JPH0698937B2 - 後輪操舵装置 - Google Patents

後輪操舵装置

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JPH0698937B2
JPH0698937B2 JP12527686A JP12527686A JPH0698937B2 JP H0698937 B2 JPH0698937 B2 JP H0698937B2 JP 12527686 A JP12527686 A JP 12527686A JP 12527686 A JP12527686 A JP 12527686A JP H0698937 B2 JPH0698937 B2 JP H0698937B2
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裕明 吉田
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祥二 山本
政義 西森
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は自動車に適用される後輪操舵装置に関するもの
で,特に構造の改良に関するものである。
(従来の技術) 近年,自動車の旋回性能の向上あるいは旋回半径の縮小
化を目的として後輪を操舵する装置が種々提案されてい
る。
後輪操舵のための構造として,例えば特開昭60−179369
号公報に記載されているもののように前輪操舵系とほぼ
同様の構成を後輪側に適用したものがある。すなわち,
この形式のものは,後輪操舵用アクチユエータと,後輪
を支持して車体に回動可能に設けられたナツクルと,ア
クチユエータ及びナツクルを連結してアクチユエータの
動きをナツクルに伝えるタイロツドとを設けて後輪の操
舵を可能としている。
しかしながらこのような回動可能なナツクルを用いるも
のはリヤサスペンションとして一般的にマクフアーソン
・ストラツト式あるいはダブルウイツシユボーン式のも
のを使用しなければならず,構造が複雑となつて多大な
スペースを必要とし,コスト高となる欠点がある。また
サスペンシヨンアームとタイロツドとのリンク干渉を避
ける必要があるため必ずしも理想的なリヤサスペンシヨ
ンのレイアウトを取ることができない不都合がある。こ
のような不都合を解消する比較的簡素な構成を有するも
のとして,例えば特開昭57−99470号公報に記載されて
いるものがある。これはセミトレーリングアーム式のリ
ヤサスペンシヨンを有するものにおいて,クロスメンバ
を車体に支持するブツシユをアクチユエータにより強制
的に変形させてクロスメンバ及びセミトレーリングアー
ムを傾動させることにより,後輪を操舵するものであ
る。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら,上記特開昭57−99470号公報のものはセ
ミトレーリングアーム式サスペンシヨンを用いるもので
あるため,後輪に作用する横力はサスペンシヨンアーム
からクロスメンバを介してブツシユに入力される。そし
て後輪操舵を実現するためにブツシユを柔かく設定する
必要があるため,アクチユエータの油圧系に失陥が生じ
た場合,車両の旋回中に路面から後輪に入力される横力
により,ブツシユが大きく変形してセミトレーリングア
ーム及びクロスメンバが傾動し後輪が前輪と逆相方向に
操舵される所謂コンプライアンスステア現象が大きく発
生し易く,オーバステアとなり操従安定性が悪化る問題
があある。このように従来のものでは油圧系の失陥時に
サスペンシヨンとしての機能が大幅に悪化する不具合を
有するものである。
また,上記従来のものはリヤサスペンシヨンユニツト全
体を車体に対して傾動させるものであるため,アクチユ
エータとして比較的に出力の大きい大型のものを必要と
し高価になる欠点がある。
更に上記のものは,後輪から大きく離れて位置するブツ
シユを変形させて後輪を操舵させるものであるため,ア
クチユエータの動作量に対して極めて小さい舵角しか得
られない欠点がある。
〔発明の構成〕 (問題点を解決するための手段) 本発明は上記に鑑み創案されたもので、後部に後輪を支
持すると共に前端部を車体側に枢着されて略車体前後方
向に延びるトレーリングアームと、外端部を上記トレー
リングアームの後部にボールジョイントを介して回転自
在に連結されると共に内端部を弾性ブッシュを介して車
体側に枢着されて略車幅方向に延びる上下一対のラテラ
ルアームとを有し、上記トレーリングアームの前部は車
体に対して略車幅方向への変位を許容するよう設けられ
ているリヤサスペンション装置を備え、上記トレーリン
グアーム前部を略車幅方向へ変位させることにより上記
後輪を操舵するアクチュエータが、上記トレーリングア
ームより車幅方向内側で車体側に設けられると共にタイ
ロッドを介して上記トレーリングアームに連結され、上
記タイロッドは、水平面内で、上記トレーリングアーム
