JPH07102420A - 複合繊維 - Google Patents
複合繊維Info
- Publication number
- JPH07102420A JPH07102420A JP5267788A JP26778893A JPH07102420A JP H07102420 A JPH07102420 A JP H07102420A JP 5267788 A JP5267788 A JP 5267788A JP 26778893 A JP26778893 A JP 26778893A JP H07102420 A JPH07102420 A JP H07102420A
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- JP
- Japan
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- fiber
- polyester
- acrylonitrile
- composite fiber
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- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 優れた風合い、光沢性及び染色性を有し、か
つ優れた形態安定性を有する複合繊維を提供する。 【構成】 アクリロニトリル系重合体とポリエステル系
重合体からなる複合繊維であって、アクリロニトリル系
重合体とポリエステル系重合体の各々が繊維軸方向に沿
って実質的に連続している。
つ優れた形態安定性を有する複合繊維を提供する。 【構成】 アクリロニトリル系重合体とポリエステル系
重合体からなる複合繊維であって、アクリロニトリル系
重合体とポリエステル系重合体の各々が繊維軸方向に沿
って実質的に連続している。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、異種重合体からなる複
合繊維に関する。
合繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル繊維は、羊毛に似た風合いを有
し、良好な耐摩耗性、優れた染色性を有する一方で、形
態安定性に劣るという欠点も有している。即ち、従来の
アクリル系繊維よりなる織物、編物は、洗浄、染色等の
湿熱下にあっては、変形して伸びたり、織り目や編み目
が歪んだり、またアイロニング時の加熱張力下にあって
は、織、編物が波打ったり、組織がつぶれテカリや変色
をきたし、著しく商品価値を低下させるものであった。
かかるアクリル繊維の形態安定性を改良する試みとし
て、アクリル繊維の基体重合体に架橋構造を導入する提
案があるが、得られる繊維は、脆くなるという欠点があ
り、この欠点を解決するため架橋結合部分を部分的に存
在させる方法も提案されている(特開昭49−1256
30号公報)。
し、良好な耐摩耗性、優れた染色性を有する一方で、形
態安定性に劣るという欠点も有している。即ち、従来の
アクリル系繊維よりなる織物、編物は、洗浄、染色等の
湿熱下にあっては、変形して伸びたり、織り目や編み目
が歪んだり、またアイロニング時の加熱張力下にあって
は、織、編物が波打ったり、組織がつぶれテカリや変色
をきたし、著しく商品価値を低下させるものであった。
かかるアクリル繊維の形態安定性を改良する試みとし
て、アクリル繊維の基体重合体に架橋構造を導入する提
案があるが、得られる繊維は、脆くなるという欠点があ
り、この欠点を解決するため架橋結合部分を部分的に存
在させる方法も提案されている(特開昭49−1256
30号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
アクリル繊維では、衣料用またはインテリア用等の繊維
に最も重要視される染色性や風合いの低下することは避
けられない。本発明の目的は、優れた風合い、光沢性及
び染色性を有し、かつ優れた形態安定性を有する複合繊
維を提供することにある。
アクリル繊維では、衣料用またはインテリア用等の繊維
に最も重要視される染色性や風合いの低下することは避
けられない。本発明の目的は、優れた風合い、光沢性及
び染色性を有し、かつ優れた形態安定性を有する複合繊
