JPH0672285A - シートベルトのスルーガイド構造 - Google Patents

シートベルトのスルーガイド構造

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JPH0672285A
JPH0672285A JP25362892A JP25362892A JPH0672285A JP H0672285 A JPH0672285 A JP H0672285A JP 25362892 A JP25362892 A JP 25362892A JP 25362892 A JP25362892 A JP 25362892A JP H0672285 A JPH0672285 A JP H0672285A
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JP
Japan
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guide
drive shaft
seat
seat belt
belt
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Application number
JP25362892A
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English (en)
Inventor
Hiromitsu Ogasawara
絋充 小笠原
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Tachi S Co Ltd
Original Assignee
Tachi S Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 着座者の上体に対するシートベルトのフィッ
ト性を改善するとともに、操作性の向上をはかる。 【構成】 シートベルト16の肩ベルトの上端を支持する
スルーガイド12が、シートバック14の肩部で昇降可能に
突設されている。そして、スルーガイド12が、第2のエ
ンドレスチェーン44を介して、シートクッション34の後
部側方の駆動シャフト36に、連動可能に連結されてい
る。駆動シャフト36は、軸線方向に移動可能に軸支さ
れ、その押し込み位置において、第2のエンドレスチェ
ーンのための第2のスプロケット70が、駆動シャフトに
対してフリーとなるように形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シートバックの肩部
に設けられて、シートベルトの肩ベルトの上部支持位置
を上下方向で規制するシートベルトのスルーガイド構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、自動車等においては、一般
に、着座者の飛び出しを防止するシートベルトが、フロ
ントシート(ドライバーシート、アシスタントシート)
はもとより、リヤシートにも装着されている。
【0003】フロントシートに対応するシートベルト
は、たとえば、自動車のボディのセンターピラー等に内
蔵されたリトラクタと称する牽引手段によって牽引さ
れ、使用時に引き出し可能に構成されている。シートベ
ルトは、たとえば、センターピラー等に設けられた中間
プレートと称する上部支持部材を介して延出され、タン
グを遊挿して、フロアアンカーに連結されている。
【0004】そして、シートベルトのタングの挿入、ロ
ック可能なバックルが、シートの対向サイドに配設さ
れ、シートベルトの引き出しを伴う、バックルへのタン
グの挿着によって、シートベルトが使用される。
【0005】このようなシートベルトは、シートへの着
座者に対して、たとえば、正面略∠形状の、いわゆる3
点支持式に構成されている。そして、3点支持式のシー
トベルトにおいては、中間プレート(上部支持部材)、
タング間の傾斜部分が着座者の肩から胸にかけての部分
を保持する肩ベルトとして、また、タング、フロアアン
カー間の水平部分が着座者の腰部を保持する腰ベルトと
してそれぞれ規定されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、公知の構成
において、中間プレートは、通常、自動車のボディに対
する位置をほぼ一定とするように取付けられている。つ
まり、中間プレートによる肩ベルトの上部支持位置が一
