JPH069010A - ロール体用パレット及び自動倉庫における入出庫台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】スタッカークレーンに台車を搭載してロール状
の荷物をラックに収納するといったことをなくし、台車
ではなくパレットによってロール状の荷物をより確実に
載置して保持でき、且つこのロール状の荷物の入出庫を
よりスムーズに行うことができるようにしたロール体用
パレット及び自動倉庫における入出庫台を提供すること
にある。 【構成】四角形状の枠体と、ロール体を保持できる側面
視略Ｙ字形のロール体載置部を所定間隔毎に形成してな
る受体とからなり、この受体を上記枠体の中央に横設し
た構成である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ロール状の荷物を確実
に保持して載置できるロール体用パレットと、スタッカ
ークレーン等によって搬出されるこのパレットに載置さ
れたロール体をスムーズに受渡しできるようにした自動
倉庫における入出庫台に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】自走式台車やスタッカークレーン等を使
用して、平屋倉庫等に収納されているロール状の荷物を
隣接する敷地面積の小さい立体自動倉庫に収納する場
合、例えは従来の一例として、平屋倉庫等に収納されて
いるロール状の荷物を、自走式台車に載置してスタッカ
ークレーンのホームポジション位置までこの自走式台車
を移動させ、その位置でスタッカークレーンに自走式台
車をロール状の荷物と共に乗り移らせてスタッカークレ
ーンに搭載し、スタッカークレーンを走行・ケージ昇降
させて指定のラック位置まで自走式台車と共にロール状
の荷物を運ぶ。そして、自走式台車をロール状の荷物と
共にラック側に乗り移らせ、自走式台車のリフターによ
ってロール状の荷物をラックに載置し、再びこの自走式
台車だけをスタッカークレーンに乗り移らせてスタッカ
ークレーンをホームポジションまで移動させ、自走式台
車をスタッカークレーンから自走によって下ろす、とい
った一連の動作を行って、平屋倉庫等に収納されている
ロール状の荷物を立体自動倉庫に収納するといった方法
もあった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法ではスタッカークレーンは重い自走式台車をロール
状の荷物と共に搭載して移動しなければならず、スタッ
カークレーンの走行・昇降装置をはじめとしてスタッカ
ークレーン自体の能力を大きくしなければならず、イニ
シャルコスト、ランニングコスト等が高くなるといった
問題があった。また、自走式台車をスタッカークレーン
を介して全てのラックにスムーズに乗り移りさせねばな
らず、より高いラックの建築精度やスタッカークレーン
の設置精度等が要求された。

【０００４】また、収納する荷物がロール状であるため
に、各々ラックは荷物が転動して落下しないように形成
しなければならず、従来の一般的なラック形状や構造で
は転動防止をすることができなかった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
点に鑑みて開発されたものであり、その目的とする処
は、スタッカークレーンに台車を搭載してロール状の荷
物をラックに収納するといったことをなくし、台車では
なくパレットによってロール状の荷物をより確実に載置
して保持でき、且つこのロール状の荷物の入出庫をより
スムーズに行うことができるようにしたロール体用パレ
ット及び自動倉庫における入出庫台を提供することにあ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記のような目
的を有効に達成するために、次のような構成にしてあ
る。すなわち、ロール体用パレットとして、四角形状の
枠体と、ロール体を保持できるロール体載置部を所定間
隔毎に形成してなる受体とからなり、この受体を上記枠
体の中央に横設した構成である。

【０００７】また、自動倉庫における入出庫台として、
入出庫台本体の内側に、上記パレットのロール体載置部
の間に位置するロール体支持部を形成した入出庫ロール
受体を設けた構成である。更には上記ロール体支持部が
伸縮装置によって所定高さに昇降できるようにした構成
でもある。

【０００８】

【作用】上記構成により、ロール体用パレットにあって
は、ロール状の荷物である。ロール体を、受体の所定間
隔毎に形成したロール体を保持できるロール体載置部に
載置することにより、転動する可能性の高いロール体を
より確実にパレット上に保持することができる。

【０００９】また、自動倉庫における入出庫台にあって
は、上記パレットに載置されたロール体がスタッカーク
レーン等によって搬出され場合、この入出庫台の位置で
は、上記パレットの所定間隔毎に形成したロール体載置
部と、入出庫台のロール体支持部とは、交互に係合する
関係にあるため、スタッカークレーンのフォーク装置を
降下させてパレット位置を下げることにより、入出庫台
のロール体支持部の間にパレットのロール体載置部が沈
み、ロール体のみが入出庫台のロール体支持部に載置さ
れることになる。

【００１０】また、入出庫庫台のロール体支持部を伸縮
装置を延ばすことによって上昇させ、パレットのロール
体載置部の間から入出庫台のロール体支持部を上昇させ
ることにより、パレットのロール体載置部に載置されて
いるロール体は、この上昇してくる入出庫台のロール体
支持部に掬い上げ、ロール体のみが入出庫台のロール体
支持部に載置されることになる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１〜図１１に基づ
いて説明する。１は本発明に係る一実施例のロール体用
パレットであって、四角形状の枠体２と、ロール体を保
持できるロール体載置部３を所定間隔毎に形成してなる
受体４とからなる。より具体的には、上記枠体２は角筒
部材２ａを長方形状に形成し、長手方向の中央に同じ角
筒部材からなる補助部材２ｂを設けてある。