維を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、アクリロニト
リル系重合体とポリエステル系重合体からなる複合繊維
であって、アクリロニトリル系重合体とポリエステル系
重合体の各々が繊維軸方向に沿って実質的に連続してい
ることを特徴とする複合繊維にある。
リル系重合体とポリエステル系重合体からなる複合繊維
であって、アクリロニトリル系重合体とポリエステル系
重合体の各々が繊維軸方向に沿って実質的に連続してい
ることを特徴とする複合繊維にある。
【0005】本発明の複合繊維におけるアクリロニトリ
ル系重合体としては、少なくとも85wt%のアクリロ
ニトリルを含有するアクリロニトリルと共重合可能な単
量体との共重合体であることが好ましく、アクリロニト
リルの含有率が85wt%未満では、衣料用繊維として
必要な繊維物性及びアクリル繊維としての特徴が低下す
る。
ル系重合体としては、少なくとも85wt%のアクリロ
ニトリルを含有するアクリロニトリルと共重合可能な単
量体との共重合体であることが好ましく、アクリロニト
リルの含有率が85wt%未満では、衣料用繊維として
必要な繊維物性及びアクリル繊維としての特徴が低下す
る。
【0006】アクリロニトリルと共重合可能な単量体と
しては、アクリル酸メチル、メタアクリル酸メチル等の
(メタ)アクリル酸エステル類、酢酸ビニル、スチレ
ン、アクリルアミド等が挙げられる。また、染色性改良
のために(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルスルホ
ン酸、ビニルベンゼンスルホン酸及びこれらの塩類、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ビニルピリ
ジン等を共重合させることも可能である。用いるアクリ
ロニトリル系重合体は、通常の懸濁重合、溶液重合、乳
化重合等いかなる方法によって製造されたものでもよ
い。
しては、アクリル酸メチル、メタアクリル酸メチル等の
(メタ)アクリル酸エステル類、酢酸ビニル、スチレ
ン、アクリルアミド等が挙げられる。また、染色性改良
のために(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルスルホ
ン酸、ビニルベンゼンスルホン酸及びこれらの塩類、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ビニルピリ
ジン等を共重合させることも可能である。用いるアクリ
ロニトリル系重合体は、通常の懸濁重合、溶液重合、乳
化重合等いかなる方法によって製造されたものでもよ
い。
【0007】また、本発明の複合繊維におけるポリエス
テル系重合体としては、形態安定性を繊維に与えるため
の物性を有するもので、かつアクリロニトリル系重合体
と複合紡糸するのための溶剤可溶型のポリエステル系重
合体である必要がある。かかるポリエステル系重合体と
しては、酸成分がテレフタル酸とイソフタル酸、グリコ
ール成分がエチレングリコールからなるポリエステル系
重合体が用いられる。
テル系重合体としては、形態安定性を繊維に与えるため
の物性を有するもので、かつアクリロニトリル系重合体
と複合紡糸するのための溶剤可溶型のポリエステル系重
合体である必要がある。かかるポリエステル系重合体と
しては、酸成分がテレフタル酸とイソフタル酸、グリコ
ール成分がエチレングリコールからなるポリエステル系
重合体が用いられる。
【0008】本発明で用いられるポリエステル系重合体
の酸成分には、染色性及び溶解性を改良するために、イ
ソフタル酸−5−スルフォン酸ナトリウムを更に加える
こともできる。本発明において好ましく用いられるポリ
エステル系重合体は、テレフタル酸80〜40mol
%、イソフタル酸20〜60mol%及びイソフタル酸
−5−スルフォン酸ナトリウム8mol%以下を酸成分
として構成されているポリエステル系重合体である。酸
成分のイソフタル酸が20mol%未満では、複合繊維
の製造時の溶液調製が困難であり、60mol%を超え
ると、重合体の軟化点低下が著しくポリエステル系重合
体による形態安定性の向上はできない。またイソフタル
酸−5−スルフォン酸ナトリウムを含む場合、その量が
8mol%を超えると、複合繊維製造時の水系凝固浴で
