JP2003502355A - 親水性ゲル化剤と特定のフィラーとを含む固形水性ゲル、それを含む組成物及び使用 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ｉ）少なくとも一つの親水性ゲル化剤と、ｉｉ）変形可能な粒子を有する少なくとも一つのフィラーを含む粉体相を含む固形水性ゲルであって、該親水性ゲル化剤は、ゲルの全重量に対して２０重量％以下の量でゲル中に存在するゲル。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本発明は、固形水性ゲル、上記ゲルを含む連続的水相を有する固形組成物、及
び特に皮膚及び／または粘膜及び／またはケラチン繊維をメイクアップするため
の、化粧品分野におけるその使用に関する。

【０００２】

【従来の技術】

固形形態で存在する製品は、化粧品産業で周知である。例として挙げられるこ
のタイプの製品は、例えばメイクアップの分野において、リップスティック、フ
ァンデーション若しくはアイシャドウスティック；スキンケア若しくはリップケ
アの分野において、リップリペアペンシル、及び脱色、メイクアップ除去若しく
は保湿スティック；並びに衛生の分野において、デオドラントスティック、及び
シェービング若しくは皮膚の洗浄のためのフォーミングスティック若しくはバー
を含む。

【０００３】 基本的に、上記製品が使用に関して非常に便利で、製品の管理について危険が
なく容易に持ち運びできる限りで、スティック形態の利用可能な製品を有するこ
とは特に有用である。

【０００４】 さらにメイクアップ製品は一般的に、第一に快適性及び柔軟性の理由で脂肪相
を、そして第二に所望の色を提供する粉体相に基づいて処方される。粉体相は、
顔料及び／またはフィラー及び／または真珠層物質を含んでもよい。脂肪相は一
般的に、ワックス及び／または油及び／またはペースト状化合物を含む。

【０００５】 しかしながら、ワックスベースに処方されたスティックは、特定の欠点を有す
る；それらは、使用者に予測されない脂ぎった特徴を有し、さらに適用の際に新
鮮さを欠く。さらにそれは、そこに活性親水性物質を含ませることが困難である
。

【０００６】 それ故、できるだけ高い濃度で水相を含むメイクアップスティックを製造する
試みが、加速的に実施されている。デオドラントスティックのような非脂肪性の
スティックの製造はもちろん周知であるが、後者は顔料若しくは真珠層物質をほ
とんど含まない。

【０００７】 しかしながら、水性スティック中の顔料若しくは真珠層物質の存在は、製品の
化粧のりの問題、即ち製品の適用の問題を生ずることが見出されている；実際、
これらの顔料及び／または真珠層物質は、色を提供するためにメイクアップ製品
中に分散せず、最終組成物中に溶解しない固形の粒子として存在する。このため
、それらは、上記組成物の安定性を妨げる傾向を有する。

【０００８】 さらに、特にメイクアップ製品に対する必要条件は、最も望ましくは、指若し
くはスポンジの助けの下で、若しくは体の皮膚に直接的に製品を適用できる、即
ち簡単に適用できることであり、例えば製品の適切な量（製品を無駄に使用しな
いように多すぎないが、メイクアップ効果を得るのに十分である）を適用できる
だけでなく、適用時間で製品の完全性を保存していることが必要である：必要な
ものは、剪断現象の結果として製品をブレークすることではなく、その代わりに
メイクアップ機能を提供する、顔料及び／または真珠層物質、及び／または存在
するのであればフィラーと共に、製品の全部を適用できることである。この条件
が揃った場合にのみ、製品を均質に適用でき、メイクアップの均一な適用を得る
ことが可能である。

【０００９】 顔料を含む安定な固形水性ゲルは周知である：しかしながらこれらの製品に固
執することは、一般的に不可能である；それらは一般的に割れやすく、それ故指
若しくはスポンジに製品を適用することが不可能である。上記製品は、皮膚上に
均質な皮膜を沈着することができない。

【００１０】 化粧のりのよい製品もまた存在するが、それらはあまりに柔らかく、繰り返し
の適用の過程での剪断によってなくなってしまい、または経時的にシネレシスの
現象、即ち液体部分がにじみ出てなくなり、製品が二相：化粧のりの悪い固体相
及び液体相で存在する現象を示す。そうなると、指若しくはスポンジに顔料を適
用できなくなるため、製品はその機能、特にメイクアップ機能を果たすことはも
はやできない。

【００１１】 さらに、水性粘性ゲルが、文献WO-A-97/17055に記載されている。しかしなが
らこれらのゲルは、非常に高濃度のゲル化剤の使用を必要とし、特定の調製法、
押し出し法を利用する。さらにこれらのスティックは、高濃度のゲル化剤のため
、皮膚に適用した際に新鮮さと柔軟性を欠く。

【００１２】 これらの化粧のり問題を解消するために、これらのゲル中に、シリカ若しくは
ナイロンのような特異的化学的性質を有するフィラーを取り込ませることが提案
されている。しかしながらかくして得られた製品は、顕著に不十分な化粧特性し
か有さない：それらは指ざわりが粗く、一度製品が皮膚に沈着すると、乾燥感若
しくは引っ張り感のような不快な感覚を生ずる。さらにそれらは、顔料の存在下
で適用が困難である。

