JPH069341A - 目のメーキャップ用化粧料組成物及びその製造方法 - Google Patents

目のメーキャップ用化粧料組成物及びその製造方法

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JPH069341A
JPH069341A JP5032141A JP3214193A JPH069341A JP H069341 A JPH069341 A JP H069341A JP 5032141 A JP5032141 A JP 5032141A JP 3214193 A JP3214193 A JP 3214193A JP H069341 A JPH069341 A JP H069341A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ワックス粒子の水性分散物と、少なくとも１種
の水溶性被膜形成性ポリマーと、顔料とを含有してなる
目のメーキャップ用組成物であって、該分散物がコロイ
ド状のワックスである目のメーキャップ用組成物。 【効果】前記の組成物は、滑らかであり規則正しい付着
層を提供ししかも睫毛に増粘効果を付与する粘性マスカ
ラ組成物として使用し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】本発明は目（睫毛及び眼瞼の辺縁）のメー
キャップ(make-up) 用の化粧料組成物に関する。特に、
本発明は、この種の組成物において慣用されている水溶
性ポリマーと顔料と組み合わせて、微細に分散された状
態のワックスを存在させることによりその特性を改善し
た目のメーキャップ用の化粧料組成物に関する。
【０００２】一般に、「マスカラ」とも称される睫毛の
メーキャップ用の化粧料組成物又は眼瞼のメーキャップ
用の化粧料組成物（アイライン又は "アイライナー "と
称される）は、ワックスを、水溶性ポリマーと顔料を含
む水性相中に界面活性剤を使用して分散させたものから
構成されている。
【０００３】ワックス及び水溶性ポリマーを定量的にか
つ定性的に選択することにより、当業者は異なる性質を
有するマスカラを製造することが可能である。
【０００４】従って、睫毛に用いたとき多様な効果（睫
毛を伸ばす又は湾曲させる又は太くする効果）をもたら
すような種々の組成物を製造することが可能である。更
に、" ムラにならない" ("regular") 睫毛のメーキャッ
プを行い得ること、即ち、メーキャップを行った後に睫
毛が滑らかな表面状態を有することが望ましい。。
【０００５】睫毛を太くし（又は太く見せる）かつ同時
にムラを生じないメーキャップ用化粧料品を製造するこ
とは困難難であるが、これは太くする効果は粘稠成分に
より得られておており、この成分はムラのない滑らかな
表面を与える成分とは相入れないもであるからである。
【０００６】今般、被膜形成性水溶性ポリマーと、顔料
を含有するワックスの微細分散体とからなる睫毛用化粧
料組成物を使用すことにより、極めて興味深い化粧効果
が得られることを知見した。実際に、この組成物を使用
することにより、この組成物はブラシを用いて睫毛に塗
布するのに必要な高い粘度を有するにも拘らず、睫毛を
太く見せる効果を与えると同時に、極めて滑らかでかつ
ムラのないメーキャップを行うことができる。
【０００７】欧州特許出願EP−394078号明細書には、水
性液体媒体中のワックスの安定な微細分散体から本質的
になる流動性組成物を化粧料成分として又は毛髪用化粧
料組成物の支持体として使用することがが開示されてい
る。
【０００８】驚くべきことに、ワックスの微細分散体に
基づく組成物に被膜形成性ポリマーと顔料を添加した場
合、かく得られる組成物は睫毛上でムラのないかつ滑ら
かな沈着物を形成するという注目すべき性質を有するこ
とが認められた。
【０００９】従って、本発明の目的は、ワックス粒子の
水性分散体と、少なくとも１種の水溶性被膜形成性ポリ
マーと、顔料とからなる目のメーキャップ用化粧料組成
物において、上記水性分散体が少なくとも１種のワック
スの水性微細分散体(microdispersion) であることを特
徴とする目のメーキャップ用化粧料組成物を提供するこ
とである。
【００１０】上記組成物は、通常、25℃で、2.5 Pa.s〜
35Pa.s、例えば 3.5〜25Pa.sの粘度を有する。
【００１１】コロイド状ワックス粒子の安定な分散体で
あるワックスの微細分散体は周知であり、公知の方法に
より調製し得る。例えば "Microemulsions Theory and
Particle" , L.M.Prince 編、Academic Press (1977),
21−32頁参照。
【００１２】ワックスの微細分散体粒子は 1μm 以下の
粒径、望ましくは 0.5μm 以下の粒径を有する。これら
の粒子は本質的にワックス又はワックスの混合物からな
る。ワックス又はワックス混合物の融点は50℃〜100 ℃
であることが望ましい。更に、後述するように、微細分
散体粒子は油状の又は粘稠な脂肪添加物、一種又はそれ
以上の界面活性剤及び一種又はそれ以上の慣用の油溶性
活性成分を少量含有し得る。
【００１３】組成物は、通常、0.1 〜40重量％、特に、
5 〜30重量％のワックスと、十分な量の、少なくとも１
種の乳化剤とを含有している。乳化剤の量は前記したご
ときワックスの微細分散体を得るのに十分な量である。
この量は日常試験により各々の場合について決定し得
る。
【００１４】ワックスは周囲温度（20〜25℃）で固体の
天然物質（動物性又は植物性）又は合成材料である。ワ
ックスは水には不溶性で、油には可溶性であり、また撥
水性の被膜を形成することができる。
【００１５】ワックスの定義としては、例えば、1983年
12月発行、P.D. Dorgan 、"Drug and Cosmetic Industr
y"、30〜33頁に記載のものを例に挙げることができる。
【００１６】ワックス又はワックスの混合物を構成する
ワックス類は、特に、カルナバ蝋、カンデリラ蝋及びア
ルファ蝋及びそれらの混合物の中から選択される。
【００１７】上記のワックスの他に、ワックス混合物は
下記のごときワックス又はワックス類の１つ又はそれ以
上のを含むことがある。
【００１８】−パラフィンワックス −オゾケライト −オリーブ油、米油、水添ジョジョバ油のごとき植物性
ワックス又はBERTIN社（フランス）から販売の黒すぐり
(cassis)の花のエッセンスワックス(essentialwax)のご
とき花の純粋ワックス (absolute wax) ; −蜜蝋又は変成蜜蝋［セラベリナ(cerabellina) ］のご
とき動物性ワックス； −他のワックス又はワックスを主成分とする材料：M82
の商品番号でSOPHIM社から市販の海洋産ワックス(marin
e wax)、天然又は合成のセラミド、又は、ポリエチレン
ワックス。
【００１９】カルナバ［コペルニカ セリフェラ（Cope
