JPH07100271A

JPH07100271A - 電気かみそり

Info

Publication number: JPH07100271A
Application number: JP24951293A
Authority: JP
Inventors: Yasunori Ueda; 泰教上田
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 1993-10-05
Filing date: 1993-10-05
Publication date: 1995-04-18

Abstract

(57)【要約】【目的】対象となる肌のどの部位においても夫々最適
な剃り味を得る。【構成】フロート式の仕上げ剃り用刃ヘッド３の前方
に粗削り用刃ヘッド４が上下方向の段差３５をあけて並
設される。腋部などの比較的柔らかい部位を剃るときに
は略筒状のアタッチメントを仕上げ剃り用刃ヘッド３に
装着する。アタッチメントに設けた押下げリブが仕上げ
剃り用刃ヘッド３をフロート弾性力に抗して所定寸法だ
け押し下げて段差３５が小さくなり、仕上げ剃り用刃ヘ
ッド３で肌が刺激を受けなくなる。一方、足部などの比
較的硬い部位を剃るときにはアタッチメントを取外す。
仕上げ剃り用刃ヘッド３がフロート弾性力によって上昇
して段差３５が大きくなり、肌が仕上げ剃り用刃ヘッド
３に良く密着してより短く剃れるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、フロート式の仕上げ剃
り用刃ヘッドと粗削り用刃ヘッドとで同時剃りを行なう
電気かみそりに関し、詳しくは両刃ヘッド間に上下方向
の段差が設定された構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、フロート式の仕上げ剃り用刃
ヘッド（外刃ヘッド）の前方に粗削り用刃ヘッド（トリ
マー）が並設され、両刃ヘッドを肌に同時に当ててかみ
そり本体の進行方向前方の粗削りに引き続いて仕上げ剃
りを行なう、いわゆる同時剃りシステムカットを採用し
た電気かみそりが知られている。そして、肌が当たらな
い初期の状態では仕上げ剃り用刃ヘッドと粗削り用刃ヘ
ッドとの間には上下方向に段差を設定しており、従来で
は上記段差の基準値は肌の部位によらず略同一であっ
た。つまり、粗削り用刃ヘッドによる粗削りでは毛が
０．５ｍｍ程度残るように設定しておき、この毛が次の
仕上げ剃り用刃ヘッドの網孔（以下、「刃孔」とい
う。）へ効率良く導入されて仕上げ剃りができるように
上記段差を設定していた。ここで、例えば足部などの比
較的肌の硬い部位であれば、肌が当たらない初期には仕
上げ剃り用刃ヘッドと粗削り用刃ヘッドとの段差を予め
大きく設定しておく。これにより、肌の押し付け力が仕
上げ剃り用刃ヘッド側に大きくかかって仕上げ剃り用刃
ヘッドが大きくフロートし、肌が仕上げ剃り用刃ヘッド
に良く密着してより短く剃れるようになる。一方、前者
とは逆に、例えば腋部などの比較的肌の柔らかい部位を
剃る場合は、肌の押し付け力が弱く、仕上げ剃り用刃ヘ
ッドのフロート力の方が勝り、仕上げ剃り用刃ヘッドの
フロート効果が望めないため、両刃ヘッドの段差を予め
小さく設定していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のよう
に対象となる肌の部位別に両刃ヘッドを夫々最適な段差
に設定した場合は、１つの部位で最適であっても他の部
位では剃り性能が満たされず、特定の部位専用のものに
なってしまうおそれがあった。そこで、かかる不都合を
解決するために、両刃ヘッド間の段差を中間的に設定し
たものが提案されているが、このような中間的な段差で
は夫々の部位に最適なものとはいえず、どの部位でもそ
こそこな剃り性能は出せても、満足なレベルまでは達し
ないという問題があった。