定となるため、シート正面、つまりは着座者の上体に対
する肩ベルトの保持角度は、着座者の体形を問わず、常
時一定となる。
【0007】ここで、肩ベルトは、着座者の上体に対し
て、首に当たらないように、肩の中央部に位置すること
が望ましいとされる。しかしながら、公知の構成におい
ては、肩ベルトによる保持角度が一定であるため、着座
者の体形、つまりは座高の高さによっては、肩ベルトが
着座者の肩の中央部から外れた位置で着座者の上体を保
持することになる。そのため、着座者に対する肩ベルト
のフィット性の低下は避けられない。
【0008】着座者の上体に対する肩ベルトのフィット
性の低下は、着座者の快適性を低下させるばかりでな
く、シートベルト本来の安全確保機能を低下させる虞れ
があり、好ましくない。
【0009】また、フロントシートにおいては、通常、
シート全体がシートスライド装置によって前後方向にス
ライド可能に支持されるとともに、シートバックがリク
ライニング装置によって前後方向に揺動可能となってい
る。しかしながら、シートベルトの支持される中間プレ
ート、バックル等は、自動車のボディに設けられている
ため、シートのスライドまたはシートバックの揺動時に
おいては、着座者の上体がシートベルトに対して移動す
る。
【0010】特に、シートバックを大きく後傾させる
と、着座者の上体は、肩ベルトからの離反方向に移動す
るため、着座者の上体と肩ベルトとの間に隙間が生じ
る。そのため、この点においても、着座者の上体に対す
る肩ベルトのフィット性の低下は避けられない。
【0011】ここで、公知の構成として、中間プレート
の上下位置を調整可能とした構成が知られている。この
ような構成では、肩ベルトの上部支持位置が、着座者の
体形、シートポジション、リクライニング角度等に応じ
て適宜調整できるため、良好なフィット性が得られる。
【0012】しかしながら、このような構成において
は、中間プレートの上下位置の調整の際に、身体を起こ
したり、センターピラー方向に身体をひねったりする必
要がある。そのため、着座者に適した中間プレートの上
下位置の調整が容易に行えないとともに、着座状態での
フィット感が調整時に容易に確認できず、良好な操作性
が確保できない。
【0013】そして、このような構成においては、シー
トポジション、リクライニング角度等の変更のたびに、
中間プレートの上下位置を調整し直さなければならない
ため、操作が煩雑化し、好ましくない。
【0014】この発明は、着座者の上体に対するシート
ベルトのフィット性を改善するとともに、操作性の向上
をはかるシートベルトのスルーガイド構造の提供を目的
としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、この発明によれば、操作ハンドルを一端に有する駆
動シャフトが、第1、第2の伝動プーリに対して軸線方
向に移動可能、かつ、回り止めを介して各伝動プーリと
一体的に回転可能に軸支されている。また、シートベル
トの肩ベルト上端を支持するスルーガイドが、シートバ
ック肩部の側面、前面のいずれかで昇降可能に突設され
て、第1の伝動プーリがリクライニング装置に、第2の
伝動プーリがスルーガイドに、対応する第1、第2の連
結帯状片を介してそれぞれ連結されている。
【0016】そして、駆動シャフトの引き出し位置、押
し込み位置のいずれか一方で、第1の伝動プーリが、駆
動シャフトに対してフリーとなり、当該位置での操作ハ
ンドルの回転操作によって、スルーガイドが単独で上下
方向に移動可能となっている。また、駆動シャフトの他
方位置で第1、第2の伝動プーリが、回り止めの係合に
よって駆動シャフトと一体的に回転可能にいずれも連結
され、当該位置での操作ハンドルの回転操作によって、
スルーガイドが、リクライニング装置の作動に伴うシー
トバックの揺動に連動して対応する方向に移動可能とな
っている。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照しながらこの発明の実施例
について詳細に説明する。
【0018】図1、図2に示すように、この発明に係る
シートベルトのスルーガイド構造10において、スルーガ
イド12は、シートバック14の肩部の側面で昇降可能に設
けられている。
【0019】スルーガイド12は、たとえば、自動車のボ
ディ等に設けられた対応するシートベルト16を遊挿、支
持可能な略リング状に形成されている。図2に示すよう
に、たとえば、フロントのアシスタントシートとして装