との連結部が、上記トレーリングアームの車体側枢着部
と上記ボールジョイントとを結ぶ線のほぼ線上に、また
上記アクチュエータとの連結部が、上記トレーリングア
ームの車体側枢着部と上記弾性ブッシュとを結ぶ線上に
それぞれ位置するよう配設されていることを特徴とする
後輪操舵装置を要旨とするものである。
(作用) 本発明によれば,ラテラルアームはトレーリングアーム
の後部に回転自在に連結され,トレーリングアームは後
部に後輪を支持して前部が略車幅方向への変位を許容す
るよう設けられ,アクチユエータはトレーリングアーム
を動作させて該前部を車幅方向へ変位させるよう設けら
れているため,アクチユエータを動作させてトレーリン
グアーム前部を車幅方向へ変位させるとトレーリングア
ームはラテラルアームとの連結点を略中心に回動して後
輪が操舵されるものである。
そしてトレーリングアームと上下2本のラテラルアーム
との連結点にはボールジョイントが設けられていること
から、トレーリングアームは該ボールジョイントを中心
に車両水平面内で容易に回動し、円滑な後輪操舵装置を
得ることができるものである。
また、後部に後輪を支持するトレーリングアームは前端
部を車体側に枢着されて略車体前後方向に延び,外端部
をトレーリングアーム後部に連結されるラテラルアーム
は内端部を車体側に枢着されて略車幅方向に延びるもの
となつているため,サスペンシヨンに作用する前後方向
の力はトレーリングアームで,また車幅方向の力はラテ
ラルアームで,それぞれ分担して受けるものとなつてい
る。そして前後方向の力を受けるトレーリングアームの
前部は略車幅方向への変位を許容するよう設けられてい
るが,サスペンシヨンに作用する車幅方向の力はラテラ
ルアームが受けるため,例えアクチユエータに失陥が生
じたとしても,該横力によりトレーリングアームの前部
が車幅方向へ変位する量は極めて小さく,該失陥時にお
ける車両旋回中に,前輪と逆相方向に後輪が転舵される
所謂コンプライアンスステアが発生してオーバステアと
なり操従安定性を損なう従来の不具合を効果的に防止で
きるものである。
さらに本発明はトレーリングアーム前部を略車幅方向に
変位させて後輪を操舵するものであるため,セミトレー
リングアーム式サスペンシヨンのクロスメンバを支持す
るブツシユを強制的に変位させる従来の方式に比べて後
輪操舵に伴なう可動部分を小型化できると同時にアクチ
ユエータの作用点を後輪に近づけることができ,アクチ
ユエータの動作力を小さくしてアクチユエータを小型化
できると同時に大きい舵角を得ることができるものであ
る。
加えてサスペンシヨンに作用する横力を受けるラテラル
リンクではなく、サスペンシヨンに作用する前後力を受
けるトレーリングアームの前部を車幅方向に変位させる
ものであることや、ボールジョイントを使用しているこ
と等からも、アクチユエータの小型化を図る上で有利な
ものとなつている。
更に、トレーリングアームとラテラルアームを有するサ
スペンシヨンのトレーリングアーム前部を車幅方向への
変位が許容されるように設けてアクチユエータを配設す
るだけで後輪の操舵が可能となるため従来に増して簡素
な構成で後輪操舵装置を実現するものである。
また,トレーリングアームより車幅方向内側に設けられ
るアクチユエータはタイロツドを介してトレーリングア
ームに連結され,タイロツドは,水平面内で、トレーリ
ングアームとの連結部がトレーリングアームの車体側枢
着部とボールジョイントとを結ぶ線のほぼ線上に、また
アクチユエータとの連結部がトレーリングアームの車体
側枢着部と弾性ブツシユとを結ぶ線上にそれぞれ位置す
るよう配設されるものとなるため,トレーリングアーム
の上下ストロークに伴ないラテラルリンクとタイロツド
との間でリンク干渉が発生することがなく円滑なサスペ
ンシヨンの上下ストロークを得ると同時に,後輪舵角を
適正に制御できるものである。
(実施例) 以下,本発明の実施例を添付図面に基づき詳細に説明す
る。
第1〜6図は本発明の第1実施例を示すものである。第
1図及び第2図はリヤサスペンシヨン装置を含む後輪操
舵装置の要部の概略構成を示すもので,1は後輪,2は車体
側のプロペラシヤフト,3はボデーフレーム,4はサスペン
シヨンクロスメンバである。このクロスメンバ4は車幅
方向に沿つて配設されており,車体の左右に配設された
一対のボデーフレーム3,3間に架設状態で装着されてい
る。さらに,このクロスメンバ4は中央部位側が車体後
方側に湾曲された状態で屈曲形成されている。この場
合,クロスメンバ4は弾性体によつて形成されたクロス
メンバブツシユ5を介してボデーフレーム3側に取付け
られている。
また,6は後部に後輪1を支持して略車体前後方向に延び
て設けられたトレーリングアーム,7a,7bは略車幅方向に
延びて設けられた上下一対のラテラルアームである。こ
のトレーリングアーム6は車体側に枢着された車体側ア
ーム8と後輪1を支持する車輪側アーム9とに分割され