【００１３】 それ故、従来技術の欠点を有さない固形水性ゲルに対する必要性が存在する。

【００１４】

【発明が解決しようとする課題】

本出願人は、親水性ゲル化剤を、特定のタイプのフィラー、特に変形可能な粒
子を有するフィラーと組み合わせることによって、任意に顔料及び／または真珠
層物質を含む固形水性ゲルを実現できることを予期せず発見し、これらのゲルは
、指若しくはスポンジで、または顔や身体の皮膚に直接的に容易に適用でき、顕
著な化粧特性を有することを発見した。

【００１５】

【課題を解決するための手段】

従って本発明は、ｉ）少なくとも一つの親水性ゲル化剤、及びｉｉ）変形可能
な粒子を有する少なくとも一つのフィラーを含む粉体相を含む固形水性ゲルを提
供し、該親水性ゲル化剤は、ゲルの全重量に対して２０重量％以下の量でゲル中
に存在する。

【００１６】 本発明のゲルは、優れた化粧のり及び適用特性を示す。特に、本発明に従った
組み合わせによって、同等な固さで、周知のスティックのものよりも大きい化粧
のりのレベルを得る。本製品は適用しやすく、人体に直接、または指若しくはス
ポンジで適用されてもよく、製品の十分な量を与えることができ、引き続き事前
に湿らせる必要なく均質な態様で皮膚に容易に適用できる。該ゲルは、皮膚に容
易に広げられる。得られたメイクアップは、均一で均質である。

【００１７】 これらのゲルは、優れた化粧特性を示す：皮膚の乾燥させた後、皮膜の快適性
及び柔軟性が改良される。皮膜は乾くことなく、一日一度もつっぱり感を感じさ
せない。

【００１８】 これらのゲルは、経時的に及び温度に関して安定である。かくして、二ヶ月間
環境温度若しくは４５℃で維持した後に、それらはシネレシス（浸出）若しくは
相の分離の現象は全く示さない：その外観及び固さは変化することがない。

【００１９】 本発明に従ったゲルは、低ゲル化剤含有量ですら押し出されることがなく、そ
れらは特定の調製法の使用を必須に必要とするものではない。適用の際、それら
は顕著に新鮮な感覚を生じる一方で、良好な化粧特性、特に柔軟性を維持する。

【００２０】 本発明は、上述のゲルを含む連続的水相を有する固形組成物をさらに提供する
。

【００２１】 本発明は、上述のゲル及び／または組成物を含む、皮膚若しくはケラチン繊維
のためのメイクアップ製品をさらに提供する。

【００２２】 本発明は、上述の固形水性ゲル及び／または固形組成物及び／またはメイクア
ップ製品を適用することを含む、皮膚及び／または粘膜及び／またはケラチン繊
維をメイクアップする方法をさらに提供する。

【００２３】

【発明の実施の形態】

本発明の文脈において、固形組成物若しくはゲルは、１ｍｍの厚さを有するゲ
ル若しくは組成物のマトリックス中に、１ｍｍ／ｓの速度で直径２ｍｍのステン
レススチール移動体を押し込むこと、及びゲル若しくは組成物のマトリックスか
ら、２ｍｍ／ｓの速度で上記移動体を引き出すことに引き続いて、破損前の最大
の力によって定義した場合に、環境温度（２０−２５℃）で５から５０グラムの
範囲の固さを有するゲル若しくは組成物を意味し、上記破損前の最大の力は、Ｒ
ＨＥＯ社によって販売されている”ＴＡＸＴ２”タイプの生地測定器で測定され
る。

【００２４】 とりわけ、破損前の最大の力は、７から４０ｇの範囲である。

【００２５】 本発明に従ったゲルは、親水性ゲル化剤を含む。用語、ゲル化剤は、溶媒の存
在下で、多かれ少なかれ強力な高分子内結合を生じ、それによって上記溶媒を包
み込む三次元ネットワークを形成する化合物を意味する。

【００２６】 この親水性ゲル化剤は、ポリサッカリド、タンパク質誘導体、ポリエステルタ
イプの合成若しくは半合成ゲル、ポリアクリレート、若しくはポリメタクリレー
ト、及びそれらの誘導体から選択されてもよい。

【００２７】 ポリサッカリドの中では、以下のものが挙げられる： − アガー、カラゲナン（イオタ、カッパ、ラムダ）、アルギン酸塩、特にＮａ
若しくはＣａ塩のような藻類抽出物； − キサンタンゴム、及びRhodia Chimie社によって商標名"Rheosan"の下で販売
されている製品のようなその誘導体、ゲラン(Gellan)のような微生物の浸出物； − ペクチンのような果実抽出物； − ウシ若しくは魚類から得た特にゼラチンといったタンパク質誘導体、及びカ
ゼイネートのような動物起源のゲル化剤； − 文献FR-A-2759377に記載されたような側鎖と６の中性糖を有するポリサッカ
リド； − 並びにそれらの混合物。

【００２８】 好ましくは親水性ゲル化剤は、ポリサッカリドから選択され、とりわけ親水性
ゲル化剤はゲランである。

【００２９】 本発明のために特に適した製品として、NUTRASWEET-KELCO社による商標名"Kel
cogel F"、またはFMC社による商標名"Seaspen PF 357"若しくは"Viscarin SD 38
9"の下で販売されているゲランゴムが挙げられる。