rnica Cerifera）からの抽出物］、カンデリラ［ユーフ
ォビエス セリフェラ（Euphobies Cerifera）とペデイ
ランタス パボニス（Pedilantus pavonis）からの抽出
物］及びアルファ(Alfa)［スチパ テナシシマ（Stipa
tenacissima からの抽出物）のごとき植物ワックスは商
業的製品である。
【００２０】セラミドはストラタム コルネウム(Strat
um Corneum) の細胞間間隙の主要構成脂質であり、特
に、Downing により、"Science" 、1982、第18巻，1261
〜 2頁に記載されている。COSMIND 社から市販のセラミ
ドHO3 のごとき、類似の合成物も公知である。
【００２１】ワックス混合物中には、カルナバ蝋及び/
又はカンデリラ蝋及び/ 又はアルファ蝋を、ワックス混
合物の全重量に基づいて、少なくとも20重量％、好まし
くは、少なくとも50重量％の割合で存在させる。
【００２２】ワックス又はワックス混合物は、上述のワ
ックス以外に、少なくとも 1種の他のワックス及び／又
は少なくとも 1種の油を含有することができる；但し、
ワックスと油の混合物が50℃を越える最終融点を有する
ことを条件とする。
【００２３】ワックス混合物は１種類又はそれ以上の脂
肪性添加物（油状又はペースト状）を含むことができ
る。これらの添加物としては下記のものが挙げられる： −ヒマワリ油、ジョジョバ油などの植物油、 −パラフィン油などの鉱物油 −0.65〜 100,000センチストークス（又は、0.65 x10-4
〜10 m2 .s-1）、望ましくは5 〜5000センチストークス
（又は、5 x 10-4〜5x10-1 m2 .s-1）の粘度を有する液
状シリコーン油 −弗素化油及びワックス −ワセリン及び −ラノリン。
【００２４】油及び/ 又はペースト状脂肪性添加物の混
合物はワックス重量の30％まで（望ましくは10％まで）
を構成し得る。
【００２５】更に、微細粒子ワックス相に油溶性活性成
分を導入することも可能である。
【００２６】これらが存在している場合、油溶性活性成
分は微細粒子相の重量の、最大で30重量％，望ましくは
最大で10重量％を構成する。
【００２７】油溶性活性成分として、例えば次のような
ものが挙げられる： −紫外線フィルタ −油溶性ビタミン類 −β−グリチルレチン酸などの抗炎症剤及び −油溶性植物性抽出物。ワックスの微細分散体を調製す
る際に乳化剤としての界面活性剤を使用することは公知
である。微細分散体の調製はアニオン性、カチオン性及
び／又は非イオン性界面活性剤を用いて公知の方法で実
施し得る。
【００２８】最終組成物中の界面活性剤の比率は、一般
的には、約0.01〜25％、特に、0.1〜10％の間で変動さ
せ得る。
【００２９】ワックス/ 乳化剤の重量比は例えば1 : 3
0、特に、2 : 10の間で変動させ得る。
【００３０】アニオン性界面活性剤としては、特に、脂
肪酸塩（例えばアルカリ金属塩又はアミン塩のごとき有
機塩）−上記脂肪酸は、例えば12〜16個の炭素原子を有
しかつオレイン酸の場合におけるごとく、二重結合を有
し得るー；12〜18個の炭素原子を有するアルキル硫酸及
びアルキルスルホン酸及びアルキル鎖が6 〜18個の炭素
原子を有しかつアリール基が例えばフェニル基であるア
ルキルアリールスルホン酸のアルカリ金属塩又は有機塩
基塩が挙げられる。アニオン性界面活性剤はエーテル−
サルフェート、特に、脂肪アルコールの硫酸化生成物及
び脂肪族鎖が6〜20個の炭素原子と 1〜30個のオキシア
ルキレン単位、特に、オキシエチレン、オキシプロピレ
ン又はオキシブチレンからのポリアルコキシル化鎖とを
含有するポリアルコキシル化アルキルフェノールの硫酸
化生成物である。
【００３１】これらのアニオン性界面活性剤は周知であ
りその多くは商業的製品である。
【００３２】非イオン性界面活性剤は主としてポリアル
コキシル化及び/ 又はポリグリセロール化界面活性剤で
ある。これは、特に、ポリアルコキシル化及び/ 又はポ
リグリセロール化脂肪酸又は脂肪酸アミド；ポリアルコ
キシル化及び/ 又はポリグリセロール化脂肪アルコール
又はアルキルフェノール；脂肪酸とポリオールとのポリ
アルコキシル化及び/ 又はポリグリセロール化エステ
ル；ポリアルコキシル化及び/ 又はポリグリセロール化
1,2 又は 1,3−アルカンジオール又アルケンジオール
及び 1,2 又は 1,3−アルカンジオール又アルケンジオ
ールのポリアルコキシル化及び/ 又はポリグリセロール
化アルキルエーテルである。例えば、場合により不飽和
の脂肪酸又は脂肪アルコールは、12〜24個の炭素原子を
含有しており、アルキルフェノールのアルキル鎖は6 〜
16個の炭素原子を含有しており、アルカンジオール又は
アルケンジオールは9 個〜24個の炭素原子を含有してお
り、アルキルエーテルのアルキル基は4 〜20個の炭素原
子を含有しておりそしてオキシアルキレン単位又は (CH
2 CHOHCH2 O)単位の数は2 〜40であり得る。
【００３３】非イオン性ポリアルコキシル化誘導体は、
主として、ポリオキシエチレン化誘導体であるが、場合
により、ポリオキシプロピレン誘導体である。
【００３４】ポリアルコキシル化脂肪酸は商業的製品で
あり、特に、ATLAS 社から" MYRJ"の商品名で販売され
ている。
【００３５】脂肪酸とポリオールのポリオキシエチレン
化エステルであって、ポリオールがソルビトールである
ポリオキシエチレン化エステルは周知の製品である［ポ
リソルベート(Polysorbate) 及びATLAS 社から商標名 "
Tween"で市販されている製品］。
【００３６】ポリオールがグリセロールである場合に
は、GOLDSCHMIDT 社から商標名"Tagat" として市販され
ている製品を使用することができる。
【００３７】ポリオキシエチレン化脂肪アルコールは商
業的製品であり、特にATLAS 社から商標名 "Brij"とし
て販売されている。
【００３８】ポリグリセロール化脂肪アルコール、ポリ
グリセロール化アルカンジオール又はアルケンジオー
ル、又は、アルカンジオール又はアルケンジオールのポ
リグリセロール化アルキルエーテルは、例えば、フラン
ス特許第1,447,048 号、第2,025,681 号、第2,091,516
号及び第2,465,780 号明細書に記載された製造方法又は
これに類似の製造方法に従って調製することが可能であ
る。
【００３９】ポリグリセロール化脂肪酸又は脂肪酸アミ
ドは特にフランス特許第1,484,723号明細書に記載され
ており、あるいは、同様に、Gattefosse社から"PLUROL"
の商標名で、また、Stefan社から"DREWPOL" の商標名
で、また、NIKKO CHEMICAL社から"DECAGLYN"の商標名で
販売されている商業的製品である。
【００４０】利用可能なその他の非イオン系界面活性剤
