JPH0816257B2 - アルミニウム合金ブレ−ジングシ−ト - Google Patents
アルミニウム合金ブレ−ジングシ−トInfo
- Publication number
- JPH0816257B2 JPH0816257B2 JP62028731A JP2873187A JPH0816257B2 JP H0816257 B2 JPH0816257 B2 JP H0816257B2 JP 62028731 A JP62028731 A JP 62028731A JP 2873187 A JP2873187 A JP 2873187A JP H0816257 B2 JPH0816257 B2 JP H0816257B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- brazing
- core material
- alloy
- content
- sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K35/00—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
- B23K35/22—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
- B23K35/24—Selection of soldering or welding materials proper
- B23K35/28—Selection of soldering or welding materials proper with the principal constituent melting at less than 950 degrees C
- B23K35/286—Al as the principal constituent
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はドロンカップタイプの熱交換器のブレージン
グに使用されるAl合金ブレージングシートに関し、特に
強度，ろう付性及び耐孔食性を向上させたものである。
グに使用されるAl合金ブレージングシートに関し、特に
強度，ろう付性及び耐孔食性を向上させたものである。
自動車のオイルクーラー，エバポレータ及びインター
クーラー等熱交換器には熱伝導性や耐食性に優れ、かつ
軽量で成形性の良好なAl合金、即ちJIS 3003合金（Cu0.
05〜0.2wt％,Mn1.0〜1.5wt％，残部Al）,JIS 6951（Si
0.20〜0.50wt％,Cu0.15〜0.40wt％,Mg0.4〜0.8wt％，残
部Al）等の芯材の片面あるいは両面に芯材より融点の低
いJIS 4343合金（Si6.8〜8.2wt％，残部Al）,JIS 4004
合金（Si9.0〜10.5wt％,Mg1.0〜2.0wt％，残部Al）等を
ろう材としてクラッドしたブレージングシートが使われ
ている。
クーラー等熱交換器には熱伝導性や耐食性に優れ、かつ
軽量で成形性の良好なAl合金、即ちJIS 3003合金（Cu0.
05〜0.2wt％,Mn1.0〜1.5wt％，残部Al）,JIS 6951（Si
0.20〜0.50wt％,Cu0.15〜0.40wt％,Mg0.4〜0.8wt％，残
部Al）等の芯材の片面あるいは両面に芯材より融点の低
いJIS 4343合金（Si6.8〜8.2wt％，残部Al）,JIS 4004
合金（Si9.0〜10.5wt％,Mg1.0〜2.0wt％，残部Al）等を
ろう材としてクラッドしたブレージングシートが使われ
ている。
上記熱交換器の構造は通常積層構造を有するドロンカ
ップタイプである。このドロンカップ型熱交換器は第１
図（イ）（ロ）に示すようにプレス成形により、両端部
に穿設した底部を同一方向に張り出しカップ形状を形成
し、さらに該カップ間に連続した凹溝をカップと同一方
向に張り出して形成したチューブシート（１）同士を上
記張り出し面を互いに外側に向けて重ね合わせて凹溝同
士を向い合わせて冷媒流路（２），（３）を形成したも
のをユニットとする。
ップタイプである。このドロンカップ型熱交換器は第１
図（イ）（ロ）に示すようにプレス成形により、両端部
に穿設した底部を同一方向に張り出しカップ形状を形成