【００３０】 親水性ゲル化剤は、ゲルの全重量に対して２０重量％まで、好ましくは０．２
から１０重量％の範囲の濃度で、本発明のゲル中に存在する。この濃度は、理想
的な化粧のりに適した固さ及び密度を得ることを可能にする。

【００３１】 本発明に従ったゲルは、変形可能な粒子を有する少なくとも一つのフィラーを
含む粉体相をさらに含む。

【００３２】 用語、フィラーは、組成物にボディー若しくは粘度を与え、及び／またはメイ
クアップに柔軟性、つや消し性及び均一性を与えることを企図した、白色若しく
は無色の、鉱物性若しくは合成性の、球形若しくは非球形の粒子を指す。

【００３３】 本発明の文脈における変形可能な粒子を有するフィラーは、それを含む製品が
スティックである場合、指若しくはスポンジで、または皮膚に直接擦り付けるこ
とによって、組成物を適用する間で、変形可能な十分に低い固さを有する、球形
若しくは非球形の粒子である。特に用語、「変形可能」は、該粒子が柔軟で可塑
性であることを表すように企図される：粉々にされた後、それらは初期の形態を
取り戻す。

【００３４】 これらの粒子は、何れの化学的種類であってもよい。好ましくはそれらは、０
．１から５００ミクロン、好ましくは１から１００ミクロンの範囲の平均粒子サ
イズを有する。それらは、固形若しくは中空であってもよい。

【００３５】 固形の変形可能な粒子の例として、架橋オルガノシロキサン若しくは文献JP 1
0 175816に記載されたもののような「シリコーンゴムパウダー」が挙げられ、そ
のＪＩＳ Ａ硬度は８０以下である、好ましくは６５未満である。これらの粒子
は、界面活性剤、若しくは均質な有機パウダーで皮膜されてもよい。それらは、
「シリコーンゴムパウダー」から浸出することが可能な非架橋シリコーン若しく
は炭化水素油もまた含んでもよい。

【００３６】 Dow Corning社によって商標名"BY29-119"、"BY-29-122"の名称の下で販売され
ている、６３％の濃度の水性分散物中のシリコーンゴムパウダーが特に挙げられ
る。

【００３７】 本発明に従って使用できる固形の変形可能な粒子は、好ましくは０．８から４
の範囲、より好ましくは０．８から１．５の範囲の密度を有する。

【００３８】 変形可能な粒子が、中空または気体若しくは空気で充填されている場合、それ
らは有利には、０．０１５から０．２の範囲、より好ましくは０．０４より大き
い及び／または０．１未満、とりわけ０．０６から０．０８の範囲の密度を示す
。

【００３９】 例えば、以下のものを含むコポリマーを使用することが可能である：コポリマ
ーの全重量に対して１から６０重量％の塩化ビニリデンから由来するユニット、
コポリマーの全重量に対して２０から９０重量％のアクリロニトリルから由来す
るユニット、コポリマーの全重量に対して１から５０重量％のアクリル酸モノマ
ーから由来するユニットで、重量パーセンテージの合計は１００に等しい。アク
リル酸モノマーは例えば、メタクリル酸若しくはアクリル酸メチルであり、特に
メタクリル酸メチルである。これらの粒子は、特に乾燥若しくは水和状態で存在
する。

【００４０】 このコポリマーは非毒性であり、皮膚に対して刺激性ではない。

【００４１】 好ましくは、中空粒子はミクロスフェアの形態で存在し、１０μｍから６０μ
ｍの範囲の平均サイズ若しくは粒子状態を有する。

【００４２】 本発明の中空粒子は、例えばEP-56 219、EP-348 372、EP-486 080、EP-320 47
3、EP-112 807及びUS-3 615 972の特許及び特許出願の方法に従って得られても
よい。

【００４３】 該粒子の内部空洞は、特に空気、窒素、またはイソブタン若しくはイソペンタ
ンのような炭化水素である気体を含む。

【００４４】 本発明で使用可能な中空粒子は、特にCasco Nobel社により商標名Expancelの
名称で販売されている製品であり、例えば２７μｍの粒子サイズ、約０．０５２
の密度を有するExpancel 551 DE 20、５０μｍの粒子サイズ、約０．０４５の密
度を有するExpancel 551 DE 80、３０μｍの粒子サイズ、約０．０５６の密道を
有するExpancel 051 DE、３０μｍの粒子サイズ、約０．０５８の密度を有するE
xpancel 461 DE、１７μｍの粒子サイズ、約０．０７の密度を有するExpancel 5
51 DE 12、または２７μｍの粒子サイズ、約０．０３３の密度を有するExpancel
551 Wのような”Ｗ”シリーズのExpancel製品が挙げられる。

【００４５】 好ましくは、変形可能な粒子を有するフィラーは、ゲルの全重量に対して０．
１から５０重量％の範囲の量で、本発明に従ったゲル中に存在する。この量は、
特に変形可能な粒子を有するフィラーの密度の関数として変化し得る。それ故、
このフィラーが０．０１５から０．２の範囲の密度を有する場合、それはゲルの
全重量に対して０．１から１０重量％の範囲の量で好ましくは存在する。このフ
ィラーが０．８から４の範囲の密度を有する場合、それはゲルの全重量に対して
１から５０重量％の範囲の量で好ましくは存在する。

【００４６】 例えば、上述のExpancelのような中空の変形可能な粒子の場合、この量はゲル
の全重量に対して、０．１から１０重量％、より好ましくは０．３から５重量％
、さらには０．３から２重量％の粒子の範囲である。