の凝固性が低下し製糸性が困難となる。
の酸成分には、染色性及び溶解性を改良するために、イ
ソフタル酸−5−スルフォン酸ナトリウムを更に加える
こともできる。本発明において好ましく用いられるポリ
エステル系重合体は、テレフタル酸80〜40mol
%、イソフタル酸20〜60mol%及びイソフタル酸
−5−スルフォン酸ナトリウム8mol%以下を酸成分
として構成されているポリエステル系重合体である。酸
成分のイソフタル酸が20mol%未満では、複合繊維
の製造時の溶液調製が困難であり、60mol%を超え
ると、重合体の軟化点低下が著しくポリエステル系重合
体による形態安定性の向上はできない。またイソフタル
酸−5−スルフォン酸ナトリウムを含む場合、その量が
8mol%を超えると、複合繊維製造時の水系凝固浴で
の凝固性が低下し製糸性が困難となる。
【0009】本発明の複合繊維は、アクリロニトリル系
重合体とポエステル系重合体の各々が繊維軸方向に沿っ
て実質的に連続している複合構造を形成しており、複合
構造としては、芯鞘型、海島型、サイドバイサイド型、
多層型のいずれでもよいが、アクリロニトリル系重合体
に基づく風合い、染色性等のアクリル繊維の優れた特徴
を発現させるためには、アクリロニトリル系重合体が鞘
部または海部に、ポリエステル系重合体が芯部または島
部に配された芯鞘型または海島型の複合繊維であるのが
好ましく、製造の容易さからより好ましくは、芯鞘型複
合繊維である。また、サイドバイサイド型、多層型の複
合繊維である場合は、ポエステル系重合体が繊維表面に
露出するので、ポエステル系重合体の酸成分にイソフタ
ル酸−5−スルフォン酸ナトリウムを8mol%以下の
範囲で配合しポエステル系重合体の染色性を向上させる
ことができる。
重合体とポエステル系重合体の各々が繊維軸方向に沿っ
て実質的に連続している複合構造を形成しており、複合
構造としては、芯鞘型、海島型、サイドバイサイド型、
多層型のいずれでもよいが、アクリロニトリル系重合体
に基づく風合い、染色性等のアクリル繊維の優れた特徴
を発現させるためには、アクリロニトリル系重合体が鞘
部または海部に、ポリエステル系重合体が芯部または島
部に配された芯鞘型または海島型の複合繊維であるのが
好ましく、製造の容易さからより好ましくは、芯鞘型複
合繊維である。また、サイドバイサイド型、多層型の複
合繊維である場合は、ポエステル系重合体が繊維表面に
露出するので、ポエステル系重合体の酸成分にイソフタ
ル酸−5−スルフォン酸ナトリウムを8mol%以下の
範囲で配合しポエステル系重合体の染色性を向上させる
ことができる。
【0010】本発明の複合繊維の複合成分比は、アクリ
ロニトリル系重合体95〜50wt%とポリエステル系
重合体5〜50wt%とすることが、アクリル繊維の優
れた特徴を発現させる上で好ましいことである。ポリエ
ステル系重合体が5wt%未満では、ポリエステル系重
合体による形態安定性の向上効果がなく、50wt%を
超えると、繊維製造時の紡糸工程での糸切れが多発し、
また毛羽が発生する。
ロニトリル系重合体95〜50wt%とポリエステル系
重合体5〜50wt%とすることが、アクリル繊維の優
れた特徴を発現させる上で好ましいことである。ポリエ
ステル系重合体が5wt%未満では、ポリエステル系重
合体による形態安定性の向上効果がなく、50wt%を
超えると、繊維製造時の紡糸工程での糸切れが多発し、
また毛羽が発生する。
【0011】本発明の複合繊維は、その断面形状がいか
なる形状でもよく、アクリロニトリル系重合体とポエス
テル系重合体の各々が繊維軸方向に沿って分断されるこ
となく連続していることにより、ポエステル系重合体が
繊維中での補強成分として機能し優れた形態安定性が付
与されているると共に、アクリロニトリル系重合体に基
づく優れた風合い、光沢性及び染色性が付与されたもの
である。
なる形状でもよく、アクリロニトリル系重合体とポエス
テル系重合体の各々が繊維軸方向に沿って分断されるこ
となく連続していることにより、ポエステル系重合体が
繊維中での補強成分として機能し優れた形態安定性が付
与されているると共に、アクリロニトリル系重合体に基
づく優れた風合い、光沢性及び染色性が付与されたもの
である。
【0012】本発明の複合繊維の製造には、アクリロニ