【０００４】本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、フロート式の仕上
げ剃り用刃ヘッドと粗削り用刃ヘッド間の上下の段差を
変更可能とし、対象となる肌のどの部位においても夫々
最適な剃り味が得られるようにした電気かみそりを提供
するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、フロート式の仕上げ剃り用刃ヘッド３の
前方に粗削り用刃ヘッド４が並設され、両刃ヘッド３，
４にて同時剃りを行なう電気かみそりにおいて、上記仕
上げ剃り用刃ヘッド３と粗削り用刃ヘッド４との間に上
下方向の段差３５が設定され且つこの段差３５を肌に応
じて変更可能とする段差変更手段３０を備えたことを特
徴とする。

【０００６】また、上記段差変更手段３０は、仕上げ剃
り用刃ヘッド３上に着脱自在に装着される略筒状のアタ
ッチメント３０ａであって、仕上げ剃り用刃ヘッド３を
フロート弾性力に抗して所定寸法だけ押し下げる押下げ
リブ３４を備えているものであってもよい。さらに段差
変更手段３０は、粗削り用刃ヘッド４を仕上げ剃り用刃
ヘッド３に対して上下方向に移動させる手段から成るも
のであってもよい。

【０００７】

【作用】本発明によれば、上記仕上げ剃り用刃ヘッド３
と粗削り用刃ヘッド４との間に設定された上下方向の段
差３５を肌に応じて変更可能としたから、足部などの比
較的肌の硬い部位を対象とするときは、段差３５を大き
くして粗削り用刃ヘッド４よりも仕上げ剃り用刃ヘッド
３の方が強く押し付けられるように設定すれば、肌が仕
上げ剃り用刃ヘッド３に良く密着してより短く剃れるよ
うになる。一方、前者とは逆に腋部などの比較的肌の柔
らかい部位を対象とするときは、段差３５を小さくして
仕上げ剃り用刃ヘッド３の押し付け力が弱くなるように
変更すれば、仕上げ剃り用刃ヘッド３により肌が刺激を
受けなくなって良好な剃り味を得ることができる。従っ
て、どの部位でも最適な剃り性能を出すことができ、満
足なレベルまで達成できるようになる。

【０００８】

【実施例】本発明の第１の実施例を図１乃至図９に示
す。本実施例に用いられる往復式電気かみそり１は、図
５に示すように、かみそり本体２の上面に一対の仕上げ
剃り用刃ヘッド３（外刃ヘッド）が略同じ高さで並設さ
れ、一方の仕上げ剃り用刃ヘッド３の前方に粗削り用刃
ヘッド４（トリマー）が並設されている。一対の仕上げ
剃り用刃ヘッド３は、かみそり本体２の上面に着脱自在
に装着される外刃フレーム５に取付けられるものであっ
て、一対の外刃６、一対の内刃７、一対の内カセット８
等を備える。一対の外刃６は、図３に示すように、略か
まぼこ状の網状刃にて夫々構成され、各外刃６の長手方
向Ａを揃えて互いに平行に向かい合わせて一対の内カセ
ット８内に夫々取付けられる。

【０００９】ここで、外刃６は、外刃６を彎曲させて外
刃固定孔１５を内カセット８の小突起９に挿入した後
に、ヒートシール等によって小突起９を潰すことによっ
て内カセット８に固定されるものである。また、内刃７
は、外刃６と外刃フレーム５とで囲まれた空間に配置さ
れるものであって、多数枚の内刃ブレード１６が内刃基
台１８に並設されて成り、この内刃基台１８が駆動子１
７に結合されることにより、内刃７は外刃６の内面と摺
動する構造となっている。なお、図３中、２４は外刃フ
レーム５における粗削り用刃ヘッド取付部、２６はかみ
そり本体２上面に設けられた着脱釦で、外刃フレーム５
をかみそり本体２に着脱自在とするものである。

【００１０】内カセット８は、図３に示すように、略長
方形断面の空間が内部にできるように略角筒状に形成さ
れており、内カセット８の両側面には、複数個の円柱状
の小突起９と、１個の直方体状の大突起１０と、鍵状の
先端を有する細長の爪１１とが夫々形成されている。爪
１１は、これを引っ張ることによって内カセット８を外
刃フレーム５から取外すことができるものである。各内
カセット８の両側面には、図６及び図７に示すように、
上部に段１２を有し、段１２から下方に傾斜片１３を有
する弾性アーム１４が垂下形成されている。