て構成されている。この場合,車体側アーム8は車輪側
アーム9に対してやや車幅方向内側に配置されている。
さらに,車輪側アーム9の前端部には第3図に示すよう
に円筒部10が形成されており,この円筒部10内に棒状に
形成された車体側アーム8の後端部側が挿入されてい
る。この車体側アーム8の前端部側は弾性体によつて形
成されたブツシユ70を介してサスペンシヨンクロスメン
バ4に弾性的に枢着されている。また車体側アーム8の
後端部側と車輪側アーム9の円筒部10との間には回動軸
11が貫通状態で取り付けられている。この回動軸11はそ
の軸心方向を略鉛直線方向に向けて配置されており,車
体側アーム8の後端部側と車輪側アーム9を円筒部10と
の間は回動軸11を中心に回動可能に連結されている。さ
らに,車輪側アーム9の円筒部10と車体側アーム8の後
端部側との間には弾性体によつて形成されたブツシユ12
が介装されている。このブツシユ12には水平方向の両側
部に一対の切欠部12a,12bが形成されており,回動軸11
を中心とする車輪側アーム9と車体側アーム8との間の
相対的な回動動作が可能になつている。このため車体側
アーム8と車輪側アーム9により構成されるトレーリン
グアーム6は,ブツシユ12,70を変形させて発生する両
アーム8,9の相対的な回動により,前部の車幅方向への
変位が許容されるようになつている。また,車輪側アー
ム9の後端部には略円筒状のアクスルハウジング13及び
このアクスルハウジング13の外周面に嵌着されたハブキ
ヤリヤ14がそれぞれ溶接等の手段によって一体的に固着
されている。このハブキヤリヤ14の上部にはラテラルア
ームのアツパーリンク7aを枢支する上部支持部15が形成
されているとともに,ハブキヤリヤ14の下部にはラテラ
ルアームのロアリンク7bを枢支する下部支持部16が形成
されている。
さらに,ラテラルアームのアツパーリンク7aの外端部は
このハブキヤリヤ14の上部支持部15にボールジヨイント
17を介して回転自在に枢着され,アツパーリンク7aの内
端部は車体側のサスペンシヨンクロスメンバ4における
湾曲部先端の後方突出部4aの近傍部位に弾性体によつて
形成されたブツシユを介して弾性的に枢着されている。
また,ラテラルアームのロアリンク7bもアツパーリンク
7aと略同様に外端部がハブキヤリヤ14の下部支持部16に
ボールジヨイント18を介して回転自在に枢着され,ロア
リンク7bの内端部が車体側のサスペンシヨンクロスメン
バ4における湾曲部先端の後方突出部4aの近傍部位に弾
性体によつて形成されたブツシユを介して弾性的に枢着
されている。このためトレーリングアーム6の後部は上
下2本のラテラルアーム7a,7bを介して車体に支持され
るものとなつており,トレーリングアーム6の前部のよ
うに車幅方向への変位が許容されるものとはなつていな
い。したがつて,トレーリングアーム6の前部が車幅方
向へ変位するとトレーリングアーム6の後部とラテラル
アーム7a,7bとの枢着点を略中心としてトレーリングア
ーム6は回動するものとなつている。またラテラルアー
ム7a,7bと車体側のサスペンシヨンクロスメンバ4との
間の連結部は,ラテラルアーム7a,7bと車輪側アーム9
側との連結部よりも車体前方側に配置されている。そし
て,トレーリングアーム6の車体側アーム8,車輪側アー
ム9及びラテラルアーム7a,7bによつて第4,5図に示すよ
うな4節のリンクが構成されており,車体側アーム8と
車体側との間の第1の連結部と,上下のラテラルアーム
7a,7bと車体側との間の第2の連結部とを結ぶ車輪支持
部の揺動中心線を中心として車輪支持部が上下方向に揺
動可能に支持されている。さらに,ラテラルアームのア
ツパーリンク7aと車輪側アーム9側との連結部はラテラ
ルアームのロアリンク7bと車輪側アーム9側との連結部
よりも車体前方側に配置されており,かつ車幅方向内側
に配置されている。また,車輪側アーム9の後端部には
シヨツクアブソーバブラケツトが形成されており,この
シヨツクアブソーバブラケツトにストラツト式シヨツク
アブソーバ19の下端部が連結されている。
一方,車体側アーム8と車輪側アーム9との間を回動可
能に連結する回動軸11にはタイロツド20の外端部がボー
ルジヨイント21を介して連結されている。このタイロツ
ド20の内端部は,クロスメンバ4に設けられた後輪操舵
用のアクチユエータ31のピストン33aに回動可能に連結
されている。
また,タイロツド20とトレーリングアーム6との連結位
置は,第1図に示すように車両の水平面内で,トレーリ
ングアーム6の車体側枢着点中心Cと,トレーリングア
ーム6とアツパーリンク7aとの連結点中心Dを結ぶ線A
のほぼ線上に位置するものとなつており,タイロツド20
とアクチユエータ31との連結位置は,車両の水平面内
で,トレーリングアーム6の車体側枢着点中心Cと,ア
ツパーリンク7aの車体側枢着点中心Eを結ぶ線B上に位
置するものとなつている。
また,クロスメンバ4の湾曲部先端の後方突出部4aには