し、さらに該カップ間に連続した凹溝をカップと同一方
向に張り出して形成したチューブシート（１）同士を上
記張り出し面を互いに外側に向けて重ね合わせて凹溝同
士を向い合わせて冷媒流路（２），（３）を形成したも
のをユニットとする。
上記ユニットを上下に多数積層してチューブシート
（１）両端部の積層方向に流路を形成したタンク部
（４），（５）を設け、さらに積層したチューブシート
（１）のユニット間にコルゲート加工したフィン（６）
を配置してろう付けして造られている。
（１）両端部の積層方向に流路を形成したタンク部
（４），（５）を設け、さらに積層したチューブシート
（１）のユニット間にコルゲート加工したフィン（６）
を配置してろう付けして造られている。
上記ドロンカップ型熱交換器のように複雑で各部品間
の接合部が極めて多い組付品の接合には一般に真空ろう
付けが行なわれており、このため使用するブレージング
シートは現在JIS 300合金を芯材とし、該芯材の両面にJ
IS 4004合金ろう材を皮材として所望のクラッド率で合
せ圧延した後、冷間圧延と焼鈍とを繰り返して所望のシ
ート厚さとし、さらに最終焼鈍を施して造られている。
の接合部が極めて多い組付品の接合には一般に真空ろう
付けが行なわれており、このため使用するブレージング
シートは現在JIS 300合金を芯材とし、該芯材の両面にJ
IS 4004合金ろう材を皮材として所望のクラッド率で合
せ圧延した後、冷間圧延と焼鈍とを繰り返して所望のシ
ート厚さとし、さらに最終焼鈍を施して造られている。
このようなチューブシート及び純Al,Al−Mn系合金等
からなるフィン材を第１図（イ）（ロ）に示すように組
み付けて炉中にセットし、約600℃の温度に加熱してろ
うを溶融・流動させることにより各部品の接触部にろう
を移動させ、冷却凝固して互いに結合させ一体化して熱
交換器を製作している。
からなるフィン材を第１図（イ）（ロ）に示すように組
み付けて炉中にセットし、約600℃の温度に加熱してろ
うを溶融・流動させることにより各部品の接触部にろう
を移動させ、冷却凝固して互いに結合させ一体化して熱
交換器を製作している。
上記のような熱交換器、特にエバポレーターは自動車
室内に置かれ、フロントグリルに置かれるラジエータ
ー，コンデンサーと比較して腐食環境は悪いとはいえな
いがエアコン使用時にはたえず外部は湿った状況にあ
り、さらに中近東や北米又は海岸地帯等の塩害多発地域
では上記エバポレーターにおいても腐食の問題は深刻で
ある。
室内に置かれ、フロントグリルに置かれるラジエータ
ー，コンデンサーと比較して腐食環境は悪いとはいえな
いがエアコン使用時にはたえず外部は湿った状況にあ
り、さらに中近東や北米又は海岸地帯等の塩害多発地域
では上記エバポレーターにおいても腐食の問題は深刻で
ある。
従来このような外部腐食に対する耐食性の向上にはS
n,In,Zn等を添加したフィン材を犠牲材として使用し、
冷媒通路部の孔食発生を防止しているが、フィンによる
防食効果はフィンとチューブシートの接合部の近傍にし
か及ばず、チューブシート同士が接合したタンク部は特
に防食対策がとれず、ブレージングシートそのものの耐
食性に期待する他なく問題となっていた。
n,In,Zn等を添加したフィン材を犠牲材として使用し、
冷媒通路部の孔食発生を防止しているが、フィンによる
防食効果はフィンとチューブシートの接合部の近傍にし
か及ばず、チューブシート同士が接合したタンク部は特
に防食対策がとれず、ブレージングシートそのものの耐
食性に期待する他なく問題となっていた。
また自動車部品全般のコストダウン及び軽量化の要求
から、これらブレージングシートの薄肉化が要望されて
いるが、Al−Mn−Cu系合金芯材ブレージングシートの場
合焼鈍材の強度を11〜12Kg/mm2から14〜15Kg/mm2以上に
向上させた場合、成形性良好の基準とされる伸びを現行
材の30％前後に維持することはできずこれらを改善する
ことが強く望まれていた。
から、これらブレージングシートの薄肉化が要望されて
いるが、Al−Mn−Cu系合金芯材ブレージングシートの場
合焼鈍材の強度を11〜12Kg/mm2から14〜15Kg/mm2以上に
向上させた場合、成形性良好の基準とされる伸びを現行
材の30％前後に維持することはできずこれらを改善する
ことが強く望まれていた。