【００１２】この枠体２の上部中央には受体４が横設固
定してある。すなわち、受体４は２本の角筒部材を隣接
するようにした基部５が上記枠体２の短辺側中央に横設
してあり、この基体の上部に１４０°位に開いたＶ字状
のロール体載置部３が所定間隔毎に一体的に形成してあ
り、基部５とロール体載置部３からなる受体４は側面視
でＹ字形状を成し、その両側には受体４と枠体２で三方
を囲まれた凹所５ａを形成してある。また、この各ロー
ル体載置部３の上面にはゴムライニング６が施してあ
る。

【００１３】上記のようにして一実施例のロール体用パ
レット１は構成されており、ロール体を上記受体４のＶ
字状の複数のロール体載置部３に載置することにより、
転動することなく、より確実にパレット上にロール体を
保持することができる。

【００１４】しかして、図４〜図１１に示すように、７
は本発明に係る一実施例の自動倉庫における入出庫台で
あって、Ｈ鋼と角筒部材によって直方体形状の枠形に形
成された入出庫台本体７ａと、この入出庫台本体７ａの
内部に横設された２本の支持部材８と、入出庫台本体７
ａの内側に設ける入出庫ロール受体９と、伸縮装置であ
る昇降シリンダー１０とによって構成されている。

【００１５】すなわち、上記各支持部材８の両端には昇
降シリンダー１０が立設され、この昇降シリンダー１０
のロッド１１の先端には、上記入出庫ロール受体９が載
設するようにして連結してある。そして、この昇降シリ
ンダー１０のロード１１の伸縮によって入出庫ロール受
体９を入出庫台本体７ａに対して昇降させることができ
る。また、各支持部材８に直交するようにして所定間隔
を以て２本の桁１４ａ，１４ａがその上面が支持部材８
の上面と面一にして取り付けると共に、入出庫台本体７
ａの側方、入庫台車Ｂ側に突出してあり、桁１４ａ、１
４ａの上面に２本のレール１４が載設してある。このレ
ール１４によって、この入出庫台７に入出庫台車Ｂを乗
り入れさせることができるようにしてある。

【００１６】また、前記入出庫ロール受体９は、ロール
載置部９ａとＵ字形の連結部材１２とからなり、この連
結部材１２を介して左右のロール載置部９ａが、入出庫
台本体７の中央部分で所定間隔を以て対峙するように設
けられている。各ロール載置部９ａの上面９ｂは内側に
傾斜形成され、ロール体Ａを保持出来やすいようにして
ある。また、上記ロール載置部９ａは、前記パレット１
に所定間隔毎に形成した各ロール体載置部間の間隙部分
に、干渉することなく係合するように所定間隔を存して
形成してある。１３ａ，１３ｂはガイドローラであって
連結部材１２の両側と両裏側に枢着してあり、入出庫台
本体７ａの縦材の２側面をガイドとして入出庫ロール受
体９の昇降を補助する。

【００１７】ロール体用パレット１及び入出庫台７は上
述のような構成からなる。次にこの入出庫台７を自動倉
庫の所定箇所に設置し、ロール状の荷物の入出庫をこの
入出庫台７を介して入出庫台車Ｂとスタッカークレーン
Ｃ（図示省略）との間で行う場合の一例について説明す
る。まず、隣接する倉庫からロール状の荷物であるロー
ル体Ａを搭載した入出庫台車Ｂが、レール１４を介して
この入出庫台７に乗り移る。このとき各昇降シリンダー
１０のロッド１１は収縮し、入出庫ロール受体９のロー
ル載置部９ａは降下して所定位置にある。入出庫台車Ｂ
に載置されたロール体Ａは、入出庫台車Ｂは昇降台ｂに
より、上記のロール載置部９ａの位置より上に位置し、
昇降台ｂは対峙する両ロール載置部９ａの中央の間隙部
分に位置している。

【００１８】上記のような状態で入出庫台車Ｂを介して
入出庫台６に位置したロール体Ａは、各昇降シリンダー
１０のロッド１１の伸長によるロール載置部９ａの上昇
により、これらのロール載置部９ａに掬い上げられて入
出庫台６から入出庫台６側に取り上げられる。そして空
になった入出庫台車Ｂは入出庫台６から再び隣接する倉
庫側に自走される。