デイフアレンシヤル装置22が装着されている。このデイ
フアレンシヤル装置22は左右のボデーフレーム3,3間で
架設状態で装着されたデフサポートメンバ23によつて後
端部が支持されている。さらに,このデフサポートメン
バ23は弾性体によつて形成されたデフサポートメンバブ
ツシユ24を介してボデーフレーム3側に弾性的に連結さ
れている。なお,25はドライブシヤフト,26は後輪のホイ
ールスピンドルである。
上記した後輪操舵用のアクチユエータ31は第6図に示す
ように油圧式のパワーシリンダ32a,32bのピストン33a,3
3bによつて形成されており,左右の後輪1,1側にそれぞ
れ配設されている。さらに,左右のパワーシリンダ32a,
32bの左室34a,34b間は連結管35を介して連通されるとと
もに,左右のパワーシリンダ32a,32bの右室36a,36b間は
連結管37を介して連通されている。
第6図は後輪操舵用のアクチユエータ31,31を駆動する
油圧回路を示すもので,38,38は前輪,39はパワーステア
リングシステムを備えた操舵装置,40はステアリングホ
イールである。このステアリングホイール40はシヤフト
41を介してパワーシリンダ42の制御弁43に連結されてい
る。この制御弁43にはパワーステアリング用のポンプ4
4,リザーバタンク45,パワーシリンダ42の左室46及び右
室40がそれぞれ連結されている。さらに,パワーシリン
ダ42の左室46と右室47との間を仕切るピストン48のピス
トンロツド49の両端部はタイロツド50a,50bを介して前
輪を支持するナツクルアーム51a,51bに連結されてい
る。
また,パワーシリンダ42は連通管52a,52bを介して油圧
切換えバルブ53に連結されている。この場合,油圧切換
えバルブ53はバルブ本体54とこのバルブ本体54内に軸方
向に移動自在に収納され,左右両端に付勢ばね55a,55b
を備えたスプール56によつて形成されている。そして,
バルブ本体54の左側にはバルブ左室57a,右側にはバルブ
右室47bがそれぞれ設けられており,この油圧切換えバ
ルブ53のバルブ左室57aとパワーシリンダ42の左室46と
の間が連通管52aを介して連結されているとともに,油
圧切換えバルブ53のバルブ右室57bとパワーシリンダ42
の右室47との間が連通管52bを介して連結されている。
さらに,スプール56の中央部位には一対の小径部が形成
されており,これらの小径部によつてバルブ本体54の内
部に第1のバルブ室58a及び第2のバルブ室58bがそれぞ
れ形成されている。そして,第1のバルブ室58aには第
1ポート59a,第2ポート59b及び第3ポート59Cがそれぞ
れ設けられているとともに,第2のバルブ室58bには第
4ポート59d,第5ポート59e及び第6ポート59fがそれぞ
れ設けられている。また,第1ポート59a及び第5ポー
ト59eはリザーバタンク45に連結されているとともに,
第2ポート59b及び第4ポート59dは後輪操舵用のポンプ
60に連結されている。このポンプ60は図示しないトラン
スミツシヨンの出力軸から駆動力を受け車速に対応する
流量の作動油を吐出する車速比例ポンプによつて形成さ
れている。さらに,第3ポート59cは連結管37に連結さ
れているとともに,第6ポート59fは連結管35に連結さ
れている。
上記のような構成を有する上記第1実施例の作用につい
て以下に説明する。
まず,後輪の操舵作用について説明すると,車両の直進
走行時にはステアリングホイール40は中立状態で保持さ
れているので,前輪は第6図中に実線で示すように直進
状態で保持されている。この状態では後輪操舵用のアク
チユエータ31の両圧力室に作用する圧力は等圧となり,
ピストン33a,33bはパワーシリンダ32a,32b内の中立位置
で保持されており,後輪は第6図中に実線で示すように
直進状態で保持されている。また,比較的高速状態で走
行中の車両を例えば第5図中で左側に旋回させる場合に
はステアリングホイール40の操舵動作に連動してパワー
シリンダ42の制御弁43が駆動されてパワーシリンダ42内
のピストン48が第6図中で右方向に移動する。さらに,
このピストン48の移動にともないピストンロツド49の両
端部に連結されたタイロツド50a,50bを介してナツクル
アーム51a,51bが左旋回して前輪38が第6図中に点線で
示すように左方向に操舵されるようになつている。ま
た,このパワーシリンダ42内のピストン48の移動動作に
ともないパワーシリンダ42の左室46内の高圧状態の作動
油の一部が連通管52aを介して油圧切換えバルブ53のバ
ルブ左室57a内にバイロツト信号圧力として導入され
る。そのため,油圧切換えバルブ53内のスプール56が第
6図中で右方向に移動し,第1ポート59a及び第4ポー
ト59dがそれぞれ閉塞されるので,後輪操舵用のポンプ6
0から吐出された作動油は第2ポート59bを介して第1の