着されたシート18のシートベルト16は、ボディのセンタ
ーピラー20等に内蔵されたリトラクタと称する牽引手段
22によって引き込まれ、使用時に引き出し可能に構成さ
れている。
【0020】シートベルト16の一端は、たとえば、セン
ターピラー20の開口(図示しない)から、シートベルト
の上部支持部材24となる中間プレートを介して延出さ
れ、タング26を遊挿して、フロアアンカー28に連結され
ている。
【0021】このようなシートベルト16は、図2、図3
に示すように、たとえば、リトラクタ(牽引手段)22か
らのシートベルト16の引き出しを伴う、シート18の対向
サイドに設けられたバックル30へのタング26の挿入、ロ
ックによって使用される。そして、図3を見るとわかる
ように、シートベルト16の中間プレート(上部支持部
材)24、タング26間が着座者の肩から胸にかけての部分
を保持する肩ベルト16aとして、また、タング、フロア
アンカー28間が着座者の腰部を保持する腰ベルト16b と
してそれぞれ規定されている。
【0022】なお、このようなシートベルト16、リトラ
クタ22、中間プレート24およびフロアアンカー28のそれ
ぞれの構成は公知であり、これらの構成自体はこの発明
の趣旨でないため、詳細に説明しない。
【0023】ここで、シート18は、リクライニング装置
付シートとして形成され、操作ハンドル32の回転操作に
連動するリクライニング装置(図示しない)の作動によ
って、シートバック14がシートクッション34に対して前
後方向に揺動可能となっている。図1、図2に示すよう
に、操作ハンドル32は、たとえば、シートクッション34
の後部側方に配置された駆動シャフト36に設けられ、駆
動シャフトの第1の伝動プーリ38、リクライニング装置
の伝動プーリ40間に巻装された第1の連結帯状片42を介
して、リクライニング装置に連動可能に連結されてい
る。
【0024】第1の連結帯状片42として、通常、エンド
レスチェーンが利用され、エンドレスチェーンに対応す
るスプロケットが、第1の伝動プーリ38、リクライニン
グ装置の伝動プーリ40としてそれぞれ形成されている。
【0025】なお、このようなリクライニング装置の構
成は公知であり、その構成自体はこの発明の趣旨でない
ため、詳細に説明しない。
【0026】そして、この発明においては、スルーガイ
ド12が、第2の連結帯状片44を介して、操作ハンドル32
に連動可能に連結されている。
【0027】図4に示すように、たとえば、スライダ46
が、一対のガイドレール48によって、上下方向にスライ
ド可能、つまりは昇降可能に支持されている。一対のガ
イドレール48は、たとえば、長手方向に開口を有する断
面略コ字形状にそれぞれ形成され、開口を対向させた状
態で、ベースプレート50に所定間隔離反して固着され
る。
【0028】また、スライダ46は、側面に一対の突出片
46a を一体的に有して形成され、開口内への突出片の遊
挿によって、一対のガイドレール48間でスライド可能に
支持されている。
【0029】そして、スライダ46は、たとえば、ねじ孔
52を有して形成され、ねじ孔へのスルーガイド12のねじ
部54の螺着によって、スルーガイドがスライダに取付け
られる。
【0030】なお、ベースプレート50は、対応する箇所
でシートバックフレーム(図示しない)に固着され、ス
ルーガイド12が、シートバック14の肩部の側面に設けら
れたスリット56を介して、側方に突設されている(図
1、図2参照)。
【0031】ここで、ベースプレート50は、一対のガイ
ドレール48間にスリット58を有して形成され、スリット
を遊挿可能なスペーサ60を介して、第2の連結帯状片44
の一部がスライダ46に固定されている。第2の連結帯状
片44として、第1の連結帯状片42と同様に、たとえば、
エンドレスチェーンが利用でき、エンドレスチェーンの
一部品として設けられた取付片44a とスライダ46とが、
止めねじ62等によって、スペーサ60を介して固定されて
いる。
【0032】そして、たとえば、ベースプレート50の上
端部に、伝動プーリ、つまりは第2のエンドレスチェー
ン44に対応するスプロケット64が、スペーサ66を介し
て、段付ボルト等からなる枢支ピン68によって、回転自
在に取付けられている。
【0033】図1に示すように、第2のエンドレスチェ
ーン44は、たとえば、ベースプレートのスプロケット6
4、駆動シャフト36の第2の伝動プーリ70、および、リ
