他方の平面アン
テナを受信機4に接続させるための信号が制御装置6か
らモード選択スイッチ8に出力されて、放送衛星の仰角
方向の相対位置変化に対応できるようになっている。
【0016】次に、平面アンテナ20,21およびLN
B3の動作について、さらに詳細に説明すると、平面ア
ンテナ20の出力は低雑音増幅器30に供給され、平面
アンテナ21の出力は低雑音増幅器31に供給される
が、これらの出力は電子スイッチ32によりいずれかが
選択されて、選択された12GHz帯の出力がミキサ3
3により局部発振器34からの信号と混合され、約1G
Hz帯のBS−IF信号に変換される。そして、このB
S−IF信号は、中間周波増幅器35を経て、端子38
から受信機4に供給される。こうしてLNB3から受信
機4へBS−IF信号が供給される一方で、受信機4か
らはLNB3を動作させるための直流が電子スイッチ3
2に供給される。この直流は、電圧がE1またはE2で
あって、チョークコイル36を介して電子スイッチ32
に供給され、この電子スイッチ32は、電圧がE1のと
きに図2のA側に切換えられ、電圧がE2のときに図2
のB側に切換えられるようになっている。つまり、電子
スイッチ32に供給される直流の電圧を切換えることに
より、受信機4に接続される平面アンテナがいずれか一
方(平面アンテナ20または21)に選択されるように
なっている。このとき、電圧がE1またはE2に変化し
ても、電子スイッチ32が切換えられるだけで、LNB
3の他の構成要素の動作は変化しない。
【0017】ところで、受信機4から電子スイッチ32
に供給される直流の電圧は、この受信機4に接続されて
いるモード選択スイッチ8を操作することによって随時
切換えることができる。すなわち、このモード選択スイ
ッチ8は、図2に示すように「ANT1」と「ANT
2」と「自動」という3つの接点を持っており、該スイ
ッチ8を「ANT1」に設定した場合、LNB3の端子
38に電圧E1が印加されて、電子スイッチ32は平面
アンテナ20を選択する(第1の限定モード)。同様
に、該スイッチ8を「ANT2」に設定した場合には、
LNB3の端子38に電圧E2が印加されて、電子スイ
ッチ32は平面アンテナ21を選択する(第2の限定モ
ード)。そして、該スイッチ8を「自動」に設定した場
合には、衛星放送の電波の受信状態に応じて電圧E1ま
たはE2が出力され、電子スイッチ32は平面アンテナ
20,21のうちいずれか一方を自動的に選択する(自
動切換えモード)。
【0018】ここで、モード切換えスイッチ8を「自
動」に設定した場合のアンテナ自動切換え動作の一例
を、図4のフローチャートを参照しつつ説明する。な
お、制御装置6には、受信強度信号Vaの大きさを比較
判定するために、図5に示すように2つのしきい値V
t,Vsが予め設定されており、このうち、しきい値V
tは、受信強度がこれ以上あれば良好に受信できるとい
う電圧であり、しきい値Vsは、辛うじて受信できると
いう限界値である。
【0019】図4において、初期条件として、電子スイ
ッチ32が平面アンテナ20(ANT1)を選択してい
るものとすると、まず、ステップS1の受信強度検出工
程において、この平面アンテナ20で得られる受信強度
信号Vaの大きさVa1を検出する。この受信強度Va
1は制御装置6に供給され、ステップS2の強度比較工
程において、前記しきい値VtやVsと比較される。そ
の結果、Va1≧Vtであれば、良好に受信されている
と判断できるので、モータ22を駆動せずにステップS
1の受信強度検出工程へ戻るが、Vs≦Va1<Vtの
場合には、受信状態がやや悪いので、モータ22を駆動
して平面アンテナ20を方位角方向に回転させるという
ステップS3の衛星追尾工程を行ってから、ステップS
1の受信強度検出工程へ戻る。
【0020】また、ステップS2においてVa1<Vs
の場合には、受信状態が極めて悪いので、それまで選択
していた平面アンテナ20に代えて、電子スイッチ32
に平面アンテナ21を選択させるというステップS4の
アンテナ切換え工程に進む。次いで、ステップS5の受
信強度検出工程において、この平面アンテナ21で得ら
れる受信強度信号Vaの大きさVa2を検出し、さらに