トリル系重合体をその溶剤に溶解してアクリロニトリル
系重合体溶液とし、またポリエステル系重合体をその溶
剤に溶解してポリエステル系重合体溶液として、アクリ
ロニトリル系重合体溶液とポリエステル系重合体溶液と
を複合紡糸する方法が用いられる。
トリル系重合体をその溶剤に溶解してアクリロニトリル
系重合体溶液とし、またポリエステル系重合体をその溶
剤に溶解してポリエステル系重合体溶液として、アクリ
ロニトリル系重合体溶液とポリエステル系重合体溶液と
を複合紡糸する方法が用いられる。
【0013】アクリロニトリル系重合体として、前述の
少なくとも85wt%のアクリロニトリルを含有するア
クリロニトリル系重合体を用い、溶剤としてジメチルア
セトアミド、ジメチルフォルムアミド及びジメチルスル
フォキシド等の有機溶剤を用いてアクリロニトリル系重
合体20〜40重量%含有の重合体溶液を紡糸原液とす
る。
少なくとも85wt%のアクリロニトリルを含有するア
クリロニトリル系重合体を用い、溶剤としてジメチルア
セトアミド、ジメチルフォルムアミド及びジメチルスル
フォキシド等の有機溶剤を用いてアクリロニトリル系重
合体20〜40重量%含有の重合体溶液を紡糸原液とす
る。
【0014】また、ポリエステル系重合体としては、前
述の酸成分がテレフタル酸とイソフタル酸、グリコール
成分がエチレングリコールからなるポリエステル系重合
体、好ましくはテレフタル酸80〜40mol%、イソ
フタル酸20〜60mol%及びイソフタル酸−5−ス
ルフォン酸ナトリウム0〜8mol%を酸成分として構
成されているポリエステル系重合体を用い、溶剤として
ジメチルアセトアミド、ジメチルフォルムアミド及びジ
メチルスルフォキシドから選ばれる溶剤を用いてポリエ
ステル系重合体20〜80重量%含有の重合体溶液を紡
糸原液とする。
述の酸成分がテレフタル酸とイソフタル酸、グリコール
成分がエチレングリコールからなるポリエステル系重合
体、好ましくはテレフタル酸80〜40mol%、イソ
フタル酸20〜60mol%及びイソフタル酸−5−ス
ルフォン酸ナトリウム0〜8mol%を酸成分として構
成されているポリエステル系重合体を用い、溶剤として
ジメチルアセトアミド、ジメチルフォルムアミド及びジ
メチルスルフォキシドから選ばれる溶剤を用いてポリエ
ステル系重合体20〜80重量%含有の重合体溶液を紡
糸原液とする。
【0015】本発明における複合紡糸には、湿式紡糸
法、乾湿式紡糸法、乾式紡糸法のいずれの紡糸法を用い
てもよく、アクリロニトリル系重合体の紡糸原液とポリ
エステル系重合体の紡糸原液を所定の複合成分比で芯鞘
型、海島型、サイドバイサイド型又は多層型等を形成し
うる紡糸口金を用いて複合紡糸する。複合構造は、芯鞘
型、海島型、サイドバイサイド型、多層型のいずれであ
ってもよいが、特に芯鞘型または海島型の複合紡糸によ
り、鞘部または海部にアクリロニトリル系重合体、芯部
または島部にポリエステル系重合体を配して複合紡糸す
るときには、繊維内部にポリエステル系重合体が繊維軸
方向に沿って連続して配された補強構造を有し、繊維外
部はアクリル繊維となんら変わらぬ外観の複合繊維を得
ることができる。
法、乾湿式紡糸法、乾式紡糸法のいずれの紡糸法を用い
てもよく、アクリロニトリル系重合体の紡糸原液とポリ
エステル系重合体の紡糸原液を所定の複合成分比で芯鞘
型、海島型、サイドバイサイド型又は多層型等を形成し
うる紡糸口金を用いて複合紡糸する。複合構造は、芯鞘
型、海島型、サイドバイサイド型、多層型のいずれであ
ってもよいが、特に芯鞘型または海島型の複合紡糸によ
り、鞘部または海部にアクリロニトリル系重合体、芯部
または島部にポリエステル系重合体を配して複合紡糸す
るときには、繊維内部にポリエステル系重合体が繊維軸
方向に沿って連続して配された補強構造を有し、繊維外
部はアクリル繊維となんら変わらぬ外観の複合繊維を得
ることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
る。
【0017】(実施例)アクリロニトリル95.0重量
%、酢酸ビニル5.0重量%からなるアクリロニトリル
系重合体をジメチルアセトアミドに溶解した重合体濃度
24重量%の溶液Aを調製した。一方、酸成分がテレフ