【００１９】しかして、上記のような状態にある載置部
９ａと支持部材８との間に、前記パレット１を搭載した
スタッカークレーンＣのフォークｄが、前記、パレット
１と共に挿入され、ロール載置部９ａで支持されたロー
ル体Ａの下方に位置する。この状態の後に、前記ロール
載置部９ａは各昇降シリンダー１０のロッド１１に収縮
によって降下し、パレット１の各ロール体載置部３の間
を通り抜けて更に下に降下する。このことによりロール
体Ａだけが上記パレット１のロール体載置部３に載置さ
れることになる。上記ロール載置部９ａの降下した状態
では、パレット１のロール体載置部３は、このロール載
置部９ａの上に位置して干渉しない状態となっている。
次にスタッカークレーンＣのフォークｄをスタッカーク
レーン側に収縮させて、パレット１と共にロール体Ａを
スタッカークレーンＣに収納し、スタッカークレーンＣ
を走行・昇降させて立体自動倉庫の所定のラック内に収
納する。上記のようにして各々機械を作動させ、立体自
動倉庫に立設する倉庫からロール体Ａを立体自動倉庫に
順次収納していく。

【００２０】なお、ロール体Ａをロール載置部９ａから
パレット１のロール体載置部３に載置するのに、ロット
１１を収縮させることなくフォークＣを辞意鵜匠するよ
うにしてもよい。さらに、ロール載置部９ａを上昇させ
なくとも、フォークＣにパレット１を載置した状態でロ
ール載置部９ａの下部に挿入できるようにすれば、ロー
ル載置部９ａを入出庫台本体の上端に固定し、昇降シリ
ンダー１０を省略することができる。

【００２１】

【発明の効果】このように本発明のロール体用パレット
及び自動倉庫における入出庫台では、ロール状の荷物で
あるロール体を、ロール体用パレットの所定間隔毎に形
成した側面視略Ｙ字形のロール体載置部に載置すること
により転動する可能性の高いロール体をより確実にパレ
ット上に保持することができる。

【００２２】また、入出庫台にあっては、上記パレット
に載置されたロール体がスタッカークレーン等によって
搬出される場合、この入出庫台の位置では、上記パレッ
トの所定間隔毎に形成したロール体載置部と、入出庫台
のロール体支持部とは、交互に係合する関係にあるた
め、スタッカークレーンのフォーク装置を降下させてパ
レット位置を下げることにより、入出庫台のロール体支
持部の間にパレットのロール体載置部が沈み、ロール体
のみが入出庫台のロール体支持部に載置されることにな
る。

【００２３】また、入出庫台のロール体支持部を伸縮装
置を伸ばすことによって上昇させ、パレットのロール体
載置部の間から入出庫台のロール体支持部を上昇させる
ことにより、パレットのロール体載置部に載置されてい
るロール体は、この上昇してくる入出庫台のロール体支
持部に掬い上げ、ロール体のみが入出庫台のロール体支
持部に載置されることになり、ロール体を他の倉庫から
立体自動倉庫へ、或いはその逆であっても、本発明の入
出庫台を介在させることによって、よりスムーズに且つ
迅速にロール体の入出庫作業を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る一実施例のロール体用パレットの
平面図、

【図２】本発明に係る一実施例のロール体用パレットの
正面図、

【図３】本発明に係る一実施例のロール体用パレットの
側面図、

【図４】本発明に係る一実施例の入出庫台の設置状態の
平面図、

【図５】図７の矢視ーの説明図、

【図６】図１の矢視ーを示す説明図、

【図７】図１の矢視ーを示す説明図、

【図８】図６の矢視ーを示す説明図、

【図９】図６の矢視ーを示す説明図、

【図１０】本発明に係る一実施例の入出庫台に入出庫台
車Ｂが載った状態を示す説明図、

【図１１】本発明に係る一実施例の入出庫台のロール載
置部が上昇した状態を示す説明図、

【符号の説明】

１・・・ロール体用パレット、 ２・・・枠体、 ３・・・ロール体載置部、 ４・・・受体、 ６・・・入出庫台、 ７・・・入出庫台本体、 ９・・・入出庫ロール受体、 ９ａ・・ロール載置部、 １０・・昇降シリンダー Ａ・・・ロール体、

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 源之助 東京都千代田区内幸町２丁目２番３号 川 崎製鉄株式会社東京本社内 (72)発明者 岸本 俊治 東京都千代田区内幸町２丁目２番３号 川 崎製鉄株式会社東京本社内 (72)発明者 前田 昭哉 大阪市西淀川区姫島３丁目５番26号 奥村 機械製作株式会社内 (72)発明者 村上 克明 大阪市西淀川区姫島３丁目５番26号 奥村 機械製作株式会社内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 四角形状の枠体と、ロール体を保持でき
   る側面視略Ｙ字形のロール体載置部を所定間隔毎に形成
   してなる受体とからなり、この受体を上記枠体の中央に
   横設したことを特徴とするロール体用パレット。
2. 【請求項２】 入出庫台本体の内側に、上記パレットの
   ロール体載置部の間に位置するロール体支持部を形成し
   た入出庫ロール受体を設けたことを特徴とする自動倉庫
   における入出庫台。
3. 【請求項３】 上記ロール体支持部が伸縮装置によって
   所定高さに昇降できるようにしたことを特徴とする請求
   項２に記載の自動倉庫における入出庫台。