【００４７】 上述の変形可能な粒子を有するフィラーに加えて、粉体相は他のフィラーを含
んでもよく、それらは、鉱物性若しくは合成性、ラメラ状若しくは非ラメラ状で
もよく、顔料及び／または真珠層物質でもよい。

【００４８】 他のフィラーとして、タルク、マイカ、シリカ、カオリン、ナイロンパウダー
、ポリエチレン、テフロン、ラウロイル−リシン、デンプン、窒化ホウ素、オキ
シ塩化ビスマス、テトラフルオロエチレンポリマーパウダー、ポリメチルメタク
リレートパウダー、ポリウレタンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリエステ
ルパウダー、合成中空ミクロスフェア、非変形性シリコーン樹脂ミクロビーズ、
亜鉛及びチタンの酸化物、ジルコニウム若しくはセリウムの酸化物、沈殿炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム及び塩基性炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイ
ト、中空シリカミクロスフェア、ガラス若しくはセラミックマイクロカプセル、
ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、若しくはステアリン酸リチウム
、ラウリン酸亜鉛、及びミリスチン酸マグネシウムのような、８から２２の炭素
原子、好ましくは１２から１８の炭素原子を有する有機カルボン酸から由来する
金属塩、ＳｉＯ₂／ＴｉＯ₂／ＳｉＯ₂、ＴｉＯ₂／ＣｅＯ₂／ＳｉＯ₂、若しくはＴ
ｉＯ₂／ＺｎＯ／タルクの化合物、並びに薄片の形態のポリエチレンテレフタレ
ート／ポリメタクリル酸ポリマーが挙げられる。

【００４９】 フィラーは、組成物の全重量に対して０．１から６０重量％の割合、好ましく
は０．１から４０重量％の割合、より好ましくは１から２０重量％の割合で、組
成物中に存在する。

【００５０】 用語、顔料は、媒体、即ちゲル中に不溶性で、組成物を着色及び／または不透
明にすることを企図した、白色若しくは有色の、鉱物性若しくは有機粒子を意味
するように解される。

【００５１】 顔料は、組成物の全重量に対して、０から４０重量％の割合、好ましくは０．
１から３０重量％の割合、より好ましくは１から２０重量％の割合で存在しても
よい。それらは、一般的なサイズ若しくはナノメーターサイズの、白色若しくは
有色の、鉱物及び／または有機物であり得る。ナノメーターサイズとは、５から
１００ｎｍの範囲の平均粒子サイズを有する顔料を指す。

【００５２】 鉱物顔料及びナノ顔料の中では、二酸化チタン、ジルコニウム若しくはセリウ
ム、並びに酸化亜鉛、鉄若しくはクロム、ナノチタン、及びフェリックブルーが
挙げられる。有機顔料の中では、カーボンブラック、並びにハロ酸色素、アゾ色
素若しくはアントラキノノイド色素のような酸性色素のカルシウム、バリウム、
アルミニウム、若しくはジルコニウム塩である、唇及び皮膚にメイクアップ効果
を与えるように一般的に使用されるレーキが挙げられる。

【００５３】 顔料は特に、ＰＤＭＳのようなシリコーン化合物、及び／または特にポリエチ
レンといったポリマー、若しくはフッ素化化合物で皮膜されてもよい。かくして
、Maprecos SA顔料若しくはMyoshi PI顔料が挙げられる。

【００５４】 用語、真珠層物質は、媒体、即ちゲル中に不溶性である光を反射する虹色の粒
子を含むように企図される。

【００５５】 真珠層物質は、０から４０重量％の割合、好ましくは０．１から３０重量％の
割合、より好ましくは１から２０重量％の割合で組成物中に存在してもよい。

【００５６】 考慮される真珠層物質の中では、天然真珠層、酸化チタン、酸化鉄、天然顔料
、若しくはオキシ塩化ビスマスで皮膜されたマイカ、並びに着色チタンマイカが
挙げられる。

【００５７】 一般的に粉体相は、所望のメイクアップ効果を提供するのに十分な量の顔料及
び／または真珠層物質を含む。好ましくは粉体相は、少なくとも一つの顔料及び
／または真珠層物質を含む。それ故好ましくは、本発明の水性ゲルは透明ではな
い、即ち新聞紙の頁の文字が、ゲルを通して見えないものである。より好ましく
は、それは半透明ではない、即ちそれは光の透過を許容しない。

【００５８】 粉体相は好ましくは、ゲルの全重量に対して、０．１から４０重量％、より好
ましくは０．１から２０重量％の顔料及び／または真珠層物質を含む。

【００５９】 本発明のゲルは、化粧品学的若しくは生理学的に許容可能な媒体、即ち皮膚、
爪、髪、眉毛、及び睫毛、粘膜及び半粘膜のようなケラチン性物質の全て、並び
に皮膚及び身体のいずれかの他の皮膚領域と適合可能な媒体をさらに含む。

【００６０】 本発明に従ったゲルは、ヤグルマソウ水のようなフローラル水、及び／または
VITTEL水、LUCAS水若しくはLA ROCHE POSAY水のような鉱水、及び／または熱水
、Ponceau二ナトリウム塩、アリザリングリーン二ナトリウム塩、キノリンイエ
ロー、アマランス三ナトリウム塩、タートラジン二ナトリウム塩、ローダミン一
ナトリウム塩、フクシン二ナトリウム塩、及びキサントフィルのような、考慮さ
れる分野で一般的な色素から選択される水溶性色素をさらに含んでもよい。