ステップS6の強度比較工程において、この受信強度V
a2をアンテナ切換え動作を行う直前の受信強度Va1
と比較する。その結果、Va2>Va1であれば、平面
アンテナ21(ANT2)を選択した状態のまま、ステ
ップS1の受信強度検出工程に戻るが、Va2≦Va1
の場合は、アンテナ切換え動作を行って受信状態を悪化
させてしまったことになるので、ステップS7のアンテ
ナ切換え工程に進んで再び平面アンテナ20(ANT
1)を選択した後、ステップS1の受信強度検出工程に
戻る。
【0021】なお、ステップS4やS7におけるアンテ
ナ切換え動作は、制御装置6が自動切換え信号をモード
選択スイッチ8に供給し、この自動切換え信号に応じて
該スイッチ8がLNB3の端子38に電圧E1またはE
2を印加することによって実行されるが、該スイッチ8
が「ANT1」または「ANT2」に設定されていると
きには、自動切換え信号は無視される。
【0022】したがって、移動体がほとんど平坦な限ら
れた地域のみを走行する場合には、モード選択スイッチ
8を「ANT1」(第1の限定モード)または「ANT
2」(第2の限定モード)に設定して、受信感度が良好
ないずれか一方の平面アンテナ20または21のみを限
定して使用することにより、アンテナ切換え動作に伴う
ノイズを回避することができる。
【0023】また、モード選択スイッチ8を「自動」に
設定しておけば、移動体が南北に大きく移動したり坂道
にさしかかって放送衛星の相対位置が仰角方向に変化し
た場合にも、衛星方向に対するメインビームの仰角方向
のずれが少ない方の平面アンテナが自動的に選択される
ので、手動によるアンテナ切換え操作を行わなくとも常
に良好な受信感度が得られる。
【0024】しかも、上述したアンテナ装置は、一対の
平面アンテナ20,21を方位角方向に同期回転させる
構成なので、駆動モータや回転制御機構を平面アンテナ
20,21ごとに設ける必要がなく、そのため追尾機構
の複雑化が回避できて小型軽量化や低コスト化に有利で
あり、小型車への搭載にも支障をきたさない。なお、こ
のアンテナ装置の各平面アンテナ20,21は、本発明
者が先に提案した特開平5−152824号公報記載の
ものとほぼ同等の構成なので、高周波電力損失が少ない
等の利点がそのまま継承されることは言うまでもない。
【0025】ちなみに、本実施例では、メインビームの
アンテナ面に対する傾き角を、平面アンテナ20が42
度で平面アンテナ21が34度に設定してあり、メイン
ビームの仰角方向のビーム幅が約10度であるから、こ
のアンテナ装置は、放送衛星の仰角が29度〜47度の
受信地域(日本国内であれば北海道中部から鹿児島県ま
での広い範囲)において、衛星放送受信が可能である。
また、放送衛星の仰角が38度の東京で使用する場合、
傾斜角が9度以下の通常の坂道を移動体が走行している
ときにも衛星放送を受信できるので、このアンテナ装置
により受信感度を常に良好な状態に保つことができる。
【0026】そして、第1または第2の限定モードを選
択する場合には、放送衛星の仰角が大きい地域では平面
アンテナ20により良好に受信でき、仰角が小さい地域
では平面アンテナ21により良好に受信できることか
ら、日本国内での衛星放送受信にあてはめると、西日本
では第1の限定モードを選択すればよく、東日本では第
2の限定モードを選択すればよい。
【0027】なお、本実施例では、アンテナ切換え動作
を受信強度がしきい値Vsよりも小さいときに行う構成
としているが、受信強度がVs以上であってもしきい値
Vt未満のときにはアンテナ切換え動作を行うように構
成してもよい。その場合、映像の垂直同期期間に平面ア
ンテナを切換えるようにしておけば、受信映像を乱れさ
せることなく、受信強度がより大きい平面アンテナを選
択できる。
【0028】また、本実施例では、平面アンテナ20,
21のそれぞれのメインビームをアンテナ面に対して異
なる傾き角に設定しているが、これとほぼ同等の構成で
2偏波対応アンテナ装置に発展させることもできる。例
えば、平面アンテナ20を右旋円偏波用とし、平面アン
テナ21を左旋円偏波用とした場合、スイッチ8により