としては、例えば次のものが挙げられる： −次の一般式： R−NHCOOCH(CH2 O CH2 CHOHCH2 OH) 2 （ここで Rは10〜20個の炭素原子を有する飽和又は不飽
和アルキル基を表わす）を有するトリグリセロールアル
キルカルバメート。これらの化合物は欧州特許第042076
1 号明細書に記載されている。
【００４１】−ラノリンアルコール、ラノリン脂肪酸又
はこれらの混合物のオキシエチレン化又はプロポキシル
化誘導体。かかる界面活性剤はAMERCHOL社からSOLULAN
の商標名で販売されている。
【００４２】カチオン界面活性剤は、主として、４級化
アンモニウム誘導体であり、例えば、"ARQUAD 16-5
0"、"ARQUAD 18-50"、"ARQUAD T-50" 、"ARQUAD 2C-7
5"、"ETHOQUAD c/12" 及び"ETHOQUAD o/12" の商品名で
Armak Chemical社から市販されている。非イオン界面活
性剤を使用することが望ましい。
【００４３】ワックスと界面活性剤をと含む自己乳化性
ワックスからなる市販の混合物を用いてワックスの微細
分散体を調製することも可能である。
【００４４】例えば、カルナバ蝋とパラフィンとを非イ
オン系乳化剤と組み合わせて含有する、TISCCO社から"C
IRE AUTO LUSTRANTE OFR" の商品名で市販されているワ
ックス、又は、アルファ蝋と非イオン系乳化剤とを組合
わせ含有する、LA CERESINE社から"CERAX A.O. 28/B"
の商品名で市販されている自己乳化ワックスを用いるこ
とが可能である。これらの市販の混合物を使用すること
により、上記の手順に従って水を添加することによりワ
ックスの微細分散体を調製することが可能になる。
【００４５】Daniel Products 社から "Serie SL slipa
id" として商業的に入手される製品又はCerachemie社の
から"Aquacer" として商業的に入手される製品のごと
き" 直ちに使用できる" ワックスの微細分散体も使用可
能である。
【００４６】ワックスの微細分散体は微細分散体の安定
性を損なうことなしに水で希釈することが可能である。
従って、これらの分散体は濃厚組成物の形で提供し得る
ものであり、単に水を添加することによりその成分の比
率を所望の値に調整し得る。
【００４７】本発明の組成物において利用可能な被膜形
成性ポリマーはアニオン性、カチオン性、非イオン性又
は両性ポリマーであり得る。
【００４８】これらの被膜形成性ポリマー及び目のメー
キャップ用組成物におけるその使用は公知である。
【００４９】以下においては、本発明による化粧料組成
物において使用可能ないくつかの被膜形成性ポリマーに
ついて詳細に説明する。合成ポリマー又は化学的に改質
した又は改質していない天然ポリマーを使用できる。ポ
リアミン、ポリアミノポリアミド又は４級化ポリアンモ
ニウム型のポリマーであって、アミン基又はアンモニウ
ム基がポリマー鎖の一部を形成しているか又はポリマー
鎖に結合している、カチオン系ポリマーについて特に、
説明する。これらは一般的に500 〜3,000,000の分子量
を有する。
【００５０】使用可能なカチオン性被膜形成性ポリマー
として、例えば次のようなものが挙げられる： (1) ビニルピロリドン/ ジアルキルアミノアルキルアク
リレート又はメタクリレートコポリマー（４級化されて
いるか又はされていないもの）；例えばフランス特許第
2,393,573 号及び第2,077,141 号明細書に詳述されてい
る、"copolymer 845" 、"Gafquat 734又は735 " のごと
き、GAF CORP社から"Gafquat" の商品名で販売されてい
るもの。
【００５１】(2) フランス特許第 1,492,597号明細書に
詳述されている、４級化アンモニウム基を有するセルロ
ースエーテル誘導体、特に、UNION CARBIDE 社から、"J
R125" 、"JR400" 、"JR30M "のごとく "JR" の表示を付
して販売されているポリマー、又は、例えば "LR400"、
"LR30M " のごとく "LR "の表示を付して販売されてい
るポリマー、又は、NATIONAL STARCH 社から販売されて
いる" CELQUATL200 "及び" CELQUAT H100" 又は、AKZO
社から "LEOGARD GP" の名称で販売されているもののご
ときカチオンせいセルロース誘導体。
【００５２】(3) 米国特許第3,589,978 号及び第4,031,
307 号明細書に記載されているカチオン性ポリサッカラ
イド、特に、MEYHALL 社から販売されている" Jaquar C
13S"。
【００５３】(4) 次式： −A −Z − （ここで Aは 2個のアミン官能基を有する基を表わし、
基 Zは少なくとも 1個の2価の基を表す）の反復単位を
有するカチオン系ポリマー、例えば、フランス特許第2,
161,025 号及び第2,280,361.号明細書に詳述されている
ポリマー； (5) MERCK 社から" Merquat " の名称で販売されている
ジメチルジアリルアンモニウムクロライドのホモ及びコ
ポリマーのごときシクロポリマー；これらのポリマーは
フランス特許第2,080,759 号及び第2,190,406 号明細書
に記載されている。
【００５４】(6) BASF社から"LUVIQUAT FC又はHM" の商
品名で販売されている４級化ビニルイミダゾリウム−ビ
ニルピロリドンコポリマー。
【００５５】アニオン性被膜形成性ポリマーはアニオン
性基、特に、カルボキシル基及び/又はスルホン酸基を
有するポリマーである。
【００５６】本発明の組成物において使用される好まし
いアニオン性ポリマーは特に次のものから選択される： (1) アクリル酸又はメタクリル酸又はこれらの塩及びエ
ステルのホモ又はコポリマー、特に、ALLIED COLLOID社
から "VERSICOL F" 又は "VERSICOL K "の商品名で、ま
た、CIBA-GEIGY社から "ULTRAHOLD 8 " の商品名で市販
されている製品；アクリル酸とアクリルアミドのコポリ
マー、例えば、HERCULES社から"Reten"の商品名で、そ
のナトリウム塩の形で販売されているもの、VANDERBILT
社から"Darvan No.7”の商品名で市販されているナトリ
ウム ポリメタクリレート、HENKEL社から "HYDAGEN F
" の商品名で市販されているポリヒドロキシカルボン
酸のナトリウム塩。
【００５７】(2) クロトン酸及びそのエステルから誘導
されるコポリマー、例えば、フランス特許第1,222,944
号、第1,580,545 号、第2,265,781 号、第2,265,782
号、第1,561,110 号及び第2,439,798 号明細書に記載さ
れているもの。
【００５８】(3) マレイン酸、フマル酸、イタコン酸又
はその無水物と、ビニル又はフェニルビニル又はアクリ