【００６１】 好ましくは本発明のゲルは、ゲルの全重量に対して９９．８重量％まで、好ま
しくは２０から９９重量％の水を含む。

【００６２】 本発明に従ったゲルは、例えばエタノール及びイソプロパノールのような第一
級アルコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、及びジエチレングリコールのようなグリコール、モノ、ジ若しくはトリ
プロピレングリコール、モノ、ジ若しくはトリエチレングリコールのＣ１−Ｃ４
アルキルエーテルのようなグリコールエーテル、並びにそれらの混合物といった
、水以外の溶媒をさらに含んでもよい。

【００６３】 本発明に従ったゲルの粘度は、ゲルをその粘度を増大するような一つ以上の塩
と混合することによって変更されてもよい。これらの塩は、一価、二価若しくは
三価金属塩、とりわけアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、特にナトリウム
、カルシウム、若しくはマグネシウム塩から選択されてもよい。これらの塩を提
供するイオンは、例えば、炭酸塩、二炭酸塩、硫酸塩、グリセロリン酸塩、ホウ
酸塩、塩化物、硝酸塩、酢酸塩、水酸化物、過硫酸塩、及びアルファ−ヒドロキ
シ酸（クエン酸、酒石酸、乳酸、リンゴ酸）若しくはフルーツ酸の塩、またはア
ミノ酸の塩（アスパラギン酸塩、アルギニン酸塩、グリココール酸塩、フマル酸
塩）から選択されてもよい。塩の量は、ゲルの全重量に対して０．０１から２重
量％、好ましくは０．１から１重量％の範囲であり得る。

【００６４】 好ましくは塩は、硝酸カルシウム、マグネシウム若しくはストロンチウム、ホ
ウ酸カルシウム若しくはマグネシウム、塩化カルシウム、ナトリウム、マグネシ
ウム、ストロンチウム、ネオジム、若しくはマンガン、硫酸マグネシウム若しく
はカルシウム、酢酸カルシウム若しくはマグネシウム、並びにそれらの混合物か
ら選択される。とりわけ塩は塩化マグネシウムである。

【００６５】 本発明のゲルは、化粧品組成物中に取り込まれ、その連続相を形成してもよい
。上記組成物はまた、例えば油を含む脂肪相を含んでもよい。

【００６６】 使用可能な油の中では、流動パラフィン、ワセリン、パーヒドロスクアレン、
アプリコット油、コムギ芽油、スイートアーモンド油、カロフィラム油(calophy
llum oil)、ゴマ油、マカダミア油、グレープシード油、コルザ油、コプラ油、
グランドナッツ油、ヤシ油、ヒマシ油、アボガド油、ホホバ油、オリーブ油、若
しくは穀物芽油のような動物、植物若しくは鉱物油；脂肪酸とポリオールとのエ
ステル、特に液体トリグリセリド；アルコール；アセチルグリセリド；アルコー
ル若しくはポリアルコールのオクタノアート、デカノアート若しくはレチノール
アート；脂肪酸のトリグリセリド；グリセリド、フッ素化油及び過フッ素化油；
脂肪エステルのような合成油；揮発性シリコーン油、ポリメチルシロキサン、ポ
リメチルフェニルシロキサン、脂肪酸、脂肪アルコール若しくはポリオキシアル
キレンで修飾されたポリシロキサン、フッ素化シリコーン、及び過フッ素化油の
ようなシリコーン油が挙げられる。

【００６７】 本発明に従った組成物の脂肪相は、他の脂肪物質をさらに含んでもよく、該物
質は、密度、構成要素及び／または移りに関して、最終組成物に所望の特性を与
えるように、当業者の一般的知見に基づいて当業者によって選択され得る。これ
らのさらなる脂肪物質は、ワックス、ゴム、及び／または動物起源、植物起源、
鉱物起源若しくは合成起源のペースト状脂肪物質、並びにそれらの混合物であっ
てもよい。

【００６８】 特に以下のものが挙げられる： − シリコーンゴム； − マイクロクリスタリンワックス、パラフィン、ワセリン、ワセリン、オゾケ
ライト、モンタンワックス；ビーズワックス、ラノリン及びその誘導体；カンデ
リラワックス、オーリキューワックス、カルナウバワックス、モクロウ、ココア
バター、コルクファイバーワックス、若しくはサトウキビワックス；２５℃で固
体である水素化油、オゾケライト、２５℃で固体である脂肪エステル及びグリセ
リド；ポリエチレンワックス及びFischer-Tropsch合成によって得られるワック
ス；２５℃で固体である水素化油；ラノリン；２５℃で固体である脂肪エステル
；シリコーンワックス；フッ素化ワックス；それらの混合物のような、動物、植
物、鉱物若しくは合成起源のワックス。

【００６９】 脂肪相は、組成物の全重量に対して、３０重量％まで、好ましくは０．１から
２０重量％、より好ましくは０．５から１０重量％の範囲の割合で存在してもよ
く、これらの割合は選択される応用に依存して変化する。