両円偏波を切換えて使用できる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による移動
体搭載用マイクロ波アンテナ装置は、静止衛星に対する
メインビームの仰角方向のずれが少ない平面アンテナを
適宜選択できるので、放送衛星の相対位置が仰角方向に
変化したとしても、選択する平面アンテナを自動もしく
は手動で切換えることにより良好な受信感度が維持で
き、そのため坂道走行時の受信状況が改善されるととも
に、広範囲な地域で使用できて汎用性が高まるという優
れた効果を奏する。また、このアンテナ装置に配設した
一対の平面アンテナは、互いに同期させて方位角方向に
回転させるので、駆動モータや回転制御機構を別々に設
ける必要がなく、そのため追尾機構の複雑化が回避でき
て、小型軽量化や低コスト化に有利であるという優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る移動体搭載用アンテナ
装置の概略平面図である。
【図2】同実施例の回路構成を示すブロック図である。
【図3】同実施例における一対の平面アンテナのメイン
ビームのアンテナ面に対する傾き角を示す説明図であ
る。
【図4】同実施例におけるアンテナ自動切換え動作を説
明するためのフローチャートである。
【図5】同実施例で制御装置に設定されているしきい値
と受信強度の経時変化とを示す説明図である。
【符号の説明】
1 アンテナ機構 2 アンテナ部 3 LNB 4 受信機 5 受信強度検出装置 6 制御装置 8 モード選択スイッチ 20,21 平面アンテナ 22 モータ(ステッピングモータ) 26,27 ベルト 32 電子スイッチ(アンテナ切換えスイッチ) 38 中間周波信号出力端子 θ1,θ2 (アンテナ面に対するメインビームの)傾
き角

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれのメインビームの方位角を一致
    させた状態で移動体上に略水平に設置される一対の平面
    アンテナと、これら一対の平面アンテナを互いに同期さ
    せて方位角方向に回転させる回転駆動手段とを備え、一
    方の前記平面アンテナのメインビームをそのアンテナ面
    に対して第1の傾き角に設定するとともに、他方の前記
    平面アンテナのメインビームをそのアンテナ面に対して
    前記第1の傾き角とは異なる第2の傾き角に設定したこ
    とを特徴とする移動体搭載用マイクロ波アンテナ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、衛星放送受信
    用のアンテナ装置であって、放送衛星の仰角よりも前記
    第1の傾き角を大きく設定するとともに、該放送衛星の
    仰角よりも前記第2の傾き角を小さく設定したことを特
    徴とする移動体搭載用マイクロ波アンテナ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の記載において、前記
    一対の平面アンテナのうちいずれか一方を選択して受信
    回路に接続するアンテナ切換えスイッチと、該受信回路
    に接続されている一方の前記平面アンテナの受信信号の
    強度が所定値よりも小さいとき、前記アンテナ切換えス
    イッチに他方の前記平面アンテナを選択して前記受信回
    路に接続させるための自動切換え信号を出力する制御手
    段とを備えたことを特徴とする移動体搭載用マイクロ波
    アンテナ装置。
  4. 【請求項4】 請求項3の記載において、前記アンテナ
    切換えスイッチにて接続される前記平面アンテナが前記
    自動切換え信号に応じて選択される自動切換えモード
    と、該自動切換え信号の有無に拘らず一方に指定される
    第1の限定モードと、該自動切換え信号の有無に拘らず
    他方に指定される第2の限定モードとからなる、3つの
    モードの切換えを行うためのモード選択スイッチを備え
    たことを特徴とする移動体搭載用マイクロ波アンテナ装
    置。
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