バルブ室58a内に導入され,さらにこの第1のバルブ室5
8aから第3ポート59c,連結管37を介して左右のパワーシ
リンダ32a,32bの右室36a,36b内にそれぞれ導入されるよ
うになつている。したがつて,左右のパワーシリンダ32
a,32b内のピストン33a,33bがそれぞれ第6図中で左方向
に移動するので,タイロツド20,20を介してトレーリン
グアーム6の前部に位置する回動軸11が左方向に移動操
作され,この回動軸11を中心として車体側アーム8と車
輪側アーム9との間が相対的に回動し,この車輪側アー
ム9の回動動作にともない後輪1が第6図中に点線で示
すように前輪と同相側の左方向に操舵されて車両にアン
ダーステア傾向を発生させるものとなつている。この場
合,パワーシリンダ32a,32bの左室34a,34b内の作動油は
連結管35,第6ポート59f,第2のバルブ室58b,第5ポー
ト59eを順次介してリザーバタンク45内に戻されるよう
になつている。さらに,比較的高速状態で走行中の車両
を第6図中で右側に旋回させる場合にも略同様の動作に
よつて後輪が前輪と同方向に操舵されるようになつてい
る。
なお,車両の走行速度が比較的低い場合には後輪操舵用
のポンプ60の吐出油圧が低いため,アクチユエータ31が
後輪を操舵するだけの力を発揮できず,後輪は操舵され
ないものとなつている。ところで,上記構成のサスペン
シヨンは,トレーリングアーム6の車体側アーム8,車輪
側アーム9及びラテラルアーム7a,7bによつて第5図に
示すように水平面内での4節のリンクが構成され車体側
アーム8と車輪側アーム9との間を連結する回動軸11を
中心とする車輪側アーム9と車体側アーム8との間の相
対的な回動動作にともない後輪のスピンドル26の位置を
移動して後輪のトー変化を行なわせることができるもの
となつている。そしてこの4節のリンクの作用によりト
レーリングアーム6の前部のみが車幅方向へ変位可能と
なり,後輪の舵角あるいはトー角の変化が可能となつて
いる。このため上記のような後輪の操舵が可能であるば
かりでなく直進時,低速時等の後輪の操舵が行なわれな
い状態において,例えば車両制動時のように車体の後向
きの力が作用した場合にはこの後向きの力によつて車輪
側アーム9と車体側アーム8との間で回動軸11を中心と
する相対的な回動動作を行なわせ,この回動動作にとも
ない上記4節リンクを通常位置から第5図に2点鎖線で
示すトーイン位置まで変形させて後輪のトー変化を行な
わせることができる。
また,上記のサスペンシヨンはトレーリングアームの後
部を支持して車幅方向に延びるラテラルアームを有して
いるため,一般的に車両旋回時に後輪に作用する横力に
より発生するコンプライアンスステアは小さく操安性に
優れるものとなつている。更に上記サスペンシヨンはラ
テラルアーム7a,7bと車体側のクロスメンバ4との間の
連結部をラテラルアーム7a,7bと車輪側アーム9側との
連結部よりも車体前方側に配置したので,トレーリング
アーム6の車体側アーム8の中心線とラテラルアームの
中心線(アツパーリンク7aの中心線とロアリンク7bの中
心線との間の中心線)との交点によつて形成されるサス
ペンシヨンアームの瞬間中心点Oが車軸の車体外方で後
方側に設定される。
そのため,後輪操舵用のアクチユエータ31の作動を制御
する油圧系に失陥が生じても,車両の旋回時には,旋回
外方側から後輪に作用する横力によつて車輪側アーム9
と車体側アーム8との間で回動軸11を中心とする相対的
な回動動作を行なわせ,この回動動作にともない4節リ
ンクを変形させて外輪側の後輪にトーイン作動,内輪側
の後輪にトーアウト作動をそれぞれ与えることができ
る。この作用と上記のラテラルアームによるコンプライ
アスステアの抑制作用とにより,アクチユエータ31の油
圧系に失陥が生じても車体の旋回動作時に確実に車両の
オーバーステア現象を防止することができる。なお,こ
の場合に得られる後輪のトー角変化量は,上記したアク
チユエータ31の作動により得られる後輪操舵角よりは小
さいものとなつていることは言うまでもない。
また,タイロツド20は,車両の水平面内でトレーリング
アーム6側の連結部が第1図中の線A上近傍に,アクチ
ユエータ31側の連結部が第1図中の線B上にそれぞれ配
置されているため,サスペンシヨンの上下ストロークに
際してタイロツド20との間でリンク干渉が発生すること
が有効に防止され,タイロツド20の影響でサスペンシヨ
ンの上下ストローク時にトー角が変化することを防止で
きるものである。
また,上記サスペンシヨンはラテラルアーム7a,7bと車
体側のクロスメンバ4との間の連結部をラテラルアーム
7a,7bとトレーリングアーム6側との連結部よりも車体
前方側に配置し,ラテラルアーム7a.7bを車幅方向に対
して斜めに配置し,更にクロスメンバ4にアクチユエー
タ31を配設したので,後輪操舵装置を含むリヤサスペン
シヨン装置全体の小形化を図ることができる。