ル誘導体から誘導されたポリマー又はコポリマー；これ
らのポリマーはエステル化し得る。
【００５９】これらのポリマーは特に米国特許第2,047,
398 号及び第2,723,248 号明細書、フランス特許第2,10
2,113 号明細書及び英国特許第839,805 号明細書に記載
されている。
【００６０】これらのポリマーとしては、GAF CORPORAT
ION 社から"GANTREZ" の商品名で市販されているポリマ
ー、又は、MONSANTO社から "Ema " の商品名で市販され
ているポリマーを挙げることができる。この分類に属す
るポリマーとしては、無水マレイン酸、無水シトラコン
酸又は無水イタコン酸とアリル又はメタアリルエステル
とのコポリマーであって、その連鎖中に場合によりアク
リルアミド又はメタクリルアミド基を有するかつモノエ
ステル化又はモノアミド化されているコポリマーも挙げ
られる；このコポリマーは、例えば、フランス特許第2,
350,834 号及び第2,357,241 号明細書に記載されてい
る。
【００６１】(4) 本発明において使用可能なスルホン酸
基を有するポリマーは特に次のものから選ぶことができ
る： −特に、フランス特許第2,198,719 号明細書に記載され
ている、ポリスチレンスルホン酸の塩； −米国特許第4,128,631 号明細書に記載されている、ポ
リアクリルアミドスルホン酸塩； −KODAK 社から" POLYMER EASTMAN AQ" の商品名で市販
されている、ポリエステル塩； フランス特許第2,529,214 号明細書に記載されている、
スルホン化ケラチン(sulfonic keratin)； −米国特許第4,128,631 号明細書に記載されている、ス
ルホン化ポリアクリルアミドの塩； −KODAK 社から" POLYMER EASTMAN AQ" の商品名で市販
されている、ポリエステル塩；及びフランス特許第 2 5
29,214号明細書に記載されている、スルホン化ケラチ
ン。
【００６２】本発明の組成物中で使用可能な両性被膜形
成性ポリマーは、特に、ポリマー鎖中に統計学的に分布
された M単位と M'単位を含むポリマーである；ここ
で、Mは少なくとも 1個の塩基性窒素原子を有するモノ
マーから誘導された少なくとも1 個の単位を表わし、ま
たM'は一つ又はそれ以上のカルボキシル基又はスルホン
酸基を有する酸性モノマーから誘導された少なくとも1
個の単位を表わすか、又は、M び M' はカルボキシベタ
インの両性イオンモノマー(zweitterionic monomer）か
ら誘導された基を表わす。M 及び M' は、また、第 2
級、第 3級又は第 4級アミン基を有するカチオンポリマ
ー鎖であって、少なくとも 1個のアミノ基が、炭化水素
鎖の中間基により結合されたカルボキシル基又はスルホ
ン酸基を有するカチオンポリマー鎖を表すか、又は、M
及び M' はカルボキシル基の一つが一つ又はそれ以上の
第 1級又は第 2級アミン基を有するポリアミンと反応し
ている、エチレンα−、β−ジカルボン酸単位を有する
ポリマー鎖の一部である。
【００６３】両性被膜形成性ポリマーとしては下記のも
のが挙げられる： (1) 下記のモノマーから誘導された単位を有するポリマ
ー又はコポリマー； a) 窒素原子に置換基としてアルキル基が結合している
アクリルアミド又はメタクリルアミドから選ばれた少な
くとも一種のモノマー、 b） 1個又はそれ以上の反応性カルボキシル基を含有す
る酸性モノマーの１種又はそれ以上、 c）第 1級、第 2級、第 3級又は第 4級アミン置換基を
有するアクリル酸及びメタクリル酸のエステル及びジメ
チルアミノエチルメタクリレートをジメチル硫酸又はジ
エチル硫酸で４級化した生成物のごとき少なくとも一種
の塩基性コモノマー；この種の代表的な化合物としては
National Starch 社から市販されている"AMPHOMER"が挙
げられる。
【００６４】(2) 例えばフランス特許第2,137,684 号明
細書及び米国特許第3,879,376 号明細書に記載のキトサ
ンから誘導されたるポリマー、(3) ジアリルジアルキル
（ C1 − C4 ）アンモニウム/ アクリル酸コポリマー；
例えば、Merck 社から "MERQUAT 280"の商品名で市販さ
れている製品であるジアリルジメチルアンモニウムクロ
ライド/ アクリル酸コポリマー。
【００６５】本発明の組成物中で使用可能な非イオン性
被膜形成性ポリマーとしては特に、次のものが挙げられ
る： (1) GAF 社から "PVP/PVA S-630"の商品名で、また、BA
SF社から"LUVISKOL"の商品名で市販されている、ポリビ
ニルピロリドン/ 酢酸ビニルコポリマーのごときビニル
ピロリドンのホモ及び/ 又はコポリマー、(2) Hoechst
社から"MOWIOL 4088" の商品名で市販されている、ポリ
ビニルアルコールのごとき非イオン性ビニル系ホモポリ
マー又はコポリマー、(3) ベルギー(BE)特許第20851 号
明細書に詳述されているポリ−β−アラニン、 (4) フ
ランス特許第2,403,076 号明細書に記載されているごと
きポリアスパラギン酸誘導体、又は(5) ポリエチレング
リコールのごときポリグリコール。
【００６６】溶液又は分散液の形のアニオン性、カチオ
ン性又は非イオン性ポリウレタン類及び４級化されてい
るか又は４級化されていない蛋白質類、特に、ケラチン
誘導体（例えば、CRODA 社から市販されている "KERASO
L"）も挙げることができる。
【００６７】本発明の組成物に使用し得る被膜形成性ポ
リマーとしては、セルロース系ポリマー及び糖系（サッ
カライド系）ポリマー、例えばヒドロキシメチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシブチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース；特にヒド
ロキシエチルセルロース特にハーキュレス(Hercules)社
から“NATROSOL”という商品名で市販されている製品又
はユニオンカーバイド(Union Carbide) 社から“CELLOS
IZE ”という商品名で市販されている製品；メチルヒド
ロキシプロピルセルロース特にダウ・ケミカル(Dow Che
mical)社から“METHOCEL”という商品名で市販されてい
る製品；又はヘテロバイオポリサッカライド例えばケル
コ（Kelco)社から“KELTROL ”又は“KELZAN”という商
標名で市販され、ローヌプーラン(Rhone Poulenec)社か
ら“RHODOPOL”又は“RHODIGEL”という商標名で市販さ
れあるいはCeca/Satia社から“ACTIGUM ”という商標名
で市販されているキサンタンゴム；アラビアゴム、グア
ーゴム、カラヤゴム、アルギン酸塩及びカラゲニン塩(c