本発明はこれに鑑み種々検討の結果、熱交換器の犠牲
材フィンで防食されない部分の耐食寿命を高め、なおか
つ強度とろう付性を向上させて熱交換器の軽量化を図っ
たアルミニウム合金ブレージングシートを開発したもの
でCu0.3〜2.0wt％（以下wt％を単に％と記す）,Mn0.5〜
1.5％,Ti0.03〜0.25％,Cr0.05〜0.3％,Mg0.05〜0.50％,
Fe0.2％以下,Si0.2％以下を含み、残部Alと通常の不純
物からなるAl合金芯材の片面又は両面にAl−Si系合金ろ
う材を皮材としてクラッドしたブレージングシートにお
いて、芯材の結晶粒度を50〜150μｍにすることを特徴
とするものである。
材フィンで防食されない部分の耐食寿命を高め、なおか
つ強度とろう付性を向上させて熱交換器の軽量化を図っ
たアルミニウム合金ブレージングシートを開発したもの
でCu0.3〜2.0wt％（以下wt％を単に％と記す）,Mn0.5〜
1.5％,Ti0.03〜0.25％,Cr0.05〜0.3％,Mg0.05〜0.50％,
Fe0.2％以下,Si0.2％以下を含み、残部Alと通常の不純
物からなるAl合金芯材の片面又は両面にAl−Si系合金ろ
う材を皮材としてクラッドしたブレージングシートにお
いて、芯材の結晶粒度を50〜150μｍにすることを特徴
とするものである。
本発明において芯材の合金組成を上記の如く限定した
のは次の理由によるものである。
のは次の理由によるものである。
Cuの添加は強度を高め、さらに芯材の孔食電位を貴に
するためであり、Cu含有量を0.3〜2.0％と限定したのは
0.3％未満では上記効果は小さく、2.0％を越えると伸び
が低下し、成形性を損なうからである。Mnの添加は強度
を更に高めるためであり、Mn含有量を0.5〜1.5％と限定
したのは0.5％未満では上記効果は小さく、1.5％を越え
ると伸びが低下し、成形性が劣ってしまうからである。
Tiの添加は耐孔食性を改善するためであり、Ti含有量を
0.03〜0.25％と限定したのは0.03％未満では上記効果が
なく0.25％を越えると加工性が劣化し、製造上問題とな
るからである。Crの添加は強度を向上させるためであ
り、Cr含有量を0.05〜0.3％と限定したのは0.05％未満
では上記効果がなく、0.30％を越えると加工性が低下
し、製造上問題となるからである。Mgの添加は強度を向
上させるためであり、Mg含有量を0.05〜0.5％と限定し
たのは0.05％未満では上記効果がなく、0.50％を越える
とクラッド後のろう材の芯材への拡散が大きくなり、ろ
う付性を阻害するからである。通常の不純物であるFe含
有量を0.2％以下、Si含有量を0.2％以下としたのはこれ
ら元素とAlやMnとの化合物はカソードとして働き、耐食
性を低下させるためである。
するためであり、Cu含有量を0.3〜2.0％と限定したのは
0.3％未満では上記効果は小さく、2.0％を越えると伸び
が低下し、成形性を損なうからである。Mnの添加は強度
を更に高めるためであり、Mn含有量を0.5〜1.5％と限定
したのは0.5％未満では上記効果は小さく、1.5％を越え
ると伸びが低下し、成形性が劣ってしまうからである。
Tiの添加は耐孔食性を改善するためであり、Ti含有量を
0.03〜0.25％と限定したのは0.03％未満では上記効果が
なく0.25％を越えると加工性が劣化し、製造上問題とな
るからである。Crの添加は強度を向上させるためであ
り、Cr含有量を0.05〜0.3％と限定したのは0.05％未満
では上記効果がなく、0.30％を越えると加工性が低下
し、製造上問題となるからである。Mgの添加は強度を向
上させるためであり、Mg含有量を0.05〜0.5％と限定し
たのは0.05％未満では上記効果がなく、0.50％を越える
とクラッド後のろう材の芯材への拡散が大きくなり、ろ
う付性を阻害するからである。通常の不純物であるFe含
有量を0.2％以下、Si含有量を0.2％以下としたのはこれ
ら元素とAlやMnとの化合物はカソードとして働き、耐食
性を低下させるためである。
さらに芯材の結晶粒度をコントロールするのはCu及び
Mnの添加による伸びの低下で成形性が低下することを抑
制するためであり、またろう付後に適当厚さのろう材が
ブレージングシート表面に残留し、板厚の確保及び芯材
との電位差からろう材層が犠牲陽極として働き耐食性の
