JPH0696754B2 - アルミニウムブレージングシートの製造方法 - Google Patents

アルミニウムブレージングシートの製造方法

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JPH0696754B2
JPH0696754B2 JP63176981A JP17698188A JPH0696754B2 JP H0696754 B2 JPH0696754 B2 JP H0696754B2 JP 63176981 A JP63176981 A JP 63176981A JP 17698188 A JP17698188 A JP 17698188A JP H0696754 B2 JPH0696754 B2 JP H0696754B2
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brazing
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alloy
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和徳 石川
十三夫 川中
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古河アルミニウム工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はドロンカップタイプのオイルクーラー,インタ
ークーラー,エバポレーター等に使用するアルミニウム
ブレージングシートの製造方法に関するもので、プレス
成形等の加工を受けた後、ろう付加熱で接合する際のろ
う材の芯材側への拡散を少なくし、ろう付性や耐食性を
向上させたものである。
〔従来の技術〕
ドロンカップタイプのエバポレーターは、第2図(イ)
(ロ)に示すように、板厚0.5〜1mmのブレージングシー
トをプレス成形したプレスプレート(2),(2′)を
積層して冷媒循環路(3),(3′)を形成し、コルゲ
ートフィン(1)と組合せ、ろう付けにより接合して造
られている。ブレージングシートにはJIS 3003合金やJI
S 6951合金等を芯材とし、その両面にJIS 4004合金やJI
S4104合金からなるろう材を5〜15%クラッドしたもの
が用いられ、プレス成形性をよくする上で軟質材(O
材)が普及している。
このようなブレージングシートは次のようにして造られ
ている。先ず芯材、例えばJIS 3003合金を鋳造後、600
℃程度の温度で均質化処理を施す。次にろう材、例えば
JIS 4004合金を鋳造後、熱間圧延により所定の板厚にす
る。このろう材を上記芯材の両面にクラッドし、500℃
程度の温度で熱間圧着圧延により一体の3層材とする。
これを360〜400℃の温度で中間焼鈍と冷間圧延を施して
最終板厚とした後、360〜400℃の温度で最終焼鈍を施し
て軟質材とする。
プレス成形性の優れたブレージングシートを製造するに
は、均質化温度を高くし、最終焼鈍材のグレンサイズを
微細化し、更に冷間圧延率を80%以上として最終焼鈍時
の軟化の促進と再結晶粒の微細化を図っている。芯材の
再結晶粒度は50〜200μm程度である。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の完全O材をプレス成形すると、0〜20%程度の加
工歪が加わり、この歪量が場所によりばらつく。これを
600℃程度にろう付加熱すると、芯材の再結晶が十分に
起らない低加工度(5〜10%)領域では、ろう材が芯材
側へ異常に拡散する現象が発生し、ろう付性を低下す
る。またろうの拡散により芯材の厚さが減少し、腐食に
よるろう材部分の優先腐食が発生した場合、芯材の耐食
寿命も板厚減少に比例して短期化する。
Al−Mn−Cu系合金を芯材として使用したブレージングシ
ートはろう材を犠牲材として利用できるが、ろう材拡散
が大きくなると犠牲層は増えるものの芯材が減少し、耐
食性が著しく劣化する傾向にあり問題となっている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はこれに鑑み、種々検討の結果、Al−Mn−Cu系合
金を芯材とする耐食性ブレージングシートのろう材拡散
を少なくし、ろう付性と耐食性を向上させたアルミニウ
ムブレージングシートの製造方法を開発したものであ
る。
即ち本発明は少なくともMn0.3〜2.0wt%(以下wt%を%
と略記)とCu0.2〜1.0%を含有するアルミニウム合金を
芯材とし、その片面又は両面にアルミニウムろう材をク
ラッドしたブレージングシートの製造において、芯材を
560℃を超える温度で均質化処理した後、芯材の片面又
は両面にアルミニウムろう材をクラッドして熱間圧延を
施し、しかる後圧延率が20〜70%の冷間圧延を行ない、
最後に300〜480℃の温度で焼鈍処理を行なうことを特徴
とするものである。
〔作用〕
本発明において、芯材組成は基本的にはMn0.3〜2.0%と
Cu0.2〜1.0%を含有するアルミ合金からなり、不純物と
してFe0.7%以下,Si0.6%以下を含み、更に強度向上の
ために、Mg0.5%以下,Cr0.3%以下,Zr0.3%以下,Zn0.3
%以下,Ti0.2%以下の範囲内で、何れか1種以上を添加
することもできる。またろう材には真空ろう付用のAl−
Si−Mg系ろう材としてはJIS 4004合金やJIS 4104合金を
使用し、フラックスろう付用のAl−Si系ろう材としては
JIS 4343合金やJIS 4045合金を使用する。
しかして本発明における芯材のMn含有量を0.3〜2.0%と
限定したのは、Mnは芯材の強度と耐孔食性を向上するた
めであり、その含有量が0.3%未満では効果が不十分で
あり、2.0%を越えると強度及び耐孔食性は向上するも
塑性加工性が著しく低下するためである。またCu含有量
を0.2〜1.0%と限定したのは、CuはMn同様芯材の強度と
耐孔食性を向上すると共に、芯材の電位を貴化し、ろう
材との電位差により芯材を防食し、優れた耐孔食性を得
るためであり、その含有量が0.2%未満では効果が不十
分であり、1.0%を越えると電位貴化の効果が飽和する
ばかりか、芯材自体の耐食性を劣化するためである。