【００１１】一方、外刃フレーム５は、略長方形断面の
空間が内部にできるように略角筒状に形成され、内部に
保持部２０と、コ字状の当接部２２と、出っ張り部分を
有する傾斜部２３（図６）が形成されている。上記保持
部２０は、内カセット８の大突起１０が上下方向に移動
自在に保持されるように溝状に形成されており、当接部
２２は内カセット８の段１２（図６）に当接するもので
ある。また、図６に示す傾斜部２３は、内カセット８に
形成された弾性アーム１４と共に外刃６の弾性フロート
機構が構成され、傾斜片１３の端部は傾斜部２３の出っ
張り部分までの範囲Ｌ₂内で移動可能に当接している。
そして、傾斜部２３は、段１２を当接部２２に当接した
状態における外刃６の頂部と外刃フレーム５の外刃６側
端部との距離をＬ₁とすると、Ｌ₁＜Ｌ₂となるように
設定されている。なお図５中、５０は防水ゴム、５１は
ゴム押さえ板である。

【００１２】ここで、仕上げ剃り用刃ヘッド３の上面に
は、略筒状のアタッチメント３０ａが着脱自在に装着可
能となっている。このアタッチメント３０ａの上面部に
は、図３に示すように、複数の肌押し用のリブ３１と、
複数の毛導入用の隙間３２とが夫々設けられている。肌
押し用のリブ３１は、アタッチメント３０ａの長手方向
（外刃６の長手方向Ａ）に沿って間隔を隔てて並設され
ると共に、アタッチメント３０ａの短手方向（外刃６の
湾曲方向Ｂ）にも外刃６ごとに設けられている。また、
毛導入用の隙間３２はリブ３１相互間に設けられ、隙間
３２を介して仕上げ剃り用刃ヘッド３が外部に露出可能
とされる。アタッチメント３０ａの内面側には、図７に
示すように、仕上げ剃り用刃ヘッド３の両端部に設けた
リブ３３を押し込める押下げリブ３４が突設されてお
り、各押下げリブ３４はアタッチメント３０ａの装着時
に仕上げ剃り用刃ヘッド３の両端部を押し込み、粗削り
用刃ヘッド４との段差３５を小さく設定できる構造とな
っており、このアタッチメント３０ａにより段差変更手
段３０が構成されている。なお、肌の滑りを良くするた
めに、アタッチメント３０ａの表面の肌に接する部分の
リブ３１に例えばフッ素コーティングのような低摩擦材
を施すことができる。

【００１３】かみそり本体２の一側面には、図１に示す
ように、粗削り用刃ヘッド４（トリマー）が外刃フレー
ム５に取付けられている。この粗削り用刃ヘッド４は、
仕上げ剃り用刃ヘッド３，３で仕上げ剃りする前に、長
い毛を粗削りするものであって、櫛刃状の固定刃３６
と、櫛刃状の可動刃３７と、可動刃３７を固定刃３６に
押し付ける押付バネ（図示せず）と、押付バネを固定す
るバネ押さえ板３８と、可動刃３７に櫛刃駆動杆３９の
駆動力を伝達する櫛刃駆動子４０（図３）とを備える。
上記櫛刃駆動杆３９は、かみそり本体２の一方の駆動子
１７に固定されており、さらに粗削り用刃ヘッド４は、
かみそり本体２に対して上下にスライド自在の状態でト
リマー支持ボタン４１から成る部品にて保持されてい
る。このトリマー支持ボタン４１には、トリマーハンド
ル４２が設けられ、このトリマーハンドル４２は外刃フ
レーム５に設けられた窓部から外部に面して配置され、
外部からトリマーハンドル４２を上下に移動させること
によって、粗削り用刃ヘッド４を上下に移動できるよう
になっている。なお、粗削り用刃ヘッド４を上方位置へ
移動させた時には、粗削り用刃ヘッド４を単独で使用で
きる。