向上が図れるからであり、結晶粒度を50〜150μｍと限
定したのは、50μｍ未満ではろう付け時にろう材の芯材
への拡散が大きくなりろう付け部分の座屈，芯材厚さの
減少により耐食性の劣化が生ずるからである。また150
μｍを超えるとろう付け時にろう材が局部的に芯方向へ
深く浸透したり、芯材表面に残留するろう材が少なくな
り、即ちろう材が流動し易くなる等耐食性を低下させる
からである。なお結晶粒度を50〜150μｍの範囲とする
には芯材を560〜610℃の範囲でソーキングを施すことに
より可能である。
Mnの添加による伸びの低下で成形性が低下することを抑
制するためであり、またろう付後に適当厚さのろう材が
ブレージングシート表面に残留し、板厚の確保及び芯材
との電位差からろう材層が犠牲陽極として働き耐食性の
向上が図れるからであり、結晶粒度を50〜150μｍと限
定したのは、50μｍ未満ではろう付け時にろう材の芯材
への拡散が大きくなりろう付け部分の座屈，芯材厚さの
減少により耐食性の劣化が生ずるからである。また150
μｍを超えるとろう付け時にろう材が局部的に芯方向へ
深く浸透したり、芯材表面に残留するろう材が少なくな
り、即ちろう材が流動し易くなる等耐食性を低下させる
からである。なお結晶粒度を50〜150μｍの範囲とする
には芯材を560〜610℃の範囲でソーキングを施すことに
より可能である。
第１表に示す組成の合金を常法により溶解・鋳造し、
60×180×180mmの鋳塊を製造した後600℃で３時間の均
熱処理を行ない、片面5mmづつ面削して厚さ50mmの芯材
とした。次いでJIS 4004合金（Si10％,Mg1.5％，残部A
l）を溶解・鋳造し60×180×180mmの鋳塊を製造し、両
面面削後500℃の温度で熱間圧延して10.5mmの板厚の皮
材とした。該皮材を芯材の両側に合わせ500℃の加熱
後、熱間圧延して5mm厚さのクラッド材とし、さらに冷
間圧延を加え360℃で２時間の最終焼鈍処理により板厚
0.6mmのブレージングシートを作製した。
60×180×180mmの鋳塊を製造した後600℃で３時間の均
熱処理を行ない、片面5mmづつ面削して厚さ50mmの芯材
とした。次いでJIS 4004合金（Si10％,Mg1.5％，残部A
l）を溶解・鋳造し60×180×180mmの鋳塊を製造し、両
面面削後500℃の温度で熱間圧延して10.5mmの板厚の皮
材とした。該皮材を芯材の両側に合わせ500℃の加熱
後、熱間圧延して5mm厚さのクラッド材とし、さらに冷
間圧延を加え360℃で２時間の最終焼鈍処理により板厚
0.6mmのブレージングシートを作製した。
このように作製したブレージングシートの芯材の結晶
粒度を測定した結果を第１表に併記する。なお第１表中
比較材No.8及びNo.9は本発明材No.1の芯材のソーキング
温度を変えて結晶粒度を40μｍと170μｍとしたブレー
ジングシートを作製したものである。
粒度を測定した結果を第１表に併記する。なお第１表中
比較材No.8及びNo.9は本発明材No.1の芯材のソーキング
温度を変えて結晶粒度を40μｍと170μｍとしたブレー
ジングシートを作製したものである。
第１表に示すブレージングシートにつき強度及び伸び
を引張り試験機によって測定して機械的性質の評価を
し、成形性はJIS Z 2247A法によるエリクセン試験によ
り90mm角に切断したブレージングシートに直径20mmの球
頭ポンチで張出成形を行ない亀裂が入るときの成形高さ
を測定して評価した。
を引張り試験機によって測定して機械的性質の評価を
し、成形性はJIS Z 2247A法によるエリクセン試験によ
り90mm角に切断したブレージングシートに直径20mmの球
頭ポンチで張出成形を行ない亀裂が入るときの成形高さ
を測定して評価した。
さらに第１表に示すブレージングシートについて60×
110mmに切断したものを治具につるし、真空度５×10-5t
orrで600℃の温度に３分間保持して真空ろう付けを行な
った。このろう付け品の裏面及び端面をシールして50×
100mmの部分をキャス試験に供して200時間後の最大孔食
深さを測定して耐食性を評価した。なお孔食深さの測定
は同一ろう付け品の内に深いもの10点を選び出し、光学
顕微鏡にて焦点深度法で深さを求め、さらにこの中で最
も深いものを選んでその部品の断面を切り出し、研磨し