【００７０】 油若しくはワックスは、より優れた分散を確保するために、一つ以上の界面活
性剤の存在下で水相中に取り込まれてもよい。

【００７１】 それ故本発明に従った組成物はまた、化粧品分野で一般的に使用されている、
８以上のＨＬＢ（親水性／親油性バランス）を有する一つ以上のイオン性若しく
は非イオン性Ｏ／Ｗ界面活性剤若しくは共界面活性剤を含んでもよい。それが存
在する場合、界面活性剤若しくは共界面活性剤の量は、組成物の全重量に対して
好ましくは０．０５から８重量％の範囲である。

【００７２】 該組成物は、化粧品分野で一般的に使用されているいずれかのさらなる化合物
をさらに含んでもよい。これらのさらなる化合物は、抗酸化剤、必須油、防腐剤
、活性親油性若しくは親水性医薬物質若しくは化粧品物質、保湿剤、ビタミン、
必須脂肪酸、スフィンゴリピド、ＤＨＡのようなセルフタンニング化合物、サン
スクリーン剤、香料、並びにそれらの混合物から選択され得る。

【００７３】 もちろん当業者は、本発明に従ったゲル及び／または組成物の有利な特性が、
企図される添加によって負に影響されない、または実質的に負に影響されないよ
うに、上記任意のさらなる化合物及び／またはその量を選択することに注意を払
うであろう。

【００７４】 本発明に従った連続的水相を有するゲル及び組成物は、スティックを調製する
従来の方法に従って調製されてもよく、これらの方法は、当業者に周知である。

【００７５】 本発明に従ったゲル及び組成物は、特に身体、顔及び／または頭皮といった皮
膚、特に髪、爪、眉毛及び／または睫毛といったケラチン繊維、特に唇といった
粘膜をメイクアップ若しくはケアするための製品を構成してもよい。それ故それ
らは、身体メイクアップ製品、ファンデーション、アイシャドウ、ブラッシャー
、コンシーラー、リップスティック、リップライナーペンシル、マスカラ、アイ
ライナーペンシル、並びに髪の塊を着色若しくはメイクアップするためのスティ
ックを構成してもよい。

【００７６】 本発明は、以下の実施例においてより詳細に説明される。

【００７７】 以下の実施例において、量は、組成物の全重量に対する重量パーセントとして
与えられる。

【００７８】

【実施例】

実施例１： 本出願人は、以下のスティックファンデーションの形態の水性ゲルを生産した
： − NUTRASWEET-KELCOによって商標名"Kelcogel F" の下で販売されているゲランゴム ０．５％ − 塩化マグネシウム ０．１％ − 防腐剤 ｑｓ − 顔料（酸化鉄と二酸化チタン） ７％ − プロピレングリコール ７％ − Dow Corning社によって商標名"BY29-119" の下で販売されている、６３％水性分散物の シリコーンゴムパウダー １５％ − 水 ｑｓ１００％

【００７９】 このゲルは以下のように調製された：水及び防腐剤を９０℃に加熱し、ゲラン
を攪拌しながら取り込ませた。１５分待った後、顔料をプロピレングリコールと
混合することによって事前に生産された、顔料ペーストを取り込ませた。次いで
シリコーンパウダーを取り込ませた。

【００８０】 その後該混合物を皿に注ぎ、冷却させた。系全体を、室温で２４時間放置する
。

【００８１】 その結果、適用の際に非常に新鮮で、乾いた若しくは湿ったスポンジで使用可
能で、容易に取り出せて、しかも皮膚に容易に且つ均質に適用可能なスティック
ができる。

【００８２】 上記スティックを使用する皮膚のメイクアップは、自然で透明な結果を与え、
いずれの脂ぎった効果をも完全に欠き、水分が蒸発した後に非常に柔軟である。

【００８３】 上述のように測定したこのゲルの固さは、１０ｇである。

【００８４】 実施例２： 本出願人は、アイシャドウスティックの形態の以下の水性ゲルを生産した： − NUTRASWEET-KELCOによって商標名"Kelcogel F" の下で販売されているゲランゴム ０．５％ − 防腐剤 ｑｓ − 水 ｑｓ１００％ − Casco Nobel社により商標名"Expancel 551 DE 20" の下で販売されている、イソブタンを含む、塩化 ビニリデン／アクリロニトリル／メタクリル酸メチル コポリマーの膨張したミクロスフェア ０．５％ − 真珠層物質 ５％ − 塩化マグネシウム ０．１％

【００８５】 このスティックを、実施例１に記載されたものと同じ方法で調製した。

【００８６】 その結果、皮膚に直接使用でき、良好に化粧のりし、粉体状だが乾いた感触を
有さないスティックができる。

【００８７】 上述のように測定したこのスティックの固さは、５．５４ｇである。

【００８８】 実施例３：比較実験 本出願人は、実施例１と同じ方法で以下のスティックを生産した： − ゲラン ０．５％ − 塩化マグネシウム ０．１％ − 防腐剤 ｑｓ − 顔料（酸化鉄及び二酸化チタン） ７％ − プロピレングリコール ７％ − Degussa社により商標名"Aerosil 200"の下で 販売されているピロゲン性シリカ ３．１５％ − 水 ｑｓ１００％