arraghenates) 、ヒアルロン酸及びその誘導体が挙げら
れる。
【００６８】被膜形成性ポリマーは、ヒドロキシエチル
セルロース、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、カ
チオン性セルロース誘導体、ポリメタクリル酸ナトリウ
ム及びケラチン加水解物の中から選択するのが好まし
い。
【００６９】被膜形成性ポリマーは、一般的に0.1 ％〜
25％好ましくは0.2 〜15％の範囲内の量で本発明の組成
物中に存在させる。
【００７０】本発明の組成物は、製剤(preparation) の
水性相中に溶解した１種又はそれ以上のポリマーを含有
することができる。
【００７１】本発明の組成物は、所望の色調及び色の濃
さに応じて少なくとも１種の顔料を該組成物の全重量に
対して特に20％まで、好ましくは0.1 〜20％の範囲内の
量で含有する。かかる組成物中に顔料を使用することは
公知である。顔料という概念には無色の微細充填剤(par
ataicular charges)を包含する。
【００７２】使用可能な顔料は、特に無機顔料、有機顔
料、真珠箔顔料(nacreous pigment)の中から選択され
る。
【００７３】無機顔料としては例えば下記のものが挙げ
られる。 − 場合により表面処理されていてもよく、参照番号(r
eference)CI 77891 としてカラーインデックス(Color I
ndex) に挙げられている二酸化チタン（ルチル又はアナ
ターゼ); − 参照番号CI 77499、77492 、77491 として挙げられ
ている黒酸化鉄、黄酸化鉄、赤酸化鉄及び褐色酸化鉄； − マンガンバイオレット（CI 77742) ； − 群青（ウルトラマリンブルー）（CI 77007) ； − 酸化クロム（CI 77288) ； − クロム水和物 (CI 77289) ；及び − フェリックブルー(Ferric blue)(CI 77510)
【００７４】有機顔料としては、米国食品医薬品局によ
って下記の名称として公認された(certified) 顔料： − Ｄ＆Ｃ Red No.19(CI 45170)； − Ｄ＆Ｃ Red No.9 (CI 15585)； − Ｄ＆Ｃ Red No.30(CI 73360)； − Ｄ＆Ｃ Red No.3 (CI 45430)； − Ｄ＆Ｃ Red No.21(CI 45380)； − Ｄ＆Ｃ Red No.27(CI 45410)； − Ｄ＆Ｃ Red No.13(CI 15630)； − Ｄ＆Ｃ Red No.7 (CI 15850-1)； − Ｄ＆Ｃ Red No.6 (CI 15850-2)； − Ｄ＆Ｃ Red No.36(CI 12085)； − Ｄ＆Ｃ Orange No.10(CI 45425) ； − Ｄ＆Ｃ Orange No.4 (CI 15510) ； − Ｄ＆Ｃ Orange No.5 (CI 45370) ； − Ｄ＆Ｃ Yellow No.6 (CI 15985) ； − Ｄ＆Ｃ Yellow No.5 (CI 19140) ； 並びに − カーボンブラック (CI 77266) ；及び − 天然又は合成メラニン； − コチニールカルミンを基材としたレーキ(CI75470)
を特に挙げることができる。
【００７５】真珠箔顔料は特に下記の顔料： − 白色真珠箔顔料、例えば酸化チタン、オキシ塩化ビ
スマス及び窒化ホウ素で被覆されたマイカ(mica)； − 着色真珠箔顔料、例えば酸化鉄を伴ったチタンマイ
カ、フェリックブルー又は酸化クロム伴ったチタンマイ
カ、前記の型の有機顔料を伴ったチタンマイカ及びオキ
シ塩化ビスマスを基材とした着色真珠箔顔料； − 被覆された顔料、例えば前記顔料を用いてその表面
を種々の物質例えばアミノ酸類、シリーコン類、金属塩
類又はコラーゲンで処理してある被覆された顔料；の中
から選択することができる。
【００７６】さらに、本発明の組成物は、場合によって
はこの種の組成物に慣用的に使用される１種又はそれ以
上の微細充填剤、例えば一般的に40μｍよりも小さい寸
法をもつ粒子の形態で使用されるタルク（これは水和ケ
イ酸マグネシウムである）；マイカ類（これらは、一般
的に２〜200 μｍ好ましくは５〜70μｍの範囲の寸法と
0.1 〜５μｍ好ましくは0.2 〜３μｍの範囲の厚さとを
有するフレークの形態で提供される多様な成をもつアル
ミノケイ酸塩である）を含有し得る。これらのマイカ類
は天然産のもの〔例えば白雲母（マスコバイト）、真珠
雲母（マーガライト）、ロスコウライト(roscoelite)、
リピドライト(lipidolithe) 、黒雲母（バイオタイ
ト）〕であるか又は合成物であり得る、すなわち澱粉、
特に米の澱粉；カオリン〔これは水和ケイ酸アルミニウ
ムであり、しかも一般的に30μm よりも小さい寸法をも
つ等方体(isotropic form)の粒子の形態で提供され
る〕；一般的に数μm 以下の寸法を有する粒子の形態で
用いられる酸化鉛及び酸化チタン；炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム又は炭酸水素マグネシウム；微晶質セル
ロース；合成ポリマー例えばポリエチレン、ポリエステ
ル（例えばポリエチレンイソフタレート又はポリエチレ
ンテレフタレート）、ポリアミド（例えばナイロン粉
末）、“テフロン”の粉末及びシリコーン粉末であり得
る。
【００７７】一般的に着色又は無色の充填剤(charge)
は、アミノ酸類、シリコーン類、金属石鹸又はコラーゲ
ンなどの物質で被覆され得るか、又は表面状態を変える
ように別の任意の処理を受け得る。
【００７８】本発明による化粧料組成物はさらにまた、
慣用の添加剤例えば増粘剤、香料、防腐剤、アルカリ性
剤、酸性化剤、きめ調節剤(texture agents)、展着剤、
可塑剤及び睫毛の調整に慣用的に用いられる水溶性活性
成分の１種又はそれ以上を含有し得る。
【００７９】本発明の組成物において、被膜形成性ポリ
マーは増粘効果をもたらし得る。本発明の組成物の粘度
を所望する値に調整するためには、追加的に慣用の増粘
剤を添加し得る。
【００８０】追加の増粘剤（１種又は複数）が存在する
場合には、これらは顔料の分散を安定させる効果を有
し、従って顔料の沈降(decantation) を回避し、睫毛を
濃く厚く）被覆するのに必要な稠度を最終的組成物に付
与する。
【００８１】配合物(formulation) の増粘はまた、被膜
形成性ポリマーによりもたらされ得るかよりもたらされ
得るか、あるいは被膜形成性ポリマーと、きめ調節剤(t
exture agents)であってコロイドシリカ、ベントン(ben
tones)又はエチレンオキシドを150 単位を有するポリエ
チレングリコールジステアレートの中から選択されるき
め調節剤(texture agents)との組合わせによりもたらさ
れ得る。
【００８２】別の公知の増粘剤も使用し得、これらは例
えば多機能化剤(polyfunctional agent)例えばグッドリ