【００１４】また、上記かみそり本体２のハウジング４
８は、図８に示すように、略円弧状の前側ハウジング４
８ａと、この前側ハウジング４８ａに組付けられれる略
円弧状の背側ハウジング４８ｂとに分割され、前側ハウ
ジング４８ａには、コップ状の収納部４９が一体形成さ
れ、この収納部４９内にかみそり本体２内のモータ１１
等の駆動部の回転軸の回転を往復運動に変換する変換部
材や電源部４６、スイッチ４７等を含む電路が収納され
ている。また収納部４９の上端部には駆動部等を挟み込
む刃取付台６０（図５）が組み込まれている。このよう
に前側ハウジング４８ａにコップ状の収納部４９を設け
たことによって前側ハウジング４８ａは撓み難くなって
いる。

【００１５】さらに、前側ハウジング４８ａの内面両側
には、左右一対の開き防止リブ６１が設けられている。
各開き防止リブ６１は、図９に示すように、背側ハウジ
ング４８ｂの突き合わせ片９０の内面に当接し、背側ハ
ウジング４８ｂの突き合わせ片９０の外面には背側ハウ
ジング４８ｂの突き合わせ片９０が当接し、これによ
り、背側ハウジング４８ｂの突き合わせ片９０は開き防
止リブ６１と背側ハウジング４８ｂの突き合わせ片９０
との間で挟持されている。これにより、前側ハウジング
４８ａは図９の矢印方向Ｃに開くのが防がれ、コップ状
の収納部４９によって前側ハウジング４８ａ自体が撓み
難くなっていることとあいまって、背側ハウジング４８
ｂからの前側ハウジング４８ａの離脱防止が図られる。

【００１６】一方、背側ハウジング４８ｂの方には上記
コップ状の収納部４９が設けられないため、背側ハウジ
ング４８ｂ自体が撓み易い。そこで、本実施例では、図
８に示すように、背側ハウジング４８ｂの内面両側に左
右一対の撓み防止リブ６２を設けている。これら撓み防
止リブ６２は、前側ハウジング４８ａの収納部４９の両
側外面に夫々当接しており、これにより背側ハウジング
４８ｂもまた矢印方向Ｃに開くのが防がれている。なお
撓み防止リブ６２は、前側ハウジング４８ａの開き防止
リブ６１に対して軸方向に位置ずれして設けられてお
り、これにより、前側ハウジング４８ａと背側ハウジン
グ４８ｂとを突き合わせた状態で、開き防止リブ６１と
撓み防止リブ６２との互いの衝突が避けられるものであ
る。

【００１７】上記構成において、腋部などの肌の比較的
柔らかい部位を剃るときには、図２に示すように、アタ
ッチメント３０ａを仕上げ剃り用刃ヘッド３に装着す
る。そして、かみそり本体２のスイッチ４７（図５）を
操作して該アタッチメント３０ａを肌に押し当てなが
ら、かみそり本体２を図２の矢印方向Ｂに移動させる。
このとき、図７に示すように、アタッチメント３０ａの
押下げリブ３４によって仕上げ剃り用刃ヘッド３は傾斜
片１３のフロート弾性力に抗して距離Ｌ₃だけ押し下げ
られ、外刃６の頂部と外刃フレーム５の外刃６側端部と
の距離Ｌ₁が小さく設定される。これにより、削り用刃
ヘッドと仕上げ剃り用刃ヘッド３との上下の段差３５が
小さくなって、肌を仕上げ剃り用刃ヘッド３に刺激なく
押し当てることができ、腋部のように比較的柔らかい肌
を、粗削り用刃ヘッド４と仕上げ剃り用刃ヘッド３とに
よる同時剃りシステムカットを快適に行なうことができ
る。しかも、アタッチメント３０ａに設けた肌押し用リ
ブ３１が毛穴のある一定周囲を押すことによって、毛が
絞り出されて毛導入用の隙間３２に入り込み易くなり、
肌を切らないようにしながら、毛をより短く剃ることが
できる。またこの場合、アタッチメント３０ａは外刃６
の保護キャップとしての役割を果たすという利点もあ
る。