タル酸54.5mol%、イソフタル酸40.0mol
%、イソフタル酸−5−スルフォン酸ナトリウム5.5
mol%からなり、グリコール成分がエチレングリコー
ルであるポリエステル系重合体をジメチルアセトアミド
に溶解した重合体濃度50重量%の溶液Bを調製した。
溶液Aと溶液Bをそれぞれ80℃に加熱した後、湿式紡
糸法により、孔径0.075mm、孔数30の芯鞘型複
合紡糸口金を用い、溶液Aを鞘部に、溶液Bを芯部に導
き、紡糸口金より凝固浴中へ吐出した。
%、酢酸ビニル5.0重量%からなるアクリロニトリル
系重合体をジメチルアセトアミドに溶解した重合体濃度
24重量%の溶液Aを調製した。一方、酸成分がテレフ
タル酸54.5mol%、イソフタル酸40.0mol
%、イソフタル酸−5−スルフォン酸ナトリウム5.5
mol%からなり、グリコール成分がエチレングリコー
ルであるポリエステル系重合体をジメチルアセトアミド
に溶解した重合体濃度50重量%の溶液Bを調製した。
溶液Aと溶液Bをそれぞれ80℃に加熱した後、湿式紡
糸法により、孔径0.075mm、孔数30の芯鞘型複
合紡糸口金を用い、溶液Aを鞘部に、溶液Bを芯部に導
き、紡糸口金より凝固浴中へ吐出した。
【0018】凝固浴は、ジメチルアセトアミド60重量
%水溶液を用い、凝固浴温度を50℃に設定した。溶液
Aと溶液Bの吐出量は、凝固糸の芯/鞘の重量比が1/
7(ポリエステル系重合体12.5重量%/アクリロニ
トリル系重合体87.5重量%)になるよう調節した。
凝固後は、アクリル繊維の公知の製糸条件に従い製糸し
た。なお、延伸は倍率5倍で行った。得られた複合繊維
は、参考例でのアクリル繊維と比較し、その繊維物性を
表1に示したが、アクリル繊維と同等の繊維物性を有
し、繊維の形態安定性を、繊維を3%伸長したときの回
復率(3%伸長回復率)で、表2に示したが、形態安定
性が著しく向上したものであった。また、この複合繊維
をアクリル繊維の染色条件と同じ条件でカチオン染料を
用いて染色したところ、アクリル繊維と全く同様の優れ
た染色性を示した。
%水溶液を用い、凝固浴温度を50℃に設定した。溶液
Aと溶液Bの吐出量は、凝固糸の芯/鞘の重量比が1/
7(ポリエステル系重合体12.5重量%/アクリロニ
トリル系重合体87.5重量%)になるよう調節した。
凝固後は、アクリル繊維の公知の製糸条件に従い製糸し
た。なお、延伸は倍率5倍で行った。得られた複合繊維
は、参考例でのアクリル繊維と比較し、その繊維物性を
表1に示したが、アクリル繊維と同等の繊維物性を有
し、繊維の形態安定性を、繊維を3%伸長したときの回
復率(3%伸長回復率)で、表2に示したが、形態安定
性が著しく向上したものであった。また、この複合繊維
をアクリル繊維の染色条件と同じ条件でカチオン染料を
用いて染色したところ、アクリル繊維と全く同様の優れ
た染色性を示した。
【0019】(比較例)アクリロニトリル95.0重量
%、酢酸ビニル5.0重量%からなるアクリロニトリル
系重合体をジメチルアセトアミドに溶解した重合体濃度
24重量%の溶液Aを調製し、80℃に加熱した後、孔
径0.075mm、孔数30の紡糸口金を用い、溶液A
を紡糸口金より凝固浴中へ吐出した。凝固浴は、ジメチ
ルアセトアミド60重量%水溶液を用い、凝固浴温度を
50℃に設定した。凝固後は、アクリル繊維の公知の製
糸条件に従い製糸した。なお、延伸は倍率5倍で行っ
た。得られたアクリル繊維の繊維物性を表1に示し、繊
維の形態安定性は、繊維を3%伸長回復率で、表2に示
した。
%、酢酸ビニル5.0重量%からなるアクリロニトリル
系重合体をジメチルアセトアミドに溶解した重合体濃度
24重量%の溶液Aを調製し、80℃に加熱した後、孔
径0.075mm、孔数30の紡糸口金を用い、溶液A
を紡糸口金より凝固浴中へ吐出した。凝固浴は、ジメチ
ルアセトアミド60重量%水溶液を用い、凝固浴温度を
50℃に設定した。凝固後は、アクリル繊維の公知の製
糸条件に従い製糸した。なお、延伸は倍率5倍で行っ
た。得られたアクリル繊維の繊維物性を表1に示し、繊
維の形態安定性は、繊維を3%伸長回復率で、表2に示
した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【発明の効果】本発明のよれば、アクリル繊維の優れた
風合い、光沢性及び染色性を有し、かつポリエステル系