ッチ(Goodrich)社から“CARBOPOL”の名称で市販されて
いる製品例えば“CARBOPOL 910、934 、934P、 940 、
941 、980 、1342”により架橋されたポリアクリル酸；
天然粘土又は変成粘土例えばラポルテ(Laporte) 社の
“LAPONITES ”又はVanderbilt社の“VEEGUM”；あるい
はポリウレタンの中から選択される。
【００８３】追加の増粘剤と共に又は追加の増粘剤なし
で、本発明の組成物(preparations)の粘度は、例えばCo
ntraves 製粘度計で測定した（回転時間−200rpmで10
分）場合に約25℃で 2.5 〜35Pa.s好ましくは3.5 〜25
Pa.sの範囲にある。
【００８４】展着剤は、弗素化誘導体例えば３Ｍ社から
“FLUORAD ”という商品名で市販されている弗素化誘導
体であり得るか又はダウ・コーニング(Dow Corning)
社、ゴールドシュミット(Goldschmidt) 社などから入手
可能な高いHLB をもつコポリオールジメチコン界面活性
剤であり得る。
【００８５】可塑剤としては、例えば低分子量PEG(ポリ
エチレングリコール）、グリセリン、及びパンテノール
が挙げられる。
【００８６】本発明の組成物はミクロエマルジョン(mic
roemulsion) を熱間形成することにより得られる。より
詳しくは、本発明の組成物は、場合によって少量の(a p
ortion) の水の存在下で、ワックスと乳化剤とをワック
スの溶融温度よりも高い温度であって且つ100 ℃を越え
ない温度までワックスが完全に溶融するまで加熱し、攪
拌しながらワックスミクロエマルジョンが連続水性相中
に形成されるまで、ワックスを溶融させるのに用いた前
記の温度と少なくとも等しい温度に加熱された水又は残
部の水を徐々に添加し、次いで全体を周囲温度まで放置
冷却することを主な特徴とする方法によって得られる。
このようにして安定なワックス微細分散物が得られる。
【００８７】この方法は攪拌しながら実施され、しかも
ワックスの微細粒子の寸法が1,000nmよりも小さいもの
である、好ましくは500nm よりも小さいものであるよう
に十分な量の界面活性剤が用いられる。
【００８８】一般的に、脂溶性(liposoluble) 成分例え
ばセラミド類が、微細分散物を形成させる前にワックス
に添加される。
【００８９】水溶性成分は、ワックス微細分散物を生成
させるのに用いられる水に添加し得るか又は最終的に得
られるワックス微細分散物に添加し得る。
【００９０】また、場合によっては本発明の組成物中に
存在させてもよい副次的成分もまた出発物質か又は完成
組成物のいずれかに添加される。
【００９１】本発明の組成物は、睫毛又は眼瞼の縁にブ
ラシ又は鉛筆を使用する公知の方法で適用される。
【００９２】本発明はまた、ワックス水性微細分散物を
少なくとも１種の水溶性被膜形成性ポリマー及び顔料と
組合わせて使用して目のメーキャップ用組成物を製造す
る方法に関する。
【００９３】得られる組成物は前記したその他の特徴も
示し得る。
【００９４】本発明はまた、前記組成物を睫毛適用する
か又は眼瞼の縁に適用することを特徴とする目のメーキ
ャップ方法に関する。
【００９５】
【実施例】本発明を以下の実施例により説明する。ワックス微細分散物の調製例 実施例Ａ及びＢ 実施例Ａ 実施例Ｂ カルナウバロウ 40.0g 30.0g ポリオキシエチレン化グリセロール モノステアレート(30 OE) 〔Goldschmit社から 商品名“TAGAT S ”として市販されているもの〕 10.0g 7.5g パラヒドロキシ安息香酸メチル 0.2g 0.2g 水 全体を100g 全体を100g にする量 にする量 ワックス（１種又は複数）と防腐剤と界面活性剤（１種
又は複数）との混合物を穏やかに撹拌して均質化させな
がら90℃（一般的にワックス又はワックスと脂肪質成分
の混合物の融点よりも10℃高い上）に加熱した。撹拌を
続けながら、90℃に加熱された水を加えた。得られたミ
クロエマルジョンを室温まで冷却し、ワックス（１種又
は複数）主剤とする粒子の微細分散物を形成させた。 ワックス粒子の平均直径：実施例Ａ＝184nm 、実施例Ｂ
＝155nm
【００９６】実施例Ｃ カルナウバロウ 30.0g ラノリンアルコールとポリオキシエチレン化脂肪 アルコール(25 OE）〔Amerchol社から商品名 “SOLULAN 25”として市販されているもの〕との混合物 7.5g パラヒドロキシ安息香酸メチル 0.2g 水 全体を100gにする量 上記微細分散物を前記の実施例Ａ及びＢに記載のように
して操作することにより製造した。 ワックス粒子の平均直径：99nm “X OE”は、ｘモルのエチレンオキシドでオキシエチレ
ン化されたことを意味する。
【００９７】実施例Ｄ カルナウバロウ 22.5g パラフィンワックス 7.5g ミツロウ 10.4g パラヒドロキシ安息香酸メチル 0.2g ポリオキシエチレン化グリセロール モノステアレート（30 OE)〔Goldschmit社から 商品名“TAGAT S ”として市販されているもの〕 7.5g 水 全体を100gにする量 上記微細分散物を前記の実施例Ａ及びＢに記載のように
して操作することにより製造した。 ワックス粒子の平均直径：202nm
【００９８】実施例Ｅ カルナウバロウ 22.5g 1-(2'-F-ヘキシルエチルチオ)-3-(2''- エチル ヘキシルオキシ）プロパン-2- オール 7.5g “TAGAT S ” 7.5g パラヒドロキシ安息香酸メチル 0.2g 水 全体を100gにする量 上記微細分散物を前記の実施例Ａ及びＢに記載のように
して操作することにより製造した。 ワックス粒子の平均直径：230nm
【００９９】上記の弗素化油すなわち1-(2'-F-ヘキシル
エチルチオ)-3-(2''- エチルヘキシルオキシ）プロパン
-2- オールは下記の方法で調製される。温度25℃で窒素
気流下で攪拌しながら、2'-F- ヘキシルエタンチオール
152gに対してナトリウムメチラートのメタノール溶液
3.6g(約30％− 5.54meq g-1）を１分間にわたって添加
した。得られた混合物を70℃に加熱し、媒体中に存在す
るメタノールを減圧下で蒸発させた。次いで、2-エチル
ヘキシルグリシジルエーテル(74.4g) を１時間にわたっ
て滴下した。上記エポキシドの添加中は混合物の温度を
60℃〜70℃に維持した。上記エポキシドの添加終了時に
温度を25℃まで戻した。得られた混合物を、１N 塩酸20
mlを用いて中和した。 1-(2'-F-ヘキシルエチルチオ)-3-(2''- エチルヘキシル
オキシ）プロパン-2-オールを蒸留により単離した：沸
点＝ 141℃/66.5Pa. 無色透明の油175g（収率77％）が得られた。