クライニング装置の伝動プーリ71に巻装されて、操作ハ
ンドル32、スルーガイド12が、第2のエンドレスチェー
ンを介して連動可能に連結されている。
【0034】図5に示すように、シートクッションフレ
ーム等に固着されたサイドブラケット72の内方に、所定
形状に折曲成形されたサポートプレート74が固着されて
いる。そして、一端にヘッド76a を有する支持ピン76
が、サポートプレート74に固着されてサイドブラケット
方向に突出されている。
【0035】また、図5に加えて図6を見るとわかるよ
うに、一端に操作ハンドル32の固定された駆動シャフト
36が、支持ピン76の遊挿可能な凹部78を有して形成され
ている。そして、サイドブラケット72の挿通孔80に駆動
シャフト36を遊挿するとともに、駆動シャフトの凹部78
に支持ピン76を遊挿して、駆動シャフトが軸線方向へ移
動可能に架設、軸支されている。
【0036】なお、図6に示すように、操作ハンドル3
2、駆動シャフト36間は、たとえば、スプライン継手82
等によって、一体的に回転可能に連結、固定されてい
る。
【0037】図5、図6に示すように、駆動シャフト36
は、外周面にフランジ84を有して形成され、フランジと
操作ハンドル32のボス32a との間に、たとえば、フラン
ジ付の一対のブッシュ86、87 が互いにフランジを接触さ
せて介在されている。
【0038】そして、駆動シャフトの凹部78は段部78a
を有して形成され、段部とサポートプレート74との間
で、枢支ピン76の回りに、圧縮コイルばねからなる偏倚
手段90が張設、巻装されている。
【0039】このような構成では、偏倚手段(圧縮コイ
ルばね)90の偏倚力のもとで、駆動シャフト36がサイド
ブラケット72からの突出方向に偏倚され、図5左方への
操作ハンドル32の押圧によって、駆動シャフトが偏倚手
段の偏倚力に抗して押し込まれる。
【0040】なお、駆動シャフト36のフランジサイドに
配置されるブッシュ86の軸部は、たとえば、フランジ84
の外径より小径とすることが好ましい。
【0041】そして、サイドブラケット72、サポートプ
レート74間に、第1、第2のエンドレスチェーン42、44
に対応する第1、第2のスプロケット38、70 がそれぞれ
配設され、駆動シャフト36と一体的に回転可能に連結さ
れている。
【0042】なお、図1の参照符号91は、第2のエンド
レスチェーン44に適度な張設力を与えるためのテンショ
ナーを示す。テンショナー91は、通常、エンドレスチェ
ーンに対応するスプロケットとして形成される。
【0043】ここで、この発明においては、図5、図6
に示すように、駆動シャフト36、第1、第2のスプロケ
ット38、70 間が、たとえば、スプライン継手92等の回り
止めを介して、それぞれ一体的に回転可能に連結される
とともに、第1のスプロケット38のみが、駆動シャフト
の押し込みによってスプライン継手から離脱するように
構成されている。
【0044】たとえば、図5に矢印で示すように、偏倚
手段90の偏倚力に抗して、操作ハンドル32を駆動シャフ
ト36の軸線方向に押圧すると、図7に示すように、スプ
ライン継手92が第1のスプロケット38から離脱して、駆
動シャフト、第1のスプリケット間がフリートなる。そ
して、このような状態から、操作ハンドル32を回転操作
すると、第2のスプロケット70のみが操作ハンドル、つ
まりは駆動シャフト36とともに回転し、第2のエンドレ
スチェーン44を介して、操作ハンドルの回転操作力がス
ルーガイド12のみに伝達される(図1参照)。
【0045】すると、作動の生じないリクライニング装
置に対して、スルーガイド12が単独で作動され、シート
バック14に対するスルーガイドの上下位置のみが調整さ
れる。
【0046】このような構成では、シートバック14のリ
クライニング角度とは無関係に、スルーガイド12の上下
位置が調整できるため、肩ベルト16a の上方支持位置、
つまり、肩ベルトによる肩から胸にかけての部分の保持
角度が、着座者の体形、好み等に応じて適宜調整でき
る。そのため、着座者の上体に対する肩ベルトのフィッ
ト性が改善されて、着座者の快適性、安全性が向上す
る。
【0047】スルーガイド12の上下位置の調整後、操作
ハンドル32の押圧力を解除すると、操作ハンドル、つま
りは駆動シャフト36が、偏倚手段90の偏倚力のもとでサ
イドブラケット72からの突出方向に偏倚される。する
と、駆動シャフト36の移動のもとで、駆動シャフト、第