【００８９】 上述のように測定したこのスティックの固さは、９．７５ｇである。

【００９０】 非常に快適でなく、柔軟性を欠き、均質に適用できないスティックが得られる
。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ａ６１Ｋ 7/00 Ａ６１Ｋ 7/00 Ｐ Ｒ 7/02 7/02 Ｚ 7/021 7/021 7/027 7/027 7/032 7/032 Ｃ０９Ｋ 3/00 １０３ Ｃ０９Ｋ 3/00 １０３Ｌ (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ， ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ， ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，Ｃ Ｈ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＤＺ ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ， ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，Ｋ Ｇ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ， ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，Ｓ Ｄ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ， ＺＡ，ＺＷ Ｆターム(参考） 4C083 AA072 AB151 AB171 AB172 AB211 AB231 AB241 AB311 AB321 AB331 AB342 AB431 AB441 AC101 AC121 AC122 AC181 AC241 AC421 AD021 AD022 AD041 AD071 AD072 AD091 AD092 AD151 AD152 AD21 AD241 AD301 AD351 AD352 AD371 AD41 AD611 BB11 BB25 BB41 BB46 BB47 BB48 BB51 CC11 CC12 CC13 CC14 DD11 DD41

Claims (30)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ｉ）少なくとも一つの親水性ゲル化剤と、ｉｉ）変形可能な
   粒子を有する少なくとも一つのフィラーを含む粉体相を含む固形水性ゲルであっ
   て、該親水性ゲル化剤は、ゲルの全重量に対して２０重量％以下の量でゲル中に
   存在するゲル。
2. 【請求項２】 該親水性ゲル化剤が、ポリサッカリド、タンパク質誘導体、
   ポリエステルタイプ、特にスルホン酸タイプの合成若しくは半合成ゲル、ポリア
   クリレート、若しくはポリメタクリレート、及びそれらの誘導体から選択される
   ことを特徴とする、請求項１記載のゲル。
3. 【請求項３】 該親水性ゲル化剤が、以下のもの： − アガー、カラゲナン、アルギン酸塩、特にＮａ若しくはＣａ塩のような藻類
   抽出物； − キサンタンゴム及びその誘導体、若しくはゲランゴムのような微生物の浸出
   物； − ペクチンのような果実抽出物； − ウシ若しくは魚類から得た特にゼラチンといったタンパク質誘導体、及びカ
   ゼイネートのような動物起源のゲル化剤； − 側鎖と６の中性糖を有するポリサッカリド； − 並びにそれらの混合物。 から選択されるポリサッカリドであることを特徴とする、請求項２記載のゲル。
4. 【請求項４】 該親水性ゲル化剤が、ゲラン、カラゲナン、及びそれらの混
   合物から選択されることを特徴とする、請求項３記載のゲル。
5. 【請求項５】 該親水性ゲル化剤が、ゲルの全重量に対して０．２から１０
   重量％の範囲の濃度で存在することを特徴とする、請求項１から４のいずれか一
   項記載のゲル。
6. 【請求項６】 変形可能な粒子を有するフィラーが、０．１から５００ミク
   ロン、好ましくは１から１００ミクロンの範囲の平均粒子サイズを有することを
   特徴とする、請求項１から５のいずれか一項記載のゲル。
7. 【請求項７】 該可能粒子を有するフィラーが、ゲルの全重量に対して０．
   １から５０重量％の範囲の量で存在することを特徴とする、請求項１から６のい
   ずれか一項記載のゲル。
8. 【請求項８】 該変形可能な粒子を有するフィラーが、０．８から４の範囲
   、より好ましくは０．８から１．５の範囲の密度を有することを特徴とする、請
   求項１から７のいずれか一項記載のゲル。
9. 【請求項９】 上記粒子が、ゲルの全重量に対して１から５０重量％の範囲
   の量で存在することを特徴とする、請求項８記載のゲル。
10. 【請求項１０】 上記固形粒子が、架橋オルガノシロキサンの粒子であるこ
    とを特徴とする、請求項８または９記載のゲル。
11. 【請求項１１】 該変形可能な粒子を有するフィラーが中空であり、０．０
    １５から０．２の範囲、より好ましくは０．０６から０．０８の範囲の密度を有
    することを特徴とする、請求項１から１０のいずれか一項記載のゲル。
12. 【請求項１２】 上記粒子が、ゲルの全重量に対して０．１から１０重量％
    の範囲の量で存在することを特徴とする、請求項１１記載のゲル。
13. 【請求項１３】 該中空粒子が、コポリマーの全重量に対して１から６０重
    量％の塩化ビニリデンから由来するユニット、コポリマーの全重量に対して２０
    から９０重量％のアクリロニトリルから由来するユニット、コポリマーの全重量
    に対して１から５０重量％のアクリル酸モノマーから由来するユニットを含むコ
    ポリマーを含み、重量パーセンテージの合計は１００に等しいことを特徴とする
    、請求項１１記載のゲル。
14. 【請求項１４】 該粒子が、空気、または窒素、イソブタン若しくはイソペ