【０１００】実施例Ｆ カルナウバロウ 18g 1-(2'-F-オクチルエチルチオ)-2-ヘキサオー 12g “TAGAT S ” 7.5g パラヒドロキシ安息香酸メチル 0.2g 水 全体を100gにする量 上記微細分散物を前記の実施例Ａ及びＢに記載のように
して操作することにより製造した。 ワックス粒子の平均直径：195nm
【０１０１】上記弗素化ワックス、1-(2'-F-オクチルエ
チルチオ)-2-ヘキサオールは、下記の方法で調製した。
実施例Ｅに記載の方法と同様の方法に従って、1,2-エポ
キシエタン 30g(0.3モル）と2-F-オクチルエタンチオー
ル144g(0.3モル）とを、ナトリウムメチラートのメタノ
ール溶液 2.7g(5.65 meq g-1）の存在下で１時間で縮合
させた。反応の終了時に、１ N塩酸15mlを用いて中和し
た。蒸留(154℃/133Pa）した後に、1-(2'-F-オクチルエ
チルチオ)-2-ヘキサオールの無定形白色固体115gを得
た。 収率＝67％ 融点＝45℃
【０１０２】目のメーキャップ用組成物の例 前記の微細分散物を下記に示した諸成分と混合すること
により目のメーキャップ用組成物を調製した。各成分の
使用量はg(グラム）で表示した。
【０１０３】実施例１ 実施例Ａのワックス微細分散物 93.75 黒酸化鉄 6.00 ヒドロキシエチルセルロース 〔Amerchol社から商品名“CELLOSIZE QP 4400H” として市販されているもの〕 0.25
【０１０４】実施例２ 実施例Ａのワックス微細分散物 89.7 黒酸化鉄 6.0 ヒドロキシエチルセルロース 〔Amerchol社から商品名“CELLOSIZE QP 4400H” として市販されているもの〕 1.0 アラビアゴム 1.0 水 2.3
【０１０５】実施例３、４及び５ 実施例３ 実施例４ 実施例５ 実施例Ａのワックス微細分散物 50.0 89.0 87.0 ポリビニルピロリドン〔BASF社から商品名 “LUVISKOL K90 POWDER ”として 市販されているもの〕 6.0 4.0 6.0 黒酸化鉄 6.0 6.0 6.0 アラビアゴム 1.0 水 38.0 弗素化界面活性剤〔3M社から商品名 〔3M社から商品名“FLUORAD FC 143” として市販されているもの〕 0.3 組成物の光沢(shininess) 77 66 77
【０１０６】実施例６及び７ 実施例６ 実施例７ カルナウバロウ 15.8 23.7 パラフィンワックス 1.7 2.6 ポリオキシエチレン化グリセロール モノステアレート（30 OE)〔Goldschmit社から 商品名“TAGAT S ”として市販されているもの〕 4.4 6.6 ポリビニルピロリドン〔BASF社から商品名 “LUVISKOL K90 POWDER ”として 市販されているもの〕 6.0 6.0 黒酸化鉄 6.0 6.0 パラヒドロキシ安息香酸メチル 0.1 0.1 水 全体を100.0 全体を100.0 にする量 にする量
【０１０７】実施例８ カルナウバロウの微細分散物 93.0 〔Cerachemie社から商品名“AQUACER 608 ” として市販されているもの〕 黒酸化鉄 6.0 ヒドロキシエチルセルロース 1.0 得られた組成物の光沢：24
【０１０８】実施例９ 実施例Ｃのワックス微細分散物 88.0 黒酸化鉄 6.0 アラビアゴム 2.0 ポリビニルピロリドン 4.0
【０１０９】実施例10 実施例Ａのワックス微細分散物 74.0 アラビアゴム 1.0 コロイド状シリカ〔Degussa 社から商品名 “COK 84”として市販されているもの〕 4.0 グリセリン 15.0 黒酸化鉄 6.0
【０１１０】実施例11〜14 実施例11 実施例12 実施例13 実施例14 相Ｉ ステアリン酸 8 ミツロウ 6 グリセロールステアレート 1.9 “Tagat S ” 5.15 カルナウバロウ 28.4 5 パラフィン 6 実施例Ｂのワックス微細分散物 91.46 85.5 相II パンテノール 1.5 5.0 アラビアゴム 3.0 3.0 6.0 3.0 ヒドロキシエチルセルロース 0.5 0.5 1.0 0.5 PVP ＊ 1.0 1.0 1.0 Leogard GP 2.0 2.0 1.0 酸化チタン 2.0 2.0 黒酸化鉄 5.0 5.0 NaOH 0.4 0.4 トリエタノールアミン 4.2 防腐剤 適量 適量 適量 適量 水 全体を100.0 全体を100.0 にする量 にする量 ＊PVPLはUVISKOL K90 POWDERである。
【０１１１】組成物(preparation)12 及び14は、実施例
１について前記した操作方法に従って製造した。組成物
11及び13は、85℃に加熱した相Ｉを混合することにより
製造した。相IIは水を85℃に加熱し、それにポリマー類
を添加することにより調製した。エマルジョンは相Ｉに
相IIを82℃の温度で加えることにより製造した。次い
で、酸化チタン又は鉄酸化物を加えた。得られたペース
トを激しく撹拌しながら温度を徐々に下げた。
【０１１２】実施例11と実施例12の比較 睫毛に施用した組成物12は組成物11よりも明らかに滑ら
かで光沢(shiny) がある外観を示す。組成物11及び12
を、均質な付着層(deposit) を生成するようにアプリケ
ータを用いてガラス板に塗布した。乾燥すると、このよ
うにして得られた薄膜は約100μm の厚みを有する。こ
れはメーキャップする間に睫毛に平均して付着した厚さ
に相当する。マスカラ12の薄膜は、マスカラ11の薄膜に
よりも極めて明瞭に光沢がありしかも滑らかである。表
面の状態はレーザープロフィール計（分布測定機）で測
定した。この試験により薄膜12の極めて滑らかな外観が
確認された。
【０１１３】実施例13及び実施例14の比較 実施例13と実施例14の組成物を用いて睫毛にメーキャッ
プを施し、次いで睫毛の電子顕微鏡写真を作成した。組
成物13（ワックス粒子径＞1000nm）は従来の組成物を代
表し、一方の組成物14は本発明の微細分散ワックスの組
成物を代表する。メーキャップ結果の視覚的観察によ
り、睫毛に施用したマスカラ14はマスカラ13よりも滑ら
かでしかもきれいな(regular) な外観を示すことが明ら
かにされた。電子顕微鏡写真によりこれらの観察結果が
確認された。
【０１１４】実施例１〜14、21及び22の組成物の製造操作方法 操作方法１（組成物１〜５、８及び９） この方法は出発ワックス微細分散物を希釈する（２工
程）ことにより行った。均質な組成物を得るのに必要な
量の水（必要とする場合）を用いて攪拌しながら、周囲
温度でワックスの微細分散物にポリマーを配合した。次
いで、該組成物に顔料を分散させた。得られた組成物を
磨砕した。実施例５の組成物は、磨砕後に弗素化界面活
性剤を添加することにより得られた。
【０１１５】操作方法II（組成物６及び７） メーキャップ用組成物の調製を、熱い状態で行った。ワ
ックスと界面活性剤と防腐剤とを90℃で一緒に溶融し、
混合した。
【０１１６】顔料を約90℃で親油性の相に分散させた。
ポリマーを冷水に溶解した。次いで、水性相を90℃に加
