JPH06722U

JPH06722U - 自動型締機構付金型

Info

Publication number: JPH06722U
Application number: JP5161592U
Authority: JP
Inventors: 正信田村
Original assignee: 株式会社日本プランニング
Priority date: 1992-06-12
Filing date: 1992-06-12
Publication date: 1994-01-11

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】肉厚状成型品を短時間で生産することが可能
となる自動型締機構付金型を提案する。【構成】固定型１の側面にロックカム２を復数個設
け，他方移動型３にはロックカムに対応する場所にロッ
クピン４を復数個設けたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この発明は，プラスチック・ゴム等の射出成型用金型に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

プラスチック・ゴム或いは他の塑成体を成型する場合，目的に供される金型は通常，固定型・移動型或いは上型・下型等に分離されており，これらの金型の接合は，例えばプラスチック・ゴム等では射出成型機の固定側ダイブレート・移動側ダイブレートにそれぞれ固定され，射出成型機の操作によるダイプレートの開閉運動によって金型の開閉が行われる仕組みになっている。通常，射出成型時に射出充填が完了し，しばらくの間保圧を行えば，その後は金型内部のプラスチック等は収縮する一方なので，型締圧力は不要であり，金型の接合は単にキヤビティを構成する為に必要とする。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

これには，酒類の透明なキャップ，置き物等の装飾品や球技用ボール等の真球に近い成型品等，特に肉厚状成型品を成型する場合，成型工程上冷却時間を極端に長くしなければならず，生産が上がらない欠点があった。本考案は，上記欠点を除くためになされたものであり，前記型締に要する保持力はわずかな力で済むので，機械式のロックピンやカム等を使用し，型締めによって自動的にロックされるカム・ラッチング機構を具備した金型を使用することにより，通常の成型金型による成型の欠点を解決しようとするものである。

【０００４】

【問題を解決するための手段】

固定型（１）の側面にロックカム（２）を復数個設ける。他方，移動型（３）には，ロックカム（２）に対応する場所にロックピン（４）を復数個設ける。

【０００５】

【作用】型締めによってロックピン（４）が前進し，ロックカム（２）の受入れ口（２ａ）を押し開いて収納部（２ｂ）に収納されロック状態を保持する。

【０００６】

【実施例】

以下，本案の実施例について説明する。（イ）固定型（１）の側面にロックカム（２）を設ける。（ロ）ロックカム（２）には，軸（２ｃ）を中心に一方に押しバネ（２ｄ），他方に受入れ口（２ａ）と収納部（２ｂ）を設け，溶接又はネジ止め等の方法で固定型（１）に取付け固定される。（ハ）移動型（３）の側面にロックピン（１）を設ける。（ニ）ロックピン（４）には，先端に矢形状を成すテーパー部（４ａ）を設け，その根本部分は溶接又はネジ止め等の方法で移動型（３）に取付け固定される。

【０００７】本案は以上のような構造で，一例として厚肉のリンゴ状の成型品を成型する場合の金型を示してあるが，これが動作するときは，型締めによって移動型（３）が固定型（１）の方へ向かって前進するので，移動型（３）に設けられたロックピン（４）も前進し，固定型（１）に設けられ，その対応する場所に設けられたロックカム（２）に向かって前進する。ロックピン（４）がさらに前進すると，先端にあるテーパー部（４ａ）がロックカム（２）の受入れ口（２ａ）に接触する。ロックカム（２）は押しバネ（２ｄ）の働きにより，通常受入れ口（２ａ）は若干開いた状態にあるが，ロックピン（４）の前進と共にさらに開かれ，最終的にはテーパー部（４ａ）がロックカム（２）の収納部（２ｂ）に収納される。ロックピン（４）のテーパー部（４ａ）は，矢形状を成しているので，ロックカム（２）の収納部（２ｂ）に収納されるとロック状態を保持して安定し，外部から特別な方法で力を加えない限り，上記ロック状態を解くことはできない。こうしてロックされた最初の金型は，図示せざるもアーム２本が並列に作動する取出機，いわゆるパラレル作動取り出しロボットにより取り出されると同時に，次の金型が成型機械に取り付けられて成型を開始し，上述した工程を繰り返す。そして次々に取り出されて，十分冷却時間を経た金型を開くには，図４に示す如く，テーパー状を成すのみで矢形状を有しないオープンピン（５）をロックカム（２）のテーパー状を成すオープンピン受入れ口（２ｅ）に押し込んで，ロックピン受入れ口（２ａ）からロックピン（４）を引出し可能な程度に開くことによって容易に行なわれる。ロックカム（２）とロックピン（４）については，金型側面の手前側と後側に各１組設けても良いし，復数個設けても良い。又，金型をロックする手段としては，ロックカム（２）の代りに電磁石を，ロックピン（４）の代りに電磁石によって吸着される鉄片を取付けても良いし，取付け方法については，固定側にロックピン（４），可動側にロックカム（２）を取付けても良いことは勿論である。さらに別の実施例として，図５にはロックする部分だけを抜き出して透視図で示してあるが，金型のガイドピン（６）の先端近くに切り欠き（６ａ）を設け，その切り欠き（６ａ）にカム（７）が出入りしてロックする方法によっても良い。そして，そのロックする方法はガイドピン（６）を，片面からロックしても良いし，かんぬき状にロックしても良い。このロック方法は金型内部でロックが行われるが，前記ロックカム（６）とロックピン（４）を金型内部に設けてロックすることもでき，この場合は金型の一部にオープンピン（５）が通る切り欠きを貫通させてロックカム（２）を開けば良い。

【０００８】

【考案の効果】

本考案の金型を多数個使用することにより，肉厚状成型品を短時間で生産することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の自動型締機構付金型を示す斜視図であ
る。

【図２】本考案のロックカムの拡大斜視図である。

【図３】本考案のロックピンがロックカムの収納部に収
納された状態を示す拡大斜視図である。

【図４】本考案のオープンピンとロックカムの作用を示
す拡大斜視図である。

【図５】別の実施例を示す透視図。

【符号の説明】

１固定型２ｅオープンピン
受入れ口２ロックカム３移動型２ａロックピン受入れ口４ロックピン２ｂ収納部４ａテーパー部２ｃ軸５オープンピン２ｄ押しバネ６ガイドピン６ａ切り欠き７カム

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】射出成型用金型に於て，固定型（１）には
復数個のロックカム（２）を設け，他方移動型（３）に
は前記ロックカム（２）に対応する場所に復数個のロッ
クピン（４）を設け，型締めによって前記ロックカム
（２）の収納部（２ｂ）にロックピン（４）が収納され
て自動的にロックされるカム・ラッチング機構を具備し
たことを特徴とする自動型締機構付金型。
【請求項２】ガイドピン（６）の先端近くに切り欠き
（６ａ）を設け，その切り欠き（６ａ）にカム（７）が
出入りして自動的にロックされるカム・ラッチング機構
を具備したことを特徴とする自動型締機構付金型。