    ンタンから選択される気体を含むことを特徴とする、請求項１３記載のゲル。
15. 【請求項１５】 該中空の変形可能な粒子が、１０μｍから６０μｍの範囲
    の平均サイズを有するミクロスフェアであることを特徴とする、請求項１１から
    １４のいずれか一項記載のゲル。
16. 【請求項１６】 該粉体相が、タルク、マイカ、シリカ、カオリン、ナイロ
    ンパウダー、ポリエチレン、テフロン（登録商標）、ラウロイル−リシン、デン プン、窒化ホウ素、オキシ塩化ビスマス、テトラフルオロエチレンポリマーパウ ダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、ポリウレタンパウダー、ポリスチレ ンパウダー、ポリエステルパウダー、合成中空ミクロスフェア、非変形性シリコ ーン樹脂ミクロビーズ、亜鉛及びチタンの酸化物、ジルコニウム若しくはセリウ ムの酸化物、沈殿炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム及び塩基性炭酸マグネシウ ム、ヒドロキシアパタイト、中空シリカミクロスフェア、ガラス若しくはセラミ ックマイクロカプセル、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、若しく はステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛、及びミリスチン酸マグネシウムのよ うな、８から２２の炭素原子、好ましくは１２から１８の炭素原子を有する有機 カルボン酸から由来する金属塩、ＳｉＯ₂／ＴｉＯ₂／ＳｉＯ₂、ＴｉＯ₂／ＣｅＯ₂ ／ＳｉＯ₂、若しくはＴｉＯ₂／ＺｎＯ／タルクの化合物、並びに薄片の形態の ポリエチレンテレフタレート／ポリメタクリル酸ポリマーから選択されるフィラ ーをさらに含むことを特徴とする、請求項１から１５のいずれか一項記載のゲル 。
17. 【請求項１７】 該粉体相が、二酸化チタン、ジルコニウム若しくはセリウ
    ム、並びに酸化亜鉛、鉄若しくはクロム、ナノチタン、及びフェリックブルー、
    カーボンブラック、並びにハロ酸色素、アゾ色素若しくはアントラキノノイド色
    素のような酸性色素のカルシウム、バリウム、アルミニウム、若しくはジルコニ
    ウム塩、ポリジメチルシロキサンのようなシリコーン化合物、及び／または特に
    ポリエチレンといったポリマー、若しくはフッ素化化合物で皮膜された顔料、及
    び／またはこれらの混合物から選択される顔料をさらに含むことを特徴とする、
    請求項１から１６のいずれか一項記載のゲル。
18. 【請求項１８】 該粉体相が、天然真珠層、酸化チタン、酸化鉄、天然顔料
    、若しくはオキシ塩化ビスマスで皮膜されたマイカ、並びに着色チタンマイカか
    ら選択される真珠層物質をさらに含むことを特徴とする、請求項１から１７のい
    ずれか一項記載のゲル。
19. 【請求項１９】 該粉体相が、ゲルの全重量に対して、０．１から４０重量
    ％、より好ましくは０．１から２０重量％の顔料及び／または真珠層物質を含む
    ことを特徴とする、請求項１７または１８記載のゲル。
20. 【請求項２０】 さらに塩を含むことを特徴とする、請求項１から１９のい
    ずれか一項記載のゲル。
21. 【請求項２１】 該塩が、硝酸カルシウム、マグネシウム若しくはストロン
    チウム、ホウ酸カルシウム若しくはマグネシウム、塩化カルシウム、ナトリウム
    、マグネシウム、ストロンチウム、ネオジム、若しくはマンガン、硫酸マグネシ
    ウム若しくはカルシウム、酢酸カルシウム若しくはマグネシウム、並びにそれら
    の混合物から選択されることを特徴とする、請求項２０記載のゲル。
22. 【請求項２２】 該塩が塩化マグネシウムであることを特徴とする、請求項
    ２１記載のゲル。
23. 【請求項２３】 化粧品学的若しくは生理学的に許容可能な媒体をさらに含
    むことを特徴とする、請求項１から２２のいずれか一項記載のゲル。
24. 【請求項２４】 水溶性色素をさらに含むことを特徴とする、請求項１から
    ２３のいずれか一項記載のゲル。
25. 【請求項２５】 エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、
    ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリコ
    ールエーテル、並びにそれらの混合物から選択される溶媒をさらに含むことを特
    徴とする、請求項１から２４のいずれか一項記載のゲル。
26. 【請求項２６】 抗酸化剤、必須油、防腐剤、活性親油性若しくは親水性医
    薬物質若しくは化粧品物質、保湿剤、ビタミン、必須脂肪酸、スフィンゴリピド
    、セルフタンニング化合物、サンスクリーン剤、香料、並びにそれらの混合物か
    ら選択されるさらなる化合物をさらに含むことを特徴とする、請求項１から２５
    のいずれか一項記載のゲル。
27. 【請求項２７】 請求項１から２６のいずれか一項記載のゲルを含むことを
    特徴とする、連続的水相を有する固形組成物。
28. 【請求項２８】 請求項１から２６のいずれか一項記載のゲル、及び／また
    は請求項２７記載の組成物を含むことを特徴とする、皮膚若しくはケラチン繊維
    のためのメイクアップ製品。
29. 【請求項２９】 身体メイクアップ製品、ファンデーション、アイシャドウ
    、ブラッシャー、コンシーラー、リップスティック、リップライナーペンシル、
    マスカラ、アイライナーペンシル、並びに髪の塊を着色若しくはメイクアップす
    るためのスティックを構成することを特徴とする、請求項２８記載の製品。
30. 【請求項３０】 請求項１から２６のいずれか一項記載のゲル、及び／また
    は請求項２７記載の組成物、及び／または請求項２８または２９記載の製品を、
    皮膚及び／またはケラチン繊維に適用することを含む、皮膚及び／またはケラチ
    ン繊維をメイクアップする方法。