さらに,トレーリングアーム6の前端部側をブツシユを
介してクロスメンバ4に弾性的に枢着させ,かつラテラ
ルアーム7a,7bの内端部をクロスメンバ4における湾曲
部先端の後方突出部4aの近傍部位にブツシユを介して弾
性的に枢着させ,更にクロスメンバ4にアクチユエータ
31を装着したので,クロスメンバ4をボデーフレーム3
側に取付ける前にこのクロスメンバ4にリヤサスペンシ
ヨン装置及び後輪操舵用のアクチユエータを装着するこ
とができる。そのため,車体の組立て作業の作業性の向
上を図ることができる。また,このクロスメンバ4の中
央部位側に車体後方側に湾曲させたので,クロスメンバ
4における湾曲部先端の後方突出部4aにデイフアレンシ
ヤル装置22を装着することができ,この場合その作業性
の向上を図ることもできる。
上記第1実施例によれば,上述したように略車幅方向に
延びるトレーリングアーム6が車体側アーム8と車輪側
アーム9とに分割されて構成され,トレーリングアーム
6の後部が略車幅方向に延びる2本のラテラルアーム7
a,7bにより車体側に支持されるものとしたため,サスペ
ンシヨン自体にコンプライアンスステアの抑制作用とオ
ーバステアを防止する作用とを持たせると同時に制動力
に対するトーイン作用を持たせながら,トレーリングア
ーム6前部の車幅方向への変位が許容される構成が実現
されている。このためこのサスペンシヨンにタイロツド
20とアクチユエータ31を装着するだけで後輪の操舵が可
能であり極めて簡素な構成で後輪操舵装置を実現できる
効果を奏する。
また,サスペンシヨン自体が上述したような好適な作用
を有するものであるため,例えアクチユエータ31あるい
は油圧系に失陥が生じても過大なオーバステア等が発生
して走行安定性を著るしく損なう不都合を有効に防止す
ることができるものであり,極めて安全性に優れる効果
を奏する。
更に,上述のサスペンシヨンを使用することにより,タ
イロツド20,アクチユエータ31及び油圧系の装着を選択
するだけで,後輪操舵装置を有する車両と有さない車両
との仕様設定を行なうことができ,仕様の異なる車両の
生産性に優れるものである。
加えて,上記第1実施例によれば,後部に後輪1が支持
されるトレーリングアーム6の車輪側アーム9の前部を
アクチユエータ31により直接車幅方向に変位させて後輪
1を操舵させるものであり,また,車輪側アーム9は後
部をラテラルアーム7a,7bによりボールジヨイントを介
して支持されるものであるため,従来に比べてアクチユ
エータの作動量に対する後輪の舵角を大きく得ることが
できると同時に,アクチユエータ31の作動力を軽減して
アクチユエータ及び油圧系の小型化を実現できる効果を
奏する。
そして特にアクチユエータ31はタイロツド20を介してト
レーリングアーム6の各アーム8,9の連結点付近を変位
させるものであるため,アクチユエータ31の動作に対す
る後輪の転舵の応答が迅速で,ドライバビリテイに優れ
る効果を奏する。
また,タイロツド20の両端の連結部が,水平面で,それ
ぞれトレーリングアーム6の車体側枢着部とラテラルア
ーム7a,7bのトレーリングアーム側連結部及び車体側連
結部とを結ぶ各線A,B上近傍に位置させることによりラ
テラルリンク7a,7bとタイロツド20とのリンク干渉を防
止しているため,円滑なサスペンシヨンストロークを得
ることができると同時に,後輪の舵角を適正に制御する
ことができる効果を奏する。
加えて,各サスペンシヨンアーム6,7a,7b及びアクチユ
エータ20がクロスメンバに固定されるものとなつている
ため,サスペンシヨンを含む後輪操舵装置を小型でかつ
組み立て作業性に優れるものとして提供する効果を奏す
る。
第7図乃至第9図はこの発明の第2の実施例を示すもの
で,上記第1実施例と実質的に共通する部材には同一の
符号を付し,その詳細な説明は省略して以下に説明すす
る。
本実施例は,後輪操舵用のアクチユエータ61を油圧シリ
ンダのピストン62によつて形成し,かつ左右の各後輪を
それぞれ駆動するピストンロツド63,64を一体的に連結
したものである。この場合,ピストンロツド63,64の各
内端部はピストン62に固着されているとともに,各外端
部は左右のタイロツド20,20の各内端部にそれぞれ回動
可能に連結されている。さらに,左右のタイロツド20,2
0の各外端部はブラケツト65及びボールジヨイント75を
介して回動軸11の近傍の車輪側アーム9の外面に連結さ
れている。
また,後輪操舵用のポンプ6はデフアレンシヤル装置22
に取り付けられ,デフアレンシヤル装置22内の歯車から
駆動力を受け,車速に比例した流量の作動油を吐出する
ものとなつている。そしてポンプ76の近傍には後輪操舵
系専用のリザーバタンク77が設けられている。また油圧
切換えバルブ53は第1実施例の場合と同様に構成されて
いるが,油圧源となるポンプ76がデフアレンシヤル装置
22に取り付けられることに伴ない車両の後部に配置され
るものとなつている。