1のスプロケット38が、スプライン継手92によって再度
連結される(図5参照)。
【0048】そして、駆動シャフト36、つまりは操作ハ
ンドル32の突出状態において、操作ハンドルを回転操作
すると、スプライン継手92での連結により、第1、第2
のスプロケット38、70 が駆動シャフトとともに対応する
方向に一体的に回転する。すると、第1、第2のエンド
レスチェーン42、44 を介して、リクライニング装置、ス
ルーガイド12がともに作動し、シートバック14のリクラ
イニング角度とともにスルーガイドの上下位置が調整さ
れる。
【0049】上記のように、この発明のシートベルトの
スルーガイド構造10によれば、シートバック14の肩部に
設けられたスルーガイド12が、シートバック14の揺動に
追従して対応する方向に移動可能となっている。つま
り、シートバック14のリクライニング時において、着座
者の上体がシートバック14に対してずれても、スルーガ
イド12が、リクライニング角度に応じて上下方向に移動
するため、着座者の上体に対する肩ベルト16a の支持角
度が良好な状態で十分に保持される。
【0050】そのため、自己の体形、好み等に適した肩
ベルト16a の支持角度を一度調整すれば足り、操作が煩
雑化することもない。従って、着座者による操作性が改
善される。
【0051】そして、スルーガイド12が、シートバック
14の肩部に設けられるため、シートポジションの変更に
伴って一体的に移動する。つまり、シート18の前後位置
を変更しても、シートバック14に対する肩ベルト16a の
位置関係は変わらない。そのため、シートポジションを
変更しても、シートベルトの肩ベルト16a が着座者の
肩、胸から離反することもなく、シートポジションとは
無関係な、良好なフィット性が確保でき、この点におい
ても、着座者の上体に対する肩ベルトのフィット性が改
善される。
【0052】更に、この発明においては、シートクッシ
ョンサイドに設けられたリクライニング装置の操作ハン
ドル32を利用して、スルーガイド12の上下位置の調整を
行っている。つまり、スルーガイド12の上下位置の調整
時に、着座者が上体をひねったり起こしたりする必要が
ないため、着座状態でのフィット感が容易に確認でき
る。
【0053】そのため、自己に適したスルーガイド12の
上下位置が容易に調整でき、この点においても、操作性
が十分に改善される。
【0054】そして、このような構成によれば、第2の
エンドレスチェーン44を介して、駆動シャフト36、スル
ーガイド12間を連動可能に連結すれば足りるため、構成
の複雑化、および、大型化が十分に防止できる。
【0055】なお、図5、図7の参照符号94は、機構部
等の露出を防止しシート18の全体的な外観品質を向上さ
せる、いわゆるフィニッシャー(装飾部材)を示す。
【0056】ここで、実施例においては、スルーガイド
12が、シートバック14の肩部側面に突設されているが、
シートベルト16を遊挿、支持可能あれば足りるため、こ
れに限定されず、たとえば、スルーガイドをシートバッ
クの肩部前面に突設する構成としてもよい。
【0057】また、実施例において、操作ハンドル32
は、シートクッション34の後部側方に設けられている
が、着座者が操作可能であれば足りるため、これに限定
されず、たとえば、シートバック14の下端部側方等に設
けてもよい。
【0058】しかしながら、操作ハンドル32をシートク
ッション34の後部側方に設ければ、着座者が上体をひね
ったり起こしたりすることなく、容易に操作できるた
め、操作性が確実に改善される。
【0059】そして、操作ハンドル32の押し込み位置に
おいて、第1のスプロケット38が駆動シャフト36に対し
てフリーとなるように構成されている。しかし、これに
限定されず、操作ハンドル32の引き出し位置において、
第1のスプロケット38を駆動シャフト36に対してフリー
とする構成としてもよい。
【0060】また、第1、第2の連結帯状片42、44 がエ
ンドレスチェーンからそれぞれ形成されるとともに、第
1、第2の伝動プーリ38、70 が対応するスプロケットか
らそれぞれ形成されている。しかし、駆動シャフト36の
回転をリクライニング装置、スルーガイド12にそれぞれ
伝達すれば足りるため、これに限定されず、たとえば、
歯付のエンドレスベルトを連結帯状片とするとともに、
対応する歯付のベルト車を伝動プーリとする構成として
もよい。