熱し、撹拌しながら前記の親油性相に注加した。均質に
なるまで温度を90℃に維持した。次いで、得られた組成
物を冷却し、場合によっては粉砕機を通した。
【０１１７】操作方法III （組成物10） 冷時に顔料とシリカとをワックス微細分散物に分散させ
た。ポリマーと親水性添加物とを添加して均質な組成物
が得られるまで穏やかに攪拌した。次いで、得られた組
成物を磨砕し得る。
【０１１８】光沢の測定 組成物（配合物）をガラス板上に塗布した（厚さ100 〜
300 μm)。24時間乾燥した後に、85度の角度でMicroglo
ss(BYK製）光沢計(brilliance meter)を用いて85度の角
度で光沢を測定した。
【０１１９】実施例15〜20 操作方法は実施例１の方法である。これらの実施例の組
成物は全て４〜25Pa.sの範囲の粘度を有する。睫毛に施
用したこれら組成物の全ては、増粘効果を与えしかも睫
毛に著しい滑らかさと、一定の(regular) 外観とを付与
する。さらにまた実施例16、18及び20は極め高い光沢を
もつマスカラに相当する。
【０１２０】シリコーン油PDMSはダウコーニング社から
商品名“DOW CORNING 200 Fluid ”として市販されてい
るシリコーン油である。
【０１２１】PVP ：BASF社から商品名“LUVISKOL K90 P
OWDER ”として市販されているポリビニルピロリドン LUVIQUAT FC905：BASF社から市販されているメチルビニ
ルイミダゾリウムクロリドとビニルピロリドン(95/5)の
共重合体（有効成分の40％水溶液） LEOGARD GP：AKZO社から市販されている、エピクロルヒ
ドリンで架橋され、トリメチルアミンで四級化されたヒ
ドロキシエチルセルロース DARVAN 7：Vanderbilt社から市販されているポリメタク
リル酸ナトリウム（有効成分の25％水溶液） KERASOL: Croda社から市販されている安定化されたケラ
チン加水分解物 CARBOPOL 1342 ：Goodrich社から市販されている架橋さ
れたアクリレート／Ｃ10Ｃ30アルキルアクリレート・ポ
リマー ORGASOL 2002 NATCOS ：Ato から市販されているナイロ
ン12（商品名CTFA）粉末
【０１２２】実施例21 実施例Ｅの微細分散物 90g ヒドロキシエチルセルロース 1g アラビアゴム 1.5g ポリビニルアルコール〔Rhone Poulenc 社から “RHODOVIOL 4/125 ”として市販されているもの〕 0.5g 黒酸化鉄 5.0g 群青 2.0g 防腐剤 適量
【０１２３】実施例22 本組成物は、実施例Ｅの微細分散物に代えて実施例Ｆの
微細分散物を用いた以外は実施例21の組成物と同様の組
成物である。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ワックス粒子の水性分散体と、少なくと
    も１種の水溶性被膜形成性ポリマーと、顔料とからなる
    目のメーキャップ用化粧料組成物において、上記水性分
    散体が少なくとも１種のワックスの水性微細分散体であ
    ることを特徴とする目のメーキャップ用化粧料組成物。
  2. 【請求項２】 2.5 Pa.s〜35 Pa.s 、特に3.5 〜25の P
    a.s の粘度を有する、請求項１に記載の組成物。
  3. 【請求項３】 上記ワックス粒子が1000 nm 以下の粒径
    を有する、請求項１または２に記載の組成物。
  4. 【請求項４】 上記粒径が500 nm以下である、請求項３
    に記載の組成物。
  5. 【請求項５】 0.1 〜40重量％、特に、5 〜30重量％の
    ワックス粒子を含有する、請求項１〜４のいずれか一つ
    に記載の組成物。
  6. 【請求項６】 上記ワックス又はワックスの混合物は50
    〜100 ℃の融点を有する、前記請求項のいずれか一つに
    記載の組成物。
  7. 【請求項７】 上記ワックス又はワックス混合物は少な
    くともカルナバ蝋、カンデリラ蝋及びアルファ蝋から選
    択された植物性ワックスを含む、前記請求項のいずれか
    一つに記載の組成物。
  8. 【請求項８】 上記ワックスまたはワックス混合物は、
    ワックスの全重量に基づいて、少なくとも20重量％、特
    に、少なくとも50重量％の上記植物性ワックス含有して
    いる、請求項７に記載の組成物。
  9. 【請求項９】 上記ワックスまたはワックスの混合物
    は、少なくとも１種の他のワックス及び/ 又は少なくと
    も１種の油を含み、場合により油を含有する上記ワック
    スの混合物は50℃以上の最終融点を有する、請求項７又
    は８に記載の組成物。
  10. 【請求項１０】 上記他の油又はワックスの量は、ワッ
    クスの重量に基づいて、最大で30重量％、特に、最大で
    10重量％である、請求項９に記載の組成物。
  11. 【請求項１１】 上記ワックスの微細分散体は、ワック
    スの重量に基づいて、最大で30％，特に、最大で10％の
    脂溶性活性成分を含む、前記請求項のいずれか一つに記
    載の組成物。
  12. 【請求項１２】 少なくとも１種の界面活性剤を、組成
    物の全重量に基づいて0.01〜25重量％、特に、0.1 〜10
    重量％の比率で含有する、前記請求項のいずれか一つに
    記載の組成物。
  13. 【請求項１３】 前記被膜形成性ポリマーを0.1 〜25重
    量％，特に、0.2 〜15重量％含有している、前記請求項
    のいずれか一つに記載の組成物。
  14. 【請求項１４】 粘度を所望の値に調節するのに十分な
    量の増粘剤及び/ 又はきめ調節剤の少なくとも１種を含
    有する、前記請求項のいずれか一つに記載の組成物。
  15. 【請求項１５】 被膜形成性ポリマーはヒドロキシエチ
    ルセルロース、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、
    カチオン性セルロース誘導体、ポリメタクリル酸ナトリ
    ウム塩及びケラチン加水分解解物から選択される、前記
    請求項のいずれか一つに記載の組成物。
  16. 【請求項１６】 少なくとも１種の顔料及び/ 又は微細
    充填剤を0.1 〜20重量％含有する、前記請求項のいずれ
    か一つに記載の組成物。
  17. 【請求項１７】 ワックスの水性微細分散体と少なくと
    も１種の水溶性被膜形成性ポリマーと顔料とを組み合わ
    せることを特徴とする、目のメーキャップ用化粧料組成
    物の製造方法。
  18. 【請求項１８】 前記請求項２〜１６のいずれか一つに
    記載の組成を有する請求項１７に記載の方法。
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