【００１８】一方、足部などの肌の比較的硬い部位を剃
るときには、アタッチメント３０ａを仕上げ剃り用刃ヘ
ッド３から取外す。そして、スイッチ４７を操作して両
刃ヘッド３，４を肌に押し当てながら、かみそり本体２
を外刃６の湾曲方向Ｂに沿って移動させる。このとき、
図１及び図６に示すように、仕上げ剃り用刃ヘッド３は
傾斜片１３のフロート弾性力によって上昇して仕上げ剃
り用刃ヘッド３と粗削り用刃ヘッド４との間の上下の段
差３５が大きくなると共に、仕上げ剃り用刃ヘッド３は
肌の押し付け力により大きくフロート（沈み込み）する
ことにより、仕上げ剃り用刃ヘッド３に肌に強く押し当
てて密着させることができ、従って、足部のように比較
的肌の硬い部位の毛であってもより短く剃れるようにな
る。

【００１９】このように、アタッチメント３０ａは粗削
り用刃ヘッド４と仕上げ剃り用刃ヘッド３との間の上下
の段差３５を対象となる部位に合わせて変更できる構造
を有しているため、アタッチメント３０ａの着脱によっ
て肌のどの部位においても夫々最適な剃り味を得ること
ができる結果、従来のように部位別に違った段差に設定
された粗削り用刃ヘッドと仕上げ剃り用刃ヘッドとを夫
々用意したり、或いは段差を中間的に設定して剃り性能
をそこそこに止めたりする必要がなくなり、同一の粗削
り用刃ヘッド４と仕上げ剃り用刃ヘッド３とによってど
の部位であっても夫々に適した剃り性能を実現できると
いう利点がある。

【００２０】ところで、腋部、足部兼用の場合におい
て、足部は皮膚が固く、仕上げ剃り用刃ヘッド３の刃孔
内への肌の密着が少ないため、本来は外刃６の刃孔を大
きく設定すべきであるが、そのように設定すると腋部剃
り用として使用した時には肌が削られて刺激が大きくな
ってしまう。そこで、外刃６の刃孔を腋部に適応させて
小さく設定しておく。このようにしても、足部に使用す
る時にはアタッチメント３０ａによって粗削り用刃ヘッ
ド４と仕上げ剃り用刃ヘッド３との段差３５が大きくな
るため、肌への押し付け力が強くなり、腋部用の小さい
刃孔であっても肌の刃孔内への密着が多くなって、剃り
残しを無くすことができ、外刃６の刃孔を大きく設定す
るのと同じ効果が得られるものである。

【００２１】また、本実施例では、アタッチメント３０
ａの肌押し用のリブ３１と毛導入用の隙間３２を一対の
仕上げ剃り用刃ヘッド３，３間に亘って設けたことによ
り、１回のシェービングでカッティングが２回繰り返さ
れるため、より短く、より確実なカッティングが行なわ
れ、仕上がりが一層よくなる。また、アタッチメント３
０ａの肌の接する表面に例えばフッ素コーティングのよ
うな低摩擦材を施した場合は、肌の滑りが一層良くなる
と共に肌押し用のリブ３１による肌絞り出し効果を一段
と向上させることができるという利点がある。

【００２２】さらに、図８に示すように、かみそり本体
２の前側ハウジング４８ａの内面にコップ状の収納部４
９を一体に設け、この収納部４９内に電源部４６やスイ
ッチ４７等を含む電路を収納するようしたから、かみそ
り本体２が防水構造となり、しかも、前側ハウジング４
８ａには開き防止リブ６１、背側ハウジング４８ｂには
撓み防止リブ６２を夫々設けてあるので、両ハウジング
４８ａ，４８ｂの撓み防止を図りつつ結合強度を高める
ことができるという利点がある。