【0061】更に、駆動シャフト36、第1、第2のスプ
ロケット38、70 間は、スプライン継手92によって一体的
に回転可能に連結されているが、一体的に回転可能に連
結されれば足りるため、スプライン継手に限定されず、
たとえば、非円形の回り止め形状によって連結する構成
としてもよい。
【0062】しかしながら、スプライン継手92によって
駆動シャフト36、第1、第2のスプロケット38、70 間を
連結すれば、第1のスプロケットの係合時において、駆
動シャフトに対するスプロケットの角度を限定しないた
め、係合解除状態からの第1のスプロケットの係合が容
易に行える。
【0063】そして、スルーガイド12は、スライダ46、
ガイドレール48等を介して、シートバック14の肩部に設
けられているが、シートバックの上下方向に移動可能で
あれば足りるため、これに限定されず、他の手段等を介
してシートバックの肩部に設けてもよい。
【0064】また、この実施例においては、シート18の
正面右方にシートベルト16を配設し、これに対応してシ
ートバックの右方の肩部にスルーガイド12を設けた構成
として例示されているが、これとは逆に、シートの正面
左方にシートベルトの配設された構成に、この発明を応
用してもよい。この場合、シートベルトに対応させて、
スルーガイド12をシート18の正面左方に設けることはい
うまでもない。
【0065】なお、この発明のシートベルトのスルーガ
イド構造は、アシスタントシートに適するとはいえ、こ
れに限定されず、他のシート、たとえば、ドライバーシ
ート、リヤシートにも、この発明が応用できる。
【0066】また、この発明は、シートベルトの装着さ
れたシートであれば足り、自動車用シートに限定され
ず、たとえば、電車、飛行機、船舶等のシートに、この
発明を応用してもよい。
【0067】上述した実施例は、この発明を説明するた
めのものであり、この発明を何等限定するものでなく、
この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたものも
全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
【0068】
【発明の効果】上記のように、この発明に係るシートベ
ルトのスルーガイド構造によれば、シートバックの肩部
に設けられたスルーガイドが、シートバックの揺動に追
従して対応する方向に移動可能となっている。そのた
め、シートバックのリクライニング角度を変動させて
も、着座者の上体に対する肩ベルトの支持角度が良好な
状態で十分に保持され、肩ベルトのフィット性が十分に
向上される。
【0069】そして、自己の体形、好み等に適した肩ベ
ルトの支持角度を一度調整すれば足りるため、操作が煩
雑化することもなく、操作性が確実に改善される。
【0070】また、スルーガイドが、シートバックの肩
部に設けられるため、シートポジションを変更しても、
肩ベルトが着座者の肩、胸から離反することもなく、シ
ートポジションとは無関係な、良好なフィット性が確保
できる。そのため、この点においても、着座者の上体に
対する肩ベルトのフィット性が改善される。
【0071】更に、この発明においては、シートクッシ
ョンサイドに設けられたリクライニング装置の操作ハン
ドルを利用して、スルーガイドの上下位置の調整を行っ
ている。つまり、スルーガイドの上下位置の調整時に、
着座者が上体をひねったり起こしたりする必要がないた
め、着座状態でのフィット感が容易に確認できる。
【0072】そのため、自己に適したスルーガイドの上
下位置が容易に調整でき、この点においても、操作性が
十分に改善される。
【0073】また、操作ハンドルをシートクッションの
後部側方に設ければ、着座者が上体をひねったり起こし
たりすることなく、容易に操作できるため、操作性が確
実に改善される。
【0074】そして、駆動シャフトを偏倚手段の偏倚力
のもとで突出方向に偏倚させれば、操作ハンドルが偏倚
力のもとで引き出し位置に設定、保持されるため、駆動
シャフト、第1の伝動プーリ間の回り止めの係合状態
が、確実に維持でき、回り止め間の不意な離脱、誤動作
等が確実に防止できる。
【0075】また、スプライン継手によって駆動シャフ
ト、第1、第2の伝動プーリ間を連結すれば、第1の伝
動プーリの係合時において、駆動シャフトに対するスプ
ロケットの角度を限定しないため、係合解除状態からの
第1の伝動プーリの係合が容易に行える。
【0076】更に、ガイドレールに昇降可能に支持され