重合体が補強成分となりポリエステル系重合体に基づく
優れた形態安定性を兼備する複合繊維を提供するもので
あり、衣料用繊維として織物、編物等に好適に使用でき
るものである。
風合い、光沢性及び染色性を有し、かつポリエステル系
重合体が補強成分となりポリエステル系重合体に基づく
優れた形態安定性を兼備する複合繊維を提供するもので
あり、衣料用繊維として織物、編物等に好適に使用でき
るものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福居 雄一 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央研究所内 (72)発明者 林 省治 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】 アクリロニトリル系重合体とポリエステ
ル系重合体からなる複合繊維であって、アクリロニトリ
ル系重合体とポリエステル系重合体の各々が繊維軸方向
に沿って実質的に連続していることを特徴とする複合繊
維。 - 【請求項2】 アクリロニトリル系重合体が鞘部に、ポ
リエステル系重合体が芯部に配された芯鞘型複合繊維で
ある請求項1記載の複合繊維。 - 【請求項3】 アクリロニトリル系重合体95〜50w
t%とポリエステル系重合体5〜50wt%からなる請
求項1又は請求項2記載の複合繊維。 - 【請求項4】 ポリエステル系重合体がテレフタル酸8
0〜40mol%、イソフタル酸20〜60mol%及
びイソフタル酸−5−スルフォン酸ナトリウム0〜8m
ol%を酸成分として構成されている請求項1、請求項
2又は請求項3記載の複合繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5267788A JPH07102420A (ja) | 1993-10-01 | 1993-10-01 | 複合繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5267788A JPH07102420A (ja) | 1993-10-01 | 1993-10-01 | 複合繊維 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07102420A true JPH07102420A (ja) | 1995-04-18 |
Family
ID=17449604
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5267788A Pending JPH07102420A (ja) | 1993-10-01 | 1993-10-01 | 複合繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07102420A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0922795A2 (en) * | 1997-12-12 | 1999-06-16 | The Standard Oil Company | Composite high-nitrile filaments |
JP2007056380A (ja) * | 2005-08-22 | 2007-03-08 | Toray Ind Inc | 海島繊維とその製造方法および極細アクリル繊維の製造方法 |
JP2008031568A (ja) * | 2006-07-26 | 2008-02-14 | Toray Ind Inc | 極細アクリル繊維シート状物およびその製造方法 |
-
1993
- 1993-10-01 JP JP5267788A patent/JPH07102420A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0922795A2 (en) * | 1997-12-12 | 1999-06-16 | The Standard Oil Company | Composite high-nitrile filaments |
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