上記構成によれば,左右の各後輪をそれぞれ駆動するア
クチユエータ61が単一の油圧シリンダのピストン62によ
つて形成されているので,一対の油圧シリンダを使用す
る場合に比べてコスト低下を図ることができる。さら
に,後輪に路面側から外力が作用した場合に一対の油圧
シリンダを使用する場合のように左右の各油圧シリンダ
内の作動油の油漏れ,或いは作動油の圧縮等によつて左
右の各後輪がそれぞれ別個に動作(トー変化)すること
がなく,動作の安定性を高めることができる。
また,後輪操舵用のポンプ76がデフアレンシヤル装置22
に設けられるため,ポンプ76とアクチユエータ61との距
離が短かくなり,油圧配管の長さを短縮して,配管スペ
ースの縮小化,コストの低下,圧力損失の低減,安全性
の向上を同時に実現できる。
上記のように第2実施例によれば,第1実施例と同様の
効果を得ることができると同時に第1実施例に比して安
価で且つ作動安定性に優れ,スペース効率及び安全性を
向上させ圧力損失を低減させる効果を奏する。
第10〜13図は本発明の第3実施例を示すものであり,前
述の第1実施例と共通する部材には同一の符号を付,そ
の詳細な説明は省略して以下に説明する。
本実施例では,第1実施例の2分割構成のトレーリング
アーム6に換えて一体構成のトレーリングアーム206が
設けられている。トレーリングアーム206はその前端を
大容量のブツシユ210を介してクロスメンバ4に枢着さ
れている。この枢着部分の詳細構造が第12図に示され
る。ブツシユ210は略鼓形の円筒状に形成されており,
内周側に金属製のカラー211が嵌入されている。ブツシ
ユ210の外周凹状部には,トレーリングアーム206前端に
設けられた円環部212が外嵌されており,ブツシユ210は
クロスメンバ4に固着されたブラケツト213にボルト214
及びナツト215にて枢着されている。またブツシユ210は
柔かい材質のものが選ばれており,外周凹状部に対して
両側外周凸状が十分大容量となるよう形成されている。
このためブツシユ210の弾性変形によりトレーリングア
ーム206の前端部は略車幅方向への変位が許容されるも
のとなつている。なお,このブツシユ210はラテラルリ
ンク7a,7bとクロスメンバ4との間に介装されるブツシ
ユよりも大幅に柔かいものとなつている。
また,アクチユエータ31に連結されたロツド20はトレー
リングアーム206の前部に連結されており,第13図に示
される油圧回路により制御されるアクチユエータ20の動
作によりブツシユ210を変形させながらトレーリングア
ーム206の前部が車幅方向に変位して,後輪1が操舵さ
れるものとなつている。
上記構成によれば,トレーリングアーム206の前端と車
体側のクロスメンバ4との間に設けられるブツシユ210
を大容量で柔かいものとして,トレーリングアーム206
の車幅方向への変位が許容されるようにして,前記第1
実施例と同様に後輪1の操舵を可能としている。
ところで,後部に後輪1を支持して略前後方向に延びる
トレーリングアーム206は,主として後輪に作用する前
後力を受けるものであるため,ブツシユ210を大容量で
柔かいものとすることにより,車両の乗り心地を向上で
きるものである。また,後輪操舵を実現するに際してラ
テラルアーム7a,7bの車体側支持部に設けられるブツシ
ユの弾性を低く設定するようなことは行なつていないた
め,車両の旋回に際して後輪に作用する横力は略車幅方
向に延びて設けられたラテラルアーム7a,7bにより確実
に支持されて該横力により,後輪が変位して前輪と逆相
方向に後輪が転舵されるコンプライアンスステア現象が
防止されるものである。更にこの時トレーリングアーム
206にわずかに作用する横力は,ブツシユ210を変形させ
て後輪1が前輪と同相方向に転舵されるようにトレーリ
ングアーム206の前部を変位させる方向に作用するもの
である。
このため,例えアクチユエータ31あるいは油圧系に失陥
が生じて後輪1の操舵が不能になつた場合においても,
車両旋回時に後輪1に作用する横力により,後輪と前輪
と逆相側に転舵されてオーバステア現象が発生し車両の
走行安定性を損なうことがないものである。
上記第3実施例によれば,第1実施例にも増して簡素な
構成で後輪操舵を可能とし且つ乗り心地にも優れる効果
を奏する。
また,第1実施例と同様に,例えアクチユエータ31や油
圧系等に失陥が生じても走行安定性を損なうことがなく
安全性に優れるほか,第1実施例と同様の効果を奏する
ものである。
第14図は上記第3実施例の変形例を示すものである。
第14図中,220は金属製のカラー211に外嵌された樹脂性
のカラー,221はトレーリングアーム206の前端部に一体
に設けられた外環部,222は外環部に内嵌されて固着され
た環状のブツシユ,223はブツシユ222に内環されて固着
されると共に樹脂カラー220に摺動自在に外嵌された内
環部,224はトレーリングアーム206の円環部212とブラケ
ツト213の間に樹脂カラー220に外嵌されて設けられた2