たスライダにスルーガイドおよび第2の連結帯状片の一
部を取付けて、操作ハンドルの回転操作力をスルーガイ
ドの上下移動に伝達、変換させれば、構成の複雑化、大
型化が十分に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るシートベルトのスルーガイド構
造の概略正面図である。
【図2】シートベルト、スルーガイドの装着されたシー
トの概略斜視図である。
【図3】シートベルト装着時のシートの正面図である。
【図4】スルーガイドを中心とする、シートベルトのス
ルーガイド構造の概略部分分解斜視図である。
【図5】操作ハンドルの引き出し位置における、駆動シ
ャフトを中心とした概略縦断面図である。
【図6】駆動シャフトを中心とする、部分分解斜視図で
ある。
【図7】操作ハンドルの押し込み位置における、駆動シ
ャフトを中心とした概略縦断面図である。
【符号の説明】
10 シートベルトのスルーガイド構造 12 スルーガイド 14 シートバック 16 シートベルト 16a 肩ベルト 18 シート(アシスタントシート) 32 操作ハンドル 36 駆動シャフト 38 第1の伝動プーリ(スプロケット) 42 第1の連結帯状片(エンドレスチェーン) 44 第2の連結帯状片(エンドレスチェーン) 46 スライダ 48 ガイドレール 70 第2の伝動プーリ(スプロケット) 90 偏倚手段(圧縮コイルばね) 92 スプライン継手(回り止め)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作ハンドルを一端に有する駆動シャフ
    トが、第1、第2の伝動プーリに対して軸線方向に移動
    可能、かつ、回り止めを介して各伝動プーリと一体的に
    回転可能に軸支されるとともに、 シートベルトの肩ベルト上端を支持するスルーガイド
    が、シートバック肩部の側面、前面のいずれかで昇降可
    能に突設されて、第1の伝動プーリがリクライニング装
    置に、第2の伝動プーリがスルーガイドに、対応する第
    1、第2の連結帯状片を介してそれぞれ連結され、 駆動シャフトの引き出し位置、押し込み位置のいずれか
    一方で、第1の伝動プーリが、駆動シャフトに対してフ
    リーとなり、当該位置での操作ハンドルの回転操作によ
    って、スルーガイドが単独で上下方向に移動するととも
    に、 駆動シャフトの他方位置で第1、第2の伝動プーリが、
    回り止めの係合によって駆動シャフトと一体的に回転可
    能にいずれも連結され、当該位置での操作ハンドルの回
    転操作によって、スルーガイドが、リクライニング装置
    の作動に伴うシートバックの揺動に連動して対応する方
    向に移動するシートベルトのスルーガイド構造。
  2. 【請求項2】 操作ハンドルが、シートクッションの左
    右のいずれかのサイドに突設された請求項1記載のシー
    トベルトのスルーガイド構造。
  3. 【請求項3】 駆動シャフトが、偏倚手段の偏倚力のも
    とで引き出し位置方向に偏倚され、偏倚力に抗した駆動
    シャフトの押し込みによって、第1の伝動プーリ、駆動
    シャフト間の回り止めの係合が解除される請求項1また
    は2記載のシートベルトのスルーガイド構造。
  4. 【請求項4】 スライダがガイドレールに沿って所定範
    囲内で昇降可能に支持されるとともに、スルーガイドお
    よび第2の連結帯状片の一部がスライダにそれぞれ取付
    けられ、 操作ハンドルの回転操作に伴う、第2の連結帯状片の回
    転移動によって、スルーガイドがガイドレールに沿っ
    て、シートバックに対して上下移動する請求項1ないし
    3のいずれか記載のシートベルトのスルーガイド構造。
  5. 【請求項5】 駆動シャフト、第1、第2の伝動プーリ
    間の回り止めがスプライン継手である請求項1ないし4
    のいずれか記載のシートベルトのスルーガイド構造。
  6. 【請求項6】 第1、第2の連結帯状片が、エンドレス
    チェーンからそれぞれ形成されるとともに、第1、第2
    の伝動プーリが、エンドレスチェーンに対応するスプロ
    ケットからそれぞれ形成された請求項1ないし5のいず
    れか記載のシートベルトのスルーガイド構造。
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