て孔食深さを確定した。
110mmに切断したものを治具につるし、真空度５×10-5t
orrで600℃の温度に３分間保持して真空ろう付けを行な
った。このろう付け品の裏面及び端面をシールして50×
100mmの部分をキャス試験に供して200時間後の最大孔食
深さを測定して耐食性を評価した。なお孔食深さの測定
は同一ろう付け品の内に深いもの10点を選び出し、光学
顕微鏡にて焦点深度法で深さを求め、さらにこの中で最
も深いものを選んでその部品の断面を切り出し、研磨し
て孔食深さを確定した。
次いで上記ろう付け品について第２図に示すようブレ
ージングシート（７）の断面を直角に切り出し、ろう材
拡散層（８）を除いた残留芯材（９）の厚さ、即ち残留
芯材厚さ（ｌ）を測定して、ろう材の芯材への拡散状況
を次の３段階にランク分けし、ろう付け性を評価した。
ージングシート（７）の断面を直角に切り出し、ろう材
拡散層（８）を除いた残留芯材（９）の厚さ、即ち残留
芯材厚さ（ｌ）を測定して、ろう材の芯材への拡散状況
を次の３段階にランク分けし、ろう付け性を評価した。
芯材への拡散の極めて大きいもの…大 芯材への拡散が従来程度のもの…中 芯材への拡散が極めて小さいもの…小 さらにろう付け後ブレージングシートの全厚を測定
し、その大きさによって芯材の腐食に対し犠牲層として
作用する残留ろう材の量の多さを評価した。
し、その大きさによって芯材の腐食に対し犠牲層として
作用する残留ろう材の量の多さを評価した。
以上の結果を従来のJIS 3003合金（Cu0.15％,Mn1.0
％,Ti0.01％,Cr0.01％,Mg0.01％,Fe0.5％,Si0.25％，残
部Al）及びJIS 3004合金（Mn1.1％,Mg0.90％,Cu0.20％,
Ti0.01％,Cr0.01％,Fe0,5％,Si0.25％，残部Al）を芯材
として、上記と同様のJIS 4004合金を皮材としたブレー
ジングシートについての機械的性質，耐食性，ろう付け
性及びろう材残留量の試験結果と併せて第１表に示し
た。
％,Ti0.01％,Cr0.01％,Mg0.01％,Fe0.5％,Si0.25％，残
部Al）及びJIS 3004合金（Mn1.1％,Mg0.90％,Cu0.20％,
Ti0.01％,Cr0.01％,Fe0,5％,Si0.25％，残部Al）を芯材
として、上記と同様のJIS 4004合金を皮材としたブレー
ジングシートについての機械的性質，耐食性，ろう付け
性及びろう材残留量の試験結果と併せて第１表に示し
た。
なお、Cu含有量が２％を超え、Mn含有量が1.5％を超
え、Ti含有量が0.25％を超え、Cr含有量が0.3％を超え
るものはいずれも加工性が著しく悪く、ブレージングシ
ートとして製造できなかったので評価試験不可能であっ
た。
え、Ti含有量が0.25％を超え、Cr含有量が0.3％を超え
るものはいずれも加工性が著しく悪く、ブレージングシ
ートとして製造できなかったので評価試験不可能であっ
た。
第１表からわかるように本発明材（No.1〜No.7）はい
ずれも最大孔食深さは極めて小さく耐食性は良好であ
り、ろう材の芯材への拡散は小さく良好なろう付け性を
有することがわかる。さらに本発明材はいずれも14.5Kg
/mm2以上の強度を有し、エリクセン値9.3mm以上で、従
来材（No.18,No.19）とくらべて同等であり、実用上の
成形性に関して問題はなく、またろう付け後の全厚、即
ちろう材の残留量も大差がない。
ずれも最大孔食深さは極めて小さく耐食性は良好であ
り、ろう材の芯材への拡散は小さく良好なろう付け性を
有することがわかる。さらに本発明材はいずれも14.5Kg
/mm2以上の強度を有し、エリクセン値9.3mm以上で、従
来材（No.18,No.19）とくらべて同等であり、実用上の
成形性に関して問題はなく、またろう付け後の全厚、即
ちろう材の残留量も大差がない。
一方芯材の合金組成は本発明材（No.1）と同一であり
ながなら結晶粒度が50〜150μｍでない比較材（No.8及
びNo.9）は最大孔食深さが大きく、さらにろう付け性も
劣っていることがわかる。
ながなら結晶粒度が50〜150μｍでない比較材（No.8及
びNo.9）は最大孔食深さが大きく、さらにろう付け性も
劣っていることがわかる。
また添加元素のうちCu含有量が0.3％未満のもの（No.
