JPH0684340B2 - ホルムアミジンのギ酸塩 - Google Patents

ホルムアミジンのギ酸塩

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JPH0684340B2
JPH0684340B2 JP62024480A JP2448087A JPH0684340B2 JP H0684340 B2 JPH0684340 B2 JP H0684340B2 JP 62024480 A JP62024480 A JP 62024480A JP 2448087 A JP2448087 A JP 2448087A JP H0684340 B2 JPH0684340 B2 JP H0684340B2
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淳一 伊牟田
弘明 丹
達麗 石田
則昭 木原
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、医薬品、特に潰瘍治療薬として有用なシメチ
ジン(N−シアノ−N′−メチル−N″−〔2−{(5
−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)メチルチオ}
エチル〕グアニジン)およびその類似化合物を製造する
上で製造原料として有用なホルムアミジンのギ酸塩に関
する。
〔従来の技術、発明が解決しようとする問題点、発明の
効果〕 従来、シメチジンあるいはシメチジン関連化合物の製造
方法についてはいくつかの提供がなされている(例えば
特開昭49-75574号公報、特開昭51-125074号公報等)
が、これらの諸法では高価なイミダゾール誘導体を出発
原料として用い、かつ多段階の反応を経る製造方法であ
るためコストが高くつく欠点を有していた。
本出願人は、一般式〔II〕(式中、Xは塩素原子又は臭
素原子であり、Rは低級アルキル基である。以下同
じ。)で示されるシアノグアニジン誘導体を出発原料と
するシメチジンおよびその類似化合物の新しい製法を既
に提案している(特願昭61-203642号等)。
また、該シアノグアニジン誘導体〔II〕から誘導される
特定のα−アシロキシケトン誘導体〔II′〕(R′は脂
肪族低級アシル基)を経由する新しい製法も既に提案し
ている(特願昭61-278718号)。
本発明者らはシメチジン等の新規な製造方法を更に検討
したところ、本願と同日付の本出願人に係る特許出願で
開示されるようにホルムアミジンのギ酸塩を用いること
によつても従来の問題点を解決でき、更に、シメチジン
等の収率を一層向上でき、または工程を簡略化できるこ
とがわかつた。すなわち、本発明で提供する安価でかつ
高収率で得られるホルムアミジンのギ酸塩〔I〕を用い
ることにより前記特願昭61-203642号の場合よりも一層
高収率でシメチジン等が得られ、あるいは特願昭61-278
718号の場合に対比すればシアノグアニジン誘導体〔I
I〕からα−アシロキシケトン誘導体〔II″〕 へのホルミル化が収率よく進行し、引きつづきイミダゾ
ール環を形成させることができ、その際にもホルムアミ
ジンのギ酸塩が脱水剤として作用すると考えられること
から同一反応器で連続して、すなわち経済的にシメチジ
ンあるいはシメチジン関連化合物を得ることができるこ
とを見い出した。このように本発明の化合物はシメチジ
ン等の新規製法において有用なものである。
なお、ホルムアミジンの塩については塩酸塩、酢酸塩等
いくつかのものが知られている(GAUTIER,J.−A.,MIOCQ
UE,M.& FARNOUX,C.C.(1975).The Chemistry of Amid
ines and Imidates,edited by S.PATAI,P283.New York:
John Wiley)が、ギ酸塩については知られていなかつ
た。該ギ酸塩の代わりに酢酸塩を前記反応に適用しても
殆ど目的物を得ることができない。また最近ホルムアミ
ジンの亜鉛錯体であるホルムアミジウム−トリス(ホル
マト)−亜鉛(II)に関する報告(Richard E.Marsh(1
986).Acta Cryst.C42,1327〜1328)がなされたが、こ
の化合物は〔HC(NH2)2・〔Zn(HCO2)3で示され
るように本発明の化合物と異なるだけでなく、その製法
に関しても本発明の化合物を経由するものではない。
〔発明の概要〕
本発明は式〔I〕 で表わされるホルムアミジンのギ酸塩に関する。
〔本発明の物質の製法〕
式〔I〕で示されるホルムアミジンのギ酸塩は、ギ酸ア
ンモニウムにオルトギ酸エステル、例えばオルトギ酸メ
チル、オルトギ酸エチルなどを反応させるか、ギ酸を溶
媒に用いアンモニアと上記オルトギ酸エステルを反応さ
せることにより製造できる。前者の場合、反応は無溶媒
あるいは有機溶媒中で行つてもよく、また後者の場合も
他の有機溶媒も共に用いることができる。このような溶
媒としてはメタノール、エタノールなどの低級アルコー
ル類、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなど
のアミド類、ギ酸の如き酸性溶媒を挙げることができ
る。ギ酸アンモニウム又はアンモニアに対する溶媒量は
2ないし50重量倍、好ましくは、5ないし30重量倍であ
り、ギ酸アンモニウムに対するオルトギ酸エステルの量
は0.1ないし5倍モル、好ましくは0.3ないし3倍モルで