【００２３】なお、本実施例では、仕上げ剃り用刃ヘッ
ド３と粗削り用刃ヘッド４として、粗削り用の櫛状刃
（固定刃３６、可動刃３７）と、仕上げ剃り用の網状刃
（外刃６）との組み合わせを用いたけれど、これに限定
されるものではなく、例えば粗削り用の櫛状刃と、仕上
げ剃り用のスリット刃（例えば断面逆Ｕ字状で上面がス
リットが複数形成された外刃の内面を複数のブレードを
有する内刃が摺動するもの）との組み合わせ、或いは粗
削り用のスリット刃と仕上げ剃り用の網状刃との組み合
わせ等、種々の組み合わせが可能である。また、仕上げ
剃り用の網状刃に摺動する内刃は上記のような往復駆動
の他、回転駆動されるものであってもよく、また仕上げ
剃り用刃ヘッド３の数は２つに限られるものではなく、
１つ或いは３つ以上であってもよい。

【００２４】本発明の第２の実施例を図１０乃至図１３
に示す。本実施例では、段差変更手段３０を粗削り用刃
ヘッド４を上下方向に数段階に高さ設定変更可能とする
手段で構成したものであって、この手段は図１０に示す
ように、トリマー基台１００の両端部から夫々垂設され
た左右一対の段差設定用弾性フック３０ｂと、外刃フレ
ーム５の両側内側面に夫々形成された左右複数のストッ
パ３０ｃ，３０ｄとで構成されている。各ストッパ３０
ｃ，３０ｄは、上下２段に形成され、段差設定用弾性フ
ック３０ｂが上段ストッパ３０ｃよりも上位（粗削り用
ポジションＤ）に位置していると、図１３に示すよう
に、粗削り用刃ヘッド４を仕上げ剃り用刃ヘッド３より
も上位に突出させることができ、粗削り用刃ヘッド４を
単独で使用できる。

【００２５】この状態から、粗削り用刃ヘッド４を押し
下げて段差設定用弾性フック３０ｂを上段ストッパ３０
ｃと下段ストッパ３０ｄとの中間（腋部剃り用ポジショ
ンＥ）に位置させることにより、図１２に示すように、
粗削り用刃ヘッド４と仕上げ剃り用刃ヘッド３との上下
の段差３５を小さく設定することができ、肌を仕上げ剃
り用刃ヘッド３に刺激なく押し当てることができ、腋部
のように比較的柔らかい肌を粗削り用刃ヘッド４と仕上
げ剃り用刃ヘッド３とによる同時剃りシステムカットを
快適に行なうことができる。

【００２６】この状態からさらに粗削り用刃ヘッド４を
押し下げて段差設定用弾性フック３０ｂを下段ストッパ
３０ｄよりも下位（足部剃り用ポジションＦ）に位置さ
せることにより、図１１に示すように、粗削り用刃ヘッ
ド４と仕上げ剃り用刃ヘッド３との上下の段差３５を大
きく設定することができる。この場合、肌の押し付け力
により仕上げ剃り用刃ヘッド３がフロート（沈み込み）
して、仕上げ剃り用刃ヘッド３を肌に強く押し当てるこ
とができ、肌を外刃６に密着させることができ、従っ
て、足部のように比較的肌の硬い部位の毛であってもよ
り短く剃ることができる。なお、粗削り用刃ヘッド４を
引っ張り出すことにより、足部剃り用ポジションＦから
腋部剃り用ポジションＥ、粗削り用ポジションＤに夫々
段階的に移行させることができる。このように粗削り用
刃ヘッド４は仕上げ剃り用刃ヘッド３との間の上下の段
差３５を対象となる部位に合わせた高さ位置に変更でき
る構造を有しているため、上記実施例のアタッチメント
３０ａを用いた場合と同様、肌のどの部位においても夫
々最適な剃り味を得ることができるという利点がある。
なお、本実施例では、上記実施例のアタッチメント３０
ａは無くてもよい。