10）は耐食性が悪く、Mn含有量が0.5％未満のもの（No.
11）及びMg含有量が0.05％未満のもの（No.12）は強度
が低く、Mg含有量が0.5％を超えるもの（No.13）は耐食
性及びろう材が劣り、Fe含有量が0.2％を超えるもの（N
o.14）,Si含有量が0.2％を超えるもの（No.15）及びTi
含有量が0.03％未満のもの（No.17）はいずれも耐食性
が大巾に低下し、Cr含有量が0.05％未満のもの（No.1
6）は強度が低いことが判る。
10）は耐食性が悪く、Mn含有量が0.5％未満のもの（No.
11）及びMg含有量が0.05％未満のもの（No.12）は強度
が低く、Mg含有量が0.5％を超えるもの（No.13）は耐食
性及びろう材が劣り、Fe含有量が0.2％を超えるもの（N
o.14）,Si含有量が0.2％を超えるもの（No.15）及びTi
含有量が0.03％未満のもの（No.17）はいずれも耐食性
が大巾に低下し、Cr含有量が0.05％未満のもの（No.1
6）は強度が低いことが判る。
このように本発明によれば熱交換器の材料として用い
るブレージングシートの耐食性を著しく向上させること
ができ、さらに成形性を損なうことなく強度を向上させ
ることができ、部材の軽量化が図れる等工業上顕著な効
果を奏するものである。
るブレージングシートの耐食性を著しく向上させること
ができ、さらに成形性を損なうことなく強度を向上させ
ることができ、部材の軽量化が図れる等工業上顕著な効
果を奏するものである。
第１図（イ）（ロ）はドロンカップ型熱交換器を示すも
ので、（イ）は斜視図，（ロ）は側面図、第２図はろう
付け後のブレージングシートの残留芯材厚さを示す断面
図である。 １……チューブシート 2,3……冷媒流路 4,5……タンク部 ６……フィン ７……ブレージングシート ８……ろう材拡散層 ９……残留芯材 ｌ……残留芯材厚さ
ので、（イ）は斜視図，（ロ）は側面図、第２図はろう
付け後のブレージングシートの残留芯材厚さを示す断面
図である。 １……チューブシート 2,3……冷媒流路 4,5……タンク部 ６……フィン ７……ブレージングシート ８……ろう材拡散層 ９……残留芯材 ｌ……残留芯材厚さ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−205445（ＪＰ，Ａ) 特開 昭55−107748（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−104042（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−89498（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−136949（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−230494（ＪＰ，Ａ)
Claims (1)
- 【請求項１】Cu0.3〜2.0wt％,Mn0.5〜1.5wt％,Ti0.03〜
0.25wt％,Cr0.05〜0.3wt％,Mg0.05〜0.50wt％,Fe0.2wt
％以下,Si0.2wt％以下を含み、残部Alと通常の不純物か
らなるAl合金芯材の片面又は両面にAl−Si系合金ろう材
を皮材としてクラッドしたブレージングシートにおい
て、芯材の結晶粒度を50〜150μｍにすることを特徴と
するアルミニウム合金ブレージングシート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62028731A JPH0816257B2 (ja) | 1987-02-10 | 1987-02-10 | アルミニウム合金ブレ−ジングシ−ト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62028731A JPH0816257B2 (ja) | 1987-02-10 | 1987-02-10 | アルミニウム合金ブレ−ジングシ−ト |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63195239A JPS63195239A (ja) | 1988-08-12 |
| JPH0816257B2 true JPH0816257B2 (ja) | 1996-02-21 |
Family
ID=12256578
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62028731A Expired - Lifetime JPH0816257B2 (ja) | 1987-02-10 | 1987-02-10 | アルミニウム合金ブレ−ジングシ−ト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0816257B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5476725A (en) * | 1991-03-18 | 1995-12-19 | Aluminum Company Of America | Clad metallurgical products and methods of manufacture |
| FR2797454B1 (fr) * | 1999-08-12 | 2001-08-31 | Pechiney Rhenalu | Bande ou tube en alliage d'aluminium pour la fabrication d'echangeurs de chaleur brases |
| CN1826220A (zh) * | 2003-07-18 | 2006-08-30 | 克里斯铝轧制品有限公司 | 高强度铝合金钎焊薄板 |
| MXPA05002857A (es) * | 2004-03-22 | 2005-12-05 | Sapa Heat Transfer Ab | Material para tubo de aluminio durable, de alta resistencia, con elevada resistencia al alabeo. |