反応温度は20ないし200℃、好ましくは50ないし150℃で
10分ないし8時間、好ましくは30分ないし4時間反応さ
せる。反応終了後は再結晶により目的物を得ることがで
きる。
〔本発明の化合物の有用性〕
本発明の化合物は前記のように本願と同日付の本出願人
に係る特許出願で開示されるイミダゾール誘導体の製法
に示す如く、シメチジン等の新規製造法における原料と
して有用である。すなわち本発明の化合物〔I〕 とシアノグアニジン誘導体〔II〕 〔式中Xは塩素原子、又は臭素原子であり、Rは低級ア
ルキル基である〕からα−アシロキシケトン誘導体〔I
I′〕 を特願昭61-278718号の場合に対比して収率よく得るこ
とが出来、引きつづきイミダゾール環を形成させる際に
も同一反応器で連続して、すなわち経済的にシメチジ
ン、あるいはシメチジン関連化合物〔III〕 〔式中Rは低級アルキル基である〕 を製造することができる。
実施例 ホルムアミジンのギ酸塩の製造 ギ酸アンモニウム6.3g(0.1モル)とオルトギ酸メチル2
3.5g(0.2モル)を100mlの反応器に加え、100℃で加熱
した。反応が開始するとメタノールとギ酸メチルが生成
するのでデイーンスタークの装置を用いてこれらを除い
た。反応には3時間を要した。反応後、反応溶液を真空
ポンプで30分間減圧した後ジオキサン50mlを加え攪拌し
たところ固体が析出した、この固体を濾過し、冷エタノ
ール10mlで洗浄し、白色の目的物を4.05g得た(収率90
%)。
融点:102〜103℃1 H-NMRスペクトル(d6-DMSO、ppm) 7.84 (1H,s) 8.40 (1H,s) 質量分析(FD) 45 元素分析 計算値 測定値 C(%) 26.66 26.67 H(%) 6.72 6.57 N(%) 31.10 30.92 このホルムアミジンのギ酸塩は既知物質であるホルムア
ミジンのピクレートに誘導することによりその構造を決
定することもできた。つまり、上記方法で製造したホル
ムアミジンのギ酸塩225mg(2.5ミリモル)をエタノール
4mlに溶かし、これにピクリン酸572mg(2.5ミリモル)
のエタノール溶液30mlを滴下した。室温で攪拌すると黄
色の固体が析出した。この固体を濾過し、エタノール5m
lで洗浄し、目的物であるホルムアミジンのピクレート
を562mg得た(収率83%)。
融点:244〜247℃(文献値246〜247℃)1 H-NMR(d6-DMSO、ppm) 7.88 (2H,s) 8.64 (1H,s) 参考例1 ギ酸アンモニウム0.32g(5ミリモル)、オルトギ酸メ
チル0.53g(5ミリモル)にホルムアミド2.5mlを加え、
100℃で2時間攪拌した。この反応でホルムアミジンの
ギ酸塩が生成していることはホルムアミドを真空減圧下
で留去した後、NMR分析を行い、スペクトルがホルムア
ミジンのギ酸塩と一致したことにより確認した。この反
応液の温度を室温まで下げ、N−シアノ−N′−メチル
−N″−〔2−(2−クロル−3−オキソブチルチオ)
エチル〕グアニジン0.13g(0.5ミリモル)を加え室温で
1時間攪拌した後、リン酸水素アンモニウムナトリウム
4水和物0.21g(1ミリモル)を加えて100℃で2時間反
応した。この反応液の1/5を分け、高速液体クロマトグ
ラフイーで分析した(カラム:ZORBAX-ODS(Dupont)、
溶媒:水/MeOH/AcOH/Et3N=700/300/0.8/0.8)。その結
果シメチジンが61%で生成していることが分かつた。残
りの反応液をシリカゲルクロマトグラフイーで分離精製
し(展開溶媒:MeOH/CHCl3=1/20→MeOH/CHCl3=1/1
0)、得られたオイルを飽和重ソウ水と酢酸エチルで抽
出した。酢酸エチル層をボウ硝で乾燥し、濃縮したとこ
ろシメチジンの白色結晶を得た。この結晶をイソプロパ
ノールより再結晶したところ、融点は140〜142℃であつ
た。また、この結晶はシメチジン標準品の1H-NMR及びマ
ススペクトル(分子イオンピーク253)と一致した。
参考例2 ホルムアミジンのギ酸塩0.23g(2.5ミリモル)、N−シ
アノ−N′−メチル−N″−〔2−(2−クロル−3−
オキソブチルチオ)エチル〕グアニジン0.13g(0.5ミリ
モル)にホルムアミド2.5mlを加え、20℃で1時間攪拌
した。この時点でリン酸水素アンモニウムナトリウム4
水和物0.21g(1ミリモル)を加え、100℃でさらに2時
間攪拌した。
シメチジン収率(HPLC):51% 比較参考例 ホルムアミジンのギ酸塩の代わりにホルムアミジンの酢
酸塩を等モル用いた以外は参考例2と同様にして実験を
行ったところ、目的とするシメチジンは全く得られなか
った(収率0%)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式〔I〕 で示されるホルムアミジンのギ酸塩
JP62024480A 1987-02-06 1987-02-06 ホルムアミジンのギ酸塩 Expired - Lifetime JPH0684340B2 (ja)

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JP62024480A JPH0684340B2 (ja) 1987-02-06 1987-02-06 ホルムアミジンのギ酸塩

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