【００２７】

【発明の効果】本発明は上述のように、フロート式の仕
上げ剃り用刃ヘッドと粗削り用刃ヘッドとの間に上下方
向の段差が設定され且つこの段差を肌に応じて変更可能
とする段差変更手段を備えたものであるから、対象とな
る部位によって剃り性能にかかる重要な位置関係となる
両刃ヘッドの段差を変更させることができるので、従来
のように部位別に違った段差に設定された粗削り用刃ヘ
ッドと仕上げ剃り用刃ヘッドとを夫々用意したり、或い
は段差を中間的に設定して剃り性能をそこそこに止めた
りする必要がなくなり、同一の粗削り用刃ヘッドと仕上
げ剃り用刃ヘッドとによってどの部位であっても夫々に
適した剃り性能を実現できるものである。

【００２８】また、上記段差変更手段が、仕上げ剃り用
刃ヘッド上に着脱自在に装着される略筒状のアタッチメ
ントであって、仕上げ剃り用刃ヘッドをフロート弾性力
に抗して所定寸法だけ押し下げる押下げリブを備えてい
る場合は、アタッチメントを仕上げ剃り用刃ヘッドに装
着することによって、仕上げ剃り用刃ヘッドと粗削り用
刃ヘッドとの間の段差を小さくでき、比較的柔らかい肌
の部位を刺激なく剃ることができる一方、粗削り用刃ヘ
ッドを取外すことによって上記段差を大きくでき、比較
的硬い肌の部位をより短く剃ることができるものであ
る。

【００２９】さらに、上記段差変更手段が、粗削り用刃
ヘッドを仕上げ剃り用刃ヘッドに対して上下方向に移動
させる手段から成る場合は、仕上げ剃り用刃ヘッドの高
さを低く設定することによって、仕上げ剃り用刃ヘッド
と粗削り用刃ヘッドとの間の段差を小さくでき、比較的
柔らかい肌の部位を刺激なく剃ることができる一方、仕
上げ剃り用刃ヘッドの高さを高く設定することによって
上記段差を大きくでき、比較的硬い肌の部位をより短く
剃ることができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例を示す要部断面図であ
る。

【図２】同上の仕上げ剃り用刃ヘッドにアタッチメント
を装着した状態を示す要部断面図である。

【図３】同上の分解斜視図である。

【図４】同上のかみそり本体の正面断面図である。

【図５】同上の電気かみそりの側面断面図である。

【図６】同上のアタッチメントを装着しない状態の仕上
げ剃り用刃ヘッド付近の断面図である。

【図７】同上のアタッチメントを装着した状態の仕上げ
剃り用刃ヘッド付近の断面図である。

【図８】同上のかみそり本体のハウジングを破断した分
解斜視図である。

【図９】図８の開き防止リブ付近の断面図である。

【図１０】本発明の第２の実施例を示し、図１１のＲ−
Ｒ線断面図である。

【図１１】図１０の粗削り用刃ヘッドが足部剃り用ポジ
ションに位置した状態を示す要部断面図である。

【図１２】図１０の粗削り用刃ヘッドが腋部剃り用ポジ
ションに位置した状態を示す要部断面図である。

【図１３】図１０の粗削り用刃ヘッドが粗削り用ポジシ
ョンに位置した状態を示す要部断面図である。

【符号の説明】

３仕上げ剃り用刃ヘッド４粗削り用刃ヘッド３０段差変更手段３０ａアタッチメント３４押下げリブ３５段差

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】フロート式の仕上げ剃り用刃ヘッドの前
方に粗削り用刃ヘッドが並設され、両刃ヘッドにて同時
剃りを行なう電気かみそりにおいて、上記仕上げ剃り用
刃ヘッドと粗削り用刃ヘッドとの間に上下方向の段差が
設定され且つこの段差を肌に応じて変更可能とする段差
変更手段を備えたことを特徴とする電気かみそり。
【請求項２】段差変更手段は、仕上げ剃り用刃ヘッド
上に着脱自在に装着される略筒状のアタッチメントであ
って、仕上げ剃り用刃ヘッドをフロート弾性力に抗して
所定寸法だけ押し下げる押下げリブを備えていることを
特徴とする請求項１記載の電気かみそり。
【請求項３】段差変更手段は、粗削り用刃ヘッドを仕
上げ剃り用刃ヘッドに対して上下方向に移動させる手段
から成ることを特徴とする請求項１記載の電気かみそ
り。