本発明は上記芯材を560℃を超える温度で均質化処理し
た後、芯材の片面又は両面にアルミニウムろう材をクラ
ッドして熱間圧延を施し、しかる後圧延率20〜70%の冷
間圧延を行ない、最後に300〜480℃の温度で焼鈍処理を
行なってブレージングシートとするものである。
しかして本発明において、芯材の均質化処理温度を560
℃を超える温度と限定したのは、芯材のグレンサイズを
中程度(200μm以下)として、ろう付時の芯材の再結
晶を促進しろう材の拡散を防止するためであり、均質化
処理温度が560℃以下ではグレンサイズが大きくなって
ろう付時の再結晶が遅れろう材の拡散が大きくなる。ま
たプレス成形性もよくない。尚保持時間は1時間以上と
することが望ましい。また熱間圧延後の冷間圧延率を20
〜70%と限定したのは、次の最終焼鈍処理時に、部分再
結晶組織とし、プレス加工の際に加工歪が加わった場
合、素材での残留歪と合わせてろう付時に芯材のあらゆ
る部分で容易に再結晶し、ろう材の拡散を均一に少なく
するためであり、冷間圧延率が20%未満では部分再結晶
が進まず、素材の伸びが低下すると共にプレス成形性を
劣化し、70%を越えると素材の再結晶が進み、プレス成
形時の低加工歪部がろう付加熱でろう材拡散が大きくな
るためである。なお所定冷間圧延率となるよう熱間圧延
にて板厚を減少できない場合には、冷間圧延と360〜400
℃の中間焼鈍のくりかえしにより所定板厚に仕上げれば
よい。ただしこのときの冷間圧延率は50%以上とする必
要がある。また最終焼鈍温度を300〜480℃としたは、素
材の部分再結晶を進めるためで、冷間圧延率に対応して
480℃程度まで昇温する必要があり、300℃未満では部分
再結晶が進まず、素材の伸びが確保されず、成形性が劣
る。
なお本発明は片面に鈍Al,Al−Zn,Al−Zn−Mg等の犠牲材
料をクラッドし、他面にろう材をクラッドする場合にも
適用することができる。即ちラジエーターのヘッダー材
に外側はJIS 4343ろう材を、内側にAl−Zn系,JIS 7072
合金をクラッドした3層材を使用し、外側のろう付性と
耐食性を良好にし、内側(水側)の犠牲効果を更に高め
ることができる。
〔実施例〕 第1表に示す5種の芯材を使用してブレージングシート
を試作した。ろう材にはJIS 4004合金を用い、芯材の両
面に各々15%クラッドし、板厚を0.5mmとした。上記ブ
レージングシートの試作に当り、均質処理、冷間圧延
率、最終焼鈍温度を第2表に示す。
このようにして試作した10種のブレージングシートを使
用し、成形性をエリクセン試験により評価した。即ち90
mm角に切断してJIS Z 2247A法に基づき直径20mmの球頭
ポンチで張出成形を行ない、亀裂が入るときの成形高さ
を測定し、5個の平均値により評価した。
ろう付性は第1図に示すようにJIS 3003からなる厚さ1m
mの母板(5)上に上記ブレージングシート(4)を垂
直に立てて接合し、ステンレス線(6)で固定したT継
手を用い、真空中600℃で3分間ろう付加熱し、その流
動係数を測定して評価した。ブレージングシートにはド
ロンカップエバポレーターのプレス加工を想定して冷間
圧延により加工率0,5,10,15,20%の加工を加えたものを
用いた。流動係数は初期ろう材量(A)を断面から求
め、ろう付後のフィレット部のろう材量(B)を同じく
断面から求め、B/A値の3個の平均値で評価した。これ
等の結果を第2表に併記した。
第1表及び第2表から明らかなように本発明方法No.1〜
6によるブレージングシートは何れも従来方法No.7によ
るブレージングシートとほぼ同等のエリクセン値を示
し、同等の成形性を有することが判る。また従来方法N
o.7によるブレージングシートは加工率を変えたろう付
試験において、5〜10%の加工度でろうの芯材への拡散
が増大し、ろう付性が低下しているのに対し、本発明方
法No.1〜6によるブレージングシートは何れの加工度に
おいてもろう材の芯材への拡散が少なく、ろう付性が優
れていることが判る。
一方ソーキング温度550℃(×3Hr)の比較方法No.8によ
るブレージングシートでは、伸びが低くプレス成形性を
示すエリクセン値が低い。また冷延率が10%の比較方法
No.9及び最終焼鈍温度が290℃である比較方法No.10によ
るブレージングシートでは何れも部分再結晶が進まず、
エリクセン値が小さい。
〔発明の効果〕
このように本発明によれば、プレス成形により加工度が
変化したブレージングシートをろう付する場合、ろう材
の芯材への拡散を小さくし、ろう付性を安定化すると共
に、耐食性の改善を図ることができる等、工業上顕著な
効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は流動係数測定のためのT継手の斜視図、第2図
(イ)(ロ)はドロンカップタイプのエバポレーターの
一例を示すもので、(イ)は要部拡大斜視図、(ロ)は
側面図である。 1……フィン 2,2′……プレスプレート 3……冷媒循環路 4……ブレージングシート 5……母板 6……ステンレス線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F28F 3/00 301 Z 9141−3L

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともMn0.3〜2.0wt%とCu0.2〜1.0wt
    %を含有するアルミニウム合金を芯材とし、その片面又
    は両面にアルミニウムろう材をクラッドしたブレージン
    グシートの製造において、芯材を560℃を超える温度で
    均質化処理した後、芯材の片面又は両面にアルミニウム
    ろう材をクラッドして熱間圧延を施し、しかる後圧延率
    20〜70%の冷間圧延を行ない、最後に300〜480℃の温度
    で焼鈍処理を行なうことを特徴とするアルミニウムブレ
    ージングシートの製造方法。
JP63176981A 1988-07-18 1988-07-18 アルミニウムブレージングシートの製造方法 Expired - Lifetime JPH0696754B2 (ja)

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