つのブツシユである。
そしてこのような構成によりトレーリングアーム206に
作用する前後力はブツシユ222の弾性で受け,トレーリ
ングアーム206前部の車幅方向への変位はブツシユ224の
弾性変形により許容できるため,前後力に対する減衰力
と車幅方向への変位自由度とを,別々のブツシユ222と2
24により独立に設定できるため,設計自由度が大きく,
車両に最も好適な特性を簡単に与えることができる効果
を奏するものである。
また,トレーリングアーム206の内環部223が樹脂カラー
220と摺動してトレーリングアーム206が略車幅方向へ変
位するため,前記の第4実施例に比べて円滑にトレーリ
ングアーム206を変位させることができ円滑な後輪の操
舵動作を実現できるものである。
なお,本発明は上記各実施例に何ら限定されるものでは
なく,この他種々の変形実施が可能であることは言うま
でもない。
〔発明の効果〕
以上,実施例と共に具体的に説明したように,本発明に
よれば,アクチユエータ等に失陥が生じて後輪の操舵が
不能になつた場合でも,車両旋回時にオーバステアとな
つて操安性が悪化する不都合を防止できるため,安全性
に優れる効果を奏する。。また,簡素な構成で後輪操舵
装置を実現できると同時にアクチユエータの小型化及び
後輪操舵の応答性及び舵角量を向上させる効果を奏する
ものである。
更に,ラテラルリンクとタイロツドとの間のリンク干渉
をなくして円滑なサスペンシヨンの上下ストロークが得
られると共に後輪舵角を適正に制御できる効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第6図は本発明の第1の実施例を示すもの
で,第1図は車両のリヤサスペンシヨン装置の要部の概
略構成を示す平面図,第2図は同斜視図,第3図はトレ
ーリングアームの車体側アームと車輪側アームとの間の
連結状態を示す要部断面図,第4図は各サスペンシヨン
リンクの連結状態を示す斜視図,第5図は同平面図,第
6図は後輪操舵用のアクチユエータを駆動する油圧回路
を示す概略構成図,第7図乃至第9図は本発明の第2の
実施例を示すもので,第7図は車両のリヤサスペンシヨ
ン装置の要部の概略構成を示す平面図,第8図は同斜視
図,第9図は後輪操舵用のアクチユエータを駆動する油
圧回路を示す概略構成図,第10図乃至第13図は本発明の
第3の実施例を示すもので,第10図は車両のリヤサスペ
ンシヨン装置の要部の概略構成を示す平面図,第11図は
同斜視図,第12図はトレーリングアームの車体側への枢
着状態を示す要部断面図,第13図は後輪操舵用のアクチ
ユエータを駆動する油圧回路を示す概略構成図,第14図
は,第3実施例の変形例としてトレーリングアームの車
体側への枢着状態を示す要部断面図である。 1……後輪,4……クロスメンバ, 6,206……トレーリングアーム, 7a,7b,115……ラテラルアーム, 8……車体側アーム, 9……車輪側アーム, 11……回動軸, 17……ボールジヨイント, 20……タイロツド,31……アクチユエータ, 210……ブツシユ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西森 政義 愛知県岡崎市橋目町字中新切1番地 三菱 自動車工業株式会社乗用車技術センター内 (72)発明者 湯浅 寛夫 愛知県岡崎市橋目町字中新切1番地 三菱 自動車工業株式会社乗用車技術センター内 審査官 森川 元嗣

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】後部に後輪を支持すると共に前端部を車体
    側に枢着されて略車体前後方向に延びるトレーリングア
    ームと、 外端部を上記トレーリングアームの後部にボールジョイ
    ントを介して回転自在に連結されると共に内端部を弾性
    ブッシュを介して車体側に枢着されて略車幅方向に延び
    る上下一対のラテラルアームとを有し、 上記トレーリングアームの前部は車体に対して略車幅方
    向への変位を許容するよう設けられているリヤサスペン
    ション装置を備え、 上記トレーリングアーム前部を略車幅方向へ変位させる
    ことにより上記後輪を操舵するアクチュエータが、上記
    トレーリングアームより車幅方向内側で車体側に設けら
    れると共にタイロッドを介して上記トレーリングアーム
    に連結され、 上記タイロッドは、水平面内で、上記トレーリングアー
    ムとの連結部が、上記トレーリングアームの車体側枢着
    部と上記ボールジョイントとを結ぶ線のほぼ線上に、ま
    た上記アクチュエータとの連結部が、上記トレーリング
    アームの車体側枢着部と上記弾性ブッシュとを結ぶ線上
    にそれぞれ位置するよう配設されている ことを特徴とする後輪操舵装置。
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