| JP5885572B2 (ja) * | 2012-04-19 | 2016-03-15 | 株式会社Uacj | ろう付接合用アルミニウム合金製クラッド管及び該アルミニウム合金製クラッド管を適用する熱交換器 |
Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5827335B2 (ja) * | 1979-02-12 | 1983-06-08 | 住友軽金属工業株式会社 | Ａｌブレ−ジングシ−トの心材 |
| JPS6041697B2 (ja) * | 1980-03-31 | 1985-09-18 | 住友軽金属工業株式会社 | アルミニウム合金製熱交換器用ブレ−ジングフィン材 |
| JPS59205445A (ja) * | 1983-05-02 | 1984-11-21 | Furukawa Alum Co Ltd | 熱交換器用アルミニウム合金クラツド材 |
| JPS6189498A (ja) * | 1984-10-05 | 1986-05-07 | Nippon Denso Co Ltd | 水冷式Ａｌ合金製熱交換器の冷却水管 |
| JPS61104042A (ja) * | 1984-10-25 | 1986-05-22 | Sukai Alum Kk | 熱交換器用アルミニウム合金フイン材 |
| JPH0641621B2 (ja) * | 1986-03-31 | 1994-06-01 | スカイアルミニウム株式会社 | ろう付用クラッド材のアルミニウム合金芯材 |
-
1987
- 1987-02-10 JP JP62028731A patent/JPH0816257B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63195239A (ja) | 1988-08-12 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US7989087B2 (en) | Brazing fin material for heat exchangers, heat exchanger, and method of manufacturing same | |
| CN101358311B (zh) | 高强度铝合金钎接板及其制造方法 | |
| US20160161199A1 (en) | Aluminum-alloy clad member, method for producing same, and heat exchanger using aluminum-alloy clad member | |
| JP3847077B2 (ja) | 成形性及びろう付け性に優れた熱交換器用アルミニウム合金フィン材 | |
| JP2004084060A (ja) | 熱交換器用アルミニウム合金フィン材および該フィン材を組付けてなる熱交換器 | |
| JPH04127961A (ja) | アルミニウム合金クラッド材および熱交換器 | |
| JP5836695B2 (ja) | ろう付け後の強度及び耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金フィン材 | |
| JPH05104287A (ja) | 成形性に優れたアルミニウムブレージングシートの製造方法 | |
| JPH0816257B2 (ja) | アルミニウム合金ブレ−ジングシ−ト | |
| JP2000167688A (ja) | ろう付け性および耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金クラッド材 | |
| US6361882B1 (en) | High-strength aluminum alloy clad material for heat exchangers exhibiting excellent corrosion resistance | |
| JP4596618B2 (ja) | 熱交換器用高耐食性アルミニウム合金複合材及び熱交換器用防食アルミニウム合金 | |
| JP2000135590A (ja) | 熱交換器用高強度アルミニウム合金クラッド材 | |
| JP4475617B2 (ja) | 耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金クラッド材 | |
| JPH0733560B2 (ja) | ろう付性及び耐食性の優れたアルミニウム合金ブレージングシートの製造方法 | |
| JP2000202682A (ja) | アルミニウム合金ろう材および該ろう材を皮材とするろう付け性と耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金クラッド材 | |
| JP2000135591A (ja) | 耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金クラッド材 | |
| JP2764909B2 (ja) | ブレージングシート及び熱交換器 | |
| JP3850082B2 (ja) | アルミニウム合金製熱交換器 | |
| JPH038569A (ja) | アルミニウム製熱交換器の製造方法 | |
| JP2002012935A (ja) | 犠牲防食アルミニウム合金板及びその複合材 | |
| JP2000167689A (ja) | ろう付け性および耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金クラッド材 | |
| JP2813492B2 (ja) | アルミニウムブレージングシート | |
| JP2001226729A (ja) | 耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金 | |
| JP2008248361A (ja) | アルミニウム合